JP2001252087A - インスリン様成長因子(igf)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(als) - Google Patents

インスリン様成長因子(igf)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(als)

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JP2001252087A
JP2001252087A JP2001018464A JP2001018464A JP2001252087A JP 2001252087 A JP2001252087 A JP 2001252087A JP 2001018464 A JP2001018464 A JP 2001018464A JP 2001018464 A JP2001018464 A JP 2001018464A JP 2001252087 A JP2001252087 A JP 2001252087A
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igf
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protein
complex
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Charles Baxter Robert
ロバート・チャールズ・バクスター
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Central Sydney Area Health Service
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インスリン様成長因子(IGF)結合蛋白複
合体の酸不安定サブユニット(ALS)の特徴付け。 【解決手段】 XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyPro
AlaCysProAlaAlaCys−[XaaはGlyまたはAla](配列番
号:1)で表される部分的N−末端アミノ酸配列を有
し、生物学的に純粋な形態のインスリン様成長因子結合
蛋白複合体の酸不安定サブユニット(ALS)を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来知られておら
ず、特徴付けされたことがないポリペプチド(以下、イ
ンスリン様成長因子(IGF)結合蛋白複合体の酸不安
定サブユニット(ALS)という)に関する。
【0002】
【従来の技術】インスリン様成長因子(IGF)族のペ
プチド類は、その構造およびその多くの作用の双方にお
いてインスリンに類似する。該IGF族はIGF−Iお
よびIGF−II(IGF類)と命名された2種のメン
バーよりなる。該IGF類は同化性インスリン様作用
(例えばアミノ酸輸送およびグリコーゲン合成の刺
激)、細胞分裂誘起活性および細胞分化の刺激を含めた
生物学的活性の広範囲なスペクトルを呈する。
【0003】ヒトIGF−IおよびIGF−IIは、広
範に特徴付けがされており、ほぼ7.6Kd(IGF−
I)および7.47Kd(IGF−II)の分子量を有
することが判明している。ほとんどのペプチドホルモン
類と異なり、IGF類は1種またはそれ以上の結合蛋白
と連結して循環系(in vivo)および細胞培養培地
で見い出される。IGF類と連結した結合蛋白または結
合蛋白類の性質は論争の主題であった。ウィルキンズ・
ジェイ・ァールおよびデルコール・エイ・ジェイ(Wilk
ins, J.R. and D'Ercole, A.J.)は、(1985、ジャ
ーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション
(J. Clin. Invest., 75, 1350〜1358)、IG
Fのin vivo形態は24Kdないし28Kdの分
子量を有する6個の同一サブユニットと連結したIGF
よりなる複合体であることを提唱している。第2の提唱
において、IGFのin vivo形態は酸安定結合蛋
白および酸不安定蛋白と連結してほぼ150Kdの複合
体を生成すると言われている(フルランネット・アール
・ダブリュー(Furlanetto,R.W.)(1980)、ジャー
ナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロジー・アンド
・メタボリズム(J. Clin. Endocrinol.Metab.), 5
1,12〜19)。
【0004】本発明者らは、以前、分子当たり単一のI
GF−結合部位を有し、IGFの150Kd in v
ivo形態に免疫学に関連し、かつほぼ53Kdの見掛
けの分子量を有する酸安定血清蛋白を同定した(バクス
ター・アール・シイおよびマーチン・ジェイ・エル(Ba
xter, R.C., and Martin, J. L.)(1986)、ジャーナ
ル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. C
lin. Invest.),78,1504〜1512;およびマ
ーチン・ジェイ・エルおよびバクスター・アール・シイ
(Martin, J. L. and Baxter, R.C.)(1986)、ジャ
ーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Bio
l. Chem.),261,8754〜8760)。この53
Kd IGF結合蛋白(BP53)はフルラネット(Fu
rlanetto)によって提唱されている酸安定結合蛋白に対
応するらしい。該53Kd蛋白は酸安定IGF結合蛋白
の族のうち最高の分子量のメンバーである。この族の他
のメンバーはほぼ20、34、36、30および47K
dの分子量を有し、かつ集合的に「酸安定IGF結合蛋
白」の定義内に入る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、今回、
酸不安定蛋白を同定したが、驚くべきことに、IGFに
よって占められた53Kd酸安定蛋白と共にインキュベ
ートした場合、それを1GFのin vivo形態に対
応する高分子量複合体に変換する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の1の態様におい
て、好ましくは、以下の部分的N−末端アミノ酸配列:
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAl
aCys−(配列番号:1)[式中、該最初のアミノ酸Xa
aはGlyまたはAlaを意味する]を有する、生物学
的に純粋な形態のインスリン様成長因子結合蛋白複合体
の酸不安定サブユニットが(ALS)が提供される。
【0007】本発明のもう1つの態様において、実質的
にインスリン様成長因子結合複合体の酸不安定サブユニ
ット(ALS)よりなる組成物(Composition of matte
r)が提供される。
【0008】本発明のもう1つの態様において、3種の
ポリペプチド成分、即ちIGF、BP‐53およびAL
Sから復元した組成物が提供される。該組成物は1種ま
たはそれ以上の医薬上許容される担体または添加剤と組
み合わせて処方できる。
【0009】さらに、本発明のもう1つの態様におい
て、(a)酸不安定IGF結合蛋白に結合したまたはそ
れと連結したIGFを付着させて有する支持マトリック
スにALS源を適用し、それにより、適用された物質に
おけるALSは該酸安定結合蛋白に結合し、非結合物質
は該支持マトリックスから分離され;次いで、(b)該
ALS蛋白を該IGF蛋白複合体から選択的に溶出さ
せ、回収する工程よりなることを持徴とするALSの製
法が提供される。
【0010】好ましくは、ALSは、 (a)IGFを支持マトリックスに結合させ; (b)酸安定IGF結合蛋白を支持マトリックスに、そ
れがIGFに結合しまたはIGFと連結するように添加
し; (c)ALS源を支持マトリックスに適用し、それによ
り適用された物質におけるALSは酸安定蛋白に結合
し、非結合物質は該支持マトリックスから分離され; (d)該ALS蛋白を該IGF蛋白複合体から選択的に
溶出させ;次いで、 (e)所望により、さらに、HPLCまたはFPLCに
よって回収されたALSを分画する工程よりなる。
【0011】本発明のさらなる態様により、体液をサイ
ズ分画マトリックス上で分画して遊離ALSをインスリ
ン成長因子結合複合体の他の成分から分離し、しかる後
分画された試料中のALSのレベルを定量することを特
徴とする体液中のALSレベルを検出する方法が提供さ
れる。
【0012】本発明のなおさらなる態様において、イン
スリン様成長因子の酸不安定サブユニット(ALS)を
コード付けする組換え核酸配列が提供される。該組換え
核酸配列は、好ましくは、以下の部分的N−末端アミノ
酸配列: XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAl
aCys−(配列番号:1) [式中、最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを
意味する]を有する、ポリペプチドをコード付けする。
また、本発明はALSをコード付けする組換え核酸配列
を含有する発現ベクター、かかるベクターで形質転換し
た宿主細胞、およびかかる宿主細胞によって生産された
場合のALSに関する。
【0013】本発明のさらにもう1つの態様において、
ALSの断片よりなるポリペプチド、およびそれをコー
ド付けする配列よりなる核酸を提供し、それらはALS
の残基1〜5、2〜7、5〜9、7〜11、8〜14、
11〜15、13〜17、3〜9、2〜8、4〜10、
6〜12、8〜14、10〜16、12〜18、1〜
6、3〜9、5〜11、7〜13、9〜15、11〜1
7、4〜9、6〜11、8〜13、10〜15、または
12〜17を包含またはコード付けする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、ALS、IGFとその
酸安定結合蛋白BP―53の間の複合体に結合し、かつ
それをin vivoで安定化するポリペプチド関す
る。BP−53は糖蛋白である。即ち、1種またはそれ
以上の炭水化物鎖はBP−53ポリペプチド配列と連結
する。酸安定IGF結合蛋白またはBP‐53について
言及する場合、インスリン様成長因子に結合でき、かつ
ALSとIGFとの複合体を形成できる酸安定蛋白をい
うと理解されたい。該酸安定IGF結合蛋白またはBP
−53がこれらの機能を満足する限り、それはグリコシ
ル化されていなくても、部分的にグリコシル化されてい
るものであっても、アノ酸欠失または置換または挿入に
よって修飾されていてもよく、20、30、34、3
6、47および53Kdの分子量を有し得る。この成分
の正確な分子量は一般に重要ではない。
【0015】本発明により、本明細書に記載した方法を
用いると、該ALSは生物学的に純粋である。生物学的
に純粋とは、少なくとも65重量%のALS、好ましく
は少なくとも75%重量%のALSよりなる組成物を意
味する。さらに好ましくは、該組成物は少なくとも80
%のALSよりなる。従って、該組成物は均質なALS
を含有し得る。本明細書中では、「生物学的に純粋」な
る語は「本質的にまたは実質的に純粋」と同一の意味を
有する。
【0016】本発明が本質的にALSよりなる組成物(c
omposition of matter)に関する場合、該組成物は広い
文脈で理解されるべきである。該組成物はALS自体、
または1種またはそれ以上の医薬上または獣医学上許容
される担体または添加剤と組み合わせたALSであって
よい。適当な担体は水、グリセロール、スクロース、緩
衝液またはアルブミン等のごとき他の蛋白を包含するこ
とができる。「本質的に〜よりなる」なる語句は前記
「生物学的に純粋」と同一の意味である。IGFに結合
するとは、IGFが酸安定成分BP−53に結合または
連結する場合に形成される複合体に結合するALSの能
力を意味する。
【0017】ALSは糖蛋白である。即ち、1種または
それ以上の炭水化物鎖が該ALSポリペプチド配列と連
結している。本発明は十分にグリコシル化され、部分的
にグリコシル化され、または非グリコシル化形態のAL
Sまで拡張され、それらは当該分野でよく知られた方法
によって容易に調製することができる。例えば、本明細
書中で開示する方法により調製したALSはエンドグリ
コシダーゼのごとき酵素と反応してN−結合炭水化物を
部分的にまたは全部を除去することができる。O−結合
炭水化物も当該分野でよく知られた方法によって同様に
除去できる。
【0018】先に述べたように、ALSは、好ましく
は、以下の部分的N−末端アミノ酸配列: XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAl
aCys−(配列番号:1) [式中、最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを
意味する]を有する。しかしながら、本発明のALSは
前記N−末端アミノ酸配列を占有することに限定されな
いと理解されるべきである。むしろ、ALSは、機能的
に、IGFが前記定義の酸安定結合蛋白BP−53に結
合しまたはそれと連結できる場合に形成される複合体に
結合または連結できる酸不安定ポリペプチドと定義され
る。該定義ALSは、当業者に容易に理解されるごと
く、ALSの天然配列に対する合成または天然に生じる
アミノ酸置換、欠失および/または挿入を含むまで拡張
される。例えば、公知の技術を用い、遺伝子工学を容易
に使用してアミノ酸置換、欠失および/または挿入する
ことができる。
【0019】一般に、本発明を限定する意味ではない
が、ALSは以下の点で特徴付けられる: (i)酸不安定である。即ち、4未満のpHで不安定で
ある。 (ii)IGFによって占められる酸安定IGF結合蛋白
に対し結合する。 (iii)SDS一PAGEによって測定するとほぼ80
Kdおよび15Kdの間の分子量を有する。 本明細書中でいうALSはヒトALSである。動物IG
Fとで複合体を形成できる動物ALSもまたALSなる
語の範囲内に入ると理解されるべきである。ALSはI
GF、BP−53およびALSよりなる生理学的IGF
複合体の調製で有用であると考えられる。かかる複合体
は結合組織、皮膚および骨のごとき組織の再成長に関連
する傷の治癒および関連治療に;ヒトおよび動物におけ
る身体の成長を促進するのに;および他の成長関連過程
を刺激するのに有用である。また、該ALS蛋白はIG
Fのin vivo半減期の顕著な増加を付与する。結
合蛋白を伴わないIGFの半減期自体は数分に過ぎな
い。IGFを酸安定IGF結合蛋白、およびALSとの
複合体の形態にすると、その半減期は数時間まで増大
し、かくして、その付随する治療作用を有するIGFの
生物学的利用性を増大させる。さらに、純粋なALS
は、ラジオイムノアッセイまたはALSについての他の
アッセイを確立するために、特異的単クローンまたは多
クローン抗体を生じさせるのに用いることができる。ヒ
ト血清におけるALSの測定は成長障害を持つ患者の成
長ホルモン状態を診断するのに有用であり得る。
【0020】各成分が好ましくは生物学的に純粋な形態
であるALS、IGFおよび酸安定蛋白BP−53を混
合することによって形成されるIGF結合蛋白複合体は
適当な医薬上許容されるおよび/または治療的にまたは
獣医学的に許容される担体と一緒に処方でき、例えば、
ヒトおよび非ヒト動物における成長促進または傷の治療
に使用できる。医薬上許容される担体の例は生理食塩
水、血清アルブミン、または血漿調製物を包含する。意
図した投与の態様に応じて、IGF結合蛋白複合体の組
成物は、例えば錠剤、丸剤、散剤、カプセル剤、液剤、
懸濁剤等のごとき固体、半固体または液体の投与製剤の
形態とできる。別法として、IGF結合蛋白複合体は、
長期間にわたる物質の放出用浸透圧ポンプのごとき徐放
埋込剤に一体化できる。治療目的でヒト患者または動物
に投与するIGF結合蛋白複合体の量は治療されるべき
個々の障害または病気、投与方法、および処方する医者
または獣医の判断による。
【0021】ALSはヒト血清または血漿、またはコー
ン(Cohn)画分IVのごとき血漿画分から精製でき
る。全血清からの精製が好ましく、これは物質の最も経
済的かつ豊富な源であって、最高の効率を与える。AL
Sからの精製はIGF、BP−53およびALSの間の
生理学的相互作用を利用する。ALSは、それに結合ま
たは連結したIGF−BP−53を有する支持マトリッ
クスに血清を通すことによってヒト血清から回収され
る。連結とは静電的付着または疎水性相互作用のごとき
非共有結合相互作用を意味する。次いで、ALSとアフ
ィニティーマトリックスとの相互作用を破壊することに
よって、例えばイオン強度の増大(例えば、少なくとも
0.3M NaCl、または他の同等塩)またはアルカ
リ性pH(pH8を超える)の条件によってIGF−B
P−53アフィニティーマトリックスに結合したALS
を溶出させることができる。
【0022】全血漿またはそのCohn画分IVのごとき
ALS源はイオン性樹脂で分画してアフィニティーマト
リックスに適用する前にALS量を富化することができ
る。カチオン交換樹脂が好ましい。所望により、アフィ
ニティークロマトグラフィーによって精製したALSを
HPLCまたはFPLC(ファルマシア(Pharma
cia)の商標)のごときさらなる精製工程に付すとが
できる。例えば、HPLC工程は逆相マトリックス、ゲ
ルパーミエーションマトリックスまたはイオン性マトリ
ックスを用いることによって行うことができる。
【0023】本発明がALSに結合することができる抗
体に関する場合、該抗体は単クローン抗体または多クロ
ーン抗体であってよい。かかる抗体は血清中のALSレ
ベルを測定するのに用いることができ、成長関連障害を
テストするための診断キットの一部を形成できる。AL
Sに対する抗体は、常法(ゴウディング・ジェイ・ダブ
リュー(Goding, J. W.(1986),単クローン抗体;
原理および実践(Monoclonal Antibodies; Principles a
nd Practices),第2版、アカデミック・フ゜レス(Acad
emic Press)により精製したALSで動物(例えば、マ
ウス、ラット、ヤギ、ウサギ、ウマ、ヒツジまたはヒト
さえ)を免疫化することによって調製できる。例えば、
血清蛋白を支持マトリックスに付着させ、ALSを検出
するためのレポーター基(例えば、蛍光基、酵素または
コロイド状基)で標識できる抗−ALS抗体と共にイン
キュベートできる。別法として、ALSに結合した非標
識抵−ALS抗体を(抗−ALSまたは抗−免疫グロブ
リン抗体に対し指向される抗体のごとき)適当な剤と反
応させて抗体結合、かくして定量的ALSレベルを検出
することができる。
【0024】本発明が組換え核酸分子に関する場合、該
分子はここではALSまたはその一部をコード付けする
DNAまたはRNAであると定義される。1の具体例に
おいて、組換え核酸分子は哺乳動物、好ましくはヒトA
LSをコード付けする相補的DNA(cDNA)、ある
いは塩基欠失、挿入または置換あるいはヌクレオチド配
列または化学組成(例えばメチル化)に関する他の変更
を含めたその部分である。本明細書中におけるcDNA
によってコード付けされるALSとは、組換えDNAを
いう。
【0025】ALSをコード付けする核酸(cDNA、
DNA、RNA)と少なくとも60%の配列相同性また
はより好ましくは80ないし99%の相同性を示す、あ
るいはALSの生物学的活性を有する蛋白をコード付け
する組換え核酸はALSをコード付けする核酸とみなさ
れる。
【0026】組換えALScDNAを得るにおいて有用
と考えられる方法は、マニアティスら(Maniatis et a
l),1982、「モレキュラー・クローニング:ア・
ラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning: A La
boratory Manual)、コールドスプリングハーバー研究
所、ニューヨーク、1〜545頁に含まれている。簡単
に言えば、ポリアデニル化mRNAを肝臓のごとき適当
な細胞または組織源から得る。所望により、mRNAを
アガロースゲル、または密度勾配遠心で分画し、翻訳さ
せ、例えば免疫沈降によってALSについて検定する。
富化または非富化mRNAをcDNA合成の鋳型として
使用する。cDNAクローンのライブラリーは(ホモポ
リマーテイリング法を用い)pBR322または他のベ
クターのごときベクターのPstI部位に構築し;ある
いは(EcoRIリンカーのごとき)リンカーをcDN
A末端に結び、次いで該リンカーに相補的な部位を有す
るベクターにクローン化することによって構築される。
次いで、ライブラリーにおけるベクター中の特異的cD
NA分子を、ALSの前記N−末端アミノ酸に基づく特
異的オリゴヌクレオチドを用いて選択する。別法とし
て、商業的に入手可能なヒト・ラムダライブラリーをオ
リゴヌクレオチドでスクリーニングできる。別法アプロ
ーチにおいて、ラムダgt11のごとき発現ベクターに
cDNAを挿入し、精製したALSに対し生じた特異性
抗体と発現蛋白との反応に基づいて選択する。いずれに
せよ、同定したならば、次いで、ALSのすべてまたは
一部をコード付けするcDNA分子を発現ベクターに結
ぶ。さらに遺伝子操作をルーチン的に行って使用する特
定の宿主におけるcDNAの発現を最大化することがで
きる。
【0027】従って、ALSは、該cDNA配列を発現
ベクターに挿入し、得られた組換え分子を適当な宿主に
形質転換し、次いで、該分子の合成に必要な条件下で培
養または増殖させることによってin vivoにて合
成される。本明細書中で定義する組換え分子は、所望の
宿主中で機能するプロモーターの下流に挿入された所望
のポリペプチドをコード付けする核酸配列、真核生物ま
たは原核生物レプリコンおよび抗生物質に対する耐性の
ごとき適当な選択マーカーよりなるべきである。また、
組換え分子は合成されたポリペプチドを細胞外環境に輸
送するのを容易とするシグナル配列を必要とし得る。別
法として、ポリペプチドは、超音波処理、圧力崩壊また
は洗剤処理のごとき種々の技術によってまず宿主細胞を
溶解することによって回収できる。本発明で考えられる
宿主は、原核生物(例えば、エシェリヒア・コリ (Esc
herichia coli)、バチラス(Bacillus)種、シウドモナス
(Pseudomonas)種)および真核生物(例えば、哺乳動
物細胞、酵母および菌類培養、昆虫細胞および植物培
養)よりなる群から選択できる。また、当業者ならば、
所与のアミノ酸配列はヌクレオチドまたはトリプレット
ヌクレオチド(コドン)の欠失、置換および付加を受け
得ることを認識するであろう。かかる変異はすべて本発
明の範囲内にある。さらに、組換えSLAを発現する宿
主に応じ、該ALSはグリコシル化されていてよく、ま
たされていなくてもよい。一般には、真核生物、例え
ば、哺乳動物細胞等は組換えALSをグリコシル化す
る。原核生物、例えばエシェリヒア・コリのごとき細菌
は組換えALSをグリコシル化しない。グリコシル化ま
たは非グリコシル化ALSは前記したごとく本発明に含
まれる。
【0028】省略法 IGF− インスリン様成長因子 SDS−PAGE− ドデシル硫酸ナトリウムポリアク
リルアミドゲル電気泳動 KdまたはK− キロダルトン GH− 成長ホルモン
【0029】
【実施例】以下の図面および実施例は本発明を説明する
ものであるが、本発明を限定するものではない。
【0030】実施例1 材料:ALS調製のために新鮮なヒト血清を実験室任意
提供者から得た。コモンウェルス・セラム・ラボラトリ
ーズ(Commonwealth Serum Laboratories)、メルボーン
(Melbourne)、オーストラリア国によって提供されたヒ
ト血漿のCohn画分IVを出発材料として用いてヒト
IGF−IおよびIGF−IIならびにIGF−結合蛋
白BP−53を調製した。 DEAE−セファデックス
A−50、SP−セファデックスC−25、電気泳動標
品、およびスーパーローズ12HR10/30カラムは
ファルマシア(Pharmacia)、シドニーから;Affi-Gel
10およびAffi−Ge1 15はバイオラド(Bio-Rad)から;お
よびPoly WAX LP(ポリエチレンイミン)アニオン交換
HPLCカラム(200×4.6mm)はPolyL
C、コロンビア、マディソン州から入手した。すべての
他の試薬は少なくとも分析グレードであった。
【0031】ヒトIGF−IおよびIGF−IIを単離
し、従前に記載されている(バキスター・アール・シイ
およびデ・メロウ・ジェイ・エス・エム(Baxter,R.C.,
andDe Mellow,J.S.M.)、クリニカル・エンドクリノロジ
ー(Clin.Endicrinol.)24,267〜278;およ
びバキスター・アール・シイおよびブラウン・エイ・エ
ス(Baxter,R.C and Brown, A.S.(1982)クリニカ
ル・ケミストリー(Clin. Chem.)28,485)ごと
くにヨウ素化した。従前に記載されている(マーチン・
ジェイ・エルおよびバクスター・アール・シイ(Marti
n,J.L., and Baxter,R.C.)(1986)、ジャーナル
・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Che
m),261,8754〜8760)ごとくに53K I
GF−結合蛋白BP−53をCohn画分IVから精製
し、ジスクシンイミジル基質を用いて架橋させた[
125 I 〕IGF−Iを持つ共有結合複合体を訓製
し、バキスター・アール・シイおよびマーチン・ジェイ
・エル(Baxter,R.C. and Martin,J.L.)1986)ジ
ャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション
(J. Clin. Invest.), 78,1504〜1512の方法
に従ってゲルクロマトグラフィーによって精製した。2
8K IGF−結合蛋白BP−28は、バキスター・ア
ール・シイ、マーチン・ジェイ・エルおよびウッド・エ
ム・エイチ(Baxter,R.C., Martin,J.L. and Wood, M.
H.)(1987)、ジャーナル・オブ・エンドクリノロ
ジー・アンド・メタボリズム(J. Clin. Endocrinol. Me
tab),65,423〜431に従って、アフィニティー
クロマトグラフィーおよび逆相高圧液体クロマトグラフ
ィーによってヒト羊水から精製した。
【0032】ALSヨウ素化およびラジオイムノアッセイ125I]−標識ALSは、50μlMリン酸ナトリ
ウム緩衝液pH7.4中の5μgALSを1mCiNa
125Iおよび10μgクロルアミン−Tと20秒間反
応させ、次いで50μgメタ重亜硫酸ナトリウムで反応
を停止させることによって調製した。ほぼ100μgの
精製したALSの4用量で7週間にわたってウサギを免
疫化することによってALSに対する抗血清を生じさせ
た。最終容量0.5mlにおけるラジオイムノアッセイ
インキュベーションは1:50000最終希釈の抗血
清、[125I]−標識ALS(試験管当たりほぼ10
000cpm)、および0.5〜100ng/試験管の
範囲のALSを含有していた。22℃における16時間
のインキュベーションの後、遠心し、続いてヤギ抗ウサ
ギ免疫グロブリン(2μl)、キャリア正常ウサギ血清
(0.5μl)を添加し、30分後、0.15M Na
Cl中の6%ポリエチレングリコール1mlを添加する
ことによって結合トレーサーおよび遊離トレーサーを分
離した。
【0033】ALSについてのアッセイ ALSの存在下でほぼ60Kの共有結合BP−53−I
GF−I複合体の150K形態への変換に基づき、AL
S活性についてのルーチンアッセイを行った。ALS活
性についてテストすべき試料を、50ミリモル/Lリン
酸ナトリウム、0.15モル/NaCl、および0.2
g/Lアジ化ナトリウム、pH6.5をウシ・アルブミ
ンと共に含有する緩衝液200μL中に希釈した。架橋
BP−53−IGF−Iトレーサー(〜80000cp
m;4ng)を同緩衝液50μL中に添加した。 22
℃における25〜30分間のインキュベーションの後、
V−7インジェクターバルブ(ファルマシア(Pharmaci
a))を用いて混合物200μLをスーパーローズ−1
2ゲルパーミエーションカラムに適用し、無アルブミン
アッセイ緩衝液中1.0mL/分(〜2メガパスカル圧
力)で溶出した。主として画分22〜24に溶出し、画
分23にピークが出現するウサギ免疫グロブリンG(ペ
ンテックス(Pentex);〜150K));主として画分
25〜27に溶出し、画分26にピークが出現するBP
−53−IGF−Iトレーサー(〜60K);BP一2
8に結合したIGF−Iトレーサー(〜35K、画分2
8にピーク);およびIGF−Iトレーサー(7.5
K、画分33にピーク)でカラムの検量線を作成した。
1og(分子量)対溶出容量をプロットし、これらの4
種のマーカーより、直線状の検量線が得られた(図示せ
ず)。ALS活性の定量インデックス(即ち、BP−5
3から150K複合体への変換度)として、画分22〜
24における放射能活性を画分25〜27の放射能活性
で除して150K/60K比を得た。典型的には、この
比の値は0.1と2.0の間で変動する。広範囲の値を
カバーする8の複数測定値の変動分析に基づき、150
K/60K比の変動係数は3.2%であった。各クロマ
トグラフィー泳動は30分を要し、かつアッセイの精度
は高かったので、各決定は一般に各実験内単独で行っ
た。
【0034】ALSの不存在下において、放射能活性は
圧倒的に画分25〜27で見い出され、これは60Kの
分子量に対応し、典型的には0.10またはそれ以下の
150K/60K比を与える。プレインキュベーション
におけるALS濃度の増加は60Kトレーサーの150
K形態(画分22〜24)への変換の増大を引き起こ
し、150K/60K比について高い値を与えた。純粋
なBP−53と共にプレインキュベートしたが共有結合
架橋しなかったIGF−IおよびIGF−IIの両トレ
ーサーもまたALSとのインキュベーションによって1
50Kに変換することができた。他のIGF酸安定結合
蛋白は、(20、24、26、30および47Kのもの
のごとき)小サイズのうちこの反応で対応する小さな複
合体を形成する沈殿以外は、構造的にBP−53に関連
するものであった。架橋したBP−53−IGF−II
トレーサーはテストしなかった。実施例2に従って製造
した精製ALS調製物を用いる用量依存性曲線は架橋B
P−53−IGF−Iトレーサーを用いて作成した。高
い再現性のあるシグモイド状半対数プロットが得られ、
これは(例えば精製の間の)未知試料中のALSを定量
するための標準曲線として用いることができた。ALS
へ複合体化したトレーサーをスーパーローズ−12カラ
ム上で分画する代わりに抗ALS抗血清と共にプレイン
キュベートすると、同様の結果が得られる。
【0035】実施例2ALSの精製 新鮮なヒト血清またはヒト血漿のCohn因子IVペース
トをALS源として用いた。新鮮なヒト血清(100〜
130ml)を2℃にて、pH8.2の0.05Mトリ
ス−HClの2×50容量に対して透析し、次いで、2
2℃で透析緩衝液で平衡化したDEAEセファデックス
A−50(5×23cm)のカラムに負荷した。該カラ
ムを透析緩衝液2リットル、次いで0.15M NaC
lを含有する同緩衝液2〜2.5リットルで洗浄した。
この工程によりすべての免疫反応性BP−53がカラム
から除去された。1ml/分でポンプ送液する0.05
Mトリス−HCl、0.6M NaCl、pH8.2の
1リットルを適用することによってALSを溶出させ
た。10mlずつの画分を収集し、ALS活性および2
80nmにおける吸収についてアッセイを行った。活性
画分を合し(全量ほぼ140ml)、2℃にて、50m
Mリン酸ナトリウム、0.02%アジ化ナトリウム、p
H6.5の5リットルに対して透析した。
【0036】Cohn因子IVがALS源である場合、凍
結ペースト(600g)を粉砕して小片とし、50mM
トリス−HCl、0.15M NaCl、0.02%ア
ジ化ナトリウム、pH8.2の3リットルと共に撹拌す
ることによって2℃にて16時間抽出した。混合物をSo
rvall RC5C遠心機のGSAローター中、12000rp
mで30分間遠心し、濁った緑〜茶色の上澄み画分
(2.8リットル)を得た。これを2の等容量に分け、
抽出緩衝液で平衡化したDEAEセファデックスA−5
0(5×22cm)の2のカラムに重力供給によって負
荷し、各カラムを緩衝液2リットルで洗浄した。この段
階で、顕著な青〜緑色バンドがカラムの上半分に濃縮さ
れた。時々、洗浄工程の間にこのバンドはカラムを通っ
て移動を開始し;これらの場合には、洗浄容量は1リッ
トルに減少した。50mMトリス−HCl、0.02%
アジ化ナトリウム、pH8.2(合計2リットル容量)
における直線状0.15〜0.35M NaClグラジ
エントによってALSをカラムから溶出させた。10m
lずつの画分を収集し、ALS活性および280nmに
おける吸収(またはビウレット法による蛋白)について
アッセイを行った。2の平行カラムからの活性画分を合
し(合計ほぼ1リットル)、50mMリン酸ナトリウム
pH6.5で2倍希釈し、pHを1M HClのゆっく
りとした添加によって6.5に調整した。活性画分は溶
出画分における青〜緑色蛋白に対応するので、イオン交
換手法を通じての活性物の進行用の便利な肉眼で見える
マーカーがこれにより提供された。
【0037】前記にて詳細に記載したごとく血漿または
Cohn因子IVから得られた画分を含有するALSを、
(1)従前記載されている(マーチン・ジェイ・エルお
よびバクスター・アール・シイ(Martin,J.L., and Ba
xter,R.C.)(1986)、ジャーナル・オブ・バイオロ
ジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem),261,87
54〜8760)ように3mgIGF−IIを正確にカ
ップリングさせたAffi-Gel15カラム(1×12c
m)、(2)同一手法によってほぼ5mgIGF−Iお
よび2mgIGF−IIを含有する混合物をカップリン
グさせたAffi-Gel10カラム(1×15cm)の2のI
GFアフィニティーカラムのうちいずれか一方に適用し
た。従前記載されている(マーチン・ジェイ・エルおよ
びバクスター・アール・シイ(Martin, J.L., and Bax
ter,R.C.)(1986)前掲)ごとくに正確に調製した
BP−53を該アフィニティーカラムに負荷した。簡単
に述べると、600gCohnペーストを2M酢酸、7
5mM NaClの5倍容量と共にホモジネートし、混
合物を速心し、pH3.0のホモジネート緩衝液中で予
め平衡化したSP−セファデックスC−25のほぼ40
0ml充填容量と共に2〜3日間撹拌することによって
内因性IGFを上澄みから欠乏させた。混合物を遠心し
てゲルを除去し、従前記載されている(マーチン・ジェ
イ・エル、およびバクスター・アール・シイ(Martin,
J.L., and Baxter,R.C.)(1986)前掲)ごとくに
上澄みを2工程でpH6.5に調整した。次いで、該p
H6.5上澄みをほぼ0.5ml/分でアフィニティー
カラムにポンプで送液し、該カラムを50mMリン酸ナ
トリウム、0.5M NaCl、pH6.5の250m
l、および50mMリン酸緩衝液pH6.5の100m
lで1〜2ml/分で洗浄した。
【0038】DEAE−セファデックスクロマトグラフ
ィーからのALS含有画分を0.1〜0.15ml/分
でBP−53を負荷したIGFアフィニティーカラムに
ポンプで送液した。典型的には、これにより、ALS活
性の90%以上が保持される。該カラムを1ml/分に
て50mMリン酸ナトリウム、pH6.5の150m
l、および5mMリン酸ナトリウムpH6.5の50m
lで洗浄して該カラムの緩衝能力を低下させた。50m
Mトリス−HCl、0.3M NaCl、pH8.5を
0.5ml/分でカラムに適用することによってALS
を溶出させた。これを第1図に示し、それは、ALS
(μg/ml)に対するアフィニティーカラムからの溶
出容量および280nmにおける吸収のプロットを示
す。2mlずつの画分をシリコン化ガス試験管に収集
し、ALS活性についてアッセイを行った。還元雰囲気
下、免疫精製したALSのSDS−PAGE(10%)
により、分子量ほぼ90Kの接近したバンドのダブレッ
トが得られた。該ダブレットはALSのグリコシル化の
変動によるものであろう。それ以外のバンドは存在せ
ず、これによりALSは均質であることが示された。
【0039】任意の最終精製工程として、高効率アニオ
ン交換クロマトグラフィーによってアフィニティー精製
SLAを分画した。泳動当たり0.5mlの試料負荷
を、0.05M炭酸水素アンモニウム中1.5ml/分
で平衡化したPo1yWAX高効率アニオン交換カラム
に適用した(非調整pH=7.8)。0.05Mないし
0.5M炭酸水素アンモニウム(pH調整)の直線状塩
グラジエント(モデル680グラジエント・コントロー
ラー、ウォーターズ(Waters)、ミルフォード(Milfor
d)、マサチューセッツ州)を1.5ml/分で15分間
にわたって適用することによってALSを溶出させた。
いくつかの調製において、同濃度範囲にわたって凹状グ
ラジエントを用い(グラジエントNo.7、モデル68
0グラジエント・コントローラー)、匹敵する結果が得
られた。ウォーターズ(Waters)モデル441アブソー
バンス・ディテクターを用いて280nmにおける吸収
をモニターした。0.75mlずつの画分を収集し、A
LS活性についてアッセイを行った。直線グラジエント
を用い1.5ml/分の溶出9〜10分後、または凹状
グラジエントを用いる11〜12分後、単一の主要蛋白
ピークがカラムから出現した。 RIAによって決定し
た検出可能なALS活性のすべてはこのピークに関連し
ており、評価した適用活性の回収は75%以上で、さら
に特異的活性は1.6倍に増加していた。該ALS活性
は常に単一ピークに関連していた。図2は、還元および
非還元両条件下での直線10〜15%ポリアクリルアミ
ドゲルで電気泳動させたHPLC分画後の精製ALSを
示す。調製物は、非還元(左パネル)または還元いずれ
かの条件下の見掛け分子量84および86KDaのダブ
レットとして出現した。活性の実質的喪失をもたらした
(1M酢酸20μlで0,05M炭酸水素アンモニウム
50μl中のALSをpH3に調整し、22℃で15分
間インキュベートし、2Mトリス塩基10μlで中和す
ることによって調製した)蛋白の酸性化は非還元または
還元いずれかで泳動させた場合、DSD−PAGE上の
蛋白移動度に影響を与えなかった。しかしながら、N−
グリカナーゼ(0.5%SDS40μl中で沸騰させ、
次いで、0.55Mリン酸ナトリウムpH8.6および
NonidetP−40で各々0.2Mおよび1.25%の最
終濃度まで希釈し;次いで、N−グリカナーゼ(ゲンジ
ーン・コーポレーション(Genzyme Corp.), ボスト
ン、マサチューセッツ州)を添加して最終濃度60ユニ
ット/mlとした25μgALS、および27℃で16
時間インキュベートした混合物)でN−結合炭水化物を
除去する処理により、見掛け分子量が80kDaの非還
元(左側パネル)および66kDA(右側パネル)まで
かなり減少する。注目すべきは、該蛋白はN−グリカナ
ーゼでの脱グリコシル化の後、単一のバンドとして移動
し、これは、天然調製物に観察されるダブレットは少な
くとも2のグリコシル化変異体によるものであることを
示唆した。還元条件下、脱グリコシル化調製物は範囲5
0〜60kDaにいくつかのバンドを示し、これは、さ
らに脱グリコシル化が可能なことを示唆する。
【0040】表1は典型的なALS精製の結果をまと
め、同様なスケールで行い、同様の結果が得られたった
4の試行のうちの1つである。0.05Mトリス−HC
l、0.6M NaCl、pH8.2によってDEAE
−セファデックスカラムから溶出させた画分(DEAE
溶出物No2)は、適用したALS免疫活性の60%お
よび合計蛋白の13%を超えて含有し、一方、0.15
M NaClを含有する緩衝液で溶出させた画分(DE
ΛE溶出物No1)は、ALS活性の15%しか含有し
なかったが、蛋白の79%を含有していた。アガロース
−IGFに共有結合していないBP−53のカラム上の
アフィニティークロマトグラフィーによるDEAE溶出
物No2画分のさらなる精製により、200倍に増大し
たALS特異的活性が得られた。
【0041】使用した精製戦略は、サブユニットは低p
Hで不可逆的に不活性化されるという事実が余儀ない
が、高pHでは可逆的にBP−UGF複合体から解離す
るという事実の利点がある。精製におけるポイントとな
る工程は、アフィニティークロマトグラフィーの通常で
ない適用であり、そこでは、アフィニティーリガンド
(BP―53)は共有結合によってアガロースマトリッ
クスに結合しないが、アガロース−IGFビーズとAL
Sの間の非共有結合架橋として作用するらしい。惟う
に、BP−53非占有IGF−I またはIGF−II
はALSを結合させ得ないので、共有結合アガロース−
BP―53マトリックスの使用は働かなかったことが明
瞭である。任意の最終工程、塩グラジエント溶出でのP
o1yWAX(弱アニオン交換)カラム上の高効率クロ
マトグラフィーは、高分解能以外では、実質的にDEA
E−セファデックスクロマトグフィーの最初の工程を繰
り返す。
【0042】実施例3ALSのアミノ末端配列 標準的なPTHプログラムを用い、120A PTHア
ナライザーにカップリングしたアプライド・バイオシス
テムズ(Applied Biosystems)470A自動気相蛋白シ
ーケンサーを用いて、エドマン分解により、ALSのN
−末端配列をHPLC精製物質の35μl試料で決定し
た。メルカプトエタノールでの還元およびヨード酢酸で
のカルボキシメチル化の後、Cys残基は第2の試料で
確認された。
【0043】2の決定において、アミノ末端分析は、分
析した調製物は単一提供者の血清からのものであったと
いう事実に拘わらず、第1残基についてほぼ等モル量の
GlyおよびAlaを示した。最初の18残基の分析に
より、配列 Gly(Ala)−Asp−Pro−Gl
y−Thr−Pro−Gly−Glu−Ala−Glu
−Gly−Pro−Ala−Cys−Pro−Ala−
Ala−Cys−(配列番号:1)が得られ、14およ
び18位における該Cys残基は還元されかつカルボキ
シメチル化された試料で確認された。このアミノ酸配列
は他のIGF蛋白またはレセプターに対し明白な相同性
を示さなかった。
【0044】実施例4血清のDEAE−セファデックス分画 出発物質は、従前に公表されているテーブル(グリーン
・エイ・エイおよびフゲス・ダブリュー−エル(Green,
A.A.,and Hughes, W.L.)、メソッズ・オブ・エンザイ
モロジー(Methods of Emzymol.),1.67に従って
調製した30〜50%飽和からの血清の硫酸アンモニウ
ム画分であった。過剰の50ミリモル/Lトリス−HC
l、pH8.2に対して透析し得られた沈殿は全血清の
ほぼ75%のBP−53免疫反応性を含有していた。続
いての実験において、硫酸アンモニウム画分は不必要で
あることが判明し、トリスーHCl緩衝液に対して透析
した全血清を用いた。50ミリモル/Lトリス−HC
l、pH8.2で平衡化したDEAE―セファデックス
A−50の1×17.5cmカラムに1mL透析試料を
負荷し、35mL出発緩衝液、50mL出発緩衝液+
0.15モル/L NaCl、および50mL出発緩衝
液+0.6モル/L NaClで溶出した。大規模のプ
ロトコルにおいて、10mL透析試料を1.5×20c
mカラムに負荷し、各々3種の緩衝液50、100およ
び100mLで溶出させた。 0.15モル/L Na
Clの存在下で溶出させた主要蛋白ピークをピークA、
0.6モル/L NaClに出現したピークをピークB
と命名した(図3)。
【0045】大部分の免疫反応性BP−53が最初のピ
ーク(ピークA)に見い出され、一方、第2のピーク
(ピークB)はALS活性を含有していたが、BP−5
3免疫反応はほとんど含有していなかった(図3ボト
ム)。少量のALS活性はピークAの下降側に対応する
画分に検出された(図示せず)。同様の結果が6の別々
の実験で得られた。
【0046】3の同様の実験の代表である図4は、スー
パーローズ−12クロマトグラフィーによって分画した
場合、別々のおよび一緒にしたプレインキュベーション
の後、これらの蛋白ピークについてのBP−53免疫反
応性プロフィールを示す。ピークAからのBP−53免
疫反応性物は、分子量範囲ほぼ30〜60Kに対応する
画分25と30の間のブロードなピークにて最初に溶出
し、150Kに対応する画分22〜24の小さなピート
が出現した(図4)。ピークBからなんとか検出できる
BP−53活性はスーパーローズ−12からほとんど画
分23〜25で溶出した(図4b)。ピークAおよびB
を混合し、22℃で60分間プレインキュベートした
後、50%を越えるピークA BP−53活性が30〜
60Kから150Kにシフトし、30〜60Kになお残
存する(図4c)。これは、90%以上の活性が150
Kにおけるものであって5〜10%のみが30〜60K
領域におけるものである全血清におけるBP−53プロ
フィールと比較することができる(図4d)。図4cで
示したごとく、ピークBのALS活性は、NaClを含
まないまたは0.6モル/L NaClを含むトリス緩
衝液に対するピークB画分の透析によって影響されず、
高塩またはいずれの他の透折可能分子もピークBではB
P−53とALSとの間の反応に関与しないことが示さ
れる。
【0047】血清のスーパーローズ12画分 常健被験者からの血清を50ミリモル/Lリン酸ナトリ
ウム、0.15モル/L NaCl、および0.2g/
Lアジ化ナトリウム、pH6.5で1:1希釈し、20
0μLをスーパーローズ−12カラムに適用し、ルーチ
ンALSアッセイについて記載されたごとくに溶出させ
た。次いで、各画分をBP−53およびALS活性につ
いてテストを行った。
【0048】図4dに示したごとく、BP−53免疫反
応性は150Kに対応する画分23にピークを持つ(図
5)。対照的に、3の実験において、ピークALS活性
は90〜110Kに対応する画分24(図5)に再現性
よく溶出し、血清にはBP−53を越える過剰のALS
があること、および遊離サブユニットは90〜110K
の見掛け分子量を有することが示唆される。ALS活性
の同様のピークが、99%を超える免疫反応性BP−5
3(即ち、実質的にすべての150K複合体)がアガロ
ースにカップリングした抗−BP−53抗体のカラム上
のアフィニティークロマトグラフィーによって除去され
た血清に見い出され(図示せず)、90〜110Kにて
検出可能なALSはBP−53に複合体化しなかったこ
とが確認された。血清を第3に示すごとくにイオン交換
クロマトグラフィーによって分画し、ピークBをスーパ
ーローズ−12クロマトグラフィーに忖した場合に匹敵
する結果が得られた。
【0049】ルーチンALSァッセイでテストした場
合、血清容量の増加は、150K/60K比における用
量依存性増加を与えた(図示せず)。高活性が5人の末
端肥大被験者からの血清に見い出され、かつ5人のGH
−欠損被験者からの血清における活性が常健者からの試
料で検出可能なものよりも低いので、全血清における検
出可能ALSはGH依存性のようである。このGH依存
性は血清におけるGHレベルを測定する診断アッセイに
ついての基礎を与え、例えばALSに対して指向される
抗体を用いる成長障害の診断で利用できるであろう。
【0050】実施例5ALSの酸不安定性 (実施例2の手法による)全血清における精製ALSま
たはALSの酸不安定性は低PHへの暴露による不可逆
的不活性化により明らかであった。蛋白は5もの低いp
H値でかなり安定に見えたが、これより下がると、急速
に活性を失い(図7);150K/60K比はpH3で
80%以上減少する。150K/60K比におけるこの
減少は99%以上の見掛けALS活性の減少と同等であ
る。対照的に、高pH値(pH10まで)での暴露は全
血清または精製調製物におけるALS活性に影響を与え
なかった。
【0051】実施例6機能についての実験 BP−53へのALSの結合動力学を測定するために、
125I]−標識ALSおよび種々の濃度のBP−5
3ならびにIGF−IまたはIGF−IIを含有するイ
ンキュベーションを設定した。遊離および複合体化形態
双方においてBPと反応することが予め示されているB
P−53に対する抗血清を用い、ALSトレーサーのB
P−53との複合体を免疫沈降の後に検出した(バキス
サー・アール・シイおよびマーチン・ジェイ・エル(Ba
xter,R.C. and Martin,J.L.)(1986)ジャーナル
・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Cli
n.Invest.), 78,1504〜1512)。図7(左)
は0.25ないし100ng/試験管(0.016ない
し6.5nM)の範囲にわたるBP−53濃度増加が複
合体形成に与える影響を示す。IGF―IまたはIGF
−IIの不存在下で、ALSトレーサーとBP−53の
間で反応はほとんどないか、または全然なかった。モル
過剰のIGF−IまたはIGF−II(50ng/試験
管または22nM)の存在下、ALSトレーサー結合に
おける用量依存性増加が観察され、100ng/試験管
のBP−53に対する50%特異的結合まで増加した。
高濃度のBP−53は免疫沈降系の制限のためテストで
きなかった。複合体形成はIGF−IIよりもIGF−
Iの存在下で終始高かった。
【0052】ALSとBP−IGF複合体の間での結合
アフィニティーは競合結合実験から評価した。図7
(右)における典型的実験で示したごとく、
125I]標識ALSの結合はIGF−IIよりもI
GF−Iの存在下で再度高かった。3つの同様の実験に
おいて、10ng/試験管BP−53に対する平均特異
的結合(±標準偏差)(即ち、BP−53の存在下で沈
殿した放射能活性について補正したもの)は過剰のIG
F−Iの存在下で24.3±4.4%、過剰のIGF−
IIの存在下では19.6±3.9%(ペアのt−テス
トによりP=0.009)であった。非標識ALSの濃
度増加は、[125I]−標識ALSの免疫沈降可能複
合体からの用量依存性置き換えを引き起こした。スカチ
ャード(Scatchard)プロットによる結合データの解析
は、非特異的結合成分(解離定数<10−1)およ
びBP−IGF−IIよりもBP−IGF−Iについて
のわずかに高いアフィニティーをもつ単一の特異的結合
成分を明らかとした。3の同様の実験において、BP−
IGF−Iに対するALS結合についての平均解離定数
(±標準偏差)は6.06±0.71×10−1
BP−IGF−IIに対するALS結合については4.
12±0.29×10−1であった。結合部位濃度
はIGF−Iの存在下で1.28±0.46モルALS
/モルBP−53、IGE−IIの存在下で.1.18
±0.29モル/モルであり、ALSおよびBP−53
の分子量は各々86kDaおよび53kDaであること
が推定された。計算をBP−563についての43kD
aの減少した分子量に基づけば、結合部位濃度は各々
1.04±0.37モル/モルおよび0.96±モル/
モルである。この結果はBP−53の分子当たりのAL
Sについての単一の結合部泣に合致する。
【0053】BP−53とIGFとの間の相互作用に与
えるALS影響の欠落は図8に示す。[125 I ]−
標識IGF−IIは、[125 I ]−標識IGF−I
よりも、増大した濃度のBP−53に対する高い結合を
終始示す。いずれかのトレーサーの結合は、試験管当た
り100ngの純粋なALSの添加によって影響されな
かった(図8、左)。非標識IGF−IおよびIGF−
IIの濃度を増加させることによってBP−53から[
125 I ]−標識IGF−IIに置き換えた競合結合
曲線を図8(右)に示す。BP−53からトレーサーを
置き換えるにおいて、IGF−IIはIGF−Iよりも
矛盾なく優れており、置き換え曲線はいずれも100n
g/試験管のALSの添加によって影響を受けなかっ
た。[12 I ]−標識IGF−Iをトレーサーとし
て用いた場合、同様の結果が観察された(図示せず)。
【0054】純粋なALSはBP−53を150kDa
形態に変換できることを確認するために、図8に示した
競合結合実験で用いたものと同様なインキュベーション
混合物をスーパーローズ12上のゲルクロマトグラフィ
ーに付した。[125 I ]−標識IGF−IIは放射
能活性の単一ピークのように見え、画分34にピークが
出現する。分画前におけるこのトレーサーと純粋ALS
(100ng/200μl)とのインキュベーションは
放射能活性プロフィールに影響を与えず、ALS単独で
はIGF−IIトレーサー(図9、左)を結合させるこ
とができないことが示される。Ing/200μl純粋
BP−53とのIGF−IIトレーサーのインキュベー
ションの結果、放射能活性の70%が60kDa形態
に、即ちBP―53−IGF−Iに変換される。このイ
ンキュベーションが100ng/200μl純粋ALS
も包含する場合、60kDa複合体は実質的に150k
Da形態に変換され(図4、右)、複合体形成には純粋
IGF、純粋BP−53、および純粋ALS以外の成分
は必要でないことが示される。
【0055】実施例7BP−53−IGF−IへのALS結合の抑制 ALSに結合するトレーサーBP−53−IGF−Iを
抑制するその能力について種々の物質をテストした。酸
性化し、再中和してその内因性ALS活性を破壊し、そ
の酸安定BP―53を無疵で遊離した場合、ヒト血清は
優れた競合活性を含有していた。正常、末端肥大、およ
びGH−依存性被験者からの試料を3の別々の実験でこ
のように比較すると、競合活性は、かかる試料において
内因性BP−53について予測されるごとく、強力なG
H−依存性を示した。これを図10aにかかる実験につ
いて説明する。図8aの曲線を各試料の免疫反応性BP
−53含量項にて再度プロットすると、それらは、重ね
ることが可能となり(図10b)、酸性化全血清におけ
る内因性BP―53はALS反応において架橋トレーサ
ーと競合できることを示す。本アッセイで使用した条件
下、ほぼ1μgBP−53/mL反応容積(即ち、25
0ng/250μL)はBP−ALS複合体から架橋ト
レーサーを十分に置き換え、200〜250ng/mL
BP−53で半最大置換された。
【0056】酸性化血清における内囚性BP−53とは
対照的に、0.8μg/mLまでテストした場合、純粋
なBP−53はALS反応で架橋トレーサーと競合でき
なかった(図11)。しかしながら、3.5倍モル過剰の
純粋なヒトIGF−IまたはIGF−II(即ち、50
0ng IGF/μgBP−53)での22℃における
30分間のプレインキュベーションの後、精製したBP
−53は架橋トレーサーをBP−53―ALS複合体か
らを十分に置き換えた。以下の;粋な羊水BP−28
(0.8μg/mL)、過剰のIGF―IまたはIGF
−II(0.5μg/mL)でプレインキュベートした
BP−28、またはヒトGH(20μg/mL)もテス
トし、ALS反応において競合しないことが判明した。
これらの実験は、再度、IGF−IまたはIGF−II
で占められたBP−53のみがALSとの反応に参画で
きることを示し、占有されているか否かに拘わらず、B
P−28はALSと反応できないことを示唆する。これ
までに言及した科学文献はその全体を本明細書中にて一
体化する。請求の範囲は記載の一部を形成する。
【0057】第1表 ヒト血清からの酸不安定サブユニ
ットの精製 精製工程は実施例2に記載した通り。ラジオイムノアッ
セイによって測定したALSは純粋な標品調製項にて表
す。DEAE溶出物No1とは0.15M NaClを
含有する緩衝液によるDEAE―セファデックスから溶
出した画分のプールをいう。DEAE溶出物No2とは
0.5M NaClを含有する緩衝液により溶出した画
分のプールをいい;このプールはアッセイ前に透析し
た。アフィニティー溶出物はアフィニティーカラムから
溶出し、次いで限外濾過によって濃縮した画分のプール
である。HPLCプールはHPLC工程から回収した活
性画分のプールである。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明により、従来知られておらず、特
徴付けされたことがないインスリン様成長因子(IG
F)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(ALS)
を同定し、それを該ALSIGFによって占められた5
3kd酸安定蛋白と共にインキュベートした場合、それ
をIGFのin vivo 形態に対応する高分子複合体に変換
することが分った。
【0060】
【配列表】 Sequence Listing <110> Central Sydney Area Health Service <120> Acid-Labile Subunit (ALS) of Insulin-Like-Growth Factor (IGF) Bidi ng Protein Complex <130> 175874 <160> 1 <210> 1 <211> 18 <212> PRT <213> Human <220> <221> Gly or Ala <222> (1) <223> Amino terminal analysis of the N-terminal sequence of ALS showed a pproximately equimolar amounts of Gly and Ala for the first residue. <400> 1 Xaa Asp Pro Gly Thr Pro Gly Glu Ala Glu Gly Pro Ala Cys Pro Ala Ala Cys- 5 10 15
【図面の簡単な説明】
【図1】 ALSのアフィニティークロマトグラフィ
ー。DEAE−セファデックスクロマトグラフィーによ
って不完全精製した画分のプール132mlを、アガロ
ースによって共有結合したIGE―IおよびびIGE−
IIの混合物を含有し、BP−53を非共有結合的に吸
着した1×15cmのアフィニティーカラムに0.13
ml/分で負荷した。該カラムを50mM リン酸ナト
リウム、pH6.5(洗浄Nol)150mlおよび5
mMリン酸ナトリウム、50mMNaCl、pH(洗浄
No2)50mlで1ml/分にて洗浄した。50mM
トリス−HCl、0,3M NaCl、pH8.5を
0.5ml/分で適用することによって溶出させた。
【図2】 精製したALSのSDS‐ポリアクリルアミ
ド電気泳動 左側パネル:未処理、酸性化、およびN−グリカナーゼ
処理試料(15μg/レーン)を非還元状態で泳動させ
た。 右側パネル:同一試料を還元雰囲気下で逆の順序で泳動
させた。ゲルをコーマシーブルーで染色した。還元ゲル
についての右側レーンに示す標品蛋白の(kDa単位
の)分子量もまた非還元ゲルで泳動させた標品について
矢印で示す。
【図3】 図3はDEAE−セファデックス A−50
のカラムでのヒト血清の分画を示す。1リットルの透析
血清を1×17.5cmゲルベッドに負荷し、該カラム
を35mM 0.05モルの/Lのトリス−HCl、p
H8.2で洗浄し、0.15モル/L NaClを含有
する同一緩衝液50mLで溶出を開始する。次いで、
0.6モル/L NaClを含有する同一緩衝液で溶出
を継続する。1mLずつの画分を収集し、280nmに
おける吸収について検定し、BP−53はRIAによ
る。 ALSをルーチンアッセイ法によってピークB画
分の20μL分で測定した。
【図4】 図4はDEAE−セファデックス分画血清か
らの150K複合体の生成を示す。図3に示すごとく、
ピークAおよびBプールは、10mL血清のDEAE−
セファデックスクロマトグラフィーによって調製し、次
いで、スーパーローズ−12クロマトグラフィーによっ
て分画した。各々200μLの容量で注入した試料はピ
ークA(a:100μL)、ピークB(b:100μ
L)、混合し、負荷前に22℃で1時間インキュベート
したピークAおよびB(c:各100μl)、および全
血清(d:33μL)であった。BP―53免疫反応性
を各0.5mL画分50μLで測定した。矢印は150
K、60Kおよび35Kマーカーを示す。
【図5】 図5はスーパーローズ−12で分画した血清
で示したごとく、BP−53免疫反応性およびALS活
性の比較を示す。各画分は0.5mLであった。矢印は
150K、60Kおよび35Kマーカーを示す。ALS
蛋白を検出するのに用いた方法は150K複合体として
存在しない蛋白のみを検出することに注意されたい。
【図6】 図6はALS活性の酸不安定性を示す。通常
血清(a)または不完全精製ALS(b)をALSアッ
セイ緩衝液に希釈し、1モル/L HClまたはNaO
Hで示したpH値に調整した。22℃での30分後、試
料を再度中和し、ルーチンアッセイ(10μL血清また
は600ngALS調製/インキュベーション)におけ
るALS活性について検定した。
【図7】 図7はIGF類がALSのBP−53への結
合に与える影響を示す。左側パネル:IGF−Iまたは
IGF−II(50ng/試験管)の存在下または不存
在下において、[125I]−標識ALSトレーサーと
共に300μl反応容量にて、濃度を増加させてBP−
53をインキュベートした。右側パネル:10ngBP
−53+10ngIGF−IまたはIGF−IIを、A
LSトレーサーと共に、非標識ALSの濃度を増加させ
て、300μl中でインキュベートした競合結合実験。
BP−53に結合したトレーサーを抗−BP−53抗
血清R−7で免疫沈降させた。
【図8】 図8はALSがIGFのBP−53への結合
に対する影響を示す。 左側パネル:示すごとく、ALS(500ng/試験
管)の不存在または存在下、[125I]−標識IGF
−IまたはIGF−IIトレーサー(IGF−I*また
はIGF−II*)と共に、BP−53の濃度を増加さ
せて300μlの反応容量中でインキュベートした。1
00ngALSの存在下または不存在にて、0.25n
g BP−53をIGF−IIトレーサーおよび増加さ
せる濃度の非標識IGF−IまたはIGF−IIと共に
300μl中でインキュベートした競合結合実験。BP
−53に結合したトレーサーを抗BP−53抗血清R−
7で免疫沈降させた。
【図9】 図9はBP−53およびALSが
125I]−標識IGF−IIトレーサーのクロマト
グラフィー像に与える影響を示す。BP−53(1ng
/200μl)またはALS(100ng/200μ
l)の存在下または不存在下にて、22℃で2時間予め
インキュベートした、50000cpmIGF−IIト
レーサーを含有する200μl試料を、50mMリン酸
ナトリウム、0.15M NaCl、0.02%アジ化
ナトリウム、0.1%ウシ・アルブミン、pH6.5に
てのスーパーローズ−12高効率クロマトグラフィーカ
ラム上のクロマトグラフィーに付した。0.5mlずつ
の画分を1ml/分で収集し、各画分の放射能活性を測
定した。各パネルで、左から右への3つの矢印は150
kDa、60kDaおよび7.5kDaの分子量マーカ
ーを示す。左側パネル:実線標識、IGF−IIトレー
サー;開いた標識、トレーサー+ALS。右側パネル:
実線標識、トレーサー+BP−53:開いた標識、トレ
ーサー+BP−53+ALS。
【図10】 図10は、ルーチンALSアッセイにおけ
る正常な、下垂体機能低下または先端肥大症の被験者か
らの酸性化〜中性化ヒト血清の濃度を増加させることに
よる競合を示し、そこでは、不完全精製ALS/250
μLインキュベーション培地の600ng(即ち、2.
4μg/mL)が添加血清の不存在下でほぼ1の150
K/60K比を与えた。血清濃度は容量項(a)または
免疫活性BP−53含量項(b)により表される。説明
した酸性化〜中性化血清試料は、RIAによると4.4
9μg/mL(正常)、0.93μg/mL(下垂体機
能低下)、または1 0.49μg/mL(先端肥大
症)BP―53を含有していた。
【図11】 図11はルーチンALSアッセイにおける
純粋なBP−53による競合、(a)IGF類なくし
て、または3.5倍モル過剰の純粋なヒトIGF−Iま
たはIGF−IIと共に行った行ったプレインキュベー
ションの後のBP−53濃度の増加の効果を示す。パネ
ル(b)は濃度を増大させたIGF−IまたはIGF−
IIと共にインキュベートする固定したBP−53濃度
(0.8μg/mL)の効果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C07K 14/65 5/10 C12N 15/00 ZNAA G01N 27/447 A61K 37/36 33/68 C12N 5/00 A // C07K 14/65 G01N 27/26 301A

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の部分的N−末端アミノ酸配列: XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAl
    aCys−(配列番号:1) [式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAla
    であってよい]を得るために必要な程度まで精製され、
    さらに、非複合体形成IGF−1、IGF−2、または
    BP−53に結合するその無能力、およびIGF−1と
    複合体を形成した場合にはBP−53に結合するその能
    力によって特徴付けられ、ここに該ALSは還元または
    非還元ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって測定し
    て約84ないし86kDaの分子量を有し、N−グルカ
    ナーゼで処理した後は66kDaの分子量を有する該イ
    ンスリン様成長因子結合蛋白複合体の酸不安定サブユニ
    ット(ALS)より実質的になる組成物。
  2. 【請求項2】 IGF、酸安定IGF結合蛋白(BP5
    3)および請求の範囲第1項記載のALSを一緒に混合
    し、さらに医薬上許容されるまたは獣医学上許容される
    担体または添加剤と組み合わせることにより製造したI
    GF蛋白複合体を含有する組成物。
  3. 【請求項3】 該IGF、該酸安定IGF結合蛋白(B
    P53)および該ALSが生物学的に純粋である請求の
    範囲第2項記載の組成物。
  4. 【請求項4】 体液をサイズ分画マトリックスで分画し
    て遊離ALSをインスリン成長因子結合複合体の他の成
    分から分離し、しかる後、分画した試料中のALSのレ
    ベルを定量することを特徴とする体液中のALSのレベ
    ルの検出方法。
  5. 【請求項5】 復元されたインスリン様成長因子結合蛋
    白複合体の形成の程度を測定することによって身体試料
    におけるALSのレベルを検出する請求の範囲第4項記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 以下の部分的N−末端アミノ酸配列: XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAl
    aCys−(配列番号:1) [式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAla
    であってよい]を有するインスリン様成長因子の酸不安
    定サブユニット(ALS)をコード付けする組換え核酸配
    列。
  7. 【請求項7】 請求の範囲第6項記載のDNA配列を含
    有する発現ベクター。
  8. 【請求項8】 請求の範囲第7項記載の発現ベクターで
    形質転換した原核生物または真核生物である宿主細胞。
  9. 【請求項9】 cDNAである請求の範囲第6項記載の
    組換え核酸配列。
  10. 【請求項10】 請求の範囲第8項記載の宿主細胞によ
    って生産されたALS。
  11. 【請求項11】 配列: XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAl
    aCys−(配列番号:1) [式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAla
    であってよい]をコード付けする核酸よりなる核酸単離
    体。
  12. 【請求項12】 ALSの残基1〜5、2〜7、5〜
    9、7〜11、8〜14、11〜15、13〜17、3
    〜9、2〜8、4〜0、6〜12、8〜14、10〜1
    6、12〜18、1〜6、3〜9、5〜11、7〜1
    3、9〜15、11〜17、4〜9、6〜11、8〜1
    3、10〜15、または12〜17をコード付けする核
    酸よりなる核酸単離体。
  13. 【請求項13】 さらに複製可能なベクターよりなる請
    求の範囲第11項または第12項記載の核酸単離体。
  14. 【請求項14】 さらに、配列: XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAl
    aCys−(配列番号:1) [式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAla
    であってよい]をコード付けする核酸の5’末端に結ば
    れた分泌シグナル配列をコード付けする核酸よりなる請
    求の範囲第11項記載の核酸単離体。
  15. 【請求項15】 請求の範囲第11〜14項いずれか1
    項に記載の単離体で形質転換した宿主細胞。
  16. 【請求項16】 ALSの残基1〜5、2〜7、5〜
    9、7〜11、8〜14、11〜15、13〜17、3
    〜9、2〜8、4〜0、6〜12、8〜14、10〜1
    6、12〜18、1〜6、3〜9、5〜11、7〜1
    3、9〜15、11〜17、4〜9、6〜11、8〜1
    3、10〜15、または12〜17の配列よりなるAL
    Sの断片からなるポリペプチド。
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