JP2001253890A - (α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物、(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物とその製造方法 - Google Patents

(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物、(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物とその製造方法

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JP2001253890A JP2000068586A JP2000068586A JP2001253890A JP 2001253890 A JP2001253890 A JP 2001253890A JP 2000068586 A JP2000068586 A JP 2000068586A JP 2000068586 A JP2000068586 A JP 2000068586A JP 2001253890 A JP2001253890 A JP 2001253890A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規且つ多様な、(α−及び/又はβ−ホル
ミルエチル)ホスフィンオキシド化合物又は(α−及び
/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物
を、入手が容易な原料を用い、工業的に有利に提供す
る。 【解決手段】 触媒の存在下に、アルケニルホスフィン
オキシドと、一酸化炭素及び水素を反応させることを特
徴とする(β−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化
合物及び/又は(α−ホルミルエチル)ホスフィンオキ
シド化合物を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な(α−及び
/又はβ−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物
又は(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸
エステル化合物、及びそれらの製造方法に関するもので
ある。
【0002】ホルミルホスフィンオキシド化合物は、そ
れを還元することにより容易に第3級ホスフィンに変換
され、第3級ホスフィンが各種触媒反応の補助配位子と
して広く用いられていることから、きわめて有用な化合
物であるといえる。さらに、同化合物は難燃剤、アクチ
ニド金属抽出剤としても有用である。また、ホルミルホ
スホン酸エステル化合物は殺虫作用を有するホスホン酸
エステルを製造するための有用な中間体であり、医薬、
農薬のような各種化合物の製造原料又は合成中間体とし
て広く利用できる。
【0003】
【従来の技術】これまでにホルミルホスフィンオキシド
化合物及びホルミルホスホン酸エステル化合物の製造方
法は、その製造に用いるホスフィニル基又はホスホリル
基含有出発物質自体の製造が困難であるため確立されて
いない。若干のホルミルホスホン酸エステル化合物は公
知であるが、それらの製造可能なホルミルホスホン酸エ
ステル化合物の種類は僅かであり、製造方法も一般性に
欠ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、新規且つ多様な、(α−及び/又はβ−
ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物又は(α−
及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化
合物を、入手が容易な原料を用い、工業的に有利に提供
することをその課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種有用
化合物の原料又は合成中間体として重要なホスフィニル
基及び、ホスホリル基を有する新規なホルミル化合物を
製造するために鋭意研究を重ねた結果、アルケニルホス
フィンオキシド(L. -B. Han, R. Hua, and M.Tanaka, A
ngew. Chem., Int. Ed., 37, 94, 1998.)又はアルケニ
ルホスホン酸エステル化合物(L. -B. Han and M. Tanak
a, J. Am. Chem. Soc., 118, 1571, 1996.)のヒドロホ
ルミル化反応により、新規の(α−及び/又はβ−ホル
ミルエチル)ホスフィンオキシド化合物又は(α−及び
/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物
を容易に製造しうることを見出し、この知見に基づいて
本発明をなすに至った。
【0006】すなわち本発明によれば、触媒の存在下
に、下記一般式(5)
【化11】 (式中、R1及びR2は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
3は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
るアルケニルホスフィンオキシドと、一酸化炭素及び水
素を反応させることを特徴とする、下記一般式(1)
【化12】 (式中、R1〜R3は前記と同じ)で表される(β−ホル
ミルエチル)ホスフィンオキシド化合物及び/又は下記
一般式(2)
【化13】 (式中、R1〜R3は前記と同じ)で表される(α−ホル
ミルエチル)ホスフィンオキシド化合物を製造する方法
が提供される。また、本発明によれば、触媒の存在下
に、下記一般式(6)
【化14】 (式中、R4及びR5は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
6は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
るアルケニルホスホン酸エステルと、一酸化炭素及び水
素を反応させることを特徴とする、下記一般式(3)
【化15】 (式中、R4〜R6は前記と同じ)で表される(β−ホル
ミルエチル)ホスホン酸エステル化合物及び/又は下記
一般式(4)
【化16】 (式中、R4〜R6は前記と同じ)で表される(α−ホル
ミルエチル)ホスホン酸エステル化合物の製造方法が提
供される。さらに、本発明によれば、前記一般式(1)
で表される(β−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド
化合物、前記一般式(2)で表される(α−ホルミルエ
チル)ホスフィンオキシド化合物、前記一般式(3)で
表される(β−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化
合物及び前記一般式(4)で表される(α−ホルミルエ
チル)ホスホン酸エステル化合物が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いるアルケニル
ホスフィンオキシド化合物は、下記一般式(5)で表さ
れる。
【化17】
【0008】前記式中、R1及びR2は芳香族基又は脂肪
族基を示す。芳香族基の炭素数は6〜20、好ましくは
6〜15である。この芳香族基には、アリール基及びア
リールアルキル基(アラルキル基)が包含される。その
具体例としては、フェニル、トリル、キシリル、ナフチ
ル、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル等が挙げら
れる。脂肪族基の炭素数は1〜20、好ましくは1〜1
0である。この脂肪族基には、鎖状及び環状の飽和もし
くは不飽和のものが包含される。鎖状のものとしては、
炭素数1〜12、好ましくは1〜8のアルキル基、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ヘ
キセニル、ブテニル等が挙げられる。環状のものとして
は、炭素数3〜10、好ましくは3〜8のシクロアルキ
ル基、例えば、シクロヘキシル、シクロオクチル、シク
ロヘキセニル、シクロプロピル等が挙げられる。前記式
中、R3は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す。こ
の場合の芳香族基及び脂肪族基としては、前記R1及び
2に関して示したものと同様のものを示すことができ
る。前記R1〜R3は、置換基を有していてもよい。この
場合、置換基の具体例としては、炭素数1〜6のアルキ
ル基を有するアルコキシ基やアシル基、アシロキシ基の
外、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素等)、トリメチルシ
リル基等のシリル基等を挙げることができる。
【0009】前記一般式(5)で表されるアルケニルホ
スフィンオキシド化合物の好ましい具体例を示すと、エ
テニルジフェニルホスフィンオキシド、エテニルジメチ
ルホスフィンオキシド、エテニルジシクロヘキシルホス
フィンオキシド、1−(ジフェニルホスフィニル)−1
−アリールエテン類、1−(ジメチルホスフィニル)−
1−アリールエテン類、1−(ジシクロヘキシルホスフ
ィニル)−1−アリールエテン類、1−(メチルフェニ
ルホスフィニル)−1−アリールエテン類、2−(ジフ
ェニルホスフィニル)−1−オクテン、5−シアノ−2
−(ジフェニルホスフィニル)−1−ペンテン、2,8
−ビス(ジフェニルホスフィニル)−1,8−ノナジエ
ン、1−(1−(ジフェニルホスフィニル)エテニル)
−1−シクロヘキセン等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0010】本発明において用いるアルケニルホスホン
酸エステル化合物は、下記一般式(6)で表される。
【化18】
【0011】前記式中、R4及びR5は、芳香族基又は脂
肪族基を示す。この場合、芳香族基及び脂肪族基として
は、前記R1及びR2に関して示したものと同様のものを
示すことができる。前記式中、R6は水素原子、芳香族
基又は脂肪族基を示す。この場合、芳香族基及び脂肪族
基としては、前記R1及びR2に関して示したものと同様
のものを示すことができる。前記R4〜R6は、前記した
如き各種の置換基を有することができる。
【0012】前記一般式(6)で表されるアルケニルホ
スホン酸エステル化合物の好ましい具体例を示すと、ビ
ニルホスホン酸ジメチル、ビニルホスホン酸ジエチル、
ビニルホスホン酸ジイソプロピル、ビニルホスホン酸ジ
フェニル、1−(ジメトキシホスホリル)−1−アリー
ルエテン類、1−(ジエトキシホスホリル)−1−アリ
ールエテン類、1−(ジイソプロポキシホスホリル)−
1−アリールエテン類、1−(ジフェノキシホスホリ
ル)−1−アリールエテン類、2−(ジメトキシホスホ
リル)−1−オクテン、5−シアノ−2−(ジメトキシ
ホスホリル)−1−ペンテン、2,8−ビス(ジメトキ
シホスホリル)−1,8−ノナジエン、1−(1−(ジ
メトキシホスホリル)エテニル)シクロヘキセン、1,
3−ビス(1’−(ジメトキシホスホリル)エテニル)
ベンゼン、2−(ジメトキシホスホリル)−3,3−ジ
メチル−1−ブテン、2−(ジエトキシホスホリル)−
3,3−ジメチル−1−ブテン、2−(ジイソプロポキ
シホスホリル)−3,3−ジメチル−1−ブテン、2−
(ジフェノキシホスホリル)−3,3−ジメチル−1−
ブテン等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0013】本発明の反応において用いる一酸化炭素及
び水素は容量の比率には特に制限はないが、一般的には
1:4ないし4:1の容量比の範囲から選ばれる。この
容量比における一酸化炭素及び水素のガス混合物を、ア
ルケニルホスフィンオキシド化合物又はアルケニルホス
ホン酸エステル化合物に対して少なくとも化学量論的量
使用する。圧力は、通例500kg/cm2ゲージ圧以
下の範囲から選ばれ、好ましくは5ないし300kg/
cm2ゲージ圧の範囲で実施される。
【0014】本発明の反応の生起には、遷移金属触媒の
使用が必須であり、触媒が存在しない場合には、(α−
及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化
合物又は(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスホ
ン酸エステル化合物は全く生成しない。特に好ましい金
属としては、ロジウムとコバルトが挙げられる。ロジウ
ム触媒としては種々の構造のものを用いることができる
が、好適なものは、いわゆる低原子価のロジウム錯体で
ある。例えばロジウムカルボニル、ロジウムジカルボニ
ルアセチルアセトナート等のほか、ホスフィンやホスフ
ァイトを配位子とする錯体も好ましい結果をもたらす。
また、3級ホスフィンや3級ホスファイトを配位子とし
て含まない錯体と3級ホスフィンや3級ホスファイトを
反応系中で混合し、3級ホスフィンや3級ホスファイト
を配位子とする低原子価ロジウム錯体を発生させてその
まま触媒として用いる方法も好ましい態様である。その
場合の配位子は、一般には3級ホスフィンや3級ホスフ
ァイトを配位子として含まない錯体中のロジウム原子に
対して、1ないし50当量の範囲から選ばれ、好ましく
は1ないし8当量の範囲で選ばれる。これらいずれかの
方法で有利な性能を発揮する配位子としては、種々の3
級ホスフィンや3級ホスファイトを挙げることができ
る。好適に用いることができる配位子を例示すると、ト
リフェニルホスフィン、フェニルジメチルホスフィン、
トリ−オルト−トリルホスフィン、トリ−パラ−トリル
ホスフィン、トリ(1−ナフチル)ホスフィン、1,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス
(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)ブタン、トリフェニルホスファイ
ト等が挙げられる。これに組み合わせて用いられる、3
級ホスフィンや3級ホスファイトを配位子として含まな
い錯体としては例えばジ−μ−クロロテトラカルボニル
二ロジウム、ロジウムジカルボニルアセチルアセトナー
ト、テトラキス(アセテート)二ロジウム、ドデカカル
ボニル四ロジウム、ヒドリドテトラカルボニルロジウム
等が有利であるが、これらに限定されるものではない。
コバルト触媒としてはコバルトカルボニル、又は、その
ホスフィン錯体を用いるのが好ましい。例えばオクタカ
ルボニルジコバルト、ヒドリドテトラカルボニルコバル
ト、ヘキサカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)
ジコバルト等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0015】これらの触媒の使用量はいわゆる触媒量で
良く、一般的にはアルケニルホスフィンオキシド化合物
又はアルケニルホスホン酸エステル化合物に対して1モ
ル%以下で十分である。反応は溶媒を用いなくても実施
できるが、不活性有機溶媒の存在において行うのが適当
であり、炭化水素系、芳香族炭化水素系及びエーテル系
の溶媒が一般に用いられる。反応温度は、あまりに低温
では反応が有利な速度で進行せず、あまりに高温では触
媒が分解するので、一般には室温ないし300℃の範囲
から選ばれ、好ましくは室温ないし200℃の範囲で実
施される。
【0016】反応混合物からの精製物の分離はクロマト
グラフィー、蒸留、再結晶等によって容易に達成され
る。
【0017】
【実施例】本発明を実施例によってさらに具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0018】実施例1 オートクレーブ中に於いて、1−(ジフェニルホスフィ
ニル)−1−フェニルエテン:0.5ミリモル、触媒と
してのジ−μ−クロロテトラカルボニル二ロジウムを
0.5モル%、配位子としてのトリフェニルホスフィン
を4モル%を溶媒としてのトルエン2.5mlに溶解
し、室温において100kg/cm2の一酸化炭素と水
素容量比1:1のガス混合物を充填した後、120℃で
18時間反応させた結果、3−(ジフェニルホスフィニ
ル)−3−フェニルプロパナールが86%の収率で得ら
れ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び再結晶に
より70%の収率で単離された。このものは文献未記載
の新規化合物であり、そのスペクトルデータは以下のと
おりである。1 H NMR (CDCl3):δ9.6 (s, 1H, CHO), 7.9-7.1 (m, 15
H, Ar-H), 4.19 (ddd, 1H, JP-H = 10.3, JH-H = 7.6,
JH-H = 3.0, CH), 3.36 (m, 1H, CHAHB), 3.0 (ddd, 1
H, JP-H = 18.6, JH-H = 10.6, JH-H = 3.0, CHAHB);
31P NMR(CDCl3):δ33.1; HRMS C21H19O2Pとしての計算
値: 334.1123; 実測値: 334.1193.
【0019】実施例2〜3 1−(ジフェニルホスフィニル)−1−フェニルエテン
に代えて表1に示す種々のアルケニルホスフィンオキシ
ド化合物以外は実施例1と同様にして反応を行った。反
応生成物及び収率を表1にまとめて示した。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2において得られた、3−(ジフェ
ニルホスフィニル)−3−(4−クロロフェニル)プロ
パナールは文献未記載の新規化合物であり、そのスペク
トルデータは以下のとおりである。1 H NMR (CDCl3):δ9.6 (s, 1H, CHO), 7.9-7.1 (m, 14
H, Ar-H), 4.17 (ddd, 1H, JP-H = 10.3, JH-H = 7.9,
JH-H = 3.0, CH), 3.31 (m, 1H, CHAHB), 2.98 (ddd, 1
H, JP-H = 18.6, JH-H = 10.6, JH-H = 3.0, CHAHB);
13C NMR (CDCl3):δ198.5 (JC-P = 13.4), 134.0 (JC-P
= 5.3), 133.3 (JC-P = 3.1), 132.3 (JC-P= 3.1), 13
1.8 (JC-P = 3.1), 131.2 (JC-P = 9.3), 131.1 (JC-P
= 3.3), 131.0 (JC-P = 9.3), 130.8 (JC-P = 89.9), 1
30.7 (JC-P = 85.8), 129.1 (JC-P =11.4), 128.6 (J
C-P = 2.1), 128.4 (JC-P = 12.4), 44.0, 39.2 (JC-P
= 69.2); 31P NMR(CDCl3):δ32.9; HRMS C21ClH18O2Pと
しての計算値: 368.0733;実測値: 368.0710.
【0022】実施例3において得られた、3−(ジフェ
ニルホスフィニル)−3−(4−メチルフェニル)プロ
パナールは文献未記載の新規化合物であり、その融点、
スペクトルデータ及び元素分析値は以下のとおりであ
る。 融点: 181-182 ℃; 1H NMR (CDCl3):δ9.59 (s, 1H, C
HO), 7.91-7.15 (m, 12H, Ar-H), 6.83 (d, 2H, JH-H =
8.2, Ar-H), 4.16 (ddd, 1H, JP-H = 10.7, JH- H = 8.
2, JH-H = 3.0, CH), 3.31 (m, 1H, CHAHB), 2.96 (dd
d, 1H, JP-H = 18.3, JH-H = 10.7, JH-H = 3.0, CH
AHB), 2.24 (s, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3):δ199.1
(JC-P = 13.5), 137.1 (JC-P = 3.1), 132.1 (JC-P =
3.0), 132.0 (JC -P = 6.0), 131.5 (JC-P = 3.1), 131.
4 (JC-P = 95.0), 131.3 (JC-P = 8.3),131.2 (JC-P =
9.3), 131.2 (JC-P = 100.2), 129.6 (JC-P = 5.1), 12
9.2 (JC- P = 2.0), 128.9 (JC-P = 11.4), 128.2 (JC-P
= 10.4), 44.0, 39.7 (JC-P = 68.2), 31.0; 31P NMR
(CDCl3):δ33.1; HRMS C22H21O2Pとしての計算値: 34
8.1279; 実測値: 348.1320. 元素分析値 C22H21O2P
としての計算値: C, 75.85; H, 6.08. 実測値: C, 7
5.74; H, 6.19.
【0023】実施例4 オートクレーブ中に於いて、1−(ジフェニルホスフィ
ニル)−1−フェニルエテン:0.5ミリモル、触媒と
してのロジウムジカルボニルアセチルアセトナートを1
モル%、配位子としてのトリフェニルホスフィンを4モ
ル%を溶媒としてのトルエン2.5mlに溶解し、室温
において100kg/cm2の一酸化炭素と水素容量比
1:1のガス混合物を充填した後、120℃で18時間
反応させた結果、3−(ジフェニルホスフィニル)−3
−フェニルプロパナールが92%の収率で得られた。
【0024】実施例5〜9 1−(ジフェニルホスフィニル)−1−フェニルエテン
に代えて表1に示す種々のアルケニルホスフィンオキシ
ド化合物を用いた以外は実施例4と同様にして反応を行
った。反応生成物及び収率を表2にまとめて示した。
【0025】
【表2】
【0026】実施例7において得られた、3−(ジフェ
ニルホスフィニル)−3−(4−メトキシフェニル)プ
ロパナールは文献未記載の新規化合物であり、その融
点、スペクトルデータ及び元素分析値は以下の通りであ
る。 融点 182-183℃; 1H NMR (CDCl3):δ9.59 (s, 1H, CH
O), 7.9-7.2 (m, 12H, Ar-H), 6.7 (d, 2H, JH-H = 8.
2, Ar-H), 4.14 (ddd, 1H, JP-H = 11.0, JH-H = 8.5,
JH-H = 3.0, CH), 3.7 (s, 3H, OCH3), 3.3 (m, 1H, CH
AHB), 2.9 (ddd, 1H,JP-H = 18.2, JH-H = 10.3, JH-H
= 3.0, CHAHB); 13C NMR (CDCl3):δ199.2 (JC-P = 14.
4), 158.8 (JC-P = 3.1), 132.1 (JC-P = 3.1), 131.6
(JC-P = 3.0), 131.3 (JC-P = 8.3), 131.3 (JC-P = 9
3.9), 131.2 (JC-P = 100.3), 131.1 (JC-P = 8.3), 13
0.8 (JC-P = 5.1), 128.9 (JC-P = 11.3), 128.2 (JC-P
= 12.3), 127.1 (JC-P = 6.1), 114.0 (JC-P = 2.1),
55.2, 44.0, 39.2 (JC-P = 69.2); 31P NMR (CDCl3):δ
33.0; HRMS C22H21O3Pとしての計算値: 364.1228; 実
測値: 364.1260. 元素分析値 C22H21O3Pとしての計
算値: C, 72.52; H, 5.81. 実測値: C, 72.44; H,
5.82.
【0027】実施例8において得られた、3−(ジフェ
ニルホスフィニル)−3−(2−メトキシフェニル)プ
ロパナールは文献未記載の新規化合物であり、そのスペ
クトルデータは以下の通りである。1 H NMR (CDCl3):δ9.5 (s, 1H, CHO), 8.0-7.1 (m, 12
H, Ar-H), 6.9 (t, 1H, J H-H = 7.7, Ar-H), 6.6 (d, 1
H, JH-H = 7.9, Ar-H), 4.8 (ddd, 1H, JP-H = 10.7, J
H-H = 8.8, JH-H = 3.6, CH), 3.5 (s, 3H, OCH3), 3.3
(m, 1H, CHAHB),2.9 (ddd, 1H, JP-H = 18.0, JH-H =
9.4, JH-H = 3.6, CHAHB); 13C NMR (CDCl 3):δ199.5
(JC-P = 14.4), 156.4 (JC-P = 6.3), 132.1 (JC-P =
2.0), 131.5(JC-P = 100.2), 131.4 (JC-P = 100.2), 1
31.4 (JC-P = 3.1), 131.3 (JC-P =9.3), 130.9 (JC-P
= 9.3), 129.4 (JC-P = 4.1), 128.9 (JC-P = 11.4), 1
28.5(JC-P = 2.0), 127.7 (JC-P = 11.4), 123.3 (JC-P
= 6.3), 120.9 (JC-P = 2.1), 110.2, 55.2, 43.0, 3
1.4 (JC-P = 69.3); 31P NMR (CDCl3):δ33.3; HRMSC22
H21O3Pとしての計算値: 364.1228; 実測値: 364.125
6.
【0028】実施例9において得られた、3−(ジフェ
ニルホスフィニル)−3−(1−シクロヘキセニル)プ
ロパナールは文献未記載の新規化合物であり、そのスペ
クトルデータは以下の通りである。1 H NMR (CDCl3):δ9.7 (s, 1H, CHO), 7.9-7.4 (m, 10
H, Ar-H), 5.7 (m, 1H, CH), 3.4 (ddd, 1H, JP-H = 1
1.3, JH-H = 7.8, JH-H = 3.0, CH), 3.1 (m, 1H,CH
AHB), 2.7 (ddd, 1H, JP-H = 18.3, JH-H = 9.8, JH-H
= 3.0, CHAHB), 1.9 (m, 4H, CH2), 1.5 (m, 4H, CH2);
31P NMR (CDCl3):δ32.4; HRMS C21H23O2Pとしての計
算値: 338.1436; 実測値: 338.1432.
【0029】実施例10 オートクレーブ中に於いて、エチニルジフェニルホスフ
ィンオキシド:0.5ミリモル、触媒としてのジ−μ−
クロロテトラカルボニル二ロジウムを0.5モル%、配
位子としての1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エ
タンを4モル%を溶媒としてのトルエン2.5mlに溶
解し、室温において100kg/cm2の一酸化炭素と
水素容量比1:1のガス混合物を充填した後、120℃
で18時間反応させた結果、2−(ジフェニルホスフィ
ニル)プロパナールが84%の収率で得られた。このも
のは文献未記載の新規化合物であり、その融点、スペク
トルデータ及び元素分析値は以下のとおりである。
【0030】融点 142-143 ℃; 1H NMR (CDCl3):δ9.69
(d, 1H, JH-H =2.4, CHO), 7.78-7.48 (m, 10H, Ar-
H), 3.6 (dqd, 1H, JP-H = 16.0, JH-H = 7.0, JH-H =
2.4, CH), 1.39 (dd, 3H, JH-P = 15.5, JH-H = 7.0, C
H3); 13C NMR (CDCl3):δ198.2,132.6 (JC-P = 3.0), 1
32.5 (JC-P = 2.0), 131.3 (JC-P = 9.3), 131.2 (JC-P
= 9.3), 130.8 (JC-P = 99), 130.4 (JC-P = 99.1), 12
9.0 (JC-P = 5.1), 128.9 (JC-P = 5.3), 50.0 (JC-P =
58.9), 8.0 (JC-P = 3.1); 31P NMR (CDCl3):δ30.4;
HRMS C5H11O4Pとしての計算値: 166.0395; 実測値:
166.0401. 元素分析値 C5H11O4P: C, 69.76; H, 5.8
5. 実測値: C, 69.66; H, 5.83.
【0031】実施例11 反応温度を60℃で48時間反応させたほかは、実施例
10と同様にして反応を行った結果、2−(ジフェニル
ホスフィニル)プロパナールが59%の収率で得られ
た。
【0032】実施例12 配位子としての1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)
エタンを使用せずに、反応温度を60℃で48時間反応
させたほかは、実施例10と同様にして反応を行った結
果、2−(ジフェニルホスフィニル)プロパナールが5
8%の収率で得られた。
【0033】実施例13 オートクレーブ中に於いて、エチニルジフェニルホスフ
ィンオキシド:0.5ミリモル、触媒としてのロジウム
ジカルボニルアセチルアセトナートを1モル%、配位子
としての1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン
を4モル%を溶媒としてのトルエン2.5mlに溶解
し、室温において100kg/cm2の一酸化炭素と水
素容量比1:1のガス混合物を充填した後、120℃で
18時間反応させた結果、2−(ジフェニルホスフィニ
ル)プロパナールが90%の収率で得られた。
【0034】実施例14 オートクレーブ中に於いて、1−(ジメトキシホスホリ
ル)−1−フェニルエテン:0.5ミリモル、触媒とし
てのジ−μ−クロロテトラカルボニル二ロジウムを0.
5モル%、配位子としてのトリフェニルホスフィンを4
モル%を、溶媒としてのトルエン2.5mlに溶解し、
室温において100kg/cm2の一酸化炭素と水素容
量比1:1のガス混合物を充填した後、150℃で18
時間反応させた結果、3−(ジメトキシホスホリル)−
3−フェニルプロパナールが89%の収率で得られた。
このものは文献未記載の新規化合物であり、その沸点、
スペクトルデータ及び元素分析値は以下のとおりであ
る。
【0035】沸点 82 ℃ / 0.23 mmHg; 1H NMR (CDC
l3):δ9.64 (s, 1H, CHO), 7.22-7.34 (m, 5H, Ar-H),
3.76 (ddd, 1H, JP-H = 22.5, JH-H = 9.2, JH-H = 5.
2, CH), 3.66 (d, 3H, JP-H = 11.0, OCH3), 3.47 (d,
3H, JP-H = 10.7, OCH3), 3.06-3.20 (m, 2H, CH2); 13
C NMR (CDCl3):δ198.6 (JC-P = 15.5), 134.9 (JC-P =
7.2), 129.1 (JC-P = 6.2), 128.8 (JC-P = 3.1), 12
7.7 (JC-P = 3.1), 53.7 (JC- P = 7.2), 52.9 (JC-P =
7.2), 43.9 (JC-P = 2.1), 37.4 (JC-P = 141.7); 31PN
MR (CDCl3):δ29.7; HRMS C11H15O4Pとしての計算値:
242.0707; 実測値:242.0732. 元素分析値 C11H15O4P
としての計算値: C, 54.55; H, 6.24. 実測値: C, 5
4.28; H, 6.37.
【0036】実施例15〜16 実施例15:配位子としてのトリフェニルホスフィンを
2モル%、及び、実施例16:配位子としてのトリフェ
ニルホスフィンを8モル%使用したほかは、実施例14
と同様にして反応を行った結果、3−(ジメトキシホス
ホリル)−3−フェニルプロパナールが、実施例15:
69%、及び、実施例16:73%の収率で得られた。
【0037】実施例17 配位子としてのトリフェニルホスフィンを使用せずに、
反応温度を150℃で2時間反応させたほかは、実施例
14と同様にして反応を行った結果、3−(ジメトキシ
ホスホリル)−3−フェニルプロパナールが42%の収
率で得られた。
【0038】実施例18〜20 実施例18:配位子としての1,2−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)エタンを4モル%、実施例19:配位子と
しての1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン
を4モル%、及び、実施例20:配位子としての1,4
−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンを4モル%使用
したほかは、実施例14と同様にして反応を行った結
果、3−(ジメトキシホスホリル)−3−フェニルプロ
パナールが、実施例18:44%、実施例19:41
%、及び、実施例20:62%の収率で得られた。
【0039】実施例21 オートクレーブ中に於いて、2−(ジメトキシホスホリ
ル)−3,3−ジメチル−1−ブテン:0.5ミリモ
ル、触媒としてのロジウムジカルボニルアセチルアセト
ナートを1モル%、配位子としてのトリフェニルホスフ
ィンを4モル%を溶媒としてのトルエン2.5mlに溶
解し、室温において100kg/cm2の一酸化炭素と
水素容量比1:1のガス混合物を充填した後、120℃
で18時間反応させた結果、3−(ジメトキシホスホリ
ル)−4,4−ジメチルペンタナールが62%の収率で
得られた。このものは文献未記載の新規化合物であり、
そのスペクトルデータは以下のとおりである。
【0040】1H NMR (CDCl3):δ9.75 (s, 1H, CHO), 3.
73 (d, 3H, JP-H = 10.6, OCH3), 3.72 (d, 3H, JP-H =
10.6, OCH3), 2.71-2.62 (m, 1H, CH), 2.56-2.39 (m,
2H, CH2), 1.07 (d, 9H, JP-H = 2.7, C(CH3)3); 31P
NMR (CDCl3):δ34.0.
【0041】実施例22 オートクレーブ中に於いて、2−(ジメトキシホスホリ
ル)−1−オクテン:0.5ミリモル、触媒としてのジ
−μ−クロロテトラカルボニル二ロジウムを0.5モル
%、配位子としての1,3−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)プロパンを4モル%を溶媒としての1,4−ジオキ
サン2.5mlに溶解し、室温において100kg/c
2の一酸化炭素と水素容量比1:1のガス混合物を充
填した後、150℃で18時間反応させた結果、3−
(ジメトキシホスホリル)−ノナナールが57%の収率
で得られた。このものは文献未記載の新規化合物であ
り、そのスペクトルデータは以下のとおりである。
【0042】1H NMR (CDCl3):δ9.7 (s, 1H, CHO), 3.7
(d, 6H, JP-H = 10.6, (OCH3)2), 2.8 (m, 1H, CH),
2.5 (m, 2H, CH2), 1.73 (m, 2H, CH2), 1.23-1.38 (m,
8H, -(CH2)4-), 0.83 (t, 3H, JP-H = 6.8, CH3); 13C
NMR (CDCl3):δ199.7 (JC-P =10.3), 52.7 (JC-P = 6.
1), 52.6 (JC-P = 7.3), 42.8 (JC-P = 3.1), 32.0 (JC
-P = 143.6), 31.6, 29.2, 28.9 (JC-P = 4.1), 27.5
(JC-P = 10.3), 22.6, 14.1; 31P NMR (CDCl3):δ35.1.
【0043】実施例23 触媒としてのロジウムジカルボニルアセチルアセトナー
トを1モル%を使用したほかは実施例22と同様にして
反応を行った結果、3−(ジメトキシホスホリル)−ノ
ナナールが63%の収率で得られた。
【0044】実施例24 オートクレーブ中に於いて、ビニルホスホン酸ジメチ
ル:0.5ミリモル、触媒としてのジ−μ−クロロテト
ラカルボニル二ロジウムを0.5モル%、配位子として
の1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンを4モ
ル%を溶媒としてのトルエン2.5mlに溶解し、室温
において100kg/cm2の一酸化炭素と水素容量比
1:1のガス混合物を充填した後、120℃で18時間
反応させた結果、2−(ジメトキシホスホリル)プロパ
ナールが93%の収率で得られた。このもののスペクト
ルデータは以下のとおりである。
【0045】1H NMR (CDCl3):δ9.67 (d, 1H, JH-H =1.
5, CHO), 3.76 (d, 3H, JH-P = 11.0,OCH3), 3.74 (d,
3H, JH-P = 11.0, OCH3), 3.07 (ddq, 1H, JP-H = 27.
7, JH- H = 1.5, JH-H = 7.0, CH), 1.31 (dd, 3H, JH-P
= 17.7, JH-H = 7.0, CH3):互変異性体; 1H NMR (CDC
l3):δ= 10.5 (brs, 1H, OH), 7.31 (d, 1H, JH-P =10.
3, CH), 3.63 (d, 6H, JH-P = 10.1, OCH3), 1.62 (d,
3H, JH-P = 14.5, CH 3); 13C NMR (CDCl3):δ196.1 (J
C-P = 4.1), 53.3 (JC-P = 6.1), 53.2 (JC-P= 6.1), 4
6.4 (JC-P = 129.2), 7.7 (JC-P = 6.9); 31P NMR (CDC
l3):δ25.5; HRMS C5H11O4Pとしての計算値: 166.039
5; 実測値: 166.0401.
【0046】実施例25〜31 実施例25:配位子としてのトリフェニルホスフィンを
4モル%、実施例26:配位子としてのトリ−パラ−ト
リルホスフィンを4モル%、実施例27:配位子として
のフェニルジメチルホスフィンを4モル%、実施例2
8:配位子としてのトリフェニルホスファイトを4モル
%、実施例29:配位子としての1,3−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)プロパンを4モル%、実施例30:配
位子としての1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブ
タンを4モル%、及び、実施例31:配位子としての
2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−
ビナフチルを使用したほかは、実施例24と同様にして
反応を行った結果、2−(ジメトキシホスホリル)プロ
パナールが、実施例25:78%、実施例26:72
%、実施例27:77%、実施例28:56%、実施例
29:89%、実施例30:85%、及び、実施例3
1:73%の収率で得られた。
【0047】実施例32 反応温度を60℃で反応させたほかは実施例24と同様
にして反応を行った結果、2−(ジメトキシホスホリ
ル)プロパナールが67%の収率で得られた。
【0048】実施例33 オートクレーブ中に於いて、ビニルホスホン酸ジメチ
ル:0.5ミリモル、触媒としてのジ−μ−クロロテト
ラカルボニル二ロジウムを0.5モル%を溶媒としての
トルエン2.5mlに溶解し、室温において100kg
/cm2の一酸化炭素と水素容量比1:1のガス混合物
を充填した後、120℃で18時間反応させた結果、3
−(ジメトキシホスホリル)プロパナールが41%の収
率で得られた。このもののスペクトルデータは以下のと
おりである。
【0049】1H NMR (CDCl3):δ9.73 (brs, 1H, CHO),
3.69 (d, 6H, JH-P = 10.9, OCH3), 2.73 (dtd, 2H, J
H-P = 12.8, JH-H = 7.6, JH-H = 0.61, CH2), 2.00 (d
t, 2H,JH-P = 18.3, JH-H = 7.6, CH2); 31P NMR (CDCl
3):δ33.4; HRMS C5H11O4Pとしての計算値: 166.0395;
実測値: 166.0401.
【0050】実施例34 反応温度を150℃で反応させたほかは実施例33と同
様にして反応を行った結果、3−(ジメトキシホスホリ
ル)プロパナールが55%の収率で得られた。
【0051】実施例35 オートクレーブ中に於いて、ビニルホスホン酸ジメチ
ル:0.5ミリモル、触媒としてのジ−μ−クロロテト
ラカルボニル二ロジウムを0.5モル%、配位子として
のトリ(1−ナフチル)ホスフィンを溶媒としてのトル
エン2.5mlに溶解し、室温において100kg/c
2の一酸化炭素と水素容量比1:1のガス混合物を充
填した後、120℃で18時間反応させた結果、3−
(ジメトキシホスホリル)プロパナールが57%の収率
で得られた。
【0052】実施例36 反応温度を150℃で5時間反応させたほかは実施例3
5と同様にして反応を行った結果、3−(ジメトキシホ
スホリル)プロパナールが70%の収率で得られた。
【0053】実施例37 反応温度を60℃で24時間反応させたほかは実施例3
5と同様にして反応を行った結果、2−(ジメトキシホ
スホリル)プロパナールが85%の収率で得られた。
【0054】実施例38 オートクレーブ中に於いて、ビニルホスホン酸ジメチ
ル:0.5ミリモル、触媒としてのジ−μ−クロロテト
ラカルボニル二ロジウムを0.5モル%、配位子として
のトリ−オルト−トリルホスフィンを溶媒としてのトル
エン2.5mlに溶解し、室温において100kg/c
2の一酸化炭素と水素容量比1:1のガス混合物を充
填した後、120℃で18時間反応させた結果、3−
(ジメトキシホスホリル)プロパナールが46%の収率
で得られた。
【0055】実施例39 オートクレーブ中に於いて、ビニルホスホン酸ジメチ
ル:0.5ミリモル、触媒としてのロジウムジカルボニ
ルアセチルアセトナートを1モル%、配位子としての
1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンを4モル
%を溶媒としてのトルエン2.5mlに溶解し、室温に
おいて100kg/cm2の一酸化炭素と水素容量比
1:1のガス混合物を充填した後、120℃で18時間
反応させた結果、2−(ジメトキシホスホリル)プロパ
ナールが88%の収率で得られた。
【0056】実施例40 配位子としてのトリフェニルホスフィンを4モル%を使
用したほかは実施例39と同様にして反応を行った結
果、2−(ジメトキシホスホリル)プロパナールが85
%の収率で得られた。
【0057】実施例41 オートクレーブ中に於いて、ビニルホスホン酸ジメチ
ル:0.5ミリモル、触媒としてのロジウムジカルボニ
ルアセチルアセトナートを1モル%を溶媒としてのトル
エン2.5mlに溶解し、室温において100kg/c
2の一酸化炭素と水素容量比1:1のガス混合物を充
填した後、120℃で18時間反応させた結果、3−
(ジメトキシホスホリル)プロパナールが44%の収率
で得られた。
【0058】実施例42 オートクレーブ中に於いて、1−(ジメトキシホスホリ
ル)−1−フェニルエテン:0.5ミリモル、触媒とし
てのオクタカルボニルジコバルトを2.5モル%、溶媒
としてのトルエン2mlに溶解し、室温において120
kg/cm2の一酸化炭素と水素容量比1:1のガス混
合物を充填した後、200℃で65.5時間反応させた
結果、3−(ジメトキシホスホリル)−3−フェニルプ
ロパナールが10%の収率で得られた。
【0059】
【発明の効果】本発明により、医薬・農薬などファイン
ケミカルズや難燃剤、アクチニド金属抽出剤などの合成
に有用な(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスフ
ィンオキシド化合物又は、(α−及び/又はβ−ホルミ
ルエチル)ホスホン酸エステル化合物を簡単なプロセス
で、かつ効率的に合成することができ、その分離精製も
容易である。従って本発明の工業的意義は多大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 輝幸 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 田中 正人 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 Fターム(参考) 4H039 CA62 CF10 4H050 AA01 AA02 AB84 AC40 BA17 BE20 BE40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
    3は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
    る(β−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) 【化2】 (式中、R1及びR2は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
    3は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
    る(α−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(3) 【化3】 (式中、R4及びR5は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
    6は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
    る(β−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物。
  4. 【請求項4】 下記一般式(4) 【化4】 (式中、R4及びR5は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
    6は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
    る(α−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物。
  5. 【請求項5】 遷移金属触媒の存在下に、下記一般式
    (5) 【化5】 (式中、R1及びR2は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
    3は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
    るアルケニルホスフィンオキシドと、一酸化炭素及び水
    素を反応させることを特徴とする、下記一般式(1) 【化6】 (式中、R1〜R3は前記と同じ)で表される(β−ホル
    ミルエチル)ホスフィンオキシド化合物及び/又は下記
    一般式(2) 【化7】 (式中、R1〜R3は前記と同じ)で表される(α−ホル
    ミルエチル)ホスフィンオキシド化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 遷移金属触媒の存在下に、下記一般式
    (6) 【化8】 (式中、R4及びR5は芳香族基又は脂肪族基を示し、R
    6は水素原子、芳香族基又は脂肪族基を示す)で表され
    るアルケニルホスホン酸エステルと、一酸化炭素及び水
    素を反応させることを特徴とする、下記一般式(3) 【化9】 (式中、R4〜R6は前記と同じ)で表される(β−ホル
    ミルエチル)ホスホン酸エステル化合物及び/又は下記
    一般式(4) 【化10】 (式中、R4〜R6は前記と同じ)で表される(α−ホル
    ミルエチル)ホスホン酸エステル化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 遷移金属がロジウム又はコバルトである
    請求項5又は6に記載の方法。
JP2000068586A 2000-03-13 2000-03-13 (α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物、(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物とその製造方法 Expired - Lifetime JP3610371B2 (ja)

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JP2014525459A (ja) * 2011-08-31 2014-09-29 マリンクロッド エルエルシー H−ホスホネート−エン/h−ホスホネート−インヒドロホスホニル化反応を用いた標的化ナノ粒子のリモートアセンブリ
CN114195999A (zh) * 2021-12-31 2022-03-18 深圳市鑫元素新材料科技有限公司 一种聚内酯的制备方法

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