JP2005118052A - インスリン様成長因子(igf)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(als) - Google Patents

インスリン様成長因子(igf)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(als) Download PDF

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Abstract

【課題】 インスリン様成長因子(IGF)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(ALS)の特徴付け。
【解決手段】 XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−[XaaはGlyまたはAla](配列番号:1)で表される部分的N−末端アミノ酸配列を有し、生物学的に純粋な形態のインスリン様成長因子結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(ALS)を提供する。
【選択図】 なし


Description

本発明は、従来知られておらず、特徴付けされたことがないポリペプチド(以下、インスリン様成長因子(IGF)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(ALS)という)に関する。
インスリン様成長因子(IGF)族のペプチド類は、その構造およびその多くの作用の双方においてインスリンに類似する。該IGF族はIGF−IおよびIGF−II(IGF類)と命名された2種のメンバーよりなる。該IGF類は同化性インスリン様作用(例えばアミノ酸輸送およびグリコーゲン合成の刺激)、細胞分裂誘起活性および細胞分化の刺激を含めた生物学的活性の広範囲なスペクトルを呈する。
ヒトIGF−IおよびIGF−IIは、広範に特徴付けがされており、ほぼ7.6Kd(IGF−I)および7.47Kd(IGF−II)の分子量を有することが判明している。
ほとんどのペプチドホルモン類と異なり、IGF類は1種またはそれ以上の結合蛋白と連結して循環系(in vivo)および細胞培養培地で見い出される。
IGF類と連結した結合蛋白または結合蛋白類の性質は論争の主題であった。ウィルキンズ・ジェイ・ァールおよびデルコール・エイ・ジェイ(Wilkins, J.R. and D'Ercole, A.J.)は、(1985、ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest., 75, 1350〜1358)、IGFのin vivo形態は24Kdないし28Kdの分子量を有する6個の同一サブユニットと連結したIGFよりなる複合体であることを提唱している。第2の提唱において、IGFのin vivo形態は酸安定結合蛋白および酸不安定蛋白と連結してほぼ150Kdの複合体を生成すると言われている(フルランネット・アール・ダブリュー(Furlanetto,R.W.)(1980)、ジャーナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム(J. Clin. Endocrinol. Metab.), 51,12〜19)。
本発明者らは、以前、分子当たり単一のIGF−結合部位を有し、IGFの150Kd in vivo形態に免疫学に関連し、かつほぼ53Kdの見掛けの分子量を有する酸安定血清蛋白を同定した(バクスター・アール・シイおよびマーチン・ジェイ・エル(Baxter, R.C., and Martin, J. L.)(1986)、ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest.),78,1504〜1512;およびマーチン・ジェイ・エルおよびバクスター・アール・シイ(Martin, J. L. and Baxter, R.C.)(1986)、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem.),261,8754〜8760)。この53Kd IGF結合蛋白(BP53)はフルラネット(Furlanetto)によって提唱されている酸安定結合蛋白に対応するらしい。該53Kd蛋白は酸安定IGF結合蛋白の族のうち最高の分子量のメンバーである。この族の他のメンバーはほぼ20、34、36、30および47Kdの分子量を有し、かつ集合的に「酸安定IGF結合蛋白」の定義内に入る。
本発明者らは、今回、酸不安定蛋白を同定したが、驚くべきことに、IGFによって占められた53Kd酸安定蛋白と共にインキュベートした場合、それを1GFのin vivo形態に対応する高分子量複合体に変換する。
本発明の1の態様において、好ましくは、以下の部分的N−末端アミノ酸配列:
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
[式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを意味する]
を有する、生物学的に純粋な形態のインスリン様成長因子結合蛋白複合体の酸不安定サブユニットが(ALS)が提供される。
本発明のもう1つの態様において、実質的にインスリン様成長因子結合複合体の酸不安定サブユニット(ALS)よりなる組成物(Composition of matter)が提供される。
本発明のもう1つの態様において、3種のポリペプチド成分、即ちIGF、BP‐53およびALSから復元した組成物が提供される。該組成物は1種またはそれ以上の医薬上許容される担体または添加剤と組み合わせて処方できる。
さらに、本発明のもう1つの態様において、
(a)酸不安定IGF結合蛋白に結合したまたはそれと連結したIGFを付着させて有する支持マトリックスにALS源を適用し、それにより、適用された物質におけるALSは該酸安定結合蛋白に結合し、非結合物質は該支持マトリックスから分離され;次いで、
(b)該ALS蛋白を該IGF蛋白複合体から選択的に溶出させ、回収する工程よりなることを持徴とするALSの製法が提供される。
好ましくは、ALSは、
(a)IGFを支持マトリックスに結合させ;
(b)酸安定IGF結合蛋白を支持マトリックスに、それがIGFに結合しまたはIGFと連結するように添加し;
(c)ALS源を支持マトリックスに適用し、それにより適用された物質におけるALSは酸安定蛋白に結合し、非結合物質は該支持マトリックスから分離され;
(d)該ALS蛋白を該IGF蛋白複合体から選択的に溶出させ;次いで、
(e)所望により、さらに、HPLCまたはFPLCによって回収されたALSを分画する工程よりなる。
本発明のさらなる態様により、体液をサイズ分画マトリックス上で分画して遊離ALSをインスリン成長因子結合複合体の他の成分から分離し、しかる後分画された試料中のALSのレベルを定量することを特徴とする体液中のALSレベルを検出する方法が提供される。
本発明のなおさらなる態様において、インスリン様成長因子の酸不安定サブユニット(ALS)をコード付けする組換え核酸配列が提供される。該組換え核酸配列は、好ましくは、以下の部分的N−末端アミノ酸配列:
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
[式中、最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを意味する]
を有する、ポリペプチドをコード付けする。
また、本発明はALSをコード付けする組換え核酸配列を含有する発現ベクター、かかるベクターで形質転換した宿主細胞、およびかかる宿主細胞によって生産された場合のALSに関する。
本発明のさらにもう1つの態様において、ALSの断片よりなるポリペプチド、およびそれをコード付けする配列よりなる核酸を提供し、それらはALSの残基1〜5、2〜7、5〜9、7〜11、8〜14、11〜15、13〜17、3〜9、2〜8、4〜10、6〜12、8〜14、10〜16、12〜18、1〜6、3〜9、5〜11、7〜13、9〜15、11〜17、4〜9、6〜11、8〜13、10〜15、または12〜17を包含またはコード付けする。
本発明により、従来知られておらず、特徴付けされたことがないインスリン様成長因子(IGF)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(ALS)を同定し、それを該ALSIGFによって占められた53kd酸安定蛋白と共にインキュベートした場合、それをIGFのin vivo 形態に対応する高分子複合体に変換することが分った。
本発明は、ALS、IGFとその酸安定結合蛋白BP―53の間の複合体に結合し、かつそれをin vivoで安定化するポリペプチド関する。
BP−53は糖蛋白である。即ち、1種またはそれ以上の炭水化物鎖はBP−53ポリペプチド配列と連結する。酸安定IGF結合蛋白またはBP‐53について言及する場合、インスリン様成長因子に結合でき、かつALSとIGFとの複合体を形成できる酸安定蛋白をいうと理解されたい。該酸安定IGF結合蛋白またはBP−53がこれらの機能を満足する限り、それはグリコシル化されていなくても、部分的にグリコシル化されているものであっても、アノ酸欠失または置換または挿入によって修飾されていてもよく、20、30、34、36、47および53Kdの分子量を有し得る。この成分の正確な分子量は一般に重要ではない。
本発明により、本明細書に記載した方法を用いると、該ALSは生物学的に純粋である。生物学的に純粋とは、少なくとも65重量%のALS、好ましくは少なくとも75%重量%のALSよりなる組成物を意味する。さらに好ましくは、該組成物は少なくとも80%のALSよりなる。従って、該組成物は均質なALSを含有し得る。本明細書中では、「生物学的に純粋」なる語は「本質的にまたは実質的に純粋」と同一の意味を有する。
本発明が本質的にALSよりなる組成物(composition of matter)に関する場合、該組成物は広い文脈で理解されるべきである。該組成物はALS自体、または1種またはそれ以上の医薬上または獣医学上許容される担体または添加剤と組み合わせたALSであってよい。適当な担体は水、グリセロール、スクロース、緩衝液またはアルブミン等のごとき他の蛋白を包含することができる。「本質的に〜よりなる」なる語句は前記「生物学的に純粋」と同一の意味である。
IGFに結合するとは、IGFが酸安定成分BP−53に結合または連結する場合に形成される複合体に結合するALSの能力を意味する。
ALSは糖蛋白である。即ち、1種またはそれ以上の炭水化物鎖が該ALSポリペプチド配列と連結している。本発明は十分にグリコシル化され、部分的にグリコシル化され、または非グリコシル化形態のALSまで拡張され、それらは当該分野でよく知られた方法によって容易に調製することができる。例えば、本明細書中で開示する方法により調製したALSはエンドグリコシダーゼのごとき酵素と反応してN−結合炭水化物を部分的にまたは全部を除去することができる。O−結合炭水化物も当該分野でよく知られた方法によって同様に除去できる。
先に述べたように、ALSは、好ましくは、以下の部分的N−末端アミノ酸配列:
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
[式中、最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを意味する]
を有する。
しかしながら、本発明のALSは前記N−末端アミノ酸配列を占有することに限定されないと理解されるべきである。むしろ、ALSは、機能的に、IGFが前記定義の酸安定結合蛋白BP−53に結合しまたはそれと連結できる場合に形成される複合体に結合または連結できる酸不安定ポリペプチドと定義される。該定義ALSは、当業者に容易に理解されるごとく、ALSの天然配列に対する合成または天然に生じるアミノ酸置換、欠失および/または挿入を含むまで拡張される。例えば、公知の技術を用い、遺伝子工学を容易に使用してアミノ酸置換、欠失および/または挿入することができる。
一般に、本発明を限定する意味ではないが、ALSは以下の点で特徴付けられる:
(i)酸不安定である。即ち、4未満のpHで不安定である。
(ii)IGFによって占められる酸安定IGF結合蛋白に対し結合する。
(iii)SDS一PAGEによって測定するとほぼ80Kdおよび15Kdの間の分子量を有する。
本明細書中でいうALSはヒトALSである。動物IGFとで複合体を形成できる動物ALSもまたALSなる語の範囲内に入ると理解されるべきである。
ALSはIGF、BP−53およびALSよりなる生理学的IGF複合体の調製で有用であると考えられる。かかる複合体は結合組織、皮膚および骨のごとき組織の再成長に関連する傷の治癒および関連治療に;ヒトおよび動物における身体の成長を促進するのに;および他の成長関連過程を刺激するのに有用である。また、該ALS蛋白はIGFのin vivo半減期の顕著な増加を付与する。結合蛋白を伴わないIGFの半減期自体は数分に過ぎない。IGFを酸安定IGF結合蛋白、およびALSとの複合体の形態にすると、その半減期は数時間まで増大し、かくして、その付随する治療作用を有するIGFの生物学的利用性を増大させる。さらに、純粋なALSは、ラジオイムノアッセイまたはALSについての他のアッセイを確立するために、特異的単クローンまたは多クローン抗体を生じさせるのに用いることができる。ヒト血清におけるALSの測定は成長障害を持つ患者の成長ホルモン状態を診断するのに有用であり得る。
各成分が好ましくは生物学的に純粋な形態であるALS、IGFおよび酸安定蛋白BP−53を混合することによって形成されるIGF結合蛋白複合体は適当な医薬上許容されるおよび/または治療的にまたは獣医学的に許容される担体と一緒に処方でき、例えば、ヒトおよび非ヒト動物における成長促進または傷の治療に使用できる。医薬上許容される担体の例は生理食塩水、血清アルブミン、または血漿調製物を包含する。意図した投与の態様に応じて、IGF結合蛋白複合体の組成物は、例えば錠剤、丸剤、散剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤等のごとき固体、半固体または液体の投与製剤の形態とできる。別法として、IGF結合蛋白複合体は、長期間にわたる物質の放出用浸透圧ポンプのごとき徐放埋込剤に一体化できる。
治療目的でヒト患者または動物に投与するIGF結合蛋白複合体の量は治療されるべき個々の障害または病気、投与方法、および処方する医者または獣医の判断による。
ALSはヒト血清または血漿、またはコーン(Cohn)画分IVのごとき血漿画分から精製できる。全血清からの精製が好ましく、これは物質の最も経済的かつ豊富な源であって、最高の効率を与える。
ALSからの精製はIGF、BP−53およびALSの間の生理学的相互作用を利用する。ALSは、それに結合または連結したIGF−BP−53を有する支持マトリックスに血清を通すことによってヒト血清から回収される。連結とは静電的付着または疎水性相互作用のごとき非共有結合相互作用を意味する。次いで、ALSとアフィニティーマトリックスとの相互作用を破壊することによって、例えばイオン強度の増大(例えば、少なくとも0.3M NaCl、または他の同等塩)またはアルカリ性pH(pH8を超える)の条件によってIGF−BP−53アフィニティーマトリックスに結合したALSを溶出させることができる。
全血漿またはそのCohn画分IVのごときALS源はイオン性樹脂で分画してアフィニティーマトリックスに適用する前にALS量を富化することができる。カチオン交換樹脂が好ましい。所望により、アフィニティークロマトグラフィーによって精製したALSをHPLCまたはFPLC(ファルマシア(Pharmacia)の商標)のごときさらなる精製工程に付すとができる。例えば、HPLC工程は逆相マトリックス、ゲルパーミエーションマトリックスまたはイオン性マトリックスを用いることによって行うことができる。
本発明がALSに結合することができる抗体に関する場合、該抗体は単クローン抗体または多クローン抗体であってよい。かかる抗体は血清中のALSレベルを測定するのに用いることができ、成長関連障害をテストするための診断キットの一部を形成できる。ALSに対する抗体は、常法(ゴウディング・ジェイ・ダブリュー(Goding, J. W.(1986),単クローン抗体;原理および実践(Monoclonal Antibodies; Principles and Practices),第2版、アカデミック・フ゜レス(Academic Press)により精製したALSで動物(例えば、マウス、ラット、ヤギ、ウサギ、ウマ、ヒツジまたはヒトさえ)を免疫化することによって調製できる。例えば、血清蛋白を支持マトリックスに付着させ、ALSを検出するためのレポーター基(例えば、蛍光基、酵素またはコロイド状基)で標識できる抗−ALS抗体と共にインキュベートできる。別法として、ALSに結合した非標識抵−ALS抗体を(抗−ALSまたは抗−免疫グロブリン抗体に対し指向される抗体のごとき)適当な剤と反応させて抗体結合、かくして定量的ALSレベルを検出することができる。
本発明が組換え核酸分子に関する場合、該分子はここではALSまたはその一部をコード付けするDNAまたはRNAであると定義される。1の具体例において、組換え核酸分子は哺乳動物、好ましくはヒトALSをコード付けする相補的DNA(cDNA)、あるいは塩基欠失、挿入または置換あるいはヌクレオチド配列または化学組成(例えばメチル化)に関する他の変更を含めたその部分である。本明細書中におけるcDNAによってコード付けされるALSとは、組換えDNAをいう。
ALSをコード付けする核酸(cDNA、DNA、RNA)と少なくとも60%の配列相同性またはより好ましくは80ないし99%の相同性を示す、あるいはALSの生物学的活性を有する蛋白をコード付けする組換え核酸はALSをコード付けする核酸とみなされる。
組換えALScDNAを得るにおいて有用と考えられる方法は、マニアティスら(Maniatis et al),1982、「モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)、コールドスプリングハーバー研究所、ニューヨーク、1〜545頁に含まれている。簡単に言えば、ポリアデニル化mRNAを肝臓のごとき適当な細胞または組織源から得る。所望により、mRNAをアガロースゲル、または密度勾配遠心で分画し、翻訳させ、例えば免疫沈降によってALSについて検定する。富化または非富化mRNAをcDNA合成の鋳型として使用する。cDNAクローンのライブラリーは(ホモポリマーテイリング法を用い)pBR322または他のベクターのごときベクターのPstI部位に構築し;あるいは(EcoRIリンカーのごとき)リンカーをcDNA末端に結び、次いで該リンカーに相補的な部位を有するベクターにクローン化することによって構築される。次いで、ライブラリーにおけるベクター中の特異的cDNA分子を、ALSの前記N−末端アミノ酸に基づく特異的オリゴヌクレオチドを用いて選択する。別法として、商業的に入手可能なヒト・ラムダライブラリーをオリゴヌクレオチドでスクリーニングできる。別法アプローチにおいて、ラムダgt11のごとき発現ベクターにcDNAを挿入し、精製したALSに対し生じた特異性抗体と発現蛋白との反応に基づいて選択する。いずれにせよ、同定したならば、次いで、ALSのすべてまたは一部をコード付けするcDNA分子を発現ベクターに結ぶ。さらに遺伝子操作をルーチン的に行って使用する特定の宿主におけるcDNAの発現を最大化することができる。
従って、ALSは、該cDNA配列を発現ベクターに挿入し、得られた組換え分子を適当な宿主に形質転換し、次いで、該分子の合成に必要な条件下で培養または増殖させることによってin vivoにて合成される。本明細書中で定義する組換え分子は、所望の宿主中で機能するプロモーターの下流に挿入された所望のポリペプチドをコード付けする核酸配列、真核生物または原核生物レプリコンおよび抗生物質に対する耐性のごとき適当な選択マーカーよりなるべきである。また、組換え分子は合成されたポリペプチドを細胞外環境に輸送するのを容易とするシグナル配列を必要とし得る。別法として、ポリペプチドは、超音波処理、圧力崩壊または洗剤処理のごとき種々の技術によってまず宿主細胞を溶解することによって回収できる。本発明で考えられる宿主は、原核生物(例えば、エシェリヒア・コリ (Escherichia coli)、バチラス(Bacillus)種、シウドモナス(Pseudomonas)種)および真核生物(例えば、哺乳動物細胞、酵母および菌類培養、昆虫細胞および植物培養)よりなる群から選択できる。また、当業者ならば、所与のアミノ酸配列はヌクレオチドまたはトリプレットヌクレオチド(コドン)の欠失、置換および付加を受け得ることを認識するであろう。かかる変異はすべて本発明の範囲内にある。さらに、組換えSLAを発現する宿主に応じ、該ALSはグリコシル化されていてよく、またされていなくてもよい。一般には、真核生物、例えば、哺乳動物細胞等は組換えALSをグリコシル化する。原核生物、例えばエシェリヒア・コリのごとき細菌は組換えALSをグリコシル化しない。グリコシル化または非グリコシル化ALSは前記したごとく本発明に含まれる。
省略法
IGF− インスリン様成長因子
SDS−PAGE− ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動
KdまたはK− キロダルトン
GH− 成長ホルモン
以下の図面および実施例は本発明を説明するものであるが、本発明を限定するものではない。
実施例1
材料:
ALS調製のために新鮮なヒト血清を実験室任意提供者から得た。コモンウェルス・セラム・ラボラトリーズ(Commonwealth Serum Laboratories)、メルボーン(Melbourne)、オーストラリア国によって提供されたヒト血漿のCohn画分IVを出発材料として用いてヒトIGF−IおよびIGF−IIならびにIGF−結合蛋白BP−53を調製した。 DEAE−セファデックスA−50、SP−セファデックスC−25、電気泳動標品、およびスーパーローズ12HR10/30カラムはファルマシア(Pharmacia)、シドニーから;Affi-Gel 10およびAffi−Ge1 15はバイオラド(Bio-Rad)から;およびPoly WAX LP(ポリエチレンイミン)アニオン交換HPLCカラム(200×4.6mm)はPolyLC、コロンビア、マディソン州から入手した。すべての他の試薬は少なくとも分析グレードであった。
ヒトIGF−IおよびIGF−IIを単離し、従前に記載されている(バキスター・アール・シイおよびデ・メロウ・ジェイ・エス・エム(Baxter,R.C.,and De Mellow,J.S.M.)、クリニカル・エンドクリノロジー(Clin.Endicrinol.)24,267〜278;およびバキスター・アール・シイおよびブラウン・エイ・エス(Baxter,R.C and Brown, A.S.(1982)クリニカル・ケミストリー(Clin. Chem.)28,485)ごとくにヨウ素化した。従前に記載されている(マーチン・ジェイ・エルおよびバクスター・アール・シイ(Martin,J.L., and Baxter,R.C.)(1986)、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem),261,8754〜8760)ごとくに53K IGF−結合蛋白BP−53をCohn画分IVから精製し、ジスクシンイミジル基質を用いて架橋させた[125 I 〕IGF−Iを持つ共有結合複合体を訓製し、バキスター・アール・シイおよびマーチン・ジェイ・エル(Baxter,R.C. and Martin,J.L.)1986)ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest.), 78,1504〜1512の方法に従ってゲルクロマトグラフィーによって精製した。28K IGF−結合蛋白BP−28は、バキスター・アール・シイ、マーチン・ジェイ・エルおよびウッド・エム・エイチ(Baxter,R.C., Martin,J.L. and Wood, M.H.)(1987)、ジャーナル・オブ・エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム(J. Clin. Endocrinol. Metab),65,423〜431に従って、アフィニティークロマトグラフィーおよび逆相高圧液体クロマトグラフィーによってヒト羊水から精製した。
ALSヨウ素化およびラジオイムノアッセイ
125I]−標識ALSは、50μlMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.4中の5μgALSを1mCiNa125Iおよび10μgクロルアミン−Tと20秒間反応させ、次いで50μgメタ重亜硫酸ナトリウムで反応を停止させることによって調製した。ほぼ100μgの精製したALSの4用量で7週間にわたってウサギを免疫化することによってALSに対する抗血清を生じさせた。最終容量0.5mlにおけるラジオイムノアッセイインキュベーションは1:50000最終希釈の抗血清、[125I]−標識ALS(試験管当たりほぼ10000cpm)、および0.5〜100ng/試験管の範囲のALSを含有していた。22℃における16時間のインキュベーションの後、遠心し、続いてヤギ抗ウサギ免疫グロブリン(2μl)、キャリア正常ウサギ血清(0.5μl)を添加し、30分後、0.15M NaCl中の6%ポリエチレングリコール1mlを添加することによって結合トレーサーおよび遊離トレーサーを分離した。
ALSについてのアッセイ
ALSの存在下でほぼ60Kの共有結合BP−53−IGF−I複合体の150K形態への変換に基づき、ALS活性についてのルーチンアッセイを行った。
ALS活性についてテストすべき試料を、50ミリモル/Lリン酸ナトリウム、0.15モル/NaCl、および0.2g/Lアジ化ナトリウム、pH6.5をウシ・アルブミンと共に含有する緩衝液200μL中に希釈した。架橋BP−53−IGF−Iトレーサー(〜80000cpm;4ng)を同緩衝液50μL中に添加した。 22℃における25〜30分間のインキュベーションの後、V−7インジェクターバルブ(ファルマシア(Pharmacia))を用いて混合物200μLをスーパーローズ−12ゲルパーミエーションカラムに適用し、無アルブミンアッセイ緩衝液中1.0mL/分(〜2メガパスカル圧力)で溶出した。主として画分22〜24に溶出し、画分23にピークが出現するウサギ免疫グロブリンG(ペンテックス(Pentex);〜150K));主として画分25〜27に溶出し、画分26にピークが出現するBP−53−IGF−Iトレーサー(〜60K);BP一28に結合したIGF−Iトレーサー(〜35K、画分28にピーク);およびIGF−Iトレーサー(7.5K、画分33にピーク)でカラムの検量線を作成した。1og(分子量)対溶出容量をプロットし、これらの4種のマーカーより、直線状の検量線が得られた(図示せず)。ALS活性の定量インデックス(即ち、BP−53から150K複合体への変換度)として、画分22〜24における放射能活性を画分25〜27の放射能活性で除して150K/60K比を得た。典型的には、この比の値は0.1と2.0の間で変動する。広範囲の値をカバーする8の複数測定値の変動分析に基づき、150K/60K比の変動係数は3.2%であった。各クロマトグラフィー泳動は30分を要し、かつアッセイの精度は高かったので、各決定は一般に各実験内単独で行った。
ALSの不存在下において、放射能活性は圧倒的に画分25〜27で見い出され、これは60Kの分子量に対応し、典型的には0.10またはそれ以下の150K/60K比を与える。プレインキュベーションにおけるALS濃度の増加は60Kトレーサーの150K形態(画分22〜24)への変換の増大を引き起こし、150K/60K比について高い値を与えた。純粋なBP−53と共にプレインキュベートしたが共有結合架橋しなかったIGF−IおよびIGF−IIの両トレーサーもまたALSとのインキュベーションによって150Kに変換することができた。他のIGF酸安定結合蛋白は、(20、24、26、30および47Kのもののごとき)小サイズのうちこの反応で対応する小さな複合体を形成する沈殿以外は、構造的にBP−53に関連するものであった。架橋したBP−53−IGF−IIトレーサーはテストしなかった。実施例2に従って製造した精製ALS調製物を用いる用量依存性曲線は架橋BP−53−IGF−Iトレーサーを用いて作成した。高い再現性のあるシグモイド状半対数プロットが得られ、これは(例えば精製の間の)未知試料中のALSを定量するための標準曲線として用いることができた。ALSへ複合体化したトレーサーをスーパーローズ−12カラム上で分画する代わりに抗ALS抗血清と共にプレインキュベートすると、同様の結果が得られる。
実施例2
ALSの精製
新鮮なヒト血清またはヒト血漿のCohn因子IVペーストをALS源として用いた。新鮮なヒト血清(100〜130ml)を2℃にて、pH8.2の0.05Mトリス−HClの2×50容量に対して透析し、次いで、22℃で透析緩衝液で平衡化したDEAEセファデックスA−50(5×23cm)のカラムに負荷した。該カラムを透析緩衝液2リットル、次いで0.15M NaClを含有する同緩衝液2〜2.5リットルで洗浄した。この工程によりすべての免疫反応性BP−53がカラムから除去された。1ml/分でポンプ送液する0.05Mトリス−HCl、0.6M NaCl、pH8.2の1リットルを適用することによってALSを溶出させた。10mlずつの画分を収集し、ALS活性および280nmにおける吸収についてアッセイを行った。活性画分を合し(全量ほぼ140ml)、2℃にて、50mMリン酸ナトリウム、0.02%アジ化ナトリウム、pH6.5の5リットルに対して透析した。
Cohn因子IVがALS源である場合、凍結ペースト(600g)を粉砕して小片とし、50mMトリス−HCl、0.15M NaCl、0.02%アジ化ナトリウム、pH8.2の3リットルと共に撹拌することによって2℃にて16時間抽出した。混合物をSorvall RC5C遠心機のGSAローター中、12000rpmで30分間遠心し、濁った緑〜茶色の上澄み画分(2.8リットル)を得た。これを2の等容量に分け、抽出緩衝液で平衡化したDEAEセファデックスA−50(5×22cm)の2のカラムに重力供給によって負荷し、各カラムを緩衝液2リットルで洗浄した。この段階で、顕著な青〜緑色バンドがカラムの上半分に濃縮された。時々、洗浄工程の間にこのバンドはカラムを通って移動を開始し;これらの場合には、洗浄容量は1リットルに減少した。50mMトリス−HCl、0.02%アジ化ナトリウム、pH8.2(合計2リットル容量)における直線状0.15〜0.35M NaClグラジエントによってALSをカラムから溶出させた。10mlずつの画分を収集し、ALS活性および280nmにおける吸収(またはビウレット法による蛋白)についてアッセイを行った。2の平行カラムからの活性画分を合し(合計ほぼ1リットル)、50mMリン酸ナトリウムpH6.5で2倍希釈し、pHを1M HClのゆっくりとした添加によって6.5に調整した。活性画分は溶出画分における青〜緑色蛋白に対応するので、イオン交換手法を通じての活性物の進行用の便利な肉眼で見えるマーカーがこれにより提供された。
前記にて詳細に記載したごとく血漿またはCohn因子IVから得られた画分を含有するALSを、(1)従前記載されている(マーチン・ジェイ・エルおよびバクスター・アール・シイ(Martin,J.L., and Baxter,R.C.)(1986)、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem),261,8754〜8760)ように3mgIGF−IIを正確にカップリングさせたAffi-Gel15カラム(1×12cm)、(2)同一手法によってほぼ5mgIGF−Iおよび2mgIGF−IIを含有する混合物をカップリングさせたAffi-Gel10カラム(1×15cm)の2のIGFアフィニティーカラムのうちいずれか一方に適用した。従前記載されている(マーチン・ジェイ・エルおよびバクスター・アール・シイ(Martin, J.L., and Baxter,R.C.)(1986)前掲)ごとくに正確に調製したBP−53を該アフィニティーカラムに負荷した。簡単に述べると、600gCohnペーストを2M酢酸、75mM NaClの5倍容量と共にホモジネートし、混合物を速心し、pH3.0のホモジネート緩衝液中で予め平衡化したSP−セファデックスC−25のほぼ400ml充填容量と共に2〜3日間撹拌することによって内因性IGFを上澄みから欠乏させた。混合物を遠心してゲルを除去し、従前記載されている(マーチン・ジェイ・エル、およびバクスター・アール・シイ(Martin,J.L., and Baxter,R.C.)(1986)前掲)ごとくに上澄みを2工程でpH6.5に調整した。次いで、該pH6.5上澄みをほぼ0.5ml/分でアフィニティーカラムにポンプで送液し、該カラムを50mMリン酸ナトリウム、0.5M NaCl、pH6.5の250ml、および50mMリン酸緩衝液pH6.5の100mlで1〜2ml/分で洗浄した。
DEAE−セファデックスクロマトグラフィーからのALS含有画分を0.1〜0.15ml/分でBP−53を負荷したIGFアフィニティーカラムにポンプで送液した。典型的には、これにより、ALS活性の90%以上が保持される。該カラムを1ml/分にて50mMリン酸ナトリウム、pH6.5の150ml、および5mMリン酸ナトリウムpH6.5の50mlで洗浄して該カラムの緩衝能力を低下させた。50mMトリス−HCl、0.3M NaCl、pH8.5を0.5ml/分でカラムに適用することによってALSを溶出させた。これを第1図に示し、それは、ALS(μg/ml)に対するアフィニティーカラムからの溶出容量および280nmにおける吸収のプロットを示す。2mlずつの画分をシリコン化ガス試験管に収集し、ALS活性についてアッセイを行った。
還元雰囲気下、免疫精製したALSのSDS−PAGE(10%)により、分子量ほぼ90Kの接近したバンドのダブレットが得られた。該ダブレットはALSのグリコシル化の変動によるものであろう。それ以外のバンドは存在せず、これによりALSは均質であることが示された。
任意の最終精製工程として、高効率アニオン交換クロマトグラフィーによってアフィニティー精製SLAを分画した。泳動当たり0.5mlの試料負荷を、0.05M炭酸水素アンモニウム中1.5ml/分で平衡化したPo1yWAX高効率アニオン交換カラムに適用した(非調整pH=7.8)。0.05Mないし0.5M炭酸水素アンモニウム(pH調整)の直線状塩グラジエント(モデル680グラジエント・コントローラー、ウォーターズ(Waters)、ミルフォード(Milford)、マサチューセッツ州)を1.5ml/分で15分間にわたって適用することによってALSを溶出させた。いくつかの調製において、同濃度範囲にわたって凹状グラジエントを用い(グラジエントNo.7、モデル680グラジエント・コントローラー)、匹敵する結果が得られた。ウォーターズ(Waters)モデル441アブソーバンス・ディテクターを用いて280nmにおける吸収をモニターした。0.75mlずつの画分を収集し、ALS活性についてアッセイを行った。直線グラジエントを用い1.5ml/分の溶出9〜10分後、または凹状グラジエントを用いる11〜12分後、単一の主要蛋白ピークがカラムから出現した。 RIAによって決定した検出可能なALS活性のすべてはこのピークに関連しており、評価した適用活性の回収は75%以上で、さらに特異的活性は1.6倍に増加していた。該ALS活性は常に単一ピークに関連していた。
図2は、還元および非還元両条件下での直線10〜15%ポリアクリルアミドゲルで電気泳動させたHPLC分画後の精製ALSを示す。調製物は、非還元(左パネル)または還元いずれかの条件下の見掛け分子量84および86KDaのダブレットとして出現した。活性の実質的喪失をもたらした(1M酢酸20μlで0,05M炭酸水素アンモニウム50μl中のALSをpH3に調整し、22℃で15分間インキュベートし、2Mトリス塩基10μlで中和することによって調製した)蛋白の酸性化は非還元または還元いずれかで泳動させた場合、DSD−PAGE上の蛋白移動度に影響を与えなかった。しかしながら、N−グリカナーゼ(0.5%SDS40μl中で沸騰させ、次いで、0.55Mリン酸ナトリウムpH8.6およびNonidetP−40で各々0.2Mおよび1.25%の最終濃度まで希釈し;次いで、N−グリカナーゼ(ゲンジーン・コーポレーション(Genzyme Corp.), ボストン、マサチューセッツ州)を添加して最終濃度60ユニット/mlとした25μgALS、および27℃で16時間インキュベートした混合物)でN−結合炭水化物を除去する処理により、見掛け分子量が80kDaの非還元(左側パネル)および66kDA(右側パネル)までかなり減少する。注目すべきは、該蛋白はN−グリカナーゼでの脱グリコシル化の後、単一のバンドとして移動し、これは、天然調製物に観察されるダブレットは少なくとも2のグリコシル化変異体によるものであることを示唆した。還元条件下、脱グリコシル化調製物は範囲50〜60kDaにいくつかのバンドを示し、これは、さらに脱グリコシル化が可能なことを示唆する。
表1は典型的なALS精製の結果をまとめ、同様なスケールで行い、同様の結果が得られたった4の試行のうちの1つである。0.05Mトリス−HCl、0.6M NaCl、pH8.2によってDEAE−セファデックスカラムから溶出させた画分(DEAE溶出物No2)は、適用したALS免疫活性の60%および合計蛋白の13%を超えて含有し、一方、0.15M NaClを含有する緩衝液で溶出させた画分(DEΛE溶出物No1)は、ALS活性の15%しか含有しなかったが、蛋白の79%を含有していた。アガロース−IGFに共有結合していないBP−53のカラム上のアフィニティークロマトグラフィーによるDEAE溶出物No2画分のさらなる精製により、200倍に増大したALS特異的活性が得られた。
使用した精製戦略は、サブユニットは低pHで不可逆的に不活性化されるという事実が余儀ないが、高pHでは可逆的にBP−UGF複合体から解離するという事実の利点がある。精製におけるポイントとなる工程は、アフィニティークロマトグラフィーの通常でない適用であり、そこでは、アフィニティーリガンド(BP―53)は共有結合によってアガロースマトリックスに結合しないが、アガロース−IGFビーズとALSの間の非共有結合架橋として作用するらしい。惟うに、BP−53非占有IGF−I またはIGF−IIはALSを結合させ得ないので、共有結合アガロース−BP―53マトリックスの使用は働かなかったことが明瞭である。任意の最終工程、塩グラジエント溶出でのPo1yWAX(弱アニオン交換)カラム上の高効率クロマトグラフィーは、高分解能以外では、実質的にDEAE−セファデックスクロマトグフィーの最初の工程を繰り返す。
実施例3
ALSのアミノ末端配列
標準的なPTHプログラムを用い、120A PTHアナライザーにカップリングしたアプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)470A自動気相蛋白シーケンサーを用いて、エドマン分解により、ALSのN−末端配列をHPLC精製物質の35μl試料で決定した。メルカプトエタノールでの還元およびヨード酢酸でのカルボキシメチル化の後、Cys残基は第2の試料で確認された。
2の決定において、アミノ末端分析は、分析した調製物は単一提供者の血清からのものであったという事実に拘わらず、第1残基についてほぼ等モル量のGlyおよびAlaを示した。最初の18残基の分析により、配列 Gly(Ala)−Asp−Pro−Gly−Thr−Pro−Gly−Glu−Ala−Glu−Gly−Pro−Ala−Cys−Pro−Ala−Ala−Cys−(配列番号:1)が得られ、14および18位における該Cys残基は還元されかつカルボキシメチル化された試料で確認された。このアミノ酸配列は他のIGF蛋白またはレセプターに対し明白な相同性を示さなかった。
実施例4
血清のDEAE−セファデックス分画
出発物質は、従前に公表されているテーブル(グリーン・エイ・エイおよびフゲス・ダブリュー−エル(Green,A.A.,and Hughes, W.L.)、メソッズ・オブ・エンザイモロジー(Methods of Emzymol.),1.67に従って調製した30〜50%飽和からの血清の硫酸アンモニウム画分であった。過剰の50ミリモル/Lトリス−HCl、pH8.2に対して透析し得られた沈殿は全血清のほぼ75%のBP−53免疫反応性を含有していた。続いての実験において、硫酸アンモニウム画分は不必要であることが判明し、トリスーHCl緩衝液に対して透析した全血清を用いた。50ミリモル/Lトリス−HCl、pH8.2で平衡化したDEAE―セファデックスA−50の1×17.5cmカラムに1mL透析試料を負荷し、35mL出発緩衝液、50mL出発緩衝液+0.15モル/L NaCl、および50mL出発緩衝液+0.6モル/L NaClで溶出した。大規模のプロトコルにおいて、10mL透析試料を1.5×20cmカラムに負荷し、各々3種の緩衝液50、100および100mLで溶出させた。 0.15モル/L NaClの存在下で溶出させた主要蛋白ピークをピークA、0.6モル/L NaClに出現したピークをピークBと命名した(図3)。
大部分の免疫反応性BP−53が最初のピーク(ピークA)に見い出され、一方、第2のピーク(ピークB)はALS活性を含有していたが、BP−53免疫反応はほとんど含有していなかった(図3ボトム)。少量のALS活性はピークAの下降側に対応する画分に検出された(図示せず)。同様の結果が6の別々の実験で得られた。
3の同様の実験の代表である図4は、スーパーローズ−12クロマトグラフィーによって分画した場合、別々のおよび一緒にしたプレインキュベーションの後、これらの蛋白ピークについてのBP−53免疫反応性プロフィールを示す。ピークAからのBP−53免疫反応性物は、分子量範囲ほぼ30〜60Kに対応する画分25と30の間のブロードなピークにて最初に溶出し、150Kに対応する画分22〜24の小さなピートが出現した(図4)。ピークBからなんとか検出できるBP−53活性はスーパーローズ−12からほとんど画分23〜25で溶出した(図4b)。ピークAおよびBを混合し、22℃で60分間プレインキュベートした後、50%を越えるピークA BP−53活性が30〜60Kから150Kにシフトし、30〜60Kになお残存する(図4c)。これは、90%以上の活性が150Kにおけるものであって5〜10%のみが30〜60K領域におけるものである全血清におけるBP−53プロフィールと比較することができる(図4d)。図4cで示したごとく、ピークBのALS活性は、NaClを含まないまたは0.6モル/L NaClを含むトリス緩衝液に対するピークB画分の透析によって影響されず、高塩またはいずれの他の透折可能分子もピークBではBP−53とALSとの間の反応に関与しないことが示される。
血清のスーパーローズ12画分
常健被験者からの血清を50ミリモル/Lリン酸ナトリウム、0.15モル/L NaCl、および0.2g/Lアジ化ナトリウム、pH6.5で1:1希釈し、200μLをスーパーローズ−12カラムに適用し、ルーチンALSアッセイについて記載されたごとくに溶出させた。次いで、各画分をBP−53およびALS活性についてテストを行った。
図4dに示したごとく、BP−53免疫反応性は150Kに対応する画分23にピークを持つ(図5)。対照的に、3の実験において、ピークALS活性は90〜110Kに対応する画分24(図5)に再現性よく溶出し、血清にはBP−53を越える過剰のALSがあること、および遊離サブユニットは90〜110Kの見掛け分子量を有することが示唆される。ALS活性の同様のピークが、99%を超える免疫反応性BP−53(即ち、実質的にすべての150K複合体)がアガロースにカップリングした抗−BP−53抗体のカラム上のアフィニティークロマトグラフィーによって除去された血清に見い出され(図示せず)、90〜110Kにて検出可能なALSはBP−53に複合体化しなかったことが確認された。血清を第3に示すごとくにイオン交換クロマトグラフィーによって分画し、ピークBをスーパーローズ−12クロマトグラフィーに忖した場合に匹敵する結果が得られた。
ルーチンALSァッセイでテストした場合、血清容量の増加は、150K/60K比における用量依存性増加を与えた(図示せず)。高活性が5人の末端肥大被験者からの血清に見い出され、かつ5人のGH−欠損被験者からの血清における活性が常健者からの試料で検出可能なものよりも低いので、全血清における検出可能ALSはGH依存性のようである。このGH依存性は血清におけるGHレベルを測定する診断アッセイについての基礎を与え、例えばALSに対して指向される抗体を用いる成長障害の診断で利用できるであろう。
実施例5
ALSの酸不安定性
(実施例2の手法による)全血清における精製ALSまたはALSの酸不安定性は低PHへの暴露による不可逆的不活性化により明らかであった。蛋白は5もの低いpH値でかなり安定に見えたが、これより下がると、急速に活性を失い(図7);150K/60K比はpH3で80%以上減少する。150K/60K比におけるこの減少は99%以上の見掛けALS活性の減少と同等である。対照的に、高pH値(pH10まで)での暴露は全血清または精製調製物におけるALS活性に影響を与えなかった。
実施例6
機能についての実験
BP−53へのALSの結合動力学を測定するために、[125I]−標識ALSおよび種々の濃度のBP−53ならびにIGF−IまたはIGF−IIを含有するインキュベーションを設定した。遊離および複合体化形態双方においてBPと反応することが予め示されているBP−53に対する抗血清を用い、ALSトレーサーのBP−53との複合体を免疫沈降の後に検出した(バキスサー・アール・シイおよびマーチン・ジェイ・エル(Baxter,R.C. and Martin,J.L.)(1986)ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest.), 78,1504〜1512)。図7(左)は0.25ないし100ng/試験管(0.016ないし6.5nM)の範囲にわたるBP−53濃度増加が複合体形成に与える影響を示す。IGF―IまたはIGF−IIの不存在下で、ALSトレーサーとBP−53の間で反応はほとんどないか、または全然なかった。モル過剰のIGF−IまたはIGF−II(50ng/試験管または22nM)の存在下、ALSトレーサー結合における用量依存性増加が観察され、100ng/試験管のBP−53に対する50%特異的結合まで増加した。高濃度のBP−53は免疫沈降系の制限のためテストできなかった。複合体形成はIGF−IIよりもIGF−Iの存在下で終始高かった。
ALSとBP−IGF複合体の間での結合アフィニティーは競合結合実験から評価した。図7(右)における典型的実験で示したごとく、[125I]標識ALSの結合はIGF−IIよりもIGF−Iの存在下で再度高かった。3つの同様の実験において、10ng/試験管BP−53に対する平均特異的結合(±標準偏差)(即ち、BP−53の存在下で沈殿した放射能活性について補正したもの)は過剰のIGF−Iの存在下で24.3±4.4%、過剰のIGF−IIの存在下では19.6±3.9%(ペアのt−テストによりP=0.009)であった。非標識ALSの濃度増加は、[125I]−標識ALSの免疫沈降可能複合体からの用量依存性置き換えを引き起こした。スカチャード(Scatchard)プロットによる結合データの解析は、非特異的結合成分(解離定数<10−1)およびBP−IGF−IIよりもBP−IGF−Iについてのわずかに高いアフィニティーをもつ単一の特異的結合成分を明らかとした。3の同様の実験において、BP−IGF−Iに対するALS結合についての平均解離定数(±標準偏差)は6.06±0.71×10−1、BP−IGF−IIに対するALS結合については4.12±0.29×10−1であった。結合部位濃度はIGF−Iの存在下で1.28±0.46モルALS/モルBP−53、IGE−IIの存在下で.1.18±0.29モル/モルであり、ALSおよびBP−53の分子量は各々86kDaおよび53kDaであることが推定された。計算をBP−563についての43kDaの減少した分子量に基づけば、結合部位濃度は各々1.04±0.37モル/モルおよび0.96±モル/モルである。この結果はBP−53の分子当たりのALSについての単一の結合部泣に合致する。
BP−53とIGFとの間の相互作用に与えるALS影響の欠落は図8に示す。[125 I ]−標識IGF−IIは、[125 I ]−標識IGF−Iよりも、増大した濃度のBP−53に対する高い結合を終始示す。いずれかのトレーサーの結合は、試験管当たり100ngの純粋なALSの添加によって影響されなかった(図8、左)。非標識IGF−IおよびIGF−IIの濃度を増加させることによってBP−53から[125 I ]−標識IGF−IIに置き換えた競合結合曲線を図8(右)に示す。BP−53からトレーサーを置き換えるにおいて、IGF−IIはIGF−Iよりも矛盾なく優れており、置き換え曲線はいずれも100ng/試験管のALSの添加によって影響を受けなかった。[125 I ]−標識IGF−Iをトレーサーとして用いた場合、同様の結果が観察された(図示せず)。
純粋なALSはBP−53を150kDa形態に変換できることを確認するために、図8に示した競合結合実験で用いたものと同様なインキュベーション混合物をスーパーローズ12上のゲルクロマトグラフィーに付した。
125 I ]−標識IGF−IIは放射能活性の単一ピークのように見え、画分34にピークが出現する。分画前におけるこのトレーサーと純粋ALS(100ng/200μl)とのインキュベーションは放射能活性プロフィールに影響を与えず、ALS単独ではIGF−IIトレーサー(図9、左)を結合させることができないことが示される。Ing/200μl純粋BP−53とのIGF−IIトレーサーのインキュベーションの結果、放射能活性の70%が60kDa形態に、即ちBP―53−IGF−Iに変換される。このインキュベーションが100ng/200μl純粋ALSも包含する場合、60kDa複合体は実質的に150kDa形態に変換され(図4、右)、複合体形成には純粋IGF、純粋BP−53、および純粋ALS以外の成分は必要でないことが示される。
実施例7
BP−53−IGF−IへのALS結合の抑制
ALSに結合するトレーサーBP−53−IGF−Iを抑制するその能力について種々の物質をテストした。酸性化し、再中和してその内因性ALS活性を破壊し、その酸安定BP―53を無疵で遊離した場合、ヒト血清は優れた競合活性を含有していた。正常、末端肥大、およびGH−依存性被験者からの試料を3の別々の実験でこのように比較すると、競合活性は、かかる試料において内因性BP−53について予測されるごとく、強力なGH−依存性を示した。これを図10aにかかる実験について説明する。図8aの曲線を各試料の免疫反応性BP−53含量項にて再度プロットすると、それらは、重ねることが可能となり(図10b)、酸性化全血清における内因性BP―53はALS反応において架橋トレーサーと競合できることを示す。本アッセイで使用した条件下、ほぼ1μgBP−53/mL反応容積(即ち、250ng/250μL)はBP−ALS複合体から架橋トレーサーを十分に置き換え、200〜250ng/mLBP−53で半最大置換された。
酸性化血清における内囚性BP−53とは対照的に、0.8μg/mLまでテストした場合、純粋なBP−53はALS反応で架橋トレーサーと競合できなかった(図11)。しかしながら、3.5倍モル過剰の純粋なヒトIGF−IまたはIGF−II(即ち、500ng IGF/μgBP−53)での22℃における30分間のプレインキュベーションの後、精製したBP−53は架橋トレーサーをBP−53―ALS複合体からを十分に置き換えた。以下の;粋な羊水BP−28(0.8μg/mL)、過剰のIGF―IまたはIGF−II(0.5μg/mL)でプレインキュベートしたBP−28、またはヒトGH(20μg/mL)もテストし、ALS反応において競合しないことが判明した。これらの実験は、再度、IGF−IまたはIGF−IIで占められたBP−53のみがALSとの反応に参画できることを示し、占有されているか否かに拘わらず、BP−28はALSと反応できないことを示唆する。
これまでに言及した科学文献はその全体を本明細書中にて一体化する。
請求の範囲は記載の一部を形成する。
第1表 ヒト血清からの酸不安定サブユニットの精製
精製工程は実施例2に記載した通り。ラジオイムノアッセイによって測定したALSは純粋な標品調製項にて表す。DEAE溶出物No1とは0.15M NaClを含有する緩衝液によるDEAE―セファデックスから溶出した画分のプールをいう。DEAE溶出物No2とは0.5M NaClを含有する緩衝液により溶出した画分のプールをいい;このプールはアッセイ前に透析した。アフィニティー溶出物はアフィニティーカラムから溶出し、次いで限外濾過によって濃縮した画分のプールである。HPLCプールはHPLC工程から回収した活性画分のプールである。
Figure 2005118052
ALSのアフィニティークロマトグラフィー。DEAE−セファデックスクロマトグラフィーによって不完全精製した画分のプール132mlを、アガロースによって共有結合したIGE―IおよびびIGE−IIの混合物を含有し、BP−53を非共有結合的に吸着した1×15cmのアフィニティーカラムに0.13ml/分で負荷した。該カラムを50mM リン酸ナトリウム、pH6.5(洗浄Nol)150mlおよび5mMリン酸ナトリウム、50mM NaCl、pH(洗浄No2)50mlで1ml/分にて洗浄した。50mMトリス−HCl、0,3M NaCl、pH8.5を0.5ml/分で適用することによって溶出させた。 精製したALSのSDS‐ポリアクリルアミド電気泳動 左側パネル:未処理、酸性化、およびN−グリカナーゼ処理試料(15μg/レーン)を非還元状態で泳動させた。 右側パネル:同一試料を還元雰囲気下で逆の順序で泳動させた。ゲルをコーマシーブルーで染色した。還元ゲルについての右側レーンに示す標品蛋白の(kDa単位の)分子量もまた非還元ゲルで泳動させた標品について矢印で示す。 図3はDEAE−セファデックス A−50のカラムでのヒト血清の分画を示す。1リットルの透析血清を1×17.5cmゲルベッドに負荷し、該カラムを35mM 0.05モルの/Lのトリス−HCl、pH8.2で洗浄し、0.15モル/L NaClを含有する同一緩衝液50mLで溶出を開始する。次いで、0.6モル/L NaClを含有する同一緩衝液で溶出を継続する。1mLずつの画分を収集し、280nmにおける吸収について検定し、BP−53はRIAによる。 ALSをルーチンアッセイ法によってピークB画分の20μL分で測定した。 図4はDEAE−セファデックス分画血清からの150K複合体の生成を示す。図3に示すごとく、ピークAおよびBプールは、10mL血清のDEAE−セファデックスクロマトグラフィーによって調製し、次いで、スーパーローズ−12クロマトグラフィーによって分画した。各々200μLの容量で注入した試料はピークA(a:100μL)、ピークB(b:100μL)、混合し、負荷前に22℃で1時間インキュベートしたピークAおよびB(c:各100μl)、および全血清(d:33μL)であった。BP―53免疫反応性を各0.5mL画分50μLで測定した。矢印は150K、60Kおよび35Kマーカーを示す。 図5はスーパーローズ−12で分画した血清で示したごとく、BP−53免疫反応性およびALS活性の比較を示す。各画分は0.5mLであった。矢印は150K、60Kおよび35Kマーカーを示す。ALS蛋白を検出するのに用いた方法は150K複合体として存在しない蛋白のみを検出することに注意されたい。 図6はALS活性の酸不安定性を示す。通常血清(a)または不完全精製ALS(b)をALSアッセイ緩衝液に希釈し、1モル/L HClまたはNaOHで示したpH値に調整した。22℃での30分後、試料を再度中和し、ルーチンアッセイ(10μL血清または600ngALS調製/インキュベーション)におけるALS活性について検定した。 図7はIGF類がALSのBP−53への結合に与える影響を示す。左側パネル:IGF−IまたはIGF−II(50ng/試験管)の存在下または不存在下において、[125I]−標識ALSトレーサーと共に300μl反応容量にて、濃度を増加させてBP−53をインキュベートした。右側パネル:10ngBP−53+10ngIGF−IまたはIGF−IIを、ALSトレーサーと共に、非標識ALSの濃度を増加させて、300μl中でインキュベートした競合結合実験。 BP−53に結合したトレーサーを抗−BP−53抗血清R−7で免疫沈降させた。 図8はALSがIGFのBP−53への結合に対する影響を示す。左側パネル:示すごとく、ALS(500ng/試験管)の不存在または存在下、[125I]−標識IGF−IまたはIGF−IIトレーサー(IGF−I*またはIGF−II*)と共に、BP−53の濃度を増加させて300μlの反応容量中でインキュベートした。100ngALSの存在下または不存在にて、0.25ng BP−53をIGF−IIトレーサーおよび増加させる濃度の非標識IGF−IまたはIGF−IIと共に300μl中でインキュベートした競合結合実験。BP−53に結合したトレーサーを抗BP−53抗血清R−7で免疫沈降させた。 図9はBP−53およびALSが[125I]−標識IGF−IIトレーサーのクロマトグラフィー像に与える影響を示す。BP−53(1ng/200μl)またはALS(100ng/200μl)の存在下または不存在下にて、22℃で2時間予めインキュベートした、50000cpmIGF−IIトレーサーを含有する200μl試料を、50mMリン酸ナトリウム、0.15M NaCl、0.02%アジ化ナトリウム、0.1%ウシ・アルブミン、pH6.5にてのスーパーローズ−12高効率クロマトグラフィーカラム上のクロマトグラフィーに付した。0.5mlずつの画分を1ml/分で収集し、各画分の放射能活性を測定した。各パネルで、左から右への3つの矢印は150kDa、60kDaおよび7.5kDaの分子量マーカーを示す。左側パネル:実線標識、IGF−IIトレーサー;開いた標識、トレーサー+ALS。右側パネル:実線標識、トレーサー+BP−53:開いた標識、トレーサー+BP−53+ALS。 図10は、ルーチンALSアッセイにおける正常な、下垂体機能低下または先端肥大症の被験者からの酸性化〜中性化ヒト血清の濃度を増加させることによる競合を示し、そこでは、不完全精製ALS/250μLインキュベーション培地の600ng(即ち、2.4μg/mL)が添加血清の不存在下でほぼ1の150K/60K比を与えた。血清濃度は容量項(a)または免疫活性BP−53含量項(b)により表される。説明した酸性化〜中性化血清試料は、RIAによると4.49μg/mL(正常)、0.93μg/mL(下垂体機能低下)、または1 0.49μg/mL(先端肥大症)BP―53を含有していた。 図11はルーチンALSアッセイにおける純粋なBP−53による競合、(a)IGF類なくして、または3.5倍モル過剰の純粋なヒトIGF−IまたはIGF−IIと共に行った行ったプレインキュベーションの後のBP−53濃度の増加の効果を示す。パネル(b)は濃度を増大させたIGF−IまたはIGF−IIと共にインキュベートする固定したBP−53濃度(0.8μg/mL)の効果を示す。

Claims (5)

  1. 配列
    XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
    [式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaであってよい]
    を有するインスリン様成長因子の酸不安定サブユニット(ALS)の部分的なN末端アミノ酸配列をコードする配列を含む組換え核酸。
  2. 請求の範囲第1項記載のDNA配列を含有する発現ベクター。
  3. 請求の範囲第2項記載の発現ベクターで形質転換した原核生物または真核生物である宿主細胞。
  4. cDNAである請求の範囲第1項記載の組換え核酸配列。
  5. 請求の範囲第3項記載の宿主細胞によって生産された配列 XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1) [式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaであってよい]
    を有するインスリン様成長因子の酸不安定サブユニット(ALS)の部分的なN末端アミノ酸配列を含むポリペプチド。
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