JP2001247174A - 印刷を施した脱酸素剤包装体 - Google Patents
印刷を施した脱酸素剤包装体Info
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- JP2001247174A JP2001247174A JP2000063538A JP2000063538A JP2001247174A JP 2001247174 A JP2001247174 A JP 2001247174A JP 2000063538 A JP2000063538 A JP 2000063538A JP 2000063538 A JP2000063538 A JP 2000063538A JP 2001247174 A JP2001247174 A JP 2001247174A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【解決手段】不透明度70%以下の不織布と該不織布よ
り軟化点が20℃以上低く常圧で水を通さない印刷され
た微多孔膜を、印刷面側に該不織布を配し積層接着して
なる構成の脱酸素剤用包装材料により、脱酸素剤組成物
を包装した脱酸素剤包装体。 【効果】印刷インキが表面に露出しないので保存物品等
に印刷インキが転写することなく、接着強度が高く、脱
酸素速度が大きく、耐水性に優れる、外部より視認可能
な印刷を施された脱酸素剤包装体が提供される。
り軟化点が20℃以上低く常圧で水を通さない印刷され
た微多孔膜を、印刷面側に該不織布を配し積層接着して
なる構成の脱酸素剤用包装材料により、脱酸素剤組成物
を包装した脱酸素剤包装体。 【効果】印刷インキが表面に露出しないので保存物品等
に印刷インキが転写することなく、接着強度が高く、脱
酸素速度が大きく、耐水性に優れる、外部より視認可能
な印刷を施された脱酸素剤包装体が提供される。
Description
【0001】
【発明が属する利用分野】本発明は、酸素により品質劣
化を受ける物品の品質保持に広く利用される脱酸素剤に
用いられる脱酸素剤用包装材料及びそれを使用した脱酸
素剤包装体に関する。さらに詳しくは、外部より視認可
能な印刷を施した、安全衛生性、強度、包装適性に優れ
た脱酸素剤用包装材料及びそれを用いた脱酸素剤包装体
に関する。
化を受ける物品の品質保持に広く利用される脱酸素剤に
用いられる脱酸素剤用包装材料及びそれを使用した脱酸
素剤包装体に関する。さらに詳しくは、外部より視認可
能な印刷を施した、安全衛生性、強度、包装適性に優れ
た脱酸素剤用包装材料及びそれを用いた脱酸素剤包装体
に関する。
【0002】
【従来の技術】脱酸素剤包装体は、従来から通気性包装
材料を使用して、三方シール、四方シール等の包装形態
に脱酸素剤組成物を充填包装する小袋形状で広く流通し
ている。これらの脱酸素剤包装体は、主として酸素によ
る品質劣化を防止し、食品の鮮度等を保持するために、
食品等の物品とともに酸素バリアー性容器に収納して利
用されている。
材料を使用して、三方シール、四方シール等の包装形態
に脱酸素剤組成物を充填包装する小袋形状で広く流通し
ている。これらの脱酸素剤包装体は、主として酸素によ
る品質劣化を防止し、食品の鮮度等を保持するために、
食品等の物品とともに酸素バリアー性容器に収納して利
用されている。
【0003】これらの脱酸素剤包装体小袋を構成する通
気性包装材料としては、穿孔プラスチックフィルムと紙
と有孔シーラントフィルムをラミネートした積層体、耐
水性不織布、微多孔膜等が使用されている。
気性包装材料としては、穿孔プラスチックフィルムと紙
と有孔シーラントフィルムをラミネートした積層体、耐
水性不織布、微多孔膜等が使用されている。
【0004】従来、特に、多水分系食品等へ適用する脱
酸素剤包装体の場合、耐水性に優れる不織布、微多孔膜
等からなる包装材料が用いられてきた。
酸素剤包装体の場合、耐水性に優れる不織布、微多孔膜
等からなる包装材料が用いられてきた。
【0005】実開昭56−94324号公報には、微多
孔膜と通気性を有する高軟化点シートを貼り合わせた包
装材料が提案されている。また、実公昭63−1110
2号公報には、微多孔膜と低軟化点の有孔プラスチック
フィルムとを積層接着した包装材料を使用した脱酸素剤
包装体が提案されている。
孔膜と通気性を有する高軟化点シートを貼り合わせた包
装材料が提案されている。また、実公昭63−1110
2号公報には、微多孔膜と低軟化点の有孔プラスチック
フィルムとを積層接着した包装材料を使用した脱酸素剤
包装体が提案されている。
【0006】一方、特許第2986479号には、耐水
性不織布または微多孔膜へ低軟化点樹脂を多数の筋状に
形成した包装材料を用いた脱酸素剤包装体が提案されて
いる。
性不織布または微多孔膜へ低軟化点樹脂を多数の筋状に
形成した包装材料を用いた脱酸素剤包装体が提案されて
いる。
【0007】しかしながら、これらの包装材料の表面に
印刷を施した場合、透明ニスでオーバーコートする等の
手段で印刷インキの表面露出を防いだとしても、粘着性
を有する対象物へ適用した場合等には印刷インキが転写
する等の安全衛生性上の問題が指摘される。
印刷を施した場合、透明ニスでオーバーコートする等の
手段で印刷インキの表面露出を防いだとしても、粘着性
を有する対象物へ適用した場合等には印刷インキが転写
する等の安全衛生性上の問題が指摘される。
【0008】さらには、必要な通気性を確保する面にお
いて、有孔プラスチックフィルムまたは筋状シール層で
は有孔部または筋の間隙が通気律速となり、本来不織
布、微多孔膜の特徴である大きな通気性が生かされず、
結果的に脱酸素剤包装体の酸素吸収速度が小さくなると
の問題も指摘された。
いて、有孔プラスチックフィルムまたは筋状シール層で
は有孔部または筋の間隙が通気律速となり、本来不織
布、微多孔膜の特徴である大きな通気性が生かされず、
結果的に脱酸素剤包装体の酸素吸収速度が小さくなると
の問題も指摘された。
【0009】特公昭63−30223号公報には、微多
孔膜又は不織布を使用した片面と、耐熱性プラスチック
フィルムとヒートシール性フィルムの積層フィルムを使
用した他面からなる脱酸素剤包装体が提案されていて積
層フィルム面の層間に印刷を施すことが可能である。し
かしながら、この包装体は、印刷を施した積層フィルム
面には実質上、通気性がないため、食品包装等へ適用し
た場合、通気性不織布面が外装袋内面と密着して酸素吸
収が著しく遅くなる場合がある等の問題点が指摘され
る。
孔膜又は不織布を使用した片面と、耐熱性プラスチック
フィルムとヒートシール性フィルムの積層フィルムを使
用した他面からなる脱酸素剤包装体が提案されていて積
層フィルム面の層間に印刷を施すことが可能である。し
かしながら、この包装体は、印刷を施した積層フィルム
面には実質上、通気性がないため、食品包装等へ適用し
た場合、通気性不織布面が外装袋内面と密着して酸素吸
収が著しく遅くなる場合がある等の問題点が指摘され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の問題点
等に記載した通り、多水分食品等へ適用される脱酸素剤
包装体に用いられる通気性包装材料として、耐水性不織
布または微多孔膜を利用した種々包装材料が使用、提案
されて来たが、印刷インキが表面露出していず、安全衛
生性に優れ、包装適性に優れ、通気性が大きく、耐水性
に優れる等、全ての要件を満足する脱酸素剤用包装材料
または、これを使用した脱酸素剤の態様は知られていな
かった。
等に記載した通り、多水分食品等へ適用される脱酸素剤
包装体に用いられる通気性包装材料として、耐水性不織
布または微多孔膜を利用した種々包装材料が使用、提案
されて来たが、印刷インキが表面露出していず、安全衛
生性に優れ、包装適性に優れ、通気性が大きく、耐水性
に優れる等、全ての要件を満足する脱酸素剤用包装材料
または、これを使用した脱酸素剤の態様は知られていな
かった。
【0011】本願発明の目的は、安全衛生性に優れた、
印刷を施された脱酸素剤包装体の提供である。
印刷を施された脱酸素剤包装体の提供である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の脱酸素剤用包装
材料は、不透明度70%以下の不織布と該不織布より軟
化点が20℃以上低く、常圧で水を通さない印刷された
微多孔膜を、印刷面側に該不織布を配し積層接着してな
る。
材料は、不透明度70%以下の不織布と該不織布より軟
化点が20℃以上低く、常圧で水を通さない印刷された
微多孔膜を、印刷面側に該不織布を配し積層接着してな
る。
【0013】本発明に使用される不織布としては、不織
布を通して印刷判読が可能である必要があり、不透明度
70%以下、好ましくは50%以下のものである。不透
明度は、JIS−P−8138「紙の不透明度試験方
法」にて測定される。坪量として、強度・不透明度・熱
伝導性・包装機械適性等から、10〜100g/m2の
不織布が使用可能であり、好ましくは、15〜60g/
m2の範囲、更に好ましくは、20〜50g/m2の不織
布が用いられる。坪量が小さすぎると不透明度は低いも
のの、強度不足が問題となると共に、微多孔膜との積層
接着時に接着剤が表面に抜けブロッキング等により生産
上の支障が生じる。また、坪量が大きすぎると不透明度
が高くなり、印刷の判読が困難になると共に、熱伝導性
が低くなり包装適性に問題が生じる。本発明で使用可能
な不織布の不透明度は、70%以下、好ましくは50%
以下であり、該不透明度は、不織布の坪量、原料、加熱
履歴等の製造方法により調整される。また、不織布とし
ては、積層接着される微多孔膜同士でヒートシール可能
とするため、該微多孔膜の軟化点差が20℃以上必要で
あり、強度・通気性が大きい、等の要求条件のほか、好
ましくは脱酸素剤包装体として、食品等へ適用される
際、不織布の毛羽立ちを極力小さくしたものが用いられ
る。具体的には、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、
レーヨン、ポリプロピレンをはじめとするポリオレフィ
ン等を主原料とした各種不織布が使用可能であり、ポリ
エステルとポリエチレン等の芯鞘構造の繊維からなるも
のを含め各種複合材料、積層構成のものも適宜選択可能
である。これらの中で、耐熱性・不透明度・強度等を勘
案すると、好ましくは、ポリエステル、ナイロン等を主
原料とした不織布が使用される。また、脱酸素剤用包装
材料としての必要要件の一つに不織布特有の毛羽立ちを
抑える必要があり、できるだけ毛羽立ちの少ない不織布
が好ましい。不織布の製法としては、乾式のカーディン
グ法・エアレイ法、湿式の抄造法、スパンボンド法、メ
ルトブロー法等種々の方式が採用可能であるが、上記の
不透明度を低下させ、且つ、毛羽立ちを抑制するため、
加熱工程を経た不織布が好ましく、サーマルボンディン
グ/熱カレンダー加工/熱エンボス加工等を施した不織
布が好ましい。これらの中では、熱カレンダー加工を施
した不織布が最も好ましい。例えば、帝人(株)製「ユニ
セル」、旭化成工業(株)製「エルタス」、ユニチカ(株)
製「ナイエース」、「エルベス」、「マリックス」、ダ
イワボー(株)製「アピタス」、「ミラクルクロス」、日
石化学(株)製「ミライフ」、二村化学(株)製「TC
F」、廣瀬製紙(株)製「VN」等が挙げられる。
布を通して印刷判読が可能である必要があり、不透明度
70%以下、好ましくは50%以下のものである。不透
明度は、JIS−P−8138「紙の不透明度試験方
法」にて測定される。坪量として、強度・不透明度・熱
伝導性・包装機械適性等から、10〜100g/m2の
不織布が使用可能であり、好ましくは、15〜60g/
m2の範囲、更に好ましくは、20〜50g/m2の不織
布が用いられる。坪量が小さすぎると不透明度は低いも
のの、強度不足が問題となると共に、微多孔膜との積層
接着時に接着剤が表面に抜けブロッキング等により生産
上の支障が生じる。また、坪量が大きすぎると不透明度
が高くなり、印刷の判読が困難になると共に、熱伝導性
が低くなり包装適性に問題が生じる。本発明で使用可能
な不織布の不透明度は、70%以下、好ましくは50%
以下であり、該不透明度は、不織布の坪量、原料、加熱
履歴等の製造方法により調整される。また、不織布とし
ては、積層接着される微多孔膜同士でヒートシール可能
とするため、該微多孔膜の軟化点差が20℃以上必要で
あり、強度・通気性が大きい、等の要求条件のほか、好
ましくは脱酸素剤包装体として、食品等へ適用される
際、不織布の毛羽立ちを極力小さくしたものが用いられ
る。具体的には、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、
レーヨン、ポリプロピレンをはじめとするポリオレフィ
ン等を主原料とした各種不織布が使用可能であり、ポリ
エステルとポリエチレン等の芯鞘構造の繊維からなるも
のを含め各種複合材料、積層構成のものも適宜選択可能
である。これらの中で、耐熱性・不透明度・強度等を勘
案すると、好ましくは、ポリエステル、ナイロン等を主
原料とした不織布が使用される。また、脱酸素剤用包装
材料としての必要要件の一つに不織布特有の毛羽立ちを
抑える必要があり、できるだけ毛羽立ちの少ない不織布
が好ましい。不織布の製法としては、乾式のカーディン
グ法・エアレイ法、湿式の抄造法、スパンボンド法、メ
ルトブロー法等種々の方式が採用可能であるが、上記の
不透明度を低下させ、且つ、毛羽立ちを抑制するため、
加熱工程を経た不織布が好ましく、サーマルボンディン
グ/熱カレンダー加工/熱エンボス加工等を施した不織
布が好ましい。これらの中では、熱カレンダー加工を施
した不織布が最も好ましい。例えば、帝人(株)製「ユニ
セル」、旭化成工業(株)製「エルタス」、ユニチカ(株)
製「ナイエース」、「エルベス」、「マリックス」、ダ
イワボー(株)製「アピタス」、「ミラクルクロス」、日
石化学(株)製「ミライフ」、二村化学(株)製「TC
F」、廣瀬製紙(株)製「VN」等が挙げられる。
【0014】不透明度70%以下の耐熱性不織布を用い
ることにより、微多孔膜表面の印刷表示を不織布上から
判読可能とし、且つ印刷インキは該不織布でカバーされ
ることにより安全衛生性に優れ、包装適性に優れ、通気
性が大きく、耐水性に優れ、包材強度も高い等、全ての
要件を満足する脱酸素剤用包装材料及び脱酸素剤包装体
が提供される。本発明に用いられる常圧で水を通さない
微多孔膜としては、使用される不織布より軟化点が20
℃以上低いものが用いられ、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等に例示されるポリオレフィン類を主原料とする微
多孔膜が使用される。ポリエチレンを主原料とした微多
孔膜が、ヒートシール性に優れるので好ましい。微多孔
膜としては、孔径が0.01〜50μmの微細孔を有
し、常圧で水を通さない非透水性を有することが必要で
あり、厚さは、ヒートシール性、耐水性、包装機械適性
等を考慮し適宜選択されるが、ヒートシール強度を確保
するため30μm以上必要であり、厚すぎると包装機械
適性が劣ることから200μm以下が好ましい。更に好
ましくは、40〜150μmの範囲の厚さの微多孔膜が
用いられる。具体的には、シリカ、タルク、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム等の異物を含有するポリエチレンま
たは、ポリプロピレンのフィルムを延伸、異物抽出、異
物抽出後の延伸などの方法により得られるものであり、
例えば、NOP(日本石油化学(株)製)、セルポア(積
水化学工業(株)製)、ポーラム・NFシート(トクヤマ
(株)製)、ジュラガード(セラニーズ社製)、エスポア
ール(三井化学(株)製)、ブレスロン(日東電工(株)
製)などがある。また、微多孔膜の片面には、商品名、
警告表示等の印刷が施され、該印刷面と不織布が積層接
着されることにより、本発明の脱酸素剤用包装材料が製
造される。
ることにより、微多孔膜表面の印刷表示を不織布上から
判読可能とし、且つ印刷インキは該不織布でカバーされ
ることにより安全衛生性に優れ、包装適性に優れ、通気
性が大きく、耐水性に優れ、包材強度も高い等、全ての
要件を満足する脱酸素剤用包装材料及び脱酸素剤包装体
が提供される。本発明に用いられる常圧で水を通さない
微多孔膜としては、使用される不織布より軟化点が20
℃以上低いものが用いられ、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等に例示されるポリオレフィン類を主原料とする微
多孔膜が使用される。ポリエチレンを主原料とした微多
孔膜が、ヒートシール性に優れるので好ましい。微多孔
膜としては、孔径が0.01〜50μmの微細孔を有
し、常圧で水を通さない非透水性を有することが必要で
あり、厚さは、ヒートシール性、耐水性、包装機械適性
等を考慮し適宜選択されるが、ヒートシール強度を確保
するため30μm以上必要であり、厚すぎると包装機械
適性が劣ることから200μm以下が好ましい。更に好
ましくは、40〜150μmの範囲の厚さの微多孔膜が
用いられる。具体的には、シリカ、タルク、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム等の異物を含有するポリエチレンま
たは、ポリプロピレンのフィルムを延伸、異物抽出、異
物抽出後の延伸などの方法により得られるものであり、
例えば、NOP(日本石油化学(株)製)、セルポア(積
水化学工業(株)製)、ポーラム・NFシート(トクヤマ
(株)製)、ジュラガード(セラニーズ社製)、エスポア
ール(三井化学(株)製)、ブレスロン(日東電工(株)
製)などがある。また、微多孔膜の片面には、商品名、
警告表示等の印刷が施され、該印刷面と不織布が積層接
着されることにより、本発明の脱酸素剤用包装材料が製
造される。
【0015】脱酸素剤は、鉄粉等の金属粉を主剤とする
もの、アスコルビン酸化合物、グリセリン等の多価アル
コールを主剤とするもの、没食子酸、カテコール等の多
価フェノール類を主剤とするもの、不飽和脂肪酸、ブタ
ジエンオリゴマー等の二重結合を有する化合物を主剤と
するもの等、従来知られているものが使用できる。本発
明の脱酸素剤包装体は多水分系食品等に使用することが
適当であることから、これらの中でも非水溶性である鉄
粉等の金属粉を主剤とするものが好ましく、ハロゲン化
金属と鉄粉からなるものが特に好ましい。
もの、アスコルビン酸化合物、グリセリン等の多価アル
コールを主剤とするもの、没食子酸、カテコール等の多
価フェノール類を主剤とするもの、不飽和脂肪酸、ブタ
ジエンオリゴマー等の二重結合を有する化合物を主剤と
するもの等、従来知られているものが使用できる。本発
明の脱酸素剤包装体は多水分系食品等に使用することが
適当であることから、これらの中でも非水溶性である鉄
粉等の金属粉を主剤とするものが好ましく、ハロゲン化
金属と鉄粉からなるものが特に好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】脱酸素剤包装体を形成する際は、
微多孔膜面同士を合わせ不織布側から加熱することによ
り、微多孔膜同士をヒートシールされる。(図―1参
照)積層接着の方法は、ドライラミネート法、熱ラミネ
ート法等適宜選択されるが、不織布と微多孔膜が有する
大きな通気性を損なわない工夫が必要である。好ましい
積層接着方法は、接着剤による通気性阻害を防ぐことが
可能となるので、ドライラミネート法であり、印刷され
た微多孔膜側表面に網目ロール等により接着剤をパター
ンコートした後、不織布と積層接着する方法、または、
表面が粗い不織布側表面に接着剤を塗布した後、印刷さ
れた微多孔膜と積層接着する方法が選択される。中でも
後者が好ましい方法である。ドライラミネート法での接
着剤の塗布量としては、0.1〜10g/m2の範囲であ
り、通気性確保しつつ接着強度を保つ上で好ましくは、
0.5〜5g/m2の範囲で選択される。次に、本発明を
実施例にて、詳細に説明する。
微多孔膜面同士を合わせ不織布側から加熱することによ
り、微多孔膜同士をヒートシールされる。(図―1参
照)積層接着の方法は、ドライラミネート法、熱ラミネ
ート法等適宜選択されるが、不織布と微多孔膜が有する
大きな通気性を損なわない工夫が必要である。好ましい
積層接着方法は、接着剤による通気性阻害を防ぐことが
可能となるので、ドライラミネート法であり、印刷され
た微多孔膜側表面に網目ロール等により接着剤をパター
ンコートした後、不織布と積層接着する方法、または、
表面が粗い不織布側表面に接着剤を塗布した後、印刷さ
れた微多孔膜と積層接着する方法が選択される。中でも
後者が好ましい方法である。ドライラミネート法での接
着剤の塗布量としては、0.1〜10g/m2の範囲であ
り、通気性確保しつつ接着強度を保つ上で好ましくは、
0.5〜5g/m2の範囲で選択される。次に、本発明を
実施例にて、詳細に説明する。
【0017】
【実施例】実施例1 坪量30g/m2、不透明度34%の熱カレンダー加工
されたポリエステル不織布(旭化成工業(株)製「エルタ
ス」)と片面に文字印刷を施した厚さ120μmのポリ
エチレンからなる常圧で水を通さない微多孔膜(日東電
工(株)製「ブレスロン」)を、不織布表面に3g/m2
の接着剤を塗布した後、接着剤塗布面と微多孔膜の印刷
面を合わせつつ積層接着して脱酸素剤用包装材料を得
た。
されたポリエステル不織布(旭化成工業(株)製「エルタ
ス」)と片面に文字印刷を施した厚さ120μmのポリ
エチレンからなる常圧で水を通さない微多孔膜(日東電
工(株)製「ブレスロン」)を、不織布表面に3g/m2
の接着剤を塗布した後、接着剤塗布面と微多孔膜の印刷
面を合わせつつ積層接着して脱酸素剤用包装材料を得
た。
【0018】ダイロール式四方シール多列自動充填包装
機(東洋機械製作所製)を用い、得られた脱酸素剤用包
装材料を両面に使用し不織布側から加熱ヒートシールし
て、鉄粉を主剤とする脱酸素剤組成物3gを充填した寸
法50mm×50mmの脱酸素剤包装体小袋を作成した。 実施例2 坪量30g/m2、不透明度30%の熱プレスされたレー
ヨン不織布(二村化学(株)製「TCF」)と、片面に文
字印刷を施した厚さ100μmのポリエチレンからなる
常圧で水を通さない微多孔膜((株)トクヤマ製「ポーラ
ム」)を、微多孔膜印刷側表面へ格子状グラビアロール
を用いて接着剤を塗布し、積層接着して脱酸素剤用包装
材料を得た。この包装材料を用いた以外は実施例1と同
様にして、脱酸素剤包装体小袋を作成した。 比較例1 不織布として、坪量70g/m2、不透明度77%のナ
イロン不織布(ユニチカ(株)製「ウィウィ」)を用いた
以外は、実施例1と同様にして、脱酸素剤用包装材料を
得、脱酸素剤包装体小袋を作成した。 比較例2 表面に文字印刷及び透明ニスによるオーバープリントの
印刷を施した厚さ120μmのポリプロピレンからなる
微多孔膜(トクヤマ(株)製「NFシート」)と、印刷し
ていない面に予め2mm間隔の有孔加工を施した有孔ポリ
エチレンフィルムを熱ラミネート加工により積層接着し
て、脱酸素剤用包装材料を得た。微多孔膜側から加熱ヒ
ートシールした以外は、実施例1と同様にして、脱酸素
剤包装体小袋を作成した。
機(東洋機械製作所製)を用い、得られた脱酸素剤用包
装材料を両面に使用し不織布側から加熱ヒートシールし
て、鉄粉を主剤とする脱酸素剤組成物3gを充填した寸
法50mm×50mmの脱酸素剤包装体小袋を作成した。 実施例2 坪量30g/m2、不透明度30%の熱プレスされたレー
ヨン不織布(二村化学(株)製「TCF」)と、片面に文
字印刷を施した厚さ100μmのポリエチレンからなる
常圧で水を通さない微多孔膜((株)トクヤマ製「ポーラ
ム」)を、微多孔膜印刷側表面へ格子状グラビアロール
を用いて接着剤を塗布し、積層接着して脱酸素剤用包装
材料を得た。この包装材料を用いた以外は実施例1と同
様にして、脱酸素剤包装体小袋を作成した。 比較例1 不織布として、坪量70g/m2、不透明度77%のナ
イロン不織布(ユニチカ(株)製「ウィウィ」)を用いた
以外は、実施例1と同様にして、脱酸素剤用包装材料を
得、脱酸素剤包装体小袋を作成した。 比較例2 表面に文字印刷及び透明ニスによるオーバープリントの
印刷を施した厚さ120μmのポリプロピレンからなる
微多孔膜(トクヤマ(株)製「NFシート」)と、印刷し
ていない面に予め2mm間隔の有孔加工を施した有孔ポリ
エチレンフィルムを熱ラミネート加工により積層接着し
て、脱酸素剤用包装材料を得た。微多孔膜側から加熱ヒ
ートシールした以外は、実施例1と同様にして、脱酸素
剤包装体小袋を作成した。
【0019】上記3種類の脱酸素剤用包装材料を用い
て、次の実験を実施しその結果を表―1に示した。 実験―1 包装適性試験 実施例1,2及び比較例1,2で脱酸素剤包装体小袋を
作成した際、以下の工業的な製造条件項目を満たせるか
どうかをチェックした。
て、次の実験を実施しその結果を表―1に示した。 実験―1 包装適性試験 実施例1,2及び比較例1,2で脱酸素剤包装体小袋を
作成した際、以下の工業的な製造条件項目を満たせるか
どうかをチェックした。
【0020】項目A)生産速度毎分500個以上 項目B)包装材料接着強度(シール強度)0.6kg/15mm
以上 項目C)適正ヒートシール温度幅が20℃以上 項目D)包装材料の熱収縮による外観変化(寸法収縮、
シワ、色調変化等)が無い 実験―2 外観確認および安全衛生性試験 脱酸素剤包装体の印刷文字が判読可能か否か外観視認に
より判定した。さらに、脱酸素剤包装体表面に幅20mm
の透明接着テープを強く貼りつけ、急激に剥離させた
後、印刷インキの転写有無を確認した。 実験―3 酸素吸収速度測定試験 前記の脱酸素剤包装体を、空気500ml及び水5ml
を含浸させた綿と共に酸素バリアー性袋(塩化ビニリデ
ンコートナイロン/ポリエチレン積層フィルム)へ封
入、ヒートシールにて密封後、25℃にて保存し、酸素
分析計で経時毎に袋内酸素濃度を分析し、酸素濃度が減
少して0.1%に到達するまでの所用時間を求めた。
以上 項目C)適正ヒートシール温度幅が20℃以上 項目D)包装材料の熱収縮による外観変化(寸法収縮、
シワ、色調変化等)が無い 実験―2 外観確認および安全衛生性試験 脱酸素剤包装体の印刷文字が判読可能か否か外観視認に
より判定した。さらに、脱酸素剤包装体表面に幅20mm
の透明接着テープを強く貼りつけ、急激に剥離させた
後、印刷インキの転写有無を確認した。 実験―3 酸素吸収速度測定試験 前記の脱酸素剤包装体を、空気500ml及び水5ml
を含浸させた綿と共に酸素バリアー性袋(塩化ビニリデ
ンコートナイロン/ポリエチレン積層フィルム)へ封
入、ヒートシールにて密封後、25℃にて保存し、酸素
分析計で経時毎に袋内酸素濃度を分析し、酸素濃度が減
少して0.1%に到達するまでの所用時間を求めた。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、印刷インキが表面に露
出しないので保存物品等に印刷インキが転写することな
く、接着強度が高く、脱酸素速度が大きく、耐水性に優
れる、外部より視認可能な印刷を施された脱酸素剤包装
体が提供される。
出しないので保存物品等に印刷インキが転写することな
く、接着強度が高く、脱酸素速度が大きく、耐水性に優
れる、外部より視認可能な印刷を施された脱酸素剤包装
体が提供される。
【図1】印刷を施した微多孔膜上に不織布を積層接着し
た本発明の脱酸素剤用包装材料の断面図を示す。
た本発明の脱酸素剤用包装材料の断面図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 33/01 B65D 33/01 Fターム(参考) 3E064 AA01 BA26 BA54 BA60 EA30 HD02 HE01 3E067 AA05 AB96 AC20 BA12A BB25A CA03 CA07 EE02 FA01 FC01 GB13 GD01 4B021 LA17 MC04 MP08
Claims (4)
- 【請求項1】外部より視認可能な印刷を施された脱酸素
剤包装体であって、不透明度70%以下の不織布と該不
織布の軟化点より20℃以上低い軟化点を有する片面に
印刷を施された常圧で水を通さない微多孔膜とが該印刷
を施された面を挟んで接着されてなる積層体を少なくと
も一部として用いた包装材料により、脱酸素剤が包装さ
れてなることを特徴とする脱酸素剤包装体。 - 【請求項2】不織布が、ポリエステル又はナイロンを主
原料とするものであり、熱カレンダー加工を施したもの
である請求項1の脱酸素剤包装体。 - 【請求項3】微多孔膜が、孔径0.01〜50μmの微細孔を
有し、厚さ30〜200μmのポリオレフィンフィルム
である請求項1の脱酸素剤包装体。 - 【請求項4】微多孔膜が、ポリエチレンからなる請求項
1の脱酸素剤包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000063538A JP2001247174A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | 印刷を施した脱酸素剤包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000063538A JP2001247174A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | 印刷を施した脱酸素剤包装体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001247174A true JP2001247174A (ja) | 2001-09-11 |
Family
ID=18583387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000063538A Pending JP2001247174A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | 印刷を施した脱酸素剤包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001247174A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100406799B1 (ko) * | 2001-09-29 | 2003-11-21 | 흥원실업 주식회사 | 방수포대 |
JP2011042089A (ja) * | 2009-08-20 | 2011-03-03 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 包装用フィルム、充填包装体および充填包装方法 |
CN104936792A (zh) * | 2013-01-30 | 2015-09-23 | 惠普发展公司,有限责任合伙企业 | 可印刷介质 |
-
2000
- 2000-03-08 JP JP2000063538A patent/JP2001247174A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100406799B1 (ko) * | 2001-09-29 | 2003-11-21 | 흥원실업 주식회사 | 방수포대 |
JP2011042089A (ja) * | 2009-08-20 | 2011-03-03 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 包装用フィルム、充填包装体および充填包装方法 |
CN104936792A (zh) * | 2013-01-30 | 2015-09-23 | 惠普发展公司,有限责任合伙企业 | 可印刷介质 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090205 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090210 |
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A02 | Decision of refusal |
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