JP2001251958A - きのこ種菌接種機 - Google Patents

きのこ種菌接種機

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JP2001251958A
JP2001251958A JP2000072743A JP2000072743A JP2001251958A JP 2001251958 A JP2001251958 A JP 2001251958A JP 2000072743 A JP2000072743 A JP 2000072743A JP 2000072743 A JP2000072743 A JP 2000072743A JP 2001251958 A JP2001251958 A JP 2001251958A
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Japan
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bottle
inoculum
cultivation
inoculation
bottles
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JP2000072743A
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English (en)
Inventor
Shigeki Matsuoka
茂樹 松岡
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Ogiwara Seiki KK
Original Assignee
Ogiwara Seiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 栽培瓶を細くしてコンテナ内の栽培瓶の数を
増やした場合でも、種菌を確実に栽培瓶内部に種菌を落
としこむことができ、且つ製造時の手間も比較的かから
ないきのこ種菌接種機を提供する。 【解決手段】 複数本の種菌瓶を倒立させて保持する種
菌瓶保持機構と、種菌瓶保持機構に保持された種菌瓶1
01から、種菌接種位置B1,B2に送り込まれた栽培
瓶10へ種菌を所要量ずつ掻き落とす種菌掻出機構と、
種菌接種位置B1,B2に送り込まれた栽培瓶10のキ
ャップ11を脱着するキャップ脱着機構とから成る接種
装置A1,A2をコンテナ12の送り方向に沿って複数
台設け、各接種装置は、他の接種装置に対して、送り込
まれる栽培瓶10の送り方向に対して直交する列内の、
異なる行からなる栽培瓶群へ種菌接種を行い、各接種装
置A1,A2の種菌瓶保持機構は、各種菌接種位置にお
いて接種すべき、対応する各栽培瓶群の配列に合わせて
種菌瓶を倒立させて保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数列の栽培瓶が
収容されたコンテナを栽培瓶の一列ごとに順次種菌接種
位置へ定寸送りする移送機構を備えたきのこ種菌接種機
に関する。
【0002】
【従来の技術】栽培瓶を用いたきのこの人工栽培では、
種菌接種は栽培瓶に培地を充填して殺菌処理をした後、
種菌を接種する場合は栽培瓶からキャップを外して栽培
瓶内の培地上に一定量の種菌を落とし込むようにして行
い、種菌接種後は再びキャップをして培養へ進む。この
種菌接種を自動化して行う種菌接種機としては従来種々
の装置が使用されている。例えば、特開平5−3288
42号公報に示される種菌接種機は、コンテナに収容し
た栽培瓶に、各列毎に順次種菌を自動的に接種すること
のできる装置になっている。この種菌接種機では、一列
に4個倒立して保持された各種菌瓶から種菌を所要量ず
つ下方に掻落とす種菌掻出部と、この各種菌掻出部から
落下される種菌を受ける、シャッターを備えた4個のホ
ッパーと、この一列のホッパーの下方に、栽培瓶を収容
したコンテナを栽培瓶の一列毎ずつ順次定寸送りして送
り込む送り込み機構と、送り込まれた列の栽培瓶のキャ
ップを脱着するキャップ脱着機構と、各ホッパー下部と
キャップが外された各栽培瓶との間を往復動可能に設け
られ、ホッパーから所要量の種菌を受け取ってキャップ
が外された栽培瓶中に種菌を落とし込むシューターとを
有している。
【0003】上記従来の種菌接種機によれば、コンテナ
に収容された栽培瓶に、一列ずつ瞬時に種菌の接種が行
えるから、多数の栽培瓶に短時間で種菌の自動接種が行
える。しかし、図21に示すように、近年の栽培瓶は、
培地の単位面積当りの収量を増やすと共に1株の大きさ
を小さくする目的のために、瓶口が狭く且つ瓶全体が細
く形成された物が使用されている。このような細い栽培
瓶を従来の大きさと同じ大きさのコンテナ内に収容した
場合には、従来のコンテナよりも、一列当りの瓶の本数
が増えることとなる。特開平5−328842号公報に
示したコンテナでは一列に4個ずつの栽培瓶が収容され
ていたが、細い栽培瓶を用いることで図21に示すよう
に一列に6個の栽培瓶が収容されることとなる。この一
方で、種菌瓶については、従来のものよりも特に細い瓶
を用いるということはなく、従来の太さのものと同じ太
さのものを使用する。これは、細い種菌瓶を使用する
と、種菌瓶内の種菌の量が減ってしまうために種菌瓶が
空になるペースが早くなり、種菌瓶の交換回数が増えて
しまうからである。
【0004】ところで、コンテナの移送方向に直交する
列毎に種菌を接種しようとする種菌接種機1では、細い
栽培瓶10を用いてコンテナ12に収容される栽培瓶1
0の数を増やした場合には、種菌瓶(図示せず)の数、
落下する種菌を受けるホッパー2、キャップ脱着機構3
およびシュータ4の数も増やさなくてはならない。しか
し、接種する栽培瓶列毎の本数が増えた場合であって
も、従来と太さが変わらない種菌瓶を用いる場合には、
種菌瓶の本数が増える分だけ種菌瓶列一列の長さが長く
なって種菌瓶を保持する広いスペースを必要とする。こ
の場合には、栽培瓶列の長さよりも種菌瓶列の長さの方
が広がってしまうため、種菌を栽培瓶10の瓶口まで導
くホッパー2を、栽培瓶列の中央側に向くように傾斜さ
せるようにして配置せざるを得ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のものよりも細い
栽培瓶10を、従来のもの同じ大きさのコンテナ12内
に収容して、従来のものと同じ大きさの種菌瓶を用いて
種菌接種をする場合、種菌瓶列から栽培瓶10へ向けて
種菌を落下させるホッパー2等を、栽培瓶列の中央に向
けて斜めに傾斜して配置しなくてはならず、ホッパー2
内を落下する種菌が途中で引っかかりやすく、確実な種
菌接種が行えないといった課題がある。また、ホッパー
2以外にも、シューター4やキャップ脱着機構3につい
ては、栽培瓶の径に合わせて全体を単純に小型化して配
置しなくてはならないために、組み付けに時間がかかる
など種菌接種機製造時の手間が増加するといった課題も
ある。
【0006】そこで、本発明は上記問題点を解消すべく
なされたものであり、その目的とするところは、栽培瓶
を細くしてコンテナ内に収容される栽培瓶の数を増やし
た場合であっても、種菌を落下しやすくして確実に栽培
瓶内部に種菌を落としこむことができ、且つ製造時の手
間も比較的かからないきのこ種菌接種機を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、本発明にかかる
きのこ種菌接種機によれば、複数列の栽培瓶が収容され
たコンテナを、移送機構により栽培瓶の一列ごとに順次
種菌接種位置へ定寸送りするきのこ種菌接種機におい
て、複数本の種菌瓶を倒立させて保持する種菌瓶保持機
構と、該種菌瓶保持機構に保持された種菌瓶から、前記
種菌接種位置に送り込まれた栽培瓶へ種菌を所要量ずつ
掻き落とす種菌掻出機構と、前記種菌接種位置に送り込
まれた栽培瓶のキャップを脱着するキャップ脱着機構と
から成る接種装置を前記コンテナの送り方向に沿って複
数台設け、前記各接種装置は、他の接種装置に対して、
送り込まれる栽培瓶の送り方向に対して直交する列内
の、異なる行からなる栽培瓶群へ種菌接種を行い、前記
各接種装置の種菌瓶保持機構は、各種菌接種位置におい
て接種すべき、対応する各栽培瓶群の配列に合わせて種
菌瓶を倒立させて保持することを特徴としている。
【0008】この構成では、栽培瓶を細くしてコンテナ
内の栽培瓶一列の本数を増やした場合であっても、栽培
瓶列の中を複数の栽培瓶群に分け、一度に列中の全ての
栽培瓶に種菌を接種せずに、栽培瓶群ごとに接種するこ
ととしている。すなわち、一度に栽培瓶列中の全ての栽
培瓶に種菌を接種せずに栽培瓶列中の対応する栽培瓶の
みに種菌接種する接種装置を複数台設けて複数回に分け
て一列中に種菌接種することとした。このため、栽培瓶
の上方に位置している種菌瓶保持機構、種菌掻出機構等
において隣り合うホッパー同士や隣り合う種菌瓶同士の
間に十分な隙間ができる。したがって、ホッパーを栽培
瓶列の中央側に傾けて配置しなくともよくなり、確実な
種菌接種ができる。また、種菌掻出機構、キャップ脱着
機構の構成を小型化しなくともよくなり、種菌接種機製
造時の手間も省くことができる。
【0009】また、前記接種装置は2台であって、各接
種装置は、栽培瓶列内の一行おきからなる異なる栽培瓶
群への種菌接種を行うことを特徴とすれば、一台の接種
装置によって行う種菌接種において隣接する栽培瓶を含
まない栽培瓶群に接種するので、確実に種菌瓶保持機
構、種菌掻出機構等において隣り合うホッパー同士や隣
り合う種菌瓶同士の間に十分な隙間ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。はじめに、本発
明に係る種菌接種機構を適用したきのこ種菌接種機全体
の概略構成とその動作について説明する。図1に、きの
こ種菌接種機の概略の外面図を示す。きのこ種菌接種機
は栽培瓶をコンテナに収納した状態で接種機にかけるよ
う構成したもので、コンテナ(図1では図示せず)は移
送装置9上に載置される。本種菌接種機では、種菌瓶1
01を倒立させて設け、掻き出した種菌を栽培瓶に接種
する2つの接種装置A1,A2が移送装置9の進行方向
(矢印)に沿って設置されている。各接種装置A1,A
2の下方の所定位置B1,B2が種菌を接種する種菌接
種位置である。
【0011】栽培瓶はキャップ封止した状態で接種機に
セットするから、種接種位置B1,B2の各々でキャッ
プを栽培瓶から外す操作、栽培瓶に一定量の種菌を落と
し込む操作、再度栽培瓶にキャップを被せる操作を行っ
ている。コンテナは栽培瓶の瓶間隔ごと間欠送りされ、
各接種装置では予め決められた位置に存する栽培瓶にの
み種菌を接種する。また、コンテナは自動的に間欠送り
されるから、前のコンテナに続いて順次コンテナを送り
込むことによって連続的に種菌接種することができる。
【0012】本実施形態での種菌接種の概略について、
図1と図2によって説明する。図2は、栽培瓶を収容し
たコンテナを上方から見たところを示す平面説明図であ
る。コンテナ12内に収容された栽培瓶10について、
まず接種装置A1が種菌接種位置B1において、コンテ
ナ12内の移送方向に直交する列のうちの所定の栽培瓶
10aから成る栽培瓶群xのみに接種する。本実施形態
では、進行方向を向いて左端の栽培瓶から、1つおきに
3本の栽培瓶10aを選択して栽培瓶群xとして接種す
るようにしている。また、移送装置9は栽培瓶列が、順
次種菌接種位置B1に位置するようにコンテナ12を定
寸送りする。種菌接種位置B1を全ての栽培瓶列が通過
したコンテナ12は、移送装置9により接種装置A2が
種菌を接種する種菌接種位置B2へ移送される。
【0013】種菌接種位置B2では、接種装置A2がコ
ンテナ12内の移送方向に直交する列のうちの、接種装
置A1で種菌接種されなかった所定の栽培瓶10bから
成る栽培瓶群yに種菌を接種する。本実施形態では、接
種装置A2は、進行方向を向いて左から2番目の栽培瓶
から、1つおきで3本の栽培瓶10bを選択して栽培瓶
群yとして接種するようにしている。こうして、コンテ
ナ内に収容されている栽培瓶10は、2台の接種装置A
1,A2を経て全てに種菌が接種される。なお、特許請
求の範囲で行といっているのは、移送方向に平行な方
向、すなわち列と直交する方向の概念である。
【0014】次に、図3〜図11にしたがってキャップ
脱着機構および種菌の接種部分の構成を説明する。図3
は、移送方向上流側の接種装置A1について、栽培瓶1
0を収納したコンテナ12をセットした状態を搬入側か
ら見た状態である。図4は、移送方向下流側の接種装置
A2について、接種装置A1側から移送されてきたコン
テナ12を搬入側から見た状態である。以下、接種装置
A1および接種装置A2の共通の構造について説明して
いく。14は接種機の基台で、コンテナ12は搬送方向
に平行に基台14に取り付けた支持板16上を循環して
移動するチェーン18に載置されて搬送される。支持板
16、チェーン18、チェーン18の駆動部(図示せ
ず)等によってコンテナの移送機構9を構成する。
【0015】20は搬送位置にあるコンテナ12の上方
で搬送面を幅方向に跨ぐようにして設置した支持枠体で
ある。支持枠体20はコンテナ12に収納した栽培瓶1
0の高さ位置よりも若干上方位置で跨ぐように設ける。
支持枠体20には定寸送りされる栽培瓶10を肩部でお
さえる瓶おさえ機構と栽培瓶10に装着したキャップ1
1を脱着するキャップ脱着機構24を設置する。
【0016】瓶おさえ機構は種菌を接種する位置まで移
動してきた栽培瓶をその肩部で押さえることによって栽
培瓶10をまっすぐ起立させて支持し、キャップ11を
外す際の栽培瓶10の浮き上がりを防止しようとするも
のである。また、これによって各々の栽培瓶10を正確
に位置決めして確実に種菌接種できるようになる。すな
わち、種菌を接種する際に栽培瓶10が斜めになってい
ると瓶口が接種位置からずれ、種菌を落とした際に正確
に瓶口内に入らなくなって栽培瓶10の外に種菌がこぼ
れたりするからである。さらに、瓶おさえ機構によれば
栽培瓶10を停止位置で確実に停止させることができ
る。なお、図3,図4で80は種菌瓶から掻き落とされ
た種菌を各々の栽培瓶に導くためのホッパー、82は種
菌落としのシャッター、84は瓶口まで種菌をガイドし
て栽培瓶内に確実に種菌を落とすためのシューターであ
る。
【0017】ホッパー80、シャッター82、シュータ
ー84は各接種装置A1,A2の種菌を接種すべき、対
応する栽培瓶の上方にのみ設けられている。つまり、接
種装置A1では進行方向を向いて左端から1つおきに3
つの栽培瓶10aに対応する位置に設けられ、接種装置
A2では、進行方向を向いて左から2番目の栽培瓶から
1つおきに3つの栽培瓶10bに対応する位置に設けら
れているため、各接種装置A1,A2には、それぞれ3
つずつのホッパー80、シャッター82、シューター8
4が設けられている。
【0018】上述してきたように、本種菌接種機では、
ホッパー80等を、1台の接種装置で移送方向に直交す
る列の列中全ての栽培瓶に対応させて設けずに、所定の
栽培瓶のみに種菌を接種するように設けた。このため、
隣り合うホッパー80の間に隙間ができるようになり、
ホッパー80を直立させて設けることができたので、ホ
ッパー80を細径にすることも、栽培瓶列の中央側に向
かうように傾斜させることもなく構成できるために、種
菌が途中で引っかかってしまうことを防止し、確実な種
菌接種ができる。
【0019】また、シャッター82とシューター84に
ついても、1台の接種装置で移送方向に直交する栽培瓶
列の列中全ての栽培瓶に対応させて設けることがなく、
隣り合う同士の間に隙間ができるようにしたので、部品
を小型化する必要がないために設計上も有利であるし、
製造時の組み込みも容易である。
【0020】瓶おさえ機構は図3,図4に示すように種
菌接種位置まで移送された栽培瓶10の肩部を瓶押さえ
板22で下方に押さえつけて栽培瓶10を支持する。図
5は瓶押さえ板22で栽培瓶10を押さえる様子を示し
ている。図5の栽培瓶10は種菌を接種するシューター
84の直下位置にある状態である。瓶押さえ板22はキ
ャップ脱着機構が後記するように栽培瓶10のキャップ
位置の上方に位置する関係でコンテナ搬入側から接種位
置の栽培瓶に向けてその先側を延ばすように配置してい
る。瓶押さえ板22はこのように隣り合った栽培瓶では
1枚で両側の栽培瓶を押さえるようにし、外側の栽培瓶
10についてはそれぞれの外側に1枚ずつ設けてどの栽
培瓶10も両側の肩部で押さえるようにしている。
【0021】コンテナ12を定寸送りする際は瓶押さえ
板22を離してフリーに栽培瓶10が通過できるように
する。このように瓶押さえ板22は種菌接種とタイミン
グを合わせて栽培瓶10を押さえるようにするが、この
瓶押さえ板22を動作させる方法として本例では図6に
示すように支持枠体20に横設した支持軸24に回動板
体26を回動自在に取り付け、駆動ロッド28を上下動
させることによりアーム30を介して回動板体26を回
動させ、これによって回動板体26に取り付けた瓶押さ
え板22を押動させるようにした。瓶押さえ板22はス
プリング32を介して回動板体26に取り付け、栽培瓶
10に対してある程度の弾性力をもって押さえるように
している。瓶押さえ板22は栽培瓶のサイズに応じて設
置高さ位置や間隔を設定し、瓶数に応じて設置数を変え
るようにする。
【0022】瓶押さえ機構は上記のように種菌を接種す
る際に栽培瓶を正立させて保持するためのものである
が、前記キャップ脱着機構も、キャップの脱着機能とと
もに栽培瓶を正置させて確実に種菌を落とし込む機能と
を備えている。続いて、キャップ脱着機構について説明
する。図3,図4で、40はキャップ脱着機構に設けた
押さえローラである。押さえローラ40はコンテナ12
とともに搬送される栽培瓶10のキャップ10aの上面
を押接するローラで、各接種装置A1,A2ではコンテ
ナ12内の栽培瓶列のうち、それぞれの接種装置におい
て種菌を接種する所定の栽培瓶のみを脱着できるように
対応して配置している。このため、隣合うキャップ脱着
機構同士で十分な隙間ができ、構成部材を小型化しなく
ともよい。本実施形態では、図2に示したように接種装
置A1では進行方向を向いて左端から1つおきに3つの
栽培瓶に対応する位置に設けられ、接種装置A2では、
進行方向を向いて左から2番目の栽培瓶から1つおきに
3つの栽培瓶に対応する位置に設けられている。すなわ
ち、各接種装置A1,A2には、1列に押さえローラ4
0は3つ設けている。なお、押さえローラ40は滑り防
止のため外面をゴムローラとしている。
【0023】上記押さえローラ40は1本の支持軸42
に各々固定し、支持軸42の両端は支持枠体20に回動
可能に取り付けた反転アーム44に軸支する(図9)。
この反転アーム44は一端側が駆動ロッド45に係止さ
れ、コンテナ12の搬送方向と平行な鉛直面内で回動す
る。図7は押さえローラ40が栽培瓶10のキャップ上
面を押さえている様子を示す。46は押さえローラ40
の両側に配置した支持アームである。支持アーム46の
両端は前記反転アーム44に固定して支持する。すなわ
ち、押さえローラ40は支持軸42および支持アーム4
6に支持されて搬送面から所定高さ位置で搬送面を横断
するように設置される。
【0024】図8に前記押さえローラ40を支持する支
持軸42および支持アーム46の上面図を示す。押さえ
ローラ40は上記のように支持軸42に固定して支持す
るが、支持軸42は、支持アーム46の上端面に横架さ
れた連結板48に取り付けられたスプリング50により
常時下方に付勢されている。前述したように支持軸42
の両端は反転アーム44に取り付けられるが、反転アー
ム44の取り付け位置で支持軸42は長孔によって支持
され(図9)、スプリング50に付勢されつつ上下方向
に若干可動に支持されている。図7(b) はキャップ11
をはずすために支持アーム46が若干持ち上がった状態
を示すが、上記スプリング50によって支持軸42を付
勢したことによって支持アーム46の上動に対して相対
的に押さえローラ40が下がり、キャップ11の上面を
押さえる作用をなすことを示している。
【0025】上述したように押さえローラ40は栽培瓶
のキャップ11を上面から押さえて栽培瓶10を正立さ
せ、正立した状態でキャップ11を外すようにするため
のものである。したがって、押さえローラ40でキャッ
プ11の上面を押さえる際に押さえローラ40の押さえ
操作によって栽培瓶10が傾斜したりしないようにする
必要がある。このため、実施例の装置では、後記するよ
うに、押さえローラ40を栽培瓶10の搬送方向に合わ
せて回転させ、栽培瓶10が搬送される際の移動速度と
押さえローラ40の周速度とを一致させるよう設定して
いる。
【0026】前記瓶押さえ板22は、栽培瓶10が種菌
接種位置まで移動してきた際に栽培瓶10を正立させる
ために栽培瓶10の肩部を押さえるが、上記の押さえロ
ーラ40はコンテナ12に収納された栽培瓶10のキャ
ップ位置に高さを合わせてセッティングし、搬入側から
種菌接種位置まで栽培瓶10が移動してくる際にキャッ
プ11の前端縁からキャップ上面に乗り、キャップ上面
で転動しつつキャップ11を押さえるように作用する。
栽培瓶10がちょうど種菌接種位置まで移動したときに
押さえローラ40がキャップ上面の中央部を押さえるよ
うに位置設定する。
【0027】栽培瓶10はコンテナ12に収納されて搬
送されるから、搬送時の振動等で若干揺動することが避
けられない。しかしながら、上記のように瓶押さえ板2
2で栽培瓶10の肩部を押さえ、かつ押さえローラ40
をキャップ上面で転動させるようにして瓶を押さえるこ
とによって栽培瓶10を種菌接種位置で確実に正立して
支持することができる。
【0028】押さえローラ40の回転速度を栽培瓶10
の移動速度に一致させるのは、押さえローラ40がキャ
ップ上面を押接した際に栽培瓶10が倒れたりせず正立
したまま移動できるようにするために必要な条件であ
る。図3および図4で54、56は押さえローラ40を
取り付けた支持軸42を回転駆動するためのギヤであ
る。支持軸42は反転アーム44に軸支されギヤ54に
連繋して回転する。ギヤ56はチェーンによって回転駆
動される。押さえローラ40がキャップ11上面を押圧
する位置にあるとき、ギヤ54がギヤ56に噛合し、押
さえローラ40が回転されるのである。押さえローラ4
0の周速度はギヤ比等を適宜設定して栽培瓶の搬送速度
に一致するよう設定する。
【0029】図7で、60は支持アーム46の下面に取
り付けた押さえ爪である。押さえ爪60は図のように隣
接する栽培瓶のキャップ11間に位置するよう支持アー
ム46の下面に取り付ける。押さえ爪60は栽培瓶10
からキャップを外す際にキャップ11の側方に張り出す
上縁部分に下面から当接してキャップを外すように作用
する。実施例では押さえ爪60がキャップを確実に係止
するようキャップ11外周の曲率にあわせて平面形状が
若干円弧状に形成した。図3および図4のように、押さ
え爪60は、各接種装置A1,A2における栽培瓶列の
うち、それぞれの接種装置において種菌を接種する所定
の栽培瓶の両側にのみ設けられている。かかる押さえ爪
60は、接種すべき各々の栽培瓶10について、各々の
キャップの両側に配置し、栽培瓶が搬送される際にキャ
ップにあたらないようにキャップ10aの上縁からやや
下がった細径部分を通過するように設定している。
【0030】種菌接種位置まで移動してきた栽培瓶10
は図7(a) に示すようにキャップ11の上面が押さえロ
ーラ40で押さえられるとともに、キャップ11の両側
に押さえ爪60が位置したところで停止し、この状態か
ら支持アーム46が反転アーム44の反転開始するとと
もに上昇しはじめる。なお、押さえローラ40の回転は
コンテナ12の搬送と連動しており、種菌接種の状態で
コンテナ12が停止している際には押さえローラ40は
回転停止している。図7(b) は支持アーム46がわずか
に上昇して押さえ爪60がキャップ11の外周縁に当接
した状態である。前述したように押さえローラ40はス
プリング50によって下方に付勢されているから、支持
アーム46が上昇すると押さえローラ40がキャップ1
1の上面を押圧し、押さえ爪60と押さえローラ40と
でキャップ11が挟圧支持される。
【0031】図7(b) に示すようにキャップ11を押さ
え爪60と押さえローラ40とで挟んだ状態でさらに支
持アーム46を上昇させることにより、栽培瓶10はそ
の肩部で瓶押さえ板22によって押さえられているから
栽培瓶の本体がコンテナ12上に残ってキャップ11が
はずされる。図9はコンテナ12の最前列の栽培瓶10
が種菌接種位置まで移動してキャップ11を瓶口からち
ょうど外す状態を側面方向から見た状態である。押さえ
ローラを支持する支持軸42は図のように反転アーム4
4の長孔43に軸支され、これによって支持軸42が上
下に可動する。
【0032】反転アーム44は搬送面の側面に設けた支
持枠体20に軸44aを支点として回動可能に軸支す
る。駆動ロッド45は支持アーム46を取り付けた側と
は反対側の反転アーム44の端部に取り付け、駆動ロッ
ド45を上下方向に押動することによって反転アーム4
4が反転移動する。図9は押さえローラ、支持アーム等
のキャップ把持機構がキャップの上部に位置する状態
で、図示の状態から駆動ロッド45が下動すると、反転
アーム44が反時計方向に回動開始し、図7(b) に示す
ように押さえ爪60と押さえローラ40とでキャップ1
1を把持し、キャップ11を瓶口からはずして上方に上
昇する。
【0033】図10は反転アーム44が反転してキャッ
プ11が上位置まできた状態を示す。キャップ11は押
さえローラ40と押さえ爪60によって把持されてい
る。キャップ11は反転アーム44に支持されて持ち上
げられることによって、図10に示すように栽培瓶10
の側方位置に退避し、栽培瓶10の瓶口上方に空きスペ
ースを設けることによって栽培瓶10への種菌接種を可
能にする。
【0034】種菌接種の際には種菌を導入するホッパー
80およびシューター84が栽培瓶10の瓶口の直上に
位置する。シューター84はホッパー80から落下する
種菌を栽培瓶10の瓶口内に確実にガイドして落とすた
めに設けているが、このシューター84は栽培瓶からキ
ャップ11をはずして側方にキャップを退避させた際に
ちょうど瓶口上方に位置するようにしている。図9に示
すように栽培瓶10からキャップ11を外す前の状態で
はシューター84は栽培瓶10とは離れてコンテナ搬出
側に位置している。
【0035】シューター84は各接種装置A1,A2で
栽培すべき各々の栽培瓶10ごとに1つずつ設けるが、
各々のシューター84はシューター支持板70に取り付
け、シューター支持板70はその両側位置で突出入自在
に支持するガイドロッド72によって支持する。74は
シューター支持板70と反転アーム44との側面間を連
絡する連結ロッドである。
【0036】連結ロッド74は反転アーム44とシュー
ター支持板70とを連動して移動させるために設けたも
ので、図9に示す状態から反転アーム44が上位置に向
けて反転開始すると、それとともに連結ロッド74によ
ってシューター支持板70が種菌接種位置の栽培瓶10
に向けて引き出される。反転アーム44の反転位置と連
結ロッド74およびシューター84の配置位置関係を適
当に設定することによって、図10に示すように、反転
アーム44が反転してキャップ11が持ち上げられたと
ころでシューター84がガイドロッド72によって支持
されて栽培瓶10の瓶口まで引き出されるようにするこ
とができる。
【0037】シューター84は栽培瓶が通過する際の妨
げにならないよう栽培瓶10の瓶位置よりもやや高い位
置にセットするから、図10のように栽培瓶10の瓶口
まで引き出した際にはシューター84と栽培瓶10の瓶
口との間に若干隙間が生じる。種菌が栽培瓶10からこ
ぼれたりしないようにするためにはシューター84と瓶
口との隙間をなくして、隙間部分から種菌が外部にこぼ
れないようにする必要がある。このため、実施例の装置
では種菌を接種する際にシューター84をやや沈み込ま
せて瓶口付近へシューター84の下縁部を接近させるこ
とが必要である。このため、シューター84を上下動さ
せる上下動機構が設けられている。なお、シューター8
4はろうと状に形成されているが、一方の上縁の半周部
分に種菌を導入するための突縁84aが設けられてい
る。
【0038】シューター84を上下動させる上下動機構
は、シャッター82の開閉に連動して回動するL字アー
ム76と、L字アーム76の一端76aとガイドロッド
72を支持する支持体77との間に設けた押し下げアー
ム78と、支持体77を押し下げる押し下げロッド79
によって構成される。
【0039】図10に示すように、反転アーム44の反
転によって引き出されたシューター84はガイドロッド
72によって支持されて栽培瓶10の瓶口上方に位置
し、次いで押し下げロッド79によって支持体77の先
端側が下方に押し下げられる。支持体77が押し下げら
れるとガイドロッド72の先端側が降下し、図11に示
すように瓶口方向にシューター84の下縁部が接近す
る。
【0040】L字アーム76の他端76bにはチェーン
85の一端が取り付けられている。チェーン85はスプ
ロケット91を介し、他端がスプリング93によって引
っ張られている。押し下げロッド79による支持体77
の押し下げ操作は押し下げアーム78を介してL字アー
ム76を図10で時計回り方向に回動させる。L字アー
ム76が回動することによって、チェーン85により回
転されるスプロケット91に取り付けられたシャッター
82が下方に回動され、ホッパー80の下端落下口が開
放される。図11はシャッター82が開放して瓶口内に
種菌が接種される状態である。L字アーム76に取り付
けたチェーン85は若干たるみをもたせて取り付け、押
し下げロッド79によってシューター84を降下させる
動作にやや遅れてシャッター82が開放するようにして
いる。こうして、シューター84を瓶口内まで誘導して
瓶内に確実に種菌を導入でき、確実な種菌接種が可能に
なる。
【0041】なお、実際の種菌接種機はコンテナ12に
収納する栽培瓶10の瓶数、あるいは栽培瓶のサイズ、
キャップの径サイズ等に応じて瓶押さえ板22の配置位
置、あるいは配置数、押さえローラ40の配置数あるい
は配置位置、押さえローラ40の回転速度、またホッパ
ー80、シューター84の配置等を適宜設定して設計す
るものであり、これによって種々製品の対応することが
できる。
【0042】図12〜図14は、シュータ84とシュー
タ84の種菌落下口に取り付けられた種菌接種用のセン
サ92を示している。94は、そのセンサ92の取付板
であり、3個のシュータ84下端に固定され、シュータ
84の下端部が挿通する透孔を有する。96は、センサ
取付板であり、各シュータ84の落下口に対応する透孔
97を有する。この各透孔97の両側に位置して発光部
92a.92bから成るセンサ92が取り付けられてい
る。センサ取付板96は、取付板94の下面に着脱自在
に取り付けられている。すなわち、一端側で取付板94
に回動可能に係止(フック部により)され、他端側に設
けたストッパ98により取付板94の他端側に係止され
るのである。このように、センサ取付板96を着脱可能
に設けることによって、センサ92が故障した場合に交
換が可能であると共に、センサ92やセンサ取付板96
を取り外した状態で殺菌が行える。
【0043】なお、シュータ84の下部はセンサ取付板
96の透孔97を挿通して下方に突出するように設け
て、栽培瓶10の瓶口に進入するようにすると種菌が外
方にこぼれないので有利である。この場合には、発光部
92a,発光部92bに対応するシュータ84の部位に
スリット(図示せず)を設けて発光部92aからの光が
シュータ84内に進入可能なようにする。センサ92に
より、種菌がシュータ84の下端落下口を通過(落下)
して確実に各栽培瓶10内に落とし込まれたか検出でき
る。種菌が落下しないシュータ84が検出された場合に
は、図示しない制御部により警報(ブザー等)が発せられ
る。これにより、作業員は、種菌瓶が空になったか、種
菌がその落下通路上で詰りを生じて落下しないのか等の
異常を確認でき、異常に対処できる。
【0044】反転アーム44を元位置方向に戻し反転す
ることによって、シューター84が元位置方向へ戻り移
動し、キャップ11は反転アーム44で支持されて瓶口
まで降下する。そして、瓶口付近まで降下したキャップ
11は図9の状態に戻り、瓶口にキャップが押圧されて
栽培瓶10にキャップ11が装着される。押さえローラ
40は図7(a) に示すようにキャップ11の上面に当接
して押圧するとともにキャップ上で回転して、接種後の
栽培瓶10を前送りする。
【0045】こうして、1回の種菌接種操作が完了す
る。なお、種菌は1回の接種ごと種菌瓶から所定量ずつ
種菌が削られてホッパー80内に落とされ、ホッパー8
0から1回ごと栽培瓶内に移入される。コンテナ12は
種菌の接種操作に合わせて定寸送りされる。コンテナ1
2の搬送は栽培瓶10が種菌接種位置にきたことをセン
サー90で検知することによって制御される。すなわ
ち、種菌接種後、コンテナ12が移動して次の栽培瓶1
0が種菌接種位置にきたことをセンサー90が検知する
とコンテナ12の搬送が一時停止され、上述した一連の
操作によって種菌が接種される。こうして、自動的にコ
ンテナ12を間欠送りしながら、1つの接種装置におい
て、コンテナ12内の接種すべき栽培瓶10に種菌が接
種され、次の接種装置へ移送されるかまたはコンテナ内
12内の全ての栽培瓶10に種菌が接種されて種菌接種
機から排出される。
【0046】続いて接種装置の種菌瓶保持機構について
説明する。種菌瓶保持機構は、種菌瓶供給部、種菌瓶保
持部、種菌瓶回転部等から構成される。図15は、接種
装置A1についてのみ記載しているが、接種装置A2の
構成も接種装置A1の構成と同じであるため、接種装置
A2についての説明は省略する。100は種菌瓶供給部
であり、図示のごとく、4列の種菌瓶101を載置可能
になっている。102は種菌瓶保持部であり、前記ホッ
パー80の上方に位置して、種菌瓶供給部100から一
列ずつ供給される種菌瓶101からその下方に配置され
た公知の機構からなる種菌掻出部104により種菌が所
要量ずつ掻出され、ホッパー80に落下されるようにな
っている。種菌瓶保持部102では種菌瓶101をその
軸線を中心として回転させる種菌瓶回転部105を備え
る。
【0047】106、106はレールであり、コンテナ
搬入側、種菌掻出部104の上方で、かつ両側方に位置
して平行に配設されている(図18)。レール106
の、種菌掻出部104の上方に位置する部分はほぼ水平
に設けられ、ホッパー80およびコンテナ搬入部の上方
に位置する部分は、コンテナ搬入部方向に向けて低くな
るように傾斜して設けられている。各レール106、1
06内にはレール106に沿って移動可能にチェーン1
08、108が配置されている。各チェーン108、1
08にはレール106の屈曲部付近に基台に回転自在に
設けられたスプロケット109が噛合しており、このス
プロケット109が図示しない正逆モータによって回転
駆動されることによってチェーン108、108はレ−
ル106に沿って往復動可能となっている。
【0048】110は支持台であり、両チェーン10
8、108間に4個平行に配置されている。すなわち各
支持台110の両端は連結金具により両チェーン10
8、108に連結され、チェーン108、108が移動
することによって、各支持台110はレール106、1
06に沿って移動可能となる。なお支持台110は連結
金具を介してチェーン108に着脱自在に設けることも
好適である。この場合連結金具は例えば支持台110側
に突ピンを、チェーン108側に突ピンを上方から受入
れ可能な凹部を有する受け金具で構成することができる
(図示せず)。あるいは逆にチェーン108側に突ピン
を、支持台110側に突ピンを下方から受け入れる凹部
を有するもので構成できる。
【0049】また、上記ではチェーン108をレール1
06に沿って往復動するよう構成したが、各チェーン1
08をエンドレスに設けて回転するようにしてもよい。
この場合、レール106の下方に戻り側のチェーンを通
すことによって空間的な障害をなくすことができる。チ
ェーン108がレール106の下側を走行する位置では
支持台110はチェーンから外しておくのである。
【0050】次に、各支持台110には、3個の透孔が
形成され、この透孔内には、図16に示すベアリング1
12がはめ込まれている。3個の透孔は、各接種装置A
1,A2において種菌を接種する各栽培瓶に対応して栽
培瓶の真上に位置するように設けられている。ベアリン
グ112内には、図17に示す回転リング114が着脱
自在にはめ込まれ、回転リング114はベアリング11
2により軸線を中心としてスムーズに回転するようにな
っている。この回転リング114には、種菌瓶101の
瓶口が嵌入可能となっている。したがって、種菌瓶10
1は瓶口を下にして、倒立して回転リング114に装着
可能となる。したがって、種菌瓶101は、種菌掻出部
104の上方に、4列に載置可能となっている。もちろ
んこの列数に限定するものではない。
【0051】次に種菌瓶保持部102および種菌瓶回転
部105の機構について説明する。種菌瓶保持部102
および種菌瓶回転部105は前記したようにホッパー8
0の上方に位置して配置されている。種菌瓶保持部10
2は、種菌掻出部104によって種菌が種菌瓶101か
ら掻出される部位であり、前記のように支持台110上
に載置された種菌瓶101が、チェーン108が駆動さ
れることによって支持台110と共に、当該位置に搬入
される部位である。支持台110が当該位置に至ると図
示しないセンサーによって検出され、チェーン108の
駆動が停止されて、一列の種菌瓶101が当該位置にセ
ットされる。
【0052】かかる種菌瓶保持部102では、各接種装
置A1、A2の種菌を接種すべき栽培瓶の上方にのみ種
菌瓶101が設けられている。つまり、接種装置A1で
は進行方向を向いて左端から1つおきに3つの栽培瓶に
対応する位置に種菌瓶101が設けられ、接種装置A2
では、進行方向を向いて左から2番目の栽培瓶から1つ
おきに3つの栽培瓶に対応する位置に種菌瓶101が設
けられている。
【0053】116は種菌瓶回転部105の一部をなす
昇降台であり、後記する昇降機構により、種菌瓶保持部
102にある種菌瓶101の上方で、種菌瓶101に向
かって接離動される。前記レール106はこの昇降台1
16の前後方向に延びるよう基台に支持されているので
ある。上記昇降機構は次のようになっている。すなわ
ち、118は、両レール106の外側に位置して基台に
支持された支持板である。この各支持板118の内側に
はガイドポール119が設けられ、このガイドポール1
19にスライド自在に外嵌されたスライド駒120にス
テー122を介して前記の昇降台116が連結されてい
る。スライド駒120には、支持板118に設けた上下
方向の長孔123(図15)を挿通して、連結桿124
の一端側が連結されている。連結桿124の他端側はク
ランク板126に連結されている。このクランク板12
6がモータ128(図19)によって回転されることに
よるクランク機構を介して昇降台116が昇降されるこ
とが理解される。
【0054】昇降台116の下面側には種菌瓶101の
把持機構が設けられている。まず、昇降台116の、各
種菌瓶101に対応する位置に、回転軸130が昇降台
116を貫通して、かつ軸線方向に若干移動可能に軸受
け131に回転自在に支持されている。回転軸130の
下端には昇降台116の下面と若干の間隙を存して回転
板132が固定されている。回転板132と昇降台11
6下面との間の回転軸130上には、スプリング134
が弾装(介装)されていて、回転板132を昇降台11
6から離反する方向に付勢している。回転軸130の他
端側にはスプロケット136が嵌着されており、回転板
132、したがって回転軸130がスプリング134に
付勢されることによって、スプロケット136が軸受け
131に当接している。スプリング134は必ずしもコ
イルスプリングでなくともよく、板バネその他の付勢手
段であってもよい。
【0055】回転板132には3個の把持爪138が1
20度の間隔をおいて配置されている(1つは不可
視)。把持爪138はほぼL字状に形成されていて、そ
の屈曲部近傍の両側縁から外方に起立して設けた支持片
138aに、回転板132の周縁部に設けた軸139を
挿通することによって、軸139に回動自在に支持され
ている。3つの把持爪138の一方の延出片138b
は、種菌瓶101を側方から囲むよう位置し、他方の延
出片138cは種菌瓶101の底面上に位置する。14
0はほぼコの字状をなす板バネであり、一方の片で回転
板132状に固定され、他方の片が把持爪138の他方
の延出片138c上面を押圧していて、常時は3つの把
持爪138の一方の延出片138bが外方に開くように
している。
【0056】また把持爪138の他方の延出片138c
には、ナットにより下面側への突出長さが調整可能な調
整ネジ142が螺合されている。この調整ネジ142の
突出長さを変えることで、把持爪138による種菌瓶1
01の把持力を調整することができる。図19に示すよ
うに昇降台116の一端側には駆動モータ144が固定
され、その回転軸端に設けたスプロケットと前記スプロ
ケット136には適宜アイドラースプロケットを介して
チェーン146が掛け渡され、回転軸130を同一回転
方向に回転させるようになっている。回転板132、板
バネ140、把持爪138、調整ネジ142、スプリン
グ134等によって種菌瓶の把持装置を構成する。な
お、上記では回転軸130をチェーンにより駆動するよ
うにしたが、ギヤ機構により回転させることができるこ
とはもちろんである。この場合、前記したように回転軸
130を軸方向に若干移動可能に設けた場合のギヤ間の
ずれをギヤの厚みでカバーすることができて好適であ
る。
【0057】種菌瓶101のセット位置への供給は次の
ようになされる。すなわち、昇降台116はまず上昇さ
れている。そして、図示しない駆動モータが駆動される
ことによりチェーン108がレール106に沿って移動
され、これにより支持台110が種菌掻出し位置である
セット位置まで移動され、この位置を図示しないセンサ
ーにより検出されて駆動モータが停止され、したがって
チェーン108の移動が停止され、支持台110に載置
された4個一列の種菌瓶101がセット位置にセットさ
れる。この状態でモータ128が駆動されて昇降台11
6が当該セット位置にある種菌瓶101方向に下降(移
動)される。すると、まず把持爪138の他方の延出片
138cの調整ネジ142の下端が種菌瓶101の底面
に当接し、これにより把持爪138は軸139を中心と
して内方へ回動し、一方の延出片138bにより各種菌
瓶は三方から側壁を挟み込まれることになる。
【0058】このようにして種菌瓶101は把持爪13
8によって三方から挟み込まれ、把持されることにな
る。なお、種菌瓶101は栽培瓶10と同様にブロー成
形によって成形されているため、大きさ(直径)にバラ
ツキがあり、また多少の変形も生じている可能性がある
が、これらのバラツキはスプリング134によって吸収
されることが理解されよう。すなわち、昇降台116
は、スプリング134が多少圧縮加減となる位置まで種
菌瓶101方向に移動される。したがって多少径が小さ
い、あるいは変形している種菌瓶であっても把持爪13
8によって十分把持されると共に、逆に径の大きな種菌
瓶の場合は、把持爪138の一定以上の食い込みがスプ
リング134によって吸収されるから、瓶の破壊や変形
が免れる。
【0059】上記のようにセッティングされた後、駆動
モータ144が駆動され、これにより種菌瓶101は把
持爪138により把持されたまま軸線を中心として回転
される。種菌瓶101の口部側はベアリング112に嵌
入された回転リング114に支持されるから、種菌瓶1
01は軸振れもなく極めてスムーズに回転される。この
ように回転される種菌瓶101内に、種菌掻出部104
側から掻出刃(図示せず)が公知の機構により回転され
つつ上昇、進入し、所定量の種菌が掻出されてホッパー
80内に落下されるのである。このように掻出された種
菌は前記したようにして栽培瓶10内に供給される。
【0060】なお、種菌瓶101が空になると、栽培瓶
10に種菌が供給されなくなるから、これを前記したセ
ンサー92が検出し、警報を発する。同時に種菌瓶10
1の回転は停止される。作業者は種菌瓶101が空にな
ったことを確認すると、駆動モータ128を駆動し、昇
降台116を上昇させて把持爪138による種菌瓶10
1の把持を解除し、しかる後駆動モータを駆動してチェ
ーン108を移動し、次の列の種菌瓶101を種菌瓶保
持部102にセットする。このようにして連続的に種菌
の接種を行うことができる。
【0061】空になった種菌瓶101は次々とコンテナ
搬入部側に送り込まれる。4列全ての種菌瓶101が空
になったら、種菌瓶101を交換すればよい。なお、支
持台110をチェーン108に着脱自在に設けた場合、
取り外してある支持台110にあらかじめ種菌瓶101
をセットし、この種菌瓶101をセットした支持台11
0ごとチェーン108にセットするようにすることもで
きる。
【0062】上述してきた実施形態では、2台の接種装
置を移送方向に沿って設け、各接種装置でそれぞれ1列
中の1つおきに3つの栽培瓶に種菌を接種するようにし
ていた。 しかし、本発明はこの構成に限定されるわけ
ではなく、3台以上の接種装置を設けてもよく、また各
接種装置で接種する栽培瓶を1列中の1つおきに選択し
たものでなくともよい。
【0063】以上本発明につき好適な実施例を挙げて種
々説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を
施し得るのはもちろんである。
【0064】
【発明の効果】本発明に係るきのこ種菌接種機によれ
ば、複数本の種菌瓶を倒立させて保持する種菌瓶保持機
構と、種菌瓶保持機構に保持された種菌瓶から、種菌接
種位置に送り込まれた栽培瓶へ種菌を所要量ずつ掻き落
とす種菌掻出機構と、種菌接種位置に送り込まれた栽培
瓶のキャップを脱着するキャップ脱着機構とから成る接
種装置を前記コンテナの送り方向に沿って複数台設け、
各接種装置は、他の接種装置に対して、送り込まれる栽
培瓶の送り方向に対して直交する列内の、異なる行から
なる栽培瓶群へ種菌接種を行い、各接種装置の種菌瓶保
持機構は、各種菌接種位置において接種すべき、対応す
る各栽培瓶群の配列に合わせて種菌瓶を倒立させて保持
する。このため、栽培瓶の上方に位置している種菌瓶保
持機構、種菌瓶掻出機構、キャップ脱着機構等を、一列
分の栽培瓶に対応する個数を設置しなくともよく、ホッ
パー等を栽培瓶列の中央側に傾斜させたりする必要が無
いため、種菌をホッパー部内に詰まらせずに確実に栽培
瓶内部に種菌を落としこむことができる。また、種菌瓶
掻出機構、キャップ脱着機構等の構成を小型化しなくと
もよくなり、種菌接種機製造時の手間も省くことができ
るという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】種菌接種機の一実施例の全体構成を示す外面図
である。
【図2】種菌接種の概要を示すためにコンテナを上方か
らみた平面説明図である。
【図3】種菌接種機で接種装置A1をコンテナの搬入側
から見た説明図である。
【図4】種菌接種機で接種装置A2をコンテナの搬入側
から見た説明図である
【図5】栽培瓶を瓶押さえ板で押さえた状態を示す説明
図である。
【図6】瓶押さえ板による押さえ動作を示すための説明
図である。
【図7】栽培瓶のキャップを押さえローラで押さえた状
態を示す説明図である。
【図8】押さえローラおよび支持アームの上面図であ
る。
【図9】種菌接種機でキャップをはずす直前の状態を示
す側面図である。
【図10】種菌接種機でキャップをはずした状態の側面
図である。
【図11】種菌接種機で種菌を接種する状態を示す側面
図である。
【図12】シュータ下部を示す正面図である。
【図13】センサ取付板の着脱機構を示す説明図であ
る。
【図14】センサ取付板の底面図を示す。
【図15】種菌瓶供給部を示す説明図である。
【図16】ベアリングと回転リングを示す説明図であ
る。
【図17】回転リングの説明図である。
【図18】種菌瓶保持部および回転部を示す正面図であ
る。
【図19】種菌瓶保持部および回転部を示す正面図であ
る。
【図20】種菌瓶回転部を示す説明図である。
【図21】1台の接種装置で一列全ての栽培瓶に種菌を
接種する種菌接種機を示す説明図である。
【符号の説明】
A1,A2 接種装置 B1,B2 種菌接種位置 x,y 栽培瓶群 10 栽培瓶 11 キャップ 12 コンテナ 18 チェーン 20 支持枠体 22 瓶押さえ板 28 駆動ロッド 32 スプリング 40 押さえローラ 42 支持軸 43 長孔 44 反転アーム 45 駆動ロッド 46 支持アーム 50 スプリング 60 押さえ爪 70 シューター支持板 72 ガイドロッド 79 押し下げロッド 80 ホッパー 82 シャッター 84 シューター 90 センサー 92 センサー 94 取付板 96 センサー取付板 97 透孔 100 種菌瓶供給部 101 種菌瓶 102 種菌瓶保持部 104 種菌掻出部 105 種菌瓶回転部 106 レール 108 チェーン 110 支持台 116 昇降台 130 回転軸 132 回転板 134 スプリング 136 スプロケット 138 把持爪 140 板バネ 144 駆動モータ 146 チェーン 150 アーム 152 回動軸 154 カム 158 モータ 160 スプロケット 162 チェーン 164 凹部 166 付勢手段 168 アーム 170 スプリング 172 ストッパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数列の栽培瓶が収容されたコンテナ
    を、移送機構により栽培瓶の一列ごとに順次種菌接種位
    置へ定寸送りするきのこ種菌接種機において、 複数本の種菌瓶を倒立させて保持する種菌瓶保持機構
    と、 該種菌瓶保持機構に保持された種菌瓶から、前記種菌接
    種位置に送り込まれた栽培瓶へ種菌を所要量ずつ掻き落
    とす種菌掻出機構と、 前記種菌接種位置に送り込まれた栽培瓶のキャップを脱
    着するキャップ脱着機構とから成る接種装置を前記コン
    テナの送り方向に沿って複数台設け、 前記各接種装置は、他の接種装置に対して、送り込まれ
    る栽培瓶の送り方向に対して直交する列内の、異なる行
    からなる栽培瓶群へ種菌接種を行い、 前記各接種装置の種菌瓶保持機構は、各種菌接種位置に
    おいて接種すべき、対応する各栽培瓶群の配列に合わせ
    て種菌瓶を倒立させて保持することを特徴とするきのこ
    種菌接種装置。
  2. 【請求項2】 前記接種装置は2台であって、各接種装
    置は、栽培瓶列内の一行おきからなる異なる栽培瓶群へ
    の種菌接種を行うことを特徴とする請求項1記載のきの
    こ種菌接種機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002049416A1 (fr) * 2000-12-19 2002-06-27 Nippon Seiki Co.,Ltd Dispositif permettant l'ensemencement avec du mycelium liquide

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