JP2005118052A - インスリン様成長因子(igf)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(als) - Google Patents
インスリン様成長因子(igf)結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(als) Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−[XaaはGlyまたはAla](配列番号:1)で表される部分的N−末端アミノ酸配列を有し、生物学的に純粋な形態のインスリン様成長因子結合蛋白複合体の酸不安定サブユニット(ALS)を提供する。
【選択図】 なし
Description
ほとんどのペプチドホルモン類と異なり、IGF類は1種またはそれ以上の結合蛋白と連結して循環系(in vivo)および細胞培養培地で見い出される。
IGF類と連結した結合蛋白または結合蛋白類の性質は論争の主題であった。ウィルキンズ・ジェイ・ァールおよびデルコール・エイ・ジェイ(Wilkins, J.R. and D'Ercole, A.J.)は、(1985、ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest., 75, 1350〜1358)、IGFのin vivo形態は24Kdないし28Kdの分子量を有する6個の同一サブユニットと連結したIGFよりなる複合体であることを提唱している。第2の提唱において、IGFのin vivo形態は酸安定結合蛋白および酸不安定蛋白と連結してほぼ150Kdの複合体を生成すると言われている(フルランネット・アール・ダブリュー(Furlanetto,R.W.)(1980)、ジャーナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム(J. Clin. Endocrinol. Metab.), 51,12〜19)。
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
[式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを意味する]
を有する、生物学的に純粋な形態のインスリン様成長因子結合蛋白複合体の酸不安定サブユニットが(ALS)が提供される。
(a)酸不安定IGF結合蛋白に結合したまたはそれと連結したIGFを付着させて有する支持マトリックスにALS源を適用し、それにより、適用された物質におけるALSは該酸安定結合蛋白に結合し、非結合物質は該支持マトリックスから分離され;次いで、
(b)該ALS蛋白を該IGF蛋白複合体から選択的に溶出させ、回収する工程よりなることを持徴とするALSの製法が提供される。
(a)IGFを支持マトリックスに結合させ;
(b)酸安定IGF結合蛋白を支持マトリックスに、それがIGFに結合しまたはIGFと連結するように添加し;
(c)ALS源を支持マトリックスに適用し、それにより適用された物質におけるALSは酸安定蛋白に結合し、非結合物質は該支持マトリックスから分離され;
(d)該ALS蛋白を該IGF蛋白複合体から選択的に溶出させ;次いで、
(e)所望により、さらに、HPLCまたはFPLCによって回収されたALSを分画する工程よりなる。
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
[式中、最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを意味する]
を有する、ポリペプチドをコード付けする。
また、本発明はALSをコード付けする組換え核酸配列を含有する発現ベクター、かかるベクターで形質転換した宿主細胞、およびかかる宿主細胞によって生産された場合のALSに関する。
BP−53は糖蛋白である。即ち、1種またはそれ以上の炭水化物鎖はBP−53ポリペプチド配列と連結する。酸安定IGF結合蛋白またはBP‐53について言及する場合、インスリン様成長因子に結合でき、かつALSとIGFとの複合体を形成できる酸安定蛋白をいうと理解されたい。該酸安定IGF結合蛋白またはBP−53がこれらの機能を満足する限り、それはグリコシル化されていなくても、部分的にグリコシル化されているものであっても、アノ酸欠失または置換または挿入によって修飾されていてもよく、20、30、34、36、47および53Kdの分子量を有し得る。この成分の正確な分子量は一般に重要ではない。
IGFに結合するとは、IGFが酸安定成分BP−53に結合または連結する場合に形成される複合体に結合するALSの能力を意味する。
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
[式中、最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaを意味する]
を有する。
しかしながら、本発明のALSは前記N−末端アミノ酸配列を占有することに限定されないと理解されるべきである。むしろ、ALSは、機能的に、IGFが前記定義の酸安定結合蛋白BP−53に結合しまたはそれと連結できる場合に形成される複合体に結合または連結できる酸不安定ポリペプチドと定義される。該定義ALSは、当業者に容易に理解されるごとく、ALSの天然配列に対する合成または天然に生じるアミノ酸置換、欠失および/または挿入を含むまで拡張される。例えば、公知の技術を用い、遺伝子工学を容易に使用してアミノ酸置換、欠失および/または挿入することができる。
(i)酸不安定である。即ち、4未満のpHで不安定である。
(ii)IGFによって占められる酸安定IGF結合蛋白に対し結合する。
(iii)SDS一PAGEによって測定するとほぼ80Kdおよび15Kdの間の分子量を有する。
本明細書中でいうALSはヒトALSである。動物IGFとで複合体を形成できる動物ALSもまたALSなる語の範囲内に入ると理解されるべきである。
ALSはIGF、BP−53およびALSよりなる生理学的IGF複合体の調製で有用であると考えられる。かかる複合体は結合組織、皮膚および骨のごとき組織の再成長に関連する傷の治癒および関連治療に;ヒトおよび動物における身体の成長を促進するのに;および他の成長関連過程を刺激するのに有用である。また、該ALS蛋白はIGFのin vivo半減期の顕著な増加を付与する。結合蛋白を伴わないIGFの半減期自体は数分に過ぎない。IGFを酸安定IGF結合蛋白、およびALSとの複合体の形態にすると、その半減期は数時間まで増大し、かくして、その付随する治療作用を有するIGFの生物学的利用性を増大させる。さらに、純粋なALSは、ラジオイムノアッセイまたはALSについての他のアッセイを確立するために、特異的単クローンまたは多クローン抗体を生じさせるのに用いることができる。ヒト血清におけるALSの測定は成長障害を持つ患者の成長ホルモン状態を診断するのに有用であり得る。
治療目的でヒト患者または動物に投与するIGF結合蛋白複合体の量は治療されるべき個々の障害または病気、投与方法、および処方する医者または獣医の判断による。
ALSからの精製はIGF、BP−53およびALSの間の生理学的相互作用を利用する。ALSは、それに結合または連結したIGF−BP−53を有する支持マトリックスに血清を通すことによってヒト血清から回収される。連結とは静電的付着または疎水性相互作用のごとき非共有結合相互作用を意味する。次いで、ALSとアフィニティーマトリックスとの相互作用を破壊することによって、例えばイオン強度の増大(例えば、少なくとも0.3M NaCl、または他の同等塩)またはアルカリ性pH(pH8を超える)の条件によってIGF−BP−53アフィニティーマトリックスに結合したALSを溶出させることができる。
IGF− インスリン様成長因子
SDS−PAGE− ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動
KdまたはK− キロダルトン
GH− 成長ホルモン
材料:
ALS調製のために新鮮なヒト血清を実験室任意提供者から得た。コモンウェルス・セラム・ラボラトリーズ(Commonwealth Serum Laboratories)、メルボーン(Melbourne)、オーストラリア国によって提供されたヒト血漿のCohn画分IVを出発材料として用いてヒトIGF−IおよびIGF−IIならびにIGF−結合蛋白BP−53を調製した。 DEAE−セファデックスA−50、SP−セファデックスC−25、電気泳動標品、およびスーパーローズ12HR10/30カラムはファルマシア(Pharmacia)、シドニーから;Affi-Gel 10およびAffi−Ge1 15はバイオラド(Bio-Rad)から;およびPoly WAX LP(ポリエチレンイミン)アニオン交換HPLCカラム(200×4.6mm)はPolyLC、コロンビア、マディソン州から入手した。すべての他の試薬は少なくとも分析グレードであった。
[125I]−標識ALSは、50μlMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.4中の5μgALSを1mCiNa125Iおよび10μgクロルアミン−Tと20秒間反応させ、次いで50μgメタ重亜硫酸ナトリウムで反応を停止させることによって調製した。ほぼ100μgの精製したALSの4用量で7週間にわたってウサギを免疫化することによってALSに対する抗血清を生じさせた。最終容量0.5mlにおけるラジオイムノアッセイインキュベーションは1:50000最終希釈の抗血清、[125I]−標識ALS(試験管当たりほぼ10000cpm)、および0.5〜100ng/試験管の範囲のALSを含有していた。22℃における16時間のインキュベーションの後、遠心し、続いてヤギ抗ウサギ免疫グロブリン(2μl)、キャリア正常ウサギ血清(0.5μl)を添加し、30分後、0.15M NaCl中の6%ポリエチレングリコール1mlを添加することによって結合トレーサーおよび遊離トレーサーを分離した。
ALSの存在下でほぼ60Kの共有結合BP−53−IGF−I複合体の150K形態への変換に基づき、ALS活性についてのルーチンアッセイを行った。
ALS活性についてテストすべき試料を、50ミリモル/Lリン酸ナトリウム、0.15モル/NaCl、および0.2g/Lアジ化ナトリウム、pH6.5をウシ・アルブミンと共に含有する緩衝液200μL中に希釈した。架橋BP−53−IGF−Iトレーサー(〜80000cpm;4ng)を同緩衝液50μL中に添加した。 22℃における25〜30分間のインキュベーションの後、V−7インジェクターバルブ(ファルマシア(Pharmacia))を用いて混合物200μLをスーパーローズ−12ゲルパーミエーションカラムに適用し、無アルブミンアッセイ緩衝液中1.0mL/分(〜2メガパスカル圧力)で溶出した。主として画分22〜24に溶出し、画分23にピークが出現するウサギ免疫グロブリンG(ペンテックス(Pentex);〜150K));主として画分25〜27に溶出し、画分26にピークが出現するBP−53−IGF−Iトレーサー(〜60K);BP一28に結合したIGF−Iトレーサー(〜35K、画分28にピーク);およびIGF−Iトレーサー(7.5K、画分33にピーク)でカラムの検量線を作成した。1og(分子量)対溶出容量をプロットし、これらの4種のマーカーより、直線状の検量線が得られた(図示せず)。ALS活性の定量インデックス(即ち、BP−53から150K複合体への変換度)として、画分22〜24における放射能活性を画分25〜27の放射能活性で除して150K/60K比を得た。典型的には、この比の値は0.1と2.0の間で変動する。広範囲の値をカバーする8の複数測定値の変動分析に基づき、150K/60K比の変動係数は3.2%であった。各クロマトグラフィー泳動は30分を要し、かつアッセイの精度は高かったので、各決定は一般に各実験内単独で行った。
ALSの精製
新鮮なヒト血清またはヒト血漿のCohn因子IVペーストをALS源として用いた。新鮮なヒト血清(100〜130ml)を2℃にて、pH8.2の0.05Mトリス−HClの2×50容量に対して透析し、次いで、22℃で透析緩衝液で平衡化したDEAEセファデックスA−50(5×23cm)のカラムに負荷した。該カラムを透析緩衝液2リットル、次いで0.15M NaClを含有する同緩衝液2〜2.5リットルで洗浄した。この工程によりすべての免疫反応性BP−53がカラムから除去された。1ml/分でポンプ送液する0.05Mトリス−HCl、0.6M NaCl、pH8.2の1リットルを適用することによってALSを溶出させた。10mlずつの画分を収集し、ALS活性および280nmにおける吸収についてアッセイを行った。活性画分を合し(全量ほぼ140ml)、2℃にて、50mMリン酸ナトリウム、0.02%アジ化ナトリウム、pH6.5の5リットルに対して透析した。
還元雰囲気下、免疫精製したALSのSDS−PAGE(10%)により、分子量ほぼ90Kの接近したバンドのダブレットが得られた。該ダブレットはALSのグリコシル化の変動によるものであろう。それ以外のバンドは存在せず、これによりALSは均質であることが示された。
図2は、還元および非還元両条件下での直線10〜15%ポリアクリルアミドゲルで電気泳動させたHPLC分画後の精製ALSを示す。調製物は、非還元(左パネル)または還元いずれかの条件下の見掛け分子量84および86KDaのダブレットとして出現した。活性の実質的喪失をもたらした(1M酢酸20μlで0,05M炭酸水素アンモニウム50μl中のALSをpH3に調整し、22℃で15分間インキュベートし、2Mトリス塩基10μlで中和することによって調製した)蛋白の酸性化は非還元または還元いずれかで泳動させた場合、DSD−PAGE上の蛋白移動度に影響を与えなかった。しかしながら、N−グリカナーゼ(0.5%SDS40μl中で沸騰させ、次いで、0.55Mリン酸ナトリウムpH8.6およびNonidetP−40で各々0.2Mおよび1.25%の最終濃度まで希釈し;次いで、N−グリカナーゼ(ゲンジーン・コーポレーション(Genzyme Corp.), ボストン、マサチューセッツ州)を添加して最終濃度60ユニット/mlとした25μgALS、および27℃で16時間インキュベートした混合物)でN−結合炭水化物を除去する処理により、見掛け分子量が80kDaの非還元(左側パネル)および66kDA(右側パネル)までかなり減少する。注目すべきは、該蛋白はN−グリカナーゼでの脱グリコシル化の後、単一のバンドとして移動し、これは、天然調製物に観察されるダブレットは少なくとも2のグリコシル化変異体によるものであることを示唆した。還元条件下、脱グリコシル化調製物は範囲50〜60kDaにいくつかのバンドを示し、これは、さらに脱グリコシル化が可能なことを示唆する。
ALSのアミノ末端配列
標準的なPTHプログラムを用い、120A PTHアナライザーにカップリングしたアプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)470A自動気相蛋白シーケンサーを用いて、エドマン分解により、ALSのN−末端配列をHPLC精製物質の35μl試料で決定した。メルカプトエタノールでの還元およびヨード酢酸でのカルボキシメチル化の後、Cys残基は第2の試料で確認された。
血清のDEAE−セファデックス分画
出発物質は、従前に公表されているテーブル(グリーン・エイ・エイおよびフゲス・ダブリュー−エル(Green,A.A.,and Hughes, W.L.)、メソッズ・オブ・エンザイモロジー(Methods of Emzymol.),1.67に従って調製した30〜50%飽和からの血清の硫酸アンモニウム画分であった。過剰の50ミリモル/Lトリス−HCl、pH8.2に対して透析し得られた沈殿は全血清のほぼ75%のBP−53免疫反応性を含有していた。続いての実験において、硫酸アンモニウム画分は不必要であることが判明し、トリスーHCl緩衝液に対して透析した全血清を用いた。50ミリモル/Lトリス−HCl、pH8.2で平衡化したDEAE―セファデックスA−50の1×17.5cmカラムに1mL透析試料を負荷し、35mL出発緩衝液、50mL出発緩衝液+0.15モル/L NaCl、および50mL出発緩衝液+0.6モル/L NaClで溶出した。大規模のプロトコルにおいて、10mL透析試料を1.5×20cmカラムに負荷し、各々3種の緩衝液50、100および100mLで溶出させた。 0.15モル/L NaClの存在下で溶出させた主要蛋白ピークをピークA、0.6モル/L NaClに出現したピークをピークBと命名した(図3)。
常健被験者からの血清を50ミリモル/Lリン酸ナトリウム、0.15モル/L NaCl、および0.2g/Lアジ化ナトリウム、pH6.5で1:1希釈し、200μLをスーパーローズ−12カラムに適用し、ルーチンALSアッセイについて記載されたごとくに溶出させた。次いで、各画分をBP−53およびALS活性についてテストを行った。
ALSの酸不安定性
(実施例2の手法による)全血清における精製ALSまたはALSの酸不安定性は低PHへの暴露による不可逆的不活性化により明らかであった。蛋白は5もの低いpH値でかなり安定に見えたが、これより下がると、急速に活性を失い(図7);150K/60K比はpH3で80%以上減少する。150K/60K比におけるこの減少は99%以上の見掛けALS活性の減少と同等である。対照的に、高pH値(pH10まで)での暴露は全血清または精製調製物におけるALS活性に影響を与えなかった。
機能についての実験
BP−53へのALSの結合動力学を測定するために、[125I]−標識ALSおよび種々の濃度のBP−53ならびにIGF−IまたはIGF−IIを含有するインキュベーションを設定した。遊離および複合体化形態双方においてBPと反応することが予め示されているBP−53に対する抗血清を用い、ALSトレーサーのBP−53との複合体を免疫沈降の後に検出した(バキスサー・アール・シイおよびマーチン・ジェイ・エル(Baxter,R.C. and Martin,J.L.)(1986)ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest.), 78,1504〜1512)。図7(左)は0.25ないし100ng/試験管(0.016ないし6.5nM)の範囲にわたるBP−53濃度増加が複合体形成に与える影響を示す。IGF―IまたはIGF−IIの不存在下で、ALSトレーサーとBP−53の間で反応はほとんどないか、または全然なかった。モル過剰のIGF−IまたはIGF−II(50ng/試験管または22nM)の存在下、ALSトレーサー結合における用量依存性増加が観察され、100ng/試験管のBP−53に対する50%特異的結合まで増加した。高濃度のBP−53は免疫沈降系の制限のためテストできなかった。複合体形成はIGF−IIよりもIGF−Iの存在下で終始高かった。
[125 I ]−標識IGF−IIは放射能活性の単一ピークのように見え、画分34にピークが出現する。分画前におけるこのトレーサーと純粋ALS(100ng/200μl)とのインキュベーションは放射能活性プロフィールに影響を与えず、ALS単独ではIGF−IIトレーサー(図9、左)を結合させることができないことが示される。Ing/200μl純粋BP−53とのIGF−IIトレーサーのインキュベーションの結果、放射能活性の70%が60kDa形態に、即ちBP―53−IGF−Iに変換される。このインキュベーションが100ng/200μl純粋ALSも包含する場合、60kDa複合体は実質的に150kDa形態に変換され(図4、右)、複合体形成には純粋IGF、純粋BP−53、および純粋ALS以外の成分は必要でないことが示される。
BP−53−IGF−IへのALS結合の抑制
ALSに結合するトレーサーBP−53−IGF−Iを抑制するその能力について種々の物質をテストした。酸性化し、再中和してその内因性ALS活性を破壊し、その酸安定BP―53を無疵で遊離した場合、ヒト血清は優れた競合活性を含有していた。正常、末端肥大、およびGH−依存性被験者からの試料を3の別々の実験でこのように比較すると、競合活性は、かかる試料において内因性BP−53について予測されるごとく、強力なGH−依存性を示した。これを図10aにかかる実験について説明する。図8aの曲線を各試料の免疫反応性BP−53含量項にて再度プロットすると、それらは、重ねることが可能となり(図10b)、酸性化全血清における内因性BP―53はALS反応において架橋トレーサーと競合できることを示す。本アッセイで使用した条件下、ほぼ1μgBP−53/mL反応容積(即ち、250ng/250μL)はBP−ALS複合体から架橋トレーサーを十分に置き換え、200〜250ng/mLBP−53で半最大置換された。
これまでに言及した科学文献はその全体を本明細書中にて一体化する。
請求の範囲は記載の一部を形成する。
精製工程は実施例2に記載した通り。ラジオイムノアッセイによって測定したALSは純粋な標品調製項にて表す。DEAE溶出物No1とは0.15M NaClを含有する緩衝液によるDEAE―セファデックスから溶出した画分のプールをいう。DEAE溶出物No2とは0.5M NaClを含有する緩衝液により溶出した画分のプールをいい;このプールはアッセイ前に透析した。アフィニティー溶出物はアフィニティーカラムから溶出し、次いで限外濾過によって濃縮した画分のプールである。HPLCプールはHPLC工程から回収した活性画分のプールである。
Claims (5)
- 配列
XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1)
[式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaであってよい]
を有するインスリン様成長因子の酸不安定サブユニット(ALS)の部分的なN末端アミノ酸配列をコードする配列を含む組換え核酸。 - 請求の範囲第1項記載のDNA配列を含有する発現ベクター。
- 請求の範囲第2項記載の発現ベクターで形質転換した原核生物または真核生物である宿主細胞。
- cDNAである請求の範囲第1項記載の組換え核酸配列。
- 請求の範囲第3項記載の宿主細胞によって生産された配列 XaaAspProGlyThrProGlyGluAlaGluGlyProAlaCysProAlaAlaCys−(配列番号:1) [式中、該最初のアミノ酸XaaはGlyまたはAlaであってよい]
を有するインスリン様成長因子の酸不安定サブユニット(ALS)の部分的なN末端アミノ酸配列を含むポリペプチド。
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