JP2001244589A - プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

プリント配線板及びその製造方法

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JP2001244589A
JP2001244589A JP2000052005A JP2000052005A JP2001244589A JP 2001244589 A JP2001244589 A JP 2001244589A JP 2000052005 A JP2000052005 A JP 2000052005A JP 2000052005 A JP2000052005 A JP 2000052005A JP 2001244589 A JP2001244589 A JP 2001244589A
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Noriyuki Kushida
則行 串田
Kazuo Usami
和男 宇佐美
Makoto Mihara
誠 三原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧で使用しても絶縁劣化の虞れが無く、
しかもコストアップが充分に抑制できるようにしたプリ
ントリント配線板と、その製造方法を提供すること。 【解決手段】 ガラス繊維基板材2と配線層3及び配線
パターン3a、3b、3cの間に、ガラス繊維を含んで
いない絶縁膜8を設け、配線層3及び配線パターン3
a、3b、3cがガラス繊維基板材2内にあるガラス繊
維9、10に接触することがないようにしたものにおい
て、ガラス繊維基板材2として、ガラス銅張積層板の銅
箔層を剥離したものを用いたもの。 【効果】 絶縁膜8があるので、マイグレーションの生
成による絶縁特性の劣化が無いガラス繊維基板材2と絶
縁膜8及び絶縁膜8と配線層3及び配線パターン3a、
3b、3cの接着強度が向上し、高い信頼性と長寿命化
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維に合成
樹脂を含浸させて基板材にしたプリント配線板に係り、
特に使用電圧が100V以上の高電圧になる回路を搭載
するのに好適なプリント配線板と、その製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子回路の実装技法として周知のプリン
ト配線板には、従来から、ガラス繊維にエポキシ樹脂な
どの合成樹脂を含浸させた、いわゆるガラス繊維基板材
が広く用いられている。
【0003】図3は、このような従来のガラス繊維基板
材によるプリント配線板の一例を示した断面図で、ここ
では両面に配線を有する場合について示してあり、この
図において、1がプリント配線板で、ガラス繊維基板材
2の両面(図では上下の面)に配線層3が設けられてい
る。
【0004】ガラス繊維基板材2は、ガラス布を合成樹
脂層4に埋め込んだ形の板状の部材5を所定の枚数、例
えば図示のように5枚、重ね合わせて所定の厚さにした
ものである。
【0005】そして、このガラス繊維基板材2の面には
銅箔の配線層3が設けてあり、これに配線パターン3
a、3b、3cが形成され、更に、必要に応じてスルー
ホール6が設けられているものである。
【0006】ここで、ガラス繊維基板材2内にあるガラ
ス布は、緯糸となるガラス繊維9と経糸となるガラス繊
維10で織られていて、これにエポキシ樹脂などの合成
樹脂を含浸硬化させ、合成樹脂層4を形成して板状の部
材5が作られており、これらが上記したように、所定の
枚数、張り合わせられることにより、全体として所定の
剛性をもった板状のガラス繊維基板材2が形成されてい
る。
【0007】なお、この図3で、多数の小丸の断面で表
わされているのが緯糸となるガラス繊維9で、これら多
数の小丸を挟んで上下に交叉して横に走って描かれてい
る線が経糸となるガラス繊維10であり、これらガラス
繊維9、10の間にある空間が合成樹脂層4である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、高電
圧の回路が搭載されたときでの絶縁特性について配慮が
されておらず、絶縁特性の劣化に問題があった。以下、
この従来技術の問題について説明すると、ここで、注意
すべきことは、従来技術では、上記した図3に示されて
いるように、配線パターン3aと配線パターン3bが何
れもガラス繊維10に接触していることで、また、スル
ーホール6と配線パターン3cもガラス繊維10に接触
していることである。
【0009】ここで、このようなプリント配線板1が高
電圧で高温、高湿の環境下で使用され、その配線層3の
中でガラス繊維10に接触している配線パターン3a、
3bの間に、一方の配線パターン3aを+極とし、他方
の配線パターン3bを−極とする高電圧が印加されたと
する。
【0010】そうすると、これら配線パターン3a、3
bの間にあるガラス繊維10に沿って、+極の配線パタ
ーン3aから−極の配線パターン3bに向かって銅イオ
ンの移動を生じ、図4に示すように、マイグレーション
11aが形成され、これら配線パターン3a、3bを電
気的に短絡させてしまう虞れが生じる。ここで、この図
4は、上記した図3を書き直し、マイグレーション11
aを太線で書き加えたものである。
【0011】なお、マイグレーションとは、当該技術分
野では狭義に解して銅イオンの移動のことを指す。従っ
て、正しくは銅マイグレーションと呼ぶべきであり、さ
らに、ここでは、銅イオンの移動により生成されてしま
う導電経路のことを指す。
【0012】ここで、このような銅イオンによる導電経
路については、CAFと呼ばれているが、これは、Cond
uctive Anodic Filaments (陽極化成導電性微細線)の略
語である。
【0013】このことは、スルーホール6と配線パター
ン3cでも同様で、ガラス繊維10に沿って、スルーホ
ール6の銅イオンが配線パターン3cに向かって成長
し、これらスルーホール6と配線パターン3c間を電気
的に短絡するマイグレーション11bが発生する虞れが
あった。
【0014】更に図5に示す多層プリント配線板20の
場合は、層間にある導体パターン12a、12bとの間
でも、図示のように、マイグレーション11c、11d
が発生し、内層の導体パターンにも電気的な短絡が発生
してしまう虞れがあった。
【0015】この現象は、合成樹脂としてエポキシ樹脂
を用いたガラス樹脂基板、つまりガラスエポキシ基板で
は、温度が85℃で、湿度が85%RH、電圧がDC1
00Vの加速試験において、例えば+極のスルーホール
6と−極の配線パターン3c間の絶縁間隙が1.0mm
以下では、500時間以内でマイグレーション11bが
発生し、絶縁劣化することが実験及び文献等で確認され
ている。
【0016】従って、従来技術では、高電圧の回路が搭
載されたとき、絶縁特性の劣化に問題が生じてしまうの
である。ここで、従来技術でも、ガラス樹脂基板となる
ガラス布に含浸させるべき合成樹脂として、ポリイミド
樹脂、又はBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂、或い
は、これらの合成樹脂に準ずる樹脂にしてやれば、一
応、マイグレーションの発生が抑制できる。
【0017】しかし、これらの合成樹脂は、一般的なエ
ポキシ樹脂に比較して高価なので、コスト高になる上、
従来技術では、これらの合成樹脂を用いたとしても、絶
縁劣化までの寿命を1.5倍から2倍程度に延命させる
に止まり、信頼性に不満が残ってしまう。
【0018】本発明の目的は、高電圧で使用しても絶縁
劣化の虞れが無く、しかもコストアップが充分に抑制で
きるようにしたプリントリント配線板と、その製造方法
を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、合成樹脂が
含浸されたガラス繊維基板に、配線パターンが形成され
た銅箔層を有するプリント配線板において、前記ガラス
繊維基板が、ガラス銅張積層板から銅箔層を剥離したガ
ラス繊維基板であり、このガラス繊維基板の前記銅箔層
が剥離された面と、前記配線パターンが形成された銅箔
層の間に、ガラス繊維を含まない絶縁膜を設け、これに
より前記配線パターンが形成された銅箔層が、前記ガラ
ス繊維基板を形成しているガラス繊維に接触しないよう
にして達成される。
【0020】このとき、更に前記ガラス繊維を含まない
絶縁膜が、絶縁樹脂付銅箔の絶縁樹脂部分で形成され、
前記配線パターンが形成された銅箔層が、この絶縁樹脂
付銅箔の銅箔部分で形成されているようにしても、上記
目的が達成できる。
【0021】また、上記他の目的は、プリント配線板を
製造する複数の工程からなるプリント配線板の製造方法
において、前記複数の工程の中に、ガラス繊維に合成樹
脂を含浸させたガラス繊維基板の少なくとも一方の面に
銅箔層を有するガラス銅張積層板から、その銅箔層を剥
離する工程が含まれているようにして達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるプリント配線
板について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明によるプリント配線板の一実施形態で、
図において、8は絶縁膜で、その他の構成は、図3に示
した従来技術によるプリント配線板1と同じである。
【0023】しかし、この図1の実施形態では、ガラス
繊維基板材2が、ガラス繊維基板を用いたガラス銅張積
層板の銅箔層を剥離したものになっており、この点が、
この実施形態の特徴であるが、詳細については、後述す
る製造方法において説明するる。
【0024】絶縁膜8は、ガラス繊維基板材2の両面、
図では上下の面に、ガラス繊維基板材2と配線層3の間
に挟まれた形で直接設けられているガラス繊維などの他
の基材を全く含んでいない誘電体の層で、例えばエポキ
シ樹脂の薄膜で作られているものである。
【0025】そして、これにより、絶縁膜8は、配線層
3及び配線パターン3a、3b、3cがガラス繊維基板
材2内にあるガラス繊維9、10に接触することがない
ように、両者を完全に隔離する働きをする。
【0026】この結果、配線層3に形成されている配線
パターン3a、3b、3cの相互間に高電圧が印加され
たとしても、+電圧が印加されている導体にはガラス繊
維が接触していないので、この+電圧側の導体から銅イ
オンが移動する現象は起り得ず、マイグレーションが生
成される虞れは全くない。
【0027】何故なら、銅マイグレーション現象は、高
電圧、高温、高湿のもとで、イオン化した銅がガラス繊
維に沿って移動する現象のことであり、このとき、絶縁
膜8の中にはガラス繊維が含まれていないからである。
【0028】一方、この実施形態でも、スルーホール6
についてはガラス繊維基板材2内のガラス繊維9、10
に直接接触してしまう場合が生じ得るが、しかし、この
場合でも、絶縁シート8の存在により、配線パターン3
a、3b、3cは、ガラス繊維9、10からは充分に隔
離されている。
【0029】この結果、図6に示すように、スルーホー
ル6と配線パターン3a〜3cの間に高電圧が印加さ
れ、スルーホール6からガラス繊維9、10に沿ってイ
オンが移動し、マイグレーション11が生成されたとし
ても、配線パターン3a〜3cには到達し得ないので、
絶縁特性の低下は起こらない。
【0030】従って、この実施形態によれば、マイグレ
ーションの生成による絶縁特性の劣化が無いので、高電
圧回路の搭載にも高い信頼性を保って容易に対応するこ
とができ、長寿命化を得ることができる。
【0031】しかも、この実施形態では、ガラス繊維基
板材2として、ガラス繊維基板からなるガラス銅張積層
板の銅箔層を剥離したものが用いられているので、後述
するように、ガラス繊維基板材2と絶縁膜8及び絶縁膜
8と配線層3及び配線パターン3a、3b、3cの接着
強度が大きく向上でき、同じく積層後のガラス繊維基板
材2と絶縁樹脂付銅箔18の接着強度も大きく向上でき
ることになり、この点でも、高い信頼性と長寿命化を得
ることができる。
【0032】ところで、この図1の実施形態では、絶縁
膜8を独立した形で設けているが、配線パターン3a、
3b、3cが形成されている配線層3として、絶縁樹脂
基板付銅箔を用い、これの絶縁樹脂基板側がガラス繊維
基板材2の面に向くようにして重ね合わせ接合すること
により、その絶縁樹脂基板が絶縁膜として機能するよう
にしてもよく、この場合には、絶縁膜8を独立して設け
る必要はない。
【0033】次に、図2は、本発明を多層プリント配線
板に適用した場合の一実施形態で、図において、5はガ
ラス繊維基板材からなる板状の部材で、12は層間の導
体層であり、その他は図5の従来技術の場合と同じであ
るが、ここで、ガラス繊維基板材2又は板状の部材5
は、何れもガラス繊維基板からなるガラス銅張積層板の
銅箔層を剥離したものが用いられている点で、従来技術
とは異なっている。
【0034】そして、これら導体層12とガラス繊維基
板材2又は板状の部材5の間にも絶縁膜8が夫々設けら
れていて、何れの層の間でも、マイグレーションの生成
を確実に抑えることができるようにしたものである。
【0035】従って、この実施形態によっても、マイグ
レーションの生成による絶縁特性の劣化が無いので、高
電圧回路の搭載にも高い信頼性を保って容易に対応する
ことができ、搭載される回路の高密度化と、長寿命化を
得ることができる。
【0036】更に、この実施形態でも、部材5(ガラス
繊維基板材2)と絶縁膜8及び絶縁膜8と配線層3及び
配線パターン3a、3b、3cの接着強度が大きく向上
でき、同じく積層後の部材5(ガラス繊維基板材2)と絶
縁樹脂付銅箔18の接着強度も大きく向上できることに
なり、この点でも、高い信頼性と長寿命化を得ることが
できる。
【0037】これらの結果、上記実施形態によるプリン
ト配線板1、20によれば、ガラス繊維基板材2に含浸
させる合成樹脂として、高価なポリイミド樹脂又はBT
樹脂材、或いはそれらに準ずる高価な樹脂を使用せず、
一般的なエポキシ樹脂を用いても、充分に絶縁信頼性の
向上を得ることができる。しかして、本発明を前記の高
価な樹脂と組み合わせれば、絶縁信頼性は更に大きく向
上されることはいうまでもない。
【0038】ここで、実験結果によれば、絶縁膜8は厚
くても数10μmもあれば充分あることが判っており、
従って、本発明の適用により、プリント配線板の厚さの
増加が問題になる虞れはほとんど無い。なお、このこと
は、絶縁樹脂基板付銅箔を用いた場合の絶縁樹脂の厚さ
についても同様である。
【0039】次に、本発明によるプリント配線板の製造
方法について説明する。まず、図7は、本発明によるプ
リント配線板の製造方法を、例えば図1で説明した両面
プリント配線板の製造に適用した場合の一実施形態で、
図示のように、(1)から(4)までの複数の手順からなる
ものである。
【0040】まず、(1)に示すように、ガラス銅張積層
板14を用意する。ここで、このガラス銅張積層板14
は、図1で説明した本発明によるプリント配線板を得る
ための原材料となるものであり、図示のように、ガラス
繊維基板材2の両面に配線層となる銅箔層15を有する
ものであり、ここで、16は接合面に存在する粗面を表
わす。
【0041】次に、(2)に示すように、このガラス銅張
積層板14をエッチング加工して銅箔層15を剥離し、
ガラス繊維部分だけの基板材2Aにする。このとき、そ
の表面は、銅箔層15との接合面にあった粗面16によ
る凹凸で荒れた粗面17になっている。
【0042】次いで、(3A)に示すように、ガラス繊維
基板材2Aに、絶縁膜8と銅箔3Aを重ね合わせ、又は
(3B)に示すように、絶縁樹脂付銅箔18を重ね合わせ
た上で、夫々(4)に示すように、プレスにより張り合わ
せて積層させ、一体化して、図1に示した本発明による
プリント配線板1を得るのである。
【0043】この図7の実施形態によれば、積層後のガ
ラス繊維基板材2と絶縁膜8及び絶縁膜8と銅箔3Aの
接着強度が大きく向上でき、同じく積層後のガラス繊維
基板材2と絶縁樹脂付銅箔18の接着強度も大きく向上
できることになり、信頼性に富み長寿命のプリント配線
板を容易に製造することができる。
【0044】これは、ガラス銅張積層板14と銅箔16
の接合面には、(1)、(2)で示すように、約10μm程
度の凹凸からなる粗面16があり、ガラス銅張積層板1
4から銅箔層15を剥離することにより、ガラス繊維基
板材2Aの表面も同様に凹凸状態の粗面になっているか
らであり、この粗面の上に絶縁膜8又は絶縁樹脂付銅箔
18が接着されるので、この界面での接着強度が増し、
大きな接着強度が得られるからである。
【0045】このことは、本発明の一実施形態に係る製
造方法により製造したプリント配線板について検証した
結果、温度260℃で20秒のはんだ耐熱試験では異常
が発生しなかったことが確認されていることからも実証
される。
【0046】次に、図8は、本発明によるプリント配線
板の製造方法を、例えば図2で説明した多層プリント配
線板の製造に適用した場合の一実施形態で、図示のよう
に、この場合は、(1)から(8)までの手順からなるもの
である。
【0047】まず、(1)に示すように、ガラス銅張積層
板14を用意する。ここで、このガラス銅張積層板14
は、図2で説明した本発明によるプリント配線板10を
得るための原材料の1枚となるものであり、図示のよう
に、ガラス繊維基板材2の両面に配線層となる銅箔層1
5を有するものである。
【0048】次に、(2)に示すように、ガラス銅張積層
板14の銅箔層15をエッチングして剥離し、ガラス繊
維基板材2の一部材となる板状の部材5とする。このと
き、その表面は、銅箔層15との接合面にあった粗面1
6による凹凸で荒れた粗面17になっている。
【0049】次いで、(3A)又は(3B)に示すように、
ガラス繊維基材用の板材5と絶縁膜8及び銅箔3A、又
はガラス繊維基板材用の板材4と絶縁樹脂付銅箔18を
重ね合わせ、プレスで積層して張り合わせ、一体化し
て、(4)に示すように、プリント配線板用基材19を得
る。
【0050】その後、(5)に示すように、プリント配線
板用基材19に内層導体パターン12a、12bを形成
する。ここで、この図8の場合は4層の多層プリント配
線板20を対象としているので、図示のように、2枚の
プリント配線板用基材19を作成し、各々に内層導体パ
ターン12a、12bを形成する。
【0051】続いて、(6)に示すように、導体パターン
12a、12bの表面に黒化処理を施し、これにより数
μmの凹凸からなる黒化処理面21を形成させる。そし
て、(7)に示すように、(6)で処理した2枚のプリント
配線板用基材19の間に、更に絶縁膜8とガラスプリプ
レグ22、又は絶縁樹脂付銅箔18とガラスプリプレグ
22を挟んで重ね合わせ、プレスして積層し、一体化し
て、(8)に示すように、多層プリント配線板用基材22
を得るのである。
【0052】これら図7と図8に示す方法で製造したプ
リント配線板1と多層プリント配線板20は、高温、高
湿、高電圧の環境で使用してもガラス繊維9、10が導
体パターンに接触しないため、マイグレーションが発生
する虞れがなく、高信頼性で長寿命のプリント配線板を
得ることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、高価な絶縁樹脂のガラ
ス繊維基材を使用しなくても、マイグレーションによる
絶縁劣化が発生しないので、絶縁信頼性のあるプリント
配線板を低価格で実現できる。
【0054】また、この結果、本発明によれば、特に多
層プリント配線板に100〜300Vの高電圧で動作す
る回路を搭載した場合でも、内層間及び導体パターン間
にマイグレーションによる絶縁劣化が発生しないので、
高信頼性の高電圧対応多層プリント配線板を容易に実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプリント配線板の一実施形態を示
す断面図である。
【図2】本発明によるプリント配線板の他の一実施形態
を示す断面図である。
【図3】従来技術によるプリント配線板の一例を示す断
面図である。
【図4】従来技術によるプリント配線板の一例における
問題点を説明するための断面図である。
【図5】従来技術によるプリント配線板の他の一例にお
ける問題点を説明するための断面図である。
【図6】本発明によるプリント配線板の一実施形態にお
けるマイグレーションの一例を説明するための断面図で
ある。
【図7】本発明によるプリント配線板の製造方法の一実
施形態における手順の説明図である。
【図8】本発明によるプリント配線板の製造方法の他の
一実施形態における手順の説明図である。
【符号の説明】
1 プリント配線板 2 ガラス繊維基板材 3 配線層 3a〜3c 配線パターン 4 合成樹脂層 5 板状の部材 6 スルーホール 8 絶縁膜 9 緯糸となるガラス繊維 10 経糸となるガラス繊維 11a〜11c マイグレーション 12a、12b 層間にある導体パターン 14 ガラス銅張積層板 15 銅箔層 16、17 粗面 18 絶縁樹脂付銅箔 19 プリント配線用基材 20 多層プリント配線板 21 黒化処理面 22 ガラスプリプレグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三原 誠 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか事業所内 Fターム(参考) 4E351 AA01 AA18 BB01 BB24 BB30 CC19 DD04 DD56 GG06 4F100 AB17B AB17E AB33B AB33E AG00A AK01A AK53A AK53C AK53D AR00C AR00D BA05 BA06 BA10B BA10E BA13 DD07A DD07B DD07E DG01A DH01A EH012 EJ15 EJ151 EJ82A GB43 JG04 JG04C JG04D JL02 5E346 AA12 AA15 AA22 AA32 BB01 CC08 CC32 EE01 GG27 GG28 HH08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂が含浸されたガラス繊維基板
    に、配線パターンが形成された銅箔層を有するプリント
    配線板において、 前記ガラス繊維基板が、ガラス銅張積層板から銅箔層を
    剥離したガラス繊維基板であり、 このガラス繊維基板の前記銅箔層が剥離された面と、前
    記配線パターンが形成された銅箔層の間に、ガラス繊維
    を含まない絶縁膜を有し、 前記配線パターンが形成された銅箔層が、前記ガラス繊
    維基板を形成しているガラス繊維に接触しないように構
    成したことを特徴とするプリント配線板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記ガラス繊維を含まない絶縁膜が、絶縁樹脂付銅箔の
    絶縁樹脂部分で形成され、 前記配線パターンが形成された銅箔層が、この絶縁樹脂
    付銅箔の銅箔部分で形成されていることを特徴とするプ
    リント配線板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の何れかに記載の
    発明において、 前記ガラス繊維基板と前記配線パターンが形成されてい
    る銅箔層が複数層設けられていることを特徴とするプリ
    ント配線板。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のプリント配線板又は請
    求項2に記載のプリント配線板の何れかを製造する複数
    の工程からなるプリント配線板の製造方法において、 前記複数の工程の中に、ガラス繊維に合成樹脂を含浸さ
    せたガラス繊維基板の少なくとも一方の面に銅箔層を有
    するガラス銅張積層板から、その銅箔層を剥離する工程
    が含まれていることを特徴とするプリント配線板の製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004006773A (ja) * 2002-04-02 2004-01-08 Toppan Printing Co Ltd プリント配線板の製造方法、プリント配線板および半導体パッケージ
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JP2011029488A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Kyocera Corp 配線基板

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