JP2001247285A - エスカレータの踏段 - Google Patents
エスカレータの踏段Info
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- JP2001247285A JP2001247285A JP2000059759A JP2000059759A JP2001247285A JP 2001247285 A JP2001247285 A JP 2001247285A JP 2000059759 A JP2000059759 A JP 2000059759A JP 2000059759 A JP2000059759 A JP 2000059759A JP 2001247285 A JP2001247285 A JP 2001247285A
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Abstract
踏段からの透過音や振動、特に側部補強部からの透過音
を低減させる。 【解決手段】 エスカレータの踏段10は、乗客が載る
ための矩形状の乗客乗載部11と、乗客乗載部11の長
辺側一辺にほぼ直角に設けられた蹴上げ部12と、乗客
乗載部11の短辺側両辺にほぼ直角に設けられ乗客乗載
部11及び蹴上げ部12を補強する側部補強部13とを
備えている。そして本発明では、側部補強部13の内部
に空間22を設け、この空間22に気体、吸音材などを
充填する。
Description
けられ乗客が載るための踏段に関するものである。
させることにより乗客を輸送する輸送システムである。
一般的なエスカレータにおいては、エンドレス状をなし
たチェーンに複数の踏段が連結され、上部、下部または
中間部に設置された駆動機によりチェーンを循環駆動さ
せることにより、複数の踏段が連なって循環運動する。
この駆動機はモータ単体またはモータと減速機からな
り、音の発生源となる。また踏段は複数のローラとレー
ルにより支持され、このローラとレールからも衝突音や
転動音が発生する。そしてこれらの音は、主として踏段
を構成する乗客乗載部、蹴上げ部、側部補強部を透過し
て空間へと放射される。また同時に、ローラとレールと
の転動振動や段差通過衝撃が踏段に振動として伝わる。
レータの安全性や信頼性を損ねるほどのものではない
が、エスカレータのより一層の高級感を高めるために
は、これらの音や振動を低減することが重要である。
技術としては、例えば特開平6−16374号公報に開
示されているものがある。この公報では、乗客乗載部を
金属薄板製の踏面板と合成樹脂製の踏板ベースとで構成
することにより、乗客乗載部を介して伝わってくる透過
音や振動の低減が図られている。
来の技術では、乗客乗載部及び蹴上げ部を透過する音の
低減には有効であるかも知れないが、側部補強部を透過
する音に対しては低減の効果はない。すなわち、エスカ
レータにおいては、図8に示すように、踏段全体からの
透過音のうち、乗客乗載部1や蹴上げ部2からの透過音
よりも側部補強部3からの透過音の方が音のエネルギー
が大きく、この現象は、図9に示すように、踏段4が乗
り場の床板5の下側に入り込む地点6で著しい。なお、
図8において、7は手摺りベルトを示している。
つ遮音特性により透過音を低減するものであるが、より
大きな遮音特性を得るためには、合成樹脂製の踏板ベー
スを厚いものにしなければならない。ところが、踏板ベ
ースを厚いものにすると、踏段の重量を増加させてしま
うことになる。
ことになく、踏段からの透過音や振動、特に側部補強部
からの透過音を低減させることを課題とする。
に、本発明のエスカレータの踏段は、乗客が載るための
矩形状の乗客乗載部と、前記乗客乗載部の長辺側一辺に
ほぼ直角に設けられた蹴上げ部と、前記乗客乗載部の短
辺側両辺にほぼ直角に設けられ前記乗客乗載部及び前記
蹴上げ部を補強する側部補強部とを備え、前記側部補強
部の内部に空間が設けられていることを特徴としてい
る。
に密度が疎の部分(つまり空間)が存在すると、物質の
密度が密と疎との境界で一部が反射してしてしまい、音
が低減される。上記構成によれば、側部補強部の内部に
設けた空間の周辺で音が低減され、側部補強部を透過す
る音を低減することができる。また、空間が設けられて
いるので、側部補強部の重量はあまり増加せず、踏段の
重量増加を抑えることもできる。
ことができる。気体を充填した場合には、側部補強部は
二重壁構造を構成することとなり、従来の一重壁構造の
側部補強部よりも大きな遮音効果を得ることが可能とな
る。また、吸音材を充填した場合には、側部補強部はサ
ンドイッチ構造となる。この構造は、気体を充填した場
合よりも製造コストは増加するが、より広い周波数帯の
音に対して良好な遮音効果が得られる。
ては、以下の要素を付加することができる。 (1)前記側部補強部は樹脂で形成され、その中央部に
前記空間を有する。 (2)前記側部補強部は中央部に貫通穴を有する金属ま
たは樹脂で形成され、その貫通穴の両端面を板状部材で
塞ぐことにより、前記空間が形成されている。
前記乗客乗載部及び前記蹴上げ部のうち、少なくともど
ちらか一方の内部にも設けることができる。このように
構成した場合も、空間周辺で音が低減され、乗客乗載部
または蹴上げ部を透過する音を低減することができる。
また、乗客乗載部や蹴上げ部に空間が設けられている
と、乗客乗載部や蹴上げ部の重量が軽量化され、踏段の
重量を軽減することができる。
ことができる。また空間には、金属または樹脂を充填さ
れていることもできる。金属材を充填した場合には、乗
客乗載部や蹴上げ部を構成する主要構成材と充填材との
界面で、音が反射および減衰することによる遮音効果が
得られる。この場合、気体を充填した場合に比べて製造
コストが増加するが、構造強度が増すという長所をも
つ。
けられたエスカレータの踏段を構成するに際しては、以
下の要素を付加することができる。 (1)前記空間は、前記乗客乗載部及び蹴上げ部の櫛歯
内部に形成された棒状の穴である。 (2)前記空間は、前記乗客乗載部及び蹴上げ部の櫛歯
の下側に形成されている。 (3)前記乗客乗載部及び蹴上げ部には平板上に固定さ
れた波状板が設けられ、前記空間は、前記平板と前記波
状板とにより画成された隙間である。 (4)前記平板と前記波状板との間に樹脂製フィルムが
介在されている。
チェーンに複数の踏段が連結され、駆動機により前記チ
ェーンを循環駆動させることにより、前記複数の踏段が
連なって循環運動するエスカレータにおいて、上記踏段
のいずれかを設けたことを特徴としている。
に従って説明する。 (実施の形態1)図1は本発明に係るエスカレータの踏
段を示しており、踏段1段分の斜視図である。踏段10
を構成する主要部品は、乗客が載るための矩形状の乗客
乗載部11と、乗客乗載部11の長辺側一辺にほぼ直角
に設けられた蹴上げ部12と、乗客乗載部11の短辺側
両辺にほぼ直角に設けられ乗客乗載部11及び蹴上げ部
12を補強する側部補強部13とを備えている。踏段1
0の一側下部の両サイドには後ローラ14が設けられて
いる。また踏段10の他側には締結具15を介して前軸
16が設けられ、この前軸16はチェーン17を貫通
し、先端部に前ローラ18が回転自在に取り付けられて
いる。
にそれぞれ櫛歯20,21が形成され、これらの櫛歯2
0,21が隣接する踏段や乗降場の櫛歯と噛み合うこと
により、乗客の足部などが挟み込まれるのを防止してい
る。
に三角形状をなし、全体が金属(鉄、アルミ合金等)ま
たは樹脂で形成されている。側部補強部13には、内部
中央に空間22が形成されている。このような空間22
は、鋳造や射出成形を行うときに中子を設けておくこと
により形成することができる。空間22には気体または
吸音材が充填されている。気体としては空気でもよい。
モータによってチェーン17を循環駆動させると、踏段
10は、前ローラ18と後ローラ14とにより支持され
ながら、チェーン17に引かれて移動する。
れた櫛歯20,21には、図3に示すように、空間とし
て棒状の穴23が形成されている。この棒状の穴23に
は気体または吸音材が充填されている。気体としては空
気でもよい。櫛歯20,21が鉄、アルミ合金等の金属
で形成されていれば、当該金属とは異なる材料の金属を
充填することもできる。また、櫛歯20,21が樹脂で
形成されていれば、当該樹脂とは異なる材料の樹脂を充
填することもできる。
20を形成したり、または空間20に気体を充填してお
けば、側部補強部13の本体は物質の密度は密であるの
に対し、空間20の部分は物質の密度が疎の状態とな
り、踏段10の下側から伝わってくる音は空間20の周
縁で一部が反射され、踏段20における透過音を低減す
ることができる。
おいては、特定の周波数帯域における遮音効果が低くな
る。これは、音波の波長が二重壁間隙の整数倍に等しい
周波数帯域では、二重壁内にて共鳴現象を起こし、反射
を繰り返しても減衰せず、音のエネルギーが蓄積される
ためである。よって、空間20に気体を充填したもの
は、遮音したい騒音周波数帯域が狭く、かつその遮音対
象周波数帯域と上記の遮音効果が低くなる周波数帯域を
ずらした構成とできる場合に有効である。
場合は、特定の周波数帯域における遮音効果低減現象を
抑制することが可能となる。これは、二重壁内にて共鳴
現象を起こす周波数帯域においても、反射を繰り返して
吸音材内を通過する度に音のエネルギーが減衰する効果
を利用したものである。吸音材としては、グラスウー
ル、ウレタン、発泡材、タール、アスファルト、石綿、
粘性塗料などが適しているが、これら以外の材料でも内
部減衰の高い材料であれば利用可能である。
しておけば、側部補強部13の重量はあまり増加せず、
踏段10全体の重量増加を抑えることもできる。
おいても、櫛歯20,21の本体では物質の密度が密で
あるのに対し、棒状の穴20,21内では物質の密度が
疎となり、側部補強部13の場合と同様、踏段10の下
側から伝わってくる音は穴20,21の周縁で一部が反
射され、踏段20における透過音を低減することができ
る。
合には、異種材料間の界面で音が反射および減衰するこ
とによる遮音効果が得られる。この場合、充填に用いた
金属が強度を増大させるため、櫛歯20,21の強度が
向上する効果も得られる。充填する金属としては、内部
減衰が高いものが適しており、例えば鉛、銅、亜鉛、ニ
ッケルやそれらを含んだ合金などが好適である。
アルミ合金ダイカストにより製造する場合には、吸音材
または金属材よりなる棒状体をモールドするように加工
することによって、踏段10を容易かつ安価に実現する
ことが可能である。
の穴23を櫛歯20,21の内部に形成したが、空間の
形成位置は同位置に限るものではなく、例えば、図6の
ように櫛歯20,21の下部に空間24形成してもよ
い。ただし、この場合、特に乗客乗載部11では乗客の
重量が空間24に直接かかることになるので、乗客乗載
部11を高い強度を有する材料、例えばステンレス鋼な
どにて構成するとよい。
形態2を示している。本実施の形態では、乗客乗載部1
1及び蹴上げ部12に櫛歯20,21を形成するため
に、平板25が設けられ、その平板25の上に波状板2
6が接合されている。平板25及び波状板26は、鉄、
アルミ合金、合成樹脂などで形成され、平板25と波状
板26との接合は、特定の数箇所のみにて行ってもよい
し、接する個所全てを接着や溶着や溶接により接合する
こともできる。
される隙間が空間27となっている。この空間27に
も、実施の形態1の場合と同様、気体、吸音材、金属材
などが充填される。
うな鋳造や射出成形を必要とせず、すべて塑性加工と接
着、溶着、溶接などにより実現できる。そのため、組立
性が良好で、より安価に製造することができる。
形態3を示している。本実施の形態では、平板25と波
状板26との間に減衰材28が介在されている。減衰材
28としては、樹脂製板または樹脂製フィルムが用いら
れている。他の構成は実施の形態2の場合と同様であ
る。
音効果に加えて、踏段20,21に生じた振動を、減衰
材28に発生するせん断歪みにより減衰させて抑制する
効果が得られる。
形態4を示している。本実施の形態は、側部補強部13
に空間を形成するための他の例で、中央部に貫通穴30
が設けられた略三角形状の部材31に、両側から略三角
形状をした平板32が取り付けられている。部材31及
び平板32は、金属製または樹脂製である。
として作用し、側部補強部13での透過音を低減させる
ことができる。貫通穴30内には、気体、吸音材を充填
することができる。気体としては空気でもよい。
乗客乗載部、蹴上げ部、側部補強部に空間を設けたの
で、踏段における透過音や振動を低減することができ、
より一層高級感を備えたエスカレータを実現することが
できる。
で、エスカレータの駆動装置が大型化するのを回避でき
る。
段の斜視図である。
ある。
形成された櫛歯の斜視図である。
る。
る。
形例を示した断面図である。
の分解斜視図である。
きさを示した図である。
る。
Claims (11)
- 【請求項1】 乗客が載るための矩形状の乗客乗載部
と、前記乗客乗載部の長辺側一辺にほぼ直角に設けられ
た蹴上げ部と、前記乗客乗載部の短辺側両辺にほぼ直角
に設けられ前記乗客乗載部及び前記蹴上げ部を補強する
側部補強部とを備え、前記側部補強部の内部に空間が設
けられていることを特徴とするエスカレータの踏段。 - 【請求項2】 請求項1に記載のエスカレータの踏段に
おいて、前記側部補強部は樹脂で形成され、その中央部
に前記空間を有することを特徴とするエスカレータの踏
段。 - 【請求項3】 請求項1に記載のエスカレータの踏段に
おいて、前記側部補強部は中央部に貫通穴を有する金属
または樹脂で形成され、その貫通穴の両端面を板状部材
で塞ぐことにより、前記空間が形成されていることを特
徴とするエスカレータの踏段。 - 【請求項4】 乗客が載るための矩形状の乗客乗載部
と、前記乗客乗載部の長辺側一辺にほぼ直角に設けられ
た蹴上げ部と、前記乗客乗載部の短辺側両辺にほぼ直角
に設けられ前記乗客乗載部及び前記蹴上げ部を補強する
側部補強部とを備え、前記乗客乗載部及び前記蹴上げ部
のうち、少なくともどちらか一方の内部に空間が設けら
れていることを特徴とするエスカレータの踏段。 - 【請求項5】 請求項4に記載のエスカレータの踏段に
おいて、前記空間は、前記乗客乗載部及び蹴上げ部の櫛
歯内部に形成された棒状の穴であることを特徴とするエ
スカレータの踏段。 - 【請求項6】 請求項4に記載のエスカレータの踏段に
おいて、前記空間は、前記乗客乗載部及び蹴上げ部の櫛
歯の下側に形成されていることを特徴とするエスカレー
タの踏段。 - 【請求項7】 請求項4に記載のエスカレータの踏段に
おいて、前記乗客乗載部及び蹴上げ部には平板上に固定
された波状板が設けられ、前記空間は、前記平板と前記
波状板とにより画成された隙間であることを特徴とする
エスカレータの踏段。 - 【請求項8】 請求項7に記載のエスカレータの踏段に
おいて、前記平板と前記波状板との間に樹脂製フィルム
が介在されていることを特徴とするエスカレータの踏
段。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のエスカ
レータの踏段において、前記空間には、気体または吸音
材が充填されていることを特徴とするエスカレータの踏
段。 - 【請求項10】 請求項4〜8のいずれかに記載のエス
カレータの踏段において、前記空間には、金属または樹
脂が充填されていることを特徴とするエスカレータの踏
段。 - 【請求項11】 エンドレス状をなしたチェーンに複数
の踏段が連結され、駆動機により前記チェーンを循環駆
動させることにより、前記複数の踏段が連なって循環運
動するエスカレータにおいて、請求項1〜10のいずれ
か1項に記載の踏段を設けたことを特徴とするエスカレ
ータ。
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JP2000059759A JP3787754B2 (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | エスカレータの踏段 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
JP2007522058A (ja) * | 2004-02-17 | 2007-08-09 | オーチス エレベータ カンパニー | エスカレータ踏段間の隙間を通した騒音伝搬の低減装置 |
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CN104671051A (zh) * | 2013-11-26 | 2015-06-03 | 株式会社日立制作所 | 乘客传送设备的梯级和乘客传送设备 |
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2000
- 2000-03-06 JP JP2000059759A patent/JP3787754B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7726459B2 (en) | 2004-07-08 | 2010-06-01 | Otis Elevator Company | Passenger conveyor step having an acoustic barrier |
JP4931808B2 (ja) * | 2004-07-08 | 2012-05-16 | オーチス エレベータ カンパニー | 音響バリアを有する乗用コンベヤー踏段 |
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