JP2001242723A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001242723A
JP2001242723A JP2000056286A JP2000056286A JP2001242723A JP 2001242723 A JP2001242723 A JP 2001242723A JP 2000056286 A JP2000056286 A JP 2000056286A JP 2000056286 A JP2000056286 A JP 2000056286A JP 2001242723 A JP2001242723 A JP 2001242723A
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forming apparatus
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Satoru Koyama
悟 小山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写電流検出回路の数を減らし、転写電流検
出用の束線およびA/Dポート数を削減して、転写制御
に要する機器を安価にした画像形成装置を提供すること
である。 【解決手段】 イエロー、マゼンタ、シアンの転写バイ
アス回路63a、63b、63cに接続した3色共通の
転写電流検出器64aと、ブラックの転写バイアス回路
63dのみに接続したブラック専用の転写電流検出器6
4aとを設けた。検出器64a、64dはオペアンプを
用いて構成され、グラウンドに接地される。ブラックの
転写電流Itrdは検出器64dにより検出する。また、
たとえばイエローの転写バイアス回路63aのみを出力
すると、そのときの転写電流Itreはほとんどイエロー
の負荷62aに流れ込むので、検出器64aによりイエ
ローの転写電流Itraを電流Itreとして検出できる。
マゼンタ、シアンの転写電流Itrb、Itrcも同様であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式等を
利用した画像形成装置に関し、特に各色の画像形成部に
おける転写電流検出制御に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に、従来の画像形成装置としてタン
デムタイプのレーザービームプリンタを示す。本プリン
タは、複数のローラに掛け回された転写ベルト20に沿
って、イエロー画像(Y)、マゼンタ画像(M)、シア
ン画像(C)、ブラック画像(K)の各色ごとに画像形
成部を設けている。
【0003】それぞれの画像形成部は、感光ドラム18
(18a、18b、18c、18d)、感光ドラムを一
様に帯電する一二次帯電器16(16a、16b、16
c、16d)、感光ドラム上にレーザ光13(13a、
13b、13c、13d)により潜像を形成するスキャ
ナユニット11(11a、11b、11c、11d)、
潜像を現像してトナー像として可視化する現像器14
(14a、14b、14c、14d)、トナー像を転写
紙に転写する転写器(転写ローラ)19(19a、19
b、19c、19d)、感光ドラム上の転写残りのトナ
ーを除去するクリーナ15(15a、15b、15c、
15d)等を有する。
【0004】図9は、スキャナユニット11の部分を示
す斜視図である。図9において、符号101は画像信号
(VDO信号)で、スキャナユニット11内のレーザー
ユニット102に入力され、レーザーユニット102に
よりオンオフ変調されたレーザービーム13が発生され
る。このレーザービーム13は、スキャナモータ104
で定常回転される回転多面鏡(ポリゴンミラー)105
により偏向され、偏向されたレーザービーム13が結合
レンズ106により被走査面である感光ドラム18上に
焦点を結び、感光ドラム18上を水平走査(主走査方向
への走査)され、感光ドラム18上に潜像が形成され
る。
【0005】図9において符号109はビーム検出口
で、回転多面鏡105からのレーザービーム13をスリ
ット状の検出口109から取り入れ、それに続く光ファ
イバφ110内を通って光電変換素子111に導く。光
電変換素子111によりレーザービームは電気信号に変
換され、増幅回路(図示せず)により増幅された後、水
平同期信号となる。
【0006】図9において符号Pは転写材である転写紙
で、転写紙Pは図8のカセット22から給紙される。給
紙された転写紙は、画像形成部とタイミングをとるため
にレジストローラ21で待機する。レジストローラ21
の近傍には、その上流側に給紙された転写紙の先端を検
知する第1レジストセンサ24が、下流側に転写紙を転
写ベルト20に吸着する吸着ローラ29が設けてある。
【0007】画像形成部を制御する画像形成制御部は、
第1レジストセンサ24の検出結果により、転写紙の先
端がレジストローラ21に到達したタイミングを検知
し、1色目(図の例ではイエロー)のトナー像を感光ド
ラム18a上に形成させるとともに、定着器23のヒー
タ(図示しない)の温度を所定値になるように制御す
る。
【0008】レジストローラ21で待機した転写紙は、
第1レジストセンサ24の検出結果と画像形成プロセス
のタイミングをとって、各色の画像形成部を貫通するよ
うに配置された転写ベルト20に供給され、吸着ローラ
29の軸に吸着バイアスを印加することにより、転写紙
が転写ベルト20に静電吸着して保持される。保持され
た転写紙は転写ベルト20により感光ドラム18aに搬
送され、転写バイアスを印加した転写ローラ19aによ
り1色目のトナー像が転写紙上に転写される。
【0009】同様に、2色目(図の例ではマゼンタ)の
トナー像は、第2レジストセンサ25の検出結果と2色
目の画像形成プロセスのタイミングをとって、転写ベル
ト20により搬送される転写紙上に1色目のトナー像上
から重畳転写される。以下同様に、3色目(図の例では
シアン)のトナー像が、第3レジストセンサ26の検出
結果をもとに、4色目(図の例ではブラック)のトナー
像が、第4レジストセンサ27の検出結果をもとに、そ
れぞれの画像形成プロセスとのタイミングをとって、転
写紙上に順次重畳転写される。
【0010】4色のトナー像が転写された転写紙は、ハ
ロゲンヒータを内蔵した定着器23によりトナー像が溶
融定着された後、画像形成装置の機外に排出される。
【0011】図10、13を基に転写バイアスについて
説明する。図10は転写バイアスの配線系の模式図、図
11は各画像形成部の配線系の模式図である。
【0012】図10において、符号63(63a〜63
d)は転写バイアス回路であり、転写バイアス(転写電
圧)を発生する高圧電源回路からなる。転写バイアス回
路63から出力された転写バイアスを転写ローラ19
(19a〜19d)の軸に印加することにより、感光ド
ラム18(18a〜18d)上に形成されたトナー像が
転写ベルト20上に保持された転写紙に転写される。
【0013】転写バイアスは、負極性に帯電するトナー
を利用した画像形成装置では、一般に正極性の高電圧が
用いられており、転写電圧は1色目よりも2色目を、2
色目よりも3色目を、3色目よりも4色目を大きくす
る。
【0014】図10の転写電流検出器(検出回路)64
(64a〜64d)は、転写殿バイアス回路63(63
a〜63d)から転写バイアスを出力した際に、転写手
段の転写ローラ19(19a〜19d)に流れる、つま
り負荷62(62a〜62d)に流れる転写電流Itr
(Itra〜Itrd)を検出するものである。負荷62
は、図11に示すように、転写ローラ19、転写ベルト
20、図示しない転写紙および感光ドラム18からな
る。
【0015】転写電流Itrは、図11に示すように、転
写バイアス回路63から転写バイアス回路63→転写ロ
ーラ軸→転写ローラ19→転写ベルト20→転写紙→感
光ドラム18a→感光ドラム軸→グランドの順の経路で
流れる。したがって、転写バイアス回路63とグラウン
ドとの間の電流検出器64により転写電流Itrが検出す
ることができる。
【0016】なお、本発明では、転写手段の語は、転写
ローラ19のみならず転写バイアス回路63を含めた概
念で使用している。
【0017】図12はオペアンプ(OPアンプ)34を
利用した転写電流検出回路64の構成図である。転写電
流Itrは、転写電流検出回路64aのOPアンプ34の
グランドから出力端子、保護抵抗36、抵抗32と図中
矢印のように流れる。OPアンプ34の+端子はインピ
ーダンス整合用抵抗35によりグランドに接続されてい
る。OPアンプ34の+端子と−端子はイマジナリーシ
ョートであるから、−端子もグランドと考えることがで
きる。転写電流Itrが流れると、このOPアンプの−端
子の仮想グランドを基準にViの電圧が生じる。この電
圧Viは抵抗32の値をRとおくと、次式で表される。
【0018】Vi≒Itr×R すなわち、転写電流検出回路64は転写電流Itrの大き
さを電圧レベルに変換して、出力信号S1として上記の
電圧Viを出力する。
【0019】転写電流Itrは、上記のように、転写電流
検出回路64で検出して電圧信号S1に変換した後、図
10に示すように、画像形成を制御するエンジンコント
ローラ(図示せず)上のCPU61(51a〜51d)
のA/Dポートへ送信される。CPU61は電圧信号S
1(S1a〜S1d)や環境情報、寿命情報等を基に制
御信号S2(S2a〜S2d)を出力して、転写バイア
ス回路63の出力電圧等をコントロールする。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、タン
デムタイプの画像形成装置の場合、従来、4つの画像形
成部の転写バイアス回路ごとに、それぞれ転写電流検出
回路を設けて、各画像形成部の転写電流を検出してい
た。
【0021】このため、転写電流検出回路64が4つ必
要であり、CPUのA/Dポートも4つ必要であった。
またそれにともない束線の数も少なくできなかった。一
般にA/DポートはCPUに数個しか割り当てられてお
らず、他のユニットでA/Dポートを使用することを考
えると、転写電流検出用のA/Dポートを削減する必要
があった。
【0022】本発明の目的は、転写電流検出回路の数を
減らし、転写電流検出用の束線およびA/Dポート数を
削減して、転写制御に要する機器を安価にした画像形成
装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
複数の像担持体と、前記複数の像担持体のそれぞれに色
の異なるトナー像を形成する複数の画像形成手段と、前
記複数の像担持体に転写材を順次搬送する転写材搬送手
段と、前記複数の像担持体上に形成された複数色のトナ
ー像を、転写電圧の印加により前記搬送された転写材上
に重ね合わせて転写する複数の転写手段とを備えた画像
形成装置において、前記複数の転写手段の数n(2≦n
の整数)よりも少ない数の転写電流検出手段を設け、前
記転写電流検出手段により前記複数の転写手段の各々に
流れる転写電流を検出することを特徴とする画像形成装
置である。
【0024】本発明によれば、前記転写手段に流れる転
写電流は、前記転写手段、搬送手段、像担持体およびグ
ラウンドの順の経路に流れる転写電流である。前記転写
電流検出手段は、オペアンプを利用した転写電流を電圧
に変換する電流/電圧変換回路である。前記転写手段
は、転写電圧を出力する高圧電源回路を備える。前記転
写材搬送手段は、転写材を静電吸着により担持して搬送
するベルトを備えて構成される。前記転写電流検出手段
の検出結果をもとに、前記転写手段の高圧電源回路を制
御する制御手段を備える。
【0025】また、前記複数の像担持体として第1〜第
4の4つの像担持体を備え、これに対応して前記複数の
転写手段として第1〜第4の4つの転写手段を備える。
前記転写電流検出手段を2つ備え、その第1の転写電流
検出手段は前記第1〜第4の転写手段のうちの1つの転
写手段に流れる転写電流を検出し、第2の転写電流検出
手段は残りの3つの転写手段に流れる転写電流を順次検
出する。前記3つの転写手段の高圧電源回路として共通
の1つの高圧電源回路を使用する。前記1つの転写手段
はブラックのトナー像を転写し、前記の残りの3つの転
写手段はイエロー、マゼンタ、シアンのトナー像を転写
する。また前記転写電流検出手段を1つ備え、前記第1
〜第4の転写手段に流れる転写電流を順次検出する。前
記転写手段を介して転写電圧とは逆極性の電圧を印加す
る高圧電源回路を有する。
【0026】また本発明は、複数の像担持体と、中間転
写体と、前記複数の像担持体のそれぞれに色の異なるト
ナー像を形成する複数の画像形成手段と、前記複数の像
担持体上に形成された複数色のトナー像を、転写電圧の
印加により前記中間転写体上に重ね合わせて転写する複
数の転写手段とを備え、前記中間転写体上の複数色のト
ナー像は転写材に一括転写される画像形成装置におい
て、前記複数の転写手段の数n(2≦nの整数)よりも
少ない数の転写電流検出手段を設け、前記転写電流検出
手段により前記複数の転写手段の各々に流れる転写電流
を検出することを特徴とする画像形成装置である。本発
明において、前記中間転写体はベルトまたはドラム状に
形成される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0028】実施例1 図1は、本発明の画像形成装置の一実施例における転写
バイアス配線系を示す模式図である。
【0029】本発明は、転写電流検出回路(検出器)の
数を削減し、削減した数の検出回路で全画像形成部の各
々に流れる転写電流を検出するようにしたことが大きな
特徴である。本発明の画像形成装置のその他の構成およ
び作用は、図8に示した従来の画像形成装置と基本的に
同じなので、以下、必要に応じて図8等を使用する。
【0030】本実施例における転写電流の検出法につい
て説明する。
【0031】図1において、転写バイアス回路63(6
3a、63b、63c、63d)は、図8の感光ドラム
18(18a、18b、18c、18d)上に形成され
たトナー像を転写ベルト20上の図示しない転写紙に転
写するために、転写バイアスを発生して、転写ローラ1
9(19a、19b、19c、19d)の軸に印加す
る。
【0032】転写バイアスは、負極性に帯電するトナー
を利用した画像形成装置では、一般に正極性の高電圧が
用いられており、転写電圧は1色目よりも2色目を、2
色目よりも3色目を、3色目よりも4色目を大きく設定
する。
【0033】本実施例によれば、転写電流検出器は、イ
エロー、マゼンタ、シアン3色用の共通の転写電流検出
器64aと、ブラック用の専用の転写電流検出器64a
とを設けてある。3色用の転写電流検出器64aは、イ
エロー、マゼンタ、シアンの転写バイアス回路63a、
63b、63cに接続され、ブラック用の転写電流検出
器64dはブラックの転写バイアス回路63dのみに接
続されており、また電流検出器64a、64dはグラウ
ンドに接地されている。
【0034】これら転写電流検出器64a、64dは、
先の図12に示すように、オペアンプ(OPアンプ)3
4を利用して転写電流検出回路を構成されている。記述
したように、転写電流Itrが、OPアンプ34のグラン
ドから出力端子、保護抵抗36、抵抗32と図中矢印の
ように流れると、抵抗32の値をRとして、OPアンプ
の−端子の仮想グランドを基準に電圧Viが、 Vi≒Itr×R のように生じ、転写電流検出回路64は、転写電流Itr
の大きさを電圧レベルに変換して、電圧Viの出力信号
S1を出力する。
【0035】さて、ブラック用の転写バイアス回路63
dを出力すると、転写手段の転写ローラ19d、つまり
負荷62dに転写電流Itrdが流れる。ブラックの転写
電流Itrdは、先の図11に示したのと同様に、転写バ
イアス回路63dから負荷62dに、転写バイアス回路
63d→転写ローラ軸→転写ローラ19d→転写ベルト
20→転写紙→感光ドラム18d→感光ドラム軸→グラ
ンドの順の経路で流れる。この転写電流Itrdは、転写
バイアス回路63dにグラウンドとの間で接続された電
流検出器64dにより検出される。
【0036】また3色用の転写バイアス回路63a〜6
3cにおいて、イエローの転写バイアス回路63aのみ
を出力すると、転写電流Itreは、ほとんどイエローの
負荷62aに流れ込む。すなわち、転写電流Itreはそ
の大部分が、転写バイアス回路63a→転写ローラ軸→
転写ローラ19a→転写ベルト20→転写紙→感光ドラ
ム18a→感光ドラム軸→グランドの順の経路で流れ
る。したがって転写電流Itreはイエロー用の転写電流
Itraはとほぼ等しくなる。このため、転写バイアス回
路63a〜63cにグラウンドとの間で接続された電流
検出器64aにより、転写電流Itraを電流Itreとし
て検出することができる。
【0037】同様に、マゼンタの転写バイアス回路63
bのみを出力すると、転写電流Itreは、ほとんどがマ
ゼンタの負荷62bに流れ込み、そのときの転写電流I
trは、マゼンタ用の転写電流Itrbはとほぼ等しくな
る。シアンの転写バイアス回路63cのみを出力する
と、転写電流Itrは、ほとんどがシアンの負荷62cに
流れ込み、そのときの転写電流Itreは、シアン用の転
写電流Itrcはとほぼ等しくなる。したがって電流検出
器64aにより転写電流Itrb、ItrcをそれぞれItr
eとして検出することができる。
【0038】本実施例の場合、イエロー、マゼンタ、シ
アンの転写電流を同時には検出できないため、図2のフ
ローチャートに示すように、イエロー、マゼンタ、シア
ンの転写バイアス(転写電圧)を順々に出力して、その
転写電流を順次検出していく。
【0039】本実施例のような構成は、モノクロモード
(ブラックのみ使用)が設定された機器の場合、ブラッ
クの画像形成部の使用頻度が比較的多くなるため、感光
ドラムの寿命劣化(抵抗値変化が生じる)等による転写
電流の変動を常時モニタしたいときには有効である。
【0040】転写電流Itre(Itra〜Itrc)、Itr
dは、上記したようにして、転写電流検出回路64a、
64dで検出して電圧信号S1e、S1dに変換した
後、図1に示すように、画像形成を制御するエンジンコ
ントローラ(図示せず)上のCPU61のA/Dポート
へ送信される。CPU61は電圧信号S1(S1e、S
1d)を基に転写電流値を演算する。またCPU61は
演算した転写電流値や環境センサ(図示せず)による環
境情報やメモリ(図示せず)等の寿命情報等を基に、制
御信号S2(S2e、S2d)を出力して、転写バイア
ス回路63の出力電圧等をコントロールする。
【0041】本実施例では、従来可能であった4色の転
写電流を同時にモニタすることができなくなることがデ
メリットとなる。しかし、転写電流の検出タイミングが
電源投入時や所定の印字枚数後ごと等、予め限られてい
る画像形成装置の場合には、実用上問題にならない。
【0042】またカラー用の3色の画像形成部(転写手
段)に流れる転写電流Itra〜Itrcに大きな差がない
場合や、3色の転写電流に差があっても転写バイアス制
御にほとんど影響がない場合は、3色の転写バイアスを
同時に印加し、3色分の転写電流を同時に検出してもか
まわない。
【0043】さらにこの場合、カラー3色の転写バイア
スが同一で問題がないときには、図3に示すように、3
色用に1つのたとえば転写バイアス回路63aだけを設
けるようにすることができる。
【0044】以上のように、本実施例によれば、4つの
電流検出器を設けることなく、2つの電流検出器で4色
分の転写電流を検出して、転写制御に供することがで
き、また転写電流検出用の束線およびA/Dポート数も
削減できる。したがって転写制御に要する機器が安価に
なる。
【0045】実施例2 図4は、本発明の他の実施例における転写バイアスの配
線系の模式図、図5は、本実施例での転写電流検出法を
示すフローチャートである。
【0046】本実施例では、4色の転写電流を1つの転
写電流検出器64を用いて順次検出するようにした。転
写電流検出器64は、図のように、各色の転写バイアス
回路64a〜64dに接続されている。各色の転写手
段、つまり負荷62a〜62dに流れる転写電流Itra
〜Itrdを同時に検出することはできないので、順次検
出していく。
【0047】転写バイアス回路63a〜63cにグラウ
ンドとの間で接続された電流検出器64aにより、転写
電流Itraを電流Itrとして検出することができる。
【0048】図5に示すように、たとえばイエローの転
写バイアス回路64aのみを出力し、そのとき流れる転
写電流Itrのほとんどがイエローの転写手段に流れ込む
ので、その転写電流Itrを電流検出器64で測定するこ
とにより、イエローの転写手段に流れる転写電流Itra
をItrとして検出する。このときの電流検出器64の出
力信号S1により、CPU61はイエローの転写電流I
traの値を演算により求めることができる。
【0049】同様に、マゼンタ、シアン、ブラックの転
写バイアス回路64b、64c、64cをそれぞれ単独
に出力し、それぞれの転写手段に流れる転写電流Itr
b、Itrc、Itrdを電流検出器64で測定することに
より、転写電流Itrb、Itrc、Itrdをそのとき流れ
る電流Itrとして検出する。
【0050】本実施例では、実施例1と同様、従来可能
であった4色の転写電流を同時にモニタすることができ
なくなるが、しかし、転写電流の検出タイミングが電源
投入時や所定の印字枚数後ごと等、予め限られている画
像形成装置の場合には、実用上問題にならない。
【0051】また4色の画像形成部に流れる転写電流I
tra〜Itrdに大きな差がない場合や、4色の転写電流
に差があっても転写バイアス制御にほとんど影響がない
場合は、4色の転写バイアスを同時に印加し、4色分の
転写電流を同時に検出してもかまわない。
【0052】以上のように、本実施例では、1つの転写
電流検出器で4色分の転写電流を検出することができ、
実施例1よりも転写電流検出器をさらに減らすことがで
きる。
【0053】実施例3 図6は、本発明のさらに他の実施例における転写バイア
スの配線系の模式図である。
【0054】本実施例は、図4の転写バイアス配線にお
いて、転写バイアス回路63a〜63dと転写電流検出
器64との間に転写の逆バイアス回路65が介挿されて
いる。図6では転写バイアス回路63a〜63dに出力
抵抗を図示してあるが、転写バイアス回路63a〜63
dは図4に示したものと実質的に同一である。図6にお
いて図4に付した符号と同一の符号は同一のようを示
す。
【0055】この転写の逆バイアス回路65は、ジャム
等により図8の転写ベルト20上に付着したトナーをク
リーニングしやすくするために、転写バイアスとは逆極
性の電圧、本例では、正極性の転写バイアスとは逆極性
の負電圧を出力するようになっている。
【0056】転写の逆バイアス回路65はつぎのように
使用する。ジャムを解除して画像形成装置を再起動後、
CPU61により転写バイアス回路63a〜63dをO
FFし、逆バイアス回路65にON信号S3を送信す
る。逆バイアス回路65はこれによりが起動して、転写
と逆極性の負のバイアスを発生し、各色の転写バイアス
回路63a〜63dの出力抵抗を介して、それぞれの転
写ローラ19の軸に供給する。転写ベルト上に付着した
トナーは、本例では負に帯電しているため、転写ローラ
に負のバイアスを印加すると、トナーは転写ベルトから
離れる方向の力を受ける。したがって、このとき転写ベ
ルト20にクリーニング用のブレード(図示せず)等を
当接しておけば、ベルトの回転駆動にともなって付着ト
ナーを比較的容易に掻き落とすことができる。
【0057】この逆バイアス回路65はクリーニング時
以外はOFFになっており、転写バイアス発生回路63
(63a〜63d)を出力したときに流れる転写電流I
trは、図に示すように、転写電流検出器64と逆バイア
ス回路65の出力抵抗を流れ、電流検出器64によって
検出される。
【0058】本実施例における転写電流検出法は実施例
2と同様であり、図5のフローチャートと同じ手順で検
出される。
【0059】本実施例でも、実施例1〜2と同様、従来
可能であった4色の転写電流を同時にモニタすることが
できなくなるが、しかし、転写電流の検出タイミングが
電源投入時や所定の印字枚数後ごと等、予め限られてい
る画像形成装置の場合には、実用上問題にならない。
【0060】また同様に、4色の転写電流Itra〜Itr
dに大きな差がない場合や、4色の転写電流に差があっ
ても転写バイアス制御にほとんど影響がない場合は、4
色の転写バイアスを印加し、同時に4色分転写電流を検
出してもかまわない。
【0061】本実施例では、さらに、電流検出器64の
電流−電圧変換極性を逆にしておけば、転写バイアス回
路63a〜63dをすべてOFFにし、転写逆バイアス
回路65をONにすることで、同時に4色分の転写電流
の検出も可能である。
【0062】以上のように、本実施例によれば、転写バ
イアス系に転写の逆バイアス回路を組み込んだ画像形成
装置でも、電流検出器を1つに削減して、4色分の転写
電流を検出することができる。
【0063】実施例4 図7は、本発明の画像形成装置のさらに他の実施例を示
す構成図である。
【0064】本実施例の画像形成装置は、中間転写体と
して複数のローに掛け回された中間転写ベルト30を備
え、その中間転写ベルト30に沿って、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック
(K)の各色ごとの画像形成部が設置されている。各画
像形成部の基本構成は、図8に示した従来の画像形成装
置と同様であるので詳しい説明は省略する。図7におい
て図8に付した符号と同一の符号は同一の部材を示す。
【0065】画像形成部を制御する画像形成制御部は、
図示しないホストコンピュータからの印字信号を受ける
と、1色目(図の例ではイエロー)のトナー像を感光ド
ラム18a上に形成開始するとともに、定着器23のヒ
ータを所定の温度に制御する。
【0066】1色目の画像形成時に、1色目の感光ドラ
ム18aのみが各画像形成部を貫通する中間転写ベルト
30に当接する。中間転写ベルト30は感光ドラムの回
転とともに回転駆動されており、感光ドラム18aと当
接した1次転写部の中間転写ベルト30の裏面に配置さ
れた1次転写ローラ39aに、1次転写バイアスが印加
されると、中間転写ベルトの基準位置を基に、感光ドラ
ム1a上に形成された1色目のトナー像が中間転写ベル
ト上に転写されていく。
【0067】本発明によれば、各画像形成部の1次転写
手段は、1次転写ローラ39(39a〜39d)および
図示しないその転写バイアス電源を含んで構成される。
【0068】同様に、2色目(図の例ではマゼンタ)の
画像形成時、中間転写ベルトに2色目の感光ドラム18
bのみが当接し、中間転写ベルトの基準位置を基に、感
光ドラム18b上のマゼンタトナー像が中間転写ベルト
上に1色目のトナー像の上から重畳転写される。以降同
様に、感光ドラム18c、感光ドラム18dがそれぞれ
中間転写ベルト30に当接し、感光ドラム18a上に形
成した3色目のトナー像(図の例ではシアン)、感光ド
ラム18d上に形成した4色目のトナー像(図の例では
ブラック)を、中間転写ベルト30上に順次重畳転写す
る。
【0069】中間転写ベルト30上に重畳転写された4
色のトナー像は、中間転写ベルト30と2次転写ローラ
26とが対向した2次転写部に搬送された転写紙に、2
次転写ローラ26により一括して2次転写される。この
2次転写ローラ26は、画像形成時には中間転写ベルト
30から離間した位置に退避している。
【0070】転写紙は、転写材カセット22から2次転
写部に向けて搬送され、レジストローラ21で一旦待機
される。レジストローラ21の近傍には、給紙された転
写紙の先端を検知するレジストセンサ24が設けてあ
る。レジストローラ21で待機した転写紙は、レジスト
センサ24の検出結果と画像形成プロセスとのタイミン
グを取って2次転写部に搬送される。これと同時に2次
転写ローラ26が中間転写ベルト30に当接し、2次転
写ローラに2次転写バイアスが印加されると、中間転写
ベルト上の4色のトナー像が転写紙上に一括して転写さ
れる。
【0071】4色のトナー像が転写された転写紙は、ハ
ロゲンヒータ内臓の定着器23により溶融定着され、画
像形成装置の機外に排出される。
【0072】本実施例では、このような中間転写ベルト
30を用いたタンデムタイプの画像形成装置において、
各色ごとの1次転写手段は、実施例1、2または3で述
べた転写バイアス配線系を採用し、転写電流を検出して
いる。したがって、同様に安価な機器構成で1次転写電
流を検出することができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
転写電流検出回路の数を減らし、転写電流検出用の束線
およびA/Dポート数を削減して、転写制御に要する機
器を安価にした画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例における転写
バイアスの配線系を示す模式図である。
【図2】図1の実施例における3色の転写電流検出法を
示すフローチャートである。
【図3】図1の実施例の変形例に係る転写バイアスの配
線系を示す模式図である。
【図4】本発明の他の実施例における転写バイアスの配
線系を示す模式図である。
【図5】図4の実施例における転写電流検出法を示すフ
ローチャートである。
【図6】本発明のさらに他の実施例における転写バイア
スの配線系を示す模式図である。
【図7】本発明の画像形成装置のさらに他の実施例を示
す構成図である。
【図8】従来の画像形成装置を示す概略図である。
【図9】図8の画像形成装置のスキャナユニットの部分
を示す斜視図である。
【図10】図8の画像形成装置の転写バイアスの配線系
を示す模式図である。
【図11】各画像形成部の配線系を示す模式図である。
【図12】図10の配線系に接続された電流検出器を示
す構成図である。
【符号の説明】
18a〜18d 感光ドラム 19a〜19d 転写ローラ 20 転写ベルト 30 中間転写ベルト 39a〜39d 1次転写ローラ 61 CPU 62a〜62d 負荷 63a〜63d 転写バイアス回路 64a〜64d 転写電流検出器(回路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/01 114 G03G 15/01 114A 21/14 21/00 372 Fターム(参考) 2H027 DA01 DE05 DE07 DE10 EA03 EA15 EA18 EB04 EC06 EC07 EC09 EC20 ED15 ED16 ED24 EE07 EE10 EF06 ZA01 ZA08 2H030 AA05 AB02 AD05 AD17 AD19 BB02 BB23 BB42 BB44 BB46 BB54 2H032 AA05 AA15 BA09 BA18 BA23 CA02 CA13 9A001 BB06 HH31 HH34 KK42

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の像担持体と、前記複数の像担持体
    のそれぞれに色の異なるトナー像を形成する複数の画像
    形成手段と、前記複数の像担持体に転写材を順次搬送す
    る転写材搬送手段と、前記複数の像担持体上に形成され
    た複数色のトナー像を、転写電圧の印加により前記搬送
    された転写材上に重ね合わせて転写する複数の転写手段
    とを備えた画像形成装置において、 前記複数の転写手段の数n(2≦nの整数)よりも少な
    い数の転写電流検出手段を設け、前記転写電流検出手段
    により前記複数の転写手段の各々に流れる転写電流を検
    出することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写手段に流れる転写電流は、前記
    転写手段、搬送手段、像担持体およびグラウンドの順の
    経路に流れる転写電流である請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写電流検出手段は、オペアンプを
    利用した転写電流を電圧に変換する電流/電圧変換回路
    である請求項1また2の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写手段は、転写電圧を出力する高
    圧電源回路を備える請求項1〜3のいずれかの項に記載
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記転写材搬送手段は、転写材を静電吸
    着により担持して搬送するベルトを備えて構成される請
    求項1〜4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記転写電流検出手段の検出結果をもと
    に、前記転写手段の高圧電源回路を制御する制御手段を
    備える請求項1〜5のいずれかの項に記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記複数の像担持体として第1〜第4の
    4つの像担持体を備え、これに対応して前記複数の転写
    手段として第1〜第4の4つの転写手段を備える請求項
    1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記転写電流検出手段を2つ備え、その
    第1の転写電流検出手段は前記第1〜第4の転写手段の
    うちの1つの転写手段に流れる転写電流を検出し、第2
    の転写電流検出手段は残りの3つの転写手段に流れる転
    写電流を順次検出する請求項1〜7のいずれかの項に記
    載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記3つの転写手段の高圧電源回路とし
    て共通の1つの高圧電源回路を使用する請求項8の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】 前記1つの転写手段はブラックのトナ
    ー像を転写し、前記の残りの3つの転写手段はイエロ
    ー、マゼンタ、シアンのトナー像を転写する請求項8ま
    たは9の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記転写電流検出手段を1つ備え、前
    記第1〜第4の転写手段に流れる転写電流を順次検出す
    る請求項1〜8のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記転写手段を介して転写電圧とは逆
    極性の電圧を印加する高圧電源回路を有する請求項11
    の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 複数の像担持体と、中間転写体と、前
    記複数の像担持体のそれぞれに色の異なるトナー像を形
    成する複数の画像形成手段と、前記複数の像担持体上に
    形成された複数色のトナー像を、転写電圧の印加により
    前記中間転写体上に重ね合わせて転写する複数の転写手
    段とを備え、前記中間転写体上の複数色のトナー像は転
    写材に一括転写される画像形成装置において、 前記複数の転写手段の数n(2≦nの整数)よりも少な
    い数の転写電流検出手段を設け、前記転写電流検出手段
    により前記複数の転写手段の各々に流れる転写電流を検
    出することを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記転写手段に流れる転写電流は、前
    記転写手段、中間転写体、像担持体およびグラウンドの
    順の経路に流れる転写電流である請求項13の画像形成
    装置。
  15. 【請求項15】 前記転写電流検出手段は、オペアンプ
    を利用した転写電流を電圧に変換する電流/電圧変換回
    路である請求項13また14の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記転写手段は、正極性または負極性
    の転写電圧を選択的に出力することが可能な高圧電源回
    路を備える請求項13〜15のいずれかの項に記載の画
    像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記中間転写体はベルトまたはドラム
    状に形成された請求項13〜16のいずれかの項に記載
    の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記転写電流検出手段の検出結果をも
    とに、前記転写手段の高圧電源回路を制御する制御手段
    を備える請求項13〜17のいずれかの項に記載の画像
    形成装置。
  19. 【請求項19】 前記複数の像担持体として第1〜第4
    の4つの像担持体を備え、これに対応して前記複数の転
    写手段として第1〜第4の4つの転写手段を備える請求
    項13〜18のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  20. 【請求項20】 前記転写電流検出手段を2つ備え、そ
    の第1の転写電流検出手段は前記第1〜第4の転写手段
    のうちの1つの転写手段に流れる転写電流を検出し、第
    2の転写電流検出手段は残りの3つの転写手段に流れる
    転写電流を順次検出する請求項13〜19のいずれかの
    項に記載の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 前記3つの転写手段の高圧電源回路と
    して共通の1つの高圧電源回路を使用する請求項20の
    画像形成装置。
  22. 【請求項22】 前記転写電流検出手段を1つ備え、前
    記第1〜第4の転写手段に流れる転写電流を順次検出す
    る請求項13〜19のいずれかの項に記載の画像形成装
    置。
  23. 【請求項23】 前記転写手段を介して転写電圧とは逆
    極性の電圧を印加する高圧電源回路を有する請求項22
    の画像形成装置。
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