JP2001246632A - 繊維強化樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形品及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の強度を向上させることにより優れた圧
縮強度及び曲げ強度を有するガラス長繊維強化ウレタン
樹脂発泡成形品、及びこの発泡成形品をコストの大幅な
増加を招かずに提供し得る製造方法を提供すること。 【解決手段】 長手方向がガラス長繊維で強化されたウ
レタン樹脂発泡成形品であって、その表面層4が、ウレ
タン樹脂発泡体2に固形充填材5が混入されてなる繊維
強化樹脂成形品1、及び、ガラス長繊維束12を所定間
隔に引き揃えながら一方向に進行させつつ、ガラス長繊
維束に発泡性ウレタン樹脂液を振りかけて含浸させ、次
いで、上方から固形充填材5を散布した後に成形用通路
16に導いて、前記発泡性ウレタン樹脂液を発泡硬化さ
せる繊維強化樹脂成形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス長繊維強化ウ
レタン樹脂発泡成形品及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂発泡成形品、特にガラス繊
維強化ウレタン樹脂発泡成形品は、低吸水性、軽量性、
優れた機械的強度及び低温衝撃強度、優れた耐食性及び
耐久性を備え、更には加工容易性、低コスト等の利点を
有し、軌道の枕木や水処理用構造材等、天然木材に代わ
り多方面で使用されている。更に、この成形品の表面強
度等を向上させるために、例えば特公昭55−1529
0号公報には、ガラス長繊維束に付着させた発泡性ウレ
タン樹脂液が発泡を開始せず流動性を保有している間
に、この繊維束を表面から冷却し成形用通路に導いて、
前記樹脂液を発泡硬化させることにより、低発泡で表面
強度の向上した表皮層を有する長繊維強化発泡成形品を
製造する方法が提案されている。
【0003】また、特公昭59−35768号公報に
は、発泡硬化性樹脂液を含浸した長繊維束の表面に更に
紫外線硬化性液状物を付着させて成形用通路を進行せし
め、発泡硬化した成形体に紫外線を照射して前記液状物
を硬化せしめることにより、成形体表面に皮膜を形成し
て強度や所望により耐候性を向上させる方法が提案され
ている。
【0004】しかし、特公昭55−15290号公報記
載の方法では、表面の冷却により、本来進行する筈の反
応熱による樹脂の硬化が遅れてキュア時間が長くなると
いう生産上の問題点があり、また、表面樹脂の不十分な
硬化に起因して外観が劣悪になるという成形品の品質上
の問題点が予想されるところであった。一方、特公昭5
9−35768号公報記載の方法によると、比較的高価
な紫外線硬化性材料を用いることと、成形用通路を出た
後に、発泡硬化した成形体に紫外線を照射するという煩
瑣な工程を経る関係上、結局成形品のコストが増加して
しまうという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
繊維強化樹脂発泡成形品及びその製造方法の問題点に鑑
みて、表面の強度を向上させることにより優れた圧縮強
度及び曲げ強度を有するガラス長繊維強化ウレタン樹脂
発泡成形品、及びこの発泡成形品をコストの大幅な増加
を招かずに提供し得るガラス長繊維強化ウレタン樹脂発
泡成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、長手方向がガラス長繊維で
強化されたウレタン樹脂発泡成形品であって、その表面
層又は裏面層が、ウレタン樹脂発泡体に固形充填材が混
入されてなることを特徴とする繊維強化樹脂成形品を提
供する。
【0007】また、請求項2記載の発明は、表面層又は
裏面層の厚さ15mm以内に、成形品の表面1cm2
たり0.03〜0.3cm3 の固形充填材が混入されて
いる請求項1記載の繊維強化樹脂成形品を提供する。
【0008】また、請求項3記載の発明は、ガラス長繊
維束を所定間隔に引き揃えながら一方向に進行させつ
つ、ガラス長繊維束に発泡性ウレタン樹脂液を振りかけ
て含浸させ、次いで、上方から固形充填材を散布した後
に成形用通路に導いて、前記発泡性ウレタン樹脂液を発
泡硬化させることを特徴とする請求項1又は2記載の繊
維強化樹脂成形品の製造方法を提供する。また、請求項
4記載の発明は、散布する固形充填材の比重が1.5〜
5.4である請求項3記載の繊維強化樹脂成形品の製造
方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明の繊維強化
樹脂成形品の一形態を示す模式的断面図である。1は、
断面矩形の長尺形状の繊維強化樹脂成形品で、ウレタン
樹脂発泡体2が断面の全体に渡って略均等に分散配置さ
れた多数のガラス長繊維3によって補強されており、更
に、成形品の片側の表面層4、即ち図面上の上部の表面
層に固形充填材5が混入分散された構造とされている。
【0010】ウレタン樹脂発泡体2はウレタン成形に一
般的に用いられる、ポリイソシアネート化合物(例え
ば、ジフェニルメタンジイソシアネート、以下MDIと
記述する場合がある)とポリオールから得られるもので
あれば、特に限定されない。但し、原料として用いるM
DIは、粘度が50〜1500mPa・s/25℃であ
るのが望ましく、ポリオールは、その粘度が1500〜
6000mPa・s/25℃であるのが望ましい。MD
Iの粘度が低すぎると樹脂の剛性が低くなりすぎ、高す
ぎるとウレタン樹脂液のガラス長繊維への含浸性が低下
するためである。
【0011】また、ポリオールは、例えば、ポリエーテ
ルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリ
オール等が用いられる。ポリオールの粘度が低すぎる
と、やはり樹脂の剛性が低くなりすぎ、高すぎるとウレ
タン樹脂液のガラス長繊維への含浸性が低下するためで
ある。ウレタン樹脂発泡体2の発泡倍率は、特に限定さ
れないが、ウレタン樹脂のみの比重(成形品からガラス
繊維や固形充填材等を除いたもの)において、上面層の
比重がそれ以外の部分の比重の1.1倍以上となってい
ることが好ましい。1.1倍より小さいと、所望の圧縮
強度や曲げ強度が得られないことがある。
【0012】固形充填材5は、珪砂、焼却灰、ガラスビ
ーズ、ガラスパウダー、金属粉などの無機材の他、熱硬
化性樹脂成形品の破砕品や研削屑、本発明成形品や他の
繊維強化プラスチック成形品の破砕品や切削屑、無機充
填材の表面を有機材料でコーティングしたものなどでも
構わない。充填材と樹脂との相溶性を向上させるために
充填材の表面を処理したものでもよい。
【0013】表面層4における固形充填材5の混入割合
は、請求項2記載の如く、表面層の厚さ15mm以内に
成形品の表面1cm2 当たり0.03〜0.3cm3
するのが好ましい。0.03cm3 未満の場合、固形充
填材の量が少なすぎて、所定の効果が発現しにくく、
0.3cm3 を越える場合、樹脂がガラス繊維や固形充
填材のバインダーとしての役割を果たせなくなり、吸水
量が増加して耐水性が低下したり、繰り返しの耐久強度
が低下したりする。
【0014】固形充填材が混入される範囲は、厚さ15
mm以上に渡って配置させると多量の充填材量が必要と
なり、成形品の外観が悪化することと、図1における成
形品の上面から曲げ荷重をかけた場合、上面に近いほど
圧縮応力が発生するため、充填材が上面に近い位置にあ
るほど曲げ強度を向上させる効果が発現するので、上面
から15mm以内とするのが好ましく、また、本成形品
は、一般的に上下面を研削して用いることが多いため、
より好ましくは、上面から0.5〜15mmである。
【0015】固形充填材の比重は、請求項4記載の如
く、1.5〜5.4であることが望ましい。1.5未満
の場合、充填材の強度が小さく成形品を補強する効果が
少ない。
【0016】固形充填材の粒径は、平均で2〜10μm
が望ましい。小さすぎると、製造の際に製品の最表面に
のみ充填材が位置してしまい、製品の表面を研削した際
に、充填材全てがなくなってしまう。大きすぎると、後
述する成形品の製造時にガラス繊維の間に入りにくくな
り、充填材の位置とガラス繊維の位置が分離してしまっ
て、強度が低下してしまう。
【0017】ガラス長繊維3は、長尺形状の繊維強化樹
脂成形品1の長手方向の全域に渡って分散配置されてい
るのが好ましい。ガラス長繊維3のモノフィラメントと
しての径は、5〜100μmのものが好ましく用いられ
る。径が小さすぎると、樹脂と含浸する際に多くの樹脂
が必要となり、強化材としてのガラス長繊維の割合が少
なくて曲げ弾性率等が弱くなり、又、径が大きすぎる
と、ガラス繊維に接触する作業の際に痛みを感じる等、
作業性が悪くなる。繊維強化樹脂成形品1中におけるガ
ラス繊維の重量比率は、ウレタン樹脂発泡体100重量
部に対して、ガラス繊維50〜300重量部が好まし
い。繊維強化樹脂成形品1の比重は、0.2〜2.0が
望ましい。低すぎると、曲げ弾性率等の物性が低くな
り、高すぎると、軽量性が一つの特徴である本発明成形
品の効果がなくなる。
【0018】以下に、本発明の繊維強化樹脂成形品の一
般的な製造方法を、図面を参照しながら説明する。図2
は請求項3記載の発明に係る製造方法の実施に用いて好
適な、繊維強化樹脂成形品の製造装置の概要の一例を示
す模式的斜視図である。
【0019】7は、ポリオール、発泡剤である水、及
び、整泡剤であるシリコーン化合物からなるポリオール
混合液で、ポンプ8により散布装置9に移送される。1
0はMDIで、ポンプ11により散布装置9に供給さ
れ、前記ポリオール混合液7と混合されて、散布装置9
によりガラス長繊維束12上へ散布される。13は、揉
み板であり、ガラス長繊維束12の進行方向と直角方向
に往復運動をして、含浸板14と揉み板13との間に挟
まれた長繊維束12を揉むようになされてる。16は、
成形用通路であり、この中でガラス長繊維束12に含浸
された発泡性ウレタン樹脂液が発泡するとともに硬化し
て、該成形用通路の断面形状に対応した形状に成形され
る。尚、18は引取機であり、一定速度で駆動すること
により、ガラス長繊維束12に一定速度の前進運動(図
中の右方向)を与えている。また、17は、固形充填材
散布機で、含浸部と成型用通路の間に位置することが必
要である。
【0020】ガラス長繊維束12は、モノフィラメント
が集められてロービングとされたものを用いることが望
ましく、フィラメント径は、5〜100μmのものが好
ましく用いられる。径が小さすぎると、樹脂と含浸する
際に多くの樹脂が必要となり、強化材としてのガラス長
繊維の割合が少なくて曲げ弾性率等が弱くなり、又、径
が大きすぎると、ガラス繊維に接触する作業の際に痛み
を感じる等、作業性が悪くなる。また、ロービングの大
きさは、一般的に長さ1kmのg数を番手として表す
が、1000〜50000番手のものが望ましい。番手
が小さ過ぎると、ガラス繊維の巻物の置場が多くなりす
ぎて、番手が大き過ぎると、ロービングを構成している
フィラメントに樹脂を含浸することが困難となる。
【0021】本発明の方法により、例えば、上記装置を
用いて本発明の繊維強化樹脂成形品1を得るには、ガラ
ス長繊維束12を、多数のモノフィラメントが略並行に
なる様に所定間隔で引き揃えながら図2において右方向
に進行させつつ、ガラス長繊維束12に、ポリオール混
合液7とMDI10とからなる発泡性ウレタン樹脂液を
散布装置9によって振りかけて含浸させ、次いで、上方
から固形充填材散布機17によって散布し、その後に成
形用通路16に導いて、前記発泡性ウレタン樹脂液を加
熱して発泡硬化させるのである。固形充填材散布機17
による固形充填材の散布の仕方は、特には問わないが、
まんべんなく散布することが望ましい。
【0022】発泡性ウレタン樹脂液をガラス長繊維束1
2に散布した後、更に固形充填材を長繊維束に散布して
から成形用通路16に導いて長繊維束に散布された発泡
性ウレタン樹脂液が固化するまでの時間は、30秒以上
10分以下が望ましい。短かすぎると、散布した固形充
填材が成形品の最表面に位置してしまい、成形品の表面
を研削した際に、充填材がなくなってしまう。一方、長
すぎると、製品の生産性が悪くなる。
【0023】成型用通路16は、固定式の金型でも構わ
ないし、ベルト式であって製造中の繊維強化樹脂成形品
1と連動して動く構成でも構わない。また、成型用通路
の断面形状は、四角形を始め何でも構わないが、通路を
通して同じ形状で同じ大きさであることが好ましい。図
中のMDI10は、ウレタン成形に一般的に用いられる
MDIであれば、特に限定されないが、粘度は50〜1
500mPa・s/25℃であるのが望ましい。また、
ポリオール混合液7に用いられるポリオールも上記した
ようにウレタン成形に一般的に用いられるものなら特に
限定されない。
【0024】ポリオールの混合液7には、通常、発泡剤
や整泡剤が含まれており、その他、難燃剤、可塑剤、着
色剤、架橋剤、安定剤、ガラス短繊維等が含まれても良
い。ポリオール混合液7とMDI10とからなる発泡性
ウレタン樹脂液とガラス繊維との比率は、ウレタン樹脂
液100重量部に対して、ガラス繊維50〜300重量
部が望ましい。50重量部未満では、曲げ弾性率等の物
性が低くなることと、製造過程で、ガラス繊維が樹脂液
を保持できないなどの不具合が発生する場合がある。ま
た、300重量部を越えると、ガラス繊維に樹脂を十分
含浸出来ない不具合が発生する場合がある。
【0025】<作用>通常、長繊維強化樹脂発泡体を長
繊維方向を軸とした方向で曲げ荷重をかけた場合、成形
体の破壊モードは、一般的に載荷側が圧縮荷重を受けて
破断する。これは、載荷側の圧縮強度と載荷側と反対側
の引っ張り強度では、圧縮強度の方が弱いため起きる。
本発明の繊維強化樹脂成形品は、長手方向がガラス長繊
維で強化されたウレタン樹脂発泡成形品であって、その
表面層又は裏面層が、ウレタン樹脂発泡体に固形充填材
が混入されてなるので、成形品の少なくとも片側の表面
層の圧縮強度が高められていおり、上面から、重量物等
を載荷した際に高い曲げ強度が発現される。
【0026】本発明の繊維強化樹脂成形品の製造方法
は、ガラス長繊維束を所定間隔に引き揃えながら一方向
に進行させつつ、ガラス長繊維束に発泡性ウレタン樹脂
液を振りかけて含浸させ、次いで、上方から固形充填材
を散布した後に成形用通路に導いて、前記発泡性ウレタ
ン樹脂液を発泡硬化させるので、本発明によれば、表面
の強度を向上させることにより優れた圧縮強度及び曲げ
強度を有する上記樹脂発泡成形品を、大がかりな設備・
装置を導入せずコストの大幅な増加を招かずに、提供す
ることができる。
【0027】<実施例1> (使用原材料) ポリオール混合液;粘度3800mPa・s/25℃の
平均官能基数3のポリエーテルポリオール100重量部
に対し水1重量部、シリコンオイル1重量部、ジブチル
錫ジラウレート1重量部の混合物 ポリメリックMDI;粘度200mPa・s/25℃ ガラス長繊維;繊維直径17ミクロンのモノフィラメン
トを多数引き揃えてガラスロービングとしたもので、1
3800番手を使用した。 ウレタン樹脂とガラス長繊維の重量混合比率;1:1 固形充填材;7号珪砂(比重2.5)
【0028】(製造方法)上記原材料を用い、図2に示
した装置によって、13800番手のガラス長繊維束1
2を引き揃えながら図2において右方向に進行させつ
つ、ガラス長繊維束12に、ポリオール混合液7とMD
I10とからなる発泡性ウレタン樹脂液を散布装置9に
よって振りかけて含浸させ、次いで、固形充填材散布機
17により7号珪砂を散布し、成形用通路16に導い
て、前記発泡性ウレタン樹脂液を加熱して発泡硬化させ
て、所望のガラス繊維強化ウレタン樹脂発泡成形品を得
た。固形充填材としての7号珪砂の充填量は、サンプル
とした成形品表面1cm2当たりの体積(cm3 )とし
て、また、その充填位置は、成形品表面からの深さ(厚
さ)の範囲として表1に示した。
【0029】(製造結果) 成形品の断面サイズ;高さ50mm、幅200mm 成形品の比重;0.74 成形品の上下面に対して研削を施して以下の評価を行っ
た。 (評価) 〔曲げ強度試験〕製品大の成形品サンプルで曲げ試験を
行った。その際、製品上面から載荷した。 〔圧縮強度試験〕得られた成形品の上面から載荷した部
分圧縮強度試験を行い、比例限度の値をその強度とし
て、表1に示した。
【0030】<実施例2〜4>7号珪砂の充填量及び充
填位置を、表1記載の通りとしたこと以外は、実施例1
と同様にして、ガラス繊維強化ウレタン樹脂発泡成形品
を得て、評価した。
【0031】<実施例5>固形充填材として、実施例1
で得た成形品の研削屑(ウレタン樹脂発泡体とガラス繊
維が重量比で約1:1のもので、粒径は平均で20μ
m、比重1.7)を用い、その充填量及び充填位置を、
表1記載の通りとしたこと以外は、実施例1と同様にし
て、ガラス繊維強化ウレタン樹脂発泡成形品を得て、評
価した。
【0032】<比較例1>固形充填材を全く用いず、そ
れに伴う操作の変更以外は、実施例1と同様にして、ガ
ラス繊維強化ウレタン樹脂発泡成形品を得て、評価し
た。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明のガラス長繊維強化ウレタン樹脂
発泡成形品は、上述の通り構成されており、その表面層
又は裏面層には固形充填材が混入されているので、表面
の強度が向上しているため、優れた圧縮強度及び曲げ強
度を有する。従って、一般的機械的強度が要求される建
材等の構造材として好適に使用し得る。また、優れた圧
縮強度を要求される鉄道用枕木に好適に使用され、更
に、鉄道用枕木は、通常、タイプレートによってレール
と締結されており、この場合にも、タイプレートから受
ける圧縮荷重に対して本発明の成形品は耐性があるの
で、用いると特に好適である。本発明のガラス長繊維強
化ウレタン樹脂発泡成形品の製造方法は、上述の通り構
成されており、ガラス長繊維束に発泡性ウレタン樹脂液
を含浸させた後、固形充填材を散布した後に成形用通路
に導いて、樹脂液を発泡硬化させるので、本発明によれ
ば、表面の強度が向上し優れた圧縮強度及び曲げ強度を
有する上記樹脂発泡成形品を、大がかりな設備・装置を
導入せずコストの大幅な増加を招かずに、製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維強化樹脂成形品の一形態を示す模
式的断面図である。
【図2】請求項3記載の発明に係る製造方法の実施に用
いて好適な、繊維強化樹脂成形品の製造装置の概要の一
例を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
1・・繊維強化樹脂成形品 2・・ウレタン樹脂発泡体 3・・ガラス長繊維 4・・表面層 5・・固形充填材 12・・ガラス長繊維束 16・・成形用通路 17・・固形充填材散布機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B29K 105:04 105:08 105:08 105:16 105:16 B29L 31:30 B29L 31:30 31:34 31:34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向がガラス長繊維で強化されたウ
    レタン樹脂発泡成形品であって、その表面層又は裏面層
    が、ウレタン樹脂発泡体に固形充填材が混入されてなる
    ことを特徴とする繊維強化樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 表面層又は裏面層の厚さ15mm以内
    に、成形品の表面1cm2 当たり0.03〜0.3cm
    3 の固形充填材が混入されていることを特徴とする請求
    項1記載の繊維強化樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 ガラス長繊維束を所定間隔に引き揃えな
    がら一方向に進行させつつ、ガラス長繊維束に発泡性ウ
    レタン樹脂液を振りかけて含浸させ、次いで、上方から
    固形充填材を散布した後に成形用通路に導いて、前記発
    泡性ウレタン樹脂液を発泡硬化させることを特徴とする
    請求項1又は2記載の繊維強化樹脂成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 散布する固形充填材の比重が1.5〜
    5.4であることを特徴とする請求項3記載の繊維強化
    樹脂成形品の製造方法。の製造方法に関する
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004338226A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Sekisui Chem Co Ltd 繊維強化樹脂破砕物の成型方法
WO2020054056A1 (ja) 2018-09-14 2020-03-19 積水化学工業株式会社 硬化性樹脂組成物、樹脂成形体及び樹脂成形体の製造方法

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