JPH1090948A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JPH1090948A
JPH1090948A JP26115296A JP26115296A JPH1090948A JP H1090948 A JPH1090948 A JP H1090948A JP 26115296 A JP26115296 A JP 26115296A JP 26115296 A JP26115296 A JP 26115296A JP H1090948 A JPH1090948 A JP H1090948A
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JP
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powder
toner
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classified
collision
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JP26115296A
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English (en)
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Satoshi Mitsumura
聡 三ツ村
Toshinobu Oonishi
俊暢 大西
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝集物や超微粉体を含まない精緻な粒度分布
を有する小粒径の静電荷像現像用トナーを効率よく製造
し得る製造方法を提供すること。 【解決手段】 粗粉砕物からなる粉体原料を特定の衝突
式気流粉砕機に導入して微粉砕した後、微粉砕物を、強
制渦により発生する遠心力を利用して粉体を分級する分
級手段を有する第1分級工程に導入して第1粗粉と第1
微粉とに分級して第1微粉を取り除き、第1粗粉を第2
分級工程に導入して第2粗粉と第2微粉とに分級し、第
2粗粉を再度上記粉砕手段で微粉砕して循環処理し、第
2微粉をトナー製品用の分級品とするトナーの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナーの製造方法
に関し、更に詳しくは、結着樹脂を含有する固体粒子の
粉砕及び分級を効率よく行って、シャープな粒度分布を
有する高品質の分級品からなる静電荷像現像用トナーを
生産効率よく得るトナー製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電写真法及び静電印刷法
の如き画像形成方法では、静電荷像を現像する為のトナ
ーが使用される。近年、複写機やプリンター等の高画質
化、高精細化に伴い、現像剤としてのトナーに要求され
る性能も一段と厳しくなり、トナーの粒子径は小さくな
り、トナーの粒度分布としては、粗大な粒子が含有され
ず且つ超微粉体の少ないシャープなものが要求される様
になってきている。
【0003】静電荷像現像用トナーの一般的な製造方法
としては、被転写材に定着させる為の結着樹脂、トナー
としての色味を出させる各種着色剤、粒子に電荷を付与
させる為の荷電制御剤を原料とし、或いは特開昭54−
42141号公報及び特開昭55−18656号公報に
示される様な所謂一成分現像法においては、これらに加
えてトナー自身に搬送性等を付与する為の各種磁性材料
が用いられ、更に必要に応じて、例えば、離型剤及び流
動性付与剤等の他の添加剤加えて乾式混合し、しかる
後、ロールミル、エクストルーダー等の汎用混練装置に
て溶融混練し、冷却固化した後、混練物をジェット気流
式粉砕機、機械衝突式粉砕機等の各種粉砕装置により微
細化し、得られた粗粉砕物を各種風力分級機に導入して
分級を行うことにより、トナーとして必要な粒径に揃え
られた分級品を得、更に、必要に応じて流動化剤や滑剤
等を外添し乾式混合して、画像形成に供するトナーとし
ている。又、二成分現像方法に用いるトナーの場合に
は、各種磁性キャリアと上記トナーとを混ぜ合わせた
後、画像形成に供される。
【0004】又、必要な粒径に揃えられた微細粒子から
なるトナー粒子を得る為には、従来は、図14のフロー
チャートに示される方法が一般的に採用されていた。即
ち、図14に示した様に、トナーの粗粉砕物からなる粉
体原料は、先ず第1分級手段に連続的又は逐次供給され
て粗粉と微粉とに分級される。分級されたもののうち、
規定粒度以上の粗粒子群を主成分とする粗粉は、粉砕手
段に送られて微粉砕された後、再度第1分級手段に導入
され循環されて粗粉と微粉とに分級される。そして、規
定粒径範囲内の粒子及び規定粒径以下の粒子を含有する
粒子群に揃えられた微粉は第2分級手段へと送られ、規
定粒度を有する粒子群を主成分とする中粉体と規定粒度
以下の粒子群を主成分とする細粉体(以下、超微粉体と
呼ぶ)とに分級される。そして、得られた中粉体をトナ
ーを製造する為の分級品としている。
【0005】上記従来の分級・粉砕工程で用いられる粉
砕手段としては、各種粉砕装置が用いられるが、結着樹
脂を主とするトナー粗粉砕物の粉砕には、図15に示す
如きジェット気流を用いたジェット気流式粉砕機、特に
衝突式気流粉砕機が用いられている。この様なジェット
気流の如き高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機では、ジ
ェット気流で被粉砕物である粉体原料を搬送し、加速管
の出口より噴射し、粉体原料を加速管の出口の開口面に
対向して設けられている衝突部材の衝突面に衝突させ
て、その衝撃力により粉体原料を粉砕している。例え
ば、図15に示す衝突式気流粉砕機では、高圧気体供給
ノズル161を接続した加速管162の出口163に対
向する様に衝突部材164が設けられており、加速管1
62に供給した高圧気体により、加速管162の中途に
連通させた粉体原料供給口165から加速管162内に
粉体原料を吸引し、粉体原料を高圧気体とともに噴出し
て衝突部材164の衝突面166に衝突させ、その衝撃
力によって粉体原料を粉砕し、粉砕物を粉砕排出口16
7より排出させている。
【0006】しかしながら、図15の衝突式気流粉砕機
では、被粉砕物の供給口165が加速管162の中途に
設けられている為、加速管162内に吸引導入された被
粉砕物である粉体原料は、被粉砕物供給口165を通過
直後に、高圧気体供給ノズル161より噴出する高圧気
流により加速管出口163方向に向かって流路を変更し
ながら高圧気流中に分散され急加速される。この状態に
おいて、被粉砕物のうちの比較的粗粒子は、慣性力の影
響から加速管内の低部を流れ、一方、比較的微粒子は加
速管内の高部を流れるので、高圧気流中の粉体原料粒子
が十分均一に分散されず、被粉砕物濃度の高い流れと低
い流れに分離したまま粉砕室168内の衝突部材164
に部分的に集中して衝突することになる。この為、粉砕
効率が低下し易く、処理能力の低下を引き起こし易いと
いう問題があった。
【0007】更に、衝突面166はその近傍において、
局部的に被粉砕物及び衝突して粉砕された粉砕物からな
る粉麈濃度の高い部分が発生し易い為、被粉砕物が樹脂
等の低融点物質を含有するものである場合には特に、被
粉砕物の融着、粗粒化及び凝集等が発生し易い。又、被
粉砕物が摩耗性を有するものである場合には、衝突部材
164の衝突面166や加速管162に局部的な粉体摩
耗が起こり易く、衝突部材164の交換頻度が高くなる
為、連続的に安定生産するといった観点から改良すべき
点があった。
【0008】これに対し、衝突部材164の衝突面16
6の先端部分が頂角110°〜175°を有する円錐形
状のもの(特開平1−254266号公報)や、衝突面
が衝突部材の中心軸の延長線と直角に交わる平面上に突
起を有した衝突板形状(実開平1−148740号公
報)のものが提案されている。これらの粉砕機では、衝
突面近傍での局部的な粉塵濃度の上昇を抑えることが出
来る為、粉砕物の融着、粗粒化及び凝集等を多少和ら
げ、粉砕効率も若干向上させることが出来るが、場合に
よっては更なる改良が望まれていた。
【0009】例えば、重量平均粒径が8μmで、且つ4
μm以下の粒子が体積%で1%以下である粒度分布を有
するトナーを得る場合には、粗粉域を除去する為の分級
機構を備えた衝突式気流式微粉砕機の如き粉砕手段で、
所定の平均粒径まで原料を粉砕した後、分級機にかけて
分級して粗粉体を除去した後、得られた粉砕物を第2分
級手段である別の分級機にかけて超微粉体を除去して所
望の粒度分布を有する中粉体を得ている。尚、ここでい
う重量平均粒径は、コールターエレクトロニクス社(米
国)製のコールターカウンターTA−II型或いはコール
ターマルチサイザーIIで100μmのアパーチャーを用
いて測定したデーターである。
【0010】しかし、この様な従来の方法における問題
点としては、超微粉体の除去のみを目的とした第2分級
手段へは、ある規定粒度以上の粗粒子群を完全に除去し
た粒子群を送らなければならない為、粉砕手段の負荷が
大きくなって処理量が少なくなるという点があった。更
に、ある規定粒度よりも大きい粗粒子群を完全に除去し
ようとすると、どうしても過粉砕になり易く、粉砕工程
で超微粉体が多く生じることになる。その結果、次工程
の超微粉体を除去する為の第2分級手段において収率低
下の如き現象を引き起こし易いという問題もある。又、
超微粉体を除去する目的の第2の分級手段では、極微粒
子で構成された凝集物が生じている場合に、凝集物を超
微粉体として除去することが困難であるという問題があ
る。この場合、凝集物は最終製品に混入し、その結果、
精緻な粒度分布の製品を得ることが難しくなり、更に、
最終製品内の凝集物はトナー中で崩壊して極微粒子とな
る為、画像品質を低下させる原因の1つともなる。
【0011】従来より、上記した様な超微粉体を除去す
る目的の第2分級手段においても各種の気流式分級機及
び気流式分級方法が提案されているが、この中で回転翼
を用いる分級機と可動部分を有しない分級機がある。こ
のうち、可動部分のない分級機として、固定壁遠心式分
級機と慣性力分級機がある。慣性力を利用する分級機と
しては、Loffier. F. and K. Maly:Symposium on Powde
r Technology D−2(1981)に例示され、日鉄鉱
業製として商品化されているエルボジェット分級機や、
Okuda.S.and Yasukuni. J.:Proc. Inter. Symposium on
Powder Technology’81,771(1981)で例示さ
れる分級機が提案されている。
【0012】一般に、トナーには数多くの異なった性質
が要求されるが、かかる要求性質を全て満足する製品を
得る為には使用する原材料の選択は勿論のこと、製造方
法によってトナーの特性が決まることも多い。この為、
例えば、トナーの分級工程においては、分級されて得ら
れるトナー粒子がシャープな粒度分布を有するものであ
ることが要求される。又、トナーの製造においては、低
コストで効率よく安定的に品質のよいトナーを作り出す
ことが望まれる。更に近年、複写機やプリンターにおけ
る画質向上の為、使用されるトナー粒子が徐々に微細化
の方向に移ってきている。これに対し、一般に、物質は
細かくなるに従い粒子間力の働きが大きくなっていく
が、樹脂粒子やトナー粒子も同様であり、微粉体サイズ
になると粒子同士の凝集性が大きくなり、製造上の困難
な問題が発生する。
【0013】特に、重量平均粒径が10μm以下のシャ
ープな粒度分布を有するトナーを得ようとする場合に
は、従来の分級装置及び分級方法では分級収率の低下を
引き起こすという問題がある。更に、重量平均粒径が8
μm以下のシャープな粒度分布を有するトナーを得よう
とする場合には、特に従来の分級装置及び分級方法では
分級収率の低下が顕著であった。又、従来の方式で精緻
な粒度分布を有する微粒子からなる所望の製品を得るこ
とが出来たとしても、工程が煩雑になり、分級収率の低
下を引き起こし、生産効率が悪く、コスト高になること
は避けられない。この傾向は、製品としての所望の粒度
が小さくなればなる程、顕著になる。
【0014】特開昭63−101858号公報(対応米
国特許第4844349号明細書)に、第1分級手段、
粉砕手段及びこれに続く第2分級手段として多分割分級
手段を使用したトナーの製造方法及び装置が提案されて
いるが十分とはいえず、重量平均粒径8μm以下のトナ
ーを更に安定且つ効率的に製造する為の方法及び装置シ
ステムが待望されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、特に、従来の静電荷像現像用トナーの製造方法にお
ける前述の従来技術における各種問題点を解決した製造
方法を提供することである。即ち、本発明の目的は、静
電荷像現像用トナーを効率よく製造し得る製造方法を提
供することにあり、精緻な粒度分布を有する小粒径の静
電荷像現像用トナーを効率よく製造し得る製造方法を提
供することを目的とする。又、本発明は、結着樹脂、着
色剤及び添加剤を含有する混合物を溶融混練し、溶融混
練物を冷却後、粗粉砕して生成した固体粒子群からなる
粉体原料から、凝集物や超微粉体を含まない精緻な所定
の粒度分布を有する小粒径の粒子製品(トナーとして使
用される)を、効率的に収率よく製造し得る方法の提供
を目的とする。特に、本発明の目的は、重量平均粒径1
0μm以下、更には8μm以下の粒径の小さな且つシャ
ープな粒度分布を有する静電荷像現像用トナーを効率よ
く製造し得るトナー製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、結着樹脂及び
着色剤を少なくとも含有する混合物を溶融混練し、得ら
れた混練物を冷却した後、冷却物を粉砕手段によって粉
砕して得られた粗粉砕物からなる粉体原料を、先ず第1
分級工程に導入して第1微粉と第1粗粉とに分級し、次
に、分級された第1微粉をトナーを製造する為の分級品
とし、且つ第1分級工程で分級された第1粗粉を被粉砕
物として、高圧気体により被粉砕物を搬送加速する為の
加速管と被粉砕物を微粉砕する為の粉砕室とを有し、該
粉砕室内には加速管の出口の開口面に対向して設けられ
た衝突面を有する衝突部材が具備され、加速管の後端部
には被粉砕物を加速管内に供給する為の被粉砕物供給口
を有し、上記衝突面が、中央が突出した突出中央部と、
その外周に設けられた錐体形状の外周衝突面とからなる
形状を有し、更に上記粉砕室内に、衝突部材で粉砕され
た被粉砕物を衝突により更に粉砕する為の側壁を有する
衝突式気流粉砕機に導入して微粉砕し、次に微粉砕され
た微粉砕物を、強制渦により発生する遠心力を利用して
粉体を分級する第1分級工程に導入して第1粗粉と第1
微粉とに分級した後、分級された第1粗粉を第2分級工
程の第2分級手段に導入して更に第2粗粉と第2微粉と
に分級し、分級された第2粗粉を上記衝突式気流粉砕機
に再度導入して微粉砕して循環処理し、第2微粉をトナ
ーを製造する為の分級品とすることを特徴とするトナー
の製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態を、添付図面を参照しながら具体的に説明する。図
1は、本発明の製造方法の概要を示すフローチャートの
一例である。本発明の製造方法は、フローチャートに示
されている様に、先ず、所定量の粗粉砕物からなる粉体
原料を特定の粉砕手段に導入して微粉砕した後、微粉砕
物を、強制渦により発生する遠心力を利用して粉体を分
級する第1分級工程に導入して第1粗粉と第1微粉とに
分級して超微粉体からなる第1微粉を取り除き、更に、
第1粗粉を第2分級工程に導入して第2粗粉と第2微粉
とに分級し、第2粗粉を再度上記粉砕手段に導入して微
粉砕して循環処理する一方、分級された第2微粉をトナ
ー製品用の分級品とすることを特徴としている。この
際、第1分級工程で分級された第1微粉(規定粒度未満
の粒子群からなる超微粉体)は、一般的には、トナー材
料からなる粗粉砕物である粉体原料を生成する際の溶融
混練工程に供給されて再利用されるか、或いは廃棄され
る。又、第2微粉(トナー製品用の分級品)は、トナー
製品としてそのまま使用されるか、又は、疎水性コロイ
ダルシリカの如き外添剤と混合された後、トナー製品と
される。
【0018】以上の様に、本発明のトナーの製造方法
は、微粉砕及び分級工程が簡略であるにもかかわらず、
各工程で採用する装置の種類や分級条件及び粉砕条件を
コントロールすることによって、重量平均粒径が10μ
m以下、特に、超微粉体や凝集体を含まない8μm以下
である粒径の小さい且つシャープな粒度分布を有する分
級品を効率よく得ることが出来る。この結果、高品質の
トナー製品の効率のよい製造が可能となり、トナー製造
コストを大幅に削減することが出来る。
【0019】図2に本発明のトナーの製造方法を適用し
た装置システムの一例を示したが、これに基づいて本発
明を具体的に説明する。この装置システムに導入される
トナー原料である粉体原料には、結着樹脂及び着色剤を
少なくとも含有する混合物を溶融混練し、得られた混練
物を冷却し、更に冷却物を粉砕手段によって粗粉砕した
粗粉砕物が用いられる。その際に使用されるトナー材料
については後述する。
【0020】本発明のトナーの製造方法においては、上
記の様な粗粉砕物からなるトナーの粉体原料を、先ず、
第1定量供給機21を介して、インジェクションフィー
ダー35にて粉砕機28に所定量導入し、該粉砕機28
によって粉体原料を微粉砕しする。その後、得られた微
粉砕物を、微粉砕物排出管を介して第1分級機1に導入
し、第1微粉と第1粗粉とに分級する。ここで分級され
た第1微粉は、捕集サイクロン2を介して捕集される。
一方、分級された第1粗粉は、第2分級機22に導入さ
れ、該第2分級機22によって第2微粉と第2粗粉とに
分級される。ここで分級された第2粗粉は、再び粉砕機
28に導入されて循環処理される。第2分級機22で分
級された第2微粉は、捕集サイクロン23で捕集され、
トナー製造用の分級品33とされる。
【0021】本発明のトナーの製造方法を適用した装置
システムにおいては、第1分級手段として、図3に例示
した様な、強制渦により発生する遠心力を利用して粉体
を分級する分級機を使用することを特徴とする。。以
下、図3に例示した気流式分級機1について説明する。
【0022】図3において、14は、気流式分級機1の
筒状の本体ケーシングを示し、本体ケーシング14の内
部には、案内室17を経たところに分級室7が形成され
ており、該分級室の下部には粗粉排出用ホッパー13が
接続されている。
【0023】図3に例示した分級機は、個別駆動方式で
あり、分級室7内で強制渦により発生する遠心力を利用
して粉体を第1粗粉と第1微粉とに分級する。即ち、分
級室7内には分級ローター8が設けられており、案内室
17から送り込まれてくる被分級原料(微粉砕物)とエ
アーとは、該分級ローター8の間より分級室7に旋回し
ながら流入される。この際、被分級原料は、微粉砕物投
入口16から投入され、エアーは2次空気投入口11、
12、更には微粉砕物投入口16より被分級原料と共に
取り込まれる。被分級原料は、衝突式気流微粉砕機から
の流入空気と一緒に分級室7内へと運ばれる。図3に示
したような気流式分級機において、精度のよい分級を行
わせる為には、微粉砕物投入口16を経て案内室17中
を流動するエアーと被分級原料である微粉砕物とが各分
級ローター8間に均一に配分されるように構成されてい
ることが好ましい。この為、分級ローター8へ到達する
迄の流路を被分級原料の濃縮が起こりにくい形状にする
必要があるが、本発明においては、例えば、図3に示し
た様に、粒子の分散状態を向上させる為に、表面積が拡
大された、粉塵濃度を下げられる形状を有する原料整流
板15及び微粉砕物投入口16を、微粉砕物が分級室7
内に到達するまでの流路に設置することが好ましい。
【0024】又、図3に示した気流式分級機を構成して
いる分級室7内の分級ローター8は可動であり、分級ロ
ーター8の間隔を適宜に調整することができる。更に、
分級ローター8のスピードコントロールは周波数変換機
20を通して行われ、被分級原料の種類等によって適宜
にスピードコントロールすることが出来る。上記の様に
して分級された第2微粉は、図3に示した微粉末微粉排
出管9から排出される。微粉末微粉排出管9は、サイク
ロンや集塵機のような微粉回収手段18を介して吸引フ
ァン19に接続されているため、該吸引ファン19を作
動させることによって分級室7内に吸引力が作用され
る。
【0025】第1分級手段として用いられる強制渦を利
用し遠心力によって粉体を分級する気流式分級機は上記
の構造からなるが、図3の例では、本体ケーシング14
の上部に、後述する様な構成の衝突式気流粉砕機28が
接続されている。該粉砕機に導入された原料粉体は、こ
こで微粉砕されて微粉砕物となり、第1分級手段として
用いられる上記の構成の気流式分級機に送られて分級さ
れる。即ち、該衝突式気流粉砕機28により微粉砕され
た微粉砕物と、粉砕に用いられたエアーとが微粉砕物投
入口16より案内室17内に供給されると、この微粉砕
物を含むエアーは案内室17を通り、各分級ローター8
の羽根の間に流入する。
【0026】分級室7内に流入した微粉砕物は、高速回
転する分級ローター8により分散され、各粒子に作用す
る遠心力によって第1粗粉と第1微粉とに遠心分離され
る。そして、分級室7内の第1粗粉は、本体ケーシング
14の下部に接続されている粗粉排出用ホッパー13を
通り、第2分級手段に供給されて分級処理される。
【0027】第1分級手段として用いる図3に示した上
記の様な構成の分級機によれば、微粉砕物が分級室7内
に到達するまでの流路に、図に示した様な形状を有する
原料整流板15と微粉砕物投入口16とが設けられて、
粒子流を分散させて微粉砕物投入口16から推進力をも
って飛翔させることが出来る為、分級域での微粉砕物の
分散を向上させることが出来、特に微粉において、より
高い粉塵濃度でも良好な分級精度が得られ、凝集性のあ
る超微粉体(重量平均粒径が2μm以下)を確実に微粉
砕物中から排除することができる。この結果、その後の
工程にこれらの超微粉体が導入されることがなくなる
為、最終製品の収率低下を防止することができるだけで
なく、第2分級手段による分級の際に、同じ粉塵濃度
で、より良好な分級精度の達成と製品の収率向上が可能
になる。即ち、これにより、第2分級手段でのシャープ
な粒度分布を有する製品(中粉体)を効率よく得ること
が可能となる。
【0028】本発明のトナーの製造方法を適用した図2
に示した装置システムにおいて、上記した様な第1分級
手段へと導入する微粉砕物を得る為の粉砕手段として
は、例えば、図4〜図11に例示した形式の衝突式気流
微粉砕機を用いる。以下、これらについて説明する。先
ず、図4に示した衝突式気流微粉砕機において、被粉砕
物供給管41より供給された被粉砕物42は、加速管4
3の加速管スロート部44の内壁と、高圧気体噴出ノズ
ル45の外壁との間で形成された被粉砕物供給口46
(スロート部分でもある)から加速管43へと供給され
る。尚、高圧気体噴出ノズル45の中心軸と、加速管4
3の中心軸とは、実質的に同軸上にあることが好まし
い。
【0029】一方、高圧気体は、高圧気体供給口47よ
り導入され、高圧気体チャンバー48を経由して、好ま
しくは複数本の高圧気体導入管49を通り、高圧気体噴
出ノズル45より加速管出口50方向に向かって急激に
膨脹しながら噴出する。この時、加速管スロート部44
の近傍で発生するエゼクター効果により、被粉砕物42
は、被粉砕物42と共存している気体に同伴されながら
被粉砕物供給口46より加速管出口50方向に向かっ
て、加速管スロート部44において高圧気体と均一に混
合されながら急加速される。そして、加速管出口50に
対向した衝突部材51の衝突面52に、粉塵濃度の偏り
なく均一な固気混合流の状態で衝突する。衝突時に発生
する衝撃力は、十分分散した個々の粒子(被粉砕物4
2)に与えられる為、非常に効率のよい粉砕を実施する
ことが出来る。
【0030】衝突部材51の衝突面52にて粉砕された
粉砕物には、更に粉砕室53の側壁54と二次衝突(又
は三次衝突)し、衝突部材51の後方に配設された粉砕
物排出口55より排出される。この衝突式気流微粉砕機
の排出口は、これに続く先に述べた第1分級工程で使用
する気流式分級機の微粉砕物投入口16に接続さていれ
る。又、図4に示した衝突式気流粉砕機において、衝突
部材51の衝突面52を、図5や図6に示す如く円錐状
の突起を中央部に有する衝突面とすれば、粉砕室53内
における粉砕物の分散を均一に行い、側壁54との高次
衝突を効率よく行うことがでる。更に、粉砕物排出口5
5が衝突部材51よりも後方にある場合に、粉砕物の排
出を円滑に行うことが出来る。
【0031】即ち、図5に示した様に、衝突部材51の
原料衝突面52に中央部が突出している錐体状の中央突
出部を設けることにより、加速管43から噴出された被
粉砕原料と圧縮空気の固気混合流は、衝突部材51の突
起表面の衝突面52で一次粉砕され、更にその外周に設
けられている円錐状の衝突面52’で二次粉砕された
後、粉砕室側壁54で三次粉砕される。この時、衝突部
材51の突起表面の中央部の衝突面52の成す頂角α
(°)と、外周衝突面52’と加速管の中心軸の垂直面
に対する傾斜角β(°)が、下記の関係を満足するとき
に、非常に効率よく粉砕が行われる。 0<α<90、β>0 30≦α+2β≦90
【0032】即ち、α≧90の時は、中央の突起表面5
2で一次粉砕された粉砕物の反射流が、加速管43から
噴出する固気混合流の流れを乱すことになりる。又、β
=0の時は、外周衝突面52’が固気混合流に対して直
角に近くなり、外周衝突面での反射流が固気混合流に向
かって流れる為、固気混合流の乱れを生じる。又、β=
0の時には、外周衝突面上ので粉体濃度が大きくなり熱
可塑性樹脂の粉体又は熱可塑性樹脂を主成分とする粉体
を原料とした場合、外周衝突面上で融着物及び凝集物を
生じ易い。かかる融着物を生じた場合、装置の安定した
運転が困難となる。又、α、βがα+2β<30の時に
は、突起表面52での一次粉砕の衝撃力が弱められる
為、粉砕効率の低下を招き好ましくない。又、α、βが
α+2β<90の時には、外周衝突面52’での反射流
が、固気混合流の下流側に流れる為、粉砕室側壁54で
の三次粉砕の衝撃力が弱くなり粉砕効率の低下を引き起
こす。
【0033】以上述べた様にα、βが、下記の関係を満
たす時に、一次、二次、及び三次粉砕が効率よく行わ
れ、粉砕効率を向上させることが出来る。 0<α<90、β>0 30≦α+2β≦90 更に好ましいα、βの値は、以下の様である。 0<α<80 5<β<40
【0034】本発明においては、上記の様な衝突式気流
微粉砕機を用いることによって、図15に示した様な従
来の気流粉砕機を用いた場合に較べて、衝突部材への粒
子の衝突回数を増やし且つより効果的に衝突させること
が出来る為、粉砕効率の向上が図れると共に粉砕時にお
ける、衝突面等における融着物の発生が防止され、安定
した運転を行うことが出来る。図6は、図4に示した衝
突式気流粉砕機における粉砕室53の拡大図である。図
6において、衝突部材51の縁端部61と側壁54との
最近接距離L1を、衝突面52及び52’に対向した粉
砕室の前壁62と衝突部材51の縁端部61との最近接
距離L2よりも短くすることが、加速管出口50の近傍
の粉砕室内の粉塵濃度を高くしない為には重要である。
更に、最近接距離L1が最近接距離L2よりも短いと、側
壁54での粉砕物の二次衝突を効率よく行うことが出来
る。
【0035】この様に傾斜した衝突面52及び52’を
有する図4に示した様な粉砕機は、図15に示した様
な、衝突面166が加速管162に対して90°の平面
状である衝突部材164を有する従来の粉砕機に較べ、
樹脂や粘着性のある物質を粉砕する場合に、被粉砕物の
融着、凝集及び粗粒子化が発生しにくく、高い粉塵濃度
での粉砕が可能になる。又、摩耗が局所的に集中するこ
とがなく装置の長寿命化が図れ安定な運転が可能にな
る。
【0036】又、図4に示した加速管43の長軸方向の
傾きを、好ましくは鉛直方向に対して0°〜45°の範
囲とすれば、被粉砕物42を被粉砕物供給口46で閉塞
させることなく処理することが可能となる。又、被粉砕
物42の流動性が良好でない場合には、図4に示す様に
被粉砕物供給管41の下方にコーン状部材を有する場合
に、少量ではあるがコーン状部材の下部に被粉砕物42
が滞留する傾向があるが、加速管43の傾斜を、鉛直方
向に対して0°〜20°(より好ましくは0°〜5°)
の範囲内とすれば、コーン状部材の下部での被粉砕物の
滞留もなく、被粉砕物42をスムーズに加速管43に供
給し得る。
【0037】図7は、図4におけるA−A’断面図を示
す。図7から、被粉砕物42が加速管43へと円滑に供
給されることが理解される。加速管43の中心軸の延長
と直角に交わる加速管出口50の面における前壁62
と、これに対向する衝突部材51の衝突面52の最外周
端部61との最近接距離L2は、衝突部材51の直径R
の0.2倍〜2.5倍の範囲とするのが粉砕効率的に好
ましく、0.4倍〜1.0倍の範囲であればより良好で
ある。距離L2が衝突部材51の直径の0.2倍未満で
は、衝突面52近傍の粉塵濃度が異常に高くなる場合が
あり好ましくなく、又、2.5倍を超える場合は、衝撃
力が弱まり、その結果、粉砕効率が低下する傾向がある
為、好ましくない。
【0038】衝突部材51の最外周端部61と側壁54
との最短距離L1は、衝突部材51の直径Rの0.1倍
〜2倍の範囲であることが好ましい。距離L1が衝突部
材51の直径Rの0.1倍未満では、高圧気体の通過時
の圧力損失が大きく、粉砕効率が低下し易く、粉砕物の
流動がスムーズにいかない傾向があり、2倍を超える場
合は、粉砕室側壁54での被粉砕物の二次衝突の効果が
減少し、粉砕効率が低下する傾向が見られる為、好まし
くない。より具体的には、加速管43の長さは50〜5
00mmとするのが好ましく、衝突部材51の直径Rは
30〜300mmを有するものであることが好ましい。
更に、衝突部材51の衝突面52、52’及び側壁54
の形成材料としては、セラミックで形成されていること
が耐久性の点で好ましい。
【0039】図8は図4におけるB−B’断面図を示
す。図8において、被粉砕物供給口46を通過する鉛直
方向に垂直な面内の被粉砕物の分布状態は、加速管43
の鉛直方向に対する傾きが大きい程、流れる粒子の分布
状態に偏りが生じる。この為、加速管43の傾きとして
は、0°〜5°の範囲内が最も良好である。このこと
は、加速管43に透明なアクリル樹脂製の内部観察用加
速管を用いた実験で確認した。
【0040】図9は図4におけるC−C’断面図を示
す。図9において、被粉砕物42は衝突部材支持体91
と側壁54との間を通って後方に排出される。図10は
図4におけるD−D’断面図を示す。図10において、
2本の高圧気体導入管92が設置されているが、場合に
より高圧気体導入管92は1本であっても3本以上であ
ってもよい。
【0041】図11は、本発明で好ましく用いられる衝
突式気流微粉砕機の他の具体例を示す概略図である。図
11において、図4と同一の番号は同等部材を示す。図
11に示す衝突式気流粉砕機において、加速管43は鉛
直線を基準にして、その長軸方向の傾きが0°〜45
°、好ましくは0°〜20°、より好ましくは0°〜5
°となる様に設置され、被粉砕物42は被粉砕物供給口
46より加速管43に供給される。この時、加速管43
には、圧縮空気の如き圧縮気体が高圧気体供給口102
及び高圧気体チャンバー103を介してスロート部44
から導入されており、加速管43に供給された被粉砕物
42は瞬時に加速されて高速度を有する様になる。そし
て、高速度で加速管出口50から粉砕室53内に噴出さ
れた被粉砕物42は、衝突部材51の衝突面52及び5
2’に衝突して粉砕される。
【0042】この様に、図11に示した粉砕機では、被
粉砕物42を加速管43の中間部から投入し、加速管4
3内で被粉砕物42を分散し、加速管出口50から被粉
砕物を均一に噴出させ、対向する衝突部材51の衝突面
52に効率よく衝突させることで、粉砕効率を従来より
向上させることが出来る。又、衝突部材51の衝突面5
2及び52’が、図11や図5に示す様な衝突面上に円
錐状の突起を有した形状であると、衝突後の分散も良好
となり、被粉砕物42の融着、凝集、及び粗粒化が発生
せず、高粉塵濃度での粉砕が可能であり、又、摩耗性の
ある被粉砕物42においては、加速管43の内壁や衝突
部材51の衝突面に発生する摩耗が局部的に集中するこ
とがなく、長寿命化が図れ安定な運転が可能になる。
【0043】又、図4に示す粉砕機と同様に、加速管4
3の長軸方向の傾きは0°〜45°の範囲であれば、被
粉砕物42が被粉砕物供給口46で閉塞することなく処
理出来るが、被粉砕物42の流動性が良好でないもの
は、被粉砕物供給管41の下部で滞留する傾向がある
が、加速管43の傾きが、0°〜20°、更に好ましく
は0°〜5°の範囲であれば、被粉砕物42の滞留もな
く、被粉砕物42がスムーズに加速管43内に供給され
る。
【0044】又、図11におけるC−C’断面図は、図
9に示した図4におけるC−C’断面図と同様であり、
粉砕物は衝突部材支持体91と側壁54との間を通って
後方に排出される。
【0045】本発明のトナー製造方法に用いられる第2
分級工程における第2分級手段としては、いずれのもの
も用いることが出来るが、好ましくは強制渦を利用し遠
心力によって分級する回転式気流分級機を用いる。この
様なものとしては、例えば、ホソカワミクロン社製ティ
ープレックス(ATP)分級機や、ミクロンセパレータ
ー、日本ドナルドソン社製ドナセレック分級機、日清製
粉社製ターボクラシファイア分級機等が挙げられる。本
発明においては、好ましくは、図12に示した様な構成
の回転式気流分級機を用いることが、微粉及び粗粉の分
級精度を向上させる為に望ましい。以下、図12に示し
た回転式気流分級機について詳細に説明する。
【0046】図12において、121は筒状の本体ケー
シングを示している。本体ケーシング121の内部には
分級室122が形成されており、この分級室122の下
部には案内室123がある。図12に示した回転式気流
分級機は個別駆動方式であり、分級室122内に、遠心
力を利用した強制渦を発生させて粗粉と微粉とに分級す
る。分級室122内には分級ローター124が設けられ
ており、案内室123に送り込まれた粉体原料42とエ
アーとを、分級ローター124の間からの吸引によっ
て、分級室122内に旋回流入させる。粉体原料42は
原料投入口125から投入され、空気は投入口126、
更には原料投入口125より粉体原料42と共に取り込
まれる。粉体原料42は、流入空気と一緒に分級室12
2へと運ばれる。尚、投入口125を経て案内室123
中を流動するエアーと粉体材料42とが、各分級ロータ
ー124に均一に配分される様にすることが精度よく分
級される為には好ましい。又、分級ローター124へ到
達するまでの流路は濃縮が起こりにくい形状にする必要
がある。しかし、投入口125の位置はこれに限定され
るものではない。
【0047】分級ローター124は可動であり、且つ分
級ローター124の間隔は任意に調整することが出来
る。分級ローター124のスピードコントロールは、周
波数変換機128を通して行われる。微粉排出管129
は、サイクロンや集麈機の様な微粉回収手段130を介
して吸引ファン131に接続されており、該吸引ファン
131を作動させることによって分級室122に吸引力
を作用させている。
【0048】本発明において、第2分級手段に好ましく
用いられる回転式気流分級機22は、上記の様な構造か
らなるが、原料投入口125より案内室123内に供給
される被分級物が、前述した図4に示した様な衝突式気
流粉砕機よって微粉砕された微粉砕物を第1分級手段に
導入して分級された第1粗粉からなる粉体原料である
為、粉砕工程及び第1分級工程で用いられたエアーを含
んだ状態でエアーと共に分級機22内に導入されてくる
ことになる。この粉体原料を含んだエアーは、分級ルー
バー135からの吸引エアーによって粉体原料が分散さ
れながら、分級ローター124間より吸引されて、案内
室123から各分級ローター124間へと流入する。こ
の際にエアーと共に分級室122内に流入された粉体原
料は、高速回転する分級ローター124により分散さ
れ、分級室122内で発生している強制渦によって各粒
子に作用する遠心力により、第2粗粉と第2微粉とに遠
心分離される。そして、分級室122内の第2粗粉は、
本体ケーシング121の下部に接続してある粗粉排出用
のホッパー132を通り、ロータリーバルブ133を介
して前述の図4或いは図11に示した様な衝突式気流粉
砕機の被粉砕物供給管に供給され、再度微粉砕される。
一方、第2微粉は微粉排出管129により、微粉回収手
段130へ排出されて、トナー製造用の分級品とされ
る。
【0049】本発明においては、図2に示した様に、例
えば、第2の分級工程に、上記で説明した様な図12に
示す構成の回転式気流分級機を用い、これと組み合わせ
て粉砕工程の粉砕手段に図4或いは図11に示した構成
の衝突式気流粉砕機を用いることによって、粉砕機内へ
の微粉の混入が良好に抑制又は阻止される為、粉砕物の
過粉砕が防止される。又、第2分級手段によって分級さ
れた第2粗粉が粉砕機へと円滑に供給され、粉砕機内で
は加速管へ均一に分散され、更に、粉砕室で良好に微粉
砕されるので、得られる粉砕物の収率及び単位重量当た
りのエネルギー効率を高めることが出来る。
【0050】上記した様な回転式気流分級機は、分級ロ
ーターの回転数によって分級点が決定されるが、従来は
これに接続される粉砕手段の効率が良好でなかった為、
分級品として微小径のトナーを得ることは難しく、又、
得られたとしても大変な労力を要していた。しかし、本
発明においては、図4或いは図11で示した様な構成の
高率のよい衝突式気流粉砕機を用いている為、粉砕手段
の性能向上が図れ、更に、得られた微粉砕物を、強制渦
により発生する遠心力を利用して粉体を効率よく分級す
る第1分級手段に導入して、第1粗粉と第1微粉とに分
級して超微粉体(第1微粉)を予め取り除き、しかる
後、超微粉体を含まない状態の第1粗粉を第2分級手段
である上記回転式分級機に導入している為、第2分級工
程で、トナー原料の更なる微粒子化と微粒子領域におけ
る精緻な分級が可能となる。この結果、微粒子で且つシ
ャープな粒度分布を有する分級品が効率よく得られる。
更に、第2分級手段に上記回転式分級機を使用する場合
は、分級ローターの回転数を変えるだけで容易に分級点
を変えることが出来、操作性に優れるという利点もあ
る。
【0051】本発明においては、粉砕手段に導入する粗
粉砕物からなる粉体原料の粒径を2mm以下、好ましく
は1mm以下にするのがよい。又、粗粉砕物を更に中粉
砕工程に導入して、10〜100μm程度に粉砕したも
のを本発明における粉体原料としてもよい。
【0052】図14のフローチャートに示した様な、規
定粒度を有する粒子群(中粉体)と規定粒度未満の微粒
子群(超微粉体)とを分級して、超微粒子だけを除去す
る目的の分級機を第2分級手段に用いる従来の粉砕・分
級方法では、第2分級手段に導入されて来る粉体原料
は、ある規定粒度以上の粗粒子群が完全に除去されたも
のであることが要求される。この為には、粉砕機による
微粉砕終了時の粉体の粒度において、ある規定粒度以上
の粗粒子群が完全に除去されることが要求され、粉砕工
程の粉砕手段に必要以上の粉砕能力が要求された。この
結果、粉砕工程における過粉砕を引き起こし、粉砕効率
の低下を招いていた。この現象は所望する粉体の粒径が
小さくなる程顕著になり、特に、重量平均粒径が3〜1
0μm程度の中粉体を得る場合に効率の低下が著しかっ
た。更に、第2分級工程で除去される超微粒子の量も多
くなり、分級効率に劣るという問題も生じていた。
【0053】これに対し、本発明のトナー製造方法で
は、粉体原料を粉砕機で微粉砕した後、得られた微粉砕
物を第1分級工程の強制渦により発生する遠心力を利用
して粉体を分級する分級機に導入し、規定粒度未満の粒
子群(超微粉体)とそれ以外の粗粉とに分級し、超微粒
子群を効率よく除去している為、超微粉体が第2分級手
段に導入されることがない。この結果、第2分級工程に
おいては、規定粒度を有する粒子群(第2微粉)と規定
粒度以上の粒子群(第2粗粉)との分級を行えばよいこ
とになり、粉砕終了時の粉体の粒度において、ある規定
粒度を超える粗粒子をある割合で含んでいたとしても第
2分級手段で、これらの粗粒子群を良好に分級除去する
ことが可能となる。この為、粉砕工程での制約が少なく
なり、粉砕機の能力を最大限に利用することが出来、粉
砕効率が良好になり過粉砕を引き起こす傾向が少ない。
この為、超微粉体の量を抑えることが出来、第1分級工
程における超微粉体の分級除去を非常に効率よく行え
る。この結果、本発明においては、分級収率を良好に向
上させることが可能となる。
【0054】又、従来の様に、第2分級手段に、規定粒
度を有する粒子群(中粉体)と規定粒度未満の微粒子群
(超微粉体)とに分級する分級方式を用いる場合には、
分級時の滞留時間が長い為、この間に、現像画像のカブ
リの原因となる超微粒子の凝集物を生じ易いかった。凝
集物が生じた場合に、該凝集物を中粉体中から除去する
ことは一般に困難であった。これに対し、本発明のトナ
ー製造方法によると、凝集物が被分級原料である粉体原
料中に混入したとしても、第1分級手段において、強制
渦により発生する遠心力及び/又は高速移動に伴う衝撃
により凝集物が解壊される為、超微粉体として除去され
る。更に、解壊を免れた凝集物があったとしても、第2
分級手段によって第2粗粉として分級して除去すること
が出来る為、凝集物を効率よく取り除くことが可能であ
る。
【0055】本発明のトナー製造方法は、静電荷像を現
像する為に使用されるトナー粒子の生成に好ましく使用
することが出来る。静電荷像現像用トナーを作製するに
は、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有する混合物が
材料として用いられるが、その他、必要に応じて磁性
粉、荷電制御剤、及びその他の添加剤等が用いられる。
又、結着樹脂としては、ビニル系及び非ビニル系の熱可
塑性樹脂が好ましく用いられる。これらの材料をヘンシ
ェルミキサーまたはボールミルの如き混合機により十分
混合してから、ロール、ニーダー、及びエクストルーダ
ーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び混練して樹脂
類を互いに相溶せしめた中に、顔料又は染料を分散又は
溶解せしめ、冷却固化後、粉砕及び分級を行ってトナー
を得ることが出来るが、本発明においては、この粉砕工
程及び分級工程に、上記で説明した構成の装置システム
を用いる。
【0056】以下、トナーの構成材料について説明す
る。トナーに使用される結着樹脂としては、オイル塗布
する装置を有する加熱加圧定着装置又は加熱加圧ローラ
ー定着装置を使用する場合には、下記トナー用結着樹脂
の使用が可能である。即ち、例えば、ポリスチレン、ポ
リ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチ
レン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロル
スチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニル
エチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケト
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−
インデン共重合体等のスチレン系共重合体;ポリ塩化ビ
ニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、
天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン
樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラ
ール、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹脂
等が使用できる。
【0057】オイルをほとんど、又は全く塗布しない加
熱加圧定着方式又は加熱加圧ローラー定着方式において
は、トナー像支持部材上のトナー像の一部がローラーに
転移するいわゆるオフセット現象、及びトナー像支持部
材に対するトナーの密着性が重要な問題である。より少
ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存中もし
くは現像器中でブロッキングもしくはケーキングし易い
性質があるので、同時にこれらの問題も考慮しなければ
ならない。これらの現象には、トナー中の結着樹脂の物
性が最も大きく関与しているが、本発明者らの研究によ
れば、トナー中の磁性体の含有量を減らすと、定着時に
トナー像支持部材に対するトナーの密着性はよくなる
が、オフセット現象が起こり易くなり、又、ブロッキン
グもしくはケーキングも生じ易くなる。それゆえ、オイ
ルをほとんど塗布しない加熱加圧ローラー定着方式を用
いる時には、結着樹脂の選択がより重要である。好まし
い結着樹脂としては、架橋されたスチレン系共重合体も
しくは架橋されたポリエステルがある。スチレン系共重
合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとして、例
えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
オクチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ア
クリルアミド等の様な二重結合を有するモノカルボン酸
もしくはその置換体;マレイン酸、マレイン酸ブチル、
マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル等の様な二重結
合を有するジカルボン酸及びその置換体:塩化ビニル、
酢酸ビニル、安息香酸ビニル等の様なビニルエステル
類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン等の様
なビニルケトン類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等の様なビニル
エーテル類等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用
いられる。
【0058】ここで架橋剤としては主として2個以上の
重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の様な芳
香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブ
タンジオールジメタクリレート等の様な二重結合を2個
有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニ
ルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等
のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化
合物等が単独もしくは混合物として用いられる。
【0059】又、トナーを加圧定着方式又は軽加熱加圧
定着方式に用いる場合には圧力定着トナー用結着樹脂の
使用が可能であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エチ
レン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、線状飽和
ポリエステル、パラフィン等を挙げることができる。
【0060】又、トナーには荷電制御剤をトナー粒子に
配合(内添)して用いることが好ましい。荷電制御剤に
よって、現像システムに応じた最適の荷電量コントロー
ルが可能となり、特に本発明では粒度分布と荷電のバラ
ンスを更に安定にしたものとすることが可能であり、荷
電制御剤を用いることで先に述べたところの粒径範囲毎
による高画質化の為の機能分離及び相互補完性をより明
確にすることができる。
【0061】正荷電制御剤としては、ニグロシン及び脂
肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジルアンモ
ニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、
テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の
四級アンモニウム塩を単独で或いは2種類以上組み合わ
せて用いることができる。これらの中でも、ニグロシン
系化合物、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に
好ましく用いられる。
【0062】更に、下記一般式 [R1:H、CH3;R2及びR3:置換又は未置換のアル
キル基(好ましくは、C1〜C4)]で表されるモノマー
の単重合体,又は前述した様なスチレン、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル等の重合性モノマーとの
共重合体を正荷電制御剤として用いることができ、この
場合これらの荷電制御剤は、結着樹脂(の全部又は一
部)としての作用をも有する。
【0063】負荷電制御剤としては、例えば有機金属錯
体、キレート化合物が有効で、その例としてはアルミニ
ウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナ
ート、3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸クロム
又は亜鉛等があり、その中でもアセチルアセトン金属錯
体、サリチル酸系金属錯体又はサリチル酸系金属塩が好
ましく、特にサリチル酸系金属錯体又はサリチル酸系金
属塩が好ましい。上述した荷電制御剤(結着樹脂として
の作用を有しないもの)は、微粒子状として用いること
が好ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径
は、具体的には4μm以下(更には3μm以下)が好ま
しい。
【0064】トナーに内添する際、この様な荷電制御剤
は結着樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部
(更には0.2〜10重量部)用いることが好ましい。
トナーが磁性トナーの場合は、磁性トナー中に含まれる
磁性材料としては、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェラ
イト、鉄過剰型フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、
ニッケルの様な金属、或いはこれらの金属とアルミニウ
ム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、ア
ンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシ
ウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナ
ジウムの様な金属との合金及び混合物等が挙げられる。
【0065】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜1
μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが望ま
しく、磁性トナー中に含有させる量としては樹脂成分1
00重量部に対して60〜110重量部であり、好まし
くは樹脂成分100重量部に対して65〜100重量部
の範囲である。
【0066】トナーに使用される着色剤としては従来よ
り知られている染料及び/又は顔料が使用可能である。
例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、ピ
ーコックブルー、パーマネントレッド、レーキレッド、
ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマネントイエ
ロー、ベンジジンイエロー等を使用することができる。
その含有量としては、結着樹脂100重量部に対して
0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜20重量部、
更にトナー像を定着したOHPフィルムの光透過性をよ
くする為には12重量部以下が好ましく、更に好ましく
は0.5〜9重量部とすることがよい。
【0067】以上の如く、本発明によれば、重量平均粒
径が10μm以下のトナー製造用の粉体原料からシャー
プな粒度分布を有するトナーを得ることが可能であり、
特に重量平均粒径が8μm以下の粉体原料からシャープ
な粒度分布を有するトナーを得ることができる。
【0068】
【実施例】以下に実施例に基づいて本発明を更に詳細に
説明する。実施例1 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(モノマー重合 重量比80.0/19.0/1.0、重量平均分子量=35万) 100重量部 ・磁性酸化鉄(平均粒径0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
を150℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池
貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー製
造用の粉体原料である粗粉砕物を得た。
【0069】上記で得られたトナー粉体原料を図2に示
す装置システムで、微粉砕及び分級を行った。衝突式気
流粉砕機28は、図4に示す構成の装置を用い、鉛直線
を基準とした加速管の長軸方向の傾き(以下、加速管傾
きとする)が約0°(即ち、実質的に鉛直に設置)であ
り、衝突部材51は図6に示すものを使用した。この衝
突部材51は、α=55°、β=10°、外径(直径)
100mmのものを使用し、図6に示される加速管中心
軸と直角に交わる加速管出口50面と、これに対向する
衝突部材51の衝突面52の最外周端部61との最短距
離L2は、50mmであり、粉砕室53の形状は、内径
150mmの円筒状の粉砕室を用いた。従って、衝突部
材51の側壁54との最短距離L1は25mmである。
第2分級機22には図12に示す構成の分級機を用いた
が、分級ローター124の直径は200mmであり、分
級ローターの回転数は3000r.p.m.で運転し
た。
【0070】本実施例では第1分級手段1に、図3に示
す構成の、個別駆動方式の強制渦により発生する遠心力
を利用して超微粉体と微粉体とを遠心分離する気流式分
級機1を使用した。該気流式分級機のローター8の径は
200mmで、ローターの回転数は、4,500r.
p.m.で運転した。この際、該気流式分級機は、図3
に示した微粉排出シュート9を、図2に示した装置シス
テムの捕集サイクロン2に連通して第1微粉体が捕集サ
イクロン2に導入される様にし、一方、該粗粉排出ホッ
パー10及び排出管4を介して排出されてくる第1粗粉
体が第2分級機22に導入される様に、粗粉排出ホッパ
ー10を連結させた。
【0071】本実施例を更に詳細に説明すると、先ず、
テーブル式の第1定量供給機21にて粗粉砕物からなる
粉体原料を、35.0kg/hの割合で、インジェクシ
ョンフィーダー35にて供給管を介して、図4に示した
構成の衝突式気流微粉砕機28に導入した。該粉砕機2
8の被粉砕物供給管41より供給された粉体原料を、圧
力6.0kg/cm2(G)、6.0Nm3/minの圧
縮空気を用いて粉砕した後、得られた微粉砕物を、図3
に示す構成の強制渦により発生する遠心力を利用して超
微粉体と微粉体とを遠心分離する気流式分級機1に微粉
砕物投入口16を介して導入して分級した。該気流式分
級機1で分級された第1微粉である超微粉体は、捕集サ
イクロン2で捕集され、一方の第1粗粉は、第2分級工
程の気流分級機22へと導入されて、該分級機22によ
って第2微粉と第2粗粉とに分級された。分級された第
2粗粉は、再度粉砕機28へと導入して循環処理させ、
閉回路粉砕を行った。一方、気流分級機22で分級され
た第2微粉は、吸引ファン131からの吸引エアーに同
伴されながらサイクロン23にて捕集されるが、これを
トナーを製造する為の分級品33とした。
【0072】本実施例で得られた分級品は、重量平均粒
径が6.9μmであり、粒径4.0μm以下を粒子の1
9個数%含有し、粒径10.08μm以上の粒子を1.
3体積%含有するシャープな粒度分布を有しており、ト
ナー用の分級品として優れた性能を有していた。この
時、投入された粉体原料の全量に対する最終的に得られ
た中粉体の量の比率(即ち、分級収率)は89%と高率
であった。又、得られた分級品を電子顕微鏡で観察した
ところ、極微細粒子が凝集した3μm以上の凝集物は、
実質的に見出せなかった。
【0073】トナーの粒度分布は種々の方法によって測
定できるが、本発明においては、次の測定装置を用いて
行った。即ち、測定装置としては、コールターカウンタ
ーTA−II型或いはコールターマルチサイザーII(いず
れもコールター社製)を用いた。電解質溶液には、1級
塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製し
て用いたが、例えば、ISOTON R−II(コールタ
ーサイエンティフィックジャパン社製)を使用すること
が出来る。測定方法としては、前記電解質溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはア
ルキンベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更
に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解
質溶液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行い、
前記測定装置により、アパーチャーとして100μmア
パーチャーを用い、トナーの体積、個数を測定して体積
分布と個数分布とを算出した。それから、本発明の係る
ところの体積分布から求める重量基準の重量平均粒径を
求めた。
【0074】実施例2 実施例1と同様のトナー粉体原料を用いて同様の図2に
示した装置システムで、微粉砕及び分級を行った。即
ち、衝突式気流粉砕機には図4に示す構成のものを用
い、第1分級手段には図3に示す構成の分級機を用い、
実施例1と同様の装置条件で粉砕及び分級を行った。
又、第2分級手段には実施例1と同様の図12に示した
回転式気流分級機を用いたが、分級ローターの回転数を
3,400r.p.m.にした。又、第1分級機のロータ
ー回転数は、5,000r.p.m.にした。本実施例
においては、粉体原料を28.0kg/hの割合で上記
装置システム供給し、重量平均粒径6.1μmの、粒径
4.0μm以下の粒子を27個数%含有し、且つ粒径1
0.08μm以上の粒子を0.5体積%含有するシャー
プな粒度分布を有する分級品を分級収率86%で得た。
【0075】実施例3 実施例1と同様のトナー粉体原料を用いて同様の図2に
示した装置システムで、微粉砕及び分級を行った。即
ち、衝突式気流粉砕機には図4に示す構成のものを用
い、第1分級手段には図3に示す構成のものを用い、実
施例1と同様の装置条件で粉砕及び分級を行った。又、
第2分級手段には実施例1と同様の図12に示した回転
式気流分級機を用いたが、分級ローターの回転数を4,
200r.p.m.にした。又、第1分級機のローター回
転数は、5,500r.p.m.にした。本実施例にお
いては、粉体原料を29.0kg/hの割合で上記装置
システム供給し、重量平均粒径5.7μmの、粒径3.
17μm以下の粒子を24個数%含有し、且つ粒径8.
0μm以上の粒子を1.0体積%含有するシャープな粒
度分布を有する分級品を分級収率84%で得た。
【0076】実施例4 ・不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 ・銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue 15)4.5重量部 ・荷電制御剤(サリチル酸クロム錯体) 4.0重量部 上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
100℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝
鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー製
造用の粉体原料である粗粉砕物を得た。本実施例では、
図2に示す装置システムで、衝突式気流粉砕機に図4に
示す構成のものを用い、第1分級手段には図3に示す構
成の気流式分級機を用い、実施例1と同様の装置条件で
粉砕及び分級を行った。又、第2分級機には、実施例1
と同様の図12に示す構成の回転式気流分級機を用いた
が、分級ローターの直径が200mm、該分級ローター
の回転数が3,500r.p.m.のものを使用した。
又、第1分級機のローター回転数は、5,000r.
p.m.にした。
【0077】本実施例では、テーブル式の第1定量供給
機21にて上記の粗粉砕物からなる粉体原料を、33.
0kg/hの割合でインジェクションフィーダー35に
て、供給管を介して図4に示した構成の衝突式気流微粉
砕機28に導入した。該粉砕機28の被粉砕物供給管4
1より供給された粉体原料を、圧力6.0kg/cm2
(G)、6.0Nm3/minの圧縮空気を用いて粉砕
し、得られた微粉砕物を、図3に示す構成の気流式分級
機1に微粉砕物投入口16を介して導入して分級した。
該気流式分級機1で分級された第1微粉である超微粉体
を捕集サイクロン2で捕集し、一方の第1粗粉は、第2
分級工程の気流分級機22へと導入して第2微粉と第2
粗粉とに分級した。そして分級された第2粗粉は、再
度、上記の粉砕機28に導入して循環させ、閉回路粉砕
を行った。又、第2分級工程の気流分級機22で分級さ
れた第2微粉は、排気ファン131からの吸引エアーに
同伴されながらサイクロン23にて捕集されるが、これ
をトナーを製造する為の分級品33とした。
【0078】この際に得られた分級品は、重量平均粒径
が6.8μmであり、粒径4.0μm以下を粒子の21
個数%含有し、粒径10.08μm以上の粒子を1.4
体積%含有するシャープな粒度分布を有しており、トナ
ー用の分級品として優れた性能を有していた。この時、
投入された粉体原料の全量に対する最終的に得られた分
級品の量の比率(即ち、分級収率)は87%であった。
【0079】実施例5 実施例4と同様のトナー粉体原料を用いて同様の装置シ
ステムで、微粉砕及び分級を行った。即ち、衝突式気流
粉砕機には図4に示す構成のものを用い、第1分級手段
には図3に示す構成の気流式分級機を用い、実施例1と
同様の装置条件で粉砕及び分級を行った。又、第2分級
手段には実施例1と同様の図12に示した回転式気流分
級機を用いたが、分級ローターの回転数を3,900
r.p.m.にした。又、第1分級機のローター回転数
は、5,500r.p.m.にした。本実施例において
は、粉体原料を30.0kg/hの割合で上記装置シス
テム供給し、重量平均粒径6.4μmの、粒径4.0μ
m以下の粒子を24個数%含有し、且つ粒径10.08
μm以上の粒子を1.0体積%含有するシャープな粒度
分布を有する分級品を分級収率84%で得た。
【0080】比較例1 実施例1〜3と同様の処方の材料を、ヘンシェルミキサ
ー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)でよく混
合した後、温度150℃に設定した2軸混練機(PCM
−30型、池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた
混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕
し、トナー製造用の粗粉砕物を得た。得られたトナー原
料を、図16に示す装置システムで粉砕及び分級を行っ
た。但し、衝突式気流粉砕機には図15に示した粉砕機
を用い、第1級分級手段及び第2分級手段には、図13
に示す構成の粒子に作用する遠心力によって遠心分離す
る分級機を用いた。
【0081】図13に示した分級機において、201は
筒状の本体ケーシングを示し、202は下部ケーシング
を示し、その下部に粗粉排出用のホッパー203が接続
されている。本体ケーシング201の内部は、分級室2
04が形成されており、この分級室204の上部に取り
付けた環状の案内室205と中央部が高くなる円錐状
(傘状)の上部カバー206によって閉塞されている。
【0082】分級室204と案内室205の間の仕切壁
には、円周方向に配列する複数のルーバー207を設け
られ、案内室205に送り込まれた粉体材料とエアーと
を各ルーバー207の間より分級室204に旋回させて
流入させる。尚、案内室205の上部は、円錐状の上部
ケーシング213と円錐状の上部カバー206の間の空
間からなっている。
【0083】本体ケーシング201の下部には円周方向
に配列する分級ルーバー209が設けられ、外部から分
級室204へ旋回流を起こす分級エアーを分級ルーバー
209を介して取り入れている。分級室204の底部
に、中央部が高くなる円錐状(傘状)の分級板210が
設けられており、該分級板210の外周囲には粗粉排出
口211が形成されている。又、分級板210の中央部
には微粉排出シュート212が接続され、該シュート2
12の下端部はL字形に屈曲しており、この屈曲端部を
下部ケーシング202の側壁より外部に位置させる様に
する。更に、該シュート212は、サイクロンや集麈機
の様な微粉回収手段を介して吸引ファンに接続されてお
り、該吸引ファンにより分級室204に吸引力を作用さ
せ、該分級ルーバー209間より分級室204に流入す
る吸引エアーによって分級に要する旋回流を起こしてい
る。
【0084】本比較例で用いた気流分級機は上記の構造
から成るが、供給筒208より案内室205内に、上記
した様な構成のトナー製造用粉体原料である粗粉砕物を
含むエアーを供給すると、この粗粉砕物を含むエアー
は、案内室205から各ルーバー207間を通過して分
級室204に旋回しながら均一の濃度で分散されながら
流入する。分級室204内に旋回しながら流入した粗粉
砕物は、微粉排出シュート212に接続した吸引ファン
により生起された分級室下部の分級ルーバー209間よ
り流入する吸引エアー流にのって旋回を増し、各粒子に
作用する遠心力によって粗粉と微粉とに遠心分離され
る。そして、分級室204内の外周部を旋回する粗粉は
粗粉排出口211より排出され、下部のホッパー203
より排出され、分級板210の上部傾斜面に沿って中央
部へと移行する微粉は、微粉排出シュート212により
排出される。
【0085】本比較例では、テーブル式の第1定量供給
機21にて粗粉砕物からなる粉体原料を13.0kg/
hの割合で、インジェクションフィーダー35にて供給
管208を介して図13に示した気流分級機に供給し、
粒子に働く遠心力による遠心分離によって分級した。分
級した粗粉は、粗粉排出ホッパー203を介して図15
に示した衝突式気流粉砕機の被粉砕物供給口165より
該粉砕機に導入される。そして該粗粉は、圧力6.0k
g/cm2(G)、6.0Nm3/minの圧縮空気を用
いて該粉砕機で微粉砕した後、微粉砕物を、原料導入部
にて供給されているトナー粉砕原料と混合させながら、
再び上記の図13で示した気流分級機に循環させて閉回
路粉砕を行った。一方、上記気流分級機で分級された微
粉は、排気ファンからの吸引エアーに同伴されながらサ
イクロン23にて捕集された後、定量器を介して図13
に示した構成の第2分級手段に導入され、分級される。
そして、規定内粒度を有する粒子群からなる分級品をサ
イクロン33にて捕集した。
【0086】その結果、重量平均粒径6.9μmの、粒
径4.0μm以下の粒子を27個数%含有し、粒径1
0.08μm以上の粒子を1.5体積%含有する粒度分
布を有する分級品が分級収率61%で得られた。この様
に、実施例1〜3に比べて、処理効率及び分級効率共に
劣っていた。
【0087】比較例2 実施例1〜3と同様のトナー原料を用いて図16に示し
た装置システムで微粉砕及び分級を行った。衝突式気流
粉砕機は図15に示す従来の構成のものを用い、第1分
級手段及び第2分級手段には、図13の構成の分級機を
用いて、比較例1と同様の装置条件で、粉砕・分級を行
った。この結果、粉体原料を10.0kg/hの割合で
供給したところ、重量平均粒径が6.1μmの粒径4.
0μm以下の粒子を33個数%含有し、粒径10.08
μm以上の粒子を0.5体積%の粒度分布を含有する分
級品を分級収率60%で得た。この様に、実施例1〜3
に比べて、処理効率及び分級収率共に劣っていた。
【0088】比較例3 実施例4及び5と同様の処方の材料を、ヘンシェルミキ
サー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)でよく
混合した後、温度100℃に設定した2軸混練機(PC
M−30型、池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られ
た混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉
砕し、トナー製造用の粉体原料である粗粉砕物を得た。
得られたトナー原料を用い、図16に示す装置システム
で、微粉砕及び分級を行った。但し、衝突式気流粉砕機
には図15に示した構成の粉砕機を用い、第1分級手段
及び第2分級手段には、図13の構成の分級機を用い
て、比較例1と同様の装置条件で、粉砕・分級を行っ
た。
【0089】先ず、テーブル式の第1定量供給機21に
て粉体原料を12.0kg/hの割合でインジェクショ
ンフィーダー35にて、供給管208を介して図13に
示した気流分級機に供給し、粒子に働く遠心力による遠
心分離によって分級した。分級した粗粉は、粗粉排出ホ
ッパー203を介して図15に示した衝突式気流粉砕機
の被粉砕物供給口165より該粉砕機に導入される。そ
して該粗粉は、圧力6.0kg/cm2(G)、6.0
Nm3/minの圧縮空気を用いて該粉砕機で微粉砕し
た後、微粉砕物を、原料導入部にて供給されているトナ
ー粉砕原料と混合させながら、再び上記の図13で示し
た気流分級機に循環させて閉回路粉砕を行った。一方、
上記気流分級機で分級された微粉は、排気ファンからの
吸引エアーに同伴されながらサイクロン23にて捕集さ
れた後、定量器を介して図13に示した構成の第2分級
手段に導入され、分級される。そして、規定内粒度を有
する粒子群からなる分級品をサイクロン33にて捕集し
た。その結果、重量平均粒径が6.5μmの粒径4.0
μm以下の粒子を28個数%含有し、粒径10.08μ
m以上の粒子を1.6体積%含有する粒度分布の中粉体
を分級収率59%で得た。この様に、実施例4及び5に
比べて、処理効率及び分級効率共に劣っていた。
【0090】表1 実施例及び比較例の装置システムと
分級・粉砕結果
【0091】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、簡
略なトナーの製造方法で、粒径の小さい、凝集体や超微
粉体を含まないシャープな粒度分布を有するトナー製品
が、高い処理効率及び高い分級収率で得られ、しかもト
ナー製造の分級・粉砕工程におけるトナーの融着、凝集
及び粗粒化の発生が有効に防止され、且つトナー成分に
よる装置の摩耗が有効に防止される結果、高品質のトナ
ーを連続して安定して製造することが出来る。又、本発
明によれば、画像形成に使用した場合に、従来法に比
べ、画像濃度が安定して高く高耐久性の、カブリやクリ
ーニング不良等といった画像欠陥のない優れた画像を得
ることの出来る、粒径の小さなシャープな所定の粒度分
布を有する静電荷像現像用トナーが低コストで得られ
る。特に、本発明によれば、シャープな粒度分布を有す
る重量平均粒径10μm以下の微粒径のトナーを効率よ
く得ることが可能であり、更には、シャープな粒度分布
を有する重量平均粒径が8μm以下の微粒径のトナーを
効率よく得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を説明する為のフローチャー
トである。
【図2】本発明の製造方法を実施する為の一具体例を示
す装置システム図である。
【図3】本発明における第1分級工程に使用される分級
機の概略断面図である。
【図4】本発明に用いる衝突式気流粉砕機の一具体例を
示す概略断面図である。
【図5】図4における衝突部材の一例を示す図である。
【図6】図4における粉砕室の拡大図である。
【図7】図4におけるA−A’断面図である。
【図8】図4におけるB−B’断面図である。
【図9】図4におけるC−C’断面図である。
【図10】図4におけるD−D’断面図である。
【図11】本発明に用いる衝突式気流粉砕機の別の具体
例を示す概略断面図である。
【図12】本発明において第2分級手段に用いられる回
転式気流分級機の一具体例を示す概略断面図である。
【図13】比較例の分級手段に用いられる分級機の一例
の概略断面図である。
【図14】従来の製造方法を説明する為のフローチャー
トである。
【図15】従来の衝突式気流粉砕機の概略断面図であ
る。
【図16】比較例の製造方法を実施する為の装置システ
ム図である。
【符号の説明】
1:第1分級機 2、23、30:捕集サイクロン 4:粗粉排出管 5:微粉排出管 6:超微粉体 7:分級室 8:分級ロータ 9:微粉排出管 10:分級ロータ軸受 11、12:2次空気投入管 13:粗粉排出ホッパー 14:本体ケーシング 15:原料整流板 16:微粉砕物投入口 17:案内室 18:微粉回収手段 19:吸引ファン 20:周波数変換機 21:第1定量供給機 22:第2分級機 28:気流式微粉砕機 35:インジェクションフィーダー 40:高圧気体噴射ノズル 41:被粉砕物供給管 42:被粉砕物 43:加速管 44:加速管スロート部 45:高圧気体噴射ノズルスロート部 46、101:被粉砕物供給口 47、102:高圧気体供給口 48、103:高圧気体チャンバー 49、92:高圧気体導入管 50、163:加速管出口 51、164:衝突部材 52、52’、166:衝突面 53、168:粉砕室 54:粉砕室側壁 55、167:粉砕物排出口 61:衝突部材縁端部 62:粉砕室前壁 91:衝突部材支持体 121、201:本体ケーシング 122:分級室 123:案内室 124:分級ローター 125:原料投入口 126:エアー投入口 128:周波数変換機 129:微粉排出管 130、134:微粉回収手段 131:吸引ファン 132:ホッパー 133:ローターリーバルブ 135:分級ルーバー 161:高圧気体供給ノズル 165:粉体原料供給口 168:粉砕室 201:本体ケーシング 202:下部ケーシング 203:ホッパー 204:分級室 205:案内室 206:上部カバー 207:ルーバー 208:供給筒 209:分級ルーバー 210:分級板 211:粗粉排出口 212:微粉排出シュート 213:上部ケーシング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
    る混合物を溶融混練し、得られた混練物を冷却した後、
    冷却物を粉砕手段によって粉砕して得られた粗粉砕物か
    らなる粉体原料を、先ず第1分級工程に導入して第1微
    粉と第1粗粉とに分級し、次に、分級された第1微粉を
    トナーを製造する為の分級品とし、且つ第1分級工程で
    分級された第1粗粉を被粉砕物として、高圧気体により
    被粉砕物を搬送加速する為の加速管と被粉砕物を微粉砕
    する為の粉砕室とを有し、該粉砕室内には加速管の出口
    の開口面に対向して設けられた衝突面を有する衝突部材
    が具備され、加速管の後端部には被粉砕物を加速管内に
    供給する為の被粉砕物供給口を有し、上記衝突面が、中
    央が突出した突出中央部と、その外周に設けられた錐体
    形状の外周衝突面とからなる形状を有し、更に上記粉砕
    室内に、衝突部材で粉砕された被粉砕物を衝突により更
    に粉砕する為の側壁を有する衝突式気流粉砕機に導入し
    て微粉砕し、次に微粉砕された微粉砕物を、強制渦によ
    り発生する遠心力を利用して粉体を分級する第1分級工
    程に導入して第1粗粉と第1微粉とに分級した後、分級
    された第1粗粉を第2分級工程の第2分級手段に導入し
    て更に第2粗粉と第2微粉とに分級し、分級された第2
    粗粉を上記衝突式気流粉砕機に再度導入して微粉砕して
    循環処理し、第2微粉をトナーを製造する為の分級品と
    することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 更に、衝突式気流粉砕機と第1分級工程
    で用いる分級機の分級室との間の流路に原料整流板と微
    粉砕物投入口とが設けられ、分散された粒子流が上記分
    級機の分級室内に分散されながら導入されるように構成
    されている請求項1に記載のトナーの製造方法。
JP26115296A 1996-09-11 1996-09-11 トナーの製造方法 Pending JPH1090948A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008112181A (ja) * 1999-04-08 2008-05-15 Ricoh Co Ltd トナー、その製造方法および画像形成方法
JP2014128771A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Earth Technica:Kk 分級機構
JP2017006922A (ja) * 2016-10-18 2017-01-12 株式会社アーステクニカ 分級機構

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