JP2001245457A - 被固定部材、整流子形成板材、及びそれらの製造方法 - Google Patents
被固定部材、整流子形成板材、及びそれらの製造方法Info
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Abstract
を、凸部の高さに対して大幅に低くすることなく、容易
に形成することができる整流子形成板材を提供するこ
と。 【解決手段】複数に分割されて整流子片を構成する整流
子形成板材1は、凸部5と、その凸設方向と略直角方向
に突出する突出部7a,7bとを備える。突出部7a,
7bは、凸部5の辺に対して傾斜した溝6a,6bが形
成される時に突出形成されてなる。
Description
略直角方向に突出する突出部を有する被固定部材、整流
子形成用板材、及びそれらの製造方法に関するものであ
る。
ては整流子形成板材(分割されて整流子片となる板材)
等がある。被固定部材は、凸部と、凸部の凸設方向と略
直角方向に突出する突出部を有し、突出部を含む凸部の
周辺が樹脂等で封止されることにより、同樹脂等と連結
固定される。
板)としては、実開昭61−202163号公報に開示
されたものがある。この整流子形成板材は、平板状の板
材の表面に複数の溝(条溝)が形成され、その溝に面し
て直線状に延びる凸部(立上げ部)には外側(溝側)に
向かって(凸部の短手方向に)突出する突出部(膨突
部)が形成されている。この突出部は、垂直に立設され
た凸部上面に、該凸部の長手方向に延びるV字溝を形成
し、その凸部を上方から加圧して該凸部の外縁を外側
(溝側)に向かって倒す(押し下げる)ことにより形成
されている。
に配置されるように円筒体に形成され、その内周側に液
体状態の樹脂が流し込まれ、樹脂が硬化後、その円筒体
が等角度間隔に分割される。すると、その分割された一
つが整流子片、硬化した樹脂が絶縁体を構成する整流子
が製造される。このように製造された整流子の突出部
は、樹脂と係合するため、分割後に整流子片が絶縁体か
ら剥落するのを防ぐ。
すように、凸部51の外縁を上方から断続的に加圧して
その個所を潰すことにより溝52側に向かって突出する
突出部53を形成したものがある。尚、この突出部53
も、前記突出部(膨突部)と同様に、整流子形成板材が
円筒体とされるとき、その内周側に配置され、流し込ま
れた樹脂が硬化すると、該樹脂と係合するため、円筒体
が分割されても整流子片54が絶縁体から剥落するのを
防ぐ。
61−202163号公報に開示された整流子形成板材
では、凸部に長手方向に延びるV字溝を形成する際、V
字溝の位置が凸部の外縁から若干遠いと該外縁が倒れず
突出部が形成されない等の問題が生じるため、V字溝の
成形時に高精度な位置決めを必要としてしまう。
出部53を一度に形成する作業に複雑な金型を必要とし
てしまう。さらに、図14に示す突出部53は、凸部5
1の所定箇所を潰すことにより形成されるため、凸部5
1に対して大幅に低く(溝52の底に近く)なってしま
う。そして、突出部53が低くなると、突出部53と溝
52との間に挟まれる絶縁体が破損し易くなり整流子片
が剥れや易くなるため、突出部53の位置を高くするた
めに凸部51の高さを高くする必要が生じる。このこと
は、材料費を増加させる原因となる。
れたものであって、その目的は、凸部の凸設方向と略直
角方向に突出する突出部を、凸部の高さに対して大幅に
低くすることなく、容易に形成することができる被固定
部材、整流子形成板材、及びそれらの製造方法を提供す
ることにある。
は、凸部と、前記凸部の凸設方向と略直角方向に突出す
る突出部とを備える被固定部材において、前記突出部
は、前記凸部の少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝
の形成時に突出形成されてなることを要旨とする。
の被固定部材において、前記溝を、V字溝としたことを
要旨とする。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の被固定部材において、前記溝を、前記凸部を分
割するように前記凸部の一端部から他端部まで延び、該
凸部の2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成したこと
を要旨とする。
のいずれか1項に記載の被固定部材において、前記溝
を、交差するように形成したことを要旨とする。請求項
5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記
載の被固定部材は、導電性で略平板状に形成され、複数
に分割されて整流子片を構成する整流子形成用板材を要
旨とする。
の整流子形成板材であって、前記凸部を、分割される位
置から離して形成したことを要旨とする。請求項7に記
載の発明は、請求項6に記載の整流子形成板材におい
て、前記凸部を、前記分割される位置の近傍にそれぞれ
形成したことを要旨とする。
の整流子形成板材において、前記凸部の前記分割される
位置の近傍の端部に、該凸部の頂部に向かうほど該分割
される位置から離れるように傾斜した傾斜面を形成した
ことを要旨とする。
設方向と略直角方向に突出する突出部を形成する被固定
部材の製造方法であって、前記凸部の少なくとも1つの
辺に対して傾斜した溝を形成することにより該凸部から
突出させて前記突出部を形成することを要旨とする。
載の被固定部材の製造方法において、前記溝を、プレス
又はローラーで形成することを要旨とする。請求項11
に記載の発明は、請求項9又は10に記載の被固定部材
の製造方法において、前記溝を形成する工程は、複数方
向に傾斜する溝を一方向毎に順次形成することを要旨と
する。
11のいずれか1項に記載の被固定部材は、導電性で略
平板状に形成され、複数に分割されて整流子片を構成す
る整流子形成用板材であって、前記凸部を、分割される
位置から離して形成する整流子形成板材の製造方法を要
旨とする。
記載の整流子形成板材の製造方法において、前記凸部
を、前記分割される位置の近傍にそれぞれ形成すること
を要旨とする。
自身に形成される凸部の少なくとも1つの辺に対して傾
斜した溝の形成時に該凸部からその凸設方向と略直角方
向に突出されてなる突出部が形成される。このように溝
にて分けられる凸部の鋭角な部分は、体積が小さく容易
に変形されるため、小さな加圧力で凸部の上部から突出
する突出部を形成することができる。又、溝を凸部の辺
に対して傾斜して形成すれば突出部が形成されるため、
その溝を形成する際の位置決めを高精度に行わなくても
よい。
溝であるため、凸部の上方ほど大きく変形されて突出部
が形成される。請求項3に記載の発明によれば、溝は、
凸部を分割するように凸部の一端部から他端部まで延
び、該凸部の2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成さ
れるため、1つの溝により凸部の一端部側と他端部側と
に突出部が形成される。
差するように形成されるため、該溝と辺に囲まれる一辺
部分を突出させ突出部とすることができる。請求項5に
記載の発明によれば、小さな加圧力で整流子形成用板材
の凸部の上部から突出する突出部を形成することができ
る。又、溝を整流子形成用板材の凸部の辺に対して傾斜
して形成すれば突出部が形成されるため、その溝を形成
する際の位置決めを高精度に行わなくてもよい。
成板材の凸部は、分割される位置から離れて形成され
る。請求項7に記載の発明によれば、前記凸部は、前記
分割される位置の近傍にそれぞれ形成されるため、整流
子片の分割される位置の近傍で絶縁体と強固に係合され
る。
に記載の発明の効果に加えて、整流子片を構成すべく円
筒形状に丸められたとき、周方向に隣り合う整流子片の
隣接する凸部同士が接触し難くなり、整流子片同士の絶
縁を確保することができる。
なくとも1つの辺に対して傾斜した溝を形成することに
より該凸部の凸設方向と略直角方向に突出する突出部が
形成される。このように溝にて分けられる凸部の鋭角な
部分は、体積が小さく容易に変形されるため、小さな加
圧力で凸部から突出する突出部を形成することができ
る。
プレス又はローラーで形成されるため、容易に短時間で
形成される。請求項11に記載の発明によれば、複数方
向に傾斜する溝は一方向毎に順次形成される。
形成板材の凸部は、分割される位置から離れて形成され
る。請求項13に記載の発明によれば、前記凸部は、前
記分割される位置の近傍にそれぞれ形成されるため、整
流子片の分割される位置の近傍で絶縁体と強固に係合さ
れる。
具体化した一実施の形態を図1〜図9に従って説明す
る。
導電性金属よりなり略平板状に形成されている。整流子
形成板材1の長手方向の長さは、整流子2の外周の長さ
に設定され、短手方向の長さは、整流子2の軸線方向の
長さに設定されている(図3参照)。即ち、この整流子
形成板材1は、丸めて円筒形状とされ、8個に分割され
て、8個の整流子片3を構成する(図3参照)。整流子
形成板材1の短手方向一端側には、同短手方向に延びる
ライザ用延出部4が等角度間隔に8個形成されている。
5が凸設されている。凸部5は、整流子形成板材1の長
手方向に並設され、整流子形成板材1の短手方向の一端
から他端まで延びるように形成されている。凸部5は、
整流子形成板材1が分割される位置の近傍にそれぞれ形
成されている(図3参照)。
5の頂面には、該凸部5の辺に対して傾斜した溝6a,
6bが形成されている。尚、ここで記載する凸部5の辺
とは、溝6a,6bが形成される前の状態の凸部5の頂
面が形成する4角形の辺のことである。又、ここで記載
する傾斜とは、直角(90°)を含まない。又、本実施
の形態では、説明の便宜上、溝6a,6bが形成される
前の状態も、溝6a,6bが形成された後と同様に凸部
5と記載する。
延びて複数形成されている。溝6a,6bは、凸部5を
分割するように凸部5の短手方向一端側から同他端側ま
で形成され、凸部5の2つの辺に対してそれぞれ傾斜し
て形成されている。
されている。詳述すると、溝6a,6bは、凸部5の頂
面において、凸部5の短手方向一端側(図1(a)中、
左側)の辺に対して軸線方向一端側(図1中、上側)斜
め方向に60°傾斜した溝6aと、同辺に対して軸線方
向他端側(図1中、下側)斜め方向に60°傾斜した溝
6bとからなる。そして、溝6aと溝6bとは、凸部5
の短手方向の中央で交差するクロス形状に形成され、そ
のクロス形状が凸部5の長手方向に連続して複数形成さ
れている。即ち、溝6a,6bは、網目形状に形成され
ている。
に、凸部5の凸設方向と略直角方向(凸部5の短手方
向)に突出する突出部7a,7bが形成されている。詳
述すると、溝6a,6bにて分けられる凸部5の鋭角な
部分は、体積が小さく容易に変形されるため、凸部5の
短手方向の外側に移動されて突出し、突出部7a,7b
とされている。1つの溝6a(6b)は、凸部5の短手
方向一端側から同他端側まで形成され、凸部5の2つの
辺に対してそれぞれ傾斜しているため、突出部7a(7
b)は、1つの溝6a(6b)により凸部5の短手方向
両端側にそれぞれ形成されている。又、溝6a,6b
は、交差され、その溝6a,6bの間隔や凸部5の短手
方向の長さ等が所定値に設定されているため、突出部7
aと突出部7bがつながり、該溝6a,6bと辺に囲ま
れる略3角形の一辺部分が突出された突出部7a,7b
となる。
は、突出部7a,7bが内周側に配置されるように円筒
形状とされ、その内周側に液体状態の樹脂が流し込ま
れ、樹脂が硬化後、8個に分割される。すると、図3に
示すように、その分割された一つが整流子片3、硬化し
た樹脂が絶縁体8を構成する整流子2が製造される。こ
のように製造された整流子2の突出部7a,7bは、樹
脂と径方向に係合するため、整流子片3が絶縁体8から
剥落するのを防ぐ。尚、ライザ用延出部4は、整流子2
の径方向外側に折り返されて整流子ライザ9とされる。
タに備えられる。詳しくは、モータのモータハウジング
Hには、回転軸Sが回転可能に支持され、その回転軸S
に電気子Deと共に整流子2が固定される。この整流子
2には、モータハウジングHに保持された給電用ブラシ
Buが押圧接触される。
板材1の製造方法を図5〜図9に従って説明する。ま
ず、図5に示すように、一平面上に複数の凸部5を有す
る導電性の板材10を用意する。尚、この板材10の平
面は、整流子2の外周面より大きく設定されている。
又、凸部5の間隔は、整流子形成板材1と対応した所定
の位置に設定されている。又、この凸部5は、溝6a,
6bが形成される前の状態ものである。
ように、プレスにより溝6a及び突出部7aを形成す
る。詳述すると、プレスは、金型11を備える。金型1
1は、複数のプレス凸部11aを備え、そのプレス凸部
11aは、溝6aを形成すべく凸部5の辺に対して傾斜
し、その先端に向かうほど幅が狭くなっている。そし
て、金型11を凸部5の上方から下降させ加圧する。す
ると、図7(a),(b)に示すように、溝6aが形成
されるとともに、溝6aにて分けられる凸部5の鋭角な
部分が、凸部5の短手方向の外側に移動されて突出し、
突出部7aが形成される。
ように、プレスにより溝6b及び突出部7bを形成す
る。詳述すると、プレスは、金型12を備える。金型1
2は、複数のプレス凸部12aを備え、そのプレス凸部
12aは、溝6bを形成すべく凸部5の辺に対して(プ
レス凸部11aと反対側に)傾斜し、その先端に向かう
ほど幅が狭くなっている。そして、金型12を凸部5の
上方から下降させ加圧する。すると、図9(a),
(b)に示すように、溝6bが形成されるとともに、溝
6bにて分けられる凸部5の鋭角な部分が、凸部5の短
手方向の外側に移動されて突出し、突出部7bが形成さ
れる。このとき、溝6a,6bは、交差され、その溝6
a,6bの間隔や凸部5の短手方向の長さ等が所定値に
設定されているため、突出部7aと突出部7bがつなが
り、該溝6a,6bと辺に囲まれる略3角形の一辺部分
が突出された突出部7a,7bとなる。尚、本実施の形
態では、説明の便宜上、この状態、即ち溝6a,6b及
び突出部7a,7bが形成された状態の板材10も、形
成前と同様に板材10として記載する。
うに、その各長さを所定の長さとするとともに、ライザ
用延出部4を形成する。これにより整流子形成板材1の
製造が完了する。
下に記載する。 (1)突出部7a,7bは、凸部5の辺に対して傾斜し
た溝6a,6bが形成されることにより該凸部5からそ
の凸設方向と略直角方向に突出形成されてなる。このよ
うに溝6a,6bにて分けられる凸部5の鋭角な部分
は、体積が小さく容易に変形されるため、凸部5の上部
から大きく突出する突出部7a,7bを小さな加圧力で
形成することができる。これにより、整流子片3の絶縁
体8からの剥離を防止する突出部7a,7bを小型のプ
レスで形成することができる。しかも、従来技術(図1
4参照)の突出部53を形成するときのように複雑な金
型を必要としない。
傾斜して形成すれば突出部7a,7bが形成されるた
め、その溝6a,6bを形成する際の位置決めを従来技
術(実開昭61−202163)等と比べて高精度に行
わなくてもよい。
で突出形成されてなるため、従来技術(図14参照)の
ように、凸部5を高く形成しなくても突出部7a,7b
が絶縁体8から剥離し難くなる。これにより、整流子片
3の絶縁体8からの剥離を防止できる突出部7a,7b
を低い材料費で形成することができる。
れている。これにより、凸部5の上方ほど大きく変形
し、大きく突出した突出部7a,7bが形成される。 (5)1つの溝6a(6b)は、凸部5を分割するよう
に凸部5の短手方向一端側から同他端側まで形成され、
凸部5の2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成される
ため、1つの溝6a(6b)により凸部5の一端部側と
他端部側とにそれぞれ突出部7a(7b)が形成され
る。
される位置から離れた位置にそれぞれ形成されているた
め、分割する位置の板厚が薄くなる。これにより、整流
子形成板材1を切削加工等により分割する作業を容易に
短時間で行うことができる。
される位置の近傍にそれぞれ形成されているため、整流
子片3の前記分割される位置の近傍(周方向の両端部)
で絶縁体8に係合し、整流子片3が絶縁体8に強固に固
定される。しかも、整流子片3の両凸部5間で抱え込む
絶縁体(樹脂)の量が多くなり(抱え込む絶縁体の周方
向の幅が広くなり)、抱え込まれた絶縁体が整流子片3
と共に絶縁体8全体から分離し難くなる。これにより、
整流子片3の絶縁体8からの剥離がさらに防止される。
め、容易に短時間で溝6a,6bが形成される。 (9)2方向に傾斜した溝6a,6bを一方向毎に形成
するため、該溝6a,6bを形成するための金型11,
12の複数のプレス凸部11a,12aをそれぞれ一方
向に傾斜したものとすることができる。これにより、金
型11,12をそれぞれ容易に製造することができる。
一方向毎に形成するため、各溝6a,6bが形成される
際に移動する部分が移動する場所(逃げ場)を塞がれな
い。よって、溝6a,6bの成形作業は更に小さな加圧
力しか必要としない。
もよい。 ・上記実施の形態の溝6a,6bは、凸部5の少なくと
も1つの辺に対して傾斜し、その形成時に凸部5からそ
の凸設方向と略直角方向に突出形成されてなる突出部が
形成されれば、他の形状に変更してもよいし、いくつ形
成してもよい。
0に示す溝21a,21bに変更してもよい。詳述する
と、溝21a,21bは、凸部22の頂面において、凸
部22の短手方向一端側(図10(a)中、左側)の辺
に対して軸線方向一端側(図13中、上側)斜め方向に
60°傾斜した溝21aと、同辺に対して軸線方向他端
側(図13中、下側)斜め方向に60°傾斜した溝21
bとからなる。そして、溝21aと、溝21bとは、凸
部22の長手方向に交互に連続して形成されている。即
ち、溝21a,21bは、ジグザグ形状に形成されてい
る。
れる凸部22の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形
されるため、凸部22の短手方向の外側に移動されて突
出し、突出部23a,23bとされている。このように
しても上記実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
1に示す溝26a,26bに変更してもよい。詳述する
と、溝26a,26bは、凸部27の頂面において、凸
部27の短手方向一端側(図11(a)中、左側)の辺
に対して軸線方向一端側(図11中、上側)斜め方向に
60°傾斜した溝26aと、同辺に対して軸線方向他端
側(図11中、下側)斜め方向に60°傾斜した溝26
bとからなる。そして、溝26aと、溝26bとは、凸
部27の短手方向の中央で交差するクロス形状に形成さ
れ、そのクロス形状が凸部27の長手方向に離間して複
数形成されている。即ち、溝26a,26bは、独立し
た複数のクロス形状に形成されている。
れる凸部27の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形
されるため、凸部27の短手方向の外側に移動されて突
出し、突出部28a,28bとされている。このように
しても上記実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
2に示す溝31a,31bに変更してもよい。詳述する
と、溝31a,31bは、凸部32の頂面において、凸
部32の短手方向一端側(図12(a)中、左側)の辺
に対して軸線方向一端側(図12中、上側)斜め方向に
75°傾斜した溝31aと、同辺に対して軸線方向他端
側(図12中、下側)斜め方向に75°傾斜した溝31
bとからなる。そして、溝31aと、溝31bとは、凸
部32の長手方向に交互に形成されている。又、溝31
aと、溝31bとは、凸部32の短手方向一端側(図1
2(a)中、左側)で長手方向に離れて形成され、凸部
32の短手方向他端側(図12(a)中、右側)で長手
方向に連続して形成されている。
れる凸部32の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形
されるため、凸部32の短手方向の外側に移動されて突
出し、突出部33a,33bとされている。このように
しても上記実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
3に示す溝36a,36bに変更してもよい。詳述する
と、溝36a,36bは、凸部37の頂面における短手
方向の辺に対して傾斜した曲線状に複数形成されてい
る。
れる凸部37の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形
されるため、凸部37の短手方向の外側に移動されて突
出し、突出部38a,38bとされている。このように
しても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることが
できる。又、溝を曲線状にすると、直線状の溝では得ら
れない形状の突出部を形成することが可能となる。
(a),(b)に示す溝6aのみに変更してもよい。即
ち、上記実施の形態に比べて溝6bを形成せず、溝6a
により突出される部分のみを突出部7aとする。このよ
うにしても上記実施の形態の効果(1)〜(8)と同様
の効果を得ることができる。
底に向かうほどその幅が狭くなるV字形状に形成されて
いるとしたが、溝を形成することにより突出部が形成さ
れれば、深さ方向に他の形状、例えば、コ字形状等とし
てもよい。このようにしても上記実施の形態の効果
(1)〜(3)、(5)〜(10)と同様の効果を得る
ことができる。
凸部5を分割するように短手方向一端側から同他端側ま
で形成され、凸部5の2つの辺に対してそれぞれ傾斜し
て形成されるとしたが、凸部の少なくとも1つの辺に対
して傾斜していれば、凸部の一端から凸部の中間までし
か形成しなくてもよい。このようにしても、溝にて分け
られる凸部の鋭角な部分が突出し突出部を形成する。
形成板材1が分割される位置の近傍で短手方向の一端か
ら他端まで延びるように形成したが、整流子形成板材1
の長手方向の一端から他端まで延びるように形成しても
よい。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)
〜(5),(8)〜(10)と同様の効果を得ることが
できる。
形成板材1が分割される位置の近傍にそれぞれ形成した
が、分割される位置と隣の分割される位置の中間に短手
方向の一端から他端まで延びるように形成してもよい。
このようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜
(6),(8)〜(10)と同様の効果を得ることがで
きる。又、凸部5は、いくつ設けてもよい。更に、凸部
5の形状は、その頂面に辺(直線の線分)を有すれば、
他の形状、例えば頂面が正四角形等に変更してもよい。
レスで形成したが、凸部5の上方から加圧して形成する
方法であれば、他の方法、例えばローラーを用いた方法
で行ってもよい。ローラーを用いても、容易に短時間で
溝6a,6bが形成される。
溝6a,6bを金型11,12を用いて一方向毎に形成
したが、一つの金型で同時に形成してもよい。このよう
にしても上記実施の形態の効果(1)〜(8)と同様の
効果を得ることができる。また、このようにすると、金
型の数が少なくなる。
に具体化したが、凸部と、凸部の少なくとも1つの辺に
対して傾斜した溝の形成時に凸部の凸設方向と略直角方
向に突出形成される突出部とを備える他の被固定部材に
具体化してもよい。言い換えると、突出部を含む凸部の
周辺が樹脂等で封止されることにより、その樹脂等に固
定される他の被固定部材に具体化してもよい。このよう
にすると、被固定部材の突出部を容易に形成することが
できる。
材1及び被固定部材は、樹脂等に固定されるものとした
が、突出部を含む凸部の周辺に樹脂等を固定する固定部
材に具体化してもよい。このようにすると、樹脂等を固
定するための固定部材の突出部が凸部の高さに対して大
幅に低くされることなく、容易に形成される。
図16に示す凸部61に変更してもよい。詳述すると、
凸部61において、整流子形成板材62が分割される分
割位置(図15中、1点鎖線で示す)Qの近傍の端部に
は、該凸部61の頂部に向かうほど該分割位置Qから離
れるように傾斜した傾斜面61aが形成されている。傾
斜面61aは、各凸部61にそれぞれ形成されている。
そして、凸部61の頂面には、上記溝21a,21b
(図10参照)と同様の溝63a,63bが形成され、
この溝63a,63bの形成時に凸部61の凸設方向と
略直角方向に突出する突出部64a,64bが形成され
ている。又、整流子形成板材62の短手方向一端には、
同短手方向に延びるライザ用延出部65が等間隔に8個
(隣り合う分割位置Qの間毎に)形成されている。
は、突出部64a,64bが内周側に配置されるように
丸められることで円筒形状とされ、その内周側に液体状
態の樹脂が流し込まれ、樹脂が硬化後、前記分割位置Q
で8個に分割される。すると、図17に示すように、そ
の分割された一つが整流子片66、硬化した樹脂が絶縁
体67を構成する整流子68が製造される。このように
製造された整流子68の突出部64a,64bは、樹脂
(絶縁体67)と径方向に係合するため、整流子片66
が絶縁体67から剥落するのを防ぐ。
2の製造方法を図18に従って説明する。まず、図18
に示すように、圧延加工により一平面上に複数の凸部6
9を有する導電性の板材70を成形する。凸部69は、
板材70が円筒形状に丸められた際、図17に示す整流
子68の凸部61の位置に配置されるべく所定の位置
(前記分割位置Qの両側)に配置されている。そして、
各凸部69には、前記分割位置Qの近傍の端部に傾斜面
69aが形成されている。傾斜面69aは、頂部に向か
うほど前記分割位置Qから離れるように傾斜している。
型11,12、図6及び図8参照)により、溝63a,
63bと共に、突出部64a,64b(図16参照)を
形成する。次に、図15に示すように、板材70を打ち
抜き、その各長さを所定の長さとするとともに、前記ラ
イザ用延出部65を形成する。これにより整流子形成板
材62の製造が完了する。
同様の効果を得ることができる。しかも、図17の部分
拡大図(2点鎖線円内)に示すように、傾斜面61aを
有さない凸部71(図中、一点鎖線で示す)とした場合
では、周方向に隣り合う整流子片の隣接する凸部71同
士が接触する虞があり、凸部71同士を近接して配置で
きないが、凸部61には傾斜面61aを形成したため、
円筒形状に丸められ、複数に分割されたとき、周方向に
隣り合う整流子片66の隣接する凸部61同士が接触し
難くなり、整流子片66同士の絶縁を確保することがで
きる。しかも、圧延加工により傾斜面69aを有さない
隣接する凸部の短手方向の幅を小さく成形することは困
難(圧延加工に用いるロールに形成する溝の成形や、該
溝により隣接する凸部を成形することが困難)である
が、隣接する凸部69に傾斜面69aを形成するため、
隣接する両凸部69の間隔を大きくすることなく、その
圧延加工が容易になる。よって、整流子片66の周方向
の両端部近傍に凸部61を容易に形成することができ、
整流子片66を絶縁体67に強固に固定することができ
る。
2の各凸部61にそれぞれ形成されているとしたが、傾
斜面61aを分割位置Qの近傍の両凸部61の一方(例
えば、図15中、分割位置Qの右方向側)の凸部61に
のみ形成するようにしてもよい。このようにしても、円
筒形状に丸められ、複数に分割されたとき、周方向に隣
り合う整流子片の隣接する凸部同士の一方に傾斜面が形
成されることとなり、周方向に隣り合う整流子片の隣接
する凸部同士が接触し難くなり、整流子片同士の絶縁を
確保することができる。
以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記
載する。 (イ)請求項1乃至3のいずれか1項に記載の被固定部
材において、前記溝を複数形成したことを特徴とする被
固定部材。このようにすると、複数の溝により複数の突
出部が形成される。
ずれかに記載の被固定部材において、前記溝を、曲線状
に形成したことを特徴とする被固定部材。このようにす
ると、直線状の溝では得られない形状の突出部を形成す
ることが可能となる。
おいて、前記傾斜面を、分割される位置の近傍の両凸部
の一方に形成したことを特徴とする整流子形成板材。こ
のようにすると、円筒形状に丸められ、複数に分割され
たとき、周方向に隣り合う整流子片の隣接する凸部同士
の一方には傾斜面が形成される。よって、該凸部同士が
接触し難くなり、整流子片同士の絶縁を確保することが
できる。
記載の被固定部材は、導電性で略平板状に形成され、複
数に分割されて整流子片を構成する整流子形成用板材で
あることを特徴とする整流子形成板材の製造方法。この
ようにすると、小さな加圧力で整流子形成板材の凸部か
ら突出する突出部を形成することができる。
角方向に突出する突出部とを備える固定部材において、
前記突出部は、前記凸部の少なくとも1つの辺に対して
傾斜した溝の形成時に突出形成されてなることを特徴と
する固定部材。
の固定部材の突出部が凸部の高さに対して大幅に低くさ
れることなく、容易に形成される。 (ヘ)上記(ニ)に記載の固定部材において、前記溝
を、V字溝としたことを特徴とする固定部材。
変形されて突出部が形成される。 (ト)上記(ホ)又は(ヘ)に記載の固定部材におい
て、前記溝を、前記凸部を分割するように前記凸部の一
端部から他端部まで延び、該凸部の2つの辺に対してそ
れぞれ傾斜して形成したことを特徴とする固定部材。
一端部側と他端部側とに突出部が形成される。 (チ)上記(ホ)〜(ト)のいずれかに記載の固定部材
において、前記溝を、交差するように形成したことを特
徴とする固定部材。
辺部分を突出させ突出部とすることができる。 (リ)凸部に、その凸設方向と略直角方向に突出する突
出部を形成する固定部材の製造方法であって、前記凸部
の少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝を形成するこ
とにより該凸部から突出させて前記突出部を形成するこ
とを特徴とする固定部材の製造方法。
の固定部材の突出部が凸部の高さに対して大幅に低くさ
れることなく、容易に形成される。 (ヌ)上記(リ)に記載の固定部材の製造方法におい
て、前記溝を、プレス又はローラーで形成することを特
徴とする固定部材の製造方法。
部)が容易に短時間で形成される。 (ル)上記(リ)又は(ヌ)に記載の固定部材の製造方
法において、前記溝を形成する工程は、複数方向に傾斜
する溝を一方向毎に順次形成することを特徴とする固定
部材の製造方法。
が一方向毎に順次形成されるため、各溝が形成される際
に移動する部分が移動する場所(逃げ場)を塞がれな
い。よって、溝の成形作業は小さな加圧力しか必要とし
ない。又、プレス凸部をそれぞれ一方向に傾斜したもの
とすることができ、金型を容易に形成することができ
る。
載の発明によれば、凸部の凸設方向と略直角方向に突出
する突出部を、凸部の高さに対して大幅に低くすること
なく、容易に形成することができる被固定部材を提供す
ることができる。
の凸設方向と略直角方向に突出する突出部を、凸部の高
さに対して大幅に低くすることなく、容易に形成するこ
とができる整流子形成板材を提供することができる。
部の凸設方向と略直角方向に突出する突出部を、凸部の
高さに対して大幅に低くすることなく、容易に形成する
ことができる被固定部材の製造方法を提供することがで
きる。
ば、凸部の凸設方向と略直角方向に突出する突出部を、
凸部の高さに対して大幅に低くすることなく、容易に形
成することができる整流子形成板材の製造方法を提供す
ることができる。
説明図。(b)(a)のA−A断面図。
の説明図。
視図。
面図。
明図。
明図。
めの説明図。(b)(a)のB−B断面図。
明図。
めの説明図。(b)(a)のC−C断面図。
の説明図。(b)(a)のD−D断面図。
の説明図。(b)(a)のE−E断面図。
の説明図。(b)(a)のF−F断面図。
の説明図。(b)(a)のG−G断面図。
要部斜視図。
めの説明図。
(b)(a)のJ−J断面図。
ための説明図。
1…凸部、6a,6b,21a,21b,26a,26
b,31a,31b,36a,36b,63a,63b
…溝、7a,7b,23a,23b,28a,28b,
33a,33b,38a,38b,64a,64b…突
出部、61a…傾斜面、Q…分割位置。
Claims (13)
- 【請求項1】 凸部(5,22,27,32,37,6
1)と、前記凸部の凸設方向と略直角方向に突出する突
出部(7a,7b,23a,23b,28a,28b,
33a,33b,38a,38b,64a,64b)と
を備える被固定部材において、 前記突出部は、前記凸部の少なくとも1つの辺に対して
傾斜した溝(6a,6b,21a,21b,26a,2
6b,31a,31b,36a,36b,63a,63
b)の形成時に突出形成されてなることを特徴とする被
固定部材。 - 【請求項2】 請求項1に記載の被固定部材において、 前記溝を、V字溝としたことを特徴とする被固定部材。
- 【請求項3】 請求項1又は2に記載の被固定部材にお
いて、 前記溝を、前記凸部を分割するように前記凸部の一端部
から他端部まで延び、該凸部の2つの辺に対してそれぞ
れ傾斜して形成したことを特徴とする被固定部材。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
被固定部材において、 前記溝(6a,6b,26a,26b)を、交差するよ
うに形成したことを特徴とする被固定部材。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
被固定部材は、 導電性で略平板状に形成され、複数に分割されて整流子
片(3,66)を構成することを特徴とする整流子形成
用板材。 - 【請求項6】 請求項5に記載の整流子形成板材であっ
て、 前記凸部を、分割される位置から離して形成したことを
特徴とする整流子形成板材。 - 【請求項7】 請求項6に記載の整流子形成板材におい
て、 前記凸部を、前記分割される位置の近傍にそれぞれ形成
したことを特徴とする整流子形成板材。 - 【請求項8】 請求項7に記載の整流子形成板材におい
て、 前記凸部(61)の前記分割される位置(Q)の近傍の端部
に、該凸部の頂部に向かうほど該分割される位置から離
れるように傾斜した傾斜面(61a)を形成したことを
特徴とする整流子形成板材。 - 【請求項9】 凸部(5,22,27,32,37,6
1)に、その凸設方向と略直角方向に突出する突出部
(7a,7b,23a,23b,28a,28b,33
a,33b,38a,38b,64a,64b)を形成
する被固定部材の製造方法であって、 前記凸部の少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝(6
a,6b,21a,21b,26a,26b,31a,
31b,36a,36b,63a,63b)を形成する
ことにより該凸部から突出させて前記突出部を形成する
ことを特徴とする被固定部材の製造方法。 - 【請求項10】 請求項9に記載の被固定部材の製造方
法において、 前記溝を、 プレス又はローラーで形成することを特徴とする被固定
部材の製造方法。 - 【請求項11】 請求項9又は10に記載の被固定部材
の製造方法において、 前記溝を形成する工程は、 複数方向に傾斜する溝を一方向毎に順次形成することを
特徴とする被固定部材の製造方法。 - 【請求項12】 請求項9乃至11のいずれか1項に記
載の被固定部材は、導電性で略平板状に形成され、複数
に分割されて整流子片(3,66)を構成する整流子形
成用板材であって、 前記凸部を、分割される位置から離して形成することを
特徴とする整流子形成板材の製造方法。 - 【請求項13】 請求項12に記載の整流子形成板材の
製造方法において、 前記凸部を、前記分割される位置の近傍にそれぞれ形成
することを特徴とする整流子形成板材の製造方法。
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DE10063248A DE10063248B4 (de) | 1999-12-20 | 2000-12-19 | Kommutatorausbildungsplatte, Verfahren zur Herstellung und Motor damit |
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