JP2001252989A - 廃タイヤを原料とした総ゴムタイヤの製造方法及び該方法における破砕ゴム粉混合物充填方法並びに前記廃タイヤを原料とした総ゴムタイヤ。 - Google Patents

廃タイヤを原料とした総ゴムタイヤの製造方法及び該方法における破砕ゴム粉混合物充填方法並びに前記廃タイヤを原料とした総ゴムタイヤ。

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JP2001252989A JP2000069379A JP2000069379A JP2001252989A JP 2001252989 A JP2001252989 A JP 2001252989A JP 2000069379 A JP2000069379 A JP 2000069379A JP 2000069379 A JP2000069379 A JP 2000069379A JP 2001252989 A JP2001252989 A JP 2001252989A
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rubber
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waste
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省二 小倉
Kuniya Yanagimachi
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃タイヤを原料として比較的簡単な方法によ
り総ゴムタイヤを製造する。 【解決手段】 一辺が0.1〜0.5mm、好ましくは
0.1〜0.2mmに破砕された廃タイヤ20の破砕粉中
から、金属片又は金属片を含む破砕粉を分離し除去し、
この金属片又は金属片を含む破砕粉の除去された後の破
砕粉に、バインダー又はバインダー及び発泡剤及び又は
練りゴムを添加して破砕ゴム粉混合物を製造する。前記
破砕ゴム粉混合物を型内に加圧、圧入、充填して注型
し、破砕ゴム粉混合物を型内で加熱して、発泡、成形及
び加硫して総ゴムタイヤを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、総ゴムタイヤの製
造方法に関し、より詳細には、使用済みのタイヤ(本明
細書において、「廃タイヤ」という)を回収し、回収さ
れた廃タイヤを原料として総ゴムのニューマチック形ク
ッションタイヤあるいはソリッドタイヤ(本明細書にお
いて「総ゴムタイヤ」と称する。)にリサイクルするた
めの総ゴムタイヤ製造方法、及び該方法における破砕ゴ
ム粉混合物充填方法並びに前記廃タイヤを原料とした主
として低速車両に用いて好適な総ゴムタイヤに関する。
【0002】なお、本明細書において「総ゴムタイヤ」
とは、上述のように、内部までゴムの詰まったタイヤの
総称であり、ホイールに直接ゴムを被覆したゴムソリッ
ドタイヤ、形状は空気入りタイヤと同じだが中身は総ゴ
ムのタイヤ(本明細書において「ニューマチック形総ゴ
ムタイヤ」という)のいずれも含む。また、「廃タイ
ヤ」は、乗用車、産業車輌等の自動車用のタイヤのみな
らず自転車、オートバイ、その他の各種のタイヤを含
む。
【0003】
【従来の技術】ゴム廃棄物の処理は、焼却するか、又は
15cm以下に切断あるいは破砕して埋め立てることが必
要とされている(廃棄物の処理及び清掃に関する法
律)。
【0004】しかし、ゴム製品はこれを焼却すると多量
の煤が発生しやすく、また、単に埋設、廃棄するのみで
は資源の有効利用が図れないことから、廃棄されたゴム
製品、特にゴム製品中においてもゴムの使用量が多いタ
イヤにつき、その再利用が検討されている。
【0005】一例として、自動車用の廃タイヤにつき現
在実施あるいは検討されている利用方法としては、再び
タイヤとして利用するために再生する方法、タイヤのま
まの形態で別の用途に利用する方法、廃タイヤを粉砕す
るなどして別途の用途に利用する方法などが検討されて
いる。
【0006】前述のうち、再びタイヤとして利用する方
法としては、すり減ったトレッドを再生して再度タイヤ
として使用する「リトレッド」がある。
【0007】このリトレッドは、土台となるカーカス
(骨組み)が再利用可能な程度にしっかりしたものに対
して行われるもので、使用済みのタイヤを乾燥室で乾燥
させ、バフマシンを通して一定の厚みまで削り、ゴム糊
を塗布して新しいトレッドを貼着後、加硫して再生する
ものである。
【0008】廃タイヤを原型のまま他の用途に利用する
例としては、防舷材、花壇、学校や児童公園などの遊戯
施設、海底に沈めて人工漁礁とする例がある。
【0009】また、切断などして利用する例としては、
小片に切断して道路舗装の下層としたり、鉄道の道床に
敷いて防振マットとしたり、漏れた油などの除去吸収材
としたり、小片を接合剤にて接合して運動場に敷設した
り、カーペットとして利用したり、さらには、裁断され
たゴムをアスファルトと混合してシーラントとして利用
し、又は舗装等への利用が、実施・検討されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の廃タイヤの再利
用方法のうち、リトレッドによりタイヤとして再生する
ためには土台となるカーカスが再利用可能な程度にしっ
かりしたものである必要があり、度重なる使用によりカ
ーカス自体に損傷の生じたタイヤはこれを再利用するこ
とはできない。そのため、このようなタイヤは結局廃棄
処分されることになる。
【0011】一方、廃タイヤをタイヤの原型を止めたま
まで遊戯施設や花壇等として再利用する方法にあって
は、多量に廃棄される廃タイヤの全てに対処し得るもの
ではなく、また、この利用方法にあってはタイヤの原型
を止めたままで再利用されるために、遊戯施設や花壇な
どとしての使命を全うした後の廃タイヤを如何にして廃
棄すべきかの問題が生ずる。
【0012】さらに、廃タイヤを切断等して道路舗装の
際の下層やマット等として利用する場合には、廃タイヤ
を回収し、その後この回収された廃タイヤを切断、接着
する等して加工する必要がある等、廃タイヤの回収、加
工にコストがかかる一方で、再生された下地材等は比較
的商品価値が低いこと等が廃タイヤを原料とした再生品
の製造を促進することの妨げとなっている。
【0013】以上のような理由から、廃タイヤはその全
てが有効に処分ないしは再利用されておらず、不法投棄
されたり、空き地に山積みにされたまま放置されるなど
その処分のはっきりしないものがかなりの量存在してい
る。
【0014】一方、廃タイヤは廃プラスチック等に比較
してその流通経路がはっきりしており、その収集は比較
的容易である。
【0015】そこで、本発明の目的は上記従来技術にお
ける欠点を解消するためになされたものであり、比較的
簡単な方法により廃タイヤを原料として比較的商品価値
の高い再生品を製造する方法を提供することを目的とす
るものであり、これにより、廃タイヤの回収、再生を促
進して資源の有効利用を図ることを目的とするものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の廃タイヤ20を原料とした総ゴムタイヤ4
0の製造方法は、廃タイヤ20を、例えば、一辺が0.
1〜0.5mm、好ましくは0.1〜0.2mmと成る迄、
破砕して廃タイヤ20の破砕粉を得る工程と、前記工程
により得られた廃タイヤの20破砕粉中から、金属片又
は金属片を含む破砕粉を分離し除去する工程と、前記金
属片又は金属片を含む破砕粉の除去された後の破砕粉
に、例えばウレタン系接着剤から成るバインダー又はこ
のバインダー及び発泡剤及び又は練りゴムを、一例とし
て重量比において金属片又は金属片を含む破砕粉の除去
された後の廃タイヤの破砕粉60〜80wt%に対して、
発泡剤を添加しない場合にはバインダー20〜40wt
%、発泡剤を添加する場合には破砕粉に対して約10wt%
程度、好ましくは3〜5wt%の割合で添加し、又練りゴ
ムは、後述被充填対象としてのニューマチックタイヤを
用いずに成型するときに艶のあるトレッドの外観を得る
などのため、必要に応じて添加される。
【0017】上記配合物は、常温で、攪拌混合され、破
砕ゴム粉混合物42とし、この破砕ゴム粉混合物42を
好適にはトレッドパターンを有する型80内に、例えば
油圧ピストンにより加圧し、圧入、充填した後、加熱し
て、発泡剤が添加されていない破砕ゴム粉混合物42に
あっては成形及び加硫し、発泡剤が添加された破砕ゴム
粉混合物42にあっては、圧入、充填した後、発泡、成
形及び加硫して総ゴムタイヤ40を製造する。
【0018】又前記圧入、充填工程の最終段階において
前記バインダーの量を多くした破砕ゴム粉混合物42を
注入し、前記ピストンの圧力を高めて、タイヤ内周近傍
において密度を高くしてより強度を上げることができ
る。
【0019】さらに、本発明の前記総ゴムタイヤ40の
製造方法においては、前述の型80内に被充填対象とし
て収容物となる新品(クッションタイヤの場合に好
適)、中古又は廃タイヤ(ソリッドタイヤの場合に好
適)のニューマチックタイヤ44(通常、トレッド部、
ショルダー、サイドウオール、リムラインの一体の断面
C字状のものを指すが、トレッドのみなどこれに限定さ
れない。又、バイアス、ラジアル、カールドワイヤなど
の限定なく採用できる。)を嵌装し、このニューマチッ
クタイヤ44内に前記破砕ゴム粉混合物42を充填して
総ゴムタイヤを製造しても良く(図8及び図10参
照)、または、前記型80を使用することなしにニュー
マチックタイヤ44内に前記破砕ゴム粉混合物42を充
填し、その後前記破砕ゴム粉混合物42を加熱してニュ
ーマチックタイヤ44と破砕ゴム粉混合物の一体化され
た総ゴムタイヤを製造することもできる(図11及び図
12参照)。
【0020】前述のように、ニューマチックタイヤ44
に破砕ゴム粉混合物42を充填して総ゴムタイヤを製造
する場合には、略円筒状に形成された円筒部53と、前
記円筒部53の外周より円周方向に突出し、前記円筒部
53の中心軸線方向に所定の間隔を介して配置された少
なくとも一組のフランジ部55,55を有する支持具5
0を前記ニューマチックタイヤ44の中央開口内に挿入
した後、前記フランジ部55,55間における円筒部5
3外周にて前記ニューマチックタイヤ44のビード2
9,29間を被蓋して、本来空気が圧入されるべきニュ
ーマチックタイヤ44内の空間を密封した後、該空間内
に前記破砕ゴム粉混合物42を、例えば油圧ピストンに
より加圧し、圧入、充填することもできる。
【0021】この支持具50は、車軸に取り付け可能と
することで、これをそのまま前記総ゴムタイヤのホイー
ルとして使用することもでき、この場合には、前記フラ
ンジ部55,55が該ホイールのリムを成す。
【0022】また、前記支持具50を前記総ゴムタイヤ
のホイールとして使用する場合には、前記支持具50の
フランジ部55,55間の間隔を可変に構成すれば好適
であり、例えば、前記支持具50を円筒部53の軸線方
向と直交する方向に2分割して成る一組の挟持体51,
52を組み合わせて形成し、この挟持体51,52間を
連結するボルト等の緊締具合により両挟持体51,52
間の間隔を調整する等、前記支持具50のフランジ部5
5,55の間隔を可変と成す(図7参照)。そして、前
記フランジ部55,55の間隔をニューマチックタイヤ
44のビード29,29部分において画定されるタイヤ
幅よりも幅広とした状態においてニューマチックタイヤ
44内に破砕ゴム粉混合物を充填して総ゴムタイヤを製
造した後、前記フランジ部55,55の間隔を狭めて総
ゴムタイヤを固定する構成とすれば好適である。
【0023】また、本願発明は、上記方法により製造さ
れた前記廃タイヤを原料とした総ゴムタイヤを提供し、
又、該総ゴムタイヤにおいて、前記総ゴムタイヤ40の
一方のサイドウォール27から他方のサイドウォール2
7に向かってタイヤの幅方向に複数の開孔60を形成す
れば、放熱用の開孔90として冷却効果を得ることがで
き、好適である。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につき、
添付図面を参照しながら以下説明する。
【0025】本発明の総ゴムタイヤの製造方法は、廃タ
イヤを原料として総ゴムタイヤを製造するものであり、
回収された廃タイヤを所定のサイズの小片に破砕する工
程、この破砕により得られたタイヤの破砕粉からワイヤ
などの金属片又は内部に金属片を含んでいる破砕粉を分
離して除去する工程、前記金属片の分離された破砕粉を
原料として総ゴムタイヤを製造する工程より成る(図1
参照)。
【0026】〔原料〕本発明における総ゴムタイヤの原
料は、使用済みのタイヤを回収して得られた廃タイヤで
ある。この廃タイヤは、一般に図2(A)〜図2(C)
に示すように複数の層から成り、タイヤの骨格を成し、
タイヤの受ける荷重、衝撃、充填した空気の圧力等に耐
えてゴムが破裂しないよう保護する例えばレーヨン、ナ
イロン、ポリエステル、スチール、アラミド、グラスフ
ァイバー等から成るコードの層であるカーカス21がタ
イヤ20の最内周側に配置され、このカーカス21の外
周側にベルトないしはブレーカー等と呼ばれる、例えば
スチールフィラメントを撚り合わせる等して形成された
補強帯23が配置されている。そして、この補強帯23
上にゴムが被覆され、この補強帯23上を被覆するゴム
によりトレッド25、ショルダー26、サイドウォール
27等が形成されている。
【0027】また、無端環状に形成されたタイヤの中心
開口周縁には高炭素鋼などの鉄線を束ねて埋設されてい
るビード29が形成されている。
【0028】〔破砕工程〕以上のような構造を有する回
収された廃タイヤは、0.1〜0.5mm、好ましくは
0.1〜0.2mmの小片となる迄これを破砕する。
【0029】この破砕は、一例として回収された廃タイ
ヤを例えばカッタなどにより複数片に切断し、その後こ
の切断して得られたタイヤ片をさらに破砕機などにかけ
て前述の0.1〜0.5mm、好ましくは0.1〜0.2
mmの大きさの破砕粉となる迄粉砕ないし細砕、広義にお
いて破砕するものである。
【0030】図3中、30はカッタで、前述のように廃
タイヤ20を所定大に切断する、例えば図3に示すよう
に切断する個数に応じた枚数の切断刃32が放射状に配
置されたカッタ30の前記切断刃32の中心34を廃タ
イヤ20の開口中心36に位置させて切断刃32を廃タ
イヤ20に押圧し、廃タイヤ20を所望の個数に切断し
得るよう構成されている。
【0031】なお、廃タイヤ20を切断する方法は、廃
タイヤ20を所定のサイズに切断し得るものであれば如
何なる構成の装置を使用しても良く、また、前記カッタ
30等により廃タイヤ20を切断するに際しては、廃タ
イヤ20の開口周縁に形成されたビード29を予め切断
するなどして除去し、ビード29に埋設されている高炭
素鋼より成る鉄線等を除去した後、前述の切断作業を行
うことにより、後述の金属分離工程における作業が容易
となる。
【0032】なお、図3に示すカッタに代えて、例えば
図4に示す装置(以下「クラッシャ」という)により前
記廃タイヤの切断を行うことができる。
【0033】この図4に示すクラッシャ60は、互いに
内向きに回転する2軸61,62を平行に設け、各軸6
1,62に複数枚の回転刃63,64を所定間隔に設け
ると共に、各軸61,62の各回転刃外周で互いに噛み
合って且つ各回転刃の外周面に等角度を成すよう突設し
た複数の爪刃65で廃タイヤを適宜大の断片からなる破
砕片に切断するように設けられたもので、上部の投入口
から投入された廃タイヤは、互いに内向きに回転する2
軸の回転刃63,64の爪刃65により内部に引き込ま
れ、噛み合った状態で回転する回転刃63,64の外周
エッジ間に、連続的に作用する煎断力でスリットしなが
ら引き込みのときに作用する圧縮力によって破砕され切
断され、破砕片が形成される。
【0034】以上のようにして、所定の個数、ないしは
所定の大きさに切断された廃タイヤは、これをさらに破
砕して、一辺が0.1〜0.5mm、好ましくは0.1〜
0.2mmとなる迄破砕する。
【0035】この破砕方法としては、例えば破砕を容易
と成すよう前記切断により得られたタイヤ片を深冷処理
してこれを破砕しても良いが、この深冷処理を用いて破
砕する場合には、液体窒素や液化天然ガス等を冷却媒体
として利用する必要があり、その取り扱いが煩雑である
と共に破砕にコストがかかることから、本実施形態にあ
っては、前述のようにして形成された廃タイヤ片を直接
機械的な手段により破砕している。
【0036】一例として、この破砕手段は図5に示すカ
ッタミル70を使用して行うことができる。図5に示す
カッタミル70は、上面に投入口71を有するケーシン
グ72を備え、このケーシング72内で垂直方向に回転
するカッタ支持体73を備えている。カッタ支持体73
の外周には、水平方向に長さ方向を有する回転刃74を
カッタ支持体73の回転方向に等角度を成すように6枚
設け、これら6枚の回転刃74の刃先を同一の回転軌跡
上に位置させている。
【0037】そして、前記6枚の回転刃74の刃先の回
転軌跡に対して僅かな間隙を介して二の固定刃75を回
転刃74の刃先に対峙してケーシング72内周より突出
させ、ケーシング72内に投入された廃タイヤ片は、回
転する回転刃74と固定刃75との間で発生した剪断力
により切断されて排出口76より排出される。
【0038】なお、本工程におて使用する破砕機は、前
記タイヤ片を前述した大きさの破砕粉に破砕可能な構成
であれば既知の各種装置を使用することができる。
【0039】〔金属分離工程〕以上のように、0.1〜
0.5mm、好ましくは0.1〜0.2mmに破砕された廃
タイヤの破砕粉には、前述のカーカス21、補強帯2
3、ビード29等に使用されている樹脂繊維やスチール
ワイヤ等のゴム以外のものが切断されて形成された繊維
片及び金属片が混入している。
【0040】本工程においては、タイヤの破砕粉中に含
まれるゴム以外の材質のうち、スチールワイヤ等が切断
されて形成された金属片を分離し除去する。
【0041】この金属分離工程は、破砕により得られた
廃タイヤの破砕粉中に混在する金属片を、例えばその比
重の相違により分離しても良く、例えば前述の工程によ
り得られた廃タイヤの破砕粉を真空吸引し、その比重差
により金属片を含まない破砕粉のみを回収し、又は、比
重差による選別以外にも、例えば磁力などにより金属片
ないしは金属片を含む破砕粉を吸着して除去する等して
金属片の含まれていない破砕粉のみを回収する等、破砕
粉中に含まれる金属片又は金属片を含むゴムの破砕粉を
分離して除去い得るものであれば如何なる方法により行
っても良い。
【0042】なお、本工程においては、前述の方法に限
定されず既知の各種の分級装置を使用することができ
る。
【0043】〔総ゴムタイヤの製造〕 (破砕ゴム粉混合物)以上のようにして、金属片又は金
属片を含む破砕粉の除去された廃タイヤの破砕粉は、カ
ーカス21や補強帯23が金属以外の材質、例えばして
レーヨン、ナイロン、ポリエステル、アラミド、グラス
ファイバー等の繊維から成る場合には、前記切断、破砕
工程により破砕されたこれらの繊維、又はこれらの繊維
を含む破砕粉が混在したままの状態となっている。
【0044】本発明における総ゴムタイヤの製造方法に
あっては、このようなレーヨン、ナイロン、ポリエステ
ル、アラミド、グラスファイバー等の繊維を含んだ状態
にある破砕粉をそのまま総ゴムタイヤの原料たる破砕ゴ
ム粉混合物として使用する。
【0045】総ゴムタイヤの原料となる破砕ゴム粉混合
物は、前述の廃タイヤ20の破砕粉にバインダー、必要
に応じて発泡剤及び又は練りゴムを添加・攪拌混合した
ものであり、重量比において少なくとも50wt%好まし
くは60〜80wt%の廃タイヤの破砕粉を含む。一例と
して、本実施形態にあっては発泡剤を添加しない場合に
は、重量比において80wt%の廃タイヤの破砕粉に、2
0wt%のバインダーを配合し、また、必要に応じて発泡
剤を使用する場合には、重量比において80wt%の廃タ
イヤの破砕粉と、20wt%のバインダー又は破砕粉に対
して10wt%の発泡剤を配合している。
【0046】前記バインダーは、ここではウレタン系接
着剤から成り、新東洋合成(株)パネコートを用いた。
【0047】前記廃タイヤの破砕粉及びバインダーと共
に破砕ゴム粉混合物中に添加される前記発泡剤として
は、ゴム製品の発泡に使用する既知の各種の発泡剤を使
用することができ、一例としてニトロン化合物、尿素化
合物等を使用する。また、発泡剤のその他の例として
は、アルミニウム、重曹等を使用することもできる。使
用する発泡剤は、好ましくは独立気泡を生ずるものが好
ましい。
【0048】必要に応じて添加される前記練りゴムは、
原料ゴムに添加剤を添加して素練りしたもので、本実施
形態にあつては一例として天然ゴム、ダフジエンゴム、
ウレタンゴム等の原料ゴムに、加硫促進剤、カーボンブ
ラック、亜鉛華、老化防止剤、軟化剤等を添加剤として
添加したものを使用している。
【0049】(破砕ゴム粉混合物の注型及び総ゴムタイ
ヤの成型)以上のように、廃タイヤの破砕粉、バインダ
ー、必要に応じて発泡剤及び又は練りゴムを配合し、常
温で攪拌混合して得られた破砕ゴム粉混合物は、バイン
ダーが液状であるにも拘わらずバサバサの凝集体を成し
ており、下記の方法により、総ゴムタイヤ又は総ゴムタ
イヤの一部分として再生される。
【0050】最も簡単な総ゴムタイヤの製造方法として
は、前述の方法により製造された破砕ゴム粉混合物を例
えば押し出し機などにより型80内に充填すると共に、
型80内に充填された破砕ゴム粉混合物を加熱して、破
砕ゴム粉混合物が発泡剤を含まない場合には成型、加硫
することにより、破砕ゴム粉混合物が発泡剤を含む場合
には発泡、成型、加硫することにより、例えばゴムソリ
ッドタイヤと成すこともできる。
【0051】本実施形態にあっては、外見上は通常の空
気入りタイヤであるニューマチックタイヤと同様である
が、内部に空気ではなくベースゴム42’が充填された
総ゴムタイヤであるニューマチック形総ゴムタイヤ40
(図6参照)を製造する例について説明する。
【0052】なお、本明細書においてニューマチック形
総ゴムタイヤとは、内部に充填されたゴムが発泡されて
クッション性を持たせたもの(図1中の「ニューマチッ
ク形クッションタイヤ」)、発泡されていないゴムが充
填されたもの(図1中の「ニューマチック形ソリッドタ
イヤ」)のいずれをも含む。
【0053】このニューマチック形総ゴムタイヤ40
は、前述のように外見上は通常の空気入りタイヤと同様
であるが、トレッドゴム内部に空気ではなくベースゴム
が充填されたものであり、前述の破砕ゴム粉混合物はこ
の、ニューマチック形総ゴムタイヤ40のベースゴム4
2’として再生される。
【0054】このニューマチック形総ゴムタイヤ40の
製造方法としては、前述のように型内に直接前述の破砕
ゴム粉混合物を注型して所定形状のベースゴム42’を
予め製造し、このベースゴム42’の外周に、例えばト
レッド、ショルダー、ビード等の各部品を成すゴムを未
加硫又は半加硫の状態で例えばゴムのり等により貼着
し、これを型に入れて再度加熱、加硫する等して、従来
のリトレッドと類似の方法により総ゴムタイヤであるニ
ューマチック形総ゴムタイヤ40を製造することもで
き、また、前述のようにして形成されたベースゴム4
2’上にトレッド、ショルダー、ビード等が一体的に形
成されたトレッドゴムを装着し、トレッドゴムの装着さ
れたベースゴム42’を型80内で加熱、加硫してベー
スゴム42’とトレッドゴムを一体化することもできる
が、本実施形態にあっては、既存のニューマチックタイ
ヤをトレッドゴムと成し、このニューマチックタイヤ4
4内に前述の破砕ゴム粉混合物42を充填することによ
り、総ゴムタイヤであるニューマチック形総ゴムタイヤ
を製造している。
【0055】この方法によるニューマチック型タイヤの
製造方法の一例を図8に示す。図8に示す実施形態にあ
っては、型80内にニューマチックタイヤ44を予め嵌
装すると共に、この嵌装されたニューマチックタイヤ4
4内に前記破砕ゴム粉混合物を充填した後約110℃に
加熱して、破砕ゴム粉混合物が発泡剤を含まない場合に
は成型、加硫し、破砕ゴム粉混合物が発泡剤を含む場合
には発泡、成型、加硫することにより、ニューマチック
タイヤ44内に破砕ゴム粉混合物が充填されたニューマ
チック形総ゴムタイヤ40を製造している。従って、前
記方法により製造されたニューマチック形総ゴムタイヤ
は、外側を形成するニューマチックタイヤ44が図6に
示す既知のニューマチック形総ゴムタイヤにおけるトレ
ッドゴム44’に、充填された破砕ゴム粉混合物がベー
スゴム42’に相当する。
【0056】図8に示す実施形態にあっては、ニューマ
チックタイヤ44を嵌装可能な室81を備えた、上下に
二分割可能な割型80内にニューマチックタイヤ44を
嵌装してニューマチックタイヤ44内に前述の破砕ゴム
粉混合物42を充填する。
【0057】前記型80内に嵌装されたニューマチック
タイヤ44は、前記型80内でビード29,29間が型
80の内壁により被蓋されて、ニューマチックタイヤ4
4の本来空気の封入されるべき空間が密閉され、この空
間に連通する導入口89より前記破砕ゴム粉混合物42
を図示せざるピストンにより圧入して注入可能に構成し
ている。
【0058】圧縮率は、破砕ゴム粉混合物42の見掛け
比重に対して約2〜2.5倍ここでは2.3倍である。
【0059】破砕したゴム粉は、液状物に攪拌混合して
もそれ自体独立しており、混練物とは成らないため、既
存のポンプにより圧力をかけて上記圧縮率を得るべく注
入することは不可能であったが、本願発明においては、
油圧ピストンを用いることにより所望の圧縮率を得るこ
とが可能となった。
【0060】図8に示す実施形態にあっては、この導入
口89を図9に示すように型の中心から3本等角度に配
置して、型80内に嵌装されたニューマチックタイヤ4
4内に万遍なく破砕ゴム粉混合物42を充填し得るよう
構成している。
【0061】また、型の外周側に、室内に連通する開孔
83を形成すると共に、この開孔位置においてニューマ
チックタイヤ44を穿孔してこれを充填された破砕ゴム
粉混合物42と置換されるニューマチックタイヤ44内
の空気を抜くための空気抜き孔83と成すと共に、該空
気抜き孔83を介して型80より破砕ゴム粉混合物42
が溢れ出ることにより、ニューマチックタイヤ44に対
する破砕ゴム粉混合物42の充填が完了したことを確認
することができる。
【0062】前記型80に対する破砕ゴム粉混合物42
の導入は、定量の破砕ゴム粉混合物42を充填可能で、
かつ、破砕ゴム粉混合物42の注入口89と連通する室
内に破砕ゴム粉混合物42を充填し、これをプランジャ
等により型80内に押し出すことにより、又はスネーク
ポンプ等の回転ポンプより連続して吐出された破砕ゴム
粉混合物42を型80内に導入するなど、既知の各種の
装置を使用して行うことができる。
【0063】以上のようにして、型80内に嵌装された
ニューマチックタイヤ44内に破砕ゴム粉混合物42を
充填後、これを約110℃に加熱すると、発泡剤を含ま
ない破砕ゴム粉混合物42にあってはこの加熱によりニ
ューマチックタイヤ44内で成形、加硫され、発泡剤を
含む破砕ゴム粉混合物42にあっては発泡、成型、加硫
されてニューマチック型タイヤと成る。
【0064】図10は、本発明の総ゴムタイヤの別の製
造例を示すものであり、前述の図8に示した製造例と同
様に型80内に嵌装されたニューマチックタイヤ44内
に破砕ゴム粉混合物42を充填してニューマチック形総
ゴムタイヤを製造するものであるが、図10に示す方法
にあっては、型80の中央に開口85を形成し、この開
口85内に支持具50を嵌合して、この支持具50によ
り型80内に嵌装されたニューマチックタイヤ44のビ
ード29,29間が被蓋されるよう構成されている。
【0065】前記支持具50は、型80内に嵌装される
ニューマチックタイヤ44の中央に形成された開口と略
同径又はニューマチックタイヤ44の中央開口よりも若
干大径の外周を成す円筒部53と、前記円筒部53の外
周、本実施形態にあっては前記円筒部53の両端外周
に、円周方向に連続して形成された2のフランジ部5
5,55を備えたもので、本実施形態にあってはこの支
持体50は、円筒部53の中心軸線と直交方向に二分割
可能と成し、分割された各部(挟持体51,52)を重
ね合わせることにより、一の支持具50が構成されてい
る(図7参照)。
【0066】この、支持具50を構成する挟持体(51
又は52)は、他方の挟持体(52又は51)と対峙な
いしは接合される部分で円筒部の一端を被蓋する板状部
57,57をそれぞれ備え、この板状部57,57に形
成されたボルト孔を位置合わせして二の挟持体51,5
2を連結している。
【0067】以上のように構成された支持具50は、各
挟持体51,52に分割された状態で前記型の中央に形
成された開口85内に挿入され、両挟持体51,52間
をボルト等で所定の間隔を介して連結されている。
【0068】この挟持体51,52間には、ニューマチ
ックタイヤ44内に充填された破砕ゴム粉混合物42が
挟持体51,52間に形成された間隔から漏出しないよ
う、スペーサ87を挟持した状態で連結することもで
き、本実施形態にあってはこのスペーサ87内に前述の
プランジャより射出され、又はスネークポンプ等より吐
出された破砕ゴム粉混合物42を導入するための導入口
89を形成し、導入口89を介して破砕ゴム粉混合物4
2を充填している。従って図10に示す実施形態にあっ
ては、前記スペーサ87は破砕ゴム粉混合物42の注入
を行うための口金としても作用する。一例として挟持体
51,52間に配置されるスペーサ87の厚みは、スペ
ーサ87を挾まずに連結して成る支持具50のフランジ
部55,55間の間隔に対して20〜30wt%、フラン
ジ部55,55の間隔が45mmである支持具50を使用
した本実施形態にあっては、約10〜15mm厚みを有す
るスペーサを配置し、この状態で型80内に破砕ゴム粉
混合物を注入して加熱、発泡、成型、加硫する。
【0069】なお、破砕ゴム粉混合物42の充填は、前
述の構成に限定されず、例えば図12に示すように支持
具50の円筒部53に形成された開口を介して行っても
良い。
【0070】以上のようにしてニューマチック形総ゴム
タイヤを製造する場合には、タイヤの製造後に前記割型
80を取り外すと共に、挟持体51,52間に配置され
たスペーサ87を取り外し、前記挟持体51,52間を
ボルト等で固定することにより、前記支持具50はこれ
をそのまま該タイヤのホイールとして使用することがで
きる。この場合、支持具50のフランジ部55,55
が、ホイールにおけるリムに相当する。
【0071】また、前述のように挟持体51,52間に
スペーサ87を配置した状態でニューマチックタイヤ4
4内に破砕ゴム粉混合物42を充填することにより、挟
持体51,52間に配置されたスペーサ87を取り外し
て再度挟持体51,52を連結することにより支持具5
0のフランジ部55,55間でタイヤのビード部29,
29を挟持することにより、該部の弾性反発力により、
支持具50のフランジ部55,55とビード29,29
との接触が良好と成り、これをホイールとして使用した
場合であってもホイールの外周でタイヤのみが空転する
ことを防止することができる。
【0072】図11に、本発明によるさらに別の総ゴム
タイヤの製造方法の一例を示す。
【0073】図11は、破砕ゴム粉混合物の充填される
ニューマチックタイヤ44を型内に嵌装することなくニ
ューマチックタイヤ44内に直接破砕ゴム粉混合物42
を充填してニューマチック形総ゴムタイヤの製造を行う
例を示したものであり、例えばプランジャにより射出さ
れた破砕ゴム粉混合物42をニューマチックタイヤ44
内に注入する場合のように、ニューマチックタイヤ44
内に注入される破砕ゴム粉混合物の量が一定であり、破
砕ゴム粉混合物42の注入により発生する圧力がニュー
マチックタイヤ44に破損を生じさせない程度のもので
ある場合には、ニューマチックタイヤ44が嵌装される
型を設ける必要はない。
【0074】なお、図11において、100,100は
プレス部材であり、このプレス部材100,100によ
り、前述のスペーサ87を挟持した挟持体51,52が
上下より挟持され、ボルト止め等をすることなしに注入
された破砕ゴム粉混合物42の圧力により挟持体51,
52間が離間することが防止されている。
【0075】なお、図11に示すスペーサにあっては、
図10に示すスペーサ87と異なり、該スペーサ87内
にニーマチックタイヤ44内の空気を抜くための空気抜
き孔83’を設けている。これは、図11に示す実施形
態のように型80内にニューマチックタイヤ44を嵌装
することなくニューマチックタイヤ44内に直接破砕ゴ
ム粉混合物42を充填する場合、図8及び図10に示す
実施形態のようにニューマチックタイヤ44に空気抜き
用の孔を穿設する場合には、該部分の強度が低下してニ
ューマチックタイヤ44が破裂などすることを防止する
ためである。
【0076】このように、ニューマチックタイヤ44の
中央に形成された開口内に、支持具50を成す挟持体5
1,52を、スペーサ87を挟持し得る状態でニューマ
チックタイヤ44の中央開口内に挿入し、各挟持体5
1,52の端部に形成されたフランジ部55,55間に
ニューマチックタイヤ44のビード29,29を配置し
た状態で破砕ゴム粉混合物42を充填すると、充填され
た破砕ゴム粉混合物42の圧力によりニューマチックタ
イヤ44は空気が注入されたときと同様に膨張する。そ
して、このようにして破砕ゴム粉混合物42が充填され
た後、ニューマチックタイヤ44と共に破砕ゴム粉混合
物42を約110℃に加熱すると、充填された破砕ゴム
粉混合物42がニューマチックタイヤ44内に形成され
た室内形状に従って成型されると共に、加硫されてニュ
ーマチックタイヤ44と一体化する。
【0077】その後、支持具50を上下より固定するプ
レス部材100,100を離間して、製造されたタイヤ
を支持具50と共に取り出すと共に、前記支持具50を
成す挟持体51,52間に配置されたスペーサ87を除
去して再度挟持体51,52間を連結すると、この挟持
体51,52により形成された支持具50がホイールと
なって、ホイールに装着された状態のニューマチック形
総ゴムタイヤが得られる。
【0078】なお、本発明の総ゴムタイヤは、前述のよ
うに支持具50を成す挟持体51,52間にスペーサ8
7を配置し、又はこのスペーサ87内に形成された導入
口89を介して破砕ゴム粉混合物42をニューマチック
タイヤ44内に充填するものである必要はなく、図12
に示すように挟持体51,52間を密着した状態におい
て、支持具51の円筒部53に形成された開口より破砕
ゴム粉混合物を充填する構成としても良い。この場合に
は、充填された破砕ゴム粉混合物42と置き換えられる
ニューマチックタイヤ44内の空気を抜くための開口8
3’を支持具50の円筒部53に形成する。
【0079】さらに、総ゴムタイヤの製造後に、支持具
50をホイールとして使用する場合には、前述のように
二の挟持体51,52に分割し得る支持具50を使用す
る必要はなく、例えば既知のホイールを支持具50とし
て使用すると共に、該ホイールに形成されたバルブ用の
開孔より破砕ゴム粉混合物42を充填するよう構成して
も良い。
【0080】なお、図8〜図12より明らかなように、
本実施形態において、ニューマチックタイヤ44内に充
填される破砕ゴム粉混合物42は、通常の空気入りタイ
ヤにおけるにおける空気に相当するものであることか
ら、例えば破砕ゴム粉混合物42の配合、特に発泡剤の
添加量を調整して気泡の形成比率を変更することによ
り、製造されるタイヤの耐荷重性、耐圧性、クッション
性等を調整して用途に合ったタイヤとすることができる
と共に、該タイヤを装着された車輌の乗り心地等を改善
することができ、操縦者の疲労軽減等を図ることもでき
る。
【0081】なお、本発明の総ゴムタイヤは、図13に
示すようにタイヤ40の一方のサイドウォール27から
他方のサイドウォール27に向かってタイヤの幅方向に
開孔90を形成し、この開孔90を介して、走行時にタ
イヤに発生した熱が放出されるよう構成することもでき
る。
【0082】総ゴムタイヤは、内部まで全てゴムにて形
成されているために、ニューマチックタイヤのように内
部空間内に空気が充填されているタイヤと比較して発熱
性が高く、あまり速度を上げて長時間走行すると発熱に
より破損するおそれがあるが、本実施形態における総ゴ
ムタイヤにあっては、前述の開孔90を形成することに
より走行により発生した熱を放出させて、発熱量が高い
という総ゴムタイヤの有する欠点の解消を図っている。
【0083】この開孔90は、本実施形態にあってはタ
イヤのサイドウォール27からタイヤの幅方向における
略中心位置に至る迄形成すると共に、左右のサイドウォ
ールに開口する各開孔90をれぞれ互い違いの位置に形
成して、開孔90がサイドウォール27,27間を貫通
しないよう構成する。
【0084】このように、一の開孔90によりサイドウ
ォール27,27間を貫通しない構成とすることによ
り、開孔90の形成により生ずるタイヤの強度の低下を
可及的に減少すると共に、よりタイヤの内部にまで届く
開孔90とすることにより、発熱したタイヤをより効率
的に冷却し得るよう構成している。
【0085】以上のようにして製造された本発明の総ゴ
ムタイヤは、例えばフォークリフト、ストラドルキャリ
アなどの比較的大型の産業車輌用タイヤとして使用され
る他、例えば工場施設内を移動する産業用ロボット(例
えば製品の自動運搬用ロボットや掃除ロボット)の走行
用タイヤ、バッテリ式の小型走行車輌等に使用される比
較的小型の車輪等、各種の用途に使用することができ
る。
【0086】
【発明の効果】以上説明した本発明の方法によれば、廃
タイヤを比較的簡単な方法により、比較的商品価値の高
い総ゴムタイヤとして再生することができた。従って、
本発明は廃タイヤの再生利用を促進し、資源の有効利用
にも寄与し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の総ゴムタイヤの製造工程を示すフロ
ー。
【図2】 原料となる廃タイヤの要部断面図であり、
(A)はバイアスタイヤ、(B)はラジアルタイヤ、
(C)はベルテッドバイアスタイヤ。
【図3】 廃タイヤの切断方法を示す説明図。
【図4】 廃タイヤの切断手段の一例としてのクラッシ
ャ。
【図5】 廃タイヤの破砕手段の一例としてのカッタミ
ル。
【図6】 本発明の方法により製造される総ゴムタイヤ
(ニューマチック形総ゴムタイヤ)の要部断面図。
【図7】 支持具の構成例を示す分解斜視図。
【図8】 総ゴムタイヤの製造例を示す型の要部断面
図。
【図9】 図8のIX−IX線断面図
【図10】 総ゴムタイヤの別の製造例を示す型の要部
断面図。
【図11】 総ゴムタイヤの別の製造例を示す型の要部
断面図。
【図12】 総ゴムタイヤの製造例を示す型の要部断面
図。
【図13】 放熱用の開孔が形成された総ゴムタイヤ
(ニューマチック形総ゴムタイヤ)の要部断面図。
【符号の説明】
20 廃タイヤ 21 カーカス 23 補強帯 25 トレッド 26 ショルダー 27 サイドウォール 29 ビード 30 カッタ 32 切断刃 34 カッタの中心 36 廃タイヤの開口中心 40 総ゴムタイヤ(ニューマチック形総ゴムタイヤ) 42 破砕ゴム粉混合物 42’ベースゴム 44 ニューマチックタイヤ(トレッドゴム) 50 支持具(ホイール) 51,52 挟持体 53 円筒部 55 フランジ部 57 板状部 60 クラッシャ 61,62 回転軸 63,64 回転刃 65 爪刃 70 カッタミル 71 投入口 72 ケーシング 73 カッタ支持体 74 回転刃 75 固定刃 76 排出口 80 型 81 室(成型室) 83,83’ 開孔(空気放出孔) 85 中央開口(型の) 87 スペーサ 89 導入口(破砕ゴム粉混合物の) 90 開孔(放熱用) 100 プレス手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 19/00 B60C 19/00 C08L 19/00 C08L 19/00 21/00 21/00 75/04 75/04 Fターム(参考) 4F212 AA46 AA50 AH20 VA03 VC06 4F301 AA03 BA25 BB08 BE29 BE32 BF08 BF11 BF31 4J002 AC01Y AC03Y AC14W CK02X CK02Y DE206 ET016 FD326 GN01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃タイヤを破砕して廃タイヤの破砕粉を
    得る工程と、 前記工程により得られた廃タイヤの破砕粉中から、金属
    片又は金属片を含む破砕粉を分離し除去する工程と、 前記金属片又は金属片を含む破砕粉を除去した後の破砕
    粉に、バインダー又はバインダー及び発泡剤及び又は練
    りゴムを添加・混合して破砕ゴム粉混合物とし、この破
    砕ゴム粉混合物を型内に充填後加熱して、充填された前
    記破砕ゴム粉混合物を成形、加硫し、又は発泡、成型及
    び加硫する工程から成ることを特徴とする廃タイヤを原
    料とした総ゴムタイヤの製造方法。
  2. 【請求項2】 廃タイヤを破砕して廃タイヤの破砕粉を
    得る工程と、 前記工程により得られた廃タイヤの破砕粉中から、金属
    片又は金属片を含む破砕粉を分離し除去する工程と、 前記金属片又は金属片を含む破砕粉を除去した後の破砕
    粉に、バインダー又はバインダー及び発泡剤及び又は練
    りゴムを添加・混合して破砕ゴム粉混合物とし、この破
    砕ゴム粉混合物をニューマチックタイヤ内に充填後加熱
    して、充填された前記破砕ゴム粉混合物を成形、加硫
    し、又は発泡、成型及び加硫してニューマチックタイヤ
    と破砕ゴム粉混合物を一体化する工程から成ることを特
    徴とする廃タイヤを原料とした総ゴムタイヤの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 略円筒状に形成された円筒部と、前記円
    筒部の外周より円周方向に突出し、前記円筒部の中心軸
    線方向に所定の間隔を介して配置された少なくとも1組
    のフランジ部を有する支持具を前記ニューマチックタイ
    ヤの中央開口内に挿入して、前記フランジ部間における
    円筒部外周にて前記ニューマチックタイヤのビード間を
    被蓋した後、前記ニューマチックタイヤ内に前記破砕ゴ
    ム粉混合物を充填することを特徴とする廃タイヤを原料
    とした総ゴムタイヤの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記破砕ゴム粉混合物をピストンにより
    前記ニューマチックタイヤ内又は前記型内に圧入、充填
    することを特徴とする請求項1、2又は3記載の廃タイ
    ヤを原料とした総ゴムタイヤの製造方法における破砕ゴ
    ム粉混合物充填方法。
  5. 【請求項5】 廃タイヤを破砕し、金属片又は金属片を
    含む破砕粉を分離し除去して得た廃タイヤの破砕粉に、
    バインダー又はバインダー及び発泡剤及び又は練りゴム
    を添加した配合物を混合して得た破砕ゴム粉混合物と
    し、この破砕ゴム粉混合物をニューマチックタイヤ又は
    型内に充填、加硫して成る前記廃タイヤを原料とした総
    ゴムタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記総ゴムタイヤの一方のサイドウォー
    ルから他方のサイドウォールに向かってタイヤの幅方向
    に複数の開孔を形成したことを特徴とする請求項5記載
    の廃タイヤを原料とした総ゴムタイヤ。
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