JP2001244742A - 電圧制御発振回路 - Google Patents
電圧制御発振回路Info
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- JP2001244742A JP2001244742A JP2000054162A JP2000054162A JP2001244742A JP 2001244742 A JP2001244742 A JP 2001244742A JP 2000054162 A JP2000054162 A JP 2000054162A JP 2000054162 A JP2000054162 A JP 2000054162A JP 2001244742 A JP2001244742 A JP 2001244742A
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- variable capacitance
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- Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】構成部品のバラツキによる共振周波数のバラツ
キをおさえるためにストリップ線路の一部の調整を行っ
ても、発振出力の周波数帯域幅の変化が生じない電圧制
御発振回路を提供する。 【解決手段】 本発明の電圧制御発振回路は、マイクロ
ストリップ線路SLと、可変容量ダイオードDVとを含
み、外部からの制御電圧VTを前記可変容量ダイオード
DVに印加して共振周波数を制御する共振回路部Xを含
む共振回路部Xと、負性抵抗回路部Yと、増幅回路部Z
とから成る電圧制御発振回路において、前記共振回路部
Xは、前記ストリップ線路SLの一端と接地との間に、
可変容量ダイオードDVを配置し、他端と接地との間に
コンデンサC2を配置するとともに、前記可変容量ダイ
オードDVには、インダクタンス素子L1を介して制御
電圧VTが供給される電圧制御発振回路である。
キをおさえるためにストリップ線路の一部の調整を行っ
ても、発振出力の周波数帯域幅の変化が生じない電圧制
御発振回路を提供する。 【解決手段】 本発明の電圧制御発振回路は、マイクロ
ストリップ線路SLと、可変容量ダイオードDVとを含
み、外部からの制御電圧VTを前記可変容量ダイオード
DVに印加して共振周波数を制御する共振回路部Xを含
む共振回路部Xと、負性抵抗回路部Yと、増幅回路部Z
とから成る電圧制御発振回路において、前記共振回路部
Xは、前記ストリップ線路SLの一端と接地との間に、
可変容量ダイオードDVを配置し、他端と接地との間に
コンデンサC2を配置するとともに、前記可変容量ダイ
オードDVには、インダクタンス素子L1を介して制御
電圧VTが供給される電圧制御発振回路である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信装置等
の局部発振回路などに用いられる電圧制御発振回路に関
するものである。
の局部発振回路などに用いられる電圧制御発振回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体通信装置やその他の通信装
置の送信用発振器、受信部の局部発振器に電圧制御発振
器が用いられていることが知られている。
置の送信用発振器、受信部の局部発振器に電圧制御発振
器が用いられていることが知られている。
【0003】最近、携帯電話、自動車電話等の様々な移
動体通信機器が普及しているが、一部の通信システムで
は、チャンネル数の不足が深刻化している。これらの問
題を解決するための新しいシステムが運用されるように
なるが、保有チャンネル数、通信速度より従来システム
より高い周波数での運用は必修である。
動体通信機器が普及しているが、一部の通信システムで
は、チャンネル数の不足が深刻化している。これらの問
題を解決するための新しいシステムが運用されるように
なるが、保有チャンネル数、通信速度より従来システム
より高い周波数での運用は必修である。
【0004】また、この普及段階においては、従来のシ
ステムと新しいシステムの併用が可能なデュアルバンド
対応の通信機が必要となり、しかも、端末の形状の小型
化が要求されている。そのため、発振器においては、端
末の小型化に対応でき、しかも、発振周波数の高周波化
と広帯域化が必要となる。
ステムと新しいシステムの併用が可能なデュアルバンド
対応の通信機が必要となり、しかも、端末の形状の小型
化が要求されている。そのため、発振器においては、端
末の小型化に対応でき、しかも、発振周波数の高周波化
と広帯域化が必要となる。
【0005】通常、電圧制御発振回路は、図3に示すよ
うに、マイクロストリップ線路、可変容量ダイオードを
含む共振回路部Xと、発振用トランジスタを中心とする
負性抵抗回路部Yと、増幅用トランジスタを中心とする
増幅回路部Zとから構成されていた。
うに、マイクロストリップ線路、可変容量ダイオードを
含む共振回路部Xと、発振用トランジスタを中心とする
負性抵抗回路部Yと、増幅用トランジスタを中心とする
増幅回路部Zとから構成されていた。
【0006】特に、従来の共振回路部Xでは、1/4波
長型ストリップ線路SL10が用いられていた。即ち、
ストリップ線路SL10の他端は接地されており、しか
も、このストリップ線路SL10に対して、可変容量ダ
イオードDV10、コンデンサC12とが並列的に接続
されていた。尚、ストリップ線路SL10の一端側と、
可変容量ダイオードDV10のカソードとの間に、コン
デンサC11が配置されていた。また、この可変容量ダ
イオードDV10に供給される制御電圧は、制御端子V
Tからインダクタンス素子L10を介して、可変容量ダ
イオードDV10に供給されるようになっている。
長型ストリップ線路SL10が用いられていた。即ち、
ストリップ線路SL10の他端は接地されており、しか
も、このストリップ線路SL10に対して、可変容量ダ
イオードDV10、コンデンサC12とが並列的に接続
されていた。尚、ストリップ線路SL10の一端側と、
可変容量ダイオードDV10のカソードとの間に、コン
デンサC11が配置されていた。また、この可変容量ダ
イオードDV10に供給される制御電圧は、制御端子V
Tからインダクタンス素子L10を介して、可変容量ダ
イオードDV10に供給されるようになっている。
【0007】尚、制御端子VTとインダクタンス素子L
10との間には、コンデンサC10が接地との間で配置
されている。
10との間には、コンデンサC10が接地との間で配置
されている。
【0008】このような共振回路部Xにおいて、可変容
量ダイオードDV10に印加される制御電圧VTを制御
して、共振回路部XのLC共振回路(可変容量ダイオー
ドDV10、コンデンサC11、ストリップ線路SL1
0、コンデンサC12とから構成)の容量成分を所定値
に設定することで、共振周波数を制御して、もって、所
定発振周波数の発振出力を得ていた。
量ダイオードDV10に印加される制御電圧VTを制御
して、共振回路部XのLC共振回路(可変容量ダイオー
ドDV10、コンデンサC11、ストリップ線路SL1
0、コンデンサC12とから構成)の容量成分を所定値
に設定することで、共振周波数を制御して、もって、所
定発振周波数の発振出力を得ていた。
【0009】発振周波数の広帯域化を行うためには、共
振回路部Xの可変容量ダイオードDV10の容量可変比
を大きくする必要がある。しかし、可変容量ダイオード
DV10の容量変化比を大きくすると、容量値の低い側
にて直列抵抗成分が増加し共振回路部XのQ特性の劣化
が生じ、逆に、発振器のノイズ特性が劣化してしまう。
振回路部Xの可変容量ダイオードDV10の容量可変比
を大きくする必要がある。しかし、可変容量ダイオード
DV10の容量変化比を大きくすると、容量値の低い側
にて直列抵抗成分が増加し共振回路部XのQ特性の劣化
が生じ、逆に、発振器のノイズ特性が劣化してしまう。
【0010】そのため、共振手段であるストリップ線路
の他端を短絡させていた1/4波長型ストリップ線路S
L10を、図4に示すように、共振回路部Xのストリッ
プ線路SL11の他端と接地電位との間に、可変容量ダ
イオードDV11を介して接続することが考えられる。
これにより、ストリップ線路SL11は、等価的に開放
状態として用いることが考えられる。即ち、ストリップ
線路SL11は、線路長が共振周波数の1/2波長とな
る周波数で共振する、1/2波長型ストリップラインと
なる。
の他端を短絡させていた1/4波長型ストリップ線路S
L10を、図4に示すように、共振回路部Xのストリッ
プ線路SL11の他端と接地電位との間に、可変容量ダ
イオードDV11を介して接続することが考えられる。
これにより、ストリップ線路SL11は、等価的に開放
状態として用いることが考えられる。即ち、ストリップ
線路SL11は、線路長が共振周波数の1/2波長とな
る周波数で共振する、1/2波長型ストリップラインと
なる。
【0011】これより、可変容量ダイオードDV11の
容量変化比を大きくすることなく発振器の広帯域化を実
現していた。
容量変化比を大きくすることなく発振器の広帯域化を実
現していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】また、上述の共振回路
を構成する素子の特性公差による特性のバラツキを調整
するため、ストリップ線路SL10、SL11の一部を
トリミング処理などにより除去して、共振特性を修正し
ていた。
を構成する素子の特性公差による特性のバラツキを調整
するため、ストリップ線路SL10、SL11の一部を
トリミング処理などにより除去して、共振特性を修正し
ていた。
【0013】このようにストリップ線路SL10、SL
11を用いて調整を行うと、逆に発振周波数帯域幅が狭
くなってしまうとうい問題があった。
11を用いて調整を行うと、逆に発振周波数帯域幅が狭
くなってしまうとうい問題があった。
【0014】これは、可変容量ダイオードDV11のイ
ンピーダンス特性に大きく起因する。即ち、図5に示す
ように、一般に可変容量ダイオードの自己共振周波数
は、2GHz程度であり、それ以上の高周波領域で動作
させようとすると、可変容量ダイオードのインピーダン
スは誘導性として振る舞う。
ンピーダンス特性に大きく起因する。即ち、図5に示す
ように、一般に可変容量ダイオードの自己共振周波数
は、2GHz程度であり、それ以上の高周波領域で動作
させようとすると、可変容量ダイオードのインピーダン
スは誘導性として振る舞う。
【0015】従って共振回路部Xの共振回路の誘導性成
分は、ストリップ線路SL11の誘導性、可変容量ダイ
オードDV11の誘導性との合成インピーダンス及び制
御電圧端子から接続するインダクタンスL11のインピ
ーダンスとの合成インピーダンスとなる。
分は、ストリップ線路SL11の誘導性、可変容量ダイ
オードDV11の誘導性との合成インピーダンス及び制
御電圧端子から接続するインダクタンスL11のインピ
ーダンスとの合成インピーダンスとなる。
【0016】ここで、上述のように、ストリップ線路の
トリミング処理にて共振周波数調整を行うと、ストリッ
プ線路SL11のインピーダンスが大きくなり、相対的
に可変容量ダイオードDV11のインピーダンス変化が
小さくなる。
トリミング処理にて共振周波数調整を行うと、ストリッ
プ線路SL11のインピーダンスが大きくなり、相対的
に可変容量ダイオードDV11のインピーダンス変化が
小さくなる。
【0017】さらに制御端子VTから接続するインダク
タンス素子L11と並列接続しているためインピーダン
ス変化が小さくなり、結果的に発振器の周波数可変量が
狭くなってしまう。この等価回路を図6に示す。尚、図
6において、L11は、インダクタンス素子L11のイ
ンダクタンス成分であり、L12は、例えば、ストリッ
プ線路SL11のインダクタンス成分であり、〔L(V
1)、L(V2)〕は、例えば可変容量ダイオードDV
11であり、点Eは、インダクタンス素子L11とスト
リップ線路SL11との接続点である。
タンス素子L11と並列接続しているためインピーダン
ス変化が小さくなり、結果的に発振器の周波数可変量が
狭くなってしまう。この等価回路を図6に示す。尚、図
6において、L11は、インダクタンス素子L11のイ
ンダクタンス成分であり、L12は、例えば、ストリッ
プ線路SL11のインダクタンス成分であり、〔L(V
1)、L(V2)〕は、例えば可変容量ダイオードDV
11であり、点Eは、インダクタンス素子L11とスト
リップ線路SL11との接続点である。
【0018】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、構成素子のバラツキによる
共振周波数のバラツキをおさえるためにストリップ線路
の一部のトリミング調整を行っても、発振出力の周波数
帯域幅の変化が生じない高周波動作に優れた電圧制御発
振回路を提供するものである。
たものであり、その目的は、構成素子のバラツキによる
共振周波数のバラツキをおさえるためにストリップ線路
の一部のトリミング調整を行っても、発振出力の周波数
帯域幅の変化が生じない高周波動作に優れた電圧制御発
振回路を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の電圧制御発振回
路は、ストリップ線路と、可変容量ダイオードと、イン
ダクタンス素子と、コンデンサとを含み、制御電圧端子
から供給され制御電圧を該可変容量ダイオードに印加し
て共振周波数を制御する共振回路部と、前記共振回路部
と接続し、該共振回路部の共振周波数に基づいて発振信
号を出力する発振用トランジスタを含む負性抵抗回路部
と、前記負性抵抗回路部に接続し、前記発振信号を増幅
する増幅用トランジスタを含む増幅回路部とから成る電
圧制御発振回路において、前記共振回路部は、前記スト
リップ線路の一端と接地との間に前記可変容量ダイオー
ドを接続し、該ストリップ線路の他端と接地との間にコ
ンデンサを配置するとともに、前記制御電圧端子を前記
インダクタンス素子を介して前記可変容量ダイオードに
接続したことを特徴とする電圧制御発振回路である。
路は、ストリップ線路と、可変容量ダイオードと、イン
ダクタンス素子と、コンデンサとを含み、制御電圧端子
から供給され制御電圧を該可変容量ダイオードに印加し
て共振周波数を制御する共振回路部と、前記共振回路部
と接続し、該共振回路部の共振周波数に基づいて発振信
号を出力する発振用トランジスタを含む負性抵抗回路部
と、前記負性抵抗回路部に接続し、前記発振信号を増幅
する増幅用トランジスタを含む増幅回路部とから成る電
圧制御発振回路において、前記共振回路部は、前記スト
リップ線路の一端と接地との間に前記可変容量ダイオー
ドを接続し、該ストリップ線路の他端と接地との間にコ
ンデンサを配置するとともに、前記制御電圧端子を前記
インダクタンス素子を介して前記可変容量ダイオードに
接続したことを特徴とする電圧制御発振回路である。
【作用】本発明の電圧制御発振回路では、共振周波数の
制御は、共振回路部Xの可変容量ダイオードDVの印加
される制御電圧VTで行われている。即ち、共振回路部
XのLC共振回路の容量成分を所定値に設定すること
で、所定発振周波数の発振出力が得られる。
制御は、共振回路部Xの可変容量ダイオードDVの印加
される制御電圧VTで行われている。即ち、共振回路部
XのLC共振回路の容量成分を所定値に設定すること
で、所定発振周波数の発振出力が得られる。
【0020】発振周波数の広帯域化は、共振回路部Xの
可変容量ダイオードの容量可変比を大きくする必要があ
る。しかし、本発明では、ストリップ線路SLの一端が
可変容量ダイオードDVのカソード側に接続し等価的に
開放状態とし、線路長の1/2波長型ストリップ線路を
用いている。即ち、ストリップ線路の物理的な線路長を
同一として考えた場合、1/4波長型ストリップ線路に
比較して、共振周波数が高周波化する。従って、可変容
量ダイオードの容量比を大きくすることなく、周波数可
変領域を広域化させることができる。
可変容量ダイオードの容量可変比を大きくする必要があ
る。しかし、本発明では、ストリップ線路SLの一端が
可変容量ダイオードDVのカソード側に接続し等価的に
開放状態とし、線路長の1/2波長型ストリップ線路を
用いている。即ち、ストリップ線路の物理的な線路長を
同一として考えた場合、1/4波長型ストリップ線路に
比較して、共振周波数が高周波化する。従って、可変容
量ダイオードの容量比を大きくすることなく、周波数可
変領域を広域化させることができる。
【0021】また、本発明の電圧制御発振回路では、可
変容量ダイオードDVとストリップ線路SLとが実質的
に直列的接続されており、ストリップ線路に制御電圧が
印加されていない。即ち、自己共振周波数以上の高周波
発振より、可変容量ダイオードDVのインピーダンスが
変化しても、合成インピーダンスは、ストリップ線路S
Lのインピーダンスとは関係がなくない。即ち、ストリ
ップ線路SLのインピーダンスは、可変容量ダイオード
DVと関係なく動作する。従って、ストリップ線路の一
部をトリミングなどにより共振周波数調整を行っても、
可変容量ダイオードを含めた合成インピーダンスの変化
にばらつきが発生しない。
変容量ダイオードDVとストリップ線路SLとが実質的
に直列的接続されており、ストリップ線路に制御電圧が
印加されていない。即ち、自己共振周波数以上の高周波
発振より、可変容量ダイオードDVのインピーダンスが
変化しても、合成インピーダンスは、ストリップ線路S
Lのインピーダンスとは関係がなくない。即ち、ストリ
ップ線路SLのインピーダンスは、可変容量ダイオード
DVと関係なく動作する。従って、ストリップ線路の一
部をトリミングなどにより共振周波数調整を行っても、
可変容量ダイオードを含めた合成インピーダンスの変化
にばらつきが発生しない。
【0022】結果として、発振出力の発振周波数を制御
するにあたり、各発振回路間でばらつきがなく、安定し
た特性を導出できる電圧制御発振回路となる。
するにあたり、各発振回路間でばらつきがなく、安定し
た特性を導出できる電圧制御発振回路となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電圧制御発振回路
を図面に基づいて詳説する。
を図面に基づいて詳説する。
【0024】図1は、本発明の電圧制御発振回路の回路
図であり、図2は、共振回路部X部分のインダクタンス
成分のみに着目した等価回路図である。
図であり、図2は、共振回路部X部分のインダクタンス
成分のみに着目した等価回路図である。
【0025】図1において、Xは共振回路部であり、Y
は負性抵抗回路部であり、Zは増幅回路部である。図に
おいて、共振回路部Xは共振手段であるストリップ線路
SLと、可変容量ダイオードDVと、インダクタンス素
子L1、コンデンサC1〜C3とから主に構成されてい
る。尚、コンデンサC3は結合用のコンデンサであり、
インダクタンス素子L1は、出力端子OUTからみて共
振回路部Xのインピンダスンを無限大にして、出力端子
OUTにどのような回路が接続されても安定した発振を
サセルものである。
は負性抵抗回路部であり、Zは増幅回路部である。図に
おいて、共振回路部Xは共振手段であるストリップ線路
SLと、可変容量ダイオードDVと、インダクタンス素
子L1、コンデンサC1〜C3とから主に構成されてい
る。尚、コンデンサC3は結合用のコンデンサであり、
インダクタンス素子L1は、出力端子OUTからみて共
振回路部Xのインピンダスンを無限大にして、出力端子
OUTにどのような回路が接続されても安定した発振を
サセルものである。
【0026】負性抵抗回路部Yは発振用トランジスタT
r1、各種コンデンサ、各種抵抗とから構成されてい
る。
r1、各種コンデンサ、各種抵抗とから構成されてい
る。
【0027】また、増幅回路部Zは増幅用トランジスタ
Tr2、各種コンデンサ、各種抵抗、インダクタンス素
子とから構成されている。
Tr2、各種コンデンサ、各種抵抗、インダクタンス素
子とから構成されている。
【0028】このような発振回路では、負性抵抗回路部
Yの発振用トランジスタTr1のコレクタを高周波的に
接地すれば、ベースから見たインピーダンスは負性とな
り、そして、発振用トランジスタTr1のベースに共振
回路部Xを、結合コンデンサC3を介して接続し、他端
を接地すれば、この回路は共振回路部Xの振幅特性とト
ランジスタの負性利得が1以上で共振回路とトランジス
タの負性の位相角の和が2nπ(nは整数)となる条件
を満たす周波数にて発振する。
Yの発振用トランジスタTr1のコレクタを高周波的に
接地すれば、ベースから見たインピーダンスは負性とな
り、そして、発振用トランジスタTr1のベースに共振
回路部Xを、結合コンデンサC3を介して接続し、他端
を接地すれば、この回路は共振回路部Xの振幅特性とト
ランジスタの負性利得が1以上で共振回路とトランジス
タの負性の位相角の和が2nπ(nは整数)となる条件
を満たす周波数にて発振する。
【0029】そして、この発振信号は増幅用トランジス
タTr2に供給され、ここで増幅されて出力端子OUT
より発振出力される。
タTr2に供給され、ここで増幅されて出力端子OUT
より発振出力される。
【0030】尚、共振回路部Xにおいて、端子VTは制
御電圧端子である。また、制御端子VTには、可変容量
ダイオードDVの容量成分を制御する制御電圧が供給さ
れる。即ち、可変容量ダイオードDVに印加される制御
電圧を所定値に制御することにより、ストリップ線路S
L及びコンデンサC2からなる共振回路に、さらに、可
変容量ダイオードDVの容量成分が付加されることにな
り、共振回路部Xの共振周波数を所定値に制御できる。
御電圧端子である。また、制御端子VTには、可変容量
ダイオードDVの容量成分を制御する制御電圧が供給さ
れる。即ち、可変容量ダイオードDVに印加される制御
電圧を所定値に制御することにより、ストリップ線路S
L及びコンデンサC2からなる共振回路に、さらに、可
変容量ダイオードDVの容量成分が付加されることにな
り、共振回路部Xの共振周波数を所定値に制御できる。
【0031】共振回路部Xの具体的な構造は、ストリッ
プ線路SLの一端側が、可変容量ダイオードDVのカソ
ードが接続されている。また、その一端は、インダクタ
ンス素子L1を介して制御端子VTに接続されている。
尚、可変容量ダイオードDVのアノードは接地電位に接
続されている。
プ線路SLの一端側が、可変容量ダイオードDVのカソ
ードが接続されている。また、その一端は、インダクタ
ンス素子L1を介して制御端子VTに接続されている。
尚、可変容量ダイオードDVのアノードは接地電位に接
続されている。
【0032】さらに、ストリップ線路SLの他端は、接
地電位との間で、コンデンサC2が接続されている。ま
た、ストリップ線路SLの他端は、結合コンデンサC3
を介して、負性抵抗回路部Yの増幅用トランジスタTr
2のベースに接続されている。
地電位との間で、コンデンサC2が接続されている。ま
た、ストリップ線路SLの他端は、結合コンデンサC3
を介して、負性抵抗回路部Yの増幅用トランジスタTr
2のベースに接続されている。
【0033】即ち、上述の共振共振部Xにおいて、スト
リップ線路SLは、両端部は可変容量ダイオードDVや
コンデンサC2接続されており、等価的には1/2波長
型ストリップ線路として動作する。
リップ線路SLは、両端部は可変容量ダイオードDVや
コンデンサC2接続されており、等価的には1/2波長
型ストリップ線路として動作する。
【0034】また、ストリップ線路SLは、制御電圧端
子に対して直列的に配置されているため、制御電圧は可
変容量ダイオードDVに印加されるものの、ストリップ
線路SLが特性の影響因子とはならない。
子に対して直列的に配置されているため、制御電圧は可
変容量ダイオードDVに印加されるものの、ストリップ
線路SLが特性の影響因子とはならない。
【0035】上述のように、ストリップ線路SLの一端
が、可変容量ダイオードDVのカソード側に接続し等価
的に開放状態とし、線路長の1/2波長型ストリップ線
路を用いているので、従来のように1/4波長型のスト
リップ線路SL10に比較して、そのストリップ線路の
物理的な線路長を同一として考えた場合、共振周波数が
高周波化する。その結果、容量ダイオードDVの容量変
化比を大きくすることなく、発振回路の発振出力の広帯
域化が可能となる。
が、可変容量ダイオードDVのカソード側に接続し等価
的に開放状態とし、線路長の1/2波長型ストリップ線
路を用いているので、従来のように1/4波長型のスト
リップ線路SL10に比較して、そのストリップ線路の
物理的な線路長を同一として考えた場合、共振周波数が
高周波化する。その結果、容量ダイオードDVの容量変
化比を大きくすることなく、発振回路の発振出力の広帯
域化が可能となる。
【0036】また、制御端子VTに供給される制御電圧
は、可変容量ダイオードDVに印加され、即ち、インダ
クタンス素子L1やストリップ線路SLには印加されな
い構造となっている。
は、可変容量ダイオードDVに印加され、即ち、インダ
クタンス素子L1やストリップ線路SLには印加されな
い構造となっている。
【0037】ここで、所定周波数を可変容量ダイオード
DVの自己共振周波数以上の高周波領域での発振を仮定
した場合、共振回路部Xは、図2に示すよう交流等価回
路にみなすことができる。尚、図2において、図2中L
1は、インダクタンス素子L1のインダクタンス成分、
L2は、ストリップ線路SLのインダクタンス成分、D
V(L(V1)L(V2))は、可変容量ダイオードD
Vの端子間の電圧2ポイントV1,V2(但しV1>V
2)とし各電圧での可変容量ダイオードDVのインピー
ダンスである。
DVの自己共振周波数以上の高周波領域での発振を仮定
した場合、共振回路部Xは、図2に示すよう交流等価回
路にみなすことができる。尚、図2において、図2中L
1は、インダクタンス素子L1のインダクタンス成分、
L2は、ストリップ線路SLのインダクタンス成分、D
V(L(V1)L(V2))は、可変容量ダイオードD
Vの端子間の電圧2ポイントV1,V2(但しV1>V
2)とし各電圧での可変容量ダイオードDVのインピー
ダンスである。
【0038】この時、図2のD点(ストリップ線路SL
とコンデンサC3との接続点)における合成インピーダ
ンス(誘導性分)は制御電圧がV1の時、L1//L
(V1)+L2で表され、制御電圧がV2の時、L1/
/L(V2)+L2で表され、その変化量は、〔L1/
/L(V1)−L1//L(V2)〕となる。尚、式中
“//”は、2GHz以上の所望周波数における並列関
係の2つのインピーダンスの合成を算術する算術記号で
ある。
とコンデンサC3との接続点)における合成インピーダ
ンス(誘導性分)は制御電圧がV1の時、L1//L
(V1)+L2で表され、制御電圧がV2の時、L1/
/L(V2)+L2で表され、その変化量は、〔L1/
/L(V1)−L1//L(V2)〕となる。尚、式中
“//”は、2GHz以上の所望周波数における並列関
係の2つのインピーダンスの合成を算術する算術記号で
ある。
【0039】即ち、上述の変化量を示す式には、ストリ
ップ線路SLのインダクタンス成分L2が相殺されて、
その値は全く依存しないことになる。
ップ線路SLのインダクタンス成分L2が相殺されて、
その値は全く依存しないことになる。
【0040】これは等価回路的には、インダクタンスL
1と可変容量ダイオードDVのインダクタンス成分とが
並列的に接続され、この合成インダクタンス成分に、ス
トリップ線路SLのインダクタンス成分が合成されてい
るためである。
1と可変容量ダイオードDVのインダクタンス成分とが
並列的に接続され、この合成インダクタンス成分に、ス
トリップ線路SLのインダクタンス成分が合成されてい
るためである。
【0041】これに対して、上述した図4に示す従来の
電圧発振回路の等価回路、図6では、E点(図4のスト
リップ線路SL11とコンデンサC11との接続点)で
の合成インピーダンス(誘導成分)は、制御電圧がV1
の時、L11//〔L(V1)+L12〕で表され、制
御電圧がV2の時、L11//〔L(V2)+L12〕
で表される。尚、式において、L11は、インダクタン
ス素子L11のインダクタンス成分を示し、L12はス
トリップ線路SL11のインダクタンス成分を示す。そ
して、この時の変化量を表すと、L11//〔L(V
1)+L12〕−L11//〔L(V2)+L12〕と
なり、ストリップ線路SL11のインダクタンス成分L
12が依存してしまう。即ち、ストリップ線路SL11
の一部をトリミング処理などにより、共振周波数の調整
を行った場合、可変容量ダイオードDVへの制御電圧に
よる発振出力の周波数帯域幅の変化が生じてしまうこと
を意味している。
電圧発振回路の等価回路、図6では、E点(図4のスト
リップ線路SL11とコンデンサC11との接続点)で
の合成インピーダンス(誘導成分)は、制御電圧がV1
の時、L11//〔L(V1)+L12〕で表され、制
御電圧がV2の時、L11//〔L(V2)+L12〕
で表される。尚、式において、L11は、インダクタン
ス素子L11のインダクタンス成分を示し、L12はス
トリップ線路SL11のインダクタンス成分を示す。そ
して、この時の変化量を表すと、L11//〔L(V
1)+L12〕−L11//〔L(V2)+L12〕と
なり、ストリップ線路SL11のインダクタンス成分L
12が依存してしまう。即ち、ストリップ線路SL11
の一部をトリミング処理などにより、共振周波数の調整
を行った場合、可変容量ダイオードDVへの制御電圧に
よる発振出力の周波数帯域幅の変化が生じてしまうこと
を意味している。
【0042】以上のように、本発明では、発振周波数の
広域化と、制御電圧の印加の違いによる出力のバラツキ
を防止することができるものとなる。
広域化と、制御電圧の印加の違いによる出力のバラツキ
を防止することができるものとなる。
【0043】尚、上述の電圧制御発振回路において、負
性抵抗回路部Yの構成や増幅回路部Zの構成は、最も一
般的な構成を図示しているが、例えば、発振出力の波形
の純度を向上させたり、また、消費電力を低下させるよ
うに、これらの回路部での構成を種々変更しても構わな
い。
性抵抗回路部Yの構成や増幅回路部Zの構成は、最も一
般的な構成を図示しているが、例えば、発振出力の波形
の純度を向上させたり、また、消費電力を低下させるよ
うに、これらの回路部での構成を種々変更しても構わな
い。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、発振回路の構成部品の
バラツキによる共振周波数のバラツキを抑えるためにス
トリップ線路の一部で調整を行っても、発振回路の発振
出力の周波数帯域幅の変化が生じることがなく、また、
可変容量ダイオードによる発振出力の広領域化が可能と
なり、しかも、ストリップ線路のインダンタク成分の影
響を受けることなく、可変容量ダイオードに供給する制
御電圧に応じた安定出力を行う電圧制御発振回路とな
る。
バラツキによる共振周波数のバラツキを抑えるためにス
トリップ線路の一部で調整を行っても、発振回路の発振
出力の周波数帯域幅の変化が生じることがなく、また、
可変容量ダイオードによる発振出力の広領域化が可能と
なり、しかも、ストリップ線路のインダンタク成分の影
響を受けることなく、可変容量ダイオードに供給する制
御電圧に応じた安定出力を行う電圧制御発振回路とな
る。
【図1】本発明の電圧制御発振回路の回路図である。
【図2】本発明の電圧制御発振回路の共振回路部のイン
ダクタンス成分のみに着目した等価回路図である。
ダクタンス成分のみに着目した等価回路図である。
【図3】従来の1/4波長型ストリップ線路を用いた電
圧制御発振回路の回路図である。
圧制御発振回路の回路図である。
【図4】従来の1/2波長型ストリップ線路を用いた電
圧制御発振回路の回路図である。
圧制御発振回路の回路図である。
【図5】電圧制御発振回路の可変容量ダイオードの容量
性、誘導性を示すスミスチャートの概略図である。
性、誘導性を示すスミスチャートの概略図である。
【図6】図4に示す電圧制御発振回路の共振回路部のイ
ンダクタンス成分のみに着目した等価回路図である。
ンダクタンス成分のみに着目した等価回路図である。
SL、SL10、SL11・・ストリップ線路 DV、DV10、DV11・・可変容量ダイオード C1、C10、C11・・コンデンサ L1、L10、L11・・インダクタンス素子
Claims (1)
- 【請求項1】 ストリップ線路と、可変容量ダイオード
と、インダクタンス素子と、コンデンサとを含み、制御
電圧端子から供給される制御電圧を該可変容量ダイオー
ドに印加して共振周波数を制御する共振回路部と、 前記共振回路部と接続し、該共振回路部の共振周波数に
基づいて発振信号を出力する発振用トランジスタを含む
負性抵抗回路部と、 前記負性抵抗回路部に接続し、前記発振信号を増幅する
増幅用トランジスタを含む増幅回路部とから成る電圧制
御発振回路において、 前記共振回路部は、前記ストリップ線路の一端と接地と
の間に前記可変容量ダイオードを接続し、該ストリップ
線路の他端と接地との間にコンデンサを配置するととも
に、前記制御電圧端子を前記インダクタンス素子を介し
て前記可変容量ダイオードに接続したことを特徴とする
電圧制御発振回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000054162A JP2001244742A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 電圧制御発振回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000054162A JP2001244742A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 電圧制御発振回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001244742A true JP2001244742A (ja) | 2001-09-07 |
Family
ID=18575453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000054162A Pending JP2001244742A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 電圧制御発振回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001244742A (ja) |
-
2000
- 2000-02-29 JP JP2000054162A patent/JP2001244742A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050927 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051128 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051227 |