JPH0570485A - ペプチドおよびその塩 - Google Patents

ペプチドおよびその塩

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JPH0570485A
JPH0570485A JP3231947A JP23194791A JPH0570485A JP H0570485 A JPH0570485 A JP H0570485A JP 3231947 A JP3231947 A JP 3231947A JP 23194791 A JP23194791 A JP 23194791A JP H0570485 A JPH0570485 A JP H0570485A
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peptide
sequence
thr
amino acid
endothelin
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Takashi Hayashi
隆志 林
Hiroo Watanabe
博夫 渡辺
Hiroshi Izutsu
浩 井筒
Yasuhisa Odakawa
泰久 小田川
Kenzo Baba
憲三 馬場
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エンドセリンに結合性を有し、エンドセリン
に対し相補な配列を有するペプチドの配列に一致する少
なくとも4個のアミノ酸の連続配列を含むことを特徴と
するペプチドおよび医薬用、診断薬用または生物体由来
物質調製用として許容されるその塩。 【効果】 エンドセリンに対し特異的な反応性及び高い
結合能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンドセリンに結合特
異性を有する点で医化学上有用なペプチドおよび医薬
用、診断薬用または生物体由来物質調製用として許容さ
れるその塩に関する。さらに詳しくは、ヒト型エンドセ
リン(以下、ヒトETと略)をコードするDNA鎖(ある
いは該DNA鎖から転写されるRNA鎖)の対合DNA
鎖(あるいは該対合DNA鎖から転写されるRNA鎖)配
列により規定されるペプチド配列の部分配列から成るペ
プチドであり、かつエンドセリンに結合性を有するペプ
チドおよび医薬用、診断薬用または生物体由来物質調製
用として許容されるその塩に関する。さらに、本発明の
ペプチド類およびその塩は臨床検査薬あるいは生理学、
生化学の研究に有用であるエンドセリン検出試薬、さら
には、エンドセリンの生理活性を修飾させる目的で使用
される医薬あるいは生理生化学の研究に用いる阻害剤と
して利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】エンドセリン(Endothelin)は、血管内皮
細胞由来の血管収縮性ペプチドとして発見され(Nature,
332, 411-415, 1988)、3種類のイソペプチド、エンド
セリン1、エンドセリン2、エンドセリン3からなるフ
ァミリーを形成する。また、エンドセリンは血管内皮細
胞以外の組織でも産生され、血管のみならず多くの非血
管組織に対しても広範な生理活性を発現することが明ら
かにされている(Trends Pharmacol. Sci., 10, 374-37
8, 1989)。 いずれのイソペプチドもアミノ酸21個から構成され、
分子内に2個のジスルフィド結合[Cys(1)-Cys(15), Cy
s(3)-Cys(11)]を有している(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA, 86, 2863-2867, 1989 : Trends Pharmacol. Sci.,
10, 374-378,1989)。 エンドセリン1(以下、ET1とする)が血中に存在す
ることが明らかにされて以来、種々の測定法が確立さ
れ、各疾患との相関が報告されている。血中ET1濃度
は、本態性高血圧症(N. Engl. J. Med., 322, 205, 199
0 : Hypertension, 15, 734-738, 1990)、心筋梗塞症(L
ancet ii, 8653, 53-54, 1989)、冠攣縮性狭心症(Circu
lation, 80, II-126, 1989)、くも膜下出血(Lancet ii,
1402, 1989)、腎不全(Lancet, May 6, 991-992,1989)等
の疾患で上昇する。すなわち、ET1を測定することの
臨床上の本質的意義はこれらの疾患の診断および該疾患
の病日・病形の把握、経過観察にある。
【0003】ET1の現行測定法としては、抗体を検出
試薬として用いるRIA法(FEBS Lett., 245, 164-166,
1989 : Biochem. Biophys. Res. Commun., 161, 320-3
26,1989 : エンドセリン最新情報, 175-179, 1990 : エ
ンドセリン最新情報, 171-174, 1990 : Biochem. Bioph
ys. Res. Commun., 161, 562-567, 1989 : Biochem.Bio
phys. Res. Commun., 164, 326-332, 1989)やEIA法
(J. Immunol. Method, 118, 245-250, 1989)がある。さ
らに、臨床上観察される冠血管攣縮、脳血管攣縮の発症
誘因として考えられる局所血管の収縮調節の破綻に関
し、カテコラミン、アセチルコリン、セロトニン、ヒス
タミン、スロンボオキサンA2、ロイコトリエン、オキ
シヘモグロビン等の因子の潅流域虚血への関与が提唱さ
れてはいるが、その病因としての役割については直接的
には理解されていない。
【0004】このような背景の中、特に注目されている
ことの1つに血管内皮細胞の機能変化があり、血管トー
ヌスを調整する因子の1つとしてET1をはじめとする
エンドセリンが重要視されている。事実、動物へのET
1投与によって、冠血流量の減少、心電図上でのST上
昇および刺激伝導系障害の観察、血圧、左室収縮期圧、
左室dp/dt、左室拡張終期圧の上昇など、血行動態
の変化が出現する。大量投与によっては心室細動を誘起
することが報告されている(Life Sci., 44, 1937-1944,
1989 : J. Cardiovasc. Pharmacol., 13, S132-S137,
1989 : Nature, 332, 411-415, 1988)。 さらに、ET1の投与による血圧の持続的な上昇が電位
依存型L型Caイオンチャンネルの拮抗剤で抑制される
ことや(Hypertension, 14, 427-434, 1989)、腎傍糸球
体に対してレニン分泌抑制作用を発揮すること(Bioche
m. Biophys. Res. Commun., 155, 1244-1247, 1988)、
副腎球状層に対してアルドステロン分泌促進作用を発揮
すること(J. Clin. Invest., 83, 317-320, 1989)など
も報告されている。しかしながら、多臓器に対する多彩
なET1の生理活性を直接的に修飾あるいは抑制させる
薬剤の報告は抗ET1抗体(特開平2-238894号公報)以外
にはなされていない。また、ペプチド(i)をコードする
DNA鎖あるいはmRNA鎖に対する対合DNA鎖ある
いは相補RNAを構成する遺伝コドンにより規定される
アミノ酸を該遺伝コドンの順位に従って配置することに
より得られるペプチド(ii)が元のペプチド(i)に対し親
和性があることは、アンジオテンシン(Proc. Natl. Aca
d.Sci.USA, 85, 2518-2522)、黄体形成ホルモン放出ホ
ルモン(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83, 9714-971
8)、副腎皮質刺激ホルモン(Proc. Natl.Acad. Sci. US
A,82, 1372-1375)等を例に報告されている。さらに、D
NAの非解読鎖配列あるいは相補RNA鎖配列により規
定されるペプチド(ii)の設計方法に関しては、ブラロッ
ク(特表昭62-502513号公報)により報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現行法でのET1の測
定においては、前述の如く抗ET1抗体を用いるのが一
般的である。近年、細胞生物学あるいは生化学に関する
諸技術が進歩したとはいえ、選択される抗体分子および
その性能は、基本的に抗体を産する生物体もしくは細胞
の偶然性に支配され使用性能上の制限を受ける。つま
り、極めて小さい解離定数を有する抗体が産生されるこ
とが望まれるにも拘らず、期待値を達成する抗体を得ら
れないために、試料中の被験物質つまりET1を抽出・
濃縮する操作が必要となる。また、抗体分子はその化学
的性状がよく研究されてはいるものの所詮は生物体に由
来する生合成蛋白であり、この性状は温度・時間の影響
を極めて甚大に被るものであり、この性質はしばしば検
出試薬の保存安定性を劣悪にさせる要因ともなる。さら
に、抗体分子を産する生物個体あるいは継代細胞が代わ
ることに伴って、抗体分子種も代わり、検出試薬の均質
化を図る上で大きな障害となる。また、これらのことは
臨床診断薬を構成している検出試薬に関する課題に留ま
らず、生理・生化学の研究上の課題ともなりうる。
【0006】さらに抗ET1抗体はET1の生理活性を
直接的に修飾あるいは抑制する薬剤としても機能する
が、上述の如き課題はこのような医薬としての用途にお
いても付随するものである。その上、特に注射薬として
抗体を用いた場合、生体の免疫系は該抗体に対する免疫
反応の結果、該抗体を認識する抗体を産生してしまうこ
とがよくあり、この場合は抗ET1抗体を薬剤として追
加投薬することは禁忌となる。経口薬として抗体を用い
た場合は、消化液中の例えばペプシン等の蛋白分解酵素
による侵襲を被り、抗体活性が著しく損なわれる。また
分解の程度によっては、消化管からの吸収に困難を極め
る程度の分子量のまま残ってしまうので事実上薬効が発
揮できない状態に等しくなる。このような課題は、抗E
T1抗体を塗布薬として用いた場合も同様である。した
がって、ET1に対し高親和性を有する低分子薬剤の開
発が望まれる。低分子薬剤の1例としてオリゴペプチド
性の物質が考えられる。ET1に対し高親和性を有する
ペプチド(ii)の設計方法に関しては前記の方法(特表昭6
2-502513号公報)は概括的な手法であり、実際上の最適
ペプチド配列を特定するものではない。なぜならば、こ
のようなペプチド(ii)の最適設計方法は設計対象である
元のペプチド(i)毎に異なるからである。すなわち該設
計方法はペプチド(i)に対し、より高い親和性を有する
ペプチド(ii)を設計する上での一概念に過ぎず、本目的
を達成するには、さらに多段階の研究を要する。実際、
前記方法で設計されたペプチドが、元のペプチドに対し
て充分な結合親和性を有しないとの報告もある(de Gas
paro,M.,Whitebread,S.,Einsle,K.&Heusser,C.(1989)Bi
ochem.J.261,310-311)。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明者らはET1に結合性を有する抗体に代わる
特異的検出試薬または薬剤の検索を、ホルモン受容体ま
たは生理活性ペプチド受容体のリガンド結合部位とホル
モン遺伝子または生理活性ペプチド遺伝子の対合鎖にコ
ードされる遺伝情報によって進化論的に規定されるとい
う仮説に基づき、鋭意研究を行った結果、ET1に結合
性を有するペプチド配列を得、さらにその利用法の発明
を完成させるに至った。発明者らは、エンドセリンの1
次構造上でCys(11)-Cys(15)間のアミノ酸配列をコード
するDNA鎖あるいはmRNAに対する対合DNA鎖あ
るいは相補RNA鎖により規定されるアミノ酸配列の一
部を含有する部分配列において、高親和性を有するペプ
チド群を得た。
【0008】すなわち本発明は、エンドセリンに結合性
を有し、エンドセリンに対し相補な配列を有するペプチ
ドの配列に一致する少なくとも4個のアミノ酸の連続配
列を含むことを特徴とするペプチドおよび医薬用、診断
薬用または生物体由来物質調製用として許容されるその
塩に関する。該エンドセリンに対し相補な配列を有する
ペプチドとしては、エンドセリンをコードするDNA鎖
の対合DNA鎖配列により規定されるペプチド配列に一
致するものが選択され得る。上記対合DNA鎖配列によ
り規定されるペプチド配列としては、該対合DNA鎖配
列を遺伝コドンごとに3'方向から解読し、該解読アミ
ノ酸がN末端方向から配置されて得られるもの、または
該対合DNA鎖配列を遺伝コドンごとに3’方向から解
読し、該解読アミノ酸がC末端方向から配置されて得ら
れるものの中に結合性の高いものが存在した。
【0009】高い結合性を有する具体的なペプチドとし
ては、次式 Phe−Leu−Thr−Gln−Met−Lys−T
hr−Val−Asp (対合DNA鎖配列を遺伝コドンごとに3'方向から解
読し、該解読アミノ酸がN末端方向から配置されて得ら
れるもの) またはAsp-Val-Thr-Lys-Met-Gln-Thr-Leu-Phe (対合DNA鎖配列を遺伝コドンごとに3'方向から解読
し、該解読アミノ酸がC末端方向から配置されて得られ
るもの)で特定されるアミノ酸配列の少なくとも4個の
アミノ酸の連続配列を含有するペプチドの群から選択さ
れることを特徴とするペプチドが挙げられる。
【0010】具体的には、Phe-Leu-Thr-Gln、Leu-Thr-G
ln-Met、Thr-Gln-Met-Lys、Gln-Met-Lys-Thr、Met-Lys-
Thr-Val、Lys-Thr-Val-Asp、Asp-Val-Thr-Lys、Val-Thr
-Lys-Met、Thr-Lys-Met-Gln、Lys-Met-Gln-Thr、Met-Gl
n-Thr-Leu、Gln-Thr-Leu-Pheで示されるテトラペプチ
ド、Phe-Leu-Thr-Gln-Met、Leu-Thr-Gln-Met-Lys、Thr-
Gln-Met-Lys-Thr、Gln-Met-Lys-Thr-Val、Met-Lys-Thr-
Val-Asp、Asp-Val-Thr-Lys-Met、Val-Thr-Lys-Met-Gl
n、Thr-Lys-Met-Gln-Thr、Lys-Met-Gln-Thr-Leu、Met-G
ln-Thr-Leu-Pheで示されるペンタペプチド、Phe-Leu-Th
r-Gln-Met-Lys、Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thr、Thr-Gln-Me
t-Lys-Thr-Val、Gln-Met-Lys-Thr-Val-Asp、Asp-Val-Th
r-Lys-Met-Gln、Val-Thr-Lys-Met-Gln-Thr、Thr-Lys-Me
t-Gln-Thr-Leu、Lys-Met-Gln-Thr-Leu-Pheで示されるヘ
キサペプチド、Phe-Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thr、Leu-Thr
-Gln-Met-Lys-Thr-Val、Thr-Gln-Met-Lys-Thr-Val-As
p、Asp-Val-Thr-Lys-Met-Gln-Thr、Val-Thr-Lys-Met-Gl
n-Thr-Leu、Thr-Lys-Met-Gln-Thr-Leu-Pheで示されるヘ
プタペプチド、Phe-Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thr-Val、Leu
-Thr-Gln-Met-Lys-Thr-Val-Asp、Val-Thr-Lys-Met-Gln-
Thr-Leu-Phe、Asp-Val-Thr-Lys-Met-Gln-Thr-Leuで示さ
れるオクタペプチド、Phe-Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thr-Va
l-Asp、Asp-Val-Thr-Lys-Met-Gln-Thr-Leu-Pheで示され
るノナペプチドが挙げられる。なお、本明細書におい
て、上記アミノ酸の略号及び配列は、当技術分野におい
て慣用されているものであり、全てL−アミノ酸を表わ
すものである。
【0011】本発明のペプチドは、上記のように、得ら
れる配列の少なくとも4個のアミノ酸を含有するペプチ
ドである。なぜならば、4個のアミノ酸配列がエンドセ
リンに対し特異的である数学的な確立は16万分の1で
あり、生物学的な特異性を論ずるには十分な値であるか
らである。また、それらの類似体および派生体も本発明
の範囲内である。つまり、任意のアミノ酸順位でほぼ同
等の疎水性を有するアミノ酸と置換したもの、エンドセ
リン1(ET1)のイソペプチド(ET2、ET3)ま
たはその受容体のアミノ酸配列を参考に適当なアミノ酸
と置換したペプチド、ペプチドのN末端若しくはC末端
のいずれか一方、または両方において随意に遮断もしく
は保護されているペプチド、例えば任意の部位でアセチ
ル化、アミド化等の化学修飾を受けたペプチド、該ペプ
チドより高分子量の蛋白質類や機能性高分子化合物に結
合させたペプチド等も本発明に含まれる。ET1のイソ
ペプチドとしては、ET2、ET3がある。ET1およ
びET2の一次構造におけるアミノ末端から11〜15
番目の配列は-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-であるが、ET3
では14番目がTyrである。また、それらの受容体とし
ては、A型受容体及びB型受容体がある。
【0012】さらに、本発明のペプチドの医薬用、診断
薬用または生物体由来物質調製用として許容されるイオ
ンから構成されるその塩も本発明に含まれる。このよう
な塩としては、酸付加塩、塩基性塩などが挙げられ、具
体的には、塩酸、硫酸、燐酸、ピロ燐酸等の無機酸の
塩、酢酸、乳酸、パルミチン酸、ステアリン酸、プロピ
オン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン
酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸の塩などの酸付
加塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、
カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩などの塩が挙
げられる。本発明のペプチドは、公知の方法、例えば、
固相法および液相法による化学合成、該ペプチドを暗号
化できるDNA鎖を含むDNAベクターを作成し、それ
により培養原核細胞または真核細胞を形質転換後、該形
質転換体によりペプチドを生産させる生体合成法等によ
り製造することができる。
【0013】本発明のペプチドを結合せしめる高分子蛋
白質としては、該ペプチドに対する抗体を得る場合は、
免疫原として用いる貝ヘモシアニン、牛血清アルブミ
ン、牛サイログロブリン、鳥ガンマグロブリン等があ
り、免疫化学分析に用いる場合に、検出用酵素として用
いる西洋ワサビ過酸化酵素、アルカリフォスファター
ゼ、ブドウ糖酸化酵素、ブドウ糖6燐酸脱水素酵素、ガ
ラクトース分解酵素等があげられるが、ペプチドの用途
によって相違し、特に制限を加えるものではない。本発
明のペプチドを結合せしめる機能性高分子化合物として
は、該ペプチドに対する抗体を得る場合は、免疫原とし
て用いるポリビニルピロリドン等があり、免疫化学分析
に用いる場合に、検出用物質として用いる、125I等の
ラジオアイソトープ、FITC等の蛍光物質、磁性化デ
キストラン、ラテックス粒子等があるが特に制限を加え
るものではない。
【0014】本発明のペプチドまたはその塩を薬剤とし
て利用する場合、好適な医薬用途は、高血圧症および循
環器系疾患に対する治療薬である。また、臨床検査薬と
して利用する好適な診断分野は高血圧症などの循環器系
疾患または腎不全症であるが、これらの分野での使用は
非限定的例である。本発明のペプチドまたはその塩を医
薬として用いる場合はその有効量を、診断薬として用い
る場合はその所定量を、治療上あるいは診断上許容され
る担体と共に含有または担体に結合させて用いられる。
診断薬用途では、該ペプチドまたはその塩の所定量を上
記検出用酵素、検出用物質または固定化用担体に結合さ
せて用いることができる。固定化用担体としては、ラテ
ックス粒子、アガロース樹脂、アクリルアミド樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂等があるが特に制限
を加えるものではない。さらに上記検出用酵素、検出用
物質および固定化用担体に該発明ペプチドを結合させる
場合、これらの物質とペプチドとの間にスペーサ構造物
を共有結合等により介在させてもよい。医薬用途では、
本発明のペプチドまたはその塩の有効量に等しいかまた
はそれ以下の所定量から製剤化され、製剤学的に許容さ
れる担体を含有する粉剤、エリキシル剤、溶液剤、丸
剤、カプセル剤、小丸剤、錠剤、スプレー剤、嗅剤等の
形状をとることができる。本目的に使用が許容される担
体としては、澱粉、砂糖、蛋白、タルク、慣用的に用い
られる合成ゴムもしくは天然ゴム、水等がある。さらに
これら医薬の投与方法としては、特に制限はないが、皮
下、皮内、筋肉内、静脈内、場合によっては脳脊髄腔へ
の注射あるいは経口、経皮、座剤、スプレー剤、点眼剤
等による経粘膜経路等がある。
【0015】
【実施例】本発明を実施例により、さらに具体的に詳述
するが、これにより本発明を限定するものではない。な
お、以下に本実施例中で使用する略号の意味を示す。 tBu;t−ブチルエーテル、OtBu;t−ブチルエステ
ル、Boc;t−ブトキシカルボニル、Mtr;4−メトキシ
−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル、Trt;
トリチル、Opfp;ペンタフルオロフェニルエステル、OD
hbt;ジヒドロキシベンゾトリアジンエステル、HMD;ヘ
キサメチレンジアミン、Fmoc;9−フルオレニルメチル
オキシカルボニル、HOBT;ヒドロキシ−ベンゾトリアゾ
ール
【0016】〔固相合成装置による合成例〕 例1: Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thrで示されるペプチド
の合成 固相として、Fmoc-Thr(tBu)-Pep Syn KA樹脂カラム(Mi
lliGen社製)を用い、9050型ペプチド合成装置(Mi
lliGen社製)でFmoc-ポリアミド法により上記ペプチド
の合成を行った。2.2gの該固相樹脂(0.09meq
/g)カラムを流速5ml/分のジメチルホルムアミド
で1分間平衡化後、Fmoc基を流速5ml/分の20%ピ
ペリジン/ジメチルホルムアミド(容積/容積)で10
分間除去処理し、その後さらに流速5ml/分のジメチ
ルホルムアミドで15分間該樹脂を洗浄した。引き続
き、固相表面上に結合しているアミノ酸の4倍量(mol
数)の Fmoc-Lys(Boc)のOpfpを5%(重量/容積) HOBT
/ジメチルホルムアミド 2.64mlに溶解し該樹脂
カラムに30分間循環させアミノ酸の伸長反応を行っ
た。反応後、該樹脂カラムをジメチルホルムアミドで洗
浄し次の段階に供した。上記記載の1段階の反応には約
1時間を要した。さらに上記の段階を次に記載する固相
表面上に結合しているアミノ酸の4倍量(mol数)の保護
アミノ酸の Opfp[Thrは ODhbt];Fmoc-Met, Fmoc-Gl
n,Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Leuをこの順で用いて反復反応
させた後、流速5ml/分の20%ピペリジン/ジメチ
ルホルムアミドで10分間、同流速のジメチルホルムア
ミドで15分間、さらに同流速のジクロロメタンで15
分間順次洗浄することにより Fmoc基を除去したペプチ
ド樹脂;Leu-Thr(tBu)-Gln-Met-Lys(Boc)-Thr(tBu)-Pep
Syn KA-樹脂を得た。上記反応により得られたペプチド
樹脂をカラムから取り出し、m-クレゾール0.6ml、
チオアニソール3.6ml、トリフルオロ酢酸24.0
ml、エタンジチオール1.8mlを加え室温で1時間
撹拌し、樹脂からペプチドを溶離させた。溶離液は濾液
として回収し、引き続き、該混合液を撹拌しつつエーテ
ル100mlを添加してペプチドを析出させ3,000
×gで5分間遠沈回収した。その後さらに上記操作によ
り回収した沈澱をエーテルにより4回遠沈洗浄した後、
減圧乾固して表記されるペプチドを得た。
【0017】このようにして得られたペプチドは、YM
C−ODS−5(直径4.6mm×150mm,山村化学製)上で
溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸水溶液-アセト
ニトリル(5%-23%グラジエント、15分間、0.5
ml/分)を用いるHPLCにおいて、26分間の保持
時間を示した。10μg/5μlのペプチド水溶液をイ
ンジェクトして得た保持時間26分のピーク画分をチュ
ーブに入れ減圧乾燥させた後、PICO TAGワークステーシ
ョン(ウォーターズ社製)の反応槽に1%フェノール/6
N塩酸(容積/容積)を減圧気化(500mTorr)させ、1
50℃で1時間処理してペプチドを酸分解した。引き続
き、湿潤状態のペプチドを減圧乾燥させ、エタノール、
水、トリエチルアミンの2:2:1(容積:容積:容
積)混合液10μlに溶解後再度減圧乾燥させた。その
後さらにエタノール、トリエチルアミン、水、フェニル
イソチオシアネートの7:1:1:1(容積:容積:容
積:容積)混合液を20μl添加し、室温で25分間反
応させた後、50μlのPTC−アミノ酸溶離液A(和
光純薬工業社製)/PTC−アミノ酸溶離液B(和光純
薬工業社製)(PTC−アミノ酸溶離液B容積比0%−
70%グラジェント、15分間、1ml/分)を展開溶
液に用いるHPLCでアミノ酸を分離し、同様に処理し
たアミノ酸標準液のピーク高から該合成ペプチドのアミ
ノ酸組成を求めた結果、Gln 1.00(1), Thr 1.90(2), Me
t 0.96(1), Leu 1.04(1), Lys 1.09(1)であった。
【0018】例2:Gln-Met-Lys-Thr-Val-Aspで示され
るペプチドの合成 固相として、Fmoc-Asp(OtBu)-Pep Syn KA樹脂カラム(M
illiGen社製)を用い、9050型ペプチド合成装置(M
illiGen社製)でFmoc-ポリアミド法により上記ペプチド
の合成を行った。2.2gの該固相樹脂(0.09meq
/g)カラムを流速5ml/分のジメチルホルムアミド
で1分間平衡化後、Fmoc基を流速5ml/分の20%ピ
ペリジン/ジメチルホルムアミド(容積/容積)で10
分間除去処理し、その後さらに流速5ml/分のジメチ
ルホルムアミドで15分間該樹脂を洗浄した。引き続
き、固相表面上に結合しているアミノ酸の4倍量(mol
数)の Fmoc-Val(Boc)のOpfpを5%(重量/容積) HOBT
/ジメチルホルムアミド 2.64mlに溶解し該樹脂
カラムに30分間循環させアミノ酸の伸長反応を行っ
た。反応後、該樹脂カラムをジメチルホルムアミドで洗
浄し次の段階に供した。上記記載の1段階の反応には約
1時間を要した。さらに上記の段階を次に記載する固相
表面上に結合しているアミノ酸の4倍量(mol数)の保護
アミノ酸の Opfp[Thrは-ODhbt];Fmoc-Thr(tBu), Fmo
c-Lys(Boc), Fmoc-Met, Fmoc-Glnをこの順で用いて反復
反応させた後、流速5ml/分の20%ピペリジン/ジ
メチルホルムアミドで10分間、同流速のジメチルホル
ムアミドで15分間、さらに同流速のジクロロメタンで
15分間順次洗浄することにより Fmoc基を除去したペ
プチド樹脂;Gln-Met-Lys(Boc)-Thr(tBu)-Val-Asp(OtB
u)-Pep Syn KA-樹脂を得た。上記反応により得られたペ
プチド樹脂をカラムから取り出し、m-クレゾール0.6
ml、チオアニソール3.6ml、トリフルオロ酢酸2
4.0ml、エタンジチオール1.8mlを加え室温で
1時間撹拌し、樹脂からペプチドを溶離させた。溶離液
は濾液として回収し、引き続き、該混合液を撹拌しつつ
エーテルの100mlを添加してペプチドを析出させ
3,000×gで5分間遠沈回収した。その後さらに上
記操作により回収した沈澱をエーテルにより4回遠沈洗
浄した後、減圧乾固して表記されるペプチドを得た。
【0019】このようにして得られたペプチドは、YM
C−ODS−5(直径4.6mm×150mm,山村化学製)上で
溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸水溶液-アセト
ニトリル(5%-23%グラジエント、15分間、0.5
ml/分)を用いるHPLCにおいて、23分間の保持
時間を示した。10μg/5μlのペプチド水溶液をイ
ンジェクトして得た保持時間23分のピーク画分をチュ
ーブに入れ減圧乾燥させた後、PICO TAGワークステーシ
ョン(ウォーターズ社製)の反応槽に1%フェノール/6
N塩酸(容積/容積)を減圧気化(500mTorr)させ、1
50℃で1時間処理してペプチドを酸分解した。引き続
き、湿潤状態のペプチドを減圧乾燥させ、エタノール、
水、トリエチルアミンの2:2:1(容積:容積:容
積)混合液10μlに溶解後再度減圧乾燥させた。その
後さらにエタノール、トリエチルアミン、水、フェニル
イソチオシアネートの7:1:1:1(容積:容積:容
積:容積)混合液を20μl添加し、室温で25分間反
応させた後、50μlのPTC−アミノ酸溶離液A(和
光純薬工業社製)/PTC−アミノ酸溶離液B(和光純
薬工業社製)(PTC−アミノ酸溶離液B容積比0%−
70%グラジェント、15分間、1ml/分)を展開溶
液に用いるHPLCでアミノ酸を分離し、同様に処理し
たアミノ酸標準液のピーク高から該合成ペプチドのアミ
ノ酸組成を求めた結果、Gln 1.02(1), Met 0.95(1),Lys
1.05(1),Thr 0.96(1), Val 1.02(1), Asp 1.00(1)であ
った。
【0020】例3:Val-Thr-Lys-Met-Gln-Thrで示され
るペプチドの合成 固相として、Fmoc-Thr(tBu)-Pep Syn KA樹脂カラム(Mi
lliGen社製)を用い、9050型ペプチド合成装置(Mi
lliGen社製)でFmoc-ポリアミド法により表記に示され
るペプチドの合成を行った。2.2gの該固相樹脂
(0.09meq/g)カラムを流速5ml/分のジメチ
ルホルムアミドで1分間平衡化後、Fmoc基を流速5ml
/分の20%ピペリジン/ジメチルホルムアミド(容積
/容積)で10分間除去処理し、その後さらに流速5m
l/分のジメチルホルムアミドで15分間該樹脂を洗浄
した。引き続き、固相表面上に結合しているアミノ酸の
4倍量(mol数)の Fmoc-GlnのOpfpを5%(重量/容積)
HOBT/ジメチルホルムアミド 2.64mlに溶解し該
樹脂カラムに30分間循環させアミノ酸の伸長反応を行
った。反応後、該樹脂カラムをジメチルホルムアミドで
洗浄し次の段階に供した。上記記載の1段階の反応には
約1時間を要した。さらに上記の段階を次に記載する固
相表面上に結合しているアミノ酸の4倍量(mol数)の保
護アミノ酸の Opfp[Thrは -ODhbt];Fmoc−Me
t, Fmoc−Lys(Boc), Fmoc−Th
r(tBu), Fmoc−Valをこの順で用いて反
復反応させた後、流速5ml/分の20%ピペリジン/
ジメチルホルムアミドで10分間、同流速のジメチルホ
ルムアミドで15分間、さらに同流速のジクロロメタン
で15分間順次洗浄することにより Fmoc基を除去
したペプチド樹脂;Val-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Met-Gln-Th
r(tBu)-Pep Syn KA-樹脂を得た。上記反応により得られ
たペプチド樹脂をカラムから取り出し、m-クレゾール
0.6ml、チオアニソール3.6ml、トリフルオロ
酢酸24.0ml、エタンジチオール1.8mlを加え
室温で1時間撹拌し、樹脂からペプチドを溶離させた。
溶離液は濾液として回収し、引き続き、該混合液を撹拌
しつつエーテル100mlを添加してペプチドを析出さ
せ3,000×gで5分間遠沈回収した。その後さらに
上記操作により回収した沈澱をエーテルにより4回遠沈
洗浄した後、減圧乾固して表記されるペプチドを得た。
【0021】このようにして得られたペプチドは、YM
C−ODS−5(直径4.6mm×150mm,山村化学製)上で
溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸水溶液-アセト
ニトリル(5%-23%グラジエント、15分間、0.5
ml/分)を用いるHPLCにおいて、23分間の保持
時間を示した。10μg/5μlのペプチド水溶液をイ
ンジェクトして得た保持時間23分のピーク画分をチュ
ーブに入れ減圧乾燥させた後、PICO TAGワークステーシ
ョン(ウォーターズ社製)の反応槽に1%フェノール/6
N塩酸(容積/容積)を減圧気化(500mTorr)させ、1
50℃で1時間処理してペプチドを酸分解した。引き続
き、湿潤状態のペプチドを減圧乾燥させ、エタノール、
水、トリエチルアミンの2:2:1(容積:容積:容
積)混合液10μlに溶解後再度減圧乾燥させた。その
後さらにエタノール、トリエチルアミン、水、フェニル
イソチオシアネートの7:1:1:1(容積:容積:容
積:容積)混合液を20μl添加し、室温で25分間反
応させた後、50μlのPTC−アミノ酸溶離液A(和
光純薬工業社製)/PTC−アミノ酸溶離液B(和光純
薬工業社製)(PTC−アミノ酸溶離液B容積比0%−
70%グラジェント、15分間、1ml/分)を展開溶
液に用いるHPLCでアミノ酸を分離し、同様に処理し
たアミノ酸標準液のピーク高から該合成ペプチドのアミ
ノ酸組成を求めた結果、Val 1.12(1), Thr 1.86(2), Ly
s 1.08(1), Met 0.94(1), Gln 1.00(1)であった。
【0022】例4:Lys-Met-Gln-Thr-Leu-Pheで示され
るペプチドの合成 固相として、Fmoc-Phe-Pep Syn KA樹脂カラム(MilliGe
n社製)を用い、9050型ペプチド合成装置(MilliGe
n社製)でFmoc-ポリアミド法により上記に示されるペプ
チドの合成を行った。2.2gの該固相樹脂(0.09
meq/g)カラムを流速5ml/分のジメチルホルムア
ミドで1分間平衡化後、Fmoc基を流速5ml/分の20
%ピペリジン/ジメチルホルムアミド(容積/容積)で
10分間除去処理し、その後さらに流速5ml/分のジ
メチルホルムアミドで15分間該樹脂を洗浄した。引き
続き、固相表面上に結合しているアミノ酸の4倍量(mol
数)の Fmoc-LeuのOpfpを5%(重量/容積) HOBT/ジ
メチルホルムアミド 2.64mlに溶解し該樹脂カラ
ムに30分間循環させアミノ酸の伸長反応を行った。反
応後、該樹脂カラムをジメチルホルムアミドで洗浄し次
の段階に供した。上記記載の1段階の反応には約1時間
を要した。さらに上記の段階を次に記載する固相表面上
に結合しているアミノ酸の4倍量(mol数)の保護アミノ
酸の Opfp[Thrは -ODhbt];Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Gl
n, Fmoc-Met,Fmoc-Lys(Boc)をこの順で用いて反復反応
させた後、流速5ml/分の20%ピペリジン/ジメチ
ルホルムアミドで10分間、同流速のジメチルホルムア
ミドで15分間、さらに同流速のジクロロメタンで15
分間順次洗浄することにより Fmoc基を除去したペプチ
ド樹脂;Lys(Boc)-Met-Gln-Thr(tBu)-Leu-Phe-Pep Syn
KA-樹脂を得た。上記反応により得られたペプチド樹脂
をカラムから取り出し、m-クレゾール0.6ml、チオ
アニソール3.6ml、トリフルオロ酢酸24.0m
l、エタンジチオール1.8mlを加え室温で1時間撹
拌し、樹脂からペプチドを溶離させた。溶離液は濾液と
して回収し、引き続き、該混合液を撹拌しつつエーテル
100mlを添加してペプチドを析出させ3,000×
gで5分間遠沈回収した。その後さらに上記操作により
回収した沈澱をエーテルにより4回遠沈洗浄した後、減
圧乾固して表記されるペプチドを得た。
【0023】このようにして得られたペプチドは、YM
C−ODS−5(直径4.6mm×150mm,山村化学製)上で
溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸水溶液-アセト
ニトリル(5%-23%グラジエント、15分間、0.5
ml/分)を用いるHPLCにおいて、27分間の保持
時間を示した。10μg/5μlのペプチド水溶液をイ
ンジェクトして得た保持時間27分のピーク画分をチュ
ーブに入れ減圧乾燥させた後、PICO TAGワークステーシ
ョン(ウォーターズ社製)の反応槽に1%フェノール/6
N塩酸(容積/容積)を減圧気化(500mTorr)させ、1
50℃で1時間処理してペプチドを酸分解した。引き続
き、湿潤状態のペプチドを減圧乾燥させ、エタノール、
水、トリエチルアミンの2:2:1(容積:容積:容
積)混合液10μlに溶解後再度減圧乾燥させた。その
後さらにエタノール、トリエチルアミン、水、フェニル
イソチオシアネートの7:1:1:1(容積:容積:容
積:容積)混合液を20μl添加し、室温で25分間反
応させた後、50μlのPTC−アミノ酸溶離液A(和
光純薬工業社製)/PTC−アミノ酸溶離液B(和光純
薬工業社製)(PTC−アミノ酸溶離液B容積比0%−
70%グラジェント、15分間、1ml/分)を展開溶
液に用いるHPLCでアミノ酸を分離し、同様に処理し
たアミノ酸標準液のピーク高から該合成ペプチドのアミ
ノ酸組成を求めた結果、Lys 1.06(1), Met 0.95(1),Gln
1.02(1),Thr 0.96(1), Leu 1.02(1), Phe 1.01(1)であ
った。
【0024】例5;上記と同様の固相合成装置を使用
し、同様の方法により表1に示すペプチドを得た。同様
の方法によるアミノ酸分析の結果も合わせて表1、2に
示す。
【表1】
【表2】
【0025】例6;〔ペプチドの結合性の評価のための
ピンテクノロジ法による合成〕 本発明のペプチドの結合性を評価するために、ペプチド
のN末端をアセチル基で保護し、C末端を他のアミノ酸
誘導体を介し固相に結合させたピンテクノロジ法による
ペプチドの合成を行った。ケンブリッジ・リサーチ・バ
イオケミカル社(CRB社)のPT−02−3000マ
ニュアルに従い、NEC社製のAPC H5020型コ
ンピュータ上でCRB社製ソフトウエアを起動させ、ペ
プチドの合成に必要なアミノ酸量、試薬量およびピンの
配置を計算した。ペプチドの合成は上記マニュアルおよ
び文献〔Geysen H M.:Use of peptide synthesis to pr
obe viral antigens for epitopes to a resolution of
asingle amino acid : Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,81,3
998-4002,(1984)〕に準じ、CRB社製のミモトープ・
デザインキットに含まれるピン・ブロックとFmoc−L−
アミノ酸を用いて行った。セリンとスレオニンを除く全
てのアミノ酸はアミノ末端をFmoc基で保護された(-Opf
p)であり、セリンとスレオニンはアミノ末端をFmoc基で
保護された(-ODhbt)である。また、セリン、スレオニ
ン、チロシンの側鎖保護基は(-tBu)、アスパラギン酸、
グルタミン酸の側鎖保護基は(-OtBu)、リジン、ヒスチ
ジンの側鎖保護基は(Boc-)、アルギニンの側鎖保護基は
(Mtr-)、システィンの側鎖保護基は(Trt-)である。ま
た、合成に供するピンは表面にアクリル酸がグラフト重
合させてあるポリエチレンの支持体にヘキサメチレンジ
アミン(HMD)をスペーサとしてFmoc-βアラニン(bAla)が
結合させてある。以下に具体的合成例を示す。
【0026】Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thrで示されるペプ
チドの合成 ポリエチレンロッド末端のピン球(直径4mm)にアクリ
ル酸をグラフト重合させ、HMDを介しFmoc基でαアミノ
基が保護されたβ-アラニンを結合させてある樹脂のFmo
c基を20%ピペリジン/ジメチルホルムアミド(容積
/容積)で30分間除去処理し、ジメチルホルムアミ
ド、メタノールのそれぞれ過剰量で順に洗浄後風乾し、
さらにジメチルホルムアミド中で樹脂を平衡化後、2
2.5mM HOBT/ジメチルホルムアミドに溶解した2
0mM Fmoc-Thr[側鎖は tBuで保護されている]の -O
Dhbtエステルの100μlに30℃で1晩浸漬し、その
後過剰量のジメチルホルムアミド、メタノールで樹脂を
順次洗浄して Fmoc-Thr(tBu)-bAla-HMD-樹脂を得た。引
き続き該ペプチド樹脂のαアミノ基の保護基(Fmoc)を上
記の処理により除き、さらに上記の段階を次に記載する
20mMの保護アミノ酸のpentafluorophenylエステル
[Thrは dihydroxy-benzotriazine(-ODhbt)エステ
ル];Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-Met, Fmoc-Gln, Fmoc-Thr
(tBu), Fmoc-Leuをこの順で用いて反復反応させ保護さ
れたペプチド樹脂;Fmoc-Leu-Thr(tBu)-Gln-Met-Lys(Bo
c)-Thr(tBu)-bAla-HMD-樹脂を得た。該ペプチド樹脂の
αアミノ基の保護基(Fmoc)を上記の処理により除き、過
剰量のジメチルホルムアミド、メタノールで樹脂を順次
洗浄後風乾した。その後、ジメチルホルムアミド、無水
酢酸、トリエチルアミンの5:2:1(容積:容積:容
積)混合液中に該ペプチド樹脂を浸漬してアセチル化反
応を30℃で90分間行い、同様に過剰量のジメチルホ
ルムアミド、メタノールで樹脂を順次洗浄後風乾した。
引き続き、トリフルオロ酢酸、アニソール、エタンジチ
オールの95:2.5:2.5(容積:容積:容積)混
合液中に該ペプチド樹脂を浸漬し室温で4時間反応させ
て保護基を除去、風乾後0.1%(容積/容積)塩酸、
50%(容積/容積)メタノールの混液中で該ペプチド
を十分に超音波洗浄して、Ac-Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thr
-bAla-HMD-樹脂を得た。
【0027】例7;〔ペプチドのエンドセリン1結合活
性の測定〕 上記例6に示す方法で各種ヘキサペプチドを製造し、以
下に示す方法でエンドセリン1に対する結合活性を評価
した。結果を表2に示す。 a:〔酵素免疫競合阻害測定法〕 例6において得られたペプチド樹脂を0.2%脱脂粉乳
溶液で易吸着性部位を被覆後、200μlのヒト・エン
ドセリン1溶液(0.2μg/ml)[0.1%脱脂粉乳
及び0.1%トウィーンを含有するダルベッコ燐酸緩衝
生理食塩液に溶解して調製]に浸漬し、室温で緩やかに
撹拌しながら3時間反応を行った後の溶液を試料液(i)
とした。これとは別にELISA用マイクロプレートの
孔をヒト・エンドセリン1溶液(1μg/ml)の200
μlで4℃1晩処理し、さらに翌日0.2%脱脂粉乳溶
液でプレート上の未反応部位を保護してヒト・エンドセ
リン1吸着プレート(ii)を調製した。ヒト・エンドセリ
ン1吸着プレート(ii)を洗浄用緩衝液[0.1%トウィ
ーンを含有するダルベッコ燐酸緩衝生理食塩液]で洗浄
後、試料液(i)の50μlを添加、その後直ちに5,0
00分の1に希釈した抗ヒト・エンドセリン1ウサギ抗
体溶液[希釈用緩衝液として、0.1%脱脂粉乳及び
0.1%トウィーンを含有するダルベッコ燐酸緩衝生理
食塩液を使用]の200μlを加え室温で2時間競合反
応を行った。該競合反応後プレートを洗浄用緩衝液で十
分に洗浄して、2,000分の1に希釈したアルカリフ
ォスファターゼ標識抗ウサギIgG,A,Mヤギ抗体溶
液の200μlを加えプレート上に捕捉されている抗ヒ
ト・エンドセリン1ウサギ抗体と室温で2時間結合反応
させた。その後同様にプレートを洗浄し、基質溶液(1
mg p-ニトロフェニル燐酸/ml 1Mジエタノールア
ミン緩衝液)の200μlを添加、プレート上に捕捉残
存している標識酵素により遊離されるp-ニトロフェノー
ル量を405nmの吸光度を測定することにより求め、
別に作成した検量線から試料液(i)中のヒト・エンドセ
リン1量を算出した。該ペプチドの結合阻害活性(試料
液(i)中のヒト・エンドセリン1の抗原活性のペプチド
樹脂ピンへの結合反応を行う前に比べての低下した割
合)を表2に示す。
【0028】b:〔放射性リガンドの結合活性〕 例6の方法において得られたペプチド樹脂を0.2%脱
脂粉乳溶液で易吸着性部位を被覆後、100mlの125
I-ヒト・エンドセリン1溶液(比活性〜74TBq/m
mol)溶液(0.131ng/ml)[0.1%脱脂
粉乳及び0.1%トウィーンを含有するダルベッコ燐酸
緩衝生理食塩液に溶解して調製]に懸濁し室温で2時間
反応させた。結合反応後、ペプチド樹脂を洗浄用緩衝液
[0.1%トウィーンを含有するダルベッコ燐酸緩衝生
理食塩液]で十分に洗浄し、ペプチド樹脂に結合した放
射活性をγカウンタで測定した。その結果、ペプチド樹
脂に結合したヒト・エンドセリン1の量を算出した。結
果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】例8;その他、前記例6に示す方法によ
り、表4に示すアミノ酸4〜9のペプチドを合成し、例
7に示す方法で評価したところ、いずれのペプチドも充
分な結合活性を示した。
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明のペプチドは、エンドセリンに対
し特異的な反応性および高い結合能を有する。したがっ
て、エンドセリンおよびエンドセリン構造を含有する前
駆物質あるいはエンドセリンの一部の測定に用いる検出
試薬、さらには、これらの生理機能を抑制あるいは修飾
する治療薬をはじめとする薬剤等として非常に有用であ
る。
【0032】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Leu Thr Gln 1 配列番号:2 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Thr Gln Met 1 配列番号:3 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Gln Met Lys 1 配列番号:4 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Met Lys Thr 1 配列番号:5 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Lys Thr Val 1 配列番号:6 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Thr Val Asp 1 配列番号:7 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Val Thr Lys 1 配列番号:8 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Thr Lys Met 1 配列番号:9 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Lys Met Gln 1 配列番号:10 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Met Gln Thr 1 配列番号:11 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Gln Thr Leu 1 配列番号:12 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Thr Leu Phe 1 配列番号:13 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Leu Thr Gln Met 1 5 配列番号:14 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Thr Gln Met Lys 1 5 配列番号:15 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Gln Met Lys Thr 1 5 配列番号:16 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Met Lys Thr Val 1 5 配列番号:17 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Lys Thr Val Asp 1 5 配列番号:18 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Val Thr Lys Met 1 5 配列番号:19 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Thr Lys Met Gln 1 5 配列番号:20 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Lys Met Gln Thr 1 5 配列番号:21 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Met Gln Thr Leu 1 5 配列番号:22 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Gln Thr Leu Phe 1 5 配列番号:23 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Leu Thr Gln Met Lys 1 5 配列番号:24 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Thr Gln Met Lys Thr 1 5 配列番号:25 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Gln Met Lys Thr Val 1 5 配列番号:26 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Met Lys Thr Val Asp 1 5 配列番号:27 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Val Thr Lys Met Gln 1 5 配列番号:28 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Thr Lys Met Gln Thr 1 5 配列番号:29 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Lys Met Gln Thr Leu 1 5 配列番号:30 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Met Gln Thr Leu Phe 1 5 配列番号:31 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Leu Thr Gln Met Lys Thr 1 5 配列番号:32 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Thr Gln Met Lys Thr Val 1 5 配列番号:33 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Gln Met Lys Thr Val Asp 1 5 配列番号:34 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Val Thr Lys Met Gln Thr 1 5 配列番号:35 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Thr Lys Met Gln Thr Leu 1 5 配列番号:36 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Lys Met Gln Thr Leu Phe 1 5 配列番号:37 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Leu Thr Gln Met Lys Thr Val 1 5 配列番号:38 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Thr Gln Met Lys Thr Val Asp 1 5 配列番号:39 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Thr Lys Met Gln Thr Leu Phe 1 5 配列番号:40 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Val Thr Lys Met Gln Thr Leu 1 5 配列番号:41 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Leu Thr Gln Met Lys Thr Val Asp 1 5 配列番号:42 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Val Thr Lys Met Gln T
hr Leu Phe 1 5
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【表3】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/385 8413−4C G01N 33/53 D 8310−2J C07K 99:00 (72)発明者 小田川 泰久 茨城県つくば市和台48番地 日立化成工業 株式会社筑波開発研究所内 (72)発明者 馬場 憲三 茨城県つくば市和台48番地 日立化成工業 株式会社筑波開発研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドセリンに結合性を有し、エンドセ
    リンに対し相補な配列を有するペプチドの配列に一致す
    る少なくとも4個のアミノ酸の連続配列を含むことを特
    徴とするペプチドおよび医薬用、診断薬用または生物体
    由来物質調製用として許容されるその塩。
  2. 【請求項2】 エンドセリンに対し相補な配列を有する
    ペプチドが、エンドセリンをコードするDNA鎖の対合
    DNA鎖配列により規定されるペプチド配列に一致する
    請求項1記載のペプチドおよび医薬用、診断薬用または
    生物体由来物質調製用として許容されるその塩。
  3. 【請求項3】 対合DNA鎖配列により規定されるペプ
    チド配列が、該対合DNA鎖配列を構成する遺伝コドン
    ごとに3'方向から解読し、該解読アミノ酸がN末端方
    向から配置されて得られるものである請求項2記載のペ
    プチドおよび医薬用、診断薬用または生物体由来物質調
    製用として許容されるその塩。
  4. 【請求項4】 対合DNA鎖配列により規定されるペプ
    チド配列が、該対合DNA鎖配列を構成する遺伝コドン
    ごとに3'方向から解読し、該解読アミノ酸がC末端方
    向から配置されて得られるものである請求項2記載のペ
    プチドおよび医薬用、診断薬用または生物体由来物質調
    製用として許容されるその塩。
  5. 【請求項5】 エンドセリンがヒト型エンドセリン1で
    ある請求項1、2、3または4記載のペプチドおよび医
    薬用、診断薬用または生物体由来物質調製用として許容
    されるその塩。
  6. 【請求項6】 次式、 Phe-Leu-Thr-Gln-Met-Lys-Thr-Val-Asp で特定されるアミノ酸配列の少なくとも4個のアミノ酸
    の連続配列を含有するペプチドの群から選択されること
    を特徴とするペプチドおよび医薬用、診断薬用または生
    物体由来物質調製用として許容されるその塩。
  7. 【請求項7】 次式、 Asp−Val−Thr−Lys−Met−Gln−T
    hr−Leu−Phe で特定されるアミノ酸配列の少なくとも4個のアミノ酸
    の連続配列を含有するペプチドの群から選択されること
    を特徴とする医薬用、または診断薬用または生物体由来
    物質調製用ペプチドおよび医薬用、診断薬用または生物
    体由来物質調製用として許容されるその塩。
  8. 【請求項8】 ペプチドのN末端もしくはC末端のいず
    れか一方、または両方が、随意に遮断もしくは保護され
    ている請求項1〜7のいずれかに記載のペプチドおよび
    医薬用、診断薬用または生物体由来物質調製用として許
    容されるその塩。
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