JP2001247724A - ポリオレフィン系樹脂複合組成物 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂複合組成物Info
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- JP2001247724A JP2001247724A JP2000063810A JP2000063810A JP2001247724A JP 2001247724 A JP2001247724 A JP 2001247724A JP 2000063810 A JP2000063810 A JP 2000063810A JP 2000063810 A JP2000063810 A JP 2000063810A JP 2001247724 A JP2001247724 A JP 2001247724A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】優れた木質調の外観を有すると共に、曲げ強
度、耐久性等の物性について十分に高められた成形品を
得ることができるポリオレフィン系樹脂複合組成物を提
供することである。 【解決手段】本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物
は、ポリオレフィン系樹脂、植物系充填材、及びポリオ
レフィンブロックとアクリル酸もしくはメタクリル酸又
はこれらのエステルのうち1種以上の重合体を主成分と
するブロックとのブロック共重合体を含有することを特
徴とする。
度、耐久性等の物性について十分に高められた成形品を
得ることができるポリオレフィン系樹脂複合組成物を提
供することである。 【解決手段】本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物
は、ポリオレフィン系樹脂、植物系充填材、及びポリオ
レフィンブロックとアクリル酸もしくはメタクリル酸又
はこれらのエステルのうち1種以上の重合体を主成分と
するブロックとのブロック共重合体を含有することを特
徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物系充填材を含
有するポリオレフィン系樹脂複合組成物に関する。
有するポリオレフィン系樹脂複合組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィンのような熱可塑性
樹脂に木粉等の植物系充填材を添加した組成物を材料と
して、木質調の外観を有する成形物を得ようとする試み
が、種々行なわれてきた。しかし、ポリオレフィン系樹
脂に木質系充填材を添加した組成物を材料とする場合、
ポリオレフィン系樹脂と木質系充填材との間の界面密着
性が不十分であるため、得られる成形品の曲げ強度等の
物性が低下するという問題があった。この問題は、上記
した組成物について、植物系充填物の添加量が50重量
%以上となる場合に特に顕著となる。
樹脂に木粉等の植物系充填材を添加した組成物を材料と
して、木質調の外観を有する成形物を得ようとする試み
が、種々行なわれてきた。しかし、ポリオレフィン系樹
脂に木質系充填材を添加した組成物を材料とする場合、
ポリオレフィン系樹脂と木質系充填材との間の界面密着
性が不十分であるため、得られる成形品の曲げ強度等の
物性が低下するという問題があった。この問題は、上記
した組成物について、植物系充填物の添加量が50重量
%以上となる場合に特に顕著となる。
【0003】このような問題に対応するため、例えば、
特公昭59−30176号公報に開示されているような
改良組成が開発されている。この改良組成は、ポリオレ
フィン系樹脂と木粉とからなる主成分に、変性ポリオレ
フィン樹脂が添加されてなるものである。
特公昭59−30176号公報に開示されているような
改良組成が開発されている。この改良組成は、ポリオレ
フィン系樹脂と木粉とからなる主成分に、変性ポリオレ
フィン樹脂が添加されてなるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、変性ポリオレ
フィン樹脂が添加された組成物によっても、その成形品
について曲げ強度等の物性を十分に高めることはできな
い。この種の成形品については、さらなる物性の向上が
求められるところである。
フィン樹脂が添加された組成物によっても、その成形品
について曲げ強度等の物性を十分に高めることはできな
い。この種の成形品については、さらなる物性の向上が
求められるところである。
【0005】そこで、本発明では、優れた木質調の外観
を有すると共に、曲げ強度、耐久性等の物性について十
分に高められた成形品を得ることができるポリオレフィ
ン系樹脂複合組成物を提供することを目的とした。
を有すると共に、曲げ強度、耐久性等の物性について十
分に高められた成形品を得ることができるポリオレフィ
ン系樹脂複合組成物を提供することを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物は、ポ
リオレフィン系樹脂、植物系充填材、及びポリオレフィ
ンブロックとアクリル酸もしくはメタクリル酸又はこれ
らのエステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブ
ロックとのブロック共重合体を含有することを特徴とす
る。
ため、本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物は、ポ
リオレフィン系樹脂、植物系充填材、及びポリオレフィ
ンブロックとアクリル酸もしくはメタクリル酸又はこれ
らのエステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブ
ロックとのブロック共重合体を含有することを特徴とす
る。
【0007】上記した本発明のポリオレフィン系樹脂複
合組成物は、主成分としてのポリオレフィン系樹脂に、
ポリオレフィンブロックとアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸又はこれらのエステルのうち1種以上の重合体を主
成分とするブロックとのブロック共重合体(以下、「ポ
リオレフィン−アクリル系ブロック共重合体」とい
う。)が添加されているので、ポリオレフィンブロック
等のブロック共重合体のカップリング作用が発揮され
る。これにより、ポリオレフィン系樹脂と植物系充填材
との間の界面密着性が高められる。
合組成物は、主成分としてのポリオレフィン系樹脂に、
ポリオレフィンブロックとアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸又はこれらのエステルのうち1種以上の重合体を主
成分とするブロックとのブロック共重合体(以下、「ポ
リオレフィン−アクリル系ブロック共重合体」とい
う。)が添加されているので、ポリオレフィンブロック
等のブロック共重合体のカップリング作用が発揮され
る。これにより、ポリオレフィン系樹脂と植物系充填材
との間の界面密着性が高められる。
【0008】本発明で用いるポリオレフィン系樹脂とし
ては、オレフィン系モノマーの単独重合体であってもよ
いし、2種類以上のオレフィン系モノマー同士の共重合
体や、オレフィン系モノマーとこのオレフィン系モノマ
ーと重合し得る重合性モノマーとの共重合体であっても
よい。具体例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。この
うち、ポリプロピレンが好適である。これらのオレフィ
ン系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用
するものであってもよい。
ては、オレフィン系モノマーの単独重合体であってもよ
いし、2種類以上のオレフィン系モノマー同士の共重合
体や、オレフィン系モノマーとこのオレフィン系モノマ
ーと重合し得る重合性モノマーとの共重合体であっても
よい。具体例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。この
うち、ポリプロピレンが好適である。これらのオレフィ
ン系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用
するものであってもよい。
【0009】植物系充填材としては、成形品に木質調の
外観を付与し得るものであればよい。例えば、材木、パ
ルプ、紙、パーチクルボード、MDF(中質繊維板)、
LVL(単板積層材)、竹材等の植物系材料の切削粉、
研磨粉、鋸屑、木粉等のような粉砕物、籾殻等の穀類や
果実の殻若しくはその粉砕物、シュート、ケナフ等の植
物繊維及びその粉砕物などを挙げることができる。その
うち、木粉が好適である。これらの植物系充填材は、単
独で用いてもよいし、2種類以上を併用するものであっ
てもよい。
外観を付与し得るものであればよい。例えば、材木、パ
ルプ、紙、パーチクルボード、MDF(中質繊維板)、
LVL(単板積層材)、竹材等の植物系材料の切削粉、
研磨粉、鋸屑、木粉等のような粉砕物、籾殻等の穀類や
果実の殻若しくはその粉砕物、シュート、ケナフ等の植
物繊維及びその粉砕物などを挙げることができる。その
うち、木粉が好適である。これらの植物系充填材は、単
独で用いてもよいし、2種類以上を併用するものであっ
てもよい。
【0010】本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物
においては、特に限定されるものではないが、ポリオレ
フィン系樹脂100重量部に対し、植物系充填材20〜
400重量部の範囲で添加されていることが好ましい。
植物系充填材の添加量が20重量部未満であると、ポリ
オレフィン−アクリル系ブロック共重合体を添加して
も、その成形体について十分な物性が得られないことが
ある。植物系充填材の添加量が400重量部を超える
と、成形性が悪くなる結果、成形物の物性も低下するこ
とがある。
においては、特に限定されるものではないが、ポリオレ
フィン系樹脂100重量部に対し、植物系充填材20〜
400重量部の範囲で添加されていることが好ましい。
植物系充填材の添加量が20重量部未満であると、ポリ
オレフィン−アクリル系ブロック共重合体を添加して
も、その成形体について十分な物性が得られないことが
ある。植物系充填材の添加量が400重量部を超える
と、成形性が悪くなる結果、成形物の物性も低下するこ
とがある。
【0011】ポリオレフィン−アクリル系ブロック共重
合体は、分子内にポリオレフィンとアクリル酸もしくは
メタクリル酸又はそのエステルのうち1種以上の重合体
を主成分とするブロックを有するジブロック共重合体又
はポリブロック共重合体である。
合体は、分子内にポリオレフィンとアクリル酸もしくは
メタクリル酸又はそのエステルのうち1種以上の重合体
を主成分とするブロックを有するジブロック共重合体又
はポリブロック共重合体である。
【0012】アクリル酸もしくはメタクリル酸又はその
エステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブロッ
クに用いられる主成分は、アクリル酸もしくはメタクリ
ル酸、アクリル酸メチルもしくはメタクリル酸メチル、
アクリル酸−i−ブチルもしくはメタクリル酸−i−ブ
チル、アクリル酸−t−ブチルもしくはメタクリル酸−
t−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルもしくは
メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシ
ジルもしくはメタクリル酸グリシジル等の重合体を挙げ
ることができる。
エステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブロッ
クに用いられる主成分は、アクリル酸もしくはメタクリ
ル酸、アクリル酸メチルもしくはメタクリル酸メチル、
アクリル酸−i−ブチルもしくはメタクリル酸−i−ブ
チル、アクリル酸−t−ブチルもしくはメタクリル酸−
t−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルもしくは
メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシ
ジルもしくはメタクリル酸グリシジル等の重合体を挙げ
ることができる。
【0013】アクリル酸もしくはメタクリル酸又はその
エステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブロッ
クに、植物系充填材と反応する成分が含有されているこ
とが好ましい。植物系充填材と反応する成分としては、
エポキシ基、ヒドロキシカルボニル基、無水カルボン酸
基、イソシアネート基等の、水酸基との間で反応性を示
すものを挙げることができる。具体的には、メタクリル
酸グリシジル等である。
エステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブロッ
クに、植物系充填材と反応する成分が含有されているこ
とが好ましい。植物系充填材と反応する成分としては、
エポキシ基、ヒドロキシカルボニル基、無水カルボン酸
基、イソシアネート基等の、水酸基との間で反応性を示
すものを挙げることができる。具体的には、メタクリル
酸グリシジル等である。
【0014】ポリオレフィンブロックとしては、前記し
たポリオレフィン系樹脂と同種のものを挙げることがで
きる。前記したポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン
樹脂である場合には、ポリオレフィンブロックとしてポ
リプロピレンブロックとするように、ポリオレフィンブ
ロックはポリオレフィン系樹脂と同種のものを用いるこ
とが好ましい。
たポリオレフィン系樹脂と同種のものを挙げることがで
きる。前記したポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン
樹脂である場合には、ポリオレフィンブロックとしてポ
リプロピレンブロックとするように、ポリオレフィンブ
ロックはポリオレフィン系樹脂と同種のものを用いるこ
とが好ましい。
【0015】本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物
においては、特に限定されるものではないが、ポリオレ
フィン樹脂100重量部に対し、ポリオレフィン−アク
リル系ブロック共重合体1〜20重量部の範囲で添加さ
れていることが好ましい。ポリオレフィン−アクリル系
ブロック共重合体の添加量が1重量部未満であると、成
形物について十分な物性の向上が得られないことがあ
る。ポリオレフィン−アクリル系ブロック共重合体の添
加量が20重量部を超えると、当該ポリオレフィン系樹
脂複合組成物の弾性率が低下して、成形物について曲げ
強度が不十分となることがある。
においては、特に限定されるものではないが、ポリオレ
フィン樹脂100重量部に対し、ポリオレフィン−アク
リル系ブロック共重合体1〜20重量部の範囲で添加さ
れていることが好ましい。ポリオレフィン−アクリル系
ブロック共重合体の添加量が1重量部未満であると、成
形物について十分な物性の向上が得られないことがあ
る。ポリオレフィン−アクリル系ブロック共重合体の添
加量が20重量部を超えると、当該ポリオレフィン系樹
脂複合組成物の弾性率が低下して、成形物について曲げ
強度が不十分となることがある。
【0016】本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物
には、前記した本発明の作用を害しない範囲内で、必要
に応じて、滑剤、難燃剤、補強材、非植物系充填材、発
泡剤、発泡助剤、着色剤、帯電防止剤、酸化(老化)防
止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加
剤の1種又は2種以上を添加することができる。
には、前記した本発明の作用を害しない範囲内で、必要
に応じて、滑剤、難燃剤、補強材、非植物系充填材、発
泡剤、発泡助剤、着色剤、帯電防止剤、酸化(老化)防
止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加
剤の1種又は2種以上を添加することができる。
【0017】滑剤としては、流動パラフィン、天然パラ
フィン、マイクロワックス、ポリエチレンワックス等の
炭化水素系、ステアリン酸等の脂肪酸系、ステアリン酸
アミド、バルミチン酸アミド、メチレンビスステアロア
ミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド
系、ブチルステアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリ
コールモノステアレート等のエステル系、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール等のアルコール系、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛
等の金属石鹸系のものを用いることができる。これらの
滑剤は、単独又は2種以上を併用することができる。
フィン、マイクロワックス、ポリエチレンワックス等の
炭化水素系、ステアリン酸等の脂肪酸系、ステアリン酸
アミド、バルミチン酸アミド、メチレンビスステアロア
ミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド
系、ブチルステアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリ
コールモノステアレート等のエステル系、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール等のアルコール系、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛
等の金属石鹸系のものを用いることができる。これらの
滑剤は、単独又は2種以上を併用することができる。
【0018】難燃剤としては、リン酸エステル、含ハロ
ゲンリン酸エステル、縮合リン酸エステルポリリン酸エ
ステル、ポリリン酸塩、赤リン等のリン系難燃剤、三酸
化アンチモン、グアニジン塩等の無機系難燃剤、テトラ
ブロモビスフェノールA、トリブロモフェノール等の反
応型難燃剤などを挙げることができる。これらの難燃剤
は、単独又は2種以上を併用することができる。
ゲンリン酸エステル、縮合リン酸エステルポリリン酸エ
ステル、ポリリン酸塩、赤リン等のリン系難燃剤、三酸
化アンチモン、グアニジン塩等の無機系難燃剤、テトラ
ブロモビスフェノールA、トリブロモフェノール等の反
応型難燃剤などを挙げることができる。これらの難燃剤
は、単独又は2種以上を併用することができる。
【0019】補強剤としては、ガラス繊維や炭素繊維な
どを挙げることができる。これらの補強剤は、単独又は
2種以上を併用することができる。
どを挙げることができる。これらの補強剤は、単独又は
2種以上を併用することができる。
【0020】非植物系充填材としては、大理石粉、炭酸
カルシウム、タルク、クレー等の無機充填材、金属粉の
ような金属充填材などを挙げることができる。これらの
非植物系充填材は、単独又は2種以上を併用することが
できる。
カルシウム、タルク、クレー等の無機充填材、金属粉の
ような金属充填材などを挙げることができる。これらの
非植物系充填材は、単独又は2種以上を併用することが
できる。
【0021】発泡剤としては、炭酸アンモニウム、重炭
酸ソーダ等の無機系発泡剤、ジニトロソペンタメチレン
テトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロ
ソテレフタールアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3’
−ジスルホンヒドラジドフェニルスルホン、アゾビスイ
ソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、アゾジカル
ボン酸バリウム、ジエチルアゾジカルボキシレート等の
有機系発泡剤を挙げることができる。これらの発泡剤
は、単独又は2種以上を併用することができる。発泡剤
を添加することにより、ポリオレフィン系樹脂組成物を
押し出す過程で発泡させたり、あるいは成形後に発泡さ
せたりすることができる。この発泡処理によって、より
優れた木質感を有する外観の成形品が得られる。
酸ソーダ等の無機系発泡剤、ジニトロソペンタメチレン
テトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロ
ソテレフタールアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3’
−ジスルホンヒドラジドフェニルスルホン、アゾビスイ
ソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、アゾジカル
ボン酸バリウム、ジエチルアゾジカルボキシレート等の
有機系発泡剤を挙げることができる。これらの発泡剤
は、単独又は2種以上を併用することができる。発泡剤
を添加することにより、ポリオレフィン系樹脂組成物を
押し出す過程で発泡させたり、あるいは成形後に発泡さ
せたりすることができる。この発泡処理によって、より
優れた木質感を有する外観の成形品が得られる。
【0022】本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物
は、既知の製造方法により得ることができる。例えば、
加熱装置を備えたミキサー、ニーダー、ロール、押出機
等の攪拌混合機を用いて、前記した主成分としてのポリ
オレフィン系樹脂と植物系充填材との混合物に、ポリオ
レフィン−アクリル系ブロック共重合体及び必要に応じ
て前記した添加剤を添加し、ポリオレフィン系樹脂が溶
融状態でこれらを混練することによりポリオレフィン系
樹脂複合組成物として得ることができる。
は、既知の製造方法により得ることができる。例えば、
加熱装置を備えたミキサー、ニーダー、ロール、押出機
等の攪拌混合機を用いて、前記した主成分としてのポリ
オレフィン系樹脂と植物系充填材との混合物に、ポリオ
レフィン−アクリル系ブロック共重合体及び必要に応じ
て前記した添加剤を添加し、ポリオレフィン系樹脂が溶
融状態でこれらを混練することによりポリオレフィン系
樹脂複合組成物として得ることができる。
【0023】本発明のポリオレフィン系樹脂複合組成物
を材料として成形品を得る成形方法も、熱可塑性樹脂に
ついての既知の方法によることができる。例えば、押出
成形法、射出成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法、
スタンピング成形法、トランスファー成形法等の一般的
な成形方法により、常法の成形条件下で成形品として得
ることができる。成形品としては、シート、フィルム、
パイプ、異形成形品、型物等の各種のものがある。
を材料として成形品を得る成形方法も、熱可塑性樹脂に
ついての既知の方法によることができる。例えば、押出
成形法、射出成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法、
スタンピング成形法、トランスファー成形法等の一般的
な成形方法により、常法の成形条件下で成形品として得
ることができる。成形品としては、シート、フィルム、
パイプ、異形成形品、型物等の各種のものがある。
【0024】
【実施例】(実施例1)ポリプロピレン(商品名「ノバ
テックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部と、ポリプロピレンブロックとポリメタクリル
酸メチルブロックからなる共重合体(商品名「CBポリ
マーOM11」、クラレ(株)製)10重量部とをニー
ダーで混練し、ポリオレフィン系樹脂複合組成物を得
た。このポリオレフィン系樹脂複合組成物を熱板プレス
で、厚さ3mmのシート材に成形した。
テックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部と、ポリプロピレンブロックとポリメタクリル
酸メチルブロックからなる共重合体(商品名「CBポリ
マーOM11」、クラレ(株)製)10重量部とをニー
ダーで混練し、ポリオレフィン系樹脂複合組成物を得
た。このポリオレフィン系樹脂複合組成物を熱板プレス
で、厚さ3mmのシート材に成形した。
【0025】(実施例2)ポリプロピレン(商品名「ノ
バテックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部と、ポリプロピレンブロックとポリメタクリル
酸メチル−メタクリル酸グリシジルブロックからなる共
重合体(商品名「CBポリマーOM11X」、クラレ
(株)製)10重量部とをニーダーで混練し、ポリオレ
フィン系樹脂複合組成物を得た。このポリオレフィン系
樹脂複合組成物を熱板プレスで、厚さ3mmのシート材
に成形した。
バテックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部と、ポリプロピレンブロックとポリメタクリル
酸メチル−メタクリル酸グリシジルブロックからなる共
重合体(商品名「CBポリマーOM11X」、クラレ
(株)製)10重量部とをニーダーで混練し、ポリオレ
フィン系樹脂複合組成物を得た。このポリオレフィン系
樹脂複合組成物を熱板プレスで、厚さ3mmのシート材
に成形した。
【0026】(比較例1)ポリプロピレン(商品名「ノ
バテックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部とをニーダーで混練し、ポリオレフィン系樹脂
複合組成物を得た。このポリオレフィン系樹脂複合組成
物を熱板プレスで、厚さ3mmのシート材に成形した。
バテックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部とをニーダーで混練し、ポリオレフィン系樹脂
複合組成物を得た。このポリオレフィン系樹脂複合組成
物を熱板プレスで、厚さ3mmのシート材に成形した。
【0027】(比較例2)ポリプロピレン(商品名「ノ
バテックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部と、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(商品
名「ユーメックス1001」、三洋化成工業(株)製)
10重量部をニーダーで混練し、ポリオレフィン系樹脂
複合組成物を得た。このポリオレフィン系樹脂複合組成
物を熱板プレスで、厚さ3mmのシート材に成形した。
バテックPP」、日本ポリケム(株)製)100重量部
と、木粉(45メッシュ、渡辺ケミカル(株)製)15
0重量部と、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(商品
名「ユーメックス1001」、三洋化成工業(株)製)
10重量部をニーダーで混練し、ポリオレフィン系樹脂
複合組成物を得た。このポリオレフィン系樹脂複合組成
物を熱板プレスで、厚さ3mmのシート材に成形した。
【0028】実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた
各シート材をサンプルとして、各サンプルの曲げ強度を
測定して、その結果を、各サンプル表面の木質感の評価
結果と共に表1に示した。曲げ強度の測定は、JISK
7055に従った。
各シート材をサンプルとして、各サンプルの曲げ強度を
測定して、その結果を、各サンプル表面の木質感の評価
結果と共に表1に示した。曲げ強度の測定は、JISK
7055に従った。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果から、実施例1〜2のシート材
は、比較例1〜2のシート材との比較において、優れた
曲げ強度を発揮することが分かる。特に、従来技術にお
ける無水マレイン酸変性ポリプロピレンが添加されたポ
リオレフィン系樹脂複合組成物による比較例2のシート
材との対比により、実施例1〜2のシート材が十分な曲
げ強度を有することが分かる。
は、比較例1〜2のシート材との比較において、優れた
曲げ強度を発揮することが分かる。特に、従来技術にお
ける無水マレイン酸変性ポリプロピレンが添加されたポ
リオレフィン系樹脂複合組成物による比較例2のシート
材との対比により、実施例1〜2のシート材が十分な曲
げ強度を有することが分かる。
【0031】また、表1の結果から、実施例1〜2のシ
ート材は、従来品と同様の木質感を有していることも分
かる。
ート材は、従来品と同様の木質感を有していることも分
かる。
【0032】
【発明の効果】上述したように本発明は構成されるか
ら、次のような効果が発揮される。本発明のポリオレフ
ィン系樹脂複合組成物によれば、従来品と同様の木質調
の外観を保持すると共に、曲げ強度等の物性と耐久性に
優れた成形品を得ることができる。
ら、次のような効果が発揮される。本発明のポリオレフ
ィン系樹脂複合組成物によれば、従来品と同様の木質調
の外観を保持すると共に、曲げ強度等の物性と耐久性に
優れた成形品を得ることができる。
【0033】この得られる成形品の性能から、本発明の
ポリオレフィン系樹脂複合組成物は、木質調の外観に適
すると共に、一定の物性や耐久性が要請される、自動車
の内装用部品、家電製品用部品、建築用内装品、建材、
家具、工芸品等の各種工業用成形品の成形材料として好
適である。
ポリオレフィン系樹脂複合組成物は、木質調の外観に適
すると共に、一定の物性や耐久性が要請される、自動車
の内装用部品、家電製品用部品、建築用内装品、建材、
家具、工芸品等の各種工業用成形品の成形材料として好
適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AH002 BB031 BB061 BB121 BB171 BP033 CD194 EL036 FD010 FD130 FD170 FD320 4J026 HD02 HD04 HD11 HE01
Claims (3)
- 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂、植物系充填材、及
びポリオレフィンブロックとアクリル酸もしくはメタク
リル酸又はこれらのエステルのうち1種以上の重合体を
主成分とするブロックとのブロック共重合体を含有する
ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂複合組成物。 - 【請求項2】アクリル酸もしくはメタクリル酸又はこれ
らのエステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブ
ロックに、植物系充填材と反応する成分を含有する請求
項1に記載されたポリオレフィン系樹脂複合組成物。 - 【請求項3】アクリル酸もしくはメタクリル酸又はこれ
らのエステルのうち1種以上の重合体を主成分とするブ
ロックに、アクリル酸グリシジルもしくはメタクリル酸
グリシジルの重合物を含有させた請求項1に記載された
ポリオレフィン系樹脂複合組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000063810A JP2001247724A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | ポリオレフィン系樹脂複合組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000063810A JP2001247724A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | ポリオレフィン系樹脂複合組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001247724A true JP2001247724A (ja) | 2001-09-11 |
Family
ID=18583611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000063810A Pending JP2001247724A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | ポリオレフィン系樹脂複合組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001247724A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005036116A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Toppan Printing Co Ltd | 化粧材 |
-
2000
- 2000-03-08 JP JP2000063810A patent/JP2001247724A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005036116A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Toppan Printing Co Ltd | 化粧材 |
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