JP2001253006A - 帯電防止被膜付基材 - Google Patents

帯電防止被膜付基材

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JP2001253006A
JP2001253006A JP2000068818A JP2000068818A JP2001253006A JP 2001253006 A JP2001253006 A JP 2001253006A JP 2000068818 A JP2000068818 A JP 2000068818A JP 2000068818 A JP2000068818 A JP 2000068818A JP 2001253006 A JP2001253006 A JP 2001253006A
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Seiichi Kashiwabara
誠一 柏原
Masako Yokoyama
雅子 横山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、光触媒活性に優れ、しかも帯電防
止性能を備えた基材および、光触媒活性に優れ、しかも
帯電防止性能を備えた上に光反射防止性を有する基材を
提供することを目的とする。。 【解決手段】 アモルファス型過酸化チタンからなる帯
電防止層を基材上に形成し、該帯電防止層上に膜厚1μ
m以下の光半導体からなる光触媒層を形成する。さらに
該光触媒層の屈折率を帯電防止層より低くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止層および
光触媒層を有する基材に関する。詳しくはアモルファス
型過酸化チタンからなる帯電防止層および光半導体から
なる光触媒層を有する基材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、帯電防止基材として、硬化性
化合物中に特定の粒子径の導電性粒子を特定の重量比で
混合してなる導電性塗料を基材表面に塗布、硬化させて
なる帯電防止基材が知られている(例えば特開平8−2
0734号公報など)。しかしながら、これらの硬化性
化合物は主に有機化合物からなり、導電性塗料を塗布、
硬化させて得られる硬化被膜の表面硬度が必ずしも十分
でなかったり、また該表面上に光触媒層をコートする
と、帯電防止性能が十分でなかったり、光触媒によって
硬化被膜が劣化するといった問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は、光触媒
活性に優れ、しかも帯電防止性能を備えた基材を提供す
ることを目的とする。さらに光反射防止性を有する基材
を提供することも目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、基材表面に過酸
化チタン水溶液を塗布、乾燥してアモルファス型過酸化
チタン被膜を形成することで、上記課題である帯電防止
被膜付基材が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、(1) アモルファス
型過酸化チタンからなる帯電防止層が基材上に形成さ
れ、上記帯電防止層上に膜厚1μm以下の光半導体から
なる光触媒層が形成されていることを特徴とする帯電防
止被膜付基材、(2) 光触媒層が帯電防止層よりも屈
折率が低いことを特徴とする上記1の帯電防止被膜付基
材、(3) 基材が無機物質からなる上記1又は2の帯
電防止被膜付基材、(4) 基材が有機物質からなる上
記1又は2の帯電防止被膜付基材、である。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる基材としては、とくに限定されるものではな
いが、無機基材としては、例えば、パイレックス(登録
商標)、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラスなどの無機ガラ
ス類、アルミナ、シリケートなどのセラミックス類など
からなる平板、立体物、フィルム、繊維などが挙げら
れ、有機基材としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、
エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸エステル
樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹
脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、合成
ゴム、天然ゴムなどからなる平板、立体物、フィルムな
どが好適に利用できる。また、本発明で用いられる基材
の材料は、上記無機材料および有機材料を原料とする塗
料で表面がコートされた基材も含まれる。
【0006】本発明の帯電防止層に用いられるアモルフ
ァス型過酸化チタンは、過酸化チタン溶液を塗布、乾燥
することによって得られる。該過酸化チタン溶液は、下
記の方法で調製することが出来る。すなわち、四塩化チ
タンを出発原料とする方法(特開平9−71418号公
報)、水素化チタンを原料とする方法(特開昭62−2
52302号公報)、金属チタンを出発原料とする方
法、及び有機チタネートを原料とする方法(「建築設備
と配管工事」1998年、6月号、P.6)等が挙げら
れる。過酸化チタン溶液の濃度は、酸化チタン換算で
0.01重量%〜5重量%の範囲が好ましく、より好ま
しくは、0.5重量%〜3重量%の範囲である。0.0
1重量%未満であると生産性に欠け、5重量%を超える
と液が粘稠となり、ゲル化し易く扱いにくくなる。
【0007】過酸化チタン溶液で用いられる溶媒は、特
に限定されるものではないが、好ましくは極性溶媒が良
く、例えば、水、アルコール(メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、i−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノールなど)、ケトン類(アセトン、メ
チルエチルケトンなど)などが挙げられ、1種もしくは
2種以上の混合溶媒が用いられる。この中でも、水が過
酸化チタン溶液の安定性、生産性コストから好ましく用
いられる。
【0008】基材表面への塗布方法は、塗布液をスプレ
ーコーティング、フローコーティング、ディップコーテ
ィング、ロールコーティング、スピンコーティング、バ
ーコーティングなどの種々の方法を適宜利用することが
できる。塗膜の乾燥温度は、アモルファス型過酸化チタ
ンが結晶転移しない程度に加熱すればよく、好ましくは
30℃以上200℃以下、より好ましくは、80℃以上
150℃以下の乾燥温度が良い。また基材の耐熱温度以
下であることが必要である。
【0009】また、該過酸化チタン溶液が水溶液である
場合には、この溶液に界面活性剤を添加して、表面張力
を小さくすることによって、基材への塗布性を上げるこ
とができる。添加する界面活性剤の量は、過酸化チタン
溶液の固形分に対して、0.1〜80重量%の範囲で添
加され、好ましくは、1〜25重量%の範囲である。添
加量が0.1重量%未満なら表面張力の低下がほとんど
なく、界面活性剤添加の効果が得られず、また、80重
量%以上の添加においては、塗膜乾燥後の膜の硬度およ
び密着性が悪くなり好ましくない。
【0010】本発明の光触媒層に用いられる光半導体と
しては、TiO2、ZnO、ZnS、SrTiO3、Cd
S、CdSe、GaP、InP、In23、GaAs、
BaTiO3、K2NbO3、Fe23、Ta25、W
3、SnO2、Bi23、NiO、Cu2O、SiC、
RuO2、MoS2などをあげることが出来る。この中で
も、結晶性のTiO2が好ましく用いられる。上記光半
導体からなる光触媒層の厚みは、1.0μm以下である
ことが必要である。好ましくは0.05μm以上、0.
8μm以下であり、更に好ましくは0.1μm以上0.
6μm以下である。光触媒層の厚みが、1.0μmより
厚くすれば、光触媒層の絶縁膜として性質が強くなり、
帯電防止性能が1014(Ω/□)以上となり、十分な帯
電防止性能を発揮しなくなる。また、光触媒層の厚み
が、0.05μm未満になると、光触媒活性が弱くなり
過ぎる傾向があり好ましくない。
【0011】本発明における光触媒層は、帯電防止層よ
りも屈折率が低い光触媒層であることが好ましい。光触
媒層が、アモルファス型過酸化チタンからなる帯電防止
層より屈折率が低い光触媒層とするには、帯電防止層を
形成するアモルファス型過酸化チタンより屈折率の低い
光半導体物質を用いて光触媒層を形成するか、光半導体
としてアモルファス型過酸化チタン膜の屈折率(2.0
〜2.5)以上の光半導体、例えばアナターゼ型酸化チ
タン(TiO2)(屈折率2.5)を用いる場合は、ア
ルコキシシランの加水分解縮合物やコロイダルシリカ等
のアナターゼ型酸化チタン(TiO2)よりも低屈折率
物質(約1.5前後)を混合させた組成物を用いること
で、帯電防止層よりも低い屈折率の光触媒層を形成す
る。光触媒層の屈折率は1.5以上2.0未満であるこ
とが好ましく、より好ましくは1.5以上1.8以下で
ある。
【0012】光触媒層の屈折率を帯電防止層の屈折率よ
り低くくするために混合する低屈折率物質としては、屈
折率が約1.5前後のもので、かつ光触媒に対して難分
解性のものであれば全て用いることができるが、好まし
くはアルコキシシランの加水分解縮合物やコロイダルシ
リカ等の無機物主体のものが好ましい。光半導体がアナ
ターゼ型酸化チタン(TiO2)である場合、アナター
ゼ型酸化チタン(TiO2)と上記低屈折率物質との混
合組成比は、全固形分に対するアナターゼ型酸化チタン
(TiO2)の重量分率が20〜80wt%であること
が好ましい。20%未満であると、光触媒層の光触媒体
としての活性が、弱くなり、80%より多い場合では、
光触媒層の屈折率が帯電防止層の屈折率とほぼ同等かそ
れ以上になり、光反射防止性が弱くなる。さらに好まし
くは、アナターゼ型酸化チタン(TiO2)の重量分率
が30〜70wt%である。
【0013】低屈折率物質として好ましく用いられるア
ルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチル
トリブトキシシラン、メチルトリクロルシラン、メチル
トリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチル
トリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エ
チルトリブトキシシラン、エチルトリクロルシラン、エ
チルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラ
ン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルト
リクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−
プロピルトリブトキシシラン、n−プロピルトリプロポ
キシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘ
キシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリプロポキ
シシラン、n−ヘキシルトリブトキシシラン、n−ヘキ
シルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラ
ン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエ
トキシシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−
デシルトリブトキシシラン、n−デシルトリクロルシラ
ン、n−デシルトリブロムシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ
プロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、フェ
ニルジエトキシクロルシランなどが挙げられる。
【0014】本発明のアモルファス型過酸化チタンから
なる帯電防止層の膜厚は、0.01μm以上1.0μm
以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは、0.05μ
m以上0.5μm以下である。膜厚が0.01μm未満
であると、十分な帯電防止性能が発揮できず、また膜厚
が1.0μmより厚いと、乾燥塗膜にクラックが入りや
すく、結果として、帯電防止性能が落ちたり、塗膜の密
着性が落ちたりする傾向にあり、好ましくない。
【0015】本発明の光触媒層の形成方法は、上記光半
導体微粒子の分散溶液をスプレーコーティング、フロー
コーティング、ディップコーティング、スピンコーティ
ング、ロールコーティング、バーコーティングなどの塗
布方法によって、該帯電防止層の上に形成される。光半
導体が分散した液の調製方法として、光半導体微粒子の
粉末を塩酸、硝酸、硫酸などの強酸で粒子表面を解膠す
ることによって、水またはアルコールなどの分散媒に分
散させたり、光半導体微粒子の粉末を過酸化チタン溶液
中に入れ、ホモゲナイザーや超音波処理によって分散さ
せたり、あるいは過酸化チタン水溶液を80℃から10
0℃の温度で加熱還流することによって、過酸化チタン
をアナターゼ型酸化チタン微粒子に転移させるなどの方
法が用いられる。また、特にアナターゼ型の酸化チタン
微粒子が分散した液として、(株)田中転写製の「TO
ゾル」、石原産業(株)製の「STK−01」、日本曹
達(株)製の「NRC−300C」などの市販の光触媒
コーティング剤も利用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施例および比較例によっ
て本発明をさらに詳細に説明する。
【0017】
【合成例1】<過酸化チタン水溶液の製造>四塩化チタ
ン(TiCl4)60重量%水溶液10mlに、アンモ
ニア水(2.5重量%)を約100ml加えpH6〜7
に中和させると、淡青味白色の水酸化チタン(Ti(O
H)4)の沈殿物を生じる。この沈殿物をデカンテーシ
ョンにより分離、洗浄後、ウェット固形分40gにイオ
ン交換水を加え1.8Lのスラリーとし、30重量%過
酸化水素水0.2Lを作用させると、黄色透明の過酸化
チタン水溶液が得られた。これをエバポレーションにて
1.7重量%に濃縮調整した。
【0018】
【実施例1】合成例1で作製した過酸化チタン水溶液を
ミカサ(株)製スピンコータ(1H−D2)を用いて、
500rpm、180秒の条件で10cm角のパイレッ
クス板上にコーティングし、このガラス板を60℃、1
5分間、オーブンにて乾燥し、帯電防止層を形成した。
得られた帯電防止層付きガラス板を、分光光度計
((株)島津製作所製 UV−2500PC)を用いて、
波長400nm〜1100nmに対する透過率、帯電防
止層形成面側とガラス面側の反射率を測定し、光学理論
に基づくシミュレーションによって、帯電防止層の屈折
率を求めたところ、2.1〜2.4の範囲であった。
【0019】次に、上記帯電防止層の上面に光触媒コー
ティング剤であるアナターゼ型酸化チタン微粒子分散溶
液((株)田中転写製 TOゾル(濃度2.40重量
%))を、上記スピンコーターを用いて、500rp
m、180秒でスピンコートし、150℃、30分間の
乾燥を行い光触媒層とした。この帯電防止被膜付基材を
暗照下、23℃、50%RHの条件で24時間静置した
後、表面抵抗率を表面抵抗測定器(東亜電波工業(株)
製 SME−8310)を用いて測定したところ、2.
6×109(Ω/□)であった。この基材表面の硬度
は、JIS K 5400に準拠した鉛筆引っかき値
で、6Hであった。帯電防止層および光触媒層の膜厚
は、走査型電子顕微鏡で断面を観察したところ、それぞ
れ0.1μmおよび0.2μmあった。また、光触媒層
の屈折率は、約2.3〜2.5であった。該帯電防止層
付き基材を、7cm角にカットし、3Lのテドラーバッ
グ中に設置し、アセトアルデヒドガスが250ppmに
なるように調整し、10Wのブラックライト(松下電器
製)を用いて、紫外線強度700μW/cm2の条件で
光触媒活性を評価したところ、アセトアルデヒドガス濃
度の1次反応近似で、その反応速度定数が1.2hr-1
であった。
【0020】
【実施例2】合成例1で作製した過酸化チタン水溶液9
5gに8重量%シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー
社製 L77)を5g添加した液を調製した。この調製
液をスピンコータ(ミカサ(株)製 1H−D2)を用
いて、200rpm、500秒の条件で10cm角のア
クリル樹脂透明板(旭化成工業(株)製 デラグラス
A)に塗布し、60℃、15分間、加熱乾燥した。この
時の帯電防止層の屈折率は、実施例1と同様の方法で測
定したところ、約2.0〜2.3の範囲であった。次
に、テトラエトキシシラン3.5gとエチルエトキシシ
ラン3.5gを混合した後、エタノール112gで希釈
し、2%塩酸水溶液24gを添加し、攪拌して3時間加
水分解させ、アルキルシリケートの縮合溶液を得た。こ
の溶液にコロイダルシリカ(日産化学(株)製 スノー
テックス30)を4g添加し、混合溶液とした。
【0021】この混合溶液30gと光触媒コーティング
剤であるアナターゼ型酸化チタン微粒子分散溶液
((株)田中転写製 TOゾル(濃度2.40重量
%))70gを混合し、光触媒層用のコーティング液を
調製した。この調製液を、上記スピンコータを用いて3
00rpm、300秒でコーティングし、80℃、30
分間の加熱乾燥をし、3日間室温にて放置し、光触媒層
とした。この帯電防止被膜付基材を暗照下、23℃、5
0%RHの条件で24時間静置した後、表面抵抗率を表
面抵抗測定器(東亜電波工業(株)製 SME−831
0)を用いて測定したところ、3.35×109(Ω/
□)であった。この基材表面の硬度は、JIS K54
00準拠の鉛筆引っかき値で2Hであった。帯電防止層
および光触媒層の膜厚は、走査型電子顕微鏡で断面を観
察したところ、それぞれ0.2および0.9μmあっ
た。
【0022】光触媒層の屈折率を求めるため、パイレッ
クス製のガラス板に上記光触媒用コーティング液をスピ
ンコーターを用いて、500rpm、180秒の条件でコ
ーティングし、80℃、30分間の加熱乾燥を施し、3
日間室温にて放置したサンプルを分光光度計にて、実施
例1と同様にして、屈折率を求めたところ、約1.8で
あった。該帯電防止層付き光触媒体を7cm角にカット
し、実施例1と同様にして、アセトアルデヒドガスの分
解活性を評価したところ、1次反応速度定数として、
0.4hr-1であった。
【0023】
【比較例1】イソプロパノール10gに、テトライソプ
ロポキシド2gを加えた液を調製した。この調製液をミ
カサ製スピンコータ(1H−D2)を用いて、500r
pm、180秒の条件で5cm角のパイレックス板上に
コーティングし、60℃、5分間、オーブンにて乾燥し
た。次に、このガラス板をオーブンから取り出し、室温
まで自然冷却した後、光触媒コーティング剤であるアナ
ターゼ型酸化チタン微粒子分散溶液((株)田中転写製
TOゾル(濃度2.40重量%))を、前記スピンコ
ーターを用いて、500rpm、180秒でスピンコー
トし、150℃、30分間の乾燥を行い光触媒層とし
た。この光触媒層付基材を暗照下、23℃、50%RH
の条件で24時間静置した後、表面抵抗率を表面抵抗測
定器(東亜電波工業(株)製 SME−8310)を用
いて測定したところ、無限大であった。
【0024】
【比較例2】製造例1で作製した過酸化チタン水溶液を
スピンコータ(ミカサ製 1H−D2)を用いて、50
0rpm、180秒の条件で10cm角のパイレックス
板上にコーティングし、このガラス板を60℃、15分
間、オーブンにて乾燥し、帯電防止層を形成した。次
に、上記ガラス板の帯電防止層の上面に、光触媒コーテ
ィング剤であるアナターゼ型酸化チタン微粒子分散溶液
((株)田中転写製 TOゾル(濃度2.40重量
%))を、ディッピングを3〜4回繰り返し塗布し、1
50℃、30分間の乾燥を行い光触媒層とした。この帯電
防止被膜付基材を暗照下、23℃、50%RHの条件で
24時間静置した後、表面抵抗率を表面抵抗測定器(東
亜電波工業(株)製 SME−8310)を用いて測定
したところ、6.9×1014(Ω/□)であり、帯電防
止性能としては不十分であった。帯電防止層および光触
媒層の膜厚は、走査型電子顕微鏡で断面を観察したとこ
ろ、それぞれ0.1および1.2μmあった。
【0025】
【発明の効果】本発明により、光触媒活性に優れ、塗膜
として十分な硬度を持つ帯電防止性能を有し、さらには
光反射防止に優れる基材を提供することが可能となっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 1/00 C09D 1/00 5/00 5/00 P 201/00 201/00 // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4F006 AA22 AB74 BA07 BA14 DA04 4F100 AA00B AA21A AG00B AH00B AK01B AK25B AT00B BA03 BA07 BA26A BA26C JA12A JG03A JL08C JN06 JN18A JN18C 4G069 AA01 AA03 AA08 BA04A BA04B BA48A CA10 CA17 DA06 EA08 EC26 4J038 AA011 DL021 DL031 DL071 HA211 HA441 KA12 MA09 NA19 NA20 PA18 PC03 PC07 PC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アモルファス型過酸化チタンからなる帯
    電防止層が基材上に形成され、上記帯電防止層上に膜厚
    1μm以下の光半導体からなる光触媒層が形成されてい
    ることを特徴とする帯電防止被膜付基材。
  2. 【請求項2】 光触媒層が帯電防止層よりも屈折率が低
    いことを特徴とする請求項1記載の帯電防止被膜付基
    材。
  3. 【請求項3】 基材が無機物質からなる請求項1又は2
    記載の帯電防止被膜付基材。
  4. 【請求項4】 基材が有機物質からなる請求項1又は2
    記載の帯電防止被膜付基材。
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