JP2001245874A - 赤血球沈降速度測定用採血管、採血管ホルダ、採血管運搬用プロテクタ、赤血球沈降速度測定方法およびその測定装置 - Google Patents

赤血球沈降速度測定用採血管、採血管ホルダ、採血管運搬用プロテクタ、赤血球沈降速度測定方法およびその測定装置

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JP2001245874A
JP2001245874A JP2000059661A JP2000059661A JP2001245874A JP 2001245874 A JP2001245874 A JP 2001245874A JP 2000059661 A JP2000059661 A JP 2000059661A JP 2000059661 A JP2000059661 A JP 2000059661A JP 2001245874 A JP2001245874 A JP 2001245874A
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light
blood
sedimentation velocity
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JP2000059661A
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English (en)
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Shigenori Kishimori
重則 岸森
Masahiro Nishiyama
雅宏 西山
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Sefa Technology Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液中の赤血球の沈降速度を光学的に測定す
る際に使用される採血管を提供する。 【解決手段】 被検者を識別するIDラベルが貼付され
るID貼付部1Aと、赤血球の沈降速度を測定するため
の透光部1Bとを備えてなる円管状の透明容器の形態と
され、ID貼付部1AがIDラベルの規格寸法に対応し
た径寸法を有する大径の上部円筒部とされるとともに、
透光部1Bが被検者に対応した径寸法を有する小径の下
部円筒部とされている。下部円筒部1Aは、成人用の採
血管1にあっては、成人の許容採血量に対応した内容積
の標準管の形態とされ、乳幼児用の採血管1にあって
は、乳幼児の被検者の許容採血量に対応した内容積のキ
ャピラリ管の形態とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、赤血球沈降速度
測定用採血管、採血管ホルダ、赤血球沈降速度測定方法
およびその測定装置に関し、さらに詳細には、血液中の
赤血球の沈降速度を光学的に測定する際に使用される採
血管および測定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】赤沈(赤血球沈降速度)の測定は、日常
臨床で最もよく用いられる検査法の一つであり、この赤
沈測定方法としては、垂直に保持された一定規格の採血
管に非凝固化した血液を満たして静置し、赤血球の沈降
によって生ずる血球層の高さ(赤血球の沈降高さ)を静
置から1時間後に人が記録して、赤血球の沈降の遅速を
判断する方式のウェスターグレン法が標準的に用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな測定方法では、測定開始から終了まで1時間以上の
長時間を要し、緊急の処置を要するような場合の検査方
法としては適さない。
【0004】また、上記ウェスターグレン法に用いられ
る採血管は、内径2.55mm、全長300mmのガラ
ス管で、この採血管に、体積比で抗凝固剤であるクエン
酸ナトリウム溶液1に対し血液4とする混合液を満たす
ためには、2CC程度の血液が必要であり、許容採血量
が少ない乳幼児の血液検査には適さない。
【0005】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その主たる目的とするところは、血
液中の赤血球の沈降速度を光学的に測定する際に使用さ
れる採血管と、この採血管を用いて、短時間でなおかつ
正確に、また少量の液体試料でも沈降速度の測定を行う
ことができる赤血球沈降速度測定技術を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の赤血球沈降速度測定用採血管は、被検者を
識別するIDラベルが貼付されるID貼付部と、赤血球
の沈降速度を測定するための透光部とを備えてなる円管
状の透明容器の形態とされ、上記ID貼付部が上記ID
ラベルの規格寸法に対応した径寸法を有する大径の上部
円筒部とされるとともに、上記透光部が被検者に対応し
た径寸法を有する小径の下部円筒部とされていることを
特徴とする。
【0007】好適な実施態様として、上記上部円筒部
は、上記IDラベルの規格寸法に対応した外径寸法を有
する。また、成人の披検者に用いる採血管にあっては、
上記下部円筒部が成人の被検者の許容採血量に対応した
内容積となる内径寸法と長さ寸法を有する標準管の形態
とされ、一方、乳幼児の被検者に用いる採血管にあって
は、上記下部円筒部が乳幼児の被検者の許容採血量に対
応した内容積となる内径寸法と長さ寸法を有する極細の
キャピラリ管の形態とされている。さらに、採血管の構
成材料としては、透明プラスチックまたは透明ガラスが
好適に用いられる。
【0008】また、本発明の採血管ホルダは、上記採血
管の保持用として適したものであって、少なくとも、上
記採血管の上部を保持する上部保持部と、採血管の底部
を保持する底部保持部とを備えてなり、これら上部およ
び下部保持部は、上記採血管を傾斜状態で保持するよう
に相対配置されていることを特徴とし、好適には、上記
上部および底部保持部は、上記採血管を挿入支持する挿
入穴を備えるとともに、上面側に、上記挿入穴への採血
管の挿入を容易にするための挿入案内部が上記挿入穴に
連続して設けられている。
【0009】さらに、本発明の採血管運搬用プロテクタ
は、上記採血管を運搬する際の保護部材として使用する
ものであって、上記採血管の外形状に対応した輪郭形状
を有する採血管収容部を有することを特徴とする。
【0010】また、本発明の赤血球沈降速度測定方法
は、上記採血管を用いるものであって、赤血球沈降速度
測定用の血液が採取収容された上記採血管を所定の傾斜
角度をもって保持して、上記血液中に赤血球の沈降を促
進させる自然対流を生じさせ、上記採血管に光を投射し
て、上記採血管内を透過した光を電気的に検出するとと
もに、この検出値の経時的変化から血液中の上澄み液で
ある血漿の深さ寸法を算出して、沈降物である赤血球等
の血球層の沈降速度を測定することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の第一の赤血球沈降速度測
定装置は、上記赤血球沈降速度測定方法を実施するため
のものであって、血液が採血収容された上記赤血球沈降
速度測定用採血管を傾斜状に保持する傾斜保持手段と、
上記採血管に光を投射する投光手段と、上記採血管を挟
んで上記投光手段に対向して設けられ、上記投光手段か
ら上記採血管内を透過した光を受光して光電変換する受
光手段と、この受光手段出力の経時的変化を測定する光
量変化測定手段と、上記光量変化測定手段の測定結果に
基づいて、上記採血管内の沈殿物である赤血球等の血球
層の沈降速度を演算する赤血球沈降速度演算手段とを備
えてなることを特徴とする。
【0012】また、本発明の第二の赤血球沈降速度測定
装置は、同じく上記赤血球沈降速度測定方法を実施する
ためのものであって、血液が採血収容された複数の上記
採血管を、傾斜状に保持する複数の傾斜保持手段と、こ
れら複数の傾斜保持手段が円周上に配設されるととも
に、その中心軸線まわりに回転可能に支持されたターン
テーブルと、このターンテーブルを回転駆動するととも
に、上記採血管のいずれか一つが測定位置に位置決めさ
れるように割出し停止させる回転駆動手段と、上記測定
位置に位置決めされた上記採血管に光を投射する投光手
段と、この採血管を挟んで上記投光手段に対向して設け
られ、上記投光手段から上記採血管内を透過した光を受
光して光電変換する受光手段と、この受光手段出力の経
時的変化を測定する光量変化測定手段と、この光量変化
測定手段および上記回転駆動手段を同期して制御する制
御手段と、上記光量変化測定手段の測定結果に基づい
て、上記採血管内の沈降物である赤血球等の血球層の沈
降速度を演算する沈降速度演算手段とを備えてなること
を特徴とする。
【0013】なお、上記傾斜保持手段として、好適には
上記採血管ホルダが用いられ、また、この採血管ホルダ
は、標準管の形態とされた下部円筒部を有する上記採血
管と、キャピラリ管の形態とされた下部円筒部を有する
上記採血管を挿入できるキャピラリホルダとを傾斜保持
できる構造とされて、これにより、形状寸法の異なる多
種類の採血管にて赤血球沈降速度測定が可能な構成とさ
れるとともに、この場合、望ましくは、上記採血管ホル
ダが、上記2種類の採血管の種類を特定するための検出
手段を備える。
【0014】本発明においては、血液を採血収容した上
記採血管を傾斜状に保持することにより、赤血球の沈降
速度を促進させる自然対流が血液中に生じ、血球層(赤
血球等がかたまり沈殿したもの)の沈降にともなって採
血管内に上澄み液としての血漿と沈降物としての血球層
の境界が現れる。この境界は採血管内を経時的に下降し
ていき、一定時間を経過するとこの境界の下降が停止
(血球層の沈降が停止)することとなる。
【0015】上記採血管に対して光を投射した場合に、
採血管内の血液中を透過する光の光量は、採血管の透明
度(血液の赤血球沈降状況に対応する)に従って変化
し、上澄み液としての上記血漿より上の空間(血液の存
在しない空間)、血漿そして沈降物としての血球層を透
過した光は互いに明確に区別することができ、この透過
光量の変化を検出すれば、血漿液面と血漿と血球層の境
界を確実に捉えることができる。
【0016】したがって、採血管内を透過した光の光量
変化を、CCDラインセンサやフォトダイオードアレ
イ、あるいはCCDエリアセンサ等の受光素子を用いて
電気的に検出することにより、これら検出値の経時的変
化から血漿の深さ寸法を算出するとともに、この算出値
と測定時間から血球層の沈降速度を算出する。
【0017】例えば、体積比で、クエン酸ナトリウム溶
液1に対し血液4の混合液を用いて赤沈を測定する場
合、沈降物である血球層とその上澄み液である血漿との
境界、血漿と混合液の存在しない空間との境界すなわち
血漿液面を透過する光の光量が大きく変化し、この光量
変化をCCDラインセンサやフォトダイオードアレイ、
あるいはCCDエリアセンサ等を用いて検出すること
で、血漿の深さの経時的変化をリアルタイムに捉えるこ
とができ、またその最大深さ寸法も算出することがで
き、これにより赤沈測定を可能とする。
【0018】また採血管を傾斜状に保持することによる
赤血球の沈降速度の促進効果は、採血管が極細管(キャ
ピラリ管)の場合においても変わらず、したがって、許
容採血量の少ない赤ん坊等の乳幼児の赤沈測定も安全
に、しかも迅速かつ確実に行うことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0020】実施形態1 本発明に係る赤血球沈降速度測定装置を図1に示す。こ
の装置は、具体的には図2に示すような採血管1内に収
容された血液の赤沈を測定するものであって、複数本
(本実施形態においては8本)の採血管1,1,…を傾
斜状、好適には15°〜25°の傾斜角度に保持する8
ケの傾斜保持手段としての採血管ホルダ2,2,…を円
周上に配置したターンテーブル3と、このターンテーブ
ル3の回転軸3aに連結して上記ターンテーブル3を回
転させ、測定位置にて停止させる回転駆動手段であるパ
ルスモータ(減速機付パルスモータ)4と、投光手段
5、受光手段6、上記ターンテーブル3の停止位置を検
出する位置検出手段7、光量変化測定手段である信号処
理部8、制御手段である制御部9、沈降速度演算手段で
ある演算処理部10を主要部として構成されている。
【0021】採血管1は、赤血球沈降速度測定用の血液
を採取するためのものであって、具体的には、図2に示
すように、ID貼付部1Aと透光部1Bを備えてなる薄
肉円管状の透明容器の形態とされている。この採血管1
の構成材料としては、透明プラスチックまたは透明ガラ
スが好適に使用され、図示の実施形態の採血管1は、量
産性に優れるとともに、取扱い上の安全性確保の観点か
ら衝撃強度に優れる透明プラスチック製の一体成形品と
されている。
【0022】ID貼付部1Aは、被検者を識別するID
ラベル40が貼付される部位で、採血管1の上部に設け
られた大径の上部円筒部の形態とされている。このID
貼付部1Aの形状寸法は、具体的には、上記IDラベル
40の規格寸法に対応した外径寸法を有し、ID貼付部
1Aの円筒表面に貼付されたIDラベル40の識別が容
易かつ確実な構造とされている。
【0023】また、透光部1Bは、赤血球の沈降速度を
測定するための部位で、採血管1の上記ID貼付部1A
の下端部に連続して設けられた小径の下部円筒部の形態
とされている。この透光部1Bの形状寸法は、具体的に
は、図2(a)に示す成人の披検者用のものと、図2
(b)に示す赤ん坊等の乳幼児の被検者用のものとで、
異なる構成とされている。
【0024】すなわち、成人披検者用の採血管1の透光
部1Bは、図2(a)に示すように、成人の被検者の許
容採血量に対応した内容積となる内径寸法と長さ寸法を
有する標準管の形態とされている。
【0025】一方、乳幼児の被検者用の採血管1の透光
部1Bは、図2(b)に示すように、乳幼児の被検者の
許容採血量に対応した内容積となる内径寸法と長さ寸法
を有する極細のキャピラリ管の形態とされている。
【0026】また、上記ID貼付部1Aと透光部1Bの
境界部位は、図2に示すように下方へ向けて先細のテ−
パ形状とされて、上記両者1A、1Bができるだけ緩や
かな断面曲線を描いて連続して、この部位に過度な応力
集中が生じないような形状とされている。
【0027】採血管ホルダ2は、血液が採血収容された
上記採血管1を傾斜状に保持するもので、ターンテーブ
ル3に、円周方向へ等間隔をもって複数(図示のものに
おいては8ヶ)円周上に配設されている。
【0028】すなわち、図示の実施形態のターンテーブ
ル3は、図3に示すように、回転軸3aの先端部に、放
射状に延びる8本のリブ3b,3b,…が設けられ、各
リブ3bの先端部に、上記採血管ホルダ2が円周方向へ
所定の傾斜角度、好ましくは15°〜25°の傾斜角度
をもって取付け固定されている。
【0029】なお、図1において、この採血管ホルダ
2,2,…の傾斜方向が紙面に平行な方向に描かれてい
るが、これは採血管ホルダ2の傾斜状態を表示説明する
目的で便宜上描いたもので、実際には紙面と直角方向に
傾斜している。
【0030】採血管ホルダ2は、具体的には、図4およ
び図5に示すように、樹脂材料等からなるスケルトン状
の筒体の形態とされ、上記採血管1の上部を保持する上
部保持部2aと、採血管1の底部を保持する底部保持部
2bとを主要部として備えている。
【0031】これら上部および下部保持部2a,2b
は、採血管1を傾斜状態で保持するように相対配置され
ている。具体的には、上部および底部保持部2a,2b
は、上記採血管1を挿入支持する挿入穴h1,h2をそ
れぞれ備える。これら挿入穴h1,h2は、前述したよ
うに、採血管ホルダ2が所定の傾斜角度(図1、図4お
よび図5の状態)をもって保持されるように相対配置さ
れるとともに、挿入穴h1,h2の軸線もこれに対応し
た同一の傾斜角度をもって設けられている。
【0032】上部保持部2aの挿入穴h1は、採血管1
のID貼付部1Aを保持する構造とされ、この目的のた
め、ID貼付部1Aの外径に対応した内径の円筒穴に形
成されている。一方、下部保持部2bの挿入穴h2は、
採血管1の透光部1Bの先端部分を保持する構造とさ
れ、この目的のため、透光部1Bの外径に対応した内径
の円筒穴に形成されるとともに、その底部25が図5に
示すような円弧断面形状とされている。この底部25に
は、細い貫通穴25aが貫設されており、この貫通穴2
5aは、挿入穴h2のドレン穴としての機能と、採血管
1の有無を感知する検体センサ(図示省略)の取付け穴
としての機能を兼備する。
【0033】さらに、採血管ホルダ2の挿入穴h1,h
2は、標準管の形態とされた下部円筒部つまり透光部1
Bを有する採血管1(図2(a)参照)と、キャピラリ
管の形態とされた透光部1Bを有する採血管1(図2
(b)参照)を挿入保持できる構造とされている。
【0034】すなわち、挿入穴h1,h2は上記標準管
の形状寸法に対応して設計されており、上記標準管の場
合は直接挿入保持され、上記キャピラリ管の場合には、
キャピラリホルダ13を介して挿入保持される構造とさ
れている。キャピラリホルダ13は、その内径形状寸法
が上記キャピラリ管の外形に対応して設計されるととも
に、その外径寸法形状が上記標準管の外形に対応して設
計されている。
【0035】そして、この2種類の採血管1は、採血管
ホルダ2の左下側に検出手段として取付けられた2ケの
マイクロスイッチMS1とMS2とにより検出され区別
可能である。すなわち、マイクロスイッチMS1とMS
2の双方共がONの場合は、採血管1として上記標準管
が用いられており、マイクロスイッチMS1がONでM
S2がOFFの場合には、採血管1として上記キャピラ
リ管が使用されていると判別される。
【0036】このような構成とされていることにより、
形状寸法の異なる多種類の採血管にて赤血球沈降速度測
定が可能である。
【0037】また、上部および底部保持部2a,2bの
上面側には、挿入案内部30a,30bが上記挿入穴h
1,h2に連続してそれぞれ設けられており、挿入穴h
1,h2への採血管1の挿入が容易かつ確実に行われる
構造とされている。
【0038】投光手段5は、測定位置に位置決めされ、
サンプルである血液が採血収容された採血管1に対して
光(投射光)14aを投射するためのもので、発光源L
Dと、この発光源LDからの投射光14aを採血管1に
まんべんなく均一に当てるための散光板15とを備える
が、本実施形態においては、散光板15は各採血管ホル
ダ2,2,…の後面に取付けられた形態とされている
(図3および図4(c)参照)
【0039】発光源LDとしては、LED(発光ダイオ
ード)アレイ好適には赤色LEDアレイ等が用いられる
が、この発光源LDと上記散光板15,15,…は採血
管1の傾斜角度と同一の傾斜角度に設定されている。
【0040】受光手段6は、上記投光手段5から上記測
定位置にある採血管1内を透過した光を受光して光電変
換するもので、上記採血管1を挟んで上記投光手段5に
対向して設けられている。具体的には、この受光手段6
は、採血管1を挟んで投光手段5に対向配置されたCC
Dラインセンサやフォトダイオードアレイ等のラインセ
ンサLSと、採血管1内を透過した発光源LDからの光
14bを、上記ラインセンサLSに収束させる対物レン
ズLLとを備える。
【0041】位置検出手段7は、採血管1の測定位置に
てターンテーブル3を正確に停止させるための手段で、
アナログアンプ16とA/D変換回路17を主要部とし
てなり、ラインセンサLSの光電変換出力Vを検出に利
用する。
【0042】ラインセンサLSの光電変換出力Vは、図
7に示すように採血管1内の血液に対応した光の透過量
により変化する。すなわち、サンプルの存在しない空間
S0の透過量が最も大きくVaで示され、次にサンプル
S1(血漿)の透過量は、血漿の存在により光が減衰さ
れて低下しVbとなり、サンプルS2(血球層)の透過
量は血球の存在により、そのほとんどが減衰されて0に
等しくなる。
【0043】位置検出手段7は、この光電変換出力Va
を用いる。すなわち、ある採血管1内の赤沈を測定する
場合、測定開始と同時にターンテーブル3が回転を始
め、採血管1が上記測定位置に近づくと、LEDアレイ
LDからの光が採血管1内の空間S0を透過しはじめ、
ラインセンサLSからわずかな光電変換出力Va(図7
の破線20)が検出される。
【0044】そして、この光電変換出力VaがA/D変
換回路17でA・D変換されて演算処理部10に取込ま
れ、その結果、制御部9へパルスモータ4の減速指令が
与えられて、ターンテーブル3が定速回転モードから減
速回転モードとなる。
【0045】ターンテーブル3が減速回転すると、光電
変換出力Vaが徐々に増加して最大値を迎え(図7の破
線21)、その後減少して採血管1が測定位置から遠ざ
かると0となる。この時の光電変換出力Vamaxの値
を演算処理部10にて記憶しておく。
【0046】続いて制御部9へパルスモータ4の増速指
令が与えられて、ターンテーブル3が減速回転モードか
ら定速回転モードに戻り、上記採血管1が再び測定位置
に近づくと、上記のようにターンテーブル3が減速回転
して光電変換出力Vaが上記と同様の経時的変化をたど
るが、この時の光電変換出力Vaの値と、前回記憶して
おいた光電変換出力Vamaxとを、演算処理部10で
減速回転モード中比較しておき、このVaがVamax
に等しいか減少に入った時に、制御部9へパルスモータ
4の停止指令を与えてターンテーブル3を停止する。
【0047】信号処理部8は、上記受光手段6の出力の
経時的変化を測定する。具体的には、信号処理部8は、
ラインセンサLSの光電変換出力Vを検出し、その経時
的変化を測定する。この出力変化は、先にも述べたよう
に採血管1の内容物に対応し、たとえば、図7に示すよ
うになり、Vaは空間S0を透過した光の受光量を表
し、Vbはサンプル1(血漿)を透過した光の受光量を
表す。なお、サンプル2(血球層)は光がほとんど透過
せず0である。
【0048】上記光電変換出力Vは、採血管1の端部、
本実施形態においては採血管1のIDラベル40と空間
S0との境界B1と、この空間S0と血漿S1との境界
B2および血漿S1と血球S2との境界B3で大きく変
化する。
【0049】この境界のうち境界B1と境界B2との位
相は、同一の採血管に対して変化せず、境界B3のみが
変化する。すなわち、測定開始時は境界B3は存在しな
いが、測定開始からしばらくして、赤血球の集合体が沈
降して集積が始まると、時間経過に伴い境界B3が発生
して、それが下方(図7の矢符G参照)に移動して22
で示す位置に光電変換出力Vbを生じる。
【0050】そして、さらに沈降が進んで赤沈測定に最
適なタイミングにおいては、境目B3が図7の23の位
置に移動している。この時の光電変換出力Vbは、境界
B3が22の位置における光電変換出力Vbとほぼ等し
い。
【0051】信号処理部8は、上記3つの境界位置の光
電変換出力VaとVbを処理して、演算処理部10へ位
置パルス(ラッチ信号)を送出するものである。
【0052】すなわち、光電変換出力V(VaおよびV
b)を一次微分して一次微分波形f' を得、二次微分し
て二次微分波形f''を得る。その後一次微分波形f' と
設定値L1との比較からクリッピング信号Aおよび、同
じく一次微分波形f' と設定値L2との比較からクリッ
ピング信号Dを得る。一方二次微分波形f''からゼロク
ロス信号BおよびEを得る。さらに、クリッピング信号
Aとゼロクロス信号Bとの比較一致から境界B1の位置
パルス(ラッチ信号)Cを得、やはりクリッピング信号
Dとゼロクロス信号Eとの比較一致から境界B2の位置
パルス(ラッチ信号)Fを得る。
【0053】演算処理部(沈降速度演算手段)10は、
信号処理部8の測定結果に基づいて、採血管1内の血漿
S1の高さ寸法を演算して赤沈を算出するもので、具体
的には、演算処理部10は、信号処理部8で測定され送
出される位置パルス(ラッチ信号)Fから境界B2とB
3との高さ寸法を算出し、それと設定された測定時間
(好適には15分〜20分)とから、赤沈を算出する。
【0054】また、演算処理部10は、パルスモータ
4,LEDアレイLD、ラインセンサLS等を制御する
ための制御部9への指令部としての役も司る。
【0055】上記説明においては1本の採血管1に対す
る赤沈測定工程を述べたが、他の7本の採血管1,1,
…に対しても同様の工程にて赤沈測定が行われる。この
場合、採血管1の特定は、採血管1の上部に貼られた、
誰のサンプルであるかを識別する細帯状のIDラベル4
0をID読取装置24で読み取ることにより行われる。
なお、ID読取装置24は、IDが文字の場合は文字読
取装置が用いられ、IDがバーコードの場合はバーコー
ドリーダが用いられる。
【0056】しかして、以上のように構成された沈降速
度測定装置において、投光手段5,受光手段6に対し
て、ターンテーブル3によりサンプルが収容された採血
管1,1,…を、回転させながら投射光14aを投射さ
せる。
【0057】この時まずID読取装置24が採血管上の
IDラベル40を読み取り、採血管の特定が行われる。
【0058】そして、前述したような受光手段6のライ
ンセンサLSにより、採血管1を透過する透過光14b
の光量を電気信号として検出し、ターンテーブル3の停
止位置決めと、赤沈測定が行われる。
【0059】この赤沈測定結果は、図示しない表示装置
やプリンタ等により国際標準法に基づく表示方式で表示
される。
【0060】なお、採血管1は8本ともセットする必要
はなく、経時的にセットしても良く、また歯抜け状にセ
ットされた状態での測定も、上記IDラベル40の利用
により容易に行える。
【0061】また、本実施形態においては、図2(a)
に示すような標準管である採血管1での測定を行ってい
るが、このような標準管のみならず、図2(b)に示す
ようなキャピラリ管である採血管1での測定もキャピラ
リホルダ13の使用により可能であり、この場合の測定
方法は上述した標準管の場合と同じである。
【0062】なお、図8に示されるものは、採血管1を
運搬する際に使用する運搬用プロテクタ50である。
【0063】すなわち、上記採血管1は、上述したよう
に、大径のID貼付部1Aと小径の透光部1Bという異
なる径寸法の段付き円筒形状とされていることから、I
D貼付部1Aと透光部1Bの境界部位に過度な応力集中
が生じないような形状とされているが、これでも運搬取
扱い時に破損しやすい。特に、採血管1が乳幼児の被検
者用である場合は、透光部1Bが図2(b)に示すごと
く極細のキャピラリ管の形態とされているから、この運
搬時に破損する危険性は高い。
【0064】上記運搬用プロテクタ50は、この運搬時
の保護部材として使用されるものであって、上記採血管
1の外形状に対応した輪郭形状を有する採血管収容部5
0aを有する。図示の実施形態においては、採血管収容
部50aは、図2(a)および(b)に示す形状寸法に
それぞれ対応して2種類設計されており、よって、上記
標準管およびキャピラリ管は、各々の採血管1の外形寸
法に適応した採血管収容部50aを有する運搬用プロテ
クタ50の採血管収容部50aに直接挿入して保持され
ることとなる。
【0065】実施形態2 本実施形態は、上述した赤沈測定に加えて血漿中の血清
色を測定する技術に関し、図9に示す測定装置が用いら
れる。
【0066】この測定装置は、投光手段5の構成以外は
実施形態1と全く同じ構成である。すなわち、投光手段
5の光源として実施形態1では1種類のLEDアレイが
用いられたが、本実施形態においては、波長の違う2種
類のLEDアレイ好適には赤色LEDアレイLD1と青
色LEDアレイLD2が用いられる。
【0067】以上のように構成された沈降速度測定装置
において、まず最初に赤色LEDアレイLD1を点灯し
て赤沈測定が行われるが、赤沈測定工程は実施形態1と
全く同一であるから説明を省略する。
【0068】次に、赤沈測定工程終了後に行われる血清
色測定方法について詳細に説明する。
【0069】すなわち、赤沈測定工程終了と同時に、赤
沈測定時に点灯していた赤色LEDアレイLD1をその
まま点灯し続け、この時得られる図7に示す光電変換出
力Vbを、A/D変換回路17でA/D変換して演算処
理部10に取り込む。
【0070】つぎに、赤色LEDアレイLD1を消灯
し、青色LEDアレイLD2を点灯して上記と同様に、
光電変換出力Vbを、A/D変換回路17でA/D変換
して演算処理部10に取り込む。そして、上記2つの取
込値を演算処理部10にて比較し、この比較値を算出す
る。
【0071】この血清色は、今までに測定例がなく、そ
の測定値と疾患との関連付けがなされていないが、将来
的には血清色測定により病状の診断が可能になるものと
考えられる。
【0072】なお上述した実施形態はあくまでも本発明
の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに
限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能
である。
【0073】たとえば、上記実施形態において、採血管
1が8ヶ所の採血管ホルダ2,2,…全部にセットされ
ていなくても、赤沈測定は可能であるが、各採血管ホル
ダ2,2,…に対応して採血管1,1,…の有無や測定
終了を知らせるLED等の表示灯を配置しても良い。
【0074】また、上記実施形態においては、散光板1
5は、各々の採血管ホルダ2,2,…に取り付けられて
いるが、1枚の散光板をLEDアレイLDと採血管ホル
ダとの間に設ける構成としても良い。
【0075】また、図示の実施形態においては、受光手
段6としてラインセンサを用いたが、CCDエリアセン
サのようなエリアセンサを用いても良い。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の沈降速度
測定方法によれば、採血管を所定の傾斜角度をもって保
持したことにより、赤沈測定液内に自然対流が生じ、赤
血球の集合塊の生成を促進してその沈降速度を早め、こ
れにより迅速な赤沈測定が可能となり、緊急の医療措置
が必要な場合において非常に有効となる。そして、傾斜
による自然対流発生は、標準管のみならず極細のキャピ
ラリ管等でも起こるので、赤ん坊の赤沈測定においても
有効である。
【0077】また、本発明の赤血球沈降速度測定用採血
管は、被検者を識別するIDラベルが貼付されるID貼
付部と、赤血球の沈降速度を測定するための透光部とを
備えてなる円管状の透明容器の形態とされ、上記ID貼
付部が上記IDラベルの規格寸法に対応した径寸法を有
する大径の上部円筒部とされるとともに、上記透光部が
被検者に対応した径寸法を有する小径の下部円筒部とさ
れているから、上記沈降速度測定方法に最適な構造を備
える。
【0078】したがって、このような採血管を用いるこ
とにより、血液中の赤血球の沈降速度を光学的に測定す
る際に、短時間でなおかつ正確に、また少量の液体試料
でも沈降速度の測定を行うことができるとともに、被検
者が成人の場合はもちろんのこと、許容採血量の少ない
乳幼児についても赤沈測定が迅速かつ確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態1である沈降速度測定装
置の概略を示す構成ブロック図である。
【図2】同沈降速度測定装置による赤血球沈降速度測定
に用いられる採血管を示し、図2(a)は成人の披検者
用のものであり、図2(b)は赤ん坊等の乳幼児の被検
者用のものである。
【図3】同沈降速度測定装置における投光手段、採血管
ホルダ、および受光手段の相対位置関係を示す平面図で
ある。
【図4】同沈降速度測定装置における採血管ホルダの概
略構成を示し、図4(a)は、採血管として標準管を用
いた場合の図3のP矢視図、図4(b)は、採血管とし
てキャピラリ管を用いた場合の図3のP矢視図、図4
(c)は、図4(a)のQ矢視図である。
【図5】同採血管ホルダの要部を拡大して示す正面断面
図である。
【図6】同沈降速度測定装置における投光手段、採血
管、および受光手段の相対位置関係の一例を示す図であ
る。
【図7】同沈降速度測定装置において、投射光が、採血
管内の空間、血漿(上澄み液)および血球層(沈降物)
中を透過する場合の透過光のライン光量(光電変換出
力)と、その信号処理部における信号処理波形とを示す
線図である。
【図8】同採血管の運搬用プロテクタを示す正面断面図
である。
【図9】本発明に係る実施形態2である、血清色測定工
程を可能ならしめた沈降速度測定装置の投光手段、採血
管、および受光手段の相対位置関係の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 採血管 1A ID貼付部 1B 透光部 2 採血管ホルダ(傾斜保持手段) 2a 上部保持部 2b 底部保持部 3 ターンテーブル 4 パルスモータ(回転駆動手段) 5 投光手段 6 受光手段 7 位置検出手段 8 信号処理部(光量変化測定手段) 9 制御部(制御手段) 10 演算処理部(沈降速度演算手段) 11 標準管 12 キャピラリ管 13 キャピラリホルダ 14a 投射光 14b 透過光 15 散光板 16 アナログアンプ 17 A/D変換回路 24 ID読取装置 25 底部 40 IDラベル 50 運搬用プロテクタ 50a 採血管収容部 h1,h2 挿入穴 LD LEDアレイ(発光源) LD1 赤色LEDアレイ LD2 青色LEDアレイ LL 対物レンズ LS ラインセンサ S0 空間 S1 血漿 S2 血球層 B1 IDラベルと空間との境界 B2 血漿の液面 B3 血漿と血球層との境界 Va 空間S0の透過光量を表す信号 Vb 血漿S1の透過光量を表す信号 MS1 マイクロスイッチ MS2 マイクロスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 35/02 A61B 5/14 300E // G01N 1/00 101 300C 300J 300B 300Z G01F 23/28 H Fターム(参考) 2F014 FA03 2G045 AA14 BA08 BA09 CA02 CA25 FA11 FA13 FA34 GC10 HA06 HA09 HA12 HA14 HC01 HC02 HC10 JA01 JA07 2G058 AA09 CA04 CA05 CC14 CC17 CC18 CD04 GA03 GB03 GC05 4C038 KK00 KL01 KL07 KX01 KX02 KY01 TA01 TA10 UA06 UA10 UB10

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤血球沈降速度測定用の血液を採取する
    ための採血管であって、 被検者を識別するIDラベルが貼付されるID貼付部
    と、赤血球の沈降速度を測定するための透光部とを備え
    てなる円管状の透明容器の形態とされ、前記ID貼付部
    が前記IDラベルの規格寸法に対応した径寸法を有する
    大径の上部円筒部とされるとともに、前記透光部が被検
    者に対応した径寸法を有する小径の下部円筒部とされて
    いることを特徴とする赤血球沈降速度測定用採血管。
  2. 【請求項2】 前記上部円筒部は、前記IDラベルの規
    格寸法に対応した外径寸法を有することを特徴とする請
    求項1に記載の赤血球沈降速度測定用採血管。
  3. 【請求項3】 前記下部円筒部は、成人の被検者の許容
    採血量に対応した内容積となる内径寸法と長さ寸法を有
    する標準管の形態とされていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の赤血球沈降速度測定用採血管。
  4. 【請求項4】 前記下部円筒部は、乳幼児の被検者の許
    容採血量に対応した内容積となる内径寸法と長さ寸法を
    有する極細のキャピラリ管の形態とされていることを特
    徴とする請求項1または2に記載の赤血球沈降速度測定
    用採血管。
  5. 【請求項5】 構成材料が透明プラスチックであること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の赤
    血球沈降速度測定用採血管。
  6. 【請求項6】 構成材料が透明ガラスであることを特徴
    とする請求項1から4のいずれか一つに記載の赤血球沈
    降速度測定用採血管。
  7. 【請求項7】 赤血球沈降速度測定用の血液を採取する
    ための採血管を保持する採血管ホルダであって、 少なくとも、前記採血管の上部を保持する上部保持部
    と、採血管の底部を保持する底部保持部とを備えてな
    り、 これら上部および下部保持部は、前記採血管を傾斜状態
    で保持するように、相対配置されていることを特徴とす
    る採血管ホルダ。
  8. 【請求項8】 前記上部および底部保持部は、前記採血
    管を挿入支持する挿入穴を備えるとともに、上面側に、
    前記挿入穴への採血管の挿入を容易にするための挿入案
    内部が前記挿入穴に連続して設けられていることを特徴
    とする請求項7に記載の採血管ホルダ。
  9. 【請求項9】 赤血球沈降速度測定用の血液を採取する
    ための採血管の運搬用プロテクタであって、前記採血管
    の外形状に対応した輪郭形状を有する採血管収容部を有
    することを特徴とする採血管運搬用プロテクタ
  10. 【請求項10】 赤血球沈降速度測定用の血液が採取収
    容された請求項1から6のいずれか一つに記載の赤血球
    沈降速度測定用採血管を所定の傾斜角度をもって保持し
    て、前記血液中に赤血球の沈降を促進させる自然対流を
    生じさせ、 前記採血管に光を投射して、前記採血管内を透過した光
    を電気的に検出するとともに、この検出値の経時的変化
    から血液中の上澄み液である血漿の深さ寸法を算出し
    て、沈降物である赤血球等の血球層の沈降速度を測定す
    ることを特徴とする赤血球沈降速度測定方法。
  11. 【請求項11】 前記血液が、前記自然対流によって前
    記血漿と血球層とに分離し、前記血漿の液面と、前記血
    漿の液面と前記血球層との境界とにおける、前記透過光
    の光量変化を検出することにより、前記血球層の深さ寸
    法を算出して、その沈降速度を測定することを特徴とす
    る請求項10に記載の赤血球沈降速度測定方法。
  12. 【請求項12】 血液が採血収容された請求項1から6
    のいずれか一つに記載の赤血球沈降速度測定用採血管を
    傾斜状に保持する傾斜保持手段と、 前記採血管に光を投射する投光手段と、 前記採血管を挟んで前記投光手段に対向して設けられ、
    前記投光手段から前記採血管内を透過した光を受光して
    光電変換する受光手段と、 この受光手段出力の経時的変化を測定する光量変化測定
    手段と、 前記光量変化測定手段の測定結果に基づいて、前記採血
    管内の沈殿物である赤血球等の血球層の沈降速度を演算
    する赤血球沈降速度演算手段とを備えてなることを特徴
    とする赤血球沈降速度測定装置。
  13. 【請求項13】 血液が採血収容された複数の請求項1
    から6のいずれか一つに記載の赤血球沈降速度測定用採
    血管を、傾斜状に保持する複数の傾斜保持手段と、 これら複数の傾斜保持手段が円周上に配設されるととも
    に、その中心軸線まわりに回転可能に支持されたターン
    テーブルと、 このターンテーブルを回転駆動するとともに、前記採血
    管のいずれか一つが測定位置に位置決めされるように割
    出し停止させる回転駆動手段と、 前記測定位置に位置決めされた前記採血管に光を投射す
    る投光手段と、 この採血管を挟んで前記投光手段に対向して設けられ、
    前記投光手段から前記採血管内を透過した光を受光して
    光電変換する受光手段と、 この受光手段出力の経時的変化を測定する光量変化測定
    手段と、 この光量変化測定手段および前記回転駆動手段を同期し
    て制御する制御手段と、 前記光量変化測定手段の測定結果に基づいて、前記採血
    管内の沈降物である赤血球等の血球層の沈降速度を演算
    する沈降速度演算手段とを備えてなることを特徴とする
    沈降速度測定装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記回転駆動手段を
    所定の回転数で運転中、前記ターンテーブルの回転停止
    位置決めをした後に赤血球沈降速度の測定を行う場合
    に、前記採血管内の血液が存在しない空間を透過した光
    を前記受光手段で受光して光電変換し、この受光手段の
    出力を前記制御手段に取り込み、この取込値が一定以上
    になった時、前記回転駆動手段を減速し、 前記取込値が、前回取込値と等しいかまたは減少に入っ
    た時を最適値として前記回転駆動手段を停止し、この状
    態で前記測定位置にある採血管内を透過した光を電気的
    に検出し、この検出値の経時的変化から上記血液中の血
    球層の深さ寸法を算出して、その沈降速度を測定するこ
    とを特徴とする請求項13に記載の赤血球沈降速度測定
    装置。
  15. 【請求項15】 前記傾斜保持手段が、請求項7または
    8に記載の採血管ホルダであり、 この採血管ホルダは、標準管の形態とされた下部円筒部
    を有する前記採血管と、キャピラリ管の形態とされた下
    部円筒部を有する前記採血管を挿入できるキャピラリホ
    ルダとを傾斜保持できる構造とされ、 これにより、形状寸法の異なる多種類の採血管にて赤血
    球沈降速度測定が可能な構成とされていることを特徴と
    する請求項12から14のいずれか一つに記載の赤血球
    沈降速度測定装置。
  16. 【請求項16】 前記2種類の採血管の種類を特定する
    ための検出手段を前記傾斜保持手段に備えることを特徴
    とする請求項15に記載の赤血球沈降速度測定装置。
  17. 【請求項17】 前記投光手段と前記傾斜保持手段との
    間に、光を散乱させるための散光板が設けられているこ
    とを特徴とする請求項12から16のいずれか一つに記
    載の赤血球沈降速度測定装置。
  18. 【請求項18】 前記投光手段がライン光源からなると
    ともに、前記受光手段がラインセンサからなることを特
    徴とする請求項12から17のいずれか一つに記載の赤
    血球沈降速度測定装置。
  19. 【請求項19】 前記投光手段がライン光源からなると
    ともに、前記受光手段がエリアセンサからなることを特
    徴とする請求項12から18のいずれか一つに記載の赤
    血球沈降速度測定装置。
  20. 【請求項20】 前記傾斜保持手段による前記採血管の
    保持傾斜角度が15°〜25°に設定されていることを
    特徴とする請求項12から19のいずれか一つに記載の
    赤血球沈降速度測定装置。
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