JP2001257242A - ターミナルランドフィルムおよびその製造方法とそれを用いた樹脂封止型半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

ターミナルランドフィルムおよびその製造方法とそれを用いた樹脂封止型半導体装置およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、多端子化の樹脂封止型半導体装置を実
現する。 【解決手段】 絶縁性フィルム6上に、銅箔よりなる複
数の信号接続用リード部2、ダイパッド部3を密着し、
信号接続用リード部2に接続されフィルム6の穴20よ
り突出して内部に窪み部5−1を有する銅箔よりなるタ
ーミナルランド部5を有するターミナルランドフィルム
を用い、ダイパッド部3上に半導体素子13を接着剤1
6で接着し、半導体素子13と信号接続用リード2とを
金属細線14で接続し、信号接続用リード部2,ダイパ
ッド部3,半導体素子13,金属細線14およびターミ
ナルランド部5の窪み部5−1を封止樹脂15内に封止
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置を構成
した際、その底面で外部電極を構成するためのランド部
を有したターミナルランドフィルムおよびその製造方法
とそれを用いた樹脂封止型半導体装置およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化に対応するため
に、電子機器に搭載される半導体部品を高密度に実装す
ることが要求され、それにともなって、半導体部品の小
型、薄型化が加速度的に進んでいる。
【0003】以下、従来の半導体部品として、樹脂封止
型半導体装置について説明する。
【0004】現在、半導体装置をプリント基板表面に高
密度に実装するために、半導体素子を封止した正方形ま
たは長方形の封止樹脂の側面にガル・ウイング形状のリ
ード端子を多数配置したQFPパッケージ化技術が広く
使用されている。しかしながら、半導体素子の高機能化
(高LSI化)により、QFPパッケージ化技術には、
更に外部リード端子数を増やすことが強く望まれてい
る。そこでQFPパッケージの外形寸法を大きくするこ
となく外部リード端子数を増やすために、現在、端子ピ
ッチが0.3mmの狭ピッチQFPパッケージが一部実
用化されている。しかし、これらの半導体装置は、その
取り扱いにおいて端子リードの曲がりが大きな問題にな
る。すなわち、狭ピッチQFPパッケージの製造および
実装においては、リード曲がりによる半導体装置の製造
歩留まりの低下、そしてプリント基板への半導体実装時
の歩留まり低下、および半導体装置を実装したプリント
基板の品質低下等に十分な対策が必要になる。
【0005】そのためQFPパッケージの上述の課題を
解決するパッケージ技術として、BGA(ボール・グリ
ッド・アレイ)パッケージが開発されている。図14に
従来の樹脂封止型半導体装置であるBGAパッケージの
断面構造を示す。
【0006】図示するようにBGAパッケージでは、半
導体素子104は接着剤107を介して両面配線基板1
03の上面に搭載、接着されている。両面配線基板10
3の上下面には配線パターン108a,108bが形成
され、その上下面の配線パターン108aと配線パター
ン108bとは、スルーホール109の表面に形成され
る導体110で電気的に接続されている。半導体素子1
04の上面に形成された電極パッド111と配線パター
ン108aとは金属細線105で電気的に接続される。
この金属細線105による電気的接続をする場所以外の
配線パターン108aの表面は、ソルダレジスト112
で被覆されている。半導体素子104、金属細線10
5、両面配線基板103は封止樹脂106によりモール
ドされて保護されている。
【0007】そして両面配線基板103の下面の配線パ
ターン108bの表面も一部を除いて、ソルダレジスト
112で被覆されている。ソルダレジスト112で被覆
されていない配線パターン108bの表面には、半田ボ
ール113が形成される。半田ボール113は、両面配
線基板103の下面で、格子状に2次元的に配置され
る。そしてBGAパッケージ方式で実装された半導体装
置をプリント基板に実装する場合の電気的接続は半田ボ
ール113を介して行われるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の樹脂封止型半導体装置はいずれも、下記のような種々
の問題点をそれぞれ有していた。
【0009】半導体素子の高機能化(高LSI化)によ
り、QFPパッケージ化技術には、さらに外部リード端
子数を増やすことが強く望まれている。しかし、QFP
パッケージに代表される樹脂封止型半導体装置は、その
取り扱いにおいて端子リードの曲がりが大きな問題にな
る。また、実装技術においても課題が多く、すなわち、
狭ピッチQFPパッケージの製造および実装において
は、半導体装置の製造歩留まりの低下、プリント基板へ
の半導体実装時の歩留まり低下、および半導体装置を実
装したプリント基板の品質低下等に十分な対策が必要に
なる。
【0010】図14に示したBGAパッケージ方式の樹
脂封止型半導体装置は、半導体装置の下面に2次元的に
外部電極端子を配列することにより、同一パッケージサ
イズでQFPパッケージよりも端子数を多くすることが
できるという特徴がある。しかし、その反面、QFPパ
ッケージに比べて劣る点もある。
【0011】すなわち、BGAパッケージ方式の樹脂封
止型半導体装置では、半導体素子104を接着・支持す
る両面配線基板103が必要である。また、従来のQF
Pパッケージの製造設備以外の新規製造設備の導入が不
可欠となり、設備コスト等が発生する。さらに、BGA
パッケージ方式では、通常、両面配線基板103として
ガラス・エポキシ樹脂基板を使用する。このため半導体
素子104の樹脂接着・加熱硬化工程で半導体素子10
4に加わる歪み対策、半導体素子104の各電極パッド
111と両面配線基板103の表面の配線パターン10
8aとをワイヤーボンディングにより電気的に接続する
工程での両面配線基板103の反り対策、半導体素子1
04を接着した面側のみを樹脂封止することによる両面
配線基板103の反り対策、両面配線基板103の反り
が多少あった場合における複数の半田ボール113の水
平面の高さの均一性を確保すること等の製造技術上解決
すべき多くの課題がある。
【0012】さらに、パッケージの信頼性、特に耐湿性
の保証も重要な検討課題となる。例えば、両面配線基板
103のガラス・エポキシ樹脂とモールドしている封止
樹脂106との界面の密着力が弱い場合は、高温高湿試
験・プレッシャ・クッカー試験等の環境試験において品
質保証が困難になるという課題がある。
【0013】これらの諸課題の解決策として、セラミッ
ク製の両面配線基板の使用は非常に有効な方法である
が、その反面、基板コストが高いという欠点がある。
【0014】また、リードフィルムを使用したBGAも
数多く提案されているが、リードフィルムの加工限界で
アレー状に多くの端子を配列できないため多端子化が困
難で、小型、多端端子化の要求に応える半導体装置が実
現できず一部の少ない端子の小型化がはかられているに
過ぎなかった。
【0015】また、ポリミドフィルムを使用したBGA
も数多く提案されているが、加工工程の搬送上の課題、
はんだボールをつける工数、はんだボールの検査等のコ
ストが高いという欠点がある。
【0016】本発明は、上述した従来のリードフィルム
を用いたQFPパッケージ技術および基板、フィルムを
用いたBGAパッケージ技術を用いた場合の樹脂封止型
半導体装置の製造工程、実装時の種々の課題に鑑みて、
それら課題を解決するものであり、小型、多端子化の樹
脂封止型半導体装置を実現するために、それに適したタ
ーミナルランドフィルムおよびその製造方法ならびにそ
れを用いた樹脂封止型半導体装置およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0017】また、他の目的として、はんだリフロー工
程での信頼性を向上させ、また基板実装後の機械的、熱
的、強度不足などに起因する電気的接続不良を低減し、
実装信頼性の高い安価なフィルムタイプの電極底面露出
型の樹脂封止型半導体装置を実現できるターミナルラン
ドフィルムおよびその製造方法ならびにそれを用いた樹
脂封止型半導体装置およびその製造方法を提供すること
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のターミナ
ルランドフィルムは、導電性の半導体素子搭載用のダイ
パッド部と、ダイパッド部の周囲に配置された導電性の
複数の信号接続用リード部と、それぞれ信号接続用リー
ド部に接続された導電性の複数のターミナルランド部を
1つのユニットとして、複数のユニットを所定位置に穴
が開けられた絶縁性フィルムの表面上に配置し、ターミ
ナルランド部を絶縁性フィルムに開けられた穴を貫通さ
せて裏面側に突出させ、この突出により表面側に窪みを
形成したものである。
【0019】この請求項1の構成によれば、ダイパッド
部,信号接続用リード部およびターミナルランド部を金
属箔をエッチング加工して形成でき、この金属箔のエッ
チング加工において容易にエッチング幅を狭くでき、ま
た、ターミナルランド部は絶縁性フィルムの裏面側に突
出し、構成される半導体装置の底面に露出した外部電極
となり、このターミナルランドフィルムを用いた樹脂封
止型半導体装置の多端子化、小型化が容易に可能であ
る。また、絶縁性フィルムは、一般的にTAB用フィル
ムと呼ばれる規格化された幅・スプロケット穴系・ピッ
チ等を基本にしたフィルムを用いることができ、生産性
の良い製造工程で製造でき、安価なターミナルランドフ
ィルムとすることができる。また、ダイパッド部はその
大きさを、搭載する半導体素子よりも小さく構成し、半
導体素子を信号接続用リード部の上部に配置可能であ
る。
【0020】請求項2記載のターミナルランドフィルム
は、請求項1に記載のターミナルランドフィルムにおい
て、ダイパッド部を無くしたことを特徴とする。
【0021】このようにダイパッド部を無くしたことに
より、同一面積においてより多くの信号接続用リード部
およびターミナルランド部を形成できるため、半導体装
置の多端子化あるいは小型化をより図ることができる。
【0022】請求項3記載のターミナルランドフィルム
は、請求項1に記載のターミナルランドフィルムにおい
て、ダイパッド部の一部を絶縁性フィルムに開けられた
穴を貫通して裏面側に突出させてなり、この突出により
表面側に窪みを有するサーマルランド部を設け、サーマ
ルランド部とターミナルランド部の絶縁性フィルムの裏
面からの突出量は略同じであることを特徴とする。
【0023】このように、ダイパッド部の裏面側に突出
したサーマルランド部を設けることにより、搭載される
半導体素子からの発熱をサーマルランド部を通して実装
基板に放熱することができる。
【0024】請求項4記載のターミナルランドフィルム
は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のターミナ
ルランドフィルムにおいて、少なくとも信号接続用リー
ド部およびターミナルランド部の一部の表面にはメッキ
加工が施されていることを特徴とする。
【0025】このようにメッキ加工を施すことにより、
半導体素子と接続される信号接続用リード部の接続信頼
性の向上、外部電極となるターミナルランド部の接続信
頼性の向上を図ることができる。
【0026】請求項5記載のターミナルランドフィルム
は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のターミナ
ルランドフィルムにおいて、絶縁性フィルムの裏面に密
着した補強材を設けたことを特徴とする。
【0027】この補強材により、従来のリードフィルム
の製造工程で生産される厚さとほぼ同等の厚さにできる
ため、ターミナルランドフィルム1を製造する工程が安
定して確保できると共に、半導体装置の生産も安定した
搬送が可能で安価に生産が出来る。
【0028】請求項6記載のターミナルランドフィルム
の製造方法は、所定の穴加工が施された絶縁性フィルム
の表面上に金属箔を固着する工程と、金属箔の一部分を
エッチング除去し、ダイパッド部と、ダイパッド部の周
囲に配置された複数の信号接続用リード部と、それぞれ
信号接続用リード部に接続された複数のターミナルラン
ド部とを形成する工程と、エッチング加工された金属箔
を固着した絶縁性フィルムの穴より、ターミナルランド
部を金型を用いて絶縁性フィルムの裏面側に突出させ、
この突出により表面側に窪みを形成する工程と、少なく
とも信号接続用リード部およびターミナルランド部の一
部の表面を金属メッキする工程とを含んでいる。
【0029】この請求項6の製造方法によれば、ダイパ
ッド部,信号接続用リード部およびターミナルランド部
を金属箔をエッチング加工して形成するため、容易にエ
ッチング幅を狭くでき、小型で多くのターミナルランド
部を有したターミナルランドフィルムを容易に実現でき
る。また、ターミナルランド部は金型を用いて絶縁性フ
ィルムの裏面側に突出させ、構成される半導体装置の底
面に露出した外部電極となり、このターミナルランドフ
ィルムを用いた樹脂封止型半導体装置の多端子化、小型
化が容易に可能である。
【0030】請求項7記載のターミナルランドフィルム
の製造方法は、請求項6に記載のターミナルランドフィ
ルムの製造方法において、金属箔の一部分をエッチング
する際、ダイパッド部を形成しないことを特徴とする。
【0031】このようにダイパッド部を形成しないこと
により、同一面積においてより多くの信号接続用リード
部およびターミナルランド部を形成できるため、半導体
装置の多端子化あるいは小型化をより図ることができ
る。
【0032】請求項8記載のターミナルランドフィルム
の製造方法は、請求項6または7に記載のターミナルラ
ンドフィルムの製造方法において、一連の工程をフープ
搬送で行うことを特徴とする。
【0033】このように、一連の工程をフープ搬送で行
い、安価なターミナルランドフィルムを製造できる。
【0034】請求項9記載の樹脂封止型半導体装置は、
半導体素子を搭載した導電性のダイパッド部と、ダイパ
ッド部の周囲に配置され半導体素子の電極と電気的に接
続した導電性の複数の信号接続用リード部と、それぞれ
信号接続用リード部に接続された導電性の複数のターミ
ナルランド部とを、所定位置に穴が開けられた絶縁性フ
ィルムの表面上に備え、ターミナルランド部を絶縁性フ
ィルムに開けられた穴を貫通させて裏面側に突出させ、
この突出により表面側に窪みを形成し、絶縁性フィルム
の表面側を封止樹脂で封止したものである。
【0035】この請求項9の構成によれば、ダイパッド
部,信号接続用リード部およびターミナルランド部を金
属箔をエッチング加工して形成でき、この金属箔のエッ
チング加工において容易にエッチング幅を狭くでき、ま
た、ターミナルランド部は絶縁性フィルムの裏面側に突
出して半導体装置の底面に露出した外部電極となり、半
導体装置の多端子化、小型化を実現できる。また、外部
電極のターミナルランド部は高いスタンドオフを有して
いるため、基板実装時の接続強度を確保でき、実装信頼
性の高いものとなる。なお、絶縁性フィルムの裏面から
のターミナルランド部の突出量がそのまま段差を構成し
てスタンドオフの高さとなる。また、封止樹脂の底面の
絶縁性フィルムは樹脂との密着性が良く、水分の進入を
抑制できるものである。
【0036】請求項10記載の樹脂封止型半導体装置
は、請求項9に記載の樹脂封止型半導体装置において、
ダイパッド部を無くし、半導体素子を搭載する領域内の
信号接続用リード部上にレジストを形成し、レジスト上
に半導体素子を搭載したことを特徴とする。
【0037】このようにダイパッド部を無くし、レジス
ト上に半導体素子を搭載したことにより、同一面積にお
いてより多くの信号接続用リード部およびターミナルラ
ンド部を形成できるため、半導体装置の多端子化あるい
は小型化をより図ることができる。
【0038】請求項11記載の樹脂封止型半導体装置
は、請求項9または10に記載の樹脂封止型半導体装置
において、ターミナルランド部の突出量は30μmから
100μmであることを特徴とする。
【0039】このようにターミナルランド部の突出量を
30μmから100μmとすることにより、基板実装時
のスタンドオフを確保し、適切な実装強度を得ることが
可能になる。
【0040】請求項12記載の樹脂封止型半導体装置
は、請求項9または10に記載の樹脂封止型半導体装置
において、ターミナルランド部の窪みに樹脂を充填した
ことを特徴とする。
【0041】このように、ターミナルランド部の窪みに
樹脂を充填したことにより、強度を確保でき、ターミナ
ルランド部の変形を防止でき、実装基板への接続も良好
となる。
【0042】請求項13記載の樹脂封止型半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載のターミナルランドフィル
ムを用意する第1の工程と、ターミナルランドフィルム
のダイパッド部に半導体素子を搭載する第2の工程と、
半導体素子とターミナルランドフィルムの信号接続用リ
ード部とを金属細線で電気的に接続する第3の工程と、
ターミナルランドフィルムの表面側のみを樹脂封止する
とともにターミナルランド部の窪みに樹脂を充填する第
4の工程と、樹脂封止されたターミナルランドフィルム
から樹脂封止型半導体装置を個別に分離する第5の工程
とを含んでいる。
【0043】この請求項13の製造方法により、請求項
9の樹脂封止型半導体装置においてターミナルランド部
の窪みに樹脂を充填した樹脂封止型半導体装置を製造で
きる。また、ターミナルランドフィルムの絶縁性フィル
ムが封止工程において樹脂をそのフィルムの裏面に回さ
ない役割も果たし、裏面側への樹脂バリの発生を防止で
き、ターミナルランド部の実装基板との接続の信頼性が
向上し、バリとり工程も不要となる。
【0044】請求項14記載の樹脂封止型半導体装置の
製造方法は、請求項2に記載のターミナルランドフィル
ムを用意する第1の工程と、ターミナルランドフィルム
の半導体素子を搭載する領域上にレジストを形成し、レ
ジスト上に半導体素子を搭載する第2の工程と、半導体
素子とターミナルランドフィルムの信号接続用リード部
とを金属細線で電気的に接続する第3の工程と、ターミ
ナルランドフィルムの表面側のみを樹脂封止するととも
にターミナルランド部の窪みに樹脂を充填する第4の工
程と、樹脂封止されたターミナルランドフィルムから樹
脂封止型半導体装置を個別に分離する第5の工程とを含
んでいる。
【0045】この請求項14の製造方法により、請求項
10の樹脂封止型半導体装置においてターミナルランド
部の窪みに樹脂を充填した樹脂封止型半導体装置を製造
できる。また、ターミナルランドフィルムの絶縁性フィ
ルムが封止工程において樹脂をそのフィルムの裏面に回
さない役割も果たし、裏面側への樹脂バリの発生を防止
でき、ターミナルランド部の実装基板との接続の信頼性
が向上し、バリとり工程も不要となる。
【0046】請求項15記載の樹脂封止型半導体装置の
製造方法は、請求項13または14に記載の樹脂封止型
半導体装置の製造方法において、第4の工程は、ターミ
ナルランドフィルムの複数のユニットが配置された周囲
の裏面に補強材を設けて行うことを特徴とする。
【0047】このように補強材を設けることにより、第
4の工程(封止工程)において、ターミナルランドフィ
ルムの補強による安定と、一定の厚みの確保が可能にな
る。
【0048】請求項16記載の樹脂封止型半導体装置の
製造方法は、請求項13または14に記載の樹脂封止型
半導体装置の製造方法において、第4の工程は、一括封
止することを特徴とする。
【0049】この一括封止により、封止工程が簡略にな
る。
【0050】請求項17記載の樹脂封止型半導体装置の
製造方法は、請求項16に記載の樹脂封止型半導体装置
の製造方法において、第5の工程は、一括封止されてい
る複数の樹脂封止型半導体装置を回転刃で切断すること
を特徴とする。
【0051】このように、一括封止され、回転刃で切断
することにより、封止工程とともに切断工程も簡略化さ
れ、製造コストの低減に寄与できる。
【0052】請求項18記載の樹脂封止型半導体装置の
製造方法は、請求項13から請求項17のいずれかに記
載の樹脂封止型半導体装置の製造方法において、第4の
工程は、ターミナルランドフィルムの裏面に封止フィル
ムを設けて封止することを特徴とする。
【0053】このようにターミナルランドフィルムの裏
面に封止フィルムを設けて樹脂封止することにより、タ
ーミナルランド部の突出の影響を廃して生産性のよい安
定した樹脂封止を行うことができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明のターミナルランド
フィルムおよびその製造方法ならびに本発明のターミナ
ルランドフィルムを使用した樹脂封止型半導体装置およ
びその製造方法の実施の形態について、図面を参照しな
がら説明する。
【0055】まず本発明のターミナルランドフィルムの
実施の形態について説明する。図1は本実施の形態のタ
ーミナルランドフィルムを裏面から見た平面図である。
図2は本実施の形態のターミナルランドフィルムを示す
断面図であり、図1のA−A’箇所の断面を示してい
る。また、図3は本実施の形態のターミナルランドフィ
ルムの1個の樹脂封止型半導体装置に対応する部分を拡
大した表面から見た平面図であり、破線で囲んだ領域が
1個の樹脂封止型半導体装置の形成領域である。
【0056】本実施の形態のターミナルランドフィルム
1は、図1に示すように、規格化された一般的にTAB
用テープと呼ばれる標準化されたテープ幅・厚さ、スプ
ロケットホール11の大きさ・ピッチ等を有する絶縁性
フィルム6(図2参照)を母材にしているため、生産設
備の汎用性が高く、効率的な生産が可能で、生産性の良
い製造工程に適応した安価なターミナルランドフィルム
である。搬送、位置決めに使用するスプロケットホール
11、テープ幅・厚さ、接着剤の厚さあるいは種類等も
標準的な仕様から選択することが可能である。
【0057】図3の拡大図に示すように、信号接続用リ
ード部2が複数列配置され、その中央部にダイパッド部
3が配置されている。各信号接続用リード部2の一端は
ターミナルランド部5を形成するためのターミナルラン
ド形成部5Aが接続されている。このターミナルランド
形成部5Aを含む信号接続用リード部2とダイパッド部
3とは銅箔により構成され、18,25μm等の規格化
された寸法により安価に入手できる。また、下面は、フ
ィルム6に接着剤により密着されている三層フレーム、
あるいはフィルム6に蒸着等により密着されている二層
フレームよりなる。
【0058】信号接続用リード部2に接続されたターミ
ナルランド部5は、内部に窪み部5−1を有しアレー状
に配置され、フィルム6に開けられた穴20より突出し
ている。そして、信号接続用リード部2、ダイパッド部
3およびターミナルランド部5の必要なそれぞれの表面
には金、パラジウム等の金属メッキを施している。この
ことにより、小型ではんだボールを必要としない安価で
接続信頼性の高い樹脂封止型半導体装置に使用できる。
フープで従来のリードフレームのPdメッキ工程におい
てメッキが可能で、金メッキの従来のはんだボールを使
用する工法に比べて特に安価である。
【0059】ダイパッド部3上には半導体素子が接着剤
により固着され、ダイパッド部3より大きな半導体素子
の搭載が可能で、半導体素子を信号接続用リード部2の
上面に位置させることができる。このことによりランド
部5が実質的に半導体素子の下面に位置する小型の半導
体装置の生産が可能になる。少なくとも信号接続用リー
ド部2、ダイパッド部3、信号接続用リード部2に接続
するターミナルランド部5は薄厚の銅箔であるが、外部
端子であるターミナルランド部5は窪み部5−1に樹脂
が充填され、それにより強度を確保でき、実装基板に接
続されて電気信号を外部に伝達する働きが可能になる。
表面には所望する位置にレジスト(図示せず)が塗布さ
れている。
【0060】なお、ダイパッド部3にも、窪み部5−1
を有するランド部5と同様なサーマルランド部を設け、
樹脂封止型半導体装置を製造後、実装基板搭載時に、ラ
ンド部5同様半田付け等により半導体素子から発生する
熱を逃がす役割をさせることも可能で、サーマルランド
部の窪み部にもランド部5の窪み部5−1同様、樹脂が
充填されることにより強度を確保できる。
【0061】また、ダイパッド部3を設けずに、信号接
続用リード部2の少なくとも半導体素子搭載部をレジス
トによって覆うことにより、レジスト上に半導体素子を
接着剤により接着することも可能である。この場合、信
号接続用リード部2の数を増やし、より多端子化を図る
ことができ、発熱量の少ない半導体素子を搭載する場合
に有効である。
【0062】また、図2のように、フィルム6の表面に
は、信号接続用リード部2やダイパッド部3と同じ銅箔
よりなるフィルム枠4がターミナルランドフィルム1の
周囲に形成されている。また、フィルム6の裏面には、
フィルム枠4と対向配置して補強材4−1を接着するこ
とにより従来のリードフィルムと同様な厚みにすること
ができ、半導体装置の製造工程においてジグ等を用いて
搬送する必要がなく、QFP同様の製造の容易さを実現
できる。また、信号接続用リード部2、ダイパッド部3
は、フィルム6に固着しエッチングするため、信号接続
用リード部2および信号接続用リード部間を狭く加工で
き、小型でランド数の多いターミナルランドフィルム1
である。
【0063】また、フィルム6は、信号接続用リード部
2、ダイパッド部3の固着とともに、特にダイパッド部
3の下面側および信号接続用リード部2の裏面側のター
ミナルランド部5に樹脂封止時に封止樹脂が回り込まな
いようにするマスク的な役割を果たさせるためのもので
あり、このフィルム6の存在によって、ダイパッド部3
の下面や、信号接続用リード部2の裏面側およびターミ
ナルランド部5の樹脂バリが形成されるのを防止するこ
とができる。ランド部5は補強材4−1を接着した領域
の内側にあるため、生産各工程において生産性がよく好
適なターミナルランドフィルム1を供給できる。
【0064】また、このフィルム6は樹脂封止後は切断
され、封止樹脂と密着して半導体装置の裏面に存在し、
水分の進入を防止し耐湿性を向上する働きもある。
【0065】また、このフィルム6はターミナルランド
部5がその穴部より突出しスタンドオフを形成する働き
もする。ランド部5の形状は必ずしも丸でなくても良
く、角形、矩形等でも良い。また、その先端部(下面)
は平坦な形状の他に、球形にすることにより半田接続の
信頼性がより向上する。大型の半導体装置で実装応力が
多くかかり高い信頼性が必要な場合に特に有効である。
【0066】また、このフィルム6は少なくとも信号接
続用リード部2、ダイパッド部3、信号接続用リード部
2に接続するターミナルランド部5と固着し、フィルム
枠4と接続する働きをさせることができる。このことに
より樹脂封止後切断が容易で生産性のよいターミナルラ
ンドフィルム1を供給できる。
【0067】この絶縁性フィルム6は、ポリミドフィル
ムであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート,ポリ
イミド,ポリカーボネートなどを主成分とする樹脂フィ
ルムをベースとして片面に接着剤を有したテープであ
り、樹脂封止時における高温環境に耐性があるものであ
ればよい。なお、バリとは樹脂封止の際に発生する残余
樹脂であり、樹脂成形上不必要な部分である。
【0068】また、樹脂封止の際の下側の金型は、この
フィルム6の働きにより封止樹脂と接することがないた
め、バリの発生のほかにも、離型のための押し出しピン
や樹脂から金型変形を防止する焼き入れ等の金型構造を
単純化することが出来る。
【0069】なを、ターミナルランドフィルム1は図1
に示したようにパターンが1つではなく複数個、左右、
上下の連続した配列になっている。
【0070】次に、本実施の形態のターミナルランドフ
ィルム1の製造方法について図面を参照しながら説明す
る。図4および図5は、本実施の形態のターミナルラン
ドフィルム1の製造方法を工程順に示した断面図であ
り、断面図の高さ方向は拡大して表している。
【0071】まず図4(a)に示すように、第1の工程
として、銅箔よりなる金属板7に対して、ランド部形成
位置に穴20加工をしたフィルム6を位置あわせして高
温でフィルム6の接着剤で接着する。このフィルムは、
基材がポリイミドフィルムで接着剤がエポキシ系の接着
剤付きフィルムに銅箔の金属板7を張り付けた三層のポ
リイミドといわれているものである。また、二層のポリ
イミドといわれるフィルムとしてもよく、この場合、ポ
リイミドフィルムに蒸着等で銅箔を密着させた後に穴2
0の加工を行うのが一般的で、穴20加工はレーザーあ
るいは金型で行いスプロケットホールとともに精度よく
加工される。以下、二層のポリイミドの場合も同様の加
工方法であり差異はない。
【0072】次に図4(b)に示すように、第2の工程
として、金属板7に対して、上面と下面にそれぞれエッ
チングレジスト膜8a,8bを形成する。
【0073】次に図4(c)に示すように、第3の工程
として、エッチングレジスト膜8aの所定の領域をそれ
ぞれ除去して、開口部9を形成する。この工程は、いわ
ゆるエッチングしない領域のマスクを形成するものであ
る。
【0074】次に図5(a)に示すように、第4の工程
として、金属板7を片面よりエッチングして、開口部9
に露出した金属板7部分を除去することにより、フィル
ム6に固着された薄厚の銅箔よりなる信号接続用リード
部2およびダイパッド部3を形成する。このとき同様
に、フィルム枠4(図2参照)も銅箔で形成する。
【0075】次に図5(b)に示すように、第5の工程
として、エッチングレジスト膜8a,8bの除去を行
う。
【0076】次に図5(c)に示すように、第6の工程
として、金型加工により金属板7をフィルム6の穴20
に突出させ、ランド部5を形成するとともにランド部5
の内部に窪み部5−1を形成する。この下面に突出した
ランド部5は、本実施の形態のターミナルランドフィル
ムを用いて作製した樹脂封止型半導体装置の実装時にス
タンドオフの働きをする。ランド部5の形状は実装信頼
性、搭載する半導体素子の電気性能検査コンタクト性等
を考慮して決定する。丸形あるいは矩形を基本として先
端は平らな形状あるいは球形の形状とする。図6に示す
部分拡大図は金型(21a,21b)でランド部5を形
成する概略断面図である。フィルム6の穴20の周囲を
下部金型21bで受け、穴20よりサイズの小さい上部
金型21aを上から穴20部分に押し込むことにより、
内部に窪み部5−1を有するランド部5が下面に突出さ
れる。
【0077】次に図5(d)に示すように、第7の工程
として、ターミナルランド部5、信号接続用リード部
2、ダイパッド部3等に対して、パラジウム金属積層メ
ッキを必要部分に行う。この金属メッキ層12はNi−
Pd−Auの三層メッキである。すなわち、銅箔よりな
る金属板7を加工して表面をメッキすることにより、最
終的な信号接続用リード部2、ダイパッド部3およびラ
ンド部5が形成される。また、この一連の工程はTAB
用テープの加工工程の超尺のリールで加工が出来るため
生産性のよいメッキ法である。また、このほかにも銀,
金などのメッキも可能である。またリードフレームのメ
ッキ工程でのメッキも可能である。
【0078】なお、第7の工程で行う金属メッキ層12
の形成は、必ずしも最後でなくても良く、たとえば第5
の工程のエッチングレジスト膜8a,8bの除去後で、
第6の工程の金型加工によりランド部5を突出させる前
に、金属メッキ層12を形成することができ、この場合
ランド部5の突出の制限が少なくなる。
【0079】また、ターミナルランド部5、信号接続用
リード部2およびダイパッド部3に同じ金属メッキ層1
2を形成したが、例えば、信号接続用リード部2の金属
細線の接続部には銀メッキを行い、ランド部5にははん
だ接続に適した半田メッキを行うことも可能であり、こ
のように用途にあった複数のメッキを行うことにより品
質が向上する。
【0080】また、第1の工程において、銅箔の金属板
7に、穴20加工をしたフィルム6を位置あわせし接着
する工程は、第5の工程の後でも良く、ランド部5の
数、樹脂封止型半導体装置の大きさ、金属板7の銅箔よ
りなるフィルム枠4との接着方法等により最適化するこ
とができる。
【0081】その他にも生産性を考慮して適宜工程の順
序を変更することができる。
【0082】以上のような工程により、フィルム6上に
各先端部が延在して配置された信号接続用リード部2、
ダイパッド部3の裏面を密着し、フィルム6の裏面より
窪み部5−1を有したターミナルランド部5を突出させ
たターミナルランドフィルム1を製造することが出来
る。
【0083】図6のように金型による加工の深さにより
スタンドオフ高さを決めることが出来るため、ランド部
5のピッチが狭くても高いスタンドオフを実現できると
ともに、各ランド部5の突出量(スタンドオフ高さ)を
均一にできる。これにより、実装接続強度が高い樹脂封
止型半導体装置を実現できる。
【0084】また、フィルム6に補強材4−1(図2)
を接着することにより、従来のリードフィルムの製造工
程で生産される厚さとほぼ同等の厚さにできるため、タ
ーミナルランドフィルム1を製造する工程が安定して確
保できると共に、半導体装置の生産も安定した搬送が可
能で安価に生産が出来る。つまり長尺のフープでの生産
と補強材を接続して必要な工程を短冊で生産することに
より、生産の数量、加工制度、装置の特性等により選択
できる。なお、補強材4−1は通常、フィルム6を用意
する段階で設け、フィルム6と同材料でもよい。
【0085】また、本実施の形態の製造方法によると、
エッチング加工により信号接続用リード部2およびダイ
パッド部3を形成するため、容易に幅の狭い信号接続用
リード部2およびその間隔を実現でき、図3のように信
号接続用リード部2の金属細線の接続部を細く加工し、
一列にそろえて配することができ、小型の多くのランド
部5を有したターミナルランドフィルム1を容易に実現
できる。エッチング加工により、複数の信号接続用リー
ド部2およびダイパッド部3のそれぞれの間隔を20〜
70μmにできる。
【0086】本実施の形態では、例えば、フィルム6の
厚みは25μm、信号接続用リード部2およびダイパッ
ド部3の銅箔の金属板7の厚みは25μmとし、ランド
部5のフィルム6下面からの突出量(スタンドオフ高
さ)を50μmとした。また、銅箔をフィルム6に蒸着
する場合、例えば、蒸着の銅箔の厚さは18μm、フィ
ルム6の厚みは25μmで、接着剤がないため、図4
(a)の状態では総厚みを50μm以下にできる。
【0087】また、ランドの窪み部5−1に予め樹脂等
を充填しておくこともできる。
【0088】また、後述のように、ダイパッド部3の下
面にサーマルランド部22(図7,図8等参照)を設け
てあってもよいことについては、先にも述べた。
【0089】次に、本実施の形態の樹脂封止型半導体装
置について図面を参照しながら説明する。図7は本実施
の形態における樹脂封止型半導体装置の平面図で、封止
樹脂は外形のみを表示し透明体とした。図8(a)は同
樹脂封止型半導体装置の断面図で、図8(b)はその部
分拡大断面図である。また、図9(a)は同樹脂封止型
半導体装置を表面側から見た斜視図、図9(b)は裏面
側から見た斜視図であり、図9(a)の封止樹脂15の
表面に形成されている円形状の凹みはインデックスマー
ク(1ピン位置を特定するための印)を示す。なお、図
8(a),(b)では、各信号接続用リード部2および
各ターミナルランド部5についてはそれぞれの断面を図
示しており、それらの奥行きについては考慮していな
い。
【0090】本実施の形態の樹脂封止型半導体装置は、
前述のターミナルランドフィルム1、すなわち、フィル
ム6上に、各先端部が延在して配置された複数列の信号
接続用リード部2、ダイパッド部3の裏面を密着し、フ
ィルム6の穴20より窪み部5−1を有したターミナル
ランド部5を突出させたものを使用している。ただし、
ここでは、ダイパッド部3の下面にサーマルランド部2
2を形成したものを用いている。このサーマルランド部
22はターミナルランド部5と同様の構成であり、形状
および高さ(突出量)もランド部5と略同じであり、前
述のターミナルランドフィルムの製造工程において、ラ
ンド部5に対応する穴20に加えてサーマルランド部2
2の位置に対応して穴が開けられたフィルム6を用い、
図5(c)と図5(d)の工程においてランド部5の形
成時に同様にして形成される。すなわち、サーマルラン
ド部22は、ダイパッド部3の銅箔がフィルム6に開け
た穴から突出し、その下面がメッキ加工されて構成され
ている。
【0091】そして、ダイパッド部3上に半導体素子
(チップ)13が接着剤16により接着されており、半
導体素子13の電極パッド(図示せず)と信号接続用リ
ード2とは、金属細線14により互いに電気的に接続さ
れている。そして、信号接続用リード部2,ダイパッド
部3,半導体素子13,金属細線14およびランド部5
の窪み部5−1は封止樹脂15内に封止されている。ま
た、ダイパッド部3はその大きさが半導体素子13より
も小さく構成され、半導体素子13が信号接続用リード
部2の上部にまで配置されている。
【0092】この樹脂封止型半導体装置では、フィルム
6より下面に突出したターミナルランド部5が実装基板
との接続端子となる。すなわち、信号接続用リード部2
に接続するランド部5の下部が外部電極となっている。
図9(b)に示すように、下面はフィルム6により覆わ
れ、ランド部5が突出している。ランド部5には樹脂封
止工程における樹脂のはみ出し部分である樹脂バリが存
在せず、実装基板の電極との接着の信頼性が向上する。
【0093】本実施の形態の樹脂封止型半導体装置で
は、信号接続用リード部2の側方には外部電極端子とな
るアウターリードが存在せず、信号接続用リード部2に
接続され下面に突出したランド部5が外部電極となって
いるので、ランド数の多い半導体装置の小型化を図るこ
とができる。
【0094】また、ランド部5がフィルム6の面より突
出して形成されているため、実装基板に実装する際のラ
ンド部5と実装基板の電極との接着において、ランド部
5のスタンドオフ高さが予め確保されていることにな
る。
【0095】したがって、メッキされたランド部5をそ
のまま外部端子として用いることができ、金型加工にお
けるランド部5の窪みの深さ調整とフィルム6の厚さの
変更によりスタンドオフ高さを容易に変えることがで
き、接続信頼性が高く、実装基板への実装のために外部
電極部にはんだボールを付設する必要がなく、製造工
数、製造コスト的に有利となる。
【0096】ここで、本実施の形態の特徴は、ダイパッ
ド部3、信号接続用リード部2の底面側に接着性を有し
たフィルム6を密着させ、フィルム6に開けた穴20
に、信号接続用リード2に接続され窪み部5−1を有し
たランド部5を突出させたターミナルランドフィルム1
を使用することにある。
【0097】また、使用する金属板7が薄厚のため容易
に間隔を狭くエッチング加工でき、ボンデング位置を1
列にそろえた図1のような多くのランド部5を半導体素
子13の周辺部および下面にアレー状に容易に配するこ
とができ、多端子の安価な小型半導体装置が実現でき
る。
【0098】また、ボンデング位置およびボンデング列
は容易にエッチングにより変更が可能で、ランド数、半
導体素子13の大きさ等により組み合わせを選択でき
る。ダイパッド部3を最小のポスト形状にして半導体素
子13の下面により多くの信号接続用リード部2とそれ
に接続するランド部5を配することも可能で、小型の半
導体装置の多端子化が可能になる。
【0099】また、本実施の形態では、ダイパッド部3
の下面にサーマルランド部22を形成してあり、半導体
素子13からの発熱をサーマルランド部22を通して実
装基板に放熱する効率の良い働きがある。このサーマル
ランド部22にも、ランド部5同様の窪み部があり樹脂
が充填されている。
【0100】なお、ダイパッド部3を設けず、レジスト
を信号接続用リード部2の必要な上部に接着して半導体
素子13を搭載するように構成することにより、信号接
続用リード部2の数を増やし、さらなる多端子化を図る
こともできる。これは、発熱量の少ない半導体素子には
有効である。
【0101】次に、本実施の形態の樹脂封止型半導体装
置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図10は本実施の形態の樹脂封止型半導体装置の製造工
程を示す断面図である。
【0102】まず、第1の工程で、図10(a)に示す
TAB用に規格化された基本寸法からなるターミナルラ
ンドフィルム1を用意する。このターミナルランドフィ
ルム1は、前述のように、ダイパッド部3、信号接続用
リード部2の底面側にフィルム6を密着させ、フィルム
6に開けた穴20に信号接続用リード2に接続する窪み
を有したランド部5を突出してあり、また、図示を省略
しているが、ダイパッド部3の下面にもサーマルランド
部22をランド部5と同様に突出したものである。補強
材4−1をつけることにより従来のQFP等の工程で生
産することができる。
【0103】また、本実施の形態におけるターミナルラ
ンドフィルム1は、銅(Cu)素材に対して、下地メッ
キとしてニッケル(Ni)層が、その上にパラジウム
(Pd)層が、最上層に薄膜の金(Au)層がそれぞれ
メッキされた3層の金属メッキ済みのターミナルランド
フィルム1である。また、ニッケル(Ni),パラジウ
ム(Pd),金(Au)以外の貴金属メッキが施されて
いてもよく、さらに、かならずしも3層メッキでなくて
もよい。
【0104】次に、図10(b)に示す第2の工程で、
用意したターミナルランドフィルム1のダイパッド部3
上に半導体素子13を載置して、接着剤16により両者
を互いに接着する(図8(a)参照)。この工程は、い
わゆるダイボンド工程である。
【0105】次に、図10(c)に示す第3の工程で、
半導体素子13の電極パッド(図示せず)と信号接続用
リード部2とを金属細線14により電気的に接着する。
この工程は、いわゆるワイヤーボンド工程である。金属
細線14の接続部は細く加工されているが、フィルム6
で固定されているため安定した金属細線14の接続がで
きる。また、接続部の下面はランド部5の下面より上部
にあるが、設備の工夫で容易に従来同様のボンディング
安定性が得られる。
【0106】次に、図10(d)に示す第4の工程で、
半導体素子13を搭載したターミナルランドフィルム1
を金型内に収納し、金型でターミナルランドフィルム1
の(外枠)を押圧して、金型内に封止樹脂15を流し込
んで樹脂封止を行う。ターミナルランドフィルム1はラ
ンド部5内の窪み部5−1にも樹脂が充填され、安定し
た封止ができる。ランド部5内の窪み部5−1にも樹脂
が充填されるため、薄厚のフィルムにも関わらず実装時
の半田接着においてランド部5の変形はない。
【0107】また、第4の工程で、より強い樹脂圧力に
おいても安定した生産を可能にするには、図11に示す
ように、ターミナルランドフィルム1の裏面に封止フィ
ルム17を張り付け、この封止フィルム17を張り付け
たターミナルランドフィルム1の(外枠)を押圧して、
金型内に封止樹脂15を流し込んで樹脂封止を行う。こ
の封止フィルム17は、特にダイパッド部3の下面側お
よび信号接続用リード部2の裏面側に樹脂封止時に樹脂
の圧力がかかり変形するのを緩和する役割を果たし、こ
の封止フィルム17を張り付けることによって、下面に
ランド部5やサーマルランド部22(図9(b)参照)
が突出した半導体装置を容易に樹脂封止することができ
る。なお、少しの変形は構造上、品質、生産上の問題が
ないのもこの工法の特徴である。
【0108】このような封止フィルム17を張り付ける
と、ダイパッド部3の下面の金型部に凸部を設ける必要
がなく、金型の共用化が可能で、特に上記のような大型
キャビテーを使用する一括封止に有効である。図11に
示す詳細部分図は、金型の締め付け圧力と金型温度によ
り軟化した封止フィルム17が、突出したランド部5に
よって生じているターミナルランドフィルム1の裏面側
の空隙を埋めている状態を示し、樹脂の圧力を受ける止
める働きがある。すなわち、金型とターミナルランドフ
ィルム1の下面の間に封止フィルム17を介在させ、金
型の熱で軟化した封止フィルム17にランド部5が食い
込み、安定した生産が可能になる。
【0109】封止フィルム17は、ポリエチレンテレフ
タレート,ポリイミド,ポリカーボネートなどを主成分
とする樹脂をベースとしたテープであり、樹脂封止時に
おける高温環境に耐性があるものであればよい。本実施
の形態では、ポリイミドを主成分とした封止フィルム1
7を用い、厚みは50μmとした。
【0110】また、金型で封止する方法には、上記のよ
うに大型の金型で一括成形する方法(一括封止)の他、
半導体装置ごとに小型の金型で個別に成形する方法(個
別封止)が可能で、いずれにしてもターミナルランドフ
ィルム1の上面を樹脂封止する際にランド部5の内部の
窪み部5−1にも樹脂を充填して変形を防止して樹脂封
止型半導体装置を成型する。なお、封止フィルム17を
用いずに、下側の金型に窪みを設けてランド部5やサー
マルランド部22をはめ込んでもよい。
【0111】次に、封止フィルム17を張り付けた場合
には、封止フィルム17を剥がした後、図10(e)に
示す第5の工程で、封止樹脂15で一括封止した多数の
半導体装置を切断部19で切り離すことにより個々の樹
脂封止型半導体装置に分離する。これは、図12に示す
ように、回転刃18により切断部19を切り離す。切り
離した個々の樹脂封止型半導体装置の構成は図8と同様
である。なお、個別封止した場合は、回転刃18の代わ
りに金型による切断も可能である。
【0112】切断部19に金属部分をなくするターミナ
ルランドフィルム設計も可能で、それにより切断工程の
生産性向上がはかれる。また、図12のように、周囲の
フィルム枠4には切断部19を設けずに、周囲のフィル
ム枠4を切断しないで各半導体装置に切断分離すること
により、後工程の半導体装置の整列工程等の生産性の向
上もはかれる。生産性の悪いCuフィルムでの生産性が
大幅に向上し、回転刃18の寿命が長くなる。また、図
10(d)の封止済みのターミナルランドフィルムを上
下逆から切断することも可能である。
【0113】なお、図13に、個別封止により製造した
樹脂封止型半導体装置の断面を示す。この場合、封止樹
脂15の側面が斜面になっている他は、図8の構成と同
様である。また、図13も図8同様、各信号接続用リー
ド部2および各ターミナルランド部5についてはそれぞ
れの断面を図示しており、それらの奥行きについては考
慮していない。
【0114】本実施の形態の製造方法によると、樹脂封
止工程の前に予めダイパッド部3の下面および信号接続
用リード部2の裏面にフィルム6を貼付しているので、
封止樹脂15が回り込むことがなく、ダイパッド部3や
信号接続用リード部2の裏面には樹脂バリの発生はな
い。したがって、信号接続用リード部2の下面を露出さ
せる従来の樹脂封止型半導体装置の製造方法のごとく、
ダイパッド部3の下面や外部電極部上に形成された樹脂
バリをウォータージェットなどによって除去する必要は
ない。すなわち、この樹脂バリを除去するための面倒な
工程の削除によって、樹脂封止型半導体装置の量産工程
における工程の簡略化が可能となる。
【0115】なお、樹脂封止工程においては、封止金型
の熱によって封止フィルム17が軟化するとともに変形
するので、樹脂の圧力と金型の締め付け圧力によりラン
ド部5が封止フィルム17に食い込み、金型とフィルム
6の空隙には封止フィルム17が埋められる。
【0116】本実施の形態では、図8や図13に示すよ
うに、ターミナルランド部5が突出した構造となり、信
号接続用リード部2の下部の外部電極となるランド部5
のフィルム6下面からの突出量(スタンドオフ高さ)を
確保できる。例えば、本実施の形態では、フィルム6の
厚みを25μmとしており、ランド部5の突出量と同じ
スタンドオフが得られ50μm程度にできる。このラン
ド部5の突出量は、30μm〜100μmの間で設定す
るのが好ましい。これは、30μm以上でないとスタン
ドオフとして機能せず、また100μmを超えると総高
さが大きくなり好ましくないからである。
【0117】なお、用いる封止フィルム17について
は、ターミナルランド部5の所望する突出量により、所
定の硬度,厚みおよび熱による軟化特性を有する材質を
選択することができる。
【0118】また、本発明の要旨を越えない限り種々の
変形実施が可能であることはいうまでもない。たとえ
ば、ターミナルランド部5およびサーマルランド部22
の窪み部内部に予め樹脂を充填して強化した後、生産工
程に投入することも可能で強度が向上する。
【0119】
【発明の効果】本発明のターミナルランドフィルムは、
導電性の半導体素子搭載用のダイパッド部と、ダイパッ
ド部の周囲に配置された導電性の複数の信号接続用リー
ド部と、それぞれ信号接続用リード部に接続された導電
性の複数のターミナルランド部を1つのユニットとし
て、複数のユニットを所定位置に穴が開けられた絶縁性
フィルムの表面上に配置し、ターミナルランド部を絶縁
性フィルムに開けられた穴を貫通させて裏面側に突出さ
せ、この突出により表面側に窪みを形成したものであ
る。この構成によれば、ダイパッド部,信号接続用リー
ド部およびターミナルランド部を金属箔をエッチング加
工して形成でき、この金属箔のエッチング加工において
容易にエッチング幅を狭くでき、また、ターミナルラン
ド部は絶縁性フィルムの裏面側に突出し、構成される半
導体装置の底面に露出した外部電極となり、このターミ
ナルランドフィルムを用いた樹脂封止型半導体装置の多
端子化、小型化が容易に可能である。また、絶縁性フィ
ルムは、一般的にTAB用フィルムと呼ばれる規格化さ
れた幅・スプロケット穴系・ピッチ等を基本にしたフィ
ルムを用いることができ、生産性の良い製造工程で製造
でき、安価なターミナルランドフィルムとすることがで
きる。
【0120】また、本発明のターミナルランドフィルム
の製造方法は、所定の穴加工が施された絶縁性フィルム
の表面上に金属箔を固着する工程と、金属箔の一部分を
エッチング除去し、ダイパッド部と、ダイパッド部の周
囲に配置された複数の信号接続用リード部と、それぞれ
信号接続用リード部に接続された複数のターミナルラン
ド部とを形成する工程と、エッチング加工された金属箔
を固着した絶縁性フィルムの穴より、ターミナルランド
部を金型を用いて絶縁性フィルムの裏面側に突出させ、
この突出により表面側に窪みを形成する工程と、少なく
とも信号接続用リード部およびターミナルランド部の一
部の表面を金属メッキする工程とを含んでいる。この製
造方法によれば、ダイパッド部,信号接続用リード部お
よびターミナルランド部を金属箔をエッチング加工して
形成するため、容易にエッチング幅を狭くでき、小型で
多くのターミナルランド部を有したターミナルランドフ
ィルムを容易に実現できる。また、ターミナルランド部
は金型を用いて絶縁性フィルムの裏面側に突出させ、構
成される半導体装置の底面に露出した外部電極となり、
このターミナルランドフィルムを用いた樹脂封止型半導
体装置の多端子化、小型化が容易に可能である。
【0121】また、本発明の樹脂封止型半導体装置は、
半導体素子を搭載した導電性のダイパッド部と、ダイパ
ッド部の周囲に配置され半導体素子の電極と電気的に接
続した導電性の複数の信号接続用リード部と、それぞれ
信号接続用リード部に接続された導電性の複数のターミ
ナルランド部とを、所定位置に穴が開けられた絶縁性フ
ィルムの表面上に備え、ターミナルランド部を絶縁性フ
ィルムに開けられた穴を貫通させて裏面側に突出させ、
この突出により表面側に窪みを形成し、絶縁性フィルム
の表面側を封止樹脂で封止したものである。この構成に
よれば、ダイパッド部,信号接続用リード部およびター
ミナルランド部を金属箔をエッチング加工して形成で
き、この金属箔のエッチング加工において容易にエッチ
ング幅を狭くでき、また、ターミナルランド部は絶縁性
フィルムの裏面側に突出して半導体装置の底面に露出し
た外部電極となり、半導体装置の多端子化、小型化を実
現できる。また、外部電極のターミナルランド部は高い
スタンドオフを有しているため、基板実装時の接続強度
を確保でき、実装信頼性の高いものとなる。なお、絶縁
性フィルムの裏面からのターミナルランド部の突出量が
そのまま段差を構成してスタンドオフの高さとなる。ま
た、封止樹脂の底面の絶縁性フィルムは樹脂との密着性
が良く、水分の進入を抑制できるものである。
【0122】また、本発明の樹脂封止型半導体装置の製
造方法は、本発明のターミナルランドフィルムを用意
し、半導体素子を搭載し、半導体素子とターミナルラン
ドフィルムの信号接続用リード部とを金属細線で電気的
に接続し、ターミナルランドフィルムの表面側のみを樹
脂封止するとともにターミナルランド部の窪みに樹脂を
充填し、樹脂封止型半導体装置を個別に分離するように
している。この製造方法により、多端子化、小型化を実
現した樹脂封止型半導体装置を製造できる。また、ター
ミナルランドフィルムの絶縁性フィルムが封止工程にお
いて樹脂をそのフィルムの裏面に回さない役割も果た
し、裏面側への樹脂バリの発生を防止でき、ターミナル
ランド部の実装基板との接続の信頼性が向上し、バリと
り工程も不要となる。
【0123】また、ターミナルランドフィルムのダイパ
ッド部を無くし、半導体素子を搭載する領域内の信号接
続用リード部上にレジストを形成し、レジスト上に半導
体素子を搭載することにより、同一面積においてより多
くの信号接続用リード部およびターミナルランド部を形
成できるため、半導体装置の多端子化あるいは小型化を
より図ることができる。
【0124】以上のように本発明によれば、小型、多端
子化の樹脂封止型半導体装置を実現できる。また、基板
実装後の機械的、熱的、強度不足などに起因する電気的
接続不良を低減し、実装信頼性の高い安価なフィルムタ
イプの電極底面露出型の樹脂封止型半導体装置を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のターミナルランドフィル
ムを裏面から見た平面図。
【図2】本発明の実施の形態のターミナルランドフィル
ムを示す断面図。
【図3】本発明の実施の形態のターミナルランドフィル
ムの要部を示す平面図。
【図4】本発明の実施の形態のターミナルランドフィル
ムの製造工程を示す断面図。
【図5】本発明の実施の形態のターミナルランドフィル
ムの製造工程を示す断面図。
【図6】本発明の実施の形態のターミナルランドフィル
ムの製造工程を示す断面図。
【図7】本発明の実施の形態の樹脂封止型半導体装置を
示す平面図。
【図8】本発明の実施の形態の樹脂封止型半導体装置を
示す断面図。
【図9】本発明の実施の形態の樹脂封止型半導体装置を
示す斜視図。
【図10】本発明の実施の形態の樹脂封止型半導体装置
の製造工程を示す断面図。
【図11】本発明の実施の形態の樹脂封止型半導体装置
の製造工程を示す断面図。
【図12】本発明の実施の形態の樹脂封止型半導体装置
の製造工程を示す斜視図。
【図13】本発明の他の実施の形態の樹脂封止型半導体
装置を示す断面図。
【図14】従来の裏面側に外部電極を有するタイプの樹
脂封止型半導体装置の断面図。
【符号の説明】
1 ターミナルランドフィルム 2 信号接続用リード部 3 ダイパッド部 4 フィルム枠 4−1 補強材 5 ターミナルランド部 5−1 窪み部 6 絶縁性フィルム 7 金属板 8a,8b エッチングレジスト膜 9 開口部 11 スプロケットホール 12 金属メッキ層 13 半導体素子(チップ) 14 金属細線 15 封止樹脂 16 接着剤 17 封止フィルム 18 回転刃 19 切断部 20 穴 22 サーマルランド部

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の半導体素子搭載用のダイパッド
    部と、前記ダイパッド部の周囲に配置された導電性の複
    数の信号接続用リード部と、それぞれ前記信号接続用リ
    ード部に接続された導電性の複数のターミナルランド部
    を1つのユニットとして、複数の前記ユニットを所定位
    置に穴が開けられた絶縁性フィルムの表面上に配置し、
    前記ターミナルランド部を前記絶縁性フィルムに開けら
    れた穴を貫通させて裏面側に突出させ、この突出により
    表面側に窪みを形成したターミナルランドフィルム。
  2. 【請求項2】 ダイパッド部を無くしたことを特徴とす
    る請求項1に記載のターミナルランドフィルム。
  3. 【請求項3】 ダイパッド部の一部を絶縁性フィルムに
    開けられた穴を貫通して裏面側に突出させてなり、この
    突出により表面側に窪みを有するサーマルランド部を設
    け、前記サーマルランド部とターミナルランド部の前記
    絶縁性フィルムの裏面からの突出量は略同じであること
    を特徴とする請求項1に記載のターミナルランドフィル
    ム。
  4. 【請求項4】 少なくとも信号接続用リード部およびタ
    ーミナルランド部の一部の表面にはメッキ加工が施され
    ていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれ
    かに記載のターミナルランドフィルム。
  5. 【請求項5】 絶縁性フィルムの裏面に密着した補強材
    を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいず
    れかに記載のターミナルランドフィルム。
  6. 【請求項6】 所定の穴加工が施された絶縁性フィルム
    の表面上に金属箔を固着する工程と、 前記金属箔の一部分をエッチング除去し、ダイパッド部
    と、前記ダイパッド部の周囲に配置された複数の信号接
    続用リード部と、それぞれ前記信号接続用リード部に接
    続された複数のターミナルランド部とを形成する工程
    と、 前記エッチング加工された金属箔を固着した前記絶縁性
    フィルムの穴より、前記ターミナルランド部を金型を用
    いて前記絶縁性フィルムの裏面側に突出させ、この突出
    により表面側に窪みを形成する工程と、 少なくとも信号接続用リード部およびターミナルランド
    部の一部の表面を金属メッキする工程とを含むターミナ
    ルランドフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 金属箔の一部分をエッチングする際、ダ
    イパッド部を形成しないことを特徴とする請求項6に記
    載のターミナルランドフィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 一連の工程をフープ搬送で行うことを特
    徴とする請求項6または7に記載のターミナルランドフ
    ィルムの製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体素子を搭載した導電性のダイパッ
    ド部と、前記ダイパッド部の周囲に配置され前記半導体
    素子の電極と電気的に接続した導電性の複数の信号接続
    用リード部と、それぞれ前記信号接続用リード部に接続
    された導電性の複数のターミナルランド部とを、所定位
    置に穴が開けられた絶縁性フィルムの表面上に備え、前
    記ターミナルランド部を前記絶縁性フィルムに開けられ
    た穴を貫通させて裏面側に突出させ、この突出により表
    面側に窪みを形成し、前記絶縁性フィルムの表面側を封
    止樹脂で封止した樹脂封止型半導体装置。
  10. 【請求項10】 ダイパッド部を無くし、半導体素子を
    搭載する領域内の信号接続用リード部上にレジストを形
    成し、前記レジスト上に半導体素子を搭載したことを特
    徴とする請求項9に記載の樹脂封止型半導体装置。
  11. 【請求項11】 ターミナルランド部の突出量は30μ
    mから100μmであることを特徴とする請求項9また
    は10に記載の樹脂封止型半導体装置。
  12. 【請求項12】 ターミナルランド部の窪みに樹脂を充
    填したことを特徴とする請求項9または10に記載の樹
    脂封止型半導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のターミナルランドフ
    ィルムを用意する第1の工程と、 前記ターミナルランドフィルムのダイパッド部に半導体
    素子を搭載する第2の工程と、 前記半導体素子と前記ターミナルランドフィルムの信号
    接続用リード部とを金属細線で電気的に接続する第3の
    工程と、 前記ターミナルランドフィルムの表面側のみを樹脂封止
    するとともにターミナルランド部の窪みに樹脂を充填す
    る第4の工程と、 前記樹脂封止されたターミナルランドフィルムから樹脂
    封止型半導体装置を個別に分離する第5の工程とを含む
    樹脂封止型半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項2に記載のターミナルランドフ
    ィルムを用意する第1の工程と、 前記ターミナルランドフィルムの半導体素子を搭載する
    領域上にレジストを形成し、前記レジスト上に半導体素
    子を搭載する第2の工程と、 前記半導体素子と前記ターミナルランドフィルムの信号
    接続用リード部とを金属細線で電気的に接続する第3の
    工程と、 前記ターミナルランドフィルムの表面側のみを樹脂封止
    するとともにターミナルランド部の窪みに樹脂を充填す
    る第4の工程と、 前記樹脂封止されたターミナルランドフィルムから樹脂
    封止型半導体装置を個別に分離する第5の工程とを含む
    樹脂封止型半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 第4の工程は、ターミナルランドフィ
    ルムの複数のユニットが配置された周囲の裏面に補強材
    を設けて行うことを特徴とする請求項13または14に
    記載の樹脂封止型半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 第4の工程は、一括封止することを特
    徴とする請求項13または14に記載の樹脂封止型半導
    体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 第5の工程は、一括封止されている複
    数の樹脂封止型半導体装置を回転刃で切断することを特
    徴とする請求項16に記載の樹脂封止型半導体装置の製
    造方法。
  18. 【請求項18】 第4の工程は、ターミナルランドフィ
    ルムの裏面に封止フィルムを設けて封止することを特徴
    とする請求項13から請求項17のいずれかに記載の樹
    脂封止型半導体装置の製造方法。
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