JP2001244815A - D/a変換装置および方法 - Google Patents

D/a変換装置および方法

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JP2001244815A
JP2001244815A JP2000052655A JP2000052655A JP2001244815A JP 2001244815 A JP2001244815 A JP 2001244815A JP 2000052655 A JP2000052655 A JP 2000052655A JP 2000052655 A JP2000052655 A JP 2000052655A JP 2001244815 A JP2001244815 A JP 2001244815A
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pulse
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Hidekazu Tomizawa
秀和 富澤
Nobuo Yamazaki
信雄 山崎
Hirotaka Takekoshi
弘孝 竹腰
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的容易に、且つ、低コストで、垂直周期
毎にアナログ電圧が変動することを抑止する。 【解決手段】 1ビットDAC11は、入力される偏向お
よび画歪み補正波形のディジタル入力に対応するパルス
を生成してローパスフィルタ13に出力する。1ビット
DAC11に内蔵される積分器は、リセットパルス発生回
路12からのリセットパルスに対応してクリアされる。
リセットパルス発生回路12は、垂直同期信号VSおよ
びハードウェアリセット信号CLに基づき、リセットパ
ルスを生成して1ビットDAC11に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、D/A変換装置お
よび方法に関し、特に、ディスプレイにおいて、偏向お
よび画歪み補正波形を出力させる場合に用いて好適なD
/A変換装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やコンピュータのデ
ィスプレイにおいて、偏向および画歪み補正波形を出力
する目的で用いられるディジタル・アナログコンバータ
(Digital to Analog Converter、以下、DACと略記す
る)に要求される性能は、概ね以下のとおりである。
【0003】周波数は、60ヘルツ乃至160ヘルツ程
度とする。
【0004】分解能は、12ビット乃至13ビット程度
とする。
【0005】微分直線性および積分直線性は、分解能と
同等とする(ただし、微分直線性および積分直線性が分
解能と同等以下のDACであっても、偏向および画歪み補
正処理のフィルタ効果で波形が滑らかになるので、現実
的には使用することができる)。
【0006】これらの条件を満たす候補としては、1ビ
ットDAC、1ビットDACと差動アンプの組み合わせ、PWM
DAC、R-2R DAC、R-String DAC等が挙げられる。各DACに
ついて順に説明する。
【0007】1ビットDACは、加算器、1ビット量子化
器、符号拡張回路、およびフリップフロップ回路(遅延
回路)から構成されるDACであり、比較的安価に、10
ビット以上の分解能を有するLSI(Large Scale Integrat
ed circuit)を実現できる。しかしながら、シングル出
力であることに起因して、他のパルスの干渉を受けた
り、パルスの立上り時間および立下り時間が遅れたり、
リンギングが発生したりし易く、その場合、微分直線性
および積分直線性が悪化することが多い問題がある。ノ
イズに関しては、量子化ノイズが高域に分布するように
なるので、後段のローパスフィルタにより比較的容易に
除去することが可能である。
【0008】1ビットDACと差動アンプの組み合わせ
は、1ビットDACの微分直線性および積分直線性精度を
改善するために差動アンプが組み合わされており、1ビ
ットDACのシングル出力をリターントゥーゼロ(return t
o zero)方式の差動にして波形整形し、差動アンプに入
力する。なお、差動アンプの前段、または後段、あるい
は前後段においてフィルタリングする。パルスの立上が
りエッジと立下りエッジの数を揃えて差動にすることに
より、微分直線性を向上させるとともに、コモンノイズ
除去の効果がある。波形整形の性能が良ければ、精度を
16ビットとすることも可能である。
【0009】PWM(Pulse Width Modulation) DACは、カ
ウンタ、デコーダ、およびローパスフィルタから構成さ
れる。PWM DACにおいては、デコードの出力パルスの周
波数が低いので、量子化ノイズを除去するためにはロー
パスフィルタの時定数を大きくせざるをえず、出力波形
の交流成分については、非常に低い周波数しか通過させ
ることができない。したがって、現実的には入力が直流
であって、且つ、入力データ変化時に高速な過渡応答が
要求されない場合にのみ使用できる。
【0010】R−2R DACは、ラッチ、スイッチ、R−2R抵
抗ラダー、および出力バッファから構成される。このDA
Cの精度は、MSB(Most Signficant Bit)側に接続される
抵抗の相対精度に依存しており、LSl化する場合、抵抗
の面積を大きくして相対精度を上げる必要がある。ま
た、抵抗を駆動するバッファの出力抵抗に対して十分に
大きな抵抗値としなければ精度が低下する。したがっ
て、R−2R DACは、コスト高となる。さらに、半導体の
プロセス上、抵抗の相対精度を上げることには限界があ
り、一般的には9ビットの精度を実現することは困難で
ある。
【0011】R-String DACは、ラッチ、スイッチ、デコ
ーダ、R抵抗ラダー、および出力バッファから構成され
る。このDACのビット数をnとすると、必要となる抵抗
の本数は2n本である。したがって、ビット数nを増加
させる場合、必要となる抵抗の本数が指数関数的に増加
する、さらに、抵抗の数の増加に伴って、デコーダやス
イッチの数も増加するので、R−2R DACよりも回路の規
模が大きくなる。しかしながら、徹分直線性および積分
直線性は、抵抗の相対精度には影響され難いので、理論
的には高精度のDACを実現することができる。ただし現
実的には、R抵抗ラダーの面積の制限に起因して、精度
が10ビット程度であるものが多い。
【0012】以上のように、各DACを比較すると、要求
される周波数帯域、分解能、および精度を仕較的簡単に
実現でき、且つ、低コストであることから、1ビットDA
Cが最も適しているということができる。実際に、テレ
ビジョン受像機やコンピュータのディスプレイにおいて
は、偏向および画歪み補正波形をアナログ電圧として出
力するために、1ビットDACが最も多く用いられてい
る。
【0013】しかしながら、1ビットDACにも次のよう
な問題点がある。すなわち、垂直周波数に同期して動作
するような場合、隣接端子のパルスの干渉、立ち上がり
時間および立ち下がり時間の遅さ、リンギングの影響等
が原因で、ローパスフィルタによるフィルタリング後の
電圧が垂直周期毎に変動してしまう問題がある。
【0014】1ビットDACの問題点について説明する前
に、1ビットDACの構成例について、図1を参照して説
明する。
【0015】図1は、一般的な1ビットDACの機能ブロ
ック図を示している。1ビットDACにおいて、減算器1
では、偏向および画歪み補正波形のディジタル入力と遅
延回路5で1クロック分だけ遅延された符号拡張回路4
の出力の差分が求められて積分器2に出力される。積分
器2では、減算器1からの差分が積分されて1ビット量
子化器3に出力される。なお、積分器2への入力は、入
力と出力の差分、すなわち、当該1ビットDACの出力の
誤差であるから、積分器2の出力は、その時点までの誤
差の総和になる。
【0016】1ビット量子化器3では、積分器2からの
入力に対応して、1個のハイ(high)またはロー(low)の
レベルのパルスが出力される。具体的には、積分器2か
らの入力が正の値である場合、ハイのパルスが出力さ
れ、負の値である場合、ローのパルスが出力される。こ
のパルスの出力により、結果的に必ず誤差の総和が少な
くなる。
【0017】符号拡張回路4では、1ビット量子化器3
からパルスが、減算器1へのディジタル入力のビット数
と同じビット数の信号に拡張されて、遅延回路5に出力
される。例えば、ディジタル入力が8ビットで表現され
る−128乃至127の数を示す信号であった場合、1
ビット量子化器3からのパルスがハイであるときには、
ディジタル入力のビット数(いまの場合、8ビット)で
表現される最大値(いまの場合、127)の信号が出力
され、パルスがローである場合、ディジタル入力のビッ
ト数で表現される最小値(いまの場合、−128)の信
号が出力される。
【0018】遅延回路5では、符号拡張回路4の出力が
1クロック分だけ遅延されて、減算器1にフィードバッ
クされる。
【0019】このようにして得られた出力パルスが後段
のローパスフィルタに供給されて、高周波成分が除去さ
れることにより、偏向および画歪み補正波形のディジタ
ル入力に対応するアナログ電圧が得られることになる。
【0020】例えば、1ビットDACから、図2(A)に示す
ようなデューティ50%のパルス列(ハイのパルスの数
とローのパルスの数の比が1:1であるパルス列)が出
力された場合、ローパスフィルタによって、図2(B)に
示すような電源電圧の1/2の電圧が得られる。また例
えば、図3(A)に示すようなデューティ25%のパルス
列(ハイのパルスの数とローのパルスの数の比が1:3
であるパルス列)が出力された場合、ローパスフィルタ
によって、図3(B)に示すような電源電圧の1/4の電
圧が得られる。このとき、アナログ電圧は、図2(A)ま
たは図3(A)に示したパルス面積(図上の灰色部分)の
総和を時間平均した値となる。
【0021】次に、1ビットDACの問題点について、図
4乃至図7を参照して説明する。
【0022】上述したように、1ビット量子化器3の出
力は、ある時点での誤差の総和が小さくなるように、ハ
イまたはローのどちらかのパルスが出力される。すなわ
ち、1ビットDACの出力は、入力されるディジタルパル
スだけに依存するのではなく、積分器2が保持する誤差
の総和にも依存する。
【0023】このような特徴を有する1ビットDACを、
テレビジョン受像機やディスプレイの偏向および画歪み
補正波形のような垂直周波数に同期した波形の出力に用
いた場合、垂直周期毎の誤差の総和は、必ずしも一定と
はならないので、1ビットDACは垂直周期毎に異なるパ
ルス列を出力することになる。
【0024】例えば、デューティ25%のパルスを出力
する場合、図4に示すように、垂直同期信号VSのタイ
ミングにおける誤差の総和に対応して、4種類のパルス
列(パターン1乃至4)のうちのいずれか出力されるこ
とになる。アナログ電圧は、パルスの面積の総和の時間
平均値であるので、1ビットDCの全ての回路が理論的に
動作すれば、パターン1乃至4のパルス列は同じアナロ
グ電圧になる。
【0025】しかしながら実際には、IC(Integrated
Circuit)内部の干渉、出力バッファの立ち上がり時間お
よび立ち下がり時間、出力パルスのリンギング等に起因
して、パルスの面積が変化する。したがって、アナログ
電圧も垂直周期毎に異なるものとなってしまう。
【0026】図5は、隣接端子のパルスの干渉によっ
て、パルスの面積が変化する一例を示している。図5
(A)に示すような理想的なパルスは、図5(B)に示すよう
な隣接端子のパルスの干渉を受けて、図5(C)に示すよ
うなノイズを含むパルスとなり、その面積が変化してし
まう。IC内部においては、様々な場所からの干渉を受
けることになるが、1ビットDACの場合特に、隣接端子
のパルスのエッジの数が多いので、干渉の度合いが大き
くなる。
【0027】図6は、出力バッファの立ち上がり時間お
よび立ち下がり時間の遅さに起因して、パルスの面積が
変化する一例を示している。図6(A)に示す理想的なパ
ルスの波形が、出力インピーダンスやボンディンクワイ
ヤーの抵抗値、出力端子の容量等の影響により出力バッ
ファの立ち上がり時間および立ち下がり時間が長くなる
と、その波形は図6(B)に示すように鈍ってしまう。波
形の鈍りの分だけ、パルスの面積が変化する。
【0028】図7は、出力パルスのリンギングに起因し
てパルスの面積が変化する一例を示している。図7(A)
に示す理想的なパルスの波形に、オーバシュートまたは
アンダシュートによりリンギングが発生し、図7(B)に
示すようにパルスの面積が変化する。
【0029】なお、単に、他のパルスの干渉、出力バッ
ファの立ち上がり時間および立ち下がり時間の遅さ、出
力パルスのリンギングの影響等が存在するだけであるな
らば、垂直周期毎にアナログ電圧が変化することはな
い。1ビットDACが出力するパルス列が、垂直周期毎に
異なることに加えて、他のパルスの干渉、出力バッファ
の立ち上がり時間および立ち下がり時間の遅さ、出力パ
ルスのリンギングの影響等が存在するので、アナログ電
圧が垂直周期毎に変化するのである。
【0030】他のパルスの干渉、出力バッファの立ち上
がり時間および立ち下がり時間の遅さ、出力パルスのリ
ンギング等の影響を軽減させるためには、クロック周波
数を下げる方法が考えられるが、1ビットDACのクロッ
ク周波数は、出力波形の周波数、および、所望されるSN
R(Signal-to-Noise Ratio)に基づいて算出されており、
算出された値以下の周波数で動作させると、ノイズが増
えてSNRが劣化する。したがって、安易に動作クロック
周波数を下げる方法は現実的ではない。
【0031】よって、従来においては、直接的に、他の
パルスの干渉、出力バッファの立ち上がり時間および立
ち下がり時間の遅さ、出力パルスのリンギングの影響等
を軽減させる方法が施されていた。
【0032】具体的には、電源および接地のラインを太
く短くすることにより強化してインビーダンスを下げ
て、ノイズの影響を減少させるようにしていた。また、
電源と接地を分離することにより共通インビーダンスを
なくして、他のパルスの干渉を抑止するようにしてい
た。
【0033】また、出力インビーダンスが小さくて電流
能力が大きいバッファを使用することにより、立ち上が
り時間および立ち下がり時間を短くして、出力パルスの
波形の鈍りを改善させるようにしていた。
【0034】さらに、出力バッファに関し、I/Oセル
とパッド間に抵抗を挿入することにより、出力バッファ
の先についている出力ピン間等の浮遊容量にチャージ・
ディスチャージによる大きな電流が流れることを制限し
て、リンギングの発生を抑止するようにしていた。
【0035】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、IC
のチップ面積やIC上のレイアウト等に物理的な制限が
あることに起因して、電源および接地のラインを太く短
くすることや、電源と接地を分離することには限界があ
る課題があった。
【0036】また、出力バッファの立ち上がり時間およ
び立ち下がり時間を短くすることにより、出力パルスの
波形の鈍りを改善することはできるが、リンギングにつ
いては逆に悪化させてしまうことがあり、出力パルスの
波形の鈍りを改善すること、およびリンギングの発生を
抑止することの2つを両立することは困難である課題が
あった。
【0037】さらに、I/Oセルとパッド間に抵抗を挿
入する方法に関しては、一般的にIC内部に設ける抵抗
の精度は、IC外部のチップ抵抗の精度よりも低いの
で、ローパスフィルタの時定数のバラツキが大きくなっ
たり、1ビットDACの後段の回路の入力インビーダンス
によってゲインが異なってしまう等が発生する課題があ
った。
【0038】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、比較的容易に、且つ、低コストで、垂直周
期毎にアナログ電圧が変動することを抑止できるように
することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明のD/A変換装置
は、入力されたディジタル波形信号と、ディジタル波形
信号と同じビット数の比較信号との差分値を演算する演
算手段と、演算手段が演算した差分値を積分する積分手
段と、積分手段の出力に対応して、所定のレベルのパル
スを生成する第1の生成手段と、第1の生成手段が生成
したパルスのレベルに対応して、ディジタル波形信号が
取り得る最大値を示す信号またはディジタル波形信号が
取る得る最小値を示す信号を生成する第2の生成手段
と、第2の生成手段が生成したディジタル波形信号が取
り得る最大値を示す信号またはディジタル波形信号が取
る得る最小値を示す信号を、1クロック分だけ遅延し
て、ディジタル波形信号と同じビット数の比較信号とし
て演算手段に供給する遅延手段と、第1の生成手段が順
次生成したパルスから成るパルス列に基づいて、アナロ
グ波形信号を出力する出力手段と、所定の信号に対応し
て、積分手段をリセットさせるリセットパルスを発生す
る発生手段とを含むことを特徴とする。
【0040】前記発生手段は、積分手段をリセットさせ
るリセットパルスとして、D/A変換装置のハードウェ
アリセット信号と所定の信号の論理和を発生するように
することができる。
【0041】本発明のD/A変換方法は、入力されたデ
ィジタル波形信号と、ディジタル波形信号と同じビット
数の比較信号との差分値を演算する演算ステップと、演
算ステップの処理で演算された差分値を積分する積分ス
テップと、積分ステップの処理での出力に対応して、所
定のレベルのパルスを生成する第1の生成ステップと、
第1の生成ステップの処理で生成されたパルスのレベル
に対応して、ディジタル波形信号が取り得る最大値を示
す信号またはディジタル波形信号が取る得る最小値を示
す信号を生成する第2の生成ステップと、第2の生成ス
テップの処理で生成されたディジタル波形信号が取り得
る最大値を示す信号またはディジタル波形信号が取る得
る最小値を示す信号を、1クロック分だけ遅延して、デ
ィジタル波形信号と同じビット数の比較信号として演算
ステップの処理に供給する遅延ステップと、第1の生成
ステップの処理で順次生成されたパルスから成るパルス
列に基づいて、アナログ波形信号を出力する出力ステッ
プと、所定の信号に対応して、積分ステップの処理をリ
セットさせるリセットパルスを発生する発生ステップと
を含むことを特徴とする。
【0042】本発明のD/A変換装置および方法におい
ては、入力されたディジタル波形信号と、ディジタル波
形信号と同じビット数の比較信号との差分値が演算さ
れ、演算された差分値が積分されて、積分処理の出力に
対応して、所定のレベルのパルスが生成される。さら
に、生成されたパルスのレベルに対応して、ディジタル
波形信号が取り得る最大値を示す信号またはディジタル
波形信号が取る得る最小値を示す信号が生成され、生成
されたディジタル波形信号が取り得る最大値を示す信号
またはディジタル波形信号が取る得る最小値を示す信号
が、1クロック分だけ遅延されて、ディジタル波形信号
と同じビット数の比較信号として差分値の演算処理に供
給される。また、順次生成されたパルスから成るパルス
列に基づいて、アナログ波形信号が出力される。さら
に、所定の信号に対応して、積分処理をリセットさせる
リセットパルスが発生される。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明を適用したD/A変換装置
の構成例について、図8を参照して説明する。当該D/
A変換装置は、図1に示したような機能ブロックから成
る1ビットDAC11、1ビットDAC11をクリアさせる信
号(リセットパルス)を発生するリセットパルス発生回
路12、および、1ビットDAC11からの出力パルスの
高周波成分を除去するローパスフィルタ13から構成さ
れる。
【0044】1ビットDAC11は、クロック信号CLKに同
期して動作し、入力される偏向および画歪み補正波形の
ディジタル入力に対応する出力パルスを生成してローパ
スフィルタ13に出力する。1ビットDAC11に内蔵さ
れる積分器(図1の積分器2に対応する)は、リセット
パルス発生回路12からのリセットパルスに対応してク
リアされる。
【0045】リセットパルス発生回路12は、当該D/
A変換装置が用いられるディスプレイの垂直同期信号V
Sおよびハードウェアリセット信号CLに基づき、リセ
ットパルスを生成して1ビットDAC11に出力する。
【0046】ローパスフィルタ13は、1ビットDAC1
1の出力から高周波成分を除去する。ローパスフィルタ
13の出力が、当該D/A変換装置に入力されたディジ
タルパルスに対応するアナログ電圧となる。なお、ロー
パスフィルタ13としては、抵抗およびコンデンサだけ
で実現できるRCフィルタが使われることが多いが、オ
ペアンプを使ったアクティブフィルタでもかまわない。
【0047】図9は、リセットパルス発生回路12の構
成例を示している。リセットパルス発生回路12では、
フリップフロップ回路21によって、垂直同期信号VS
がクロック信号CLKに同期にされ、その正極性パルスが
フリップフロップ回路22およびNAND回路23に供給さ
れる。
【0048】フリップフロップ回路22では、フリップ
フロップ回路21の正極性パルスが1クロック分だけ遅
延され、その負極性パルスがNAND回路23に供給され
る。
【0049】NAND回路23では、フリップフロップ回路
21の正極性パルスと、フリップフロップ回路22の負
極性パルスの論理積の否定(NAND)が演算されてAND回路
24に供給される。なお、この演算結果は垂直同期信号
VSの立ち上がりエッジに相当する。AND回路24で
は、NAND回路23の出力とハードウェアリセット信号C
Lの論理積(AND)が演算されて、リセットパルスとして
後段の1ビットDAC11に供給される。
【0050】以上のように構成されるリセットパルス発
生回路12により、結果的に垂直同期信号VSとハード
ウェアリセット信号CLの論理和(OR)に対応するリセッ
トパルスが生成されることになる。
【0051】次に、1ビットDAC11の詳細な構成例を
図10に示す。図10に示した構成例において、減算器
31では、偏向および画歪み補正波形のディジタル入力
と遅延回路37で1クロック分だけ遅延された符号拡張
回路36の出力(前記ディジタル入力が取りうる最大
値、または最小値)の差分が演算されて積分器32に出
力される。加算器33およびフリップフロップ回路34
から構成される積分器32では、減算器31からの差分
が積分され、1ビット量子化器35に出力される。
【0052】1ビット量子化器35では、積分器32か
らの入力に対応して、ハイまたはローのレベルのパルス
が出力される。具体的には、積分器32からの入力が正
の値である場合、ハイのパルスが出力され、負の値であ
る場合、ローのパルスが出力される。この時の出力され
るパルスにより、結果的に必ず誤差の総和が少なくな
る。
【0053】符号拡張回路36では、1ビット量子化器
35からパルスが、ディジタル入力のビット数と同じビ
ット数の信号に拡張されて、遅延回路37に出力され
る。例えば、ディジタル入力が8ビットで表現される−
128乃至127の数を示す信号であった場合、1ビッ
ト量子化器35からのパルスがハイであるときには、デ
ィジタル入力のビット数(いまの場合、8ビット)で表
現される最大値(いまの場合、127)の信号が出力さ
れ、パルスがローである場合、ディジタル入力のビット
数で表現される最小値(いまの場合、−128)の信号
が出力される。
【0054】フリップフロップ回路からなる遅延回路3
7では、符号拡張回路36の出力が1クロック分だけ遅
延されて、減算器31にフィードバックされる。
【0055】なお、積分器32のフリップフロップ回路
34および遅延回路(フリップフロック回路)37のク
リア端子には、リセットパルス発生発回路回12で発生
されたリセットパルスが供給される。上述したように、
リセットパルスは垂直周期毎に発生されるので、積分器
32および遅延回路37は、垂直周期毎にリセットされ
ることになる。
【0056】したがって、積分器32から出力される誤
差の総和は垂直周期毎に一定となり、これに伴って、1
ビット量子化器35から順次出力されるパルスからなる
パルス列、すなわち、1ビットDAC11から出力される
パルス列も、垂直周期毎に異なることなく、同一のパタ
ーンとなる。
【0057】さらに、1ビットDAC11から出力される
パルス列が同一のパターンとなることにより、IC内部
の干渉、出力バッファの立ち上がり時間および立ち下が
り時間、出力パルスのリンギング等の影響も垂直周期毎
に同一とローパスフィルタ13を透過したアナログ電圧
も垂直周期毎に同一となる。
【0058】なお、1ビットDAC11を実際にIC化す
る場合には、図10に示した構成例よりも、図11に示
す構成例が多く用いられる。
【0059】図11の構成例において、減算器41で
は、偏向および画歪み補正波形のディジタル入力と遅延
回路37で1クロック分だけ遅延された符号拡張回路3
6の出力の差分が求められ、その出力が1ビット量子化
器42および減算器44に供給される。1ビット量子化
器42では、減算器41からの入力に対応して、ハイま
たはローの1個のパルスが発生されて符号拡張回路43
および後段のローパスフィルタ(不図示)に供給され
る。符号拡張回路43では、1ビット量子化器42から
のパルスのレベルに対応して、減算器41へのディジタ
ル入力と同じビット数の信号が生成され、その信号が減
算器44に供給される。
【0060】減算器44では、減算器41の出力と符号
化回路43の出力との差分が演算され、その出力がフリ
ップフロップ回路45に供給される。フリップフロップ
回路45では、減算器44の出力が1クロック分だけ遅
延されて、減算器41にフィードバックされる。なお、
フリップフロップ回路45のクリア端子には、リセット
パルス発生回路12で発生されたリセットパルスが供給
される。
【0061】ところで、図10および図11に示した1
ビットDAC11の次数は1次であるが、2次、3次等の
次数が高い1ビットDACに対しても本発明を適用するこ
とが可能である。その場合、次数が高い1ビットDACを
構成するフリップフロップ回路のクリア端子に、リセッ
トパルス発生回路12で発生されるリセットパルスを入
力するようにすればよい。
【0062】また、本実施の形態においては、垂直同期
信号VSとハードウェアリセット信号CLに基づいて、
リセットパルスを生成するようにしたが、水平同期信号
とハードウェアリセット信号CLに基づいてリセットパ
ルスを生成するようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明のD/A変換装置
および方法によれば、所定の信号に対応して、積分処理
をリセットするリセットパルスを発生するようにしたの
で、比較的容易に、且つ、低コストで、垂直周期毎にア
ナログ電圧が変動することを抑止することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な1ビットDACの一例を示すブロック図
である。
【図2】ローパスフィルタの出力を説明するための図で
ある。
【図3】ローパスフィルタの出力を説明するための図で
ある。
【図4】垂直周期毎に異なるパルスパターンを示す図で
ある。
【図5】隣接端子のパルスの干渉を説明するための図で
ある。
【図6】出力バッファの立ち上がり時間および立ち下が
り時間の遅さの影響を説明するための図である。
【図7】リンギングの発生の影響を説明するための図で
ある。
【図8】本発明を適用したD/A変換装置の構成例を示
すブロック図である。
【図9】リセットパルス発生回路12の構成例を示すブ
ロック図である。
【図10】1ビットDAC11の構成例を示すブロック図
である。
【図11】1ビットDAC11の構成例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
11 1ビットDAC, 12 リセットパルス発生回
路, 13 ローパスフィルタ, 21,22 フリッ
プフロップ回路, 23 NAND回路, 24 AND回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹腰 弘孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C021 PA28 PA34 PA42 PA56 PA76 PA86 PA89 SA02 SA03 YC02 YC09 5J022 AB01 BA02 CA07 CE04 CF03 CF09 CG01 5J064 AA04 BA03 BC03 BC07 BC10 BC11 BC16 BC24 BD03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスプレイの偏向補正用または画歪み
    補正用のディジタル波形信号をアナログ波形信号に変換
    するD/A変換装置において、 入力された前記ディジタル波形信号と、前記ディジタル
    波形信号と同じビット数の比較信号との差分値を演算す
    る演算手段と、 前記演算手段が演算した前記差分値を積分する積分手段
    と、 前記積分手段の出力に対応して、所定のレベルのパルス
    を生成する第1の生成手段と、 前記第1の生成手段が生成した前記パルスの前記レベル
    に対応して、前記ディジタル波形信号が取り得る最大値
    を示す信号または前記ディジタル波形信号が取る得る最
    小値を示す信号を生成する第2の生成手段と、 前記第2の生成手段が生成した前記ディジタル波形信号
    が取り得る前記最大値を示す信号または前記ディジタル
    波形信号が取る得る前記最小値を示す信号を、1クロッ
    ク分だけ遅延して、前記ディジタル波形信号と同じビッ
    ト数の前記比較信号として前記演算手段に供給する遅延
    手段と、 前記第1の生成手段が順次生成した前記パルスから成る
    パルス列に基づいて、前記アナログ波形信号を出力する
    出力手段と、 所定の信号に対応して、前記積分手段をリセットさせる
    リセットパルスを発生する発生手段とを含むことを特徴
    とするD/A変換装置。
  2. 【請求項2】 前記発生手段は、前記積分手段をリセッ
    トさせるリセットパルスとして、前記D/A変換装置の
    ハードウェアリセット信号と前記所定の信号の論理和を
    発生することを特徴とする請求項1に記載のD/A変換
    装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の信号は、前記ディスプレイの
    垂直同期信号または水平同期信号であることを特徴とす
    る請求項2に記載のD/A変換装置。
  4. 【請求項4】 ディスプレイの偏向補正用または画歪み
    補正用のディジタル波形信号をアナログ波形信号に変換
    するD/A変換装置のD/A変換方法において、 入力された前記ディジタル波形信号と、前記ディジタル
    波形信号と同じビット数の比較信号との差分値を演算す
    る演算ステップと、 前記演算ステップの処理で演算された前記差分値を積分
    する積分ステップと、 前記積分ステップの処理での出力に対応して、所定のレ
    ベルのパルスを生成する第1の生成ステップと、 前記第1の生成ステップの処理で生成された前記パルス
    の前記レベルに対応して、前記ディジタル波形信号が取
    り得る最大値を示す信号または前記ディジタル波形信号
    が取る得る最小値を示す信号を生成する第2の生成ステ
    ップと、 前記第2の生成ステップの処理で生成された前記ディジ
    タル波形信号が取り得る前記最大値を示す信号または前
    記ディジタル波形信号が取る得る前記最小値を示す信号
    を、1クロック分だけ遅延して、前記ディジタル波形信
    号と同じビット数の前記比較信号として前記演算ステッ
    プの処理に供給する遅延ステップと、 前記第1の生成ステップの処理で順次生成された前記パ
    ルスから成るパルス列に基づいて、前記アナログ波形信
    号を出力する出力ステップと、 所定の信号に対応して、前記積分ステップの処理をリセ
    ットさせるリセットパルスを発生する発生ステップとを
    含むことを特徴とするD/A変換方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005136848A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Maspro Denkoh Corp ディジタル信号処理回路,及び妨害波除去装置

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