JP2001245400A - 重低音補正システム及びこれを用いた音響装置 - Google Patents

重低音補正システム及びこれを用いた音響装置

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JP2001245400A JP2000060427A JP2000060427A JP2001245400A JP 2001245400 A JP2001245400 A JP 2001245400A JP 2000060427 A JP2000060427 A JP 2000060427A JP 2000060427 A JP2000060427 A JP 2000060427A JP 2001245400 A JP2001245400 A JP 2001245400A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の重低音補正システムでは低音域の利得増
幅のみを行うため、低域遮断周波数の高い小型スピーカ
等の低音再生品質には限界がある。また、低音域全体を
一律に増幅すると、その再生音は本来の重低音とはかけ
離れてしまう。 【解決手段】本発明に係る重低音補正システムにおいて
は、音源から入力される音声信号の低域周波数成分をL
PF12、13で抽出し、その低域周波数成分をアナロ
グ乗算器14によって元のほぼ2倍の周波数帯域にシフ
トさせるとともに、その振幅を元のほぼ2乗とした上で
前記音声信号に加える構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型スピーカやヘ
ッドホン等を使用して音声信号の再生を行う際に、その
低域側カットオフ周波数が高いことによって生じる低音
再生不良を聴感上修正し、豊かな重低音の再生を実現す
ることができる重低音補正システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】音源から入力される音声信号の周波数帯
域はスピーカの再生可能な周波数帯域に比べて広いこと
が普通である。そのため、音源から入力される音声信号
を忠実に再生するには、再生可能な周波数帯域ができる
限り広範囲に及ぶスピーカを設ける必要がある。ここ
で、前記スピーカの再生可能な周波数帯域の広さはスピ
ーカの寸法や構造等によってそれぞれ固有の範囲を有し
ているが、一般的にスピーカの寸法が小型になるほど低
域側カットオフ周波数が高くなり、低音域の再生特性は
悪化する傾向にある。
【0003】しかしながら、ノートパソコンやポータブ
ルオーディオ再生装置といった携帯性を求められる機
器、省スペースをコンセプトとしたコンパクトオーディ
オシステム、あるいは自動車室内といった限られた空間
に設置されるカーオーディオシステム等に採用されるス
ピーカもしくはヘッドホンは、その設置場所の制限等か
らできる限り小型・軽量なものが望まれている。そのた
め、どうしても低音域の再生特性が犠牲となり、使用者
にとっては低音域の再生が不十分であるといった不満を
禁じ得ないものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の課題を解決する
手段として、従来の音響装置には低域周波数成分の利得
増幅を行う重低音補正システムを設けている。図7は従
来の重低音補正システムにおける周波数−利得特性の一
例を示すグラフである。このグラフにおいて横軸は周波
数を、縦軸は利得をそれぞれ示している。図中の実線1
は小型スピーカの再生可能な周波数帯域(周波数fL
周波数fH)を示しており、ここでは20Hz(fL)〜
20kHz(fH)の音声信号を再生可能な小型スピー
カを例に挙げている。ただし、この小型スピーカの低域
側カットオフ周波数f0は100Hz程度であり、10
0Hz以下の低域周波数成分については十分な再生を行
うことができない。
【0005】また、図中の破線3は従来の重低音補正シ
ステムにおける利得増幅量の周波数特性を示している。
図中に示す通り、従来では0Hz〜1kHzといった低
域周波数領域全体の利得を一律に増幅している。なお、
図中の一点鎖線2は0dBのフラットなラインを示して
おり、全周波数帯域で自然界に存在する音を仮定してい
る。
【0006】確かに、上記のように低音域の利得を増幅
する構成であれば、ある程度までは小型スピーカ等にお
ける低音域の再生特性をカバーすることができる。しか
しながら、この例で示した小型スピーカの場合、いくら
低域周波数成分の利得のみを上げたとしても、低域側カ
ットオフ周波数f0が100Hzであるため、それ以下
(特に、20Hz以下)の低域周波数成分を再生するに
は限界がある。かと言って、低音域の利得増幅を過度に
行うと音割れやスピーカ筐体のビビリなど別問題が発生
するため、おのずと低音域の利得増幅量も制限される。
【0007】さらに、前にも述べた通り、従来の重低音
補正システムでは低域周波数領域全体の利得を一律に増
幅しているので、ある周波数成分にとっては適当な増幅
度であっても、別の周波数成分にとっては必要以上の増
幅であることが多い。このため、使用者にとっては聴感
上非常にうるさく感じ、本来の豊かな暖かみのある重低
音とはかけ離れた再生音となっている。
【0008】本発明は、上記の問題点に鑑み、小型スピ
ーカやヘッドホン等を使用して音声信号の再生を行う際
に、その低域側カットオフ周波数が高いことによって生
じる低音再生不良を聴感上修正し、歪みの少ない豊かな
重低音の再生を実現することができる重低音補正システ
ムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る重低音補正システムにおいては、音源
から2系統に分けて入力される音声信号のLチャンネル
成分及びRチャンネル成分の低域周波数成分をそれぞれ
抜き出すための抽出手段と、前記抽出手段によって抜き
出した前記低域周波数成分が入力されるアナログ乗算器
と、前記アナログ乗算器の出力信号を前記Lチャンネル
成分及び前記Rチャンネル成分に加えるための加算手段
とを有する構成としている。特に、前記アナログ乗算器
は、入力された前記低域周波数成分を元のほぼ2倍の周
波数帯域にシフトさせるとともに、その振幅を元のほぼ
2乗にして出力する構成である。
【0010】なお、上記構成の重低音補正システムにお
いては、前記音声信号から前記低域周波数成分を除去す
るためのハイパスフィルタを設け、前記アナログ乗算器
の出力信号を前記ハイパスフィルタの出力信号に加える
構成とするとよい。さらに、前記アナログ乗算器と前記
加算手段との間に、不要な高域周波数成分を除去するた
めのローパスフィルタを設けてもよい。
【0011】また、本発明に係る音響装置においては、
上記した重低音補正システムを小型スピーカやヘッドホ
ン等の駆動システムに用いたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る重低音補正シ
ステムにおける周波数−利得特性の一例を示すグラフで
ある。このグラフにおいて横軸は周波数を、縦軸は利得
をそれぞれ示している。図中の実線1は小型スピーカの
再生可能な周波数帯域(周波数fL〜周波数fH)を示し
ており、ここでは20Hz(fL)〜20kHz(fH
の音声信号を再生可能な小型スピーカを例に挙げてい
る。ただし、この小型スピーカの低域側カットオフ周波
数f0は100Hz程度であり、100Hz以下の低域
周波数成分については十分な再生を行うことができな
い。また、図中の一点鎖線2は0dBのフラットなライ
ンを示しており、全周波数帯域で自然界に存在する音を
仮定している。
【0013】ここで、本発明に係る重低音補正システム
においては、低域周波数領域の利得のみを一律に増幅す
る従来構成とは異なり、入力される音声信号の低域周波
数成分(図中Aで示す領域)を元のほぼ2倍の周波数帯
域にシフトさせるとともに、その振幅を元のほぼ2乗に
して出力する(図中Bで示す領域)手段を有する構成と
している。
【0014】まず、本発明に係る重低音補正システムの
第1実施形態について説明する。図2は第1実施形態に
おける重低音補正システムの概略構成を示すブロック図
である。ここでは、音源から入力される音声信号がLチ
ャンネル成分とRチャンネル成分を有するステレオ信号
である場合を例に挙げて説明を行う。
【0015】図中に示すように、端子aはバッファ10
を介してローパスフィルタ12(以下、LPF12と呼
ぶ)の入力端と第1加算器15の入力端とに接続されて
いる。また、端子bはバッファ11を介してローパスフ
ィルタ13(以下、LPF13と呼ぶ)の入力端と第2
加算器16の入力端とに接続されている。LPF12の
出力端はアナログ乗算器14の第1入力端子sに接続さ
れており、LPF13の出力端はアナログ乗算器14の
第2入力端子tに接続されている。
【0016】さらに、このアナログ乗算器14の出力端
子uは第1加算器15及び第2加算器16の各入力端に
接続されている。第1加算器15の出力端はバッファ1
7を介して端子cに接続されており、第2加算器16の
出力端はバッファ18を介して端子dに接続されてい
る。なお、端子c及び端子dは図示しないスピーカに接
続されている。
【0017】次に、上記構成を有する重低音補正システ
ムにおける信号処理の流れについて説明する。前記音源
から端子aに入力される音声信号のLチャンネル成分L
INは、バッファ10を介してLPF12と第1加算器1
5にそれぞれ入力される。また、前記音源から端子bに
入力される音声信号のRチャンネル成分RINは、バッフ
ァ11を介してLPF13と第2加算器16にそれぞれ
入力される。
【0018】ここで、LPF12及びLPF13は所定
の遮断周波数(ここでは、前記スピーカの低域カットオ
フ周波数f0に合わせて100Hzとする)を有してお
り、この遮断周波数よりも低い周波数成分のみを通過さ
せる特性がある。よって、LPF12、13からアナロ
グ乗算器14に対して出力される信号は、前記音声信号
のLチャンネル成分LIN及びRチャンネル成分RINから
低域周波数成分のみを抽出した信号となる。
【0019】アナログ乗算器14はLPF12、13の
出力信号を掛け合わせることで、元のほぼ2倍の周波数
帯域にシフトさせる処理、すなわち入力信号の倍音化
(あるいはオクターブ変換とも言う)を行うとともに、
その振幅を元のほぼ2乗にして出力するものである。こ
のアナログ乗算器14の構成及び動作については後ほど
詳細に説明を行う。アナログ乗算器14の出力信号は第
1加算器15及び第2加算器16によって、元のLチャ
ンネル成分LIN及びRチャンネル成分RINに加えられ
る。その後、第1加算器15の出力信号はLチャンネル
成分LOUTとして端子cから前記スピーカに出力され、
第2加算器16の出力信号はRチャンネル成分ROUT
して端子dから前記スピーカに出力される。
【0020】ここで、前述したアナログ乗算器14の構
成及び動作について説明する。本実施形態に設けたアナ
ログ乗算器14は特別な回路構成を有するものではな
く、2系統の入力信号X、Yに対してその積信号XYを
出力するといった極めて一般的なものである。
【0021】図3はアナログ乗算器14の一構成例を示
す回路図である。まず、本実施形態におけるアナログ乗
算器14の回路構成について説明する。LPF12で抽
出されたLチャンネル成分LINの低域周波数成分が入力
される第1入力端子sは、結合コンデンサC1を介して
トランジスタQ1のベースに接続されている。図中に示
す差動増幅器30はLチャンネル成分LINの低域周波数
成分を増幅するものであり、差動接続された一対のnp
n型トランジスタQ1、Q2を有している。
【0022】これらのトランジスタQ1、Q2のエミッ
タはそれぞれ定電流源I1、I2に接続されており、ト
ランジスタQ1、Q2のエミッタ間には抵抗R2が接続
されている。また、トランジスタQ1、Q2のベースは
それぞれ抵抗R1、R4を介してバイアス源(図示せ
ず)に接続されている。一方、トランジスタQ1、Q2
のコレクタはそれぞれダイオードD1、D2を介して共
通の抵抗R3に接続されており、この抵抗R3は直流電
源電圧VCCに接続されている。
【0023】ここで、差動増幅器30の出力はトランジ
スタQ1、Q2の各コレクタから導出され、次段の乗算
器32の上段差動対を構成するnpn型トランジスタQ
5、Q6、Q7、Q8へ供給される。なお、トランジス
タQ1のコレクタはトランジスタQ6、Q7の各ベース
と共通に接続されており、トランジスタQ2のコレクタ
はトランジスタQ5、Q8の各ベースとそれぞれ接続さ
れている。
【0024】次に、LPF13で抽出されたRチャンネ
ル成分RINの低域周波数成分が入力される第2入力端子
tは、結合コンデンサC2を介してnpn型トランジス
タQ3のベースに接続されている。図中に示す差動増幅
器31はRチャンネル成分R INの低域周波数成分を増幅
するものであり、差動接続された一対のnpn型トラン
ジスタQ3、Q4を有している。
【0025】この差動増幅器31は前述の差動増幅器3
0と同様の構成を成しており、トランジスタQ3、Q4
は前述のトランジスタQ1、Q2に対応している。同様
に、定電流源I3、I4は前述の定電流源I1、I2に
それぞれ対応し、ダイオードD3、D4は前述のダイオ
ードD1、D2のそれぞれ対応している。また、抵抗R
5、R6、R7、R8は前述の抵抗R1、R2、R3、
R4にそれぞれ対応している。
【0026】この差動増幅器31の出力はトランジスタ
Q3、Q4の各コレクタから導出され、次段の乗算器3
2の下段差動対を構成するnpn型トランジスタQ9、
Q10へ供給される。なお、トランジスタQ3のコレク
タはトランジスタQ9のベースと接続されており、トラ
ンジスタQ4のコレクタはトランジスタQ10のベース
とそれぞれ接続されている。
【0027】乗算器32は二重平衡差動接続回路(ダブ
ルバランス型差動接続回路)で構成されており、その下
段差動対を構成するトランジスタQ9、Q10のエミッ
タはそれぞれ定電流源I5、I6に接続されている。な
お、これらの定電流源I5、I6の他端はいずれも接地
されている。また、トランジスタQ9、Q10のエミッ
タ間には抵抗R9が接続されている。一方、トランジス
タQ9のコレクタは上段差動対を構成するトランジスタ
Q5、Q6の各エミッタに共通に接続され、トランジス
タQ10のコレクタは上段差動対を構成するトランジス
タQ7、Q8の各エミッタに共通に接続されている。
【0028】さらに、トランジスタQ5、Q7のコレク
タはそれぞれpnp型トランジスタQ11のコレクタ及
びベースに接続され、トランジスタQ6、Q8のコレク
タはそれぞれpnp型トランジスタQ12のコレクタ及
びベースに接続されている。ここで、トランジスタQ1
1はpnp型トランジスタQ14とともに第1のカレン
トミラー回路を構成しており、トランジスタQ11、Q
14のベースは互いに接続されている。
【0029】また、トランジスタQ12はpnp型トラ
ンジスタQ13とともに第2のカレントミラー回路を構
成しており、トランジスタQ12、Q13のベースはと
もに接続されている。なお、トランジスタQ11、Q1
2、Q13、Q14のエミッタはいずれも抵抗R10、
R11、R12、R13を介して直流電源電圧VCCに接
続されている。
【0030】一方、トランジスタQ13のコレクタは第
3のカレントミラー回路を構成するnpn型トランジス
タQ15、Q16の各ベース、及びトランジスタQ15
のコレクタに接続されている。また、トランジスタQ1
4のコレクタはトランジスタQ16のコレクタに接続さ
れるとともに、出力端子uにも接続されている。この出
力端子uは別途、抵抗R16を介してバイアス源(図示
せず)に接続されている。なお、トランジスタQ15、
Q16のベースは互いに接続されており、エミッタはそ
れぞれ抵抗R14、R15を介してグランドに接続され
ている。
【0031】次に、上記の回路構成を有するアナログ乗
算器14の動作について説明する。LPF12によって
抽出されたLチャンネル成分LINの低域周波数成分は差
動増幅器30によって差動増幅され、乗算器32の上部
差動対を構成するトランジスタQ5、Q6、Q7、Q8
に送出される。一方、LPF13によって抽出されたR
チャンネル成分RINの低域周波数成分は差動増幅器31
によって差動増幅され、乗算器32の下部差動対を構成
するトランジスタQ9、Q10に送出される。
【0032】乗算器32の上段差動対を構成するトラン
ジスタQ5、Q6、Q7、Q8では、各ベースに入力さ
れるLチャンネル成分LINの低域周波数成分と、各エミ
ッタに入力されるRチャンネル成分RINの低域周波数成
分との乗算が行われ、その乗算結果はトランジスタQ1
1、Q12のコレクタ電流として取り出される。そし
て、これらのコレクタ電流は第1〜第3カレントミラー
回路を介してトランジスタQ14及びトランジスタQ1
6のコレクタ電流となる。
【0033】よって、出力端子uからそれらの差分を取
り出すことにより、Lチャンネル成分LINの低域周波数
成分とRチャンネル成分RINの低域周波数成分との乗算
信号を出力として得ることができる。このように、本実
施形態におけるアナログ乗算器14は非常に簡易な回路
構成であり、容易に集積化が可能である。
【0034】ここで、上記に説明したアナログ乗算器1
4の第1入力端子s及び第2入力端子tに対して、次の
(1)式に示すような全く同一の入力信号X、Yを入力
した場合を考える。なお、(1)式中における入力信号
X、Yは時間tの関数であり、振幅A、周波数fで振動
する正弦波であるとする。
【数1】
【0035】このような入力信号X、Yをアナログ乗算
器14に入力すると、その出力信号XYは三角関数の変
換公式から、次の(2)式のように表すことができる。
【数2】
【0036】上の(2)式から明らかなように、アナロ
グ乗算器14に対して全く同一の入力信号X、Yを入力
した場合、その出力信号XYの周波数は2fとなり入力
信号X、Yの周波数fを2倍した値となる。また、出力
信号XYの振幅はA2となり入力信号X、Yの振幅Aを
2乗した値となる。このように、アナログ乗算器14に
対して全く同一の信号を入力することによって、ある周
波数成分を有する入力信号を元の2倍の周波数帯域にシ
フトさせるとともに、その振幅を元の2乗にして出力す
ることが可能である。
【0037】ここで、本実施形態においてはLPF1
2、13の各出力信号を前述の入力信号X、Yとしてア
ナログ乗算器14に入力する構成としている。このよう
な構成とすることにより、LPF12、13で抽出され
たほぼ同じ信号成分の低域周波数成分(0〜100H
z)同士を掛け合わせることになるので、アナログ乗算
器14の出力信号は元のほぼ2倍の周波数帯域(0〜2
00Hz)に倍音化される。(LPF12、13の出力
が全く同一であればちょうど2倍の周波数帯域に倍音化
される。)
【0038】これにより、低音再生能力の乏しい前記ス
ピーカであっても、その再生可能な周波数帯域に前記低
域周波数成分がシフトされてくるため、聴感上は前記低
域周波数成分をかなり忠実に再生することが可能とな
る。また、前述の(2)式からも分かるように、入力信
号X、Yに歪みがなければその出力信号XYも歪むこと
はないため、重低音補正システムにアナログ乗算器14
を適用することで非常に高品質な重低音補正が可能とな
る。
【0039】続いて、アナログ乗算器14による利得増
幅作用について説明する。図4はアナログ乗算器14の
入出力特性を示すグラフである。このグラフにおいて横
軸はアナログ乗算器14への入力信号の振幅を示してお
り、縦軸はアナログ乗算器14の出力信号の振幅を示し
ている。ここで、図中の実線4はアナログ乗算器14の
入出力特性を示しており、破線5は入力信号がそのまま
出力信号となる場合の入出力特性を示している。
【0040】前述した通り、アナログ乗算器14に対し
て全く同一の2信号を入力すると、元の入力信号の振幅
を2乗した値が出力信号の振幅となる特性があるので、
入力信号の振幅が1より大きい信号はアナログ乗算器1
4によって増幅され、逆に1より小さい信号は低減され
る。
【0041】ここで、本実施形態においてはLPF1
2、13の各出力信号を前述の入力信号X、Yとしてア
ナログ乗算器14に入力する構成としている。このよう
な構成とすることにより、LPF12、13で抽出され
た低域周波数成分はアナログ乗算器14によって掛け合
わされ、その出力信号の振幅は元のほぼ2乗の大きさと
なる。(LPF12、13の出力が全く同一であればち
ょうど2乗の振幅となる。)よって、重低音補正システ
ムにアナログ乗算器14を適用することで、非常にメリ
ハリの利いた引き締まった出力信号を得ることができ
る。
【0042】次に、本発明に係る重低音補正システムの
第2実施形態について説明する。図5は第2実施形態に
おける重低音補正システムの概略構成を示すブロック図
である。本実施形態は前述の第1実施形態をさらに発展
させたものであり、第1加算器15及び第2加算器16
に入力される元々の音声信号のLチャンネル成分LIN
びRチャンネル成分RINから、予め低域周波数成分を除
去しておくためのハイパスフィルタ19、20(以下、
HPF19、20と呼ぶ)を設けている。そして、HP
F19、20の出力信号とアナログ乗算器14の出力信
号とを加えて前記スピーカに出力する構成としている。
【0043】HPF19、20はいずれも、LPF1
2、13及びアナログ乗算器14から成る低音補正部に
対して並列となっており、HPF19の入力端はバッフ
ァ10に接続され、出力端は第1加算器15に接続され
ている。一方、HPF20の入力端はバッファ11に接
続され、出力端は第2加算器16に接続されている。こ
こでHPF19、20は所定の遮断周波数(ここでは、
前記スピーカの低域カットオフ周波数f0に合わせて1
00Hzとする)を有しており、この遮断周波数よりも
高い周波数成分のみを通過させる特性がある。よって、
HPF19、20から第1加算器15及び第2加算器1
6に対して出力される信号は、元のLチャンネル成分L
IN及びRチャンネル成分RINからアナログ乗算器14に
送られる低域周波数成分を取り除いた信号となる。
【0044】このような構成とすることにより、本実施
形態の重低音補正システムでは、前記音源から入力され
るLチャンネル成分LIN及びRチャンネル成分RINが元
々有していた低域周波数成分をアナログ乗算器14の出
力信号に置換し、その結果得られた音声信号をLチャン
ネル成分LOUT及びRチャンネル成分ROUTとして端子c
及び端子dから出力することになる。よって、元のLチ
ャンネル成分LIN及びRチャンネル成分RINが有してい
た低域周波数成分と、アナログ乗算器14によって補正
を受けた低域周波数成分とが互いに干渉するようなこと
がないので、非常に良質の低音再生が実現できる。
【0045】次に、本発明に係る重低音補正システムの
第3実施形態について説明する。図6は第3実施形態に
おける重低音補正システムの概略構成を示すブロック図
である。本実施形態は前述の第1実施形態もしくは第2
実施形態をさらに発展させたものであり、アナログ乗算
器14と第1加算器15及び第2加算器16との間にロ
ーパスフィルタ21(以下、LPF21と呼ぶ)を設け
ており、LPF21の入力端はアナログ乗算器14の出
力端子uに接続され、出力端は第1加算器15及び第2
加算器16に接続されている。
【0046】ここで、LPF21は所定の遮断周波数
(ここでは、200Hzとする)を有しており、この遮
断周波数よりも低い周波数成分のみを通過させる特性が
ある。よって、LPF21から第1加算器15及び第2
加算器16に対して出力される信号は、アナログ乗算器
14の出力信号から200Hzより高い不要な周波数成
分を取り除いた信号となる。このように、アナログ乗算
器14での重低音補正によって高音域側に発生する不要
な周波数成分を除去することにより、前記スピーカから
の再生音はよりクリアなものとなり、非常に高忠実な再
生を行うことが可能となる。
【0047】上記に説明した実施形態の重低音補正シス
テムに設けたLPF12、LPF13、HPF19、H
PF20、及びLPF21の各遮断周波数や、アナログ
乗算器14の出力利得といった特性値については、入力
される音源、小型スピーカやヘッドホン等の周波数特
性、及び使用環境等により異なる調整を行う必要があ
る。また、これらの特性値を過度に設定をしてしまう
と、本来の音源の聴感を損なう恐れがある。こうしたこ
とから、前記特性値を設定する際には何種類かの聴感を
試し、全ての聴感に対してバランスの良い再生結果が得
られるように調整を行うことが望ましい。
【0048】なお、他の実施形態としては単一の音源か
ら2つの入力信号を作り、これを乗算器に入力するよう
にしても構わない。また、このような乗算器を多重段設
けることにより、低域周波数成分をさらに強調するよう
にしてもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る重低音補正システムにおい
ては、音源から2系統に分けて入力される音声信号のL
チャンネル成分及びRチャンネル成分の持つ低域周波数
成分をそれぞれ抽出し、その低域周波数成分同士をアナ
ログ乗算器によって掛け合わせることで低音補正を行う
構成としている。特に、本発明に係る重低音補正システ
ムにおけるアナログ乗算器では、入力される前記低域周
波数成分を元のほぼ2倍の周波数帯域にシフトさせると
ともに、その振幅を元のほぼ2乗にして出力する構成と
している。
【0050】このような構成とすることにより、低音再
生能力の乏しいスピーカであっても、その再生可能な周
波数帯域に前記低域周波数成分がシフトされてくるた
め、聴感上は前記低域周波数成分をかなり忠実に再生す
ることが可能となる。また、本発明に係る重低音補正シ
ステムではアナログ乗算器によって前記低域周波数成分
に対する補正を行うため、入力される音声信号に歪みが
なければその出力信号も歪むことはなく、非常に純粋な
出力信号を得ることが可能となる。
【0051】また、前記アナログ乗算器では元の入力信
号の振幅をほぼ2乗した値が出力信号の振幅となる特性
があるので、振幅が1より大きい信号は増幅され、逆に
1より小さい信号は低減される。よって、本発明に係る
重低音補正システムでは非常にメリハリの利いた引き締
まった感のある重低音補正を行うことができる。なお、
前記低域周波数成分以外の中高域周波数成分について
は、何ら補正を行わずにそのまま出力するため、前記中
高域周波数成分が持つ本来の聴感を損なうことがない。
【0052】また、上記構成に加えて、前記音源から入
力される元の音声信号から前記低域周波数成分を除去す
るためのハイパスフィルタを設け、前記アナログ乗算器
の出力信号を前記ハイパスフィルタの出力信号に加える
構成とするとよい。このような構成とすることにより、
この重低音補正システムは前記音声信号が元々有してい
た低域周波数成分を前記アナログ乗算器の出力信号によ
って置換する形となる。よって、元の音声信号が有して
いた低域周波数成分と、前記アナログ乗算器によって補
正を受けた低域周波数成分とが互いに干渉するようなこ
とがないので、非常に良質の低音再生が実現できる。
【0053】さらに、前記アナログ乗算器の出力信号か
ら不要な高域周波数成分を除去するためのローパスフィ
ルタを設けてもよい。このような構成とすることによ
り、前記スピーカからの再生音はよりクリアなものとな
り、非常に高忠実な再生を行うことが可能となる。
【0054】上記したように本発明に係る重低音補正シ
ステムを音響装置における小型スピーカやヘッドホン等
の駆動システムに用いることにより、低音再生能力の乏
しい小型のスピーカであっても、聴感上はかなり忠実な
低音再生を行うことが可能となるため、従来のように低
音再生能力を求めてスピーカのサイズをむやみに大きく
する必要がなくなる。よって、前記音響装置の小型化、
軽量化、軽薄化、並びにローコスト化に貢献することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る重低音補正システムにおける
周波数−利得特性の一例を示すグラフである。
【図2】 第1実施形態における重低音補正システム
の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 アナログ乗算器14の一構成例を示す回路
図である。
【図4】 アナログ乗算器14の入出力特性を示すグ
ラフである。
【図5】 第2実施形態における重低音補正システム
の概略構成を示すブロック図である。
【図6】 第3実施形態における重低音補正システム
の概略構成を示すブロック図である。
【図7】 従来の重低音補正システムにおける周波数
−利得特性の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
12 ローパスフィルタ 13 ローパスフィルタ 14 アナログ乗算器 15 第1加算器 16 第2加算器 19 ハイパスフィルタ 20 ハイパスフィルタ 21 ローパスフィルタ 30 差動増幅器 31 差動増幅器 32 乗算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音源から2系統に分けて入力される音声信
    号のLチャンネル成分及びRチャンネル成分の低域周波
    数成分をそれぞれ抜き出すための抽出手段と、前記抽出
    手段によって抜き出した前記低域周波数成分が入力され
    るアナログ乗算器と、前記アナログ乗算器の出力信号を
    前記Lチャンネル成分及び前記Rチャンネル成分に加え
    るための加算手段とを有することを特徴とする重低音補
    正システム。
  2. 【請求項2】前記アナログ乗算器は、入力された前記低
    域周波数成分を元のほぼ2倍の周波数帯域にシフトさせ
    るとともに、その振幅を元のほぼ2乗にして出力するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の重低音補正システム。
  3. 【請求項3】前記音声信号から前記低域周波数成分を除
    去するためのハイパスフィルタを設け、前記アナログ乗
    算器の出力信号を前記ハイパスフィルタの出力信号に加
    える構成としたことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の重低音補正システム。
  4. 【請求項4】前記アナログ乗算器と前記加算手段との間
    に、不要な高域周波数成分を除去するためのローパスフ
    ィルタを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載の重低音補正システム。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかに記載の重
    低音補正システムを小型スピーカやヘッドホン等の駆動
    システムに用いたことを特徴とする音響装置。
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