JP2001252593A - 遠心ろ過装置 - Google Patents

遠心ろ過装置

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JP2001252593A
JP2001252593A JP2000068972A JP2000068972A JP2001252593A JP 2001252593 A JP2001252593 A JP 2001252593A JP 2000068972 A JP2000068972 A JP 2000068972A JP 2000068972 A JP2000068972 A JP 2000068972A JP 2001252593 A JP2001252593 A JP 2001252593A
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Japan
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basket
scraping
drive shaft
crystal
casing
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JP2000068972A
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Takashi Matsumoto
松本  孝
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MATSUMOTO KIKAI SEISAKUSHO KK
Matsumoto Kikai Seisakusho KK
Original Assignee
MATSUMOTO KIKAI SEISAKUSHO KK
Matsumoto Kikai Seisakusho KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】掻取刃の変位の自由度を高めて、掻取刃の動き
に多様性をもたせ、その機能の向上を図ること。 【解決手段】バスケット13を収容するケーシング11
のカバー9に、バスケットと中心軸線を共有した状態で
回転する回転ブロック15を支持する。回転ブロック1
5の偏心した位置に掻取駆動軸21aと給液管20と結
晶吸引管の直管部22aと液面検知装置の検出駆動軸3
5とを支持する。回転ブロック15の回転と、掻取駆動
軸21aの回転とにより掻取刃21cを変位させる構成
をとることにより、掻取刃を結晶吸引管や給液管に妨げ
られることなく、バスケットの周方向のあらゆる箇所に
変位させることができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原液(スラリ)を
液分と結晶とに分離する遠心ろ過装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】化学プラント等においては、製品を製造
する過程で、原液から液分を分離して結晶を得る固液分
離工程を行うことがしばしばある。また固液分離工程に
続いて、結晶を洗浄液により洗浄する洗浄工程と、洗浄
された結晶を乾燥させる乾燥工程とを併せて行うことが
多い。これらの工程を行う装置として、遠心ろ過装置が
用いられている。
【0003】一般に遠心ろ過装置は、籠形のバスケット
と、バスケットを回転駆動する回転駆動装置と、バスケ
ット内に原液を供給する給液パイプと、バスケット内へ
の給液を制御するためにバスケット内の液面を検出する
液面検知装置と、バスケットの周壁部の内周に形成され
た結晶を掻き落す結晶掻取装置と、バスケット内に形成
された結晶を回収する結晶回収装置とを備えている。
【0004】籠形のバスケットは、多数の透過孔が形成
された円筒状の周壁部と該周壁部の軸線方向の一端を閉
じる底壁部と該周壁部の軸線方向の他端から径方向の内
側に突出した円環状の端部壁とを備えた周知のもので、
該端部壁の内側に開口部が形成されている。
【0005】化学プラント等に用いられる遠心ろ過装置
では、生成される結晶に不純物が混入するのを防ぐため
に、上記のバスケットが、開閉可能なカバーを備えた密
閉構造のケーシング内に配置されて、その回転軸が軸受
装置により回転自在に支持される。
【0006】従来用いられていた液面検知装置は、ケー
シングのカバーに対して固定された部材を貫通してバス
ケット内に挿入される検出駆動軸と、該検出駆動軸に支
持された検出レバーと、検出駆動軸を回転させる検出駆
動軸駆動装置と、検出レバーの先端に液面が接触した際
に生じる該検出レバーの変位を検出するレバー変位検出
手段とを備えたもので、検出レバーは、バスケット内に
原液を供給する際に、その先端をバスケット内の設定液
面レベルに相応する位置に位置させた状態で配置され
る。回転しているバスケット内に原液が供給されると、
バスケットの内周に液層が形成され、その液面のレベル
が上昇して行く。給液が進み、液面が検出レバーの先端
に接触すると、検出レバーが液面により弾かれて変位
し、このレバーの変位がレバー変位検出手段により検出
されるため、バスケット内の液面が所定のレベルに達し
たことを検出することができる。
【0007】結晶掻取装置は、ケーシングのカバーに対
して固定された部材を貫通してバスケット内に挿入され
た掻取駆動軸と、該掻取駆動軸に掻取アームを介して支
持された掻取刃と、掻取駆動軸を回転駆動する駆動装置
とを備えたもので、バスケット内で掻取刃を回動させて
結晶中に進入させることにより結晶を掻き落とす。
【0008】結晶回収装置は、ケーシングのカバーに対
して固定された部材を貫通してバスケット内に挿入され
る結晶吸引管と、該結晶吸引管内を負圧にする真空ポン
プとを備えていて、バスケット内の結晶を結晶吸引管に
より吸引して外部に排出する。
【0009】なお上記のように、検出レバーをバスケッ
ト内の液面に接触させて液面を直接検出するのではな
く、液面を非接触で検知する電気的なセンサを用いる場
合には、検出駆動軸及び検出レバーが不要になる。した
がって、検出駆動軸及び検出レバーは遠心ろ過装置にと
って必須のものではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】遠心ろ過装置により固
液分離工程を行うと、加圧式のろ過装置を用いる場合の
ように結晶が圧搾されることがなく、結晶の組織内に適
当な空隙が形成されるため、結晶中に洗浄液を均一に浸
透させて結晶の洗浄を短時間で充分に行わせることがで
き、高品質の結晶を得ることができる。
【0011】また遠心ろ過装置を用いると、加圧式のろ
過装置を用いる場合のように結晶の組織が緻密になるこ
とがないため、結晶の乾燥を比較的短時間で行なうこと
ができる。
【0012】したがって、遠心ろ過装置を用いると、結
晶の洗浄を効率よく、かつ均一に行なうことができるだ
けでなく、得られた結晶の乾燥を短時間で行なうことが
できるため、不純物が少い高品質の結晶を能率よく得る
ことができる。
【0013】このように、遠心ろ過装置は数々の利点を
有しているが、籠形のバスケット内に結晶を形成するた
め、得られた結晶を回収することが容易でないという問
題を有している。特に不純物の混入を防止するためにバ
スケットを密閉構造のケーシング内に配置して固液分離
処理を行わせる場合には、結晶の回収に特別の工夫が必
要である。
【0014】本発明者は、特公昭60−28553号や
特公昭62−44982号などにおいて、バスケットの
底部に溝を周設するとともに、バスケット内に掻取刃と
ともに結晶吸引管を挿入して、掻取刃により掻き落した
結晶をバスケットの底部の溝内に集め、この溝内の結晶
を、結晶吸引管により吸引して回収するようにした遠心
ろ過装置を提案した。
【0015】このように、バスケットの内周から掻き落
とした結晶をバスケットの底部の溝内に集めて吸引、回
収するようにすれば、結晶の回収を効率よく行うことが
できる。この場合、結晶の回収率を高めるためには、掻
き落とした結晶を残すことなくバスケットの底部の溝内
に集めることが重要である。
【0016】掻き落した結晶をバスケットの底部の溝内
に集める作業は掻取刃により行うため、掻き落した結晶
を残すことなくバスケット底部の溝内に集めるために
は、バスケット内における掻取刃の変位の自由度を高く
して、バスケット内のあらゆる箇所に掻取刃を到達させ
得るようにしておくことが望ましい。
【0017】ところが、従来の遠心ろ過装置では、掻取
駆動軸と結晶吸引管と給液パイプとがそれぞれ予め定め
られた固定位置に支持されいたため、結晶吸引管や給液
パイプとの関係で、掻取刃の回動範囲が制限され、その
変位の自由度を高くすることができないという問題があ
った。
【0018】また本出願人は、先に、特開平9−253
532号において、結晶を回収する際にバスケットの中
心軸線を水平方向に対して一定の角度傾斜させて該バス
ケットの底壁部が斜め下方に向くようにしておくことに
より、結晶の回収率を向上させた遠心ろ過装置を提案し
た。
【0019】この遠心ろ過装置では、バスケット内で結
晶を暖めて乾燥した後、結晶吸引管の先端を結晶中に進
入させて結晶を吸引し、最終的には該吸引管の先端を傾
斜したバスケットの周壁部の最下部と該バスケットの底
壁部との間の隅部に近接した位置まで変位させて該隅部
に集った結晶を吸引するようにしている。
【0020】この遠心ろ過装置によれば、結晶の回収率
を向上させることができるが、バスケット内で結晶を乾
燥する際には、掻取刃をバスケットの下部に溜まった結
晶内に挿入して結晶を攪拌することが望ましい。またこ
のように、掻取刃をバスケットの下部に溜まった結晶内
に挿入し得るようにしておけば、該掻取刃を通して結晶
に熱を伝えるようにすることにより、結晶の乾燥を短時
間で行わせることができる。
【0021】掻取刃に上記のような機能を持たせるため
には、バスケット内における掻取刃の変位の自由度を高
くして、該掻取刃を、結晶吸引管や給液パイプに妨げら
れることなく、バスケットの内周から結晶を掻き落すの
に都合が良い位置と、バスケットの最下部に溜まった結
晶を攪拌するのに適した位置とに移動させ得るようにし
ておく必要がある。
【0022】上記のように、密閉構造のケーシング内に
バスケットを配置する遠心ろ過装置では、掻取刃の変位
の自由度を高くすることにより、バスケットの内周から
結晶を掻き落す機能以外の種々の機能を掻取刃に持たせ
て、ろ過装置の性能を高めることができるが、従来の遠
心ろ過装置では、掻取駆動軸、結晶吸引管及び給液パイ
プが予め定められた固定位置に支持されていたため、掻
取刃の変位の自由度を高めることが困難であった。
【0023】本発明の目的は、バスケット内における掻
取刃の変位の自由度を従来よりも大幅に向上させること
ができるようにした遠心ろ過装置を提供することにあ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、開閉可能なカ
バーを有するケーシングと、該ケーシング内に回転自在
に支持された籠形のバスケットと、該バスケットを回転
駆動する回転駆動装置と、バスケット内に原液を供給す
る給液パイプと、中心軸線を回転中心として回転するよ
うに駆動される掻取駆動軸と該掻取駆動軸に掻取アーム
を介して支持されてバスケット内で回動させられる掻取
刃とを有して該掻取刃によりバスケットの内周に形成さ
れた結晶を掻き取る結晶掻取装置と、掻取刃により掻取
られた結晶を吸引して回収する結晶吸引管とを備えた遠
心ろ過装置を対象とする。
【0025】なお一般に籠形のバスケットは、多数の透
過孔が形成された円筒状の周壁部と該周壁部の軸線方向
の一端を閉じる底壁部と該周壁部の軸線方向の他端から
径方向の内側に突出するように設けられた円環状の端部
壁とを備えたもので、円環状の端部壁の内側に開口部が
形成されている。
【0026】本発明においては、ケーシングのカバーが
閉じられているときにバスケットと同心的に配置される
回転ブロックを設け、該回転ブロックを、ケーシングの
カバーに回転自在に支持して、その中心軸線を回転中心
として回転させ得るようにした。そして、給液パイプ、
掻取駆動軸及び結晶吸引管はそれぞれ、回転ブロックを
軸線方向に貫通させた状態で支持し、少なくとも掻取駆
動軸は、回転ブロックの中心軸線に対して所定の偏心量
だけ偏心した位置に配置するようにした。
【0027】上記のように、回転ブロックの偏心した位
置に掻取駆動軸を支持する構造にすると、掻取アームの
回動と、回転ブロックの回転との双方により掻取刃を変
位させることができるため、ケーシングに対して固定さ
れた部材に掻取駆動軸を支持していた従来の遠心ろ過装
置に比べて、掻取刃の変位の自由度を高めることができ
る。
【0028】また上記のように構成すると、掻取刃の所
要の変位量を得るために必要な掻取アームの長さを、掻
取駆動軸の偏心量に相当する分だけ短くすることができ
る。給液パイプも回転ブロックの中心軸線に対して偏心
した位置で回転ブロックを軸線方向に貫通した状態で支
持するのが好ましいが、回転ブロックの中心部に給液パ
イプを支持するためのスペースを確保することができる
場合には、該給液パイプを、回転ブロックの中心位置で
該回転ブロックを軸線方向に貫通させた状態で(給液パ
イプの中心軸線を回転ブロックの中心軸線と一致させた
状態で)支持するようにしてもよい。
【0029】上記結晶吸引管が、掻取駆動軸と平行な方
向に延びるように設けられてカバーに対して回転自在に
支持される直角部とバスケット内で旋回する旋回部とを
一体に有していて、旋回部の先端から掻取刃により掻取
られた結晶を吸引して回収するように構成される場合に
は、該結晶吸引管の直管部も、回転ブロックの中心軸線
に対して所定の偏心量だけ偏心した位置で回転ブロック
を軸線方向に貫通した状態で支持して、直管部の回転と
回転ブロックの回転との双方により結晶吸引管の旋回部
をバスケット内で変位させることができるようにするの
が好ましい。
【0030】このように構成すると、結晶吸引管の旋回
部の長さを直管部の偏心量に相当する分だけ短くするこ
とができる。
【0031】また検出駆動軸と検出レバーとを備えた液
面検知装置を用いる場合には、該検出駆動軸を回転ブロ
ックの中心軸線に対して偏心した位置で該回転ブロック
を軸線方向に貫通した状態で支持するのが好ましい。こ
のように検出駆動軸を支持すると、検出レバーの所要長
さを検出駆動軸の偏心量に相当する分だけ従来よりも短
くすることができる。
【0032】上記のように、掻取アームの長さや結晶吸
引管の旋回部の長さを短くすることができると、掻取刃
や結晶吸引管の旋回部の先端を従来よりもバスケットの
径方向の内側に寄った位置まで変位させることができる
ようになるため、ケーシングのカバーを開閉する際に、
バスケットの開口部を通して掻取刃や結晶吸引管を出し
入れするように構成する場合に、バスケットの開口部の
内径を従来よりも小さく設定して、バスケットのふとこ
ろを深くすることができる。
【0033】バスケットのふところを深くすることがで
きると、バスケットの軸線を水平方向に対して傾けた状
態にして、バスケット内で加熱乾燥させた結晶の微粉末
を結晶吸引管により吸引して回収する使い方をする場合
に、結晶を乾燥させて微粉末化する過程で、体積が増加
した結晶がバスケット外に漏れるのを防ぐことができ
る。
【0034】またバスケットの開口部の内径を小さくす
ることができると、特にバスケットのふところを深くす
る必要がない場合には、従来と同じ処理容量の遠心ろ過
装置を、従来よりも径が小さいバスケットで実現するこ
とができ、遠心ろ過装置の小形化を図ることができる。
【0035】上記回転ブロックは、ケーシングのカバー
が閉じられたときにバスケットの開口部の内側に該バス
ケットと同心的に配置されて、外周部がバスケットの開
口部の内周部に微小間隙を介して対向した状態になる蓋
部を有する構造にするのが好ましい。
【0036】回転ブロックをこのように構成すると、該
回転ブロックの蓋部によりバスケットの開口部を実質的
に塞ぐことができるため、バスケット内からの結晶の漏
れを更に効果的に防止することができる。
【0037】バスケットの中心軸線を水平方向に対して
傾斜した状態で、バスケット内の結晶を結晶吸引管によ
り吸引して回収する使い方をする場合、少くとも結晶回
収装置により結晶を回収する際にバスケットの中心軸線
が水平方向に対して斜めに傾いて、その底壁部が斜め下
方に向いた状態になっていればよい。
【0038】即ち、バスケットを常時上記のように傾斜
させた状態に保つようにバスケットの支持装置を構成し
ておいてもよく、バスケットの傾斜角を調整し得るよう
にその支持機構を構成して、結晶を回収する際にバスケ
ットを上記のように傾斜させた状態に調整するようにし
てもよい。
【0039】上記のように、バスケットを傾けた状態で
結晶を吸引して回収する場合、結晶吸引管は、バスケッ
ト内で旋回する旋回部を有する形状に形成して、該旋回
部の先端部が傾斜した状態にあるバスケットの周壁部の
最下部と該バスケットの底壁部との間の隅部に近接した
状態になる最終吸引位置と先端部がバスケットの開口部
の内周部に相応する位置よりも内側に退避した状態にな
る退避位置との間を変位し得るように設けるのが好まし
い。
【0040】本発明の好ましい態様では、上記給液パイ
プ、掻取アーム、結晶吸引管及び検出レバーが下記のよ
うに設けられる。
【0041】給液パイプは、検出レバーの回動と掻取ア
ームの回動と結晶吸引管の旋回部の旋回とを妨げること
がないように設ける。
【0042】またバスケットの中心軸線と直交する平面
上で測った掻取駆動軸の中心軸線と掻取刃の先端との間
の距離と掻取駆動軸の偏心量との和が、バスケットの内
径よりも僅かに小さい値を示すように、掻取アームの長
さを設定する。
【0043】結晶吸引管の旋回部は、掻取駆動軸及び掻
取アームに妨げられることなく旋回し得るように設け、
バスケットの中心軸線と直交する面上で測った結晶吸引
管の直管部の中心軸線と旋回部の先端との間の距離と直
管部の偏心量との和が、バスケットの内径よりも僅かに
小さい値を示すように旋回部の長さを設定する。
【0044】検出レバーは、掻取アーム及び結晶吸引管
の旋回部に妨げられることなく液面の検出に必要な範囲
を回動し得るように設ける。そして、バスケットの中心
軸線と直交する面上で測った検出駆動軸の中心軸線と検
出レバーの先端との間の距離と検出駆動軸の偏心量との
和が少なくともバスケットの内周に形成される液面の最
小レベルを検出するために必要な長さとなるように、検
出レバーの長さを設定する。
【0045】また上記掻取駆動軸及び結晶吸引管の直管
部は、回転ブロックの中心軸線を含む第1の平面に対し
て対称な位置に、それぞれの中心軸線を第1の平面と直
交する第2の平面上に位置させた状態で配置するのが好
ましい。この場合、検出駆動軸及び給液パイプは、上記
第2の平面に対して対称な位置に、それぞれの中心軸線
を第1の平面上に位置させた状態で配置するのが好まし
い。
【0046】回転ブロックを回転駆動する回転ブロック
駆動装置は、ケーシングのカバーに支持するのが好まし
い。
【0047】また掻取駆動軸を回転駆動する掻取駆動軸
駆動装置と、結晶吸引管を回転駆動する吸引管駆動装置
と、検出駆動軸を回転駆動する検出駆動軸駆動装置は、
回転ブロックに支持するのが好ましい。
【0048】本発明においてはまた、掻取駆動軸内に、
該掻取駆動軸内を軸線方向に延びる往路と復路とからな
る往復流体通路を形成するとともに、掻取刃内に形成し
た中空部を掻取駆動軸と掻取刃との間に設けた第1及び
第2の流路を通して往復流体通路の往路及び復路に接続
して、前記往復流体通路と掻取刃内の中空部と第1及び
第2の流路とにより、温度調整用の流体を流す調温用流
体流路を形成するのが好ましい。
【0049】このように構成しておくと、調温用流体通
路を通して所定の温度の流体を流すことにより、バスケ
ット内の温度を調整することができる。
【0050】特に、バスケットの周壁部から結晶を掻き
落とした後、バスケットの下部に溜まった結晶を乾燥さ
せて、結晶吸引管により吸引して回収する方法をとる場
合には、バスケットの下部に溜まった結晶を乾燥する過
程で、バスケットの下部に溜まった結晶中に掻取刃を挿
入して調温用流体通路に温水やスチーム等の昇温された
調温用流体を流すことにより、結晶に含まれた液分の気
化を促進して、結晶の乾燥を短時間で行うことができ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】図1ないし図5は本発明に係わる
遠心ろ過装置の構成例を示したもので、図1はその全体
的な構成を示す縦断面図、図2は図1のA−A線断面
図、図3は図2の要部の拡大図、図4は図3のB−B線
断面図である。
【0052】図1において1は設置ベース、2は設置ベ
ース1の上に配置されて該ベースにボルトなどにより固
定されたベースフレームである。ベースフレーム2の上
面2aは、水平方向に対して10度ないし30度傾斜し
た傾斜面となっており、この傾斜面上にベース板3が固
定されている。ベース板3には、該ベース板と板面が直
交するように配置されたフレーム板4及び5の下端が固
定され、フレーム板4及び5により軸受装置6が支持さ
れている。軸受装置6は円筒状のハウジング6a内に球
軸受6A及び6Bを収納したもので、これらの球軸受に
より回転軸7が回転自在に支持されている。
【0053】フレーム板4には、ケーシングのカバー9
が、図2に示されたヒンジ8を介して開閉自在に取り付
けられている。ケーシングのカバー9は、図2に見られ
るように、方形の第1の部分9a1と、該第1の部分の両
端につながる円弧状の第2の部分9a2とを有する前方後
円形の横断面形状を有する周壁部9aと、該周壁部9a
の軸線方向の一端に形成された外フランジ9bと、周壁
部9aの軸線方向の他端側を閉じる端部壁9cとからな
っていて、端部壁9cの中央部には周壁部9aと中心軸
線を共有する円形の開口部9dが形成されている。開口
部9dを閉じるように、後記する回転ブロックを支持す
る回転ブロック支持装置10が取り付けられている。
【0054】ケーシングのカバー9は、ヒンジ8の回動
軸を中心にして、図示のようにその周壁部9aの一端の
フランジ9bがフレーム板4に当接して該周壁部の中心
軸線(円弧状の第2の部分9a2の中心軸線)が回転軸7
の中心軸線に一致した状態になる閉位置と、周壁部9a
の中心軸線が回転軸7の中心軸線と直交する状態になる
開位置との間を回動することができるようになってい
る。
【0055】カバー9のフランジ9bとフレーム板4と
の間には図示しないパッキンが配設され、カバー9を閉
位置に位置させた状態で、フランジ9bをフレーム板4
にボルト等の締結手段により締結することにより、ケー
シングのカバー9のフランジ9bとフレーム板4の当接
部を気密かつ液密に保つことができるようになってい
る。この例では、カバー9とフレーム板4とによりケー
シング11が構成され、フレーム板4によりケーシング
11の底部が構成されている。
【0056】軸受装置6により支持された回転軸7の一
端はフレーム板4に取り付けられたシール部材12を通
してケーシング11内に導入され、他端は軸受装置6の
端部から外部に導出されている。
【0057】回転軸7の一端には、籠形のバスケット1
3が取り付けられている。バスケット13は、周壁部1
3aと、該周壁部13aの軸線方向の一端を閉じるよう
に設けられた底壁部13bと、周壁部13aの軸線方向
の他端から径方向の内側に突出するように設けられた円
環状の端部壁13cとを有する籠形の形状に形成され、
端部壁13cの内周部の内側に開口部が形成されてい
る。図示の例では、バスケット13の周壁部13aの軸
線方向の他端付近の外周に外フランジ13dが設けら
れ、該外フランジ13dにボルト等により着脱可能に取
り付けられた円環状の板により端部壁13cが構成され
ている。バスケットの周壁部13aには多数の透過孔1
3eが、該周壁部全体に均一に分散させた状態で形成さ
れている。バスケットの周壁部13aの内周には図示し
ないフィルタが配置され、該フィルタは適宜の固定手段
によりバスケット13の周壁部13aの内周に固定され
る。
【0058】バスケット13は、その中心軸線を回転軸
7の中心軸線に一致させた状態で、かつその底壁部13
bをフレーム板4側に向けた状態でケーシングのカバー
9内に配置されていて、その底壁部13bの中央部外面
に固定されたボス13fが回転軸7の一端に固定されて
いる。従って、この例のバスケット13は、常時その中
心軸線が水平方向に対して10度〜30度傾斜した状態
にあって、その底壁部13bが斜め下方に向けられた状
態にある。
【0059】回転ブロック支持装置10は、筒状の本体
10aと該本体10aの軸線方向の一端寄りの部分から
外側に突出したフランジ部10bとを備えたもので、フ
ランジ部10bがケーシングのカバーの開口部9dの周
辺部に図示しないボルトにより締結されることによりカ
バー9に固定されている。
【0060】支持装置10の本体10a内には、カバー
9が閉じている時にバスケット13と中心軸線を共有し
た状態になる円筒状の軸受部10cが設けられ、該軸受
部10cに回転ブロック15が回転自在に支持されてい
る。
【0061】回転ブロック15は、支持装置10の軸受
部10cに回転自在に嵌合されて先端がケーシングのカ
バー9内に挿入された円柱状の軸部15aと、該軸部1
5aの先端部から径方向の外側に突出したフランジ状の
蓋部15bと、軸部15aの後端部に形成された拡大径
部15cとを有していて、拡大径部15cが支持装置1
0の本体10aの端面に当接させられて軸線方向に位置
決めされている。
【0062】回転ブロック15は、ケーシングのカバー
9が閉じられたときにバスケット13と中心軸線を共有
した状態になって、その蓋部15bがバスケット13の
開口部の内側に配置され、蓋部15bの外周部がバスケ
ット13の開口部の内周面(端部壁13cの内周面)に
微小間隙g1 を介して対向させられる。
【0063】回転ブロック15の軸部15aの外周には
ウォームホイール16が取り付けられ、支持装置10に
取り付けられた電動機17の回転軸に取り付けられたウ
ォーム18がウォームホイール16に噛み合わされてい
る。ウォームホイール16とウォーム18と電動機17
とにより回転ブロック15を回転駆動する回転ブロック
駆動装置が構成され、この駆動装置により、回転ブロッ
ク15がその中心軸線を回転中心として回転駆動される
ようになっている。
【0064】回転ブロック15には、バスケット13内
に原液を供給する給液パイプ20と、バスケット13の
周壁部13aの内周に形成された結晶を掻き落す結晶掻
取装置21と、バスケット内に形成された結晶を回収す
る結晶吸引管22(図4参照)と、液面検知装置23と
が取り付けられている。
【0065】給液パイプ20は、その中心軸線を回転ブ
ロック15の中心軸線に対して偏心した位置に位置させ
た状態で設けられて、回転ブロック15を気密かつ液密
に貫通してバスケット13内に挿入されている。給液パ
イプ20のバスケット内に位置する端部20aはバスケ
ットの周壁部13a側に指向するように曲げられてい
る。給液パイプ20のケーシング外に位置する端部20
bは図示しない電磁バルブと配管とを通して原液供給用
のポンプまたはタンクに接続され、給液パイプ20と、
該給液パイプに接続される図示しない電磁バルブと、必
要に応じて設けられたポンプ等によりバスケット13内
に原液を供給する給液装置が構成されている。
【0066】結晶掻取装置21は、回転ブロック15を
貫通してバスケット13内に挿入された掻取駆動軸21
aと、バスケット13内を該バスケットの軸線に対して
直角な方向に伸びるように設けられた2本の掻取アーム
21bを介して掻取駆動軸21aに支持された掻取刃2
1cと、掻取駆動軸21aを回転駆動する掻取駆動軸駆
動装置とからなっている。
【0067】掻取駆動軸21aは、回転ブロック15の
中心軸線に対して偏心した位置に設けられていて、その
中心軸線を回転中心として回転し得るように図示しない
軸受を介して回転ブロック15に支持されている。掻取
アーム21bは、バスケットの軸線方向に間隔をあけて
2本設けられて、それぞれの一端が掻取駆動軸21aに
固定され、両掻取アームの他端に掻取刃21cが取り付
けられている。
【0068】図示の例では、回転ブロック15の拡大径
部15c内に中空部15dが形成されていて、掻取駆動
軸21aの中空部15d内に臨む部分にウォームホイー
ル25が取り付けられている。回転ブロック15には掻
取駆動軸21aを駆動する電動機26が取付けられ、該
電動機の出力軸に取付けられたウォーム27がウォーム
ホイール25に噛み合わされている。電動機26とウォ
ーム27とウォームホイール25とにより、掻取駆動軸
21aを回転駆動する掻取駆動軸駆動装置が構成されて
いる。
【0069】掻取刃21cは、掻取駆動軸21aの回転
に伴って、バスケット13の周壁部13aの内周に配置
されたフィルタに近接した状態になる進入限界位置と、
バスケット13の端部壁13cの内周部(バスケットの
開口部の内周部)に相応する位置よりも径方向の内側に
退避した状態になる退避位置との間を回動させられる。
【0070】図4に示したように、掻取駆動軸21aの
内部には中空部が形成されていて、該中空部内を仕切る
ように掻取駆動軸21aの長手方向に伸びる仕切り壁2
1dが設けられている。この仕切り壁21dにより、掻
取駆動軸21a内に往路21e1と復路21e2とからなる
往復流体通路が形成され、掻取アーム21b,21bの
間に位置させた状態で復路21e2内に設けられた仕切板
21fにより、往路21e1と復路21e2との間が仕切ら
れている。
【0071】図示の例では、掻取刃21c内が中空に形
成されるとともに、2本の掻取アームのうち、バスケッ
トの底部に近い位置に配置された一方の掻取アーム21
b内及びバスケットの端部壁側に配置された他方の掻取
アーム内にそれぞれ第1の流路21g1及び第2の流路2
1g2が形成されている。そして、往復流体通路の往路2
1e1及び復路21e2がそれぞれ第1の流路21g1及び第
2の流路21g2を通して掻取刃21c内の中空部に接続
され、掻取駆動軸内の往復流体通路21e1,21e2と掻
取刃内の中空部と第1及び第2の流路21g1及び21g2
とにより、温度調整用の流体を流す調温用流体流路が形
成されている。
【0072】なお第1の流路21g1及び第2の流路21
g2は、掻取アーム21b,21bとは別個に掻取刃と掻
取駆動軸との間をつなぐように設けた管路により構成す
るようにしてもよい。
【0073】掻取駆動軸21a内の往復流体通路の往路
21e1には図示しないボイラーから例えば温水が調温用
流体として供給され、復路21e2の出口から流出する温
度が低下した水がボイラーに戻されて再加熱される。こ
の例では、掻取駆動軸21a、掻取アーム21b,21
b及び掻取刃21cと、これらの内部に形成された調温
用流体流路と、図示しないボイラとにより、バスケット
内の温度を調節する調温装置が構成されている。
【0074】上記のように、掻取駆動軸、掻取アーム及
び掻取刃内に調温用流体流路を形成しておくと、バスケ
ットの周壁から結晶を掻き落とした後、バスケットの下
部に溜まった結晶中に掻取刃を挿入して、調温用流体流
路に温水を流すことにより、結晶を暖めることができる
ため、結晶の乾燥を促進することができる。
【0075】なお図示してないが、結晶を効率よく乾燥
させるためには、ケーシングのカバー9内に乾燥した温
風を供給する管路(図示せず。)を更に設けて、該管路
を通してケーシング内に供給される温風によりバスケッ
ト13を外側からも暖めるようにすることが望ましい。
【0076】結晶吸引管22は、ケーシングのカバー9
が閉じられたときに中心軸線がバスケット13の軸線と
平行な状態になるように設けられてカバー9に対して回
転自在に支持された直管部22aと、バスケット13内
に挿入された直管部22aの先端部から折れ曲がって、
掻取駆動軸の先端とバスケットの底壁部との間の空間を
バスケットの周壁部側に伸びる旋回部22bとを一体に
有している。
【0077】結晶吸引管22の直管部22aは、回転ブ
ロック15の中心軸線に対して偏心した位置で回転ブロ
ック15を貫通した状態で、該回転ブロック15に回転
自在に支持されていて、直管部22aの回転に伴って、
旋回部22bが掻取駆動軸21a及び掻取アーム21b
に妨げられることなく、旋回させられるようになってい
る。
【0078】結晶吸引管22の旋回部22bは、バスケ
ットの底壁部13bの内面に近接した状態を保ちつつ、
その先端が、傾斜したバスケットの周壁部の最下部(正
確にはフィルタの最下部)付近に指向した状態になる最
終吸引位置と、その先端がバスケットの開口部の内周部
に相応する位置よりも径方向の内側に位置した状態にな
る退避位置との間を旋回するように設けられており、旋
回部22bが最終吸引位置に達したときに該旋回部の先
端がバスケット13の周壁部13aの最下部とバスケッ
トの底壁部13bとの間の隅部P(図1参照)に近接し
た状態になるように、旋回部22bの形状と長さとが設
定されている。
【0079】回転ブロック15の中空部15d内に臨む
結晶吸引管22の後端部寄りの部分にウォームホイール
30が取付けられ、回転ブロック15に固定された電動
機31の出力軸に取付けられたウォーム32がウォーム
ホイール30に噛み合わされている。電動機31と、ウ
ォームホイール30と、ウォーム32とにより、結晶吸
引管22をその直管部の中心軸線を回転中心として回転
駆動する結晶吸引管駆動装置が構成されている。
【0080】給液検知装置23は、回転ブロック15の
中心軸線に対して偏心した位置で該回転ブロックを貫通
した状態でバスケット13内に挿入されて回転ブロック
15に回転自在に支持された検出駆動軸35(図1参
照)と、該検出駆動軸35のバスケット13内に挿入さ
れた先端部に後端部が固定された検出レバー36(図2
ないし図4参照)とを備えている。検出レバー36はバ
スケット13の中心軸線に対して直角な方向に延びるよ
うに設けられ、検出レバー36の先端部には、バスケッ
トの内周に形成される液面に接触させられる板状の検出
子36aが取り付けられている。
【0081】検出駆動軸35の後端部には、レバー38
(図1、図2参照)が取付けられ、回転ブロック15の
拡大径部15cに固定された流体圧シリンダ39のピス
トンロッドがレバー38に連結されている。シリンダ3
9とレバー38とにより、検出駆動軸35を回転させる
検出駆動軸駆動装置が構成され、この駆動装置により検
出駆動軸35が回転駆動されて、検出レバー36がバス
ケット内で回動させられるようになっている。
【0082】図示の例では、掻取駆動軸21a及び結晶
吸引管の直管部22aが、回転ブロック15の中心軸線
を含む第1の平面Y−Y´に対して対称な位置に、それ
ぞれの中心軸線を第1の平面Y−Y´と直交する第2の
平面X−X´上に位置させた状態で配置されている(図
2参照)。
【0083】また検出駆動軸35及び給液パイプ20は
それぞれ第2の平面X−X´に対して対称な位置に、そ
れぞれの中心軸線を上記第1の平面Y−Y´上に位置さ
せた状態で配置されている。
【0084】本発明に係わる遠心ろ過装置においては、
回転ブロック15の回転と、掻取アーム21bの回動と
の双方により掻取刃21cを変位させることができる。
したがって、本発明では、図5に示したように、バスケ
ット13の中心軸線と直交する平面上で測った掻取駆動
軸21aの中心軸線と掻取刃21cの先端との間の距離
L1 と掻取駆動軸21aの偏心量ΔL1 との和がバスケ
ット13の内径よりも僅かに小さい値を示すように掻取
アーム21bの長さを設定する。
【0085】この場合、バスケットの中心軸線の位置か
ら掻取刃21cの先端までの距離は、最大では掻取駆動
軸の中心位置と掻取刃21cの先端との間の距離L1 と
掻取駆動軸21aの偏心量ΔL1 との和(L1 +ΔL1
)に等しくなり、最小では、距離L1 と偏心量ΔL1
との差(L1 −ΔL1 )に等しくなる。したがって、掻
取刃21cをバスケットの内周に近接した状態になる限
界位置まで変位させるために必要な掻取アーム21bの
長さを従来よりも短くすることができ、掻取刃21c
を、従来よりもバスケットの中心寄りの位置まで変位さ
せることができる。また回転ブロック15を回転させる
ことにより、掻取刃を、結晶吸引管及び給液パイプに妨
げられることなく、バスケットの周方向の全領域に到達
させることができる。
【0086】また結晶吸引管22も回転ブロック15の
回転と吸引管22の直管部22aの回転との双方により
変位させられる。したがって、本発明では、バスケット
13の中心軸線と直交する面上で測った結晶吸引管22
の直管部22aの中心軸線と旋回部22bの先端との間
の距離L2 と直管部22aの偏心量ΔL2 との和がバス
ケット13の内径よりも僅かに小さい値を示すように結
晶吸引管22の旋回部22bの長さを設定する。この場
合、結晶吸引管22の旋回部22bの先端位置とバスケ
ットの中心軸線との間の距離は、最大で結晶吸引管22
の直管部22aの中心軸線と旋回部22bの先端との間
の距離L2 と直管部22aの偏心量ΔL2 との和(L2
+ΔL2 )に等しくなり、最小で、距離L2 と偏心量Δ
L2 との差(L2 −ΔL2 )に等しくなる。したがっ
て、旋回部22bの先端をバスケットの内周に近接した
位置まで変位させるために必要な旋回部22bのの長さ
を従来よりも短くすることができ、旋回部22bの先端
を従来よりも更にバスケットの中心寄りの位置まで変位
させることができる。
【0087】同様に、検出レバー36の先端の検出子3
6aも、回転ブロック15の回転と検出レバー36の回
動との双方により変位させることができるため、検出レ
バー36の先端の検出子36aを従来よりもバスケット
の中心寄りの位置まで変位させることができる。
【0088】本発明では、図6に示したように、バスケ
ット13の中心軸線と直交する面上で測った検出駆動軸
35の中心軸線と検出レバー36の先端との間の距離L
3 と検出駆動軸35の偏心量ΔL3 との和が少なくとも
バスケット13の内周に形成される液面の最小レベルを
検出するために必要な長さとなるように、検出レバー3
6の長さを設定する。
【0089】このように、本発明によれば、掻取刃、結
晶吸引管の旋回部及び検出レバーの先端を従来よりも更
にバスケットの中心寄りの位置まで変位させることがで
きるため、ケーシングのカバーの開閉に伴って、掻取刃
や結晶吸引管をバスケットの開口部を通して出し入れす
るように構成する場合に、バスケットの端部壁13cの
内径を従来より小さくして、バスケットのふところを深
くすることができる。したがって、バスケット13を回
転させながら結晶を乾燥させる工程で、体積が増加した
結晶がバスケットの開口部からケーシング11内に漏れ
易くなるのを防ぐことができる。
【0090】図1に示したベース板3の上には、バスケ
ット13の回転駆動源である電動機60が取り付けら
れ、該電動機の回転軸60aにプーリ61が取り付けら
れている。また軸受装置6の端部から外部に導出された
回転軸7の他端にプーリ62が取り付けられ、プーリ6
1及び62にベルト63が掛け渡されている。電動機6
0とプーリ61及び62とベルト63とにより、回転軸
7を介してバスケット13を回転駆動する回転駆動装置
65が構成されている。
【0091】ベース板3にはまた、軸受装置6と回転駆
動装置65とを覆うカバー66が取り付けられている。
【0092】また図示の例では、ケーシングのカバー9
の周壁部9aに、排液管接続部9g(図2参照)と、ケ
ーシング内を減圧する真空ポンプ等の減圧装置を接続す
る減圧装置接続部9hとが取り付けられている。
【0093】排液管接続部9gは、バスケットから排出
された液分を外部に排出する排液パイプを接続するため
のものである。
【0094】減圧装置接続部9hは、カバー9を閉位置
に位置させた際に上方に開口するように設けられてい
て、図示しない配管を通して真空ポンプ等の減圧装置に
接続される。
【0095】次に図5ないし図12を参照して、上記の
遠心ろ過装置を用いて行う一連の処理の一例を説明す
る。
【0096】上記の遠心ろ過装置を用いて原液を液分と
結晶とに分離する処理を行う際には、先ず図1に示すよ
うにケーシングのカバー9を閉じた状態にし、図5に示
すように、掻取アーム21bと掻取刃21c、結晶吸引
管22の旋回部22b及び検出レバー36を退避位置に
位置させる。この状態では、掻取アーム21b及び結晶
吸引管の旋回部22bが互いに反対方向を向いた状態に
ある。
【0097】この状態で、バスケット13を図5におい
て矢印CCL方向(反時計方向)に回転させて給液速度
まで加速する。この間に図6に示すように液面検知装置
の検出レバー36を図示の矢印Q方向(図面上時計方
向)に所定角度(図示の例では90度)回動させて、検
出レバー36の先端の検出子36aを、検出すべき液面
レベルに相応する位置に位置させる。
【0098】この状態で給液パイプ20からバスケット
13内に原液を注入する給液工程を行う。バスケット内
に注入された原液は、バスケットの周壁部の内周に集ま
って液層を形成し、注液の進行に伴ってその液面が上昇
していく。バスケット内の液面が所定のレベルに達する
と、液面検知装置の検出子36aに接触して弾かれるた
め、検出レバー36が反時計方向に変位する。この検出
レバーの変位を図示しないレバー変位検出手段により検
出してバスケット内への給液を停止するとともに、給液
一時停止タイマを起動して給液停止時間の計測を開始す
る。バスケット内への給液を停止すると同時に検出レバ
ー36を反時計方向に回動させて図5に示す状態に戻
す。バスケット内に供給された原液は、バスケットの回
転により生じる遠心力により液分と結晶とに分離される
ため、液面のレベルが低下していき、バスケットの内周
に結晶が溜まっていく。
【0099】給液停止タイマが予め設定した給液停止時
間の計測を完了した時に検出レバー36を再び図6に示
す検出位置に回動させるとともに、バスケット内への給
液を開始する。
【0100】上記の動作を繰り返すことによりバスケッ
ト13の内周に結晶を形成していく。所定量の結晶が形
成されたところで給液工程を終了し、検出レバー36を
図5に示す退避位置に戻す。
【0101】この状態でバスケット13の回転速度を更
に上昇させるとともに、脱液タイマを起動させ、該タイ
マが脱液時間を計測している間、バスケットを高速回転
状態に保って遠心力により脱液を行う。脱液タイマが脱
液時間の計測を完了した時に給液パイプ20からバスケ
ット内への洗浄液の注入を開始するとともに、洗浄液供
給時間計測タイマを起動させ、該タイマが洗浄液供給時
間の計測を完了した時に洗浄液の供給を停止させる。
【0102】次いで、洗浄用脱液タイマを起動させて、
該タイマに洗浄用脱液時間の計測を開始させ、該洗浄用
脱液時間を計測している間バスケットを高速回転状態に
保持して結晶中の液分を離脱させる。
【0103】洗浄用脱液タイマが洗浄用脱液時間の計測
を完了した時にバスケット13の回転に制動をかけて該
バスケットを停止させる。
【0104】その後、バスケット13を、給液工程及び
脱液工程における回転方向とは逆方向[図7の矢印CL
方向(時計方向)]に回転させて、結晶の掻取に適した
回転速度である掻取適正回転速度まで加速する。バスケ
ットの回転速度が掻取適正回転速度に達した時に図7に
示すように、掻取アーム21bを矢印R方向に回動させ
て、掻取刃21cをバスケットの内周に形成された結晶
層中に進入させ、バスケットの内周に層をなして付着し
ている結晶を掻き落とす。掻き落とされた結晶Cはバス
ケット13の下部に溜まり、バスケットの回転による攪
拌作用により細粒化する。
【0105】次いでバスケット13を図示の矢印CL方
向に回転させたままの状態で、回転ブロック15を、図
8に示す矢印S方向(反時計方向)に回転させ、これに
より掻取アーム21bを垂直下方に向けて該掻取アーム
の下端及び掻取刃21cをバスケット内の下部に溜まっ
ている結晶中に挿入する。この状態で掻取駆動軸21a
内、掻取アーム21b内及び掻取刃21c内に形成され
た調温用流体流路内に温水を供給して掻取駆動軸21
a、掻取アーム21b及び掻取刃21cの温度を上昇さ
せ、結晶Cを乾燥する。この時結晶吸引管22の旋回部
22bは図8に示すように、結晶Cに触れない位置まで
移動させておく。この間バスケット13は図示の矢印C
L方向に回転させたままの状態に保ち、掻取刃21cに
より結晶Cを攪拌してその乾燥を促進させる。
【0106】本発明においては、前述のように、結晶吸
引管や掻取駆動軸を回転ブロック15に支持して、該回
転ブロックの回転と結晶吸引管や掻取駆動軸の回転との
双方により掻取刃や結晶吸引管の旋回部を変位させるよ
うにして、バスケットのふところを深くしたため、結晶
を乾燥させる工程で、微粉末化した結晶がバスケットの
開口部から漏れ出るのを防ぐことができる。
【0107】また掻取駆動軸を回転ブロック15に支持
して、該回転ブロックの回転と掻取駆動軸の回転との双
方により掻取刃を変位させるようにして、掻取刃21c
の変位の自由度を高めたため、掻取刃をバスケットの周
方向のあらゆる箇所に移動させることができ、図8に示
すように、バスケットの最下部に近接した位置にも容易
に変位させることができる。したがって、掻取刃21c
に、結晶を掻き取る機能だけでなく、上記のように、結
晶を乾燥する際に該結晶に熱を伝える伝熱手段としての
機能や、結晶を攪拌する攪拌手段としての機能をも持た
せることができる。
【0108】結晶乾燥工程を行う時間を計測するため、
掻取駆動軸21内に温水を供給した後の適宜の時点で、
結晶を乾燥させために必要にして充分な乾燥時間をセッ
トした結晶乾燥タイマをスタートさせる。結晶乾燥タイ
マーがセットされた乾燥時間の計測を完了した時に乾燥
工程を終了し、掻取駆動時21内への温水の供給を停止
する。このときバスケット内の下部に溜った結晶Cは乾
燥してさらさらとした状態にある。
【0109】次いで、図9に示すように、回転ブロック
15を矢印U方向に180度回転させて結晶吸引管の旋
回部22bを旋回開始位置に位置させ、掻取刃21cを
上方に退避させる。またこのときバスケットの回転速度
を結晶の回収に適した速度に調整する。
【0110】次に、図10に示すように、結晶吸引管2
2の旋回部22bを矢印V方向に回動させて該旋回部2
2bの先端を結晶C中に挿入し、結晶吸引管22内を図
示しない吸引装置により吸引して結晶Cを機外の容器内
に回収する。結晶吸引管22の旋回部22bは最終的に
は図1に破線で示したように、その先端が傾斜したバス
ケットの周壁部の最下部と底壁部との間の隅部にまで到
達するため、バスケットの周壁部13aの内面(傾斜
面)に沿って流下して来る結晶を全て吸引して回収する
ことができる。
【0111】バスケット内からの結晶の回収を終了した
後、バスケットを停止させ、図11に示すように、回転
ブロック15を矢印W方向に90度回転させて掻取アー
ム21b及び結晶吸引管の旋回部22bを互いに反対方
向に向ける。次いで、図12に示すように、掻取アーム
21b及び結晶吸引管の旋回部22bをそれぞれ矢印G
方向及びH方向に回動させて、各部を初期位置(図5と
同じ位置)に戻す。
【0112】図5ないし図12に示した動作は、本発明
に係わる遠心ろ過装置の運転の仕方の一例を示したに過
ぎず、本発明は、これらの図に示された順序で運転され
る場合に限定されない。本発明においては、回転ブロッ
クの回転と掻取駆動軸の回転との双方により掻取刃を変
位させることができ、また回転ブロックの回転と、結晶
吸引管の直管部の回転との双方により結晶吸引管のセン
タの吸引口を変位させることができるため、掻取刃及び
結晶吸引管の吸引口の変位のさせ方に多様性を持たせる
ことができ、掻取刃の変位のさせ方や、結晶吸引管の変
位のさせ方には、種々の変形を考えることができる。
【0113】上記のように、バスケットの中心軸線を水
平方向に対して傾斜した状態にして、バスケット内の結
晶を回収する工程を行うようにすると、結晶をバスケッ
トの最下部に移動させて集めることができるため、結晶
の回収率を高くすることができ、バスケット内に残留す
る結晶の量を少なくすることができる。
【0114】なお上記の説明では、常時バスケット13
の中心軸線を水平方向に対して一定の角度傾斜させてお
くようにしたが、バスケットを傾けた状態で結晶を回収
する方法をとる場合、バスケットは少くとも結晶を回収
する工程においてそのの中心軸線を水平方向に対して一
定の角度傾斜させた状態にすればよく、必ずしも常時バ
スケット13の中心軸線を水平方向に対して一定の角度
傾斜させておく必要はない。例えば、バスケット及びケ
ーシングの傾斜角を適宜に調整し得るようにバスケット
及びケーシングの支持機構を構成しておいて、給液工
程、脱液工程、洗浄工程、結晶掻取工程及び乾燥工程に
おいては、バスケットの中心軸線を水平方向または垂直
方向に向けた状態に保ち、結晶回収工程においてその中
心軸線を水平方向に対して所定の角度傾斜させて、その
底壁部を斜め下方に向けた状態にするようにしてもよ
い。
【0115】また本発明は、上記のように、バスケット
の中心軸線を水平方向に対して傾斜させた状態で結晶を
回収する場合に限定されるものではなく、バスケットの
中心軸線を水平方向に向けた状態で、バスケット内の結
晶を回収する場合にも本発明を適用することができる。
バスケットの中心軸線を水平方向に保った状態で結晶の
回収を行う場合には、結晶吸引管の吸い込み口をバスケ
ットの周壁部の最下部に向けた状態で、該結晶吸引管を
バスケットの軸線方向に移動させながら結晶を吸引する
ことにより、高い回収率で結晶を回収することができ
る。
【0116】上記の例では、結晶を乾燥させる際に調温
用流体流路を通して温水を流すようにしたが、温水に代
えてスチームや、昇温されたガス、昇温されたオイル等
の調温用流体を用いることもできる。
【0117】上記の例では、掻取駆動軸21a内、掻取
アーム21b内及び掻取刃21c内に調温用流体流路を
形成したが、調温用流体を流す流路を内部に有する調温
専用のパイプをバスケット内に挿入して、該パイプ内に
温水やスチームを供給するようにしてもよい。
【0118】上記の例では、調温用流体として昇温され
た流体を用いて、バスケット内の温度を上昇させるよう
にしているが、原液の性質または結晶の性質上、バスケ
ット内の温度をコントロールする必要がある場合には、
上記調温用流体流路に適当な温度を有する流体を供給す
ることにより、バスケット内の温度をコントロールする
ことができる。
【0119】上記の例では、掻取駆動軸、掻取アーム及
び掻取刃を暖める手段として、昇温された流体を用いて
いるが、掻取駆動軸内、掻取アーム内及び掻取刃内に電
気ヒータを配置して、該電気ヒータにより掻取駆動軸、
掻取アーム及び掻取刃を加熱するようにしてもよい。
【0120】図1ないし図4に示した例では、結晶を乾
燥する際にケーシング内を減圧するとしたが、必ずしも
結晶を乾燥する際にケーシング内を減圧する必要はな
い。
【0121】上記の例では、ケーシングのカバーを、バ
スケットを取り囲む周壁部9aと該周壁部の軸線方向端
部を閉じる端部壁9cとを有する形状に形成して、該カ
バーの全体を開閉させるようにしたが、本発明は、この
ようなケーシングを用いる場合に限定されるものではな
く、上記カバー9の端部壁9cに相当する部分のみをカ
バーとして開閉しうるようにしたケーシングを用いる場
合にも本発明を適用することができるのはもちろんであ
る。
【0122】上記の例では、掻取駆動軸を駆動する駆動
源及び結晶吸引管を駆動する駆動源として電動機を用い
ているが、これらを駆動する駆動源としてシリンダを用
いることもできる。
【0123】上記の例では、回転ブロック15の端部に
フランジ状の蓋部15bを設けて、該蓋部15bをバス
ケットの端部壁13cの内側に挿入することにより、バ
スケットの開口部を実質的に閉じるようにしたが、図1
3に示すように、回転ブロック15の端部にフランジ状
の部分を設けることなく、円柱状に形成した回転ブロッ
クの端部をそのまま蓋部15bとして用いて、該蓋部1
5bをバスケットの端部壁13cの内側に挿入する構造
にしてもよい。この場合バスケット13の開口部の内径
を図1に示した例よりも更に小さくしてバスケットのふ
ところを深くすることができる。
【0124】図13に示した例では、ケーシングのカバ
ー9の端部壁9cの外周寄りの位置にハンドホール9j
が設けられ、該ハンドホール9jを気密に閉じる蓋9k
がヒンジ9mを介してカバー9に取り付けられている。
【0125】図13に示した遠心ろ過装置において、ケ
ーシングのカバー9を開く際には、蓋9kを開いてハン
ドホール9jを通して、バスケットの端部壁13cを周
壁部13aに固定しているボルト13hを取り外し、こ
れにより端部壁13cを取り外して、該端部壁13cと
ともにカバー9を開く。
【0126】上記の例では、バスケットの中心軸線を水
平方向または水平方向に近い方向に向けた状態で配置す
るタイプの遠心ろ過装置に本発明を適用したが、バスケ
ットの中心軸線を垂直方向に向けた状態で配置する縦形
の遠心ろ過装置にも本発明を適用することができるのは
もちろんである。
【0127】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ケーシ
ングに対して回転し得るように設けた回転ブロックの偏
心した位置に掻取駆動軸を支持する構造にして、掻取駆
動軸の回転と回転ブロックの回転との双方により、掻取
駆動軸を変位させるようにしたので、バスケット内にお
ける掻取刃の変位の自由度を従来よりも大幅に高めるこ
とができ、掻取刃を給液パイプや結晶吸引管に妨げられ
ることなく、バスケット内の周方向のあらゆる領域に移
動させることができる。したがって、バスケット内周の
結晶を掻き取るという掻取刃本来の機能を高めることが
できるだけでなく、掻取刃に更に他の種々の機能をもた
せて、遠心ろ過装置の性能の向上を図ることができる。
【0128】また結晶吸引管に直管部と旋回部とを設け
て、該旋回部をバスケット内で旋回させる構成をとる場
合には、結晶吸引管の直管部の回転と回転ブロックの回
転との双方により結晶吸引管の先端の吸引口を変位させ
ることができる。そのため、結晶吸引口の変位の自由度
を高めて、掻取刃や給液パイプの存在の影響を受けるこ
となく、結晶吸引口を決晶を吸引回収するのに都合がよ
い位置に変位させることができる。
【0129】また本発明によれば、掻取アームや結晶吸
引管の旋回部の長さを短くすることができることによ
り、従来よりもバスケットのふところを深くすることが
できるため、バスケットの中心軸線を水平方向または水
平に近い方向に向けてバスケット内の結晶を回収する方
法をとる場合に、結晶がバスケットの開口部から外に漏
れ易くなるのを防ぐことができる利点がある。
【0130】更に本発明によれば、掻取アームの長さや
結晶吸引管の旋回部の長さを従来よりも短くして、バス
ケットの開口部の内径を小さくすることができるため、
バスケットのふところを特に深くする必要がない場合に
は、バスケットの周壁部の径を従来よりも小さくして遠
心ろ過装置の小形化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる遠心ろ過装置の構成例を示した
縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2の要部の拡大図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】本発明に係わる遠心ろ過装置の各部の初期状態
を示した説明図である。
【図6】本発明に係わる遠心ろ過装置において給液の準
備のために検出レバーを回動させた状態を示す動作説明
図である。
【図7】本発明に係わる遠心ろ過装置において結晶を掻
き取る際の状態を示した動作説明図である。
【図8】本発明に係わる遠心ろ過装置において結晶を乾
燥する際の状態を説明する動作説明図である。
【図9】本発明に係わる遠心ろ過装置において乾燥した
結晶を吸引して回収する結晶回収工程の初期状態を示し
た動作説明図である。
【図10】本発明に係わる遠心ろ過装置において結晶を
吸引して回収している状態を示した動作説明図である。
【図11】本発明に係わる遠心ろ過装置において結晶の
回収を終了した後、掻取アーム及び結晶吸引管を初期位
置に戻す過程の途中の状態を示した動作説明図である。
【図12】本発明に係わる遠心ろ過装置において結晶の
回収を終了した後、掻取アーム及び結晶吸引管を初期位
置に戻した状態を示した動作説明図である。
【図13】本発明の係わる遠心ろ過装置の他の構成例を
示した縦断面図である。
【符号の説明】
2…ベースフレーム、7…回転軸、9…ケーシングのカ
バー、10…回転ブロック支持装置、11…ケーシン
グ、13…バスケット、13a…周壁部、13b…底壁
部、13c…端部壁、15…回転ブロック、15a…軸
部、15b…蓋部、20…給液パイプ、21…結晶掻取
装置、21a…掻取駆動軸、21b…掻取アーム、21
c…掻取刃、22…結晶吸引管、22a…直管部、22
b…旋回部、23…液面検知装置、35…検出駆動軸、
36…検出レバー、36a…検出子。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能なカバーを有するケーシング
    と、該ケーシング内に回転自在に支持された籠形のバス
    ケットと、前記バスケットを回転駆動する回転駆動装置
    と、前記バスケット内に原液を供給する給液パイプと、
    中心軸線を回転中心として回転するように駆動される掻
    取駆動軸と該掻取駆動軸に掻取アームを介して支持され
    て前記バスケット内で回動させられる掻取刃とを有して
    該掻取刃により前記バスケットの内周に形成された結晶
    を掻き取る結晶掻取装置と、前記掻取刃により掻取られ
    た結晶を吸引して回収する結晶吸引管とを備えた遠心ろ
    過装置において、 前記ケーシングのカバーが閉じられているときに前記バ
    スケットと同心的に配置されるように設けられて、中心
    軸線を回転中心として回転し得るように、前記ケーシン
    グのカバーに回転自在に支持された回転ブロックを具備
    し、 前記給液パイプ、前記掻取駆動軸及び前記結晶吸引管は
    前記回転ブロックを軸線方向に貫通した状態で支持さ
    れ、 少なくとも前記掻取駆動軸は、前記回転ブロックの中心
    軸線に対して所定の偏心量だけ偏心した位置に配置され
    ていることを特徴とする遠心ろ過装置。
  2. 【請求項2】 開閉可能なカバーを有するケーシング
    と、該ケーシング内に回転自在に支持された籠形のバス
    ケットと、前記バスケットを回転駆動する回転駆動装置
    と、前記バスケット内に原液を供給する給液パイプと、
    中心軸線を回転中心として回転するように駆動される掻
    取駆動軸と該掻取駆動軸に掻取アームを介して支持され
    て前記バスケット内で回動させられる掻取刃とを有して
    該掻取刃により前記バスケットの内周に形成された結晶
    を掻き取る結晶掻取装置と、前記掻取駆動軸と平行な方
    向に延びるように設けられて前記カバーに対して回転自
    在に支持される直角部と前記バスケット内で旋回する旋
    回部とを一体に有して前記旋回部の先端から前記掻取刃
    により掻取られた結晶を吸引して回収する結晶吸引管と
    を備えた遠心ろ過装置において、 前記ケーシングのカバーが閉じられているときに前記バ
    スケットと同心的に配置されるように設けられて、中心
    軸線を回転中心として回転し得るように、前記ケーシン
    グのカバーに回転自在に支持された回転ブロックを具備
    し、 前記給液パイプ、前記掻取駆動軸及び前記結晶吸引管の
    直管部は前記回転ブロックを軸線方向に貫通した状態で
    支持され、 少なくとも前記掻取駆動軸及び前記結晶吸引管の直管部
    はそれぞれ前記回転ブロックの中心軸線に対して所定の
    偏心量だけ偏心した位置に配置されていることを特徴と
    する遠心ろ過装置。
  3. 【請求項3】 開閉可能なカバーを有するケーシング
    と、該ケーシング内に回転自在に支持された籠形のバス
    ケットと、前記バスケットを回転駆動する回転駆動装置
    と、前記バスケット内に原液を供給する給液パイプと、
    中心軸線を回転中心として回転するように駆動される掻
    取駆動軸と該掻取駆動軸に掻取アームを介して支持され
    て前記バスケット内で回動させられる掻取刃とを有して
    該掻取刃により前記バスケットの内周に形成された結晶
    を掻き取る結晶掻取装置と、前記掻取刃により掻取られ
    た結晶を吸引して回収する結晶吸引管と、中心軸線を回
    転中心として回転するように駆動される検出駆動軸と該
    検出駆動軸に支持された検出レバーとを有して該検出レ
    バーにより前記バスケット内に形成された液面を検出す
    る液面検知装置とを備えていて、少くとも前記結晶回収
    装置により結晶を回収する際に前記バスケットがその中
    心軸線を斜めに傾けて前記底壁部を斜め下方に向けた状
    態で配置されるように構成され、前記結晶吸引管は、前
    記カバーが閉じられたときに中心軸線が前記バスケット
    の軸線と平行な状態になるように設けられて前記カバー
    に対して回転自在に支持される直管部と前記バスケット
    内で旋回する旋回部とを一体に有していて、該旋回部の
    先端部が傾斜した状態にあるバスケットの周壁部の最下
    部と該バスケットの底壁部との間の隅部に近接した状態
    になる最終吸引位置と先端部がバスケットの開口部の内
    周部に相応する位置よりも内側に退避した状態になる退
    避位置との間を変位し得るように設けられ、前記ケーシ
    ングのカバーが閉じられた際に前記給液パイプと前記掻
    取駆動軸及び掻取刃と前記結晶吸引管と前記検出駆動軸
    及び検出レバーとが前記バスケットの開口部を通して前
    記バスケット内に挿入されるように構成されている遠心
    ろ過装置において、 前記カバーが閉じられているときに前記バスケットの開
    口部内に該バスケットと同心的に配置されて、外周部が
    前記バスケットの開口部の内周部に微小間隙を介して対
    向した状態になる蓋部を有して、前記カバーが閉じられ
    ているときに前記バスケットの中心軸線に一致した状態
    になる軸線を回転中心として回転し得るように、前記ケ
    ーシングのカバーに回転自在に支持された回転ブロック
    を具備し、 前記給液パイプ、前記掻取駆動軸、前記結晶吸引管、及
    び前記検出駆動軸はそれぞれ前記回転ブロックの中心軸
    線に対して所定の偏心量だけ偏心した位置で前記回転ブ
    ロックを軸線方向に貫通した状態で支持されていること
    を特徴とする遠心ろ過装置。
  4. 【請求項4】 前記給液パイプは、前記検出レバーの回
    動と掻取アームの回動と前記結晶吸引管の旋回部の旋回
    とを妨げることがないように設けられ、 前記バスケットの中心軸線と直交する平面上で測った前
    記掻取駆動軸の中心軸線と前記掻取刃の先端との間の距
    離と前記掻取駆動軸の偏心量との和が前記バスケットの
    内径よりも僅かに小さい値を示すように前記掻取アーム
    の長さが設定され、 前記結晶吸引管の旋回部は前記掻取駆動軸及び掻取アー
    ムに妨げられることなく旋回し得るように設けられてい
    て、前記バスケットの中心軸線と直交する面上で測った
    前記結晶吸引管の直管部の中心軸線と前記旋回部の先端
    との間の距離と前記直管部の偏心量との和が前記バスケ
    ットの内径よりも僅かに小さい値を示すように前記旋回
    部の長さが設定され、 前記検出レバーは、前記掻取アーム及び前記結晶吸引管
    の旋回部に妨げられることなく前記液面の検出に必要な
    範囲を回動し得るように設けられていて、前記バスケッ
    トの中心軸線と直交する面上で測った前記検出駆動軸の
    中心軸線と前記検出レバーの先端との間の距離と前記検
    出駆動軸の偏心量との和が少なくとも前記バスケットの
    内周に形成される液面の最小レベルを検出するために必
    要な長さとなるように前記検出レバーの長さが設定され
    ていることを特徴とする請求項3に記載の遠心ろ過装
    置。
  5. 【請求項5】 前記掻取駆動軸及び前記結晶吸引管の直
    管部はそれぞれ前記回転ブロックの中心軸線を含む第1
    の平面に対して対称な位置に、前記第1の平面と直交す
    る第2の平面上にそれぞれの中心軸線を位置させた状態
    で配置され、 前記検出駆動軸及び前記給液パイプはそれぞれ前記第2
    の平面に対して対称な位置に、それぞれの中心軸線を前
    記第1の平面上に位置させた状態で配置されていること
    を特徴とする請求項3または4に記載の遠心ろ過装置。
  6. 【請求項6】 前記回転ブロックを回転駆動する回転ブ
    ロック駆動装置が前記ケーシングのカバーに支持され、 前記掻取駆動軸を回転駆動する掻取駆動軸駆動装置と、
    前記結晶吸引管を回転駆動する吸引管駆動装置と、前記
    検出駆動軸を回転駆動する検出駆動軸駆動装置とが前記
    回転ブロックに支持されている請求項3ないし5のいず
    れか1つに記載の遠心ろ過装置。
  7. 【請求項7】 前記掻取駆動軸内に、該掻取駆動軸内を
    軸線方向に延びる往路と復路とからなる往復流体通路が
    形成され、 前記掻取刃内に中空部が形成されて、該掻取刃内の中空
    部が前記掻取駆動軸と掻取刃との間に設けられた第1及
    び第2の流路を通して前記往復流体通路の往路及び復路
    に接続され、 前記往復流体通路と前記掻取刃内の中空部と前記第1及
    び第2の流路とにより、温度調整用の流体を流す調温用
    流体流路が形成されている請求項1ないし6のいずれか
    1つに記載の遠心ろ過装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010142807A (ja) * 2010-01-15 2010-07-01 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 濾過乾燥方法
JP2014065024A (ja) * 2012-09-06 2014-04-17 Matsumoto Kikai Seisakusho:Kk 遠心分離機

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