JP2001253843A - γ,δ−不飽和カルボニル化合物の製造法 - Google Patents
γ,δ−不飽和カルボニル化合物の製造法Info
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- JP2001253843A JP2001253843A JP2000067678A JP2000067678A JP2001253843A JP 2001253843 A JP2001253843 A JP 2001253843A JP 2000067678 A JP2000067678 A JP 2000067678A JP 2000067678 A JP2000067678 A JP 2000067678A JP 2001253843 A JP2001253843 A JP 2001253843A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/51—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition
- C07C45/511—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition involving transformation of singly bound oxygen functional groups to >C = O groups
- C07C45/513—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition involving transformation of singly bound oxygen functional groups to >C = O groups the singly bound functional group being an etherified hydroxyl group
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 γ,δ−不飽和カルボニル化合物を温和な条
件下で効率よく製造できる方法を提供する。 【解決手段】 本発明のγ,δ−不飽和カルボニル化合
物の製造法では、下記式(1) Ra−O−Rb (1) (式中、Raはホモアリル基又はアリル基を示し、Rbは
ビニル基、アリル基又はホモアリル基を示す)で表され
る不飽和エーテルをイリジウム触媒の存在下で反応させ
て、式(1)におけるRaのα位の炭素原子とβ位の炭
素原子間に二重結合が移動し、式(1)におけるRbの
α′位の炭素原子がカルボニル炭素原子となり、且つ式
(1)におけるRbのβ′位の炭素原子とRaのγ位の炭
素原子とが結合したγ,δ−不飽和カルボニル化合物を
生成させる。
件下で効率よく製造できる方法を提供する。 【解決手段】 本発明のγ,δ−不飽和カルボニル化合
物の製造法では、下記式(1) Ra−O−Rb (1) (式中、Raはホモアリル基又はアリル基を示し、Rbは
ビニル基、アリル基又はホモアリル基を示す)で表され
る不飽和エーテルをイリジウム触媒の存在下で反応させ
て、式(1)におけるRaのα位の炭素原子とβ位の炭
素原子間に二重結合が移動し、式(1)におけるRbの
α′位の炭素原子がカルボニル炭素原子となり、且つ式
(1)におけるRbのβ′位の炭素原子とRaのγ位の炭
素原子とが結合したγ,δ−不飽和カルボニル化合物を
生成させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬その他
の精密化学品、機能性材料の原料などとして有用なγ,
δ−不飽和カルボニル化合物の製造法に関する。
の精密化学品、機能性材料の原料などとして有用なγ,
δ−不飽和カルボニル化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】アリルビニルエーテルのクライゼン転位
反応はγ,δ−不飽和カルボニル化合物の合成法として
有用な手法であり、これまで多くの報告例がある。ま
た、ジアリルエーテルをRu(PPh3)3Cl2錯体を
触媒に用い、200℃の高温条件下で反応させると、転
位反応を伴って、γ,δ−不飽和カルボニル化合物が生
成することが知られている(J. Org. Chem, 1977, 42,
3360)。しかし、これらの方法では、原料として用いる
アリルビニルエーテルやジアリルエーテルの製造が困難
であることが多い。また、条件が過酷なため副反応が生
じやすく、操作性の点においても充分満足できる方法と
は言えない。
反応はγ,δ−不飽和カルボニル化合物の合成法として
有用な手法であり、これまで多くの報告例がある。ま
た、ジアリルエーテルをRu(PPh3)3Cl2錯体を
触媒に用い、200℃の高温条件下で反応させると、転
位反応を伴って、γ,δ−不飽和カルボニル化合物が生
成することが知られている(J. Org. Chem, 1977, 42,
3360)。しかし、これらの方法では、原料として用いる
アリルビニルエーテルやジアリルエーテルの製造が困難
であることが多い。また、条件が過酷なため副反応が生
じやすく、操作性の点においても充分満足できる方法と
は言えない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、γ,δ−不飽和カルボニル化合物を温和な条件下で
効率よく製造できる方法を提供することにある。本発明
の他の目的は、入手容易な原料からγ,δ−不飽和カル
ボニル化合物を収率よく製造できる方法を提供すること
にある。
は、γ,δ−不飽和カルボニル化合物を温和な条件下で
効率よく製造できる方法を提供することにある。本発明
の他の目的は、入手容易な原料からγ,δ−不飽和カル
ボニル化合物を収率よく製造できる方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、イリジウム触媒を用
いると、アリルビニルエーテル類やジアリルエーテル類
だけでなく、入手容易なアリルホモアリルエーテル類な
どからでも転位反応が円滑に進行して対応するγ,δ−
不飽和カルボニル化合物を高い収率で製造できることを
見出し、本発明を完成した。
を達成するため鋭意検討した結果、イリジウム触媒を用
いると、アリルビニルエーテル類やジアリルエーテル類
だけでなく、入手容易なアリルホモアリルエーテル類な
どからでも転位反応が円滑に進行して対応するγ,δ−
不飽和カルボニル化合物を高い収率で製造できることを
見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、下記式(1) Ra−O−Rb (1) (式中、Raはホモアリル基又はアリル基を示し、Rbは
ビニル基、アリル基又はホモアリル基を示す)で表され
る不飽和エーテルをイリジウム触媒の存在下で反応させ
て、式(1)におけるRaのα位の炭素原子とβ位の炭
素原子間に二重結合が移動し、式(1)におけるRbの
α′位の炭素原子がカルボニル炭素原子となり、且つ式
(1)におけるRbのβ′位の炭素原子とRaのγ位の炭
素原子とが結合したγ,δ−不飽和カルボニル化合物を
生成させることを特徴とするγ,δ−不飽和カルボニル
化合物の製造法を提供する。なお、本明細書では、ビニ
ル基、アリル基及びホモアリル基を、それぞれ置換基を
有するビニル基、アリル基、ホモアリル基をも含む広義
の意味に用いる。
ビニル基、アリル基又はホモアリル基を示す)で表され
る不飽和エーテルをイリジウム触媒の存在下で反応させ
て、式(1)におけるRaのα位の炭素原子とβ位の炭
素原子間に二重結合が移動し、式(1)におけるRbの
α′位の炭素原子がカルボニル炭素原子となり、且つ式
(1)におけるRbのβ′位の炭素原子とRaのγ位の炭
素原子とが結合したγ,δ−不飽和カルボニル化合物を
生成させることを特徴とするγ,δ−不飽和カルボニル
化合物の製造法を提供する。なお、本明細書では、ビニ
ル基、アリル基及びホモアリル基を、それぞれ置換基を
有するビニル基、アリル基、ホモアリル基をも含む広義
の意味に用いる。
【0006】
【発明の実施の形態】[原料不飽和エーテル]本発明で
は、原料として前記式(1)で表される不飽和エーテル
を用いる。式(1)において、Raはホモアリル基又は
アリル基を示し、Rbはビニル基、アリル基又はホモア
リル基を示す。これらのホモアリル基、アリル基、ビニ
ル基は、反応を損なわない範囲で置換基を有していても
よい。また、これらの置換基は互いに結合して隣接する
1又は複数の炭素原子ととともに環を形成してもよい。
は、原料として前記式(1)で表される不飽和エーテル
を用いる。式(1)において、Raはホモアリル基又は
アリル基を示し、Rbはビニル基、アリル基又はホモア
リル基を示す。これらのホモアリル基、アリル基、ビニ
ル基は、反応を損なわない範囲で置換基を有していても
よい。また、これらの置換基は互いに結合して隣接する
1又は複数の炭素原子ととともに環を形成してもよい。
【0007】前記置換基には、例えば、炭化水素基、複
素環式基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換オキシ
基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、置換又
は無置換カルバモイル基、置換又は無置換アミノ基、ア
シル基、シアノ基、ニトロ基、オキソ基などが含まれ
る。
素環式基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換オキシ
基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、置換又
は無置換カルバモイル基、置換又は無置換アミノ基、ア
シル基、シアノ基、ニトロ基、オキソ基などが含まれ
る。
【0008】前記炭化水素基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、アリル基などの炭素
数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1
〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基
(アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基);シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロデ
シル、シクロドデシル基などの炭素数3〜20(好まし
くは炭素数3〜10)程度の脂環式炭化水素基(シクロ
アルキル基、シクロアルケニル基、橋かけ環炭化水素基
等);フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜20程度
の芳香族炭化水素基などが含まれる。
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、アリル基などの炭素
数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1
〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基
(アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基);シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロデ
シル、シクロドデシル基などの炭素数3〜20(好まし
くは炭素数3〜10)程度の脂環式炭化水素基(シクロ
アルキル基、シクロアルケニル基、橋かけ環炭化水素基
等);フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜20程度
の芳香族炭化水素基などが含まれる。
【0009】また、前記複素環式基に対応する複素環に
は、例えば、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピ
ロール環などのヘテロ原子として酸素原子、硫黄原子又
は窒素原子を含む複素環が含まれる。これらの炭化水素
基、複素環式基は置換基(例えば、炭化水素基、複素環
式基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換オキシ基、
カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、置換又は無
置換カルバモイル基、置換又は無置換アミノ基、アシル
基、シアノ基、ニトロ基など)を有していてもよい。
は、例えば、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピ
ロール環などのヘテロ原子として酸素原子、硫黄原子又
は窒素原子を含む複素環が含まれる。これらの炭化水素
基、複素環式基は置換基(例えば、炭化水素基、複素環
式基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換オキシ基、
カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、置換又は無
置換カルバモイル基、置換又は無置換アミノ基、アシル
基、シアノ基、ニトロ基など)を有していてもよい。
【0010】前記ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素原子が含まれる。置換オキシ基としては、例
えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ基などのアルコキシ
基;アセトキシ、プロピオニルオキシ基などのアシルオ
キシ基などが挙げられる。置換オキシカルボニル基とし
ては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル基などのアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボ
ニルなどのアリールオキシカルボニル基;ベンジルオキ
シカルボニル基などのアラルキルオキシカルボニル基な
どが例示される。置換カルバモイル基としては、例え
ば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル基など
のモノ又はジアルキル置換カルバモイル基などが挙げら
れる。置換アミノ基としては、例えば、メチルアミノ、
ジメチルアミノ、ピペリジノ基などのモノ又はジアルキ
ルアミノ基や環状アミノ基などが例示される。
素、ヨウ素原子が含まれる。置換オキシ基としては、例
えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ基などのアルコキシ
基;アセトキシ、プロピオニルオキシ基などのアシルオ
キシ基などが挙げられる。置換オキシカルボニル基とし
ては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル基などのアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボ
ニルなどのアリールオキシカルボニル基;ベンジルオキ
シカルボニル基などのアラルキルオキシカルボニル基な
どが例示される。置換カルバモイル基としては、例え
ば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル基など
のモノ又はジアルキル置換カルバモイル基などが挙げら
れる。置換アミノ基としては、例えば、メチルアミノ、
ジメチルアミノ、ピペリジノ基などのモノ又はジアルキ
ルアミノ基や環状アミノ基などが例示される。
【0011】また、上記の置換基が、互いに結合して、
隣接する1又は複数の炭素原子ととともに形成する環と
しては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、
シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン
環、シクロデカン環、シクロドデカン環などの3〜20
員(好ましくは3〜10員)程度の脂環式炭素環(シク
ロアルカン環、シクロアルケン環、橋かけ環など);テ
トラヒドロフラン環、オキソラン環などの非芳香族性複
素環などが挙げられる。
隣接する1又は複数の炭素原子ととともに形成する環と
しては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、
シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン
環、シクロデカン環、シクロドデカン環などの3〜20
員(好ましくは3〜10員)程度の脂環式炭素環(シク
ロアルカン環、シクロアルケン環、橋かけ環など);テ
トラヒドロフラン環、オキソラン環などの非芳香族性複
素環などが挙げられる。
【0012】前記式(1)で表される不飽和エーテルに
は、ホモアリルビニルエーテル類、アリルホモアリルエ
ーテル類、ジホモアリルエーテル類、アリルビニルエー
テル類、ジアリルエーテル類が含まれる。
は、ホモアリルビニルエーテル類、アリルホモアリルエ
ーテル類、ジホモアリルエーテル類、アリルビニルエー
テル類、ジアリルエーテル類が含まれる。
【0013】これらの不飽和エーテルのうちアリルホモ
アリルエーテル類には、下記式(2)
アリルエーテル類には、下記式(2)
【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R
9、R10は、それぞれ、水素原子又は有機基を示す)で
表される化合物が含まれる。
9、R10は、それぞれ、水素原子又は有機基を示す)で
表される化合物が含まれる。
【0014】R1等における有機基としては、前記ホモ
アリル基等が有していてもよい置換基として例示した基
などが挙げられる。また、R1等は、互いに結合して、
隣接する1又は複数の炭素原子とともに前記のような環
を形成していてもよい。
アリル基等が有していてもよい置換基として例示した基
などが挙げられる。また、R1等は、互いに結合して、
隣接する1又は複数の炭素原子とともに前記のような環
を形成していてもよい。
【0015】式(2)で表されるアリルホモアリルエー
テルの代表的な例として、例えば、アリル=3−ブテニ
ル=エーテル、アリル=1−メチル−3−ブテニル=エ
ーテル、アリル=1,1−ジメチル−3−ブテニル=エ
ーテル、アリル=1−エチル−3−ブテニル=エーテ
ル、アリル=1−プロピル−3−ブテニル=エーテル、
アリル=1−フェニル−3−ブテニル=エーテル、アリ
ル=3−ペンテニル=エーテル、1−アリル−1−アリ
ルオキシシクロペンタン、1−アリル−1−アリルオキ
シシクロヘキサン、1−アリル−1−アリルオキシシク
ロオクタン、1−アリル−1−(2−ブテニルオキシ)
シクロヘキサンなどが挙げられる。
テルの代表的な例として、例えば、アリル=3−ブテニ
ル=エーテル、アリル=1−メチル−3−ブテニル=エ
ーテル、アリル=1,1−ジメチル−3−ブテニル=エ
ーテル、アリル=1−エチル−3−ブテニル=エーテ
ル、アリル=1−プロピル−3−ブテニル=エーテル、
アリル=1−フェニル−3−ブテニル=エーテル、アリ
ル=3−ペンテニル=エーテル、1−アリル−1−アリ
ルオキシシクロペンタン、1−アリル−1−アリルオキ
シシクロヘキサン、1−アリル−1−アリルオキシシク
ロオクタン、1−アリル−1−(2−ブテニルオキシ)
シクロヘキサンなどが挙げられる。
【0016】また、前記不飽和エーテルのうちジアリル
エーテル類には、下記式(3)
エーテル類には、下記式(3)
【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R11、
R12は、それぞれ、水素原子又は有機基を示す)で表さ
れる化合物が含まれる。
R12は、それぞれ、水素原子又は有機基を示す)で表さ
れる化合物が含まれる。
【0017】R1等における有機基としては、前記ホモ
アリル基等が有していてもよい置換基として例示した基
などが挙げられる。また、R1等は、互いに結合して、
隣接する1又は複数の炭素原子とともに前記のような環
を形成していてもよい。
アリル基等が有していてもよい置換基として例示した基
などが挙げられる。また、R1等は、互いに結合して、
隣接する1又は複数の炭素原子とともに前記のような環
を形成していてもよい。
【0018】式(2)で表されるジアリルエーテル類の
代表的な例として、例えば、ジアリルエーテル、アリル
=2−ブテニル=エーテル、アリル=1−メチル−2−
プロペニル=エーテル、アリル=1,1−ジメチル−2
−プロペニル=エーテル、アリル=1−エチル−2−プ
ロペニル=エーテル、アリル=1−プロピル−2−プロ
ペニル=エーテル、アリル=1−フェニル−2−プロペ
ニル=エーテル、アリル=2−ペンテニル=エーテル、
1−アリルオキシ−1−(1−プロペニル)シクロペン
タン、1−アリルオキシ−1−(1−プロペニル)シク
ロヘキサン、1−アリルオキシ−1−(1−プロペニ
ル)シクロオクタンなどが挙げられる。
代表的な例として、例えば、ジアリルエーテル、アリル
=2−ブテニル=エーテル、アリル=1−メチル−2−
プロペニル=エーテル、アリル=1,1−ジメチル−2
−プロペニル=エーテル、アリル=1−エチル−2−プ
ロペニル=エーテル、アリル=1−プロピル−2−プロ
ペニル=エーテル、アリル=1−フェニル−2−プロペ
ニル=エーテル、アリル=2−ペンテニル=エーテル、
1−アリルオキシ−1−(1−プロペニル)シクロペン
タン、1−アリルオキシ−1−(1−プロペニル)シク
ロヘキサン、1−アリルオキシ−1−(1−プロペニ
ル)シクロオクタンなどが挙げられる。
【0019】さらに、前記不飽和エーテルのうちホモア
リルビニルエーテル類、ジホモアリルエーテル類、アリ
ルビニルエーテル類の例としては、前記式(2)で表さ
れるアリルホモアリルエーテル類や式(3)で表される
ジアリルエーテル類に近似した構造の化合物が挙げられ
る。
リルビニルエーテル類、ジホモアリルエーテル類、アリ
ルビニルエーテル類の例としては、前記式(2)で表さ
れるアリルホモアリルエーテル類や式(3)で表される
ジアリルエーテル類に近似した構造の化合物が挙げられ
る。
【0020】[イリジウム触媒]本発明では、触媒とし
てイリジウム化合物を用いる。イリジウム化合物には、
広範な有機及び無機のイリジウム化合物が含まれる。そ
れらの中でも特にイリジウム錯体が好ましい。
てイリジウム化合物を用いる。イリジウム化合物には、
広範な有機及び無機のイリジウム化合物が含まれる。そ
れらの中でも特にイリジウム錯体が好ましい。
【0021】イリジウム錯体としては、例えば、ジ−μ
−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジ
ウム(I)[Ir(cod)Cl]2、ジ−μ−クロロテトラキス
(シクロオクテン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロ
ロテトラキス(エチレン)二イリジウム(I)、ジ−μ
−クロロジクロロビス(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)二イリジウム(III)、トリクロロトリス(トリ
エチルホスフィン)イリジウム(III)、クロロカルボ
ニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム
(I)、クロロエチレンビス(トリフェニルホスフィ
ン)イリジウム(I)、1,5−シクロオクタジエン
{1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}イリ
ジウム(I)ヘキサフルオロリン酸塩、ビス{1,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}イリジウム
(I)塩化物、ペンタメチルシクロペンタジエニルビス
(エチレン)イリジウム(I)などが挙げられる。
−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジ
ウム(I)[Ir(cod)Cl]2、ジ−μ−クロロテトラキス
(シクロオクテン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロ
ロテトラキス(エチレン)二イリジウム(I)、ジ−μ
−クロロジクロロビス(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)二イリジウム(III)、トリクロロトリス(トリ
エチルホスフィン)イリジウム(III)、クロロカルボ
ニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム
(I)、クロロエチレンビス(トリフェニルホスフィ
ン)イリジウム(I)、1,5−シクロオクタジエン
{1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}イリ
ジウム(I)ヘキサフルオロリン酸塩、ビス{1,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}イリジウム
(I)塩化物、ペンタメチルシクロペンタジエニルビス
(エチレン)イリジウム(I)などが挙げられる。
【0022】これらのイリジウム錯体は適当な配位子と
組み合わせて使用することもできる。前記配位子とし
て、例えば、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシ
クロアルキルホスフィン、トリメチルホスフィンやトリ
ブチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、トリフ
ェニルホスフィン等のトリアリールホスフィンなどのリ
ン原子含有配位子;酸素原子含有配位子;窒素原子含有
配位子;炭素−炭素二重結合含有配位子などが挙げられ
る。これらの配位子の使用量は、反応を阻害しない範囲
内で適宜選択できるが、一般には、前記イリジウム錯体
1モルに対して、0.5〜10モル程度、好ましくは1
〜5モル程度である。
組み合わせて使用することもできる。前記配位子とし
て、例えば、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシ
クロアルキルホスフィン、トリメチルホスフィンやトリ
ブチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、トリフ
ェニルホスフィン等のトリアリールホスフィンなどのリ
ン原子含有配位子;酸素原子含有配位子;窒素原子含有
配位子;炭素−炭素二重結合含有配位子などが挙げられ
る。これらの配位子の使用量は、反応を阻害しない範囲
内で適宜選択できるが、一般には、前記イリジウム錯体
1モルに対して、0.5〜10モル程度、好ましくは1
〜5モル程度である。
【0023】イリジウム触媒の使用量は、原料の種類や
触媒の種類等によって適宜選択できるが、一般には、原
料として用いる不飽和エーテル1モルに対して、0.0
01〜0.2モル程度、好ましくは0.005〜0.1
モル程度、さらに好ましくは0.01〜0.06モル程
度である。
触媒の種類等によって適宜選択できるが、一般には、原
料として用いる不飽和エーテル1モルに対して、0.0
01〜0.2モル程度、好ましくは0.005〜0.1
モル程度、さらに好ましくは0.01〜0.06モル程
度である。
【0024】本発明では、前記イリジウム触媒に加え
て、反応速度や反応の選択性を高めるため、必要に応じ
て助触媒を使用してもよい。助触媒としては、例えば、
塩基、酸、イリジウム化合物以外の遷移金属化合物など
が例示される。これらの中でも、特に塩基を助触媒とし
て用いると反応が著しく促進される。
て、反応速度や反応の選択性を高めるため、必要に応じ
て助触媒を使用してもよい。助触媒としては、例えば、
塩基、酸、イリジウム化合物以外の遷移金属化合物など
が例示される。これらの中でも、特に塩基を助触媒とし
て用いると反応が著しく促進される。
【0025】上記塩基としては、例えば、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭
酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアル
カリ金属炭酸水素塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、炭酸バリウム等のアルカリ土類金属炭酸
塩;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム等のアルカリ土類金属水酸化物;ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アル
コキシド;酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸
塩;ピリジン、トリエチルアミンなどのアミン類や含窒
素複素環化合物などが挙げられる。
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭
酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアル
カリ金属炭酸水素塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、炭酸バリウム等のアルカリ土類金属炭酸
塩;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム等のアルカリ土類金属水酸化物;ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アル
コキシド;酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸
塩;ピリジン、トリエチルアミンなどのアミン類や含窒
素複素環化合物などが挙げられる。
【0026】これらの中でも、特に炭酸ナトリウムなど
のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウムなどのアル
カリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属アルコキシド、アル
カリ金属有機酸塩などが好ましい。塩基の添加量は、原
料不飽和エーテルの種類等によっても異なるが、通常、
不飽和エーテル1モルに対して、0.01〜0.5モル
程度、好ましくは0.05〜0.3モル程度である。
のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウムなどのアル
カリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属アルコキシド、アル
カリ金属有機酸塩などが好ましい。塩基の添加量は、原
料不飽和エーテルの種類等によっても異なるが、通常、
不飽和エーテル1モルに対して、0.01〜0.5モル
程度、好ましくは0.05〜0.3モル程度である。
【0027】[反応]反応は溶媒の存在下又は非存在下
で行われる。溶媒としては、反応を阻害しないものであ
ればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水
素;ペンタン、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水
素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベン
ゼンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、プロ
ピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ホル
ムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ニトロベンゼ
ン、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル、ベンジルアルコールなどのアルコール類;ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどの鎖状
又は環状エーテル類;酢酸、プロピオン酸などの有機
酸;これらの混合溶媒などが挙げられる。
で行われる。溶媒としては、反応を阻害しないものであ
ればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水
素;ペンタン、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水
素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベン
ゼンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、プロ
ピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ホル
ムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ニトロベンゼ
ン、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル、ベンジルアルコールなどのアルコール類;ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどの鎖状
又は環状エーテル類;酢酸、プロピオン酸などの有機
酸;これらの混合溶媒などが挙げられる。
【0028】反応温度は、原料として用いる不飽和エー
テルの種類によって適宜選択できるが、通常、10〜2
00℃、好ましくは30〜180℃、さらに好ましくは
50〜150℃程度である。反応は、回分式、半回分
式、連続式などの慣用の方法により行うことができる。
反応終了後、反応生成物は、慣用の方法、例えば、濾
過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマト
グラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分
離手段により容易に分離精製できる。
テルの種類によって適宜選択できるが、通常、10〜2
00℃、好ましくは30〜180℃、さらに好ましくは
50〜150℃程度である。反応は、回分式、半回分
式、連続式などの慣用の方法により行うことができる。
反応終了後、反応生成物は、慣用の方法、例えば、濾
過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマト
グラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分
離手段により容易に分離精製できる。
【0029】本発明の方法では、前記式(1)における
Raのα位の炭素原子とβ位の炭素原子間に二重結合が
移動し、式(1)におけるRbのα′位の炭素原子がカ
ルボニル炭素原子となり、且つ式(1)におけるRbの
β′位の炭素原子とRaのγ位の炭素原子とが結合した
γ,δ−不飽和カルボニル化合物(γ,δ−不飽和アル
デヒド、γ,δ−不飽和ケトン)が生成する。
Raのα位の炭素原子とβ位の炭素原子間に二重結合が
移動し、式(1)におけるRbのα′位の炭素原子がカ
ルボニル炭素原子となり、且つ式(1)におけるRbの
β′位の炭素原子とRaのγ位の炭素原子とが結合した
γ,δ−不飽和カルボニル化合物(γ,δ−不飽和アル
デヒド、γ,δ−不飽和ケトン)が生成する。
【0030】より具体的には、不飽和エーテルとして前
記式(2)で表されるアリルホモアリルエーテル類を用
いた場合には、下記式(4)
記式(2)で表されるアリルホモアリルエーテル類を用
いた場合には、下記式(4)
【化3】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R
9、R10は前記に同じ)で表されるγ,δ−不飽和カル
ボニル化合物が生成する。また、式(3)で表されるジ
アリルエーテル類からは、下記式(5)
9、R10は前記に同じ)で表されるγ,δ−不飽和カル
ボニル化合物が生成する。また、式(3)で表されるジ
アリルエーテル類からは、下記式(5)
【化4】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R11、
R12は前記に同じ)で表されるγ,δ−不飽和カルボニ
ル化合物が生成する。
R12は前記に同じ)で表されるγ,δ−不飽和カルボニ
ル化合物が生成する。
【0031】いわゆるクライゼン転位反応では、下記式
に示されるように、アリルビニルエーテル類(A)が
[3,3]シグマトロピー転位により対応するγ,δ−
不飽和カルボニル化合物(B)に変換される。
に示されるように、アリルビニルエーテル類(A)が
[3,3]シグマトロピー転位により対応するγ,δ−
不飽和カルボニル化合物(B)に変換される。
【化5】
【0032】しかるに、本発明の方法によれば、不飽和
エーテルとしてアリルビニルエーテル類を用いた場合だ
けでなく、アリルホモアリルエーテル類やジアリルエー
テル類などを用いた場合でも、γ,δ−不飽和カルボニ
ル化合物が良好な収率で生成する。これは、イリジウム
触媒の作用により、前記Raにおいては、ホモアリル基
が対応するアリル基に異性化するとともに、Rbにおい
ては、ホモアリル基やアリル基がビニル基に異性化し、
次いで上記のような機構により対応するγ,δ−不飽和
カルボニル化合物が生成するためと推測される。
エーテルとしてアリルビニルエーテル類を用いた場合だ
けでなく、アリルホモアリルエーテル類やジアリルエー
テル類などを用いた場合でも、γ,δ−不飽和カルボニ
ル化合物が良好な収率で生成する。これは、イリジウム
触媒の作用により、前記Raにおいては、ホモアリル基
が対応するアリル基に異性化するとともに、Rbにおい
ては、ホモアリル基やアリル基がビニル基に異性化し、
次いで上記のような機構により対応するγ,δ−不飽和
カルボニル化合物が生成するためと推測される。
【0033】本発明は、特に、アリルホモアリルエーテ
ル等のようなホモアリル基を有するエーテルであっても
円滑に異性化及び転位反応が進行してγ,δ−不飽和カ
ルボニル化合物を与えるという点に大きな特色がある。
なお、前記Ra、Rbの組み合わせにより、γ,δ−不飽
和ケトンとγ,δ−不飽和アルデヒドとが生成可能であ
る場合には、通常、γ,δ−不飽和アルデヒドが優先し
て生成する。
ル等のようなホモアリル基を有するエーテルであっても
円滑に異性化及び転位反応が進行してγ,δ−不飽和カ
ルボニル化合物を与えるという点に大きな特色がある。
なお、前記Ra、Rbの組み合わせにより、γ,δ−不飽
和ケトンとγ,δ−不飽和アルデヒドとが生成可能であ
る場合には、通常、γ,δ−不飽和アルデヒドが優先し
て生成する。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、温和な条件下でγ,δ
−不飽和カルボニル化合物を簡易に製造することができ
る。また、入手容易なアリルホモアリルエーテル類か
ら、対応するγ,δ−不飽和カルボニル化合物を収率よ
く製造できる。
−不飽和カルボニル化合物を簡易に製造することができ
る。また、入手容易なアリルホモアリルエーテル類か
ら、対応するγ,δ−不飽和カルボニル化合物を収率よ
く製造できる。
【0035】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。
【0036】実施例1 1−アリル−1−アリルオキシシクロヘキサン3ミリモ
ル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]2 0.09ミリ
モル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)0.
18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、及び
トルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌し
た。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付して精製したところ、4−シクロヘキシリ
デン−2,3−ジメチルブタナールが82%の収率で得
られた。
ル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]2 0.09ミリ
モル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)0.
18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、及び
トルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌し
た。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付して精製したところ、4−シクロヘキシリ
デン−2,3−ジメチルブタナールが82%の収率で得
られた。
【0037】実施例2 アリル=1,1−ジメチル−3−ブテニル=エーテル3
ミリモル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタ
ジエン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]20.09ミ
リモル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)
0.18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、
及びトルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌
した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して精製したところ、2,3,5−トリ
メチル−4−ヘキセナールが79%の収率で得られた。
ミリモル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタ
ジエン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]20.09ミ
リモル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)
0.18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、
及びトルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌
した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して精製したところ、2,3,5−トリ
メチル−4−ヘキセナールが79%の収率で得られた。
【0038】実施例3 アリル=1−プロピル−2−プロペニル=エーテル3ミ
リモル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジ
エン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]2 0.09ミ
リモル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)
0.18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、
及びトルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌
した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して精製したところ、2−メチル−4−
オクテナールが78%の収率で得られた。
リモル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジ
エン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]2 0.09ミ
リモル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)
0.18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、
及びトルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌
した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して精製したところ、2−メチル−4−
オクテナールが78%の収率で得られた。
【0039】実施例4 アリル=1−フェニル−3−ブテニル=エーテル3ミリ
モル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]2 0.09ミリ
モル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)0.
18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、及び
トルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌し
た。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付して精製したところ、2,3−ジメチル−
5−フェニル−4−ペンテナールが81%の収率で得ら
れた。
モル、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]2 0.09ミリ
モル、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)0.
18ミリモル、炭酸ナトリウム0.45ミリモル、及び
トルエン10mlの混合液を100℃で6時間攪拌し
た。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付して精製したところ、2,3−ジメチル−
5−フェニル−4−ペンテナールが81%の収率で得ら
れた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項1】 下記式(1) Ra−O−Rb (1) (式中、Raはホモアリル基又はアリル基を示し、Rbは
ビニル基、アリル基又はホモアリル基を示す)で表され
る不飽和エーテルをイリジウム触媒の存在下で反応させ
て、式(1)におけるRaのα位の炭素原子とβ位の炭
素原子間に二重結合が移動し、式(1)におけるRbの
α′位の炭素原子がカルボニル炭素原子となり、且つ式
(1)におけるRbのβ′位の炭素原子とRaのγ位の炭
素原子とが結合したγ,δ−不飽和カルボニル化合物を
生成させることを特徴とするγ,δ−不飽和カルボニル
化合物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067678A JP2001253843A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | γ,δ−不飽和カルボニル化合物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067678A JP2001253843A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | γ,δ−不飽和カルボニル化合物の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001253843A true JP2001253843A (ja) | 2001-09-18 |
Family
ID=18586830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000067678A Pending JP2001253843A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | γ,δ−不飽和カルボニル化合物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001253843A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012097044A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Hokko Chem Ind Co Ltd | アルデヒドの精製方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0867661A (ja) * | 1994-07-28 | 1996-03-12 | Firmenich Sa | カンホレンアルデヒド誘導体、その製法及びそれを含有する芳香付け成分 |
-
2000
- 2000-03-10 JP JP2000067678A patent/JP2001253843A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0867661A (ja) * | 1994-07-28 | 1996-03-12 | Firmenich Sa | カンホレンアルデヒド誘導体、その製法及びそれを含有する芳香付け成分 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012097044A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Hokko Chem Ind Co Ltd | アルデヒドの精製方法 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091110 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20100413 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |