JP2001244242A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP2001244242A
JP2001244242A JP2000052643A JP2000052643A JP2001244242A JP 2001244242 A JP2001244242 A JP 2001244242A JP 2000052643 A JP2000052643 A JP 2000052643A JP 2000052643 A JP2000052643 A JP 2000052643A JP 2001244242 A JP2001244242 A JP 2001244242A
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JP
Japan
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plasma
base structure
electrode member
processing apparatus
plasma processing
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JP2000052643A
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English (en)
Inventor
Toshinori Segawa
利規 瀬川
Shiyougo Sarumaru
正悟 猿丸
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アノードがボルトによってロッド状構造物に
対して固定されており,且つボルトの頭部がSiのカバ
ーで覆われていたというような従来の構造に比して,被
処理物に対向する部材の冷却効率の改善とその温度分布
の均一化を成し遂げ,従来の構造において発生しうる被
処理物の局部的な焼損や,被処理物のエッチング局部変
動等の諸問題の解消されたプラズマ処理装置を提供す
る。 【解決手段】 プラズマ発生キャビティ3とベース構造
物31とを連結するボルト7を,プラズマ発生キャビテ
ィ3内とベース構造物31に埋設すると共に,被処理物
Wの対向する部分には,従来にはあったボルト7のカバ
ーを取り除き,替わって平坦なアノード4のみを配す
る。これにより,被処理物Wに対向するアノード4の温
度分布が均一化されて且つその冷却効率も改善され,被
処理物Wの局部的な焼損や,被処理物Wのエッチング局
部変動等の諸問題を解消することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ベース構造物に,
伝熱性且つ導電性のロッド状構造物を嵌設し,上記ベー
ス構造物の下方に電極部材が配設されてなり,上記電極
部材が容器の内壁の一部を構成し,上記容器内部に所定
のガスを導入し,上記電極部材に高周波を印加して上記
ガスより上記容器内部にプラズマを形成し,上記容器内
部で且つ上記電極に対向する位置に配された被処理物に
プラズマ処理を施すプラズマ処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エッチング等のプラズマ処理に用いられ
るプラズマ処理装置としては,例えば図4に示すものが
ある。図4に示すプラズマ処理装置Z0は,不活性ガス
(Arなど)のイオンを供給するプラズマ発生空間1
と,反応性ガス(C4 8 などの反応ラジカルを形成す
るガス)を解離するプラズマ処理空間2とが,互いに隣
接して連通可能に形成されている。上記プラズマ発生空
間1は,ドーズ量が制御された低導電性Siで構成され
たプラズマ発生キャビティ3に同心に彫り込まれた複数
の環状溝として形成されている。また,上記プラズマ発
生キャビティ3の下端部には,高ドープの高導電性Si
で構成され,上記プラズマ発生空間1を挟むように環状
に形成されたアノード4が接着されている。また,上記
ベース構造物31は,同心円状の複数のガス溜まり溝5
が形成されたアルミ製のガス溜まり構造物(以下,ガス
チャネル)6の下面側に固定されている。ここで,不活
性ガスが供給されるガス溜まり溝5aは上記プラズマ発
生空間1の上方に形成された供給口13と,反応性ガス
が供給されるガス溜まり溝5bは上記アノード4に形成
された供給口14と,上記ベース構造物31及び上記プ
ラズマ発生キャビティ3内を通してそれぞれ連通されて
おり,適切なピッチで形成された上記供給口13,14
から各空間内に均一に噴射される。更に,上記ガスチャ
ネル6の上面側には,内部にフロロカーボン系の絶縁性
冷媒が循環されるアルミ製の冷却板8が,大気圧側(外
側)からボルトにて結合されている。
【0003】また,上記ベース構造物31には,伝熱性
のロッド状構造物(以下,伝熱ロッド)32が上下方向
に貫通する形で埋め込まれている。上記プラズマ発生キ
ャビティ3及びアノード4は,上記ボルト7によって上
記ベース構造物31の上記伝熱ロッド32に対して固定
されており,冷却板8及びガスチャネル6との熱的な連
結が実現されている。即ち,上記プラズマ発生キャビテ
ィ3及びアノード4は,上記伝熱ロッド32を介して上
記冷却板8からの伝熱冷却が実現されている。また,上
記ボルト7の頭部は,反応影響とプラズマへの特異点影
響を低減するためにSiのカバー15で覆われている。
更に,上記ベース構造物31内には,RF電源10aに
接続されたアンテナ9が,上記プラズマ発生空間1の上
方に位置するように同心円状に埋設されている。更に,
上記伝熱ロッド32には,ロッドヒータ11と熱電対1
2とが,上記冷却板8及びガスチャネル6を介して且つ
該冷却板8及び該ガスチャネル6に接せずに挿入されて
おり,プラズマ発生の強弱やプラズマ発生の有無(装置
停止時を含む)といった熱負荷の変化に対する,より安
定した温度制御を可能としている。尚,上記アルミナ製
のベース構造物31自体は,構造的な真空支持部材であ
り,冷却には直接寄与しない。以上のように,冷却板
8,ガスチャネル6,ベース構造物31,プラズマ発生
キャビティ3,及びアノード4は,ボルト等によって互
いに結合されてルーフ20を形成している。上記ルーフ
20は,チャンバ21の上方に形成された開口部を塞ぐ
ように,上記チャンバ21の上縁部に形成されたルーフ
ベース22上に載置され,更に絶縁性のルーフ押さえ2
3によって固定されている。つまり,電気的には上記ア
ノード4,上記冷却板8,上記ガスチャネル6,上記伝
熱ロッド32等と,チャンバ21とでは分断されること
となる。また,上記冷却板8はRF電源10bに接続さ
れている一方,上記チャンバ21は接地されている。こ
れにより,上記アノード4は,上記冷却板8,上記ガス
チャネル6,上記伝熱ロッド32,上記ボルト7を介し
てRF電位が付与されるとともに,チャンバ21には接
地電位が付与されることとなる。また,上記プラズマ処
理空間2は,上記アノード4と,ウェハなどの被処理物
Wが載置され,RF電源25に接続されるカソード24
とで挟まれた領域として形成されている。
【0004】以上のようなプラズマ処理装置Z0の動作
を簡単に説明する。プラズマ発生空間1内に不活性ガス
が供給され,RF電源10aが作動されて上記アンテナ
9からRF交番磁界が印加されると,同心円状の溝形状
に構成された上記プラズマ発生空間1内において,電子
が誘導結合し,高密度プラズマが形成される(ICP:
Inductive Coupled Plasma)。その一方,高速電子は曲
率ある壁面に吸収消滅され,比較的低温で高密度の不活
性ガスプラズマ(HDP:High Density Plasma )が形
成される。このプラズマ発生空間1内で発生したプラズ
マは,上記プラズマ処理空間2に拡散する。更に,RF
電源25を作動させると,プラズマ処理空間2にもカソ
ード24及びアノード4を介してRF電界が印加され,
容量結合(CCP:Charge Coupled Plasma )によるプ
ラズマ発生が行われ,供給口14から供給された反応性
ガスが励起・解離され,プラズマ処理空間2内に載置さ
れたウェハWは高密度プラズマより供給される不活性ガ
スのイオンと上記反応性ラジカルとのバランスによる反
応性イオンアシスト反応に基づきエッチング処理され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,従来では,
上記のとおり,上記ボルト7の頭部は,反応影響とプラ
ズマへの特異点影響を低減するためにSiのカバー15
で覆われた構造となっていた。この構造では,カバー1
5は真空雰囲気に曝されているため,冷却効率が悪く,
激しい温度上昇がなされ,時として500℃以上の温度
にまで昇温されることとなる。このカバー15の熱は,
輻射の形態にて伝播されるため,対向する位置に配され
たウェハなどの被処理物W上のレジスト部が局部的に焼
けたりする状況や,エッチング局部変動への影響などが
発生し易い。更に,上記カバー15の付根部分はプラズ
マが回り込み難く,バイアス印加しても局部的にデポ膜
が残り易い問題があった。更には,熱膨張・収縮により
上記カバー15自体の破損を引き起こしたり,上記ボル
ト7の締まりがきつくなり,その着脱が困難になる,と
いった機械的な構造問題を引き起こす場合があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり,その目的とするところは,アノードがボルトによ
ってロッド状構造物に対して固定されており,且つボル
トの頭部がSiのカバーで覆われていたというような従
来の構造に比して,被処理物に対向する部材の温度分布
の均一化を成し遂げ,従来の構造において発生しうる被
処理物の局部的な焼損や,被処理物のエッチング局部変
動等の諸問題の解消されたプラズマ処理装置を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,ベース構造物に,伝熱性のロッド状構造
物を嵌設し,上記ベース構造物の下方に電極部材が配設
されてなり,上記電極部材が容器の内壁の一部を構成
し,上記容器内部に所定のガスを導入し,上記電極部材
に高周波を印加して上記ガスより上記容器内部にプラズ
マを形成し,上記容器内部で且つ上記電極に対向する位
置に配された被処理物にプラズマ処理を施すプラズマ処
理装置において,上記ベース構造物と上記電極部材とに
埋設された連結部材にて上記ベース構造物と上記電極部
材とを連結し,且つ上記被処理物に対向する上記容器内
部の面を平坦に形成したことを特徴とするプラズマ処理
装置として構成されている。これにより,ベース構造物
と電極部材とを連結する連結部材が容器内部に突出する
ような形態にすることなく,被処理物に対向する容器内
部の面が平坦に形成されるため,被処理物に対向する面
上での局部的な熱上昇をなくし熱分布を均一化すること
ができるため,被処理物の局部的な焼損や,被処理物の
エッチング局部変動等といった問題を解消することが可
能となる。
【0008】更に,上記連結部材としては,少なくとも
ボルトとナットからなるものであって,上記電極部材と
上記ベース構造物とにそれぞれに穿設された孔に上記ボ
ルトと上記ナットを嵌挿させたうえ互いを締着してな
り,上記電極部材の上記孔の被処理物側の開口を塞ぐよ
う,上記電極部材に導電性部材を接着してなる構成とす
ることが望ましい。更に,上記ロッド状構造物と上記電
極部材との間に弾性部材を敷設してなる構成としてもよ
い。上記連結部材での締めつけの際に上記ロッド状構造
物と上記電極部材との間に発生する押圧力を調整し,こ
こでの不必要な機械的な応力を低減し,各部材の破損等
を防止することができる。また,上記の弾性部材は伝熱
性,導電性の兼ね備えたもの,あるいは伝熱性,導電性
を個々に有する複数個のものであり,上記電極部材への
RF電力の供給とその冷却を十分に行うことができる。
更に,上記連結部材に弾性部材を嵌挿してなる構成とし
てもよい。この構成により,上記連結部材での上記ベー
ス構造物,上記電極部材の締付力,ひいては上記ベース
構造物と上記電極部材との間の押圧力を調整可能とする
ことができ,上記連結部材での締めつけの際に上記ベー
ス構造物,上記電極部材,あるいは上記連結部材自体に
発生する不必要な機械的な応力を低減し,各部材の破損
等を防止するよう適宜調整することができる。更に,上
記ベース構造物の上方に,冷却流路が内設された冷却板
を敷設してなる構成としてもよい。冷却流路が内設され
た冷却板でもって,直接的に上記ベース構造物,あるい
は上記ロッド状構造物を冷却することができ,上記ベー
ス構造物,あるいは上記ロッド状構造物の冷却が促進さ
れ,ひいては上記電極部材の冷却が効率的に行われるこ
ととなる。更に,上記ロッド状構造物に,スリットを形
成してなる構成としてもよい。スリットの存在にて,上
記ロッド状構造物の伝熱の効率を低下させることなく,
この上記ロッド状構造物と誘導結合アンテナで発生する
誘導磁界が結合してしまう,いわゆる誘導結合ロスを低
減することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を
具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定す
る性格のものではない。ここに,図1は本発明の実施の
形態に係るプラズマ処理装置Z1の概略構成を示す縦断
面図,図2は図1における連結部材100近傍の拡大
図,図3は図1における伝熱ロッド32の拡大図であ
る。
【0010】本実施の形態に係るプラズマ処理装置Z1
は,図1に示すような概略構成を有する。このプラズマ
処理装置Z1のプラズマ処理装置としての基本構成は,
上記従来のプラズマ処理装置Z0とほぼ同様であるた
め,略同一の構成については同符号を付し,その説明は
省略する。以下,上記従来のプラズマ処理装置Z0との
相違部分を中心にその構成について詳述する。
【0011】本プラズマ処理装置Z1が従来のプラズマ
処理装置と異なるのは,図1,図2に示すように,ボル
ト7がプラズマ発生キャビティ3内とベース構造物31
に埋設され,被処理物Wの対向する部分には,従来には
あったボルト7のカバー15が取り除かれ,替わって平
坦なアノード4のみが配されるように構成されている点
である。更に,従来のプラズマ処理装置として,図4で
示したものはガスチャネル6の上面側に冷却板8が結合
されており,上記冷却板8とベース構造物31,伝熱ロ
ッド32との間にはガスチャネル6が介在しているが,
この上記ガスチャネル6と冷却板8の配置を上下逆と
し,本プラズマ処理装置Z1では,上記ベース構造物3
1,ひいては伝熱ロッド32の上方に,直接,冷却流路
が内設された冷却板8を敷設した構成としている。ま
た,従来のプラズマ処理装置として,図4で示したもの
は上記ボルト7によって上記ベース構造物31の上記伝
熱ロッド32に対して固定されているが,本プラズマ処
理装置Z1では,上記ボルト7によって上記ベース構造
物31自体に対して固定されている。
【0012】図2に示すように,電極部材である低導電
性Siのプラズマ発生キャビティ3は,下面側にボルト
用穴101が形成されており,ここにアルミ製の長玉状
の座102を挟み,長玉状のアルミ製ナット103が配
置される。また,その上記プラズマ発生キャビティ3の
上記ボルト用穴101に対向する位置のベース構造物3
1に,やはりボルト用穴104が形成されている。ボル
ト7はその上記ボルト用穴104のプラズマ発生キャビ
ティ3側とは反対方向の大径の開口から挿入され,その
先端がプラズマ発生キャビティ3の上記ボルト用穴10
1にまでさし込まれる状態にて,上記ナット103と締
結されることになる(また,締結後,閉塞部材107に
てボルト7の上方の開口は閉塞される)。尚,上記ナッ
ト103と上記ボルト用穴101との間隙にはポリイミ
ド性シート105が置かれ,ボルト連結での局部当たり
を吸収させてある。また,プラズマ発生キャビティ3の
被処理物Wに対向する平面には,プラズマ発生キャビテ
ィ3とほぼ同質の低導電性Siからなるアノード4を,
導電性接着材を配したポリイミド系耐熱接着材で接着し
ている。被処理物Wに対向する部材はアノード4という
こととなるが,その表面には従来のようなボルト7のカ
バー15も無く,被処理物Wに対向する容器内部の面は
平坦に構成されることとなる。また,これで,ベース構
造物31と電極部材であるプラズマ発生キャビティ3と
が連結して,更にプラズマ発生キャビティ3に接着され
たアノード4とともに,一体的に構成され,一括での着
脱が可能となる。そして,被処理物に対向する容器内部
の面が平坦に形成されるため,被処理物に対向する面上
での局部的な熱上昇をなくし熱分布を均一化することが
できるため,被処理物の局部的な焼損や,被処理物のエ
ッチング局部変動等といった従来の問題を解消すること
が可能となる。
【0013】また,図3に示すとおり,この伝熱ロッド
32の下面には伝熱特性の高いシリコーン伝熱ゴム10
8が貼付けられ,端の一部には電気伝導性が高い特殊シ
リコーンゴム109が取付けられている。これら,弾性
部材のシリコーン伝熱ゴム108,特殊シリコーンゴム
109の装着にて,多数ロッドの長さ精度などの機械精
度に依存するプラズマ発生キャビティ3と伝熱ロッド3
2の接触クリアランスのバラツキを吸収しうる。また,
上記シリコーン伝熱ゴム108の伝熱性,上記特殊シリ
コーンゴム109の導電性により,上記伝熱ロッド3
2,ひいてはその下方のプラズマ発生キャビティ3への
RF電力の供給とその冷却を十分に行うことができる。
以上の構造にて,プラズマ発生キャビティ3との熱伝達
とRF電気接触を確保しつつ,プラズマ発生キャビティ
3を取付けるボルト7をプラズマに接しないプラズマ発
生キャビティ3の,被対象物Wの位置する側との反対側
から挿入でき,着脱容易で,ボルト7のカバー15を排
したプラズマ発生キャビティ3構造が実現できた。加え
て,ベース構造物31とプラズマ発生キャビティ3を連
結するボルト7にメタルCリングや皿バネなどの歪み吸
収構造106を配することで,ベース構造物31・伝熱
ロッド32・プラズマ発生キャビティ3など(特にはベ
ース構造物31とプラズマ発生キャビティ3)の構造部
品の機械寸法上の精度バラツキを吸収し,単純にボルト
連結する場合に比べ,プラズマ発生キャビティ3のボル
ト7による締めつけや,真空排気での真空差圧荷重に対
する部分偏荷重を軽減し,各部材の破損,特には,脆性
材料である低電導性Siからなるプラズマ発生キャビテ
ィ3の破損を防止できる。更に,上記ベース構造物3
1,ひいては伝熱ロッド32の上方に,冷却流路が内設
された冷却板8を敷設してなる構成としているので,伝
熱ロッド32の直接的な冷却,ひいては上記プラズマ発
生キャビティ3の冷却が効率的に行われることとなる。
尚,この実施例のように,冷却板8に内設された冷却流
路に連通する冷却流路が伝熱ロッド32にも内設されて
なることが望ましい。一方,従来と同様,上記アンテナ
9からRF交番磁界が印加されると,同心円状の溝形状
に構成された上記プラズマ発生空間1内において,電子
が誘導結合しプラズマが形成される。ただし,このと
き,従来の構造での伝熱ロッド32においては,いわゆ
る誘導結合ロスを引き起こし,更に,伝熱ロッド32と
の部分的な結合はプラズマ不均一(伝熱ロッド32近傍
の誘導磁界が伝熱ロッド32との結合で部分浪費される
ことで伝熱ロッド32近傍のプラズマ密度が低下する)
を引き起こす。この影響を低減するために周状に分割配
置された伝熱ロッド32には部分的に(アンテナ9と直
角な方向に)スリットを設けることで伝熱ロッド32部
の誘導結合は低減され,よりプラズマの均一化が図られ
た。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように,本発明は,ベース
構造物に,伝熱性のロッド状構造物を嵌設し,上記ベー
ス構造物の下方に電極部材が配設されてなり,上記電極
部材が容器の内壁の一部を構成し,上記容器内部に所定
のガスを導入し,上記電極部材に高周波を印加して上記
ガスより上記容器内部にプラズマを形成し,上記容器内
部で且つ上記電極に対向する位置に配された被処理物に
プラズマ処理を施すプラズマ処理装置において,上記ベ
ース構造物と上記電極部材とに埋設された連結部材にて
上記ベース構造物と上記電極部材とを連結し,且つ上記
被処理物に対向する上記容器内部の面を平坦に形成した
ことを特徴とするプラズマ処理装置として構成されてい
る。これにより,ベース構造物と電極部材とを連結する
連結部材が容器内部に突出するような形態にすることな
く,被処理物に対向する容器内部の面が平坦に形成され
るため,被処理物に対向する面上での局部的な熱上昇を
なくし熱分布を均一化することができるため,被処理物
の局部的な焼損や,被処理物のエッチング局部変動等と
いった問題を解消することが可能となる。
【0015】更に,上記連結部材としては,少なくとも
ボルトとナットからなるものであって,上記電極部材と
上記ベース構造物とにそれぞれに穿設された孔に上記ボ
ルトと上記ナットを嵌挿させたうえ互いを締着してな
り,上記電極部材の上記孔の被処理物側の開口を塞ぐよ
う,上記電極部材に導電性部材を接着してなる構成とす
ることが望ましい。更に,上記ロッド状構造物と上記電
極部材との間に弾性部材を敷設してなる構成としてもよ
い。上記連結部材での締めつけの際に上記ベース構造物
と上記電極部材との間に発生する押圧力を調整し,ここ
での不必要な機械的な応力を低減し,各部材の破損等を
防止することができる。また,上記の弾性部材は伝熱
性,導電性の兼ね備えたもの,あるいは伝熱性,導電性
を個々に有する複数個のものであり,上記電極部材への
RF電力の供給とその冷却を十分に行うことができる。
更に,上記連結部材に弾性部材を嵌挿してなる構成とし
てもよい。この構成により,上記連結部材での上記ベー
ス構造物,上記電極部材の締付力,ひいては上記ベース
構造物と上記電極部材との間の押圧力を調整可能とする
ことができ,上記連結部材での締めつけの際に上記ベー
ス構造物,上記電極部材,あるいは上記連結部材自体に
発生する不必要な機械的な応力を低減し,各部材の破損
等を防止するよう適宜調整することができる。更に,上
記ベース構造物の上方に,冷却流路が内設された冷却板
を敷設してなる構成としてもよい。冷却流路が内設され
た冷却板でもって,直接的に上記ベース構造物,あるい
は上記ロッド状構造物を冷却することができ,上記ベー
ス構造物,あるいは上記ロッド状構造物の冷却が促進さ
れ,ひいては上記電極部材の冷却が効率的に行われるこ
ととなる。更に,上記ロッド状構造物に,スリットを形
成してなる構成としてもよい。スリットの存在にて,上
記ロッド状構造物の伝熱の効率を低下させることなく,
この上記ロッド状構造物と誘導結合アンテナで発生する
誘導磁界が結合してしまう,いわゆる誘導結合ロスを低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置
Z1の概略構成を示す縦断面図。
【図2】 図1における連結部材100近傍の拡大図。
【図3】 図1における伝熱ロッド32の拡大図。
【図4】 従来技術に係るプラズマ処理装置Z0の概略
構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
4…アノード電極 21…チャンバ 22…ルーフベース 51…温度調節ユニット 51a…突出部 54…絶縁部材 56…ヒータ 71…大気圧空間 100…連結部材 101…ボルト用穴 102…座 103…ナット 104…ボルト用穴 105…ポリイミド性シート 106…歪み吸収構造 107…閉塞部材 108…シリコーン伝熱ゴム 109…特殊シリコーンゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G075 AA30 AA63 BC06 BD14 CA03 CA25 CA62 CA63 EA05 EB41 EE23 FC11 5F004 AA01 BA20 BB13 BB28 BB29 CA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース構造物に,伝熱性のロッド状構造
    物を嵌設し,上記ベース構造物の下方に電極部材が配設
    されてなり,上記電極部材が容器の内壁の一部を構成
    し,上記容器内部に所定のガスを導入し,上記電極部材
    に高周波を印加して上記ガスより上記容器内部にプラズ
    マを形成し,上記容器内部で且つ上記電極に対向する位
    置に配された被処理物にプラズマ処理を施すプラズマ処
    理装置において,上記ベース構造物と上記電極部材とに
    埋設された連結部材にて上記ベース構造物と上記電極部
    材とを連結し,且つ上記被処理物に対向する上記容器内
    部の面を平坦に形成したことを特徴とするプラズマ処理
    装置。
  2. 【請求項2】 上記連結部材が少なくともボルトとナッ
    トからなるものであって,上記電極部材と上記ベース構
    造物とにそれぞれに穿設された孔に上記ボルトと上記ナ
    ットを嵌挿させたうえ互いを締着してなり,上記電極部
    材の上記孔の被処理物側の開口を塞ぐよう,上記電極部
    材に導電性部材を接着してなる請求項1記載のプラズマ
    処理装置。
  3. 【請求項3】 上記ロッド状構造物と上記電極部材との
    間に弾性部材を敷設してなる請求項1又は2記載のプラ
    ズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 上記連結部材に弾性部材を嵌挿してなる
    請求項1乃至3記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 上記ベース構造物の上方に,冷却流路が
    内設された冷却板を敷設してなる請求項1乃至4記載の
    プラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 上記ロッド状構造物に,スリットを形成
    してなる請求項1乃至5記載のプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009239067A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Tokyo Electron Ltd 結合部材およびプラズマ処理装置
JP2011501412A (ja) * 2007-10-12 2011-01-06 ラム リサーチ コーポレーション シャワーヘッド電極アセンブリ及びそれを組み入れたプラズマ処理チャンバ

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