JP2001255704A - トナーの製造方法 - Google Patents
トナーの製造方法Info
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Abstract
砕用表面の摩耗を低下させ、長期に渡り安定的にトナー
を粉砕することが可能となるトナーの製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 粉砕手段が、少なくとも中心回転軸に取
り付けられた回転体である回転子と、該回転子表面と一
定間隔を保持して回転子の周囲に配置されている固定子
とを有し、且つ上記間隔を保持することによって形成さ
れる環状空間が気密状態となるように構成されている機
械式粉砕機であり、上記回転子及び/又は固定子の表面
が粗面化処理され、該粗面化処理された表面が耐摩耗処
理されていることを特徴とするトナーの製造方法。
Description
画像形成に用いられる結着樹脂及び着色剤等から形成さ
れるトナーを製造する方法に関する。
の如き画像形成方法では、静電荷像を現像するためのト
ナーが使用される。一般に静電荷像現像用トナーの製造
方法としては、被転写材に定着させるための結着樹脂、
トナーとしての色味を出させる各種着色剤、粒子に電荷
を付与させるための荷電制御剤を原料とし、或いは特開
昭54−42141号公報及び特開昭55−18656
号公報に示されるような所謂一成分現像法においては、
これらに加えてトナー自身に搬送性等を付与するための
各種磁性材料が用いられ、更に必要に応じて、例えば、
離型剤及び流動性付与剤等の他の添加剤を加えて乾式混
合する。
等の汎用混練装置にて前記混合物を溶融混練し、冷却固
化した後、混練物をジェット気流式粉砕機、機械衝突式
粉砕機等の各種粉砕装置により微細化し、得られた粗粉
砕物を各種風力分級機に導入して分級を行うことによ
り、トナーとして必要な粒径に揃えられた分級品を得、
更に必要に応じて流動化剤や滑剤等を外添し乾式混合し
て、画像形成に供するトナーとしている。又、二成分現
像方法に用いるトナーの場合には、各種磁性キャリアと
上記トナーとを混ぜ合わせた後、画像形成に供される。
れるが、その中でも結着樹脂を主とするトナー粗砕物の
粉砕には、図7に示す如きジェット気流を用いた気流式
粉砕機、特に衝突式気流粉砕機が用いられている。ジェ
ット気流の如き高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機は、
ジェット気流で粉砕原料を搬送し、加速管の出口より噴
射し、粉砕原料を加速管の出口の開口面に対向して設け
た衝突部材の衝突面に衝突させて、その衝撃力により粉
砕原料を粉砕している。
は、高圧気体供給ノズル161を接続した加速管162
の出口163に対向して衝突部材164を設け、加速管
162に供給した高圧気体により、加速管162の中途
に連通させた粉砕原料供給口165から加速管162内
に粉砕原料を吸引し、粉砕原料を高圧気体とともに噴出
して衝突部材164の衝突面166に衝突させ、その衝
撃によって粉砕し、粉砕物を粉砕物排出口167より排
出させている。
は、粉砕原料を高圧気体とともに噴出して衝突部材の衝
突面に衝突させ、その衝撃によって粉砕するという構成
のため、小粒径のトナーを生産するためには多量のエア
ーを必要とする。そのため電力消費が極めて多く、エネ
ルギーコストという面において問題を抱えている。特に
近年、環境問題への対応から、装置の省エネルギー化が
求められている。
り、多量のエアーを必要せず、電力消費の少ない機械式
粉砕機が着目されている。例えば、図1に示す機械式粉
砕機では、少なくとも中心回転軸に取り付けられた回転
体である回転子と、該回転子表面と一定間隔を保持して
回転子の周囲に配置されている固定子とを有し、且つ上
記間隔を保持することによって形成される環状空間が気
密状態となるように構成されている。このような機械式
粉砕機は、従来の衝突式気流粉砕機に比べ電力消費が少
ないため、近年叫ばれている装置の省エネルギー化に対
応できる。又、機械式粉砕機により粉砕されたトナー
は、機械的衝撃力によりその形状は丸みを帯びるので、
クリーナーレスや廃トナー量削減といった環境間題にも
対応できる。
て回転子及び固定子の粉砕用表面が短時間で摩耗し、回
転子及び固定子の交換頻度が高くなってしまうと、交換
時間のための装置稼働率の低下やランニングコスト高
等、トナー生産効率の低下を招いてしまう。このような
観点から、機械式粉砕機においては、回転子及び固定子
の粉砕用表面が短時間で摩耗することなく、長期に渡り
安定的にトナーを粉砕し得る機械式粉砕機が求められて
いる。
化及び高精細化に伴い、現像剤としてのトナーに要求さ
れる性能も一段と厳しくなり、トナーの粒子径は小さく
なり、トナーの粒度分布としては、粗大な粒子が含有さ
れず且つ超微粉体の少ないシャープなものが要求される
ようになってきている。又、そのトナー表面形状におい
ても、高いレベルでの環境安定性の要求に伴い、更なる
トナー表面形状のコントロールが求められている。
問題点を解決したトナーが得られるトナーの製造方法を
提供することにある。本発明の目的は、機械式粉砕機に
おいて回転子及び固定子の粉砕用表面の摩耗を低下さ
せ、長期に渡り安定的にトナーを粉砕することが可能と
なるトナーの製造方法を提供することにある。更に本発
明の目的は、機械式粉砕機においてトナーの表面形状を
コントロールすることにより、低温低湿環境下でも初期
から良好な現像性、転写性、並びに安定した帯電性を有
する長寿命なトナーが得られるトナーの製造方法を提供
することにある。更に本発明の日的は、機械式粉砕機に
おいてトナーの表面形状をコントロールすることによ
り、特に低温低湿環境下において、非画像部にカブリが
ないか又はカブリの発生が抑制されており、トナーを現
像剤担持体上に均一に塗布し得、トナー粒子を効率良
く、均一に摩擦帯電し得るトナーが得られるトナーの製
造方法を提供することにある。
によって達成される。即ち、本発明は、結着樹脂及び着
色剤を少なくとも含有する混合物を溶融混練し、得られ
た混練物を冷却した後、冷却物を粉砕手段によって粉砕
して微粉砕物を得、得られた該微粉砕物を分級してトナ
ーを生成させるトナーの製造方法において、上記粉砕手
段が、少なくとも中心回転軸に取り付けられた回転体で
ある回転子と、該回転子表面と一定間隔を保持して回転
子の周囲に配置されている固定子とを有し、且つ上記間
隔を保持することによって形成される環状空間が気密状
態となるように構成されている機械式粉砕機であり、上
記回転子及び/又は固定子の表面が粗面化処理され、該
粗面化処理された表面が耐摩耗処理されていることを特
徴とするトナーの製造方法を提供する。
本発明を更に詳細に説明する。本発明者は、上記した従
来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、機械式粉砕
機内の回転子及び/又は固定子の粉砕用表面に特定の表
面処理を施すことにより、粉砕用表面の摩耗を低下さ
せ、長期に渡り安定的にトナーを粉砕することが可能と
なることを知見して本発明に至った。更に本発明者は、
上記の表面処理を施すことにより、回転子及び/又は固
定子の粉砕用表面の表面粗さを制御でき、環境安定性に
優れたトナーを得られることを知見して本発明に至っ
た。
て、粉砕処理室内で高速回転する、表面に多数の溝が設
けられている回転子と、表面に多数の溝が設けられてい
る固定子の両方或いはどちらか一方の粉砕用表面を前処
理として粗面化処理し、後処理として該粗面化処理され
た表面を更に耐摩耗処理することにより、回転子及び/
又は固定子の粉砕用表面の摩耗を低下させることがで
き、長期に渡り安定的にトナーを粉砕することが可能と
なることを知見して本発明に至った。
とにより、回転子及び/又は固定子の表面の表面粗さを
適切な状態に制御でき、トナーの表面形状を任意にコン
トロールすることが可能となり、低温低湿環境下でも初
期から良好な現像性、転写性、並びに安定した帯電性を
有する長寿命なトナーが得られ、更には非画像部にカブ
リがないか又はカブリの発生が柳制されており、トナー
を現像剤担持体上に均一に塗布し得、トナー粒子を効率
良く、均一に摩擦帯電し得るトナーが得られることを知
見して本発明に至った。
脂及び着色剤を含むトナー粒子について説明する。本発
明で得られるトナーを構成する結着樹脂としては、通常
トナーに用いられるあらゆる樹脂を使用することができ
るが、例えば、以下のようなものが挙げられる。
スチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトル
エン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重
合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−α−
クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル−インデン共重合体等のスチ
レン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天
然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹
脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、
シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシ
レン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テンペン樹脂、
クマロンインデン樹脂、石油系樹脂等が使用できる。こ
れらの中でも、スチレン系共重合体が好ましい。スチレ
ン共重合体の如く、ラジカル重合反応により得られる樹
脂は比較的それ自身の主鎖の極性が低く、トナー母体の
帯電を安定させるものと考えられる。
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のような
二重結合を有するモノカルボン酸、若しくはその置換
体;アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸等のアクリル酸及びそのα−或いはβ−
アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸
等の不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導体又
は無水マレイン酸等が挙げられる。このようなモノマー
を単独、或いは混合して、スチレンモノマーと共重合さ
せることにより所望の共重合体が得られる。
のモノエステル誘導体のモノエステル誘導体を用いるこ
とが好ましい。より具体的には、例えば、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、
マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル
酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェ
ニル等のようなα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエス
テル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オクテ
ニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノエ
チル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブテ
ニルアジピン酸モノメチルエステル等のようなアルケニ
ルジカルボン酸のモノエステル類;フタル酸モノメチル
エステル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノ
ブチルエステル等のような芳香族ジカルボン酸のモノエ
ステル類;例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸
ビニル等のようなビニルエステル類、例えば、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン等のようなエチレン系オレフ
ィン類;例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシル
ケトン等のようなビニルケトン類;例えば、ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテル等のようなビニルエーテル類;等のビニル単量
体が単独若しくは組み合わせて用いられる。
ては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する
化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニ
ルナフタレン等のような芳香族ジビニル化合物;例え
ば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメ
タクリレート等のような二重結合を2個有するカルボン
酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジ
ビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニル化合
物、及び3個以上のビニル基を有する化合物が単独若し
くは混合物として使用できる。又、これら結着樹脂の製
造方法等はいかなるものでもかまわない。
げた結着樹脂と共に着色剤を含有するが、着色剤として
は、カーボンブラック、チタンホワイトの他、あらゆる
顔料及び/又は染料を用いることができる。
を着色剤として用いた磁性トナーを製造する場合は、以
下に挙げるような磁性体を使用することができる。即
ち、トナーに含有させる磁性体としては、強磁性の元素
を含む合金又は化合物の粉末が好ましい。例えば、マグ
ネタイト、マグヘマイト、フェライト等、鉄、コバル
ト、ニッケル、マンガン、亜鉛等の合金や化合物、その
他の強磁性合金等、従来より磁性材料として知られてい
るもの等を挙げることができる。
ス吸着法によるBET比表面積としては、1〜40m2
/g、更には2〜30m2/gのものが好ましい。又、
平均粒径が0.05〜1μm、好ましくは0.1〜0.
6μmのものが好ましい。更にこれらの磁性体は、結着
樹脂100質量部に対して60質量部〜200質量部、
更に好ましくは80質量部〜150質量部含有させるこ
とが好ましい。
応じて荷電制御剤をトナー粒子に配合(内添)、又はト
ナー粒子と混合(外添)することができる。荷電制御剤
によって、現像システムに応じた最適の荷電量のコント
ロールが可能となる。特に、粒度分布と荷電量とのバラ
ンスを更に安定させたトナーとすることが可能とある。
この際に使用するトナーを負帯電性に制御するものとし
て、例えば、下記の物質が挙げられる。先ず、トナーが
磁性トナーである場合は、有機金属錯体、キレート化合
物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン
金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイ
カルボン酸系の金属錯体が挙げられる。その他、芳香族
ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン
酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノー
ル等のフェノール誘導体類等が挙げられる。
ーの構成材料として、必要に応じて1種ないし2種以上
のワックスを用いても構わない。この際用いることので
きるワックスとしては次のものが挙げられる。例えば、
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイ
クロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等の脂
肪族炭化水素ワックス、又、酸化ポリエチレンワックス
等の脂肪族炭化水素ワックスの酸化物、又はそれらのブ
ロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワック
ス、モンタン酸エステルワックス等の脂肪酸エステルを
主成分とするワックス類、及び脱酸カルナバワックス等
の脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化した物等が
挙げられる。
ン酸等の飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エレオステ
アリン酸、バリナン酸等の不飽和脂肪酸類、ステアリル
アルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリ
シルアルコール等の飽和アルコール類、ソルビトール等
の多価アルコール類、リノール類アミド、オレイン酸ア
ミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド類、メチレン
ビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミ
ド、エチレンビスラウリン酸アミド、へキサメチレンビ
スステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド類、エ
チレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレ
イン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミ
ド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド等の不飽和
脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミ
ド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳
香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウム、ラウリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグ
ネシウム等の脂肪族金属塩(一般に金属石鹸と言われて
いる物)、又、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンや
アクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化さ
せたワックス類、又、ベヘニン酸モノグリセリド等の脂
肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、又、植物性
油脂の水素添加等によって得られるヒドロキシル基を有
するメチルエステル化合物等が挙げられる。本発明にお
いてこれらのワックスを用いる場合の量は、結着樹脂1
00質量部に対して0.1〜45質量部が望ましい。
示差熱分析によって吸熱ピークを測定した際に、吸熱ピ
ークが120℃以下に1つ以上あるように構成すること
が好ましい。このような態様とすれば、画像安定性によ
り一層効果があるトナーが得られる。即ち、示差熱分析
における吸熱ピークが120℃以下にあるトナーは、そ
の製造方法における原料の溶融混練工程において結着樹
脂中の磁性体/荷電制御剤等の分散の状態が、吸熱ピー
クが120℃以下に有しないトナーとは異なったある特
異な状態になるものと推測され、このために特性の優れ
たトナーが得られるものと考えている。
クは、120℃以下に少なくとも一つあれば足り、又、
更に吸熱ピークが120℃を超えるところにあっても同
様の効果が得られる。但し、示差熱分析における吸熱ピ
ークが、60℃未満(好ましくは70℃未満)に存在し
ないように構成することが好ましい。即ち、示差熱分析
における吸熱ピークが60℃未満に存在するようなトナ
ーを画像形成に用いると、画像濃度が低くなる傾向があ
る。又、トナーの保全性も不安定になるという傾向もあ
る。
熱分析における吸熱ピークを120℃以下に有する形態
にする手段としては、トナー中に、示差熱分析における
吸熱ピークを120℃以下に有する化合物を用い、該化
合物がトナー中に内添される構成とすることが好まし
い。この際用いる示差熱分析における吸熱ピークを12
0℃以下に1つ以上有する物質としては、樹脂或いはワ
ックスを拳げることができる。樹脂としては、結晶性を
有するポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等を挙げるこ
とができる。
ス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等
の石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及
びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水
素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表される
ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワッ
クス、キャンデリラワックス等、天然ワックス及びそれ
らの誘導体等で、誘導体には酸化物や、ビニルモノマー
とのブロック共重合物、グラフト変性物も含む。高級脂
肪族アルコール等のアルコール;ステアリン酸、パルミ
チン酸等の脂肪酸或いはその化合物;酸アミド、エステ
ル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物ワック
ス、動物ワックス等を挙げることができる。いずれにお
いても、示差熱分析における吸熱ピークを120℃以下
に有しているものであれば用いることできる。
フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス若し
くは石油系ワックス若しくは高級脂肪族アルコールをト
ナーの構成材料に使用し、これらが含有されたトナーを
製造することが特に好ましい。本発明のトナーの製造方
法においては、上記の中でも、更にポリオレフィン若し
くはフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス
若しくは石油系ワックスをトナーの構成材料に使用する
ことが好ましい。
で説明したような結着樹脂、着色剤等からなるトナー粒
子に、少なくとも平均粒径が50nm以下の無機微粒子
を外添剤として外添混合することができる。このような
無機微粒子をトナー粒子に外添すると、トナーの流動性
を向上させることができる。この際用いることのできる
無機微粒子としては、以下のものが挙げられるが、これ
らは単独或いは併用して用いることができる。例えば、
マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コバル
ト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチ
ウム、錫、アンチモン、チタン等の金属酸化物;チタン
酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウ
ム、チタン酸ストロンチウム等の複合金属酸化物;炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、硫
酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸
マグネシウム等の金属塩;カオリン等の粘土鉱物;アパ
タイト等のリン酸化合物;シリカ、炭化ケイ素、窒化ケ
イ素等のケイ酸化合物等が挙げられる。
リカがトナーに対して流動性向上に効果がある。シリカ
としては、例えば、硅素ハロゲン化物の蒸気相酸化によ
り生成されたいわゆる乾式法又はヒュームドシリカと称
される乾式シリカ、及び水ガラス等から製造されるいわ
ゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシ
リカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、又、N
a20、S03 2-等の製造残滓の少ない乾式シリカを用い
ることが好ましい。更に乾式シリカにおいては、製造工
程において、例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン
等、他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共
に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合
微粉体を得ることも可能であり、それらも包含する。
は、更にその表面が疎水化処理されたものが好ましい。
疎水化処理するには、シリカ微粒子と反応或いは物理吸
着する有機ケイ素化合物等で化学的にシリカ微粒子表面
を処理すればよい。疎水化処理の好ましい方法として
は、例えば、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により
生成された乾式シリカ微粒子をシランカップリング剤で
処理した後、或いはシランカップリング剤で処理すると
同時にシリコーンオイルの如き有機ケイ素化合物で処理
する方法が挙げられる。
グ剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、トリ
メチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエ
トキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリク
ロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェ
ニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、
ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチル
トリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラ
ン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノ
シランメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、
トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセ
トキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメ
チルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサ
ン及び1分子当たり2から12個のシロキサン単位を有
し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のケイ素原子
に結合した水酸基を含有したジメチルポリシロキサン等
が挙げられる。
ルが好ましい。又、好ましいシリコーンオイルとして
は、25℃における粘度がおよそ30〜1,000セン
チストークスのものが用いられる。具体的には、例え
ば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイ
ル、クロロフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイル等を使用することができる。
シリコーンオイル処理の方法としては、例えば、シラン
カップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーン
オイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接
混合してもよいし、ベースとなるシリカへシリコーンオ
イルを噴射する方法によってもよい。或いは適当な溶剤
にシリコーンオイルを溶解或いは分散せしめた後、ベー
スのシリカ微粉体とを混合し、溶剤を除去する方法でも
よい。更に本発明においては、上記で説明したような無
機微粒子のうち、その平均径が50nm以下であるもの
を用いる。更に5〜30nm程度のものを用いることが
好ましい。本発明における無機微粒子の平均粒径は、以
下の方法で求めたものである。先ず、無機微粒子を透過
電子顕微鏡にて1×106以上の倍率で観察し、写真を
とる。そして画像上の無機微粒子を100個無作為にサ
ンプリングし、これらの粒子の像の粒径を測定し、その
平均を求める。
材料及び外添剤等を用いて、本発明のトナーの製造方法
でトナーを製造する手順について説明する。先ず、原料
混合工程では、トナー内添剤として、少なくとも樹脂及
び着色剤を所定量秤量して配合し混合する。混合装置の
一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、
ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、へンシェルミキ
サー、ナウターミキサー等がある。
溶融混練して、樹脂類を溶融し、その中に着色剤等を分
散させる。その溶融混練工程では、例えば、加圧ニーダ
ー、バンバリィミキサー等のバッチ式練り機や、連続式
の練り機を用いることができる。近年では、連続生産で
きる等の優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっ
ており、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、
東芝機械社製TEM型2軸押出機、ケイ・シー・ケイ社
製2軸押出機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出機、ブス
社製コ・ニーダー等が一般的に使用される。更にトナー
原料を溶融混練することによって得られる着色樹脂組成
物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水冷等で
冷却する冷却工程を経て冷却される。
は、次いで、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。
粉砕工程では、先ず、クラッシャー、ハンマーミル、フ
ェザーミル等で粗粉砕され、更に機械式粉砕機で微粉砕
される。粉砕工程では、このように段階的に所定のトナ
ー粒度まで粉砕される。
粉砕工程で使用される機械式粉砕機について、図面を参
照しながら具体的に説明する。図1は、本発明で使用す
る機械式粉砕機を組込んだトナー粒子の粉砕装置システ
ムの一例を示し、図2は、図1におけるD−D’面での
概略的断面図を示し、図3は、図1において高速回転す
る回転子の斜視図を示す。
313、ケーシング313内にあって冷却水を通水でき
るジャケット316、ケーシング313内にあって中心
回転軸312に取り付けられた回転体からなる高速回転
する表面に多数の溝が設けられている回転子314、回
転子314の外周に一定間隔を保持して配置されている
表面に多数の溝が設けられている固定子310、更に被
処理原料を導入するための原料投入口311、処理後の
粉体を排出するための粉体排出口302とから構成され
ている。
は、図1に示した定量供給機315から機械式粉砕機の
原料投入口311へ所定量の粉砕原料が投入されると、
粒子は、粉砕処理室内に導入され、該粉砕処理室内で高
速回転する表面に多数の溝が設けられている回転子31
4と、表面に多数の溝が設けられている固定子310と
の間で発生する衝撃と、この背後に生じる多数の超高速
渦流、並びにこれによって発生する高周波の圧力振動に
よって粉砕原料が瞬間的に粉砕される。
り、排出される。トナー粒子を搬送しているエアー(空
気)は粉砕処理室を経由し、粉体排出口302、パイプ
219、捕集サイクロン229、バグフィルター22
2、及び吸引フィルター224を通って装置システムの
系外に排出される。本発明においては、このようにし
て、粉砕原料の粉砕が行われるため、微粉及び粗粉を増
やすことなく所望の粉砕処理を容易に行うことができ
る。
ば、ホソカワミクロン(株)製粉砕機イノマイザー、川
崎重工業(株)製粉砕機クリプトロン、ターボ工業
(株)製ターボミルのP−型、M−型、B−型、E−
型、R−型、EX−型、RS−型等を挙げることができ
る。本発明の方法で使用する機械式粉砕機の特徴は、そ
の回転子及び/又は固定子の粉砕用表面(母材)を前処
理として粗面化処理し、後処理として該粗面化処理され
た表面を耐摩耗処理することを特徴とする。
転子及び/又は固定子の粉砕用表面(母材)を前処理と
して粗面化処理することにより、回転子及び/又は固定
子の粉砕用表面の表面粗さを適切な状態に制御でき、ト
ナーの表面形状を任意にコントロールすることが可能と
なり、低温低湿環境下でも初期から良好な現像性、転写
性、並びに安定した帯電性を有する長寿命なトナーが得
られ、更には非画像部のカブリの発生が抑制され、トナ
ーを現像剤担持体上に均一に塗布し得、トナー粒子を効
率良く、均一に摩擦帯電し得るトナーが得られる。本発
明で使用する機械式粉砕機の回転子及び/又は固定子の
粉砕用表面の粗面化処理としては、公知の方法が用いら
れるが、この中でブラスト処理が最も好ましい。
空気流に乗せてブラストノズルから噴射することによっ
て行われる処理である。研磨材は、一般に角張った形状
を有しているグリット(先鋭な稜角を持つ粒径)と呼ば
れるものと、球状の形状を有しているショット(丸い球
形)と呼ばれるものがある。本発明において回転子及び
/又は固定子の粉砕用表面のブラスト処理としては、シ
ョットによるブラスト、つまりショットブラスト処理が
好ましい。
び/又は固定子の粉砕用表面を前処理としてショットブ
ラスト処理し、該処理により回転子及び/又は固定子の
粉砕用表面の表面粗さを、適切な状態に制御して機械式
粉砕機を運転すれば、トナーの表面形状を任意にコント
ロールでき、低温低湿環境下でも初期から良好な現像
性、転写性、並びに安定した帯電性を有する長寿命なト
ナーが得られ、更には非画像部のカブリの発生が抑制さ
れ、トナーを現像剤担持体上に均一に塗布し得、トナー
粒子を効率良く、均一に摩擦帯電し得るトナーが得られ
る。
面をショットブラスト処理することにより、回転子及び
固定子の粉砕用表面の中心線平均粗さRaを2.0μm
以上、より好ましくは2.0〜10.0μm、又、最大
粗さRyを25.0μm以上、より好ましくは25.0
〜60.0μm、又、十点平均粗さRzを20.0μm
以上、より好ましくは20.0〜40.0μmとする。
均粗さRaを2.0μm以上、より好ましくは2.0〜
10.0μm、又、最大粗さRyを25.0μm以上、
より好ましくは25.0〜60.0μm、又、十点平均
粗さRzを20.0μm以上、より好ましくは20.0
〜40.0μmとすることにより、低温低湿環境下でも
初期から良好な現像性、転写性、並びに安定した帯電性
を有する長寿命なトナーが得られ、更には非画像部のカ
ブリの発生が抑制され、トナーを現像剤担持体上に均一
に塗布し得、トナー粒子を効率良く、均一に摩擦帯電し
得るトナーが得ることができる。尚、ショットブラスト
処理による回転子及び/又は固定子粉砕面の表面粗さの
調整は、上記ショットブラスト処理作業における、研掃
材(ブラスト材)の種類及び粒度、ブラスト圧力、ブラ
スト時間等を変更することにより可能である。
接触で測定が可能なレーザーフォーカス変位計LT−8
1CC((株)キーエンス製)及び表面形状計測ソフトT
res−ValleLite(三谷商事(株)社製)を使
用して測定し、測定ポイントをランダムにずらしてそれ
ぞれ数回測定し、その平均値から求めた。また、この
時、基準長さの設定を8mm、カットオフ値の設定を
0.8mm、移動速度の設定を90μm/secとして
測定した。尚、表面粗さの解析パラメータの中で、中心
線平均粗さRaは、粗さ曲部からその中心線の方向に基
準長さLの部分を抜き取り、その抜き取り部分の中心線
をX軸、縦倍率の方向をZ軸とし、粗さ曲線をZ=f
(x)で表した時、以下の式で求めることにより決定す
る。 Ra=(1/L)・∫|f(x)|dx
均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分
の山頂部と谷底部との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に
測定することによって決定する。又、十点平均粗さRz
は、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜き
取り、この抜き取り部分の平均線から縦倍率の方向に測
定した、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶
対値の平均値と、最も低い谷底部から5番目までの谷底
の標高の絶対値の平均値との和を求めることによって決
定する。
をショットブラスト処理しただけの機械式粉砕機では、
回転子及び/又は固定子の粉砕用表面の摩耗が短時間で
発生し、トナー生産効率上好ましくなく、回転子及び/
又は固定子の粉砕用表面の耐摩耗処理が必要となる。即
ち、本発明者が検討した結果、回転子及び/又は固定子
の粉砕用表面を前処理としてショットブラスト処理し、
後処理として該ショットブラスト処理された表面(母
材)を耐摩耗処理することにより、環境安定性(特に低
温低湿環境下)に優れたトナーが得られるとともに、回
転子及び固定子の粉砕用表面の摩耗を低下させ、長期に
渡り安定的にトナーを粉砕することが可能となる。前記
回転子及び/又は固定子の粉砕用表面の耐摩耗処理とし
ては、公知の方法が用いられるが、この中で窒化による
処理が最も好ましい。
労性を向上させることを目的とする表面硬化処理法で、
適当な温度で適当な時間加熱し、加工材料の表面全体又
は部分的に窒素を拡散させ、窒化層を形成させる熱処理
である。即ち、回転子及び/又は固定子の粉砕用表面を
前処理としてショットブラスト処理し、後処理として該
ショットブラスト処理された表面を窒化処理することに
より、環境安定性(特に低温低湿環境下)に優れたトナ
ーが得られるとともに、回転子及び固定子の粉砕用表面
の摩耗を低下させ、長期に渡り安定的にトナーを粉砕す
ることが可能となり、トナー生産効率において好まし
い。
は、上記表面処理により回転子及び固定子の粉砕用表面
の耐摩耗性を向上させ、表面粗さを制御した機械式粉砕
機で粉砕し、例えば、図4に示す形式の多分割気流式分
級機(後に詳述する)により分級したトナーが、該トナ
ーのBET法によって測定された単位体積当たりの比表
面積Sb(m2/cm3)と、トナーを真球と仮定した際
の重量平均径から算出した単位体積当たりの比表面積S
t(m2/cm3)の関係が、Sb/St≧1.8を満足
していることが好ましく、更には1.8≦Sb/St≦
2.5を満足していることことが好ましい。
4に示す形式の多分割気流式分級機により分級したトナ
ーのBET法によって測定された単位体積当たりの比表
面積Sbと、トナーを真球と仮定した際の重量平均径
(D4)から算出した単位体積当たりの比表面積St
(St=6/D4)の関係が、Sb/St≧1.8であ
り、更には1.8≦Sb/St≦2.5を満足させるこ
とにより、低温低湿環境下でも初期から良好な現像性、
転写性、並びに安定した帯電性を有する長寿命なトナー
が得られ、更には非画像部のカブリの発生が抑制され、
トナーを現像剤担持体上に均一に塗布し得、トナー粒子
を効率良く、均一に摩擦帯電し得るトナーが得られる。
積測定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を
用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を
用いて比表面積を算出した。又、トナーの平均粒径及び
粒度分布はコールターカウンターTA−II型或いはコー
ルターマルチサイザー(コールター社製)等を用い、個
数分布、体積分布を出力するインターフエイス(日科機
製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NE
C製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて
1%NaCl水溶液を調製する。たとえば、ISOTO
NR−II(コールターサイエンティフィックジャパン社
製)が使用できる。
150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはア
ルキルベンゼンスルフオン酸塩)を0.1〜5ml加
え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁し
た電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行な
い、前記コールターカウンターTA−II型によりアパー
チャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm
以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分
布とを算出した。それから、本発明に係わる体積分布か
ら求めた体積基準の重量平均粒径(D4)、個数分布か
ら求めた個数基準の長さ平均粒径(D1)を求めた。
を上記の表面処理を施し、回転子及び/又は固定子の粉
砕用表面の表面粗さを上式の条件に制御した機械式粉砕
機で粉砕原料を粉砕する際には、冷風発生手段321に
より、粉砕原料と共に、機械式粉砕機内に冷風を送風す
ることが好ましい。更にその冷風の温度は0〜−18℃
であることが好ましい。
て、機械式粉砕機はジャケット構造316を有する構造
とし、冷却水(好ましくはエチレングリコール等の不凍
液)を通水することが好ましい。更に上記の冷風装置及
びジャケット構造により、機械式粉砕機内の粉体導入口
に連通する渦巻室212内の室温T1を0℃以下、より
好ましくは−5〜−15℃、更に好ましくは−7〜−1
2℃とすることがトナー生産性という点から好ましい。
より好ましくは−5〜−15℃、更に好ましくは−7〜
−12℃とすることにより、熱によるトナーの表面変質
を抑えることができ、効率良く粉砕原料を粉砕すること
ができる。粉砕機内の渦巻室の室温T1が0℃を越える
の場合、粉砕時に熱によるトナーの表面変質や機内融着
を起こしやすいのでトナー生産性という点から好ましく
ない。
媒としては、地球全体の環境問題という点から代替フロ
ンが好ましい。代替フロンとしては、R134a、R4
04A、R407c、R410A、R507A、R71
7等が挙げられるが、この中で、省エネルギー性や安全
性という点から、特にR404Aが好ましい。尚、冷却
水(好ましくはエチレングリコール等の不凍液)は、冷
却水供給口317よりジヤケット内部に供給され、冷却
水排出口318より排出される。
は、機械式粉砕機の後室320を経由して粉体排出口3
02から機外へ排出される。その際、機械式粉砕機の後
室320の室温T2が30〜60℃であることがトナー
生産性という点から好ましい。機械式粉砕機の後室32
0の室温T2を30〜60℃とすることにより、熱によ
るトナーの表面変質を抑えることができ、効率良く粉砕
原料を粉砕することができる。機械式粉砕機の温度T2
が30℃より低い場合、粉砕原料が粉砕されずにショー
トパスを起こしている可能性があり、トナー性能という
点から好ましくない。又、60℃より高い場合、粉砕原
料が粉砕時に過粉砕されている可能性があり、熱による
トナーの表面変質や機内融着を起こしやすいのでトナー
生産性という点から好ましくない。
に、機械式粉砕機の渦巻室212の室温T1と後室32
0の室温T2の温度差ΔT(T2−T1)を40〜70
℃とすることが好ましく、より好ましくは42〜67
℃、更に45〜65℃とすることがトナー生産性という
点から好ましい。機械式粉砕機の温度T1と温度T2と
のΔTを40〜70℃、より好ましくは42〜67℃、
更に好ましくは45〜65℃とすることにより、熱によ
るトナーの表面変質を抑えることができ、効率良く粉砕
原料を粉砕することができる。機械式粉砕機の温度T1
と温度T2とのΔTが40℃より小さい場合、粉砕原料
が粉砕されずにショートパスを起こしている可能性があ
り、トナー性能という点から好ましくない。又、70℃
より大きい場合、粉砕原料が粉砕時に過粉砕されている
可能性があり、熱によるトナーの表面変質や機内融着を
起こしやすいのでトナー生産性という点から好ましくな
い。
に、結着樹脂のガラス転移点(Tg)は45〜75℃、
更には55〜65℃が好ましい。又、機械式粉砕機の渦
巻室212の室温T1は、Tgに対して0℃以下であ
り、且つTgよりも60〜75℃低くすることがトナー
生産性という点から好ましい。機械式粉砕機の渦巻室2
12の室温T1を0℃以下とし、且つTgよりも60〜
75℃低くすることにより、熱によるトナーの表面変質
を抑えることができ、効率良く粉砕原料を粉砕すること
ができる。又、機械式粉砕機の後室320の室温T2
は、Tgよりも5〜30℃、更には10〜20℃低いこ
とが好ましい。機械式粉砕機の後室320の室温T2を
Tgよりも5〜30℃、より好ましくは10〜20℃低
くすることにより、熱によるトナーの表面変質を抑える
ことができ、効率良く粉砕原料を粉砕することができ
る。
移点Tgは、示差熱分析装置(DSC測定装置)、DS
C−7(パーキンエルマー社製)を用い、下記の条件で
測定した。 試料:5〜20mg、好ましくは10mg 温度曲線:昇温I(20℃→180℃、昇温速度10℃
/min.) 降温I(180℃→10℃、降温速度10℃/mi
n.) 昇温I(10℃→180℃、昇温速度10℃/mi
n.) 昇温Iで測定されるTgを測定値とする。 測定法:試料をアルミパン中にいれ、リファレンスとし
て空のアルミパンを用いる。吸熱ピークが出る前と出た
後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を
ガラス転移点Tgとした。
ては80〜180m/secであることが好ましく、よ
り好ましくは90〜170m/sec、更に好ましくは
100〜160m/secとすることがトナー生産性と
いう点から好ましい。回転する回転子314の周速を8
0〜180m/sec、より好ましくは90〜170m
/sec、更に好ましくは100〜160m/secと
することで、トナーの粉砕不足や過粉砕を抑えることが
でき、効率良く粉砕原料を粉砕することができる。回転
子の周速が80m/secより遅い場合、粉砕原料が粉
砕されずにショートパスを起こしやすいのでトナー性能
という点から好ましくない。又、回転子314の周速が
180m/secより早い場合、装置自体の負荷が大き
くなるのと同時に、粉砕原料が粉砕時に過粉砕され、熱
によるトナーの表面変質や機内融着を起こしやすいので
トナー生産性という点から好ましくない。
最小間隔は0.5〜10.0mmであることが好まし
く、より好ましくは1.0〜5.0mm、更に好ましく
は1.0〜3.0mmとする。回転子314と固定子3
10との間の間隔を0.5〜10.0mm、より好まし
くは1.0〜5.0mm、更に好ましくは1.0〜3.
0mmとすることで、トナーの粉砕不足や過粉砕を抑え
ることができ、効率良く粉砕原料を粉砕することができ
る。回転子314と固定子310との間の間隔が10.
0mmより大きい場合、粉砕原料が粉砕されずにショー
トパスを起こしやすいのでトナー性能という点から好ま
しくない。又、回転子314と固定子310との間の間
隔が0.5mmより小さい場合、装置自体の負荷が大き
くなるのと同時に、粉砕原料が粉砕時に過粉砕され熱に
よるトナーの表面変質や機内融着を起こしやすいのでト
ナー生産性という点から好ましくない。
ット、遠心力分級方式のミクロプレックス、DSセパレ
ーター等の分級機を用い、トナーを分級して均粒子径3
〜15μmのトナーを得る。この中で分級機として、多
分割気流式分級機が特に好ましい。
て、図4(断面図)に示す形式の装置を一具体例として
説明する。図4において、側壁22及びGブロック23
は分級室の一部を形成し、分級エッジブロック24及び
25は分級エッジ17及び18を具備している。Gブロ
ック23は左右に設置位置をスライドさせることが可能
である。又、分級エッジ17及び18は、軸17a及び
18aを中心にして、回動可能であり、分級エッジを回
動して分級エッジ先端位置を変えることができる。各分
級エッジブロック24及び25は左右に設置位置をスラ
イドさせることが可能であり、それにともなってそれぞ
れのナイフエッジ型の分級エッジ17及び18も左右に
スライドする。この分級エッジ17及び18により、分
級室32の分級ゾーンは3分画されている。
を、原料供給ノズル16の最後端部に有し、該原料供給
ノズル16の後端部に高圧エアー供給ノズル41と原料
粉体導入ノズル42とを有し、且つ分級室32に開口部
を有する原料供給ノズル16を側壁22の右側に設け、
該原料供給ノズル16の下部接線の延長方向に対して長
楕円弧を描くようにコアンダブロック26が設置されて
いる。分級室32の左部ブロック27は、分級室32の
右側方向にナイフエッジ型の入気エッジ19を具備し、
更に分級室32の左側には分級室32に開口する入気管
14及び15を設けてある。又、図4に示すように入気
管14及び15には、不図示のダンパーのごとき第1気
体導入調節手段及び第2気体導入調節手段と静圧計及び
静圧計を設けてある。
び入気エッジ19の位置は、被分級処理原料であるトナ
ーの種類及び所望の粒径により調整される。又、分級室
32の上面にはそれぞれの分画域に対応させて、分級室
内に開口する排出口11、12及び13を有し、排出口
11、12及び13にはパイプの如き連通手段が接続さ
れており、それぞれにバルブ手段のごとき開閉手段を設
けてよい。原料供給ノズル16は直角筒部と角錘筒部と
から成り、直角筒部の内径と角錘筒部の最も狭い箇所の
内径の比を20:1から1:1、好ましくは10:1か
ら2:1に設定すると、良好な導入速度が得られる。
の分級操作は、例えば、次のようにして行なう。即ち、
排出口11、12及び13の少なくとも1つを介して分
級室内を減圧し、分級室内に開口部を有する原料供給ノ
ズル16中を該減圧によって流動する気流と高圧エアー
供給ノズル41から噴射される圧縮エアーのエゼクター
効果により、好ましくは流速10〜350m/秒の速度
で粉体を原料供給ノズル16を介して分級室に噴出し、
分散する。
ダブロック26のコアンダ効果による作用と、その際流
入する空気の如き気体の作用とにより湾曲線を描いて移
動し、それぞれの粒子の粒径及び慣性力の大小に応じ
て、大きい粒子(粗粒子)は気流の外側、即ち分級エッ
ジ18の外側の第1分画、中間の粒子は分級エッジ18
と17の間の第2分画、小さい粒子は分級エッジ17の
内側の第3分画に分級され、分級された大きい粒子は排
出口11より排出され、分級された中間の粒子は排出口
12より排出され、分級された小さい粒子は排出口13
よりそれぞれ排出される。本例による粉体の分級におい
て、分級点は粉体が分級室32内へ飛び出す位置である
コアンダブロック26の下端部分に対する分級エッジ1
7及び18のエッジ先端位置によって主に決定される。
更に分級点は分級気流の吸引流量或いは原料供給ノズル
16からの粉体の噴出速度等の影響を受ける。
電子写真法による画像形成法に用いられるトナー又はト
ナー用着色樹脂粉体を分級する場合に有効である。更に
図4に示す形式の多分割気流式分級機では、原料供給ノ
ズル、原料粉体導入ノズル、高圧エアー供給ノズルを多
分割気流式分級機の上面部に具備し、該分級エッジを具
備する分級エッジブロックが、分級域の形状を変更でき
るように、その位置を変更し得るようにしたため、従来
の気流式分級装置よりも分級精度を飛躍的に向上させる
ことができる。尚、分級工程で分級されて発生したトナ
ー粗粉は、再度粉砕工程に戻して粉砕する。又、分級工
程で発生した微粉は、トナー原料の配合工程に戻して再
利用してもよい。
上記のようにして得られたトナー粒子に、少なくとも平
均粒径が50nm以下の無機微粒子を外添剤として外添
する。トナーに外添剤を外添処理する方法としては、分
級されたトナーと公知の各種外添剤を所定量配合し、ヘ
ンシェルミキサー、スーパーミキサー等の粉体にせん断
力を与える高速攪拌機を外添機として用いて、攪拌・混
合することが好ましい。この際、外添機内部で発熱を生
じ、凝集物を生成し易くなるので、外添機の容器部周囲
を水で冷却する等の手段で温度調整をする方が好まし
い。
ば、回転子及び/又は固定子の粉砕用表面を前処理とし
てショットブラスト処理し、後処理として該ショットブ
ラスト処理された表面を窒化処理することにより、粉砕
用表面の摩耗を低下させ、長期に渡り安定的にトナーを
粉砕することが可能となる。又、トナーの表面形状を任
意にコントロールでき、特に低温低湿環境下でも初期か
ら良好な現像性、転写性、並びに安定した帯電性を有す
る長寿命なトナーが得られ、更には非画像部のカブリの
発生が抑制され、トナーを現像剤担持体上に均一に塗布
し得、トナー粒子を効率良く、均一に摩擦帯電し得るト
ナーを得ることができる。
具体的に説明する。 実施例1 結着樹脂(ポリエステル樹脂):100質量部 (Tg59℃、酸価20mgKOH/g、水酸基価30
mgKOH/g、分子量:Mp6800、Mn290
0、Mw53000) 磁性酸化鉄:90質量部 (平均粒子径0.20μm、795.8kA/m磁場で
の特性Hc9.1kA/m、σs82.1Am2/k
g、σr11.4Am2/kg) モノアゾ金属錯体(負荷電制御剤):2質量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体:3質量部
(FM75型、三井三池化工機(株)製)でよく混合し
た後、温度150℃に設定した2軸混練機(PCM−3
0型、池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練
物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、
トナー製造用粉砕原料(粗粉砕物)を得た。得られた粉
砕原料を図1に示す機械式粉砕機301(ターボ工業社
製ターボミルT250−RS型を以下の通り改造した改
造機)で微粉砕し、得られた微粉砕品を図4に示す多分
割気流式分級機1にて分級した。
子314及び固定子310の粉砕用表面をショットブラ
スト処理により、その表面粗さ、中心線平均粗さRaを
3.5μm、最大粗さRyを27.0μm、十点平均粗
さを25.7μmとし、窒化により耐摩耗処理を行っ
た。又、回転子314の周速を115m/s、回転子3
14と固定子310の間隔を1.5mm、粉砕供給量を
15kg/Hrとして粉砕した。尚、この際、冷風温度
は15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温度T1は−10
℃、後室内温度T2は40℃、T1とT2の温度差ΔT
は50℃であった。又、Tg−T1は69℃、Tg−T
2は19℃であった。又、この時に機械式粉砕機301
で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平均径が7.3μ
mであった。
得られた微粉砕品を、図4の構成を有する気流式分級機
1に導入し分級することで、重量平均粒径が7.3μm
のトナーを得た。得られたトナーの体積当りのBET比
表面積Sbは1.75m2/cm3であり、体積当りの理
論比表面積Stは0.82m2/cm3であった。従って
Sb/Stは2.1であった。これは機械式粉砕機30
1の回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面
粗さを適度に制御したためと考えられる。このトナー1
00質量部に対して、疎水性シリカ(比表面積200m
2/g)1.0質量部及び複合酸化物(M−1)3.0
質量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して評価用ト
ナー1とした。このトナーを用いてキャノン製NP63
50複写機を使用して以下の項目の評価を行なった。
30g入れ、低温低湿室(15℃、50%)に一晩(1
2時間以上)放置する。外部駆動装置を用いて、現像剤
担持体ギアを回転させる。目視にて現像剤担持体表面の
トナー塗布状態を回転開始から10分間観察する。評価
レベルは以下に示す。本実施例においては、表2に示し
たように担持体表面状態は極めて均一であった。 ○:担持体表面状態は極めて均一である。 ○△:担持体表面状態は均一であるが、極一部にさざ波
模様が見える。 △:担持体表面の一部分にさざ波模様が見える。 △×:担持体表面全体にさざ波模様が見える。 ×:担持体表面のさざ波が成長して、一部凹凸がはっき
りわかる。 ××:担持体表面の凹凸が全面に広がりはっきりわか
る。
30g入れ、低温低湿室(15℃、10%)に一晩(1
2時間以上)放置する。濃度評価用チャートを使用して
200枚の画出しを行なう。この前後でべタ白画像にお
けるカブリを測定する。評価レベルは以下に示す。カブ
リ測定用反射測定機REFLECTMETER(東京電気(株))に
て、上記の白画像及び未使用紙の反射率を測定し、両者
の差をカブリとする。本実施例においては、表2に示し
たようにカブリの差は0.1%以下であった。 未使用紙反射率−ベタ白反射率=カブリ% ○:カブリ0.1%未満 ○△:カブリ0.1%以上0.5%未満 △:カブリ0.5%以上1.0%未満 △×:カブリ1.0%以上1.5%未満 ×:カブリ1.5%以上2.0%未満 ××:カブリ2.0%以上
面の摩耗状況については、10倍及び50倍のルーペを
使用して目視で確認し、下記の基準で判断した。本実施
例においては、運転終了後機内点検したところ、回転子
及び固定子の摩耗は発生していなかった。 ○:回転子及び固定子の粉砕用表面に摩耗がない。 △:回転子及び固定子の粉砕用表面に摩耗がやや見られ
るが実用可。 ×:回転子及び固定子の粉砕用表面に摩耗が顕著に見ら
れた。
固定子の粉砕用表面の耐摩耗処理である窒化処理を施し
たテストピースを作成し、ハリマセラミックス(株)内
テスト装置:ASTM−C704を使用し、耐摩耗テス
トを行った。テスト方法としては、上記のテスト装置を
使用し、4.48kPaの圧縮空気により整粒炭化けい
素粒1000gを6回(計6000g)ノズルを適して
一定角度にテストピース表面に噴射し、摩耗を受けたテ
ストピースの重量を測定することにより、耐摩耗性を確
認した。その結果、テスト前後のテストピース重量の減
少率は0.3%以下であり、後述する比較例1と比較す
ると3倍程度の耐摩耗性があることが確認できた。
粉砕用表面の表面粗さ、中心線平均粗さRaを6.8μ
m、最大粗さRyを45.4μm、十点平均粗さを3
1.2μmとした以外は実施例1と同様にして評価用ト
ナー2を得た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は42℃、T1とT
2の温度差ΔTは52℃であった。又、Tg−T1は6
9℃、Tg−T2は17℃であった。又、この時に機械
式粉砕機301で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平
均径が7.3μmであり、分級工程で分級された中粉体
(分級品)は、重量平均粒径が7.2μmであった。
積Sbは1.72m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.83m2/cm3であった。従ってSb
/Stは2.1であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー2とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
粉砕用表面の表面粗さ、中心線平均粗さRaを8.2μ
m、最大粗さRyを56.2μm、十点平均粗さを3
9.9μmとした以外は実施例1と同様にして評価用ト
ナー3を得た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は43℃、T1とT
2の温度差ΔTは53℃であった。又、Tg−T1は6
9℃、Tg−T2は16℃であった。又、この時に機械
式粉砕機301で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平
均径が7.6μmであり、分級工程で分級された中粉体
(分級品)は、重量平均粒径が7.4μmであった。
積Sbは1.77m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.81m2/cm3であった。従ってSb
/Stは2.2であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー3とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
した以外は実施例1と同様にして評価用トナー4を得
た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した際、冷風温
度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温度T1は−
10℃、後室内温度T2は52℃、T1とT2の温度差
ΔTは62℃であった。又、Tg−T1は69℃、Tg
−T2は7℃であった。又、この時に機械式粉砕機30
1で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平均径が7.7
μmであり、分級工程で分級された中粉体(分級品)
は、重量平均粒径が7.6μmであった。
積Sbは1.45m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.79m2/cm3であった。従ってSb
/Stは1.8であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー4とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
した以外は実施例2と同様にして評価用トナー5を得
た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した際、冷風温
度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温度T1は−
10℃、後室内温度T2は52℃、T1とT2の温度差
ΔTは62℃であった。又、Tg−T1は69℃、Tg
−T2は7℃であった。又、この時に機械式粉砕機30
1で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平均径が7.8
μmであり、分級工程で分級された中粉体(分級品)
は、重量平均粒径が7.6μmであった。
積Sbは1.51m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.79m2/cm3であった。従ってSb
/Stは1.9であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー5とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
した以外は実施例3と同様にして評価用トナー6を得
た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した際、冷風温
度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温度T1は−
10℃、後室内温度T2は54℃、T1とT2の温度差
ΔTは64℃であった。又、Tg−T1は69℃、Tg
−T2は5℃であった。又、この時に機械式粉砕機30
1で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平均径が7.8
μmであり、分級工程で分級された中粉体(分級品)
は、重量平均粒径が7.7μmであった。
積Sbは1.49m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.78m2/cm3であった。従ってSb
/Stは1.9であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー6とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
した以外は実施例1と同様にして評価用トナー7を得
た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した際、冷風温
度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温度T1は−
10℃、後室内温度T2は31℃、T1とT2の温度差
ΔTは41℃であった。又、Tg−T1は69℃、Tg
−T2は28℃であった。又、この時に機械式粉砕機3
01で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平均径が6.
9μmであり、分級工程で分級された中粉体(分級品)
は、重量平均粒径が6.8μmであった。
積Sbは2.08m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.88m2/cm3であった。従ってSb
/Stは2.4であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー7とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
した以外は実施例2と同様にして評価用トナー8を得
た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した際、冷風温
度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温度T1は−
10℃、後室内温度T2は31℃、T1とT2の温度差
ΔTは41℃であった。又、Tg−T1は69℃、Tg
−T2は28℃であった。又、この時に機械式粉砕機3
01で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平均径が7.
0μmであり、分級工程で分級された中粉体(分級品)
は、重量平均粒径が6.9μmであった。
積Sbは1.96m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.87m2/cm3であった。従ってSb
/Stは2.3であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー8とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
した以外は実施例3と同様にして評価用トナー9を得
た。尚、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕した際、冷風温
度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温度T1は−
10℃、後室内温度T2は32℃、T1とT2の温度差
ΔTは42℃であった。又、Tg−T1は69℃、Tg
−T2は27℃であった。又、この時に機械式粉砕機3
01で粉砕して得られた微粉砕品は、重量平均径が7.
2μmであり、分級工程で分級された中粉体(分級品)
は、重量平均粒径が6.9μmであった。
積Sbは1.98m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.87m2/cm3であった。従ってSb
/Stは2.3であった。これは機械式粉砕機301の
回転子314及び固定子310の粉砕用表面の表面粗さ
を適度に制御したためと考えられる。得られたトナーを
実施例1と同様に外添混合し評価用トナー9とした。そ
の結果、表2に示すように、評価1及び評価2とも良好
な結果が得られた。又、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
粉砕用表面の表面粗さ、中心線平均粗さRaを12.6
μm、最大粗さRyを65.8μm、十点平均粗さを4
1.8μmとした以外は実施例1と同様にして評価用ト
ナー10を得た。尚、粉砕原料Aを機械式粉砕機で粉砕
した際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室
内温度T1は−10℃、後室内温度T2は45℃、T1
とT2の温度差ΔTは55℃であった。又、Tg−T1
は69℃、Tg−T2は14℃であった。又、この時に
機械式粉砕機301で粉砕して得られた微粉砕品は、重
量平均径が8.1μmであり、分級工程で分級された中
粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.6μmであっ
た。
積Sbは2.05m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.79m2/cm3であった。従ってSb
/Stは2.6であった。得られたトナーを実施例1と
同様に外添混合し評価用トナー10とした。その結果、
表2に示すように、評価1及び評価2とも実施例1に比
べ、レベルダウンしているものの実用範囲内であるとい
う結果が得られた。尚、運転終了後機内点検したとこ
ろ、回転子及び固定子の摩耗は発生していなかった。
処理しない以外は実施例1と同様にして比較トナー1を
得た。運転終了後機内点検したところ、表3に示すよう
に回転子及び固定子の粉砕用表面の一部に摩耗が見ら
れ、実施例1と比較すると耐摩耗性において劣る結果で
あり、満足な結果は得られなかった。
び固定子の粉砕用表面と同様に、耐摩耗処理を施してい
ないテストピースを作成し、実施例1と同様に耐摩耗テ
ストを行った。その結果、テスト前後のテストピース重
量の減少率は1.0%以上であり、実施例1と比較する
と耐摩耗性は1/3であり、機械式粉砕機の回転子及び
固定子の粉砕用表面に耐摩耗処理(特に窒化処理)を施
さないと、長期に渡り安定的にトナーを粉砕することが
困難であることが確認できた。
処理しない以外は実施例2と同様にして比較トナー2を
得た。運転終了後機内点検したところ、表3に示すよう
に回転子及び固定子の粉砕用表面の一部に摩耗が見ら
れ、実施例2と比較すると耐摩耗性において劣る結果で
あり、満足な結果は得られなかった。
処理しない以外は実施例3と同様にして比較トナー3を
得た。運転終了後機内点検したところ、表3に示すよう
に回転子及び固定子の粉砕用表面の一部に摩耗が見ら
れ、実施例3と比較すると耐摩耗性において劣る結果で
あり、満足な結果は得られなかった。
粉砕及び分級を行った。即ち、粉砕手段として図7に示
した衝突式気流粉砕機を用い、第1分級手段及び第2分
級手段は図6の構成のものを用いた。
ングを示し、402は下部ケーシングを示し、その下部
に粗粉排出用のホッパー403が接続されている。本体
ケーシング401の内部は、分級室404が形成されて
おり、この分級室404の上部に取り付けた環状の案内
室405と中央部が高くなる円錐状(傘状)の上部カバ
ー406によって閉塞されている。
に円周方向に配列する複数のルーバー407を設け、案
内室405に送り込まれた粉体材料とエアーを各ルーバ
ー407の間より分級室404に旋回させて流入させ
る。案内室405の上部は、円錐状の上部ケーシング4
13と円錐状の上部カバー406の間の空間からなって
いる。本体ケーシング401の下部には円周方向に配列
する分級ルーバー409を設け、外部から分級室404
へ旋回流を起こす分級エアーを分級ルーバー409を介
して取り入れている。
円錐状(傘状)の分級板410を設け、該分級板410
の外周囲に粗粉排出口411を形成する。又、分級板4
10の中央部には微粉排出シュート412を接続し、該
シュート412の下端部をL字形に屈曲し、この屈曲端
部を下部ケーシング402の側壁より外部に位置させ
る。更に該シュートはサイクロンや集塵機のような微粉
回収手段を介して吸引ファンに接続しており、該吸引フ
ァンにより分級室404に吸引力を作用させ、該ルーバ
ー409間より分級室404に流入する吸引エアーによ
って分級に要する旋回流を起こしている。
408より案内室405内に上記のトナー製造用の粗砕
物を含むエアーを供給すると、この粗砕物を含むエアー
は、案内室405から各ルーバー407間を通過して分
級室404に旋回しながら均一の濃度で分散されながら
流入する。分級室404内に旋回しながら流入した粗砕
物は、微粉排出シュート412に接続した吸引ファンに
より生起された、分級室下部の分級ルーバー409間よ
り流入する吸引エアー流に乗って旋回を増し、各粒子に
作用する遠心力によって粗粉と微粉とに遠心分離され、
分級室404内の外周部を旋回する粗粉は粗粉排出口4
11より排出され、下部のホッパー403より排出され
る。
央部へと移行する微粉は、微粉排出シュート412によ
り排出される。テーブル式の第1定量供給機21にて粉
砕原料を15.0kg/Hrの割合でインジェクション
フィーダー35にて、供給管408を介して図6に示し
た気流分級機に供給し、分級された粗粉は粗粉排出ホッ
パー403を介して、図7に示した衝突式気流粉砕機の
被粉砕物供給口165より供給され、圧力6.0kg/
cm2(G)、6.0Nm3/minの圧縮空気を用い
て、粉砕された後、原料導入部にて供給されているトナ
ー粉砕原料と混合されながら、再び該気流分級機に循環
し、閉回路粉砕を行い、分級された細粉は排気ファンか
らの吸引エアーに同伴されながら図6の第2分級手段に
導入させ、図5のサイクロン31にて捕集される。
を得た。得られたトナーの体積当りのBET比表面積S
bは2.43m2/cm3であり、体積当りの理論比表面
積Stは0.81m2/cm3であった。従ってSb/S
tは3.0であった。この中粉体を実施例1と同様に外
添混合処理を行ない、比較評価用トナー4を得た。その
結果、表4に示すように評価1及び評価2とも実施例1
と比較すると大きく劣る結果であり、満足な結果は得ら
れなかった。
量を20.0kg/Hrとした以外は比較例4と同様に
して図5に示す装置システムで粉砕及び分級を行った。
即ち、粉砕手段として図7に示した衝突式気流粉砕機を
用い、第1分級手段及び第2分級手段は図6の構成のも
のを用いた。
第1定量供給機21にて粉砕原料を20.0kg/Hr
の割合でインジエクションフィーダー35にて、供給管
408を介して図6に示した気流分級機に供給し、分級
された粗粉は粗粉排出ホッパー403を介して、図7に
示した衝突式気流粉砕機の被粉砕物供給口165より供
給され、圧力6.0kg/cm2(G)、6.0Nm3/
minの圧縮空気を用いて、粉砕された後、原料導入部
にて供給されているトナー粉砕原料と混合されながら、
再び該気流分級機に循環し、閉回路粉砕を行い、分級さ
れた細粉は排気ファンからの吸引エアーに同伴されなが
ら図6の第2分級手段に導入させ、図5のサイクロン3
1にて捕集される。
を得た。得られたトナーの体積当りのBET比表面積S
bは2.29m2/cm3であり、体積当りの理論比表面
積Stは0.81m2/cm3であった。従ってSb/S
tは3.0であった。この中粉体を実施例1と同様に外
添混合処理を行ない、比較評価用トナー5を得た。その
結果、表4に示すように評価1及び評価2とも実施例1
と比較すると大きく劣る結果であり、満足な結果は得ら
れなかった。
量を10.0kg/Hrとした以外は比較例4と同様に
して図5に示す装置システムで粉砕及び分級を行った。
即ち、粉砕手段として図7に示した衝突式気流粉砕機を
用い、第1分級手段及び第2分級手段は図6の構成のも
のを用いた。
第1定量供給機21にて粉砕原料を10.0kg/Hr
の割合でインジェクションフィーダー35にて、供給管
408を介して図6に示した気流分級機に供給し、分級
された粗粉は粗粉排出ホッパー403を介して、図5に
示した衝突式気流粉砕機の被粉砕物供給口165より供
給され、圧力6.0kg/cm2(G)、6.0Nm3/
minの圧縮空気を用いて、粉砕された後、原料導入部
にて供給されているトナー粉砕原料と混合されながら、
再び該気流分級機に循環し、閉回路粉砕を行い、分級さ
れた微粉は排気ファンからの吸引エアーに同伴されなが
ら図6の第2分級手段に導入され、サイクロン31にて
捕集される。
を得た。得られたトナーの体積当りのBET比表面積S
bは2.77m2/cm3であり、体積当りの理論比表面
積Stは0.81m2/cm3であった。従ってSb/S
tは3.2であった。この中粉体を実施例1と同様に外
添混合処理を行ない、比較評価用トナー6を得た。その
結果、表4に示すように評価1及び評価2とも実施例1
と比較すると大きく劣る結果であり、満足な結果は得ら
れなかった。
ば、回転子及び固定子の粉砕用表面を前処理として粗面
化処理し、後処理として該粗面化処理された表面を耐摩
耗処理することにより、粉砕用表面の摩耗を低下させ、
長期に渡り安定的にトナーを粉砕することが可能なトナ
ーの製造方法が提供される。
り、トナーの表面形状を任意にコントロールでき、特に
低温低湿環境下でも初期から良好な現像性、転写性、並
びに安定した帯電性を有する長寿命なトナーが得られ、
更には非画像部のカブリの発生が抑制され、トナーを現
像剤担持体上に均一に塗布し得、トナー粒子を効率良
く、均一に摩擦帯電し得るトナーを得られるトナーの製
造方法が提供される。
一例の機械式粉砕機の概略断面図である。
る。
る多分割気流式分級装置の概略断面図である。
れる分級機の一例の概略断面図である。
Claims (20)
- 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
る混合物を溶融混練し、得られた混練物を冷却した後、
冷却物を粉砕手段によって粉砕して微粉砕物を得、得ら
れた該微粉砕物を分級してトナーを生成させるトナーの
製造方法において、 上記粉砕手段が、少なくとも中心回転軸に取り付けられ
た回転体である回転子と、該回転子表面と一定間隔を保
持して回転子の周囲に配置されている固定子とを有し、
且つ上記間隔を保持することによって形成される環状空
間が気密状態となるように構成されている機械式粉砕機
であり、 上記回転子及び/又は固定子の表面が粗面化処理され、
該粗面化処理された表面が耐摩耗処理されていることを
特徴とするトナーの製造方法。 - 【請求項2】 回転子及び/又は固定子表面の粗面化処
理は、ブラスト処理であり、ブラスト処理後の耐摩耗処
理は、窒化処理である請求項1に記載のトナーの製造方
法。 - 【請求項3】 回転子及び/又は固定子表面の表面粗さ
が下記条件を満足する請求項1又は2に記載のトナーの
製造方法。 中心線平均粗さ:Ra≧2.0μm 最大粗さ :Ry≧25.0μm 十点平均粗さ :Rz≧20.0μm - 【請求項4】 回転子及び/又は固定子表面の表面粗さ
が下記条件を満足する請求項3に記載のトナーの製造方
法。 中心線平均粗さRa:2.0≦Ra≦10.0μm 最大粗さRy :25.0≦Ry≦60.0μm 十点平均粗さRz :20.0≦Rz≦40.0μm - 【請求項5】 得られるトナーが、該トナーのBET法
によって測定された単位体積当たりの比表面積Sb(m
2/cm3)と、トナーを真球と仮定した際の重量平均径
から算出した単位体積当たりの比表面積St(m2/c
m3)との関係が下記条件を満足している請求項1〜4
のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。 Sb/St≧1.8 - 【請求項6】 得られるトナーが、結着樹脂100質量
部に対し、磁性体60〜200質量部を含有する磁性ト
ナーである請求項1〜5いずれか1項に記載のトナーの
製造方法。 - 【請求項7】 混練物の冷却物を、冷風と共に機械式粉
砕機内に導入する請求項1〜6のいずれか1項に記載の
トナーの製造方法。 - 【請求項8】 冷風の温度が0〜−18.0℃である請
求項7に記載のトナーの製造方法。 - 【請求項9】 機械式粉砕機は、機内冷却用の冷却手段
を具備している請求項1〜8のいずれか1項に記載のト
ナーの製造方法。 - 【請求項10】 機械式粉砕機は、機内冷却用のジャケ
ットを具備しており、ジャケット内に冷却水を通しなが
ら粉砕原料を粉砕する請求項1〜9のいずれか1項に記
載のトナーの製造方法。 - 【請求項11】 機械式粉砕機は、粉体導入口に連通し
て渦巻室を有し、渦巻室の室温T1が温度0℃以下であ
る請求項1〜10のいずれか1項に記載のトナーの製造
方法。 - 【請求項12】 機械式粉砕機の渦巻室の室温T1が、
温度−5〜−15℃である請求項11に記載のトナーの
製造方法。 - 【請求項13】 機械式粉砕機の渦巻室の室温T1が、
温度−7〜−12℃である請求項11に記載のトナーの
製造方法。 - 【請求項14】 機械式粉砕機内で生成した微粉砕物
は、機械式粉砕機の後室を経由して粉体排出口から機外
へ排出され、該後室の室温T2が温度30〜60℃であ
る請求項11〜13のいずれか1項に記載のトナーの製
造方法。 - 【請求項15】 室温T2と室温T1との温度差ΔT
(T2−T1)が、40〜70℃である請求項11〜1
4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。 - 【請求項16】 室温T2と室温T1との温度差ΔT
(T2−T1)が、42〜67℃である請求項11〜1
4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。 - 【請求項17】 室温T2と室温T1との温度差ΔT
(T2−T1)が、45〜65℃である請求項11〜1
4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。 - 【請求項18】 結着樹脂のガラス転移点(Tg)が4
5〜75℃であり、機械式粉砕機の渦巻室の室温T1が
0℃以下であり、且つTgよりも60〜75℃低くなる
ように温調する請求項11〜17のいずれか1項に記載
のトナーの製造方法。 - 【請求項19】 結着樹脂のTgが45〜75℃であ
り、機械式粉砕機の後室の室温T2が上記Tgよりも5
〜30℃低くなるように温調する請求項14〜18のい
ずれか1項に記載のトナーの製造方法。 - 【請求項20】 回転子の先端周速が80〜180m/
secであり、回転子と固定子との間の最小間隔が0.
5〜10.0mmである請求項1〜19のいずれか1項
に記載のトナーの製造方法。
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