JP2001242481A - 液晶装置及びこれを用いた電子機器 - Google Patents

液晶装置及びこれを用いた電子機器

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JP2001242481A
JP2001242481A JP2000389324A JP2000389324A JP2001242481A JP 2001242481 A JP2001242481 A JP 2001242481A JP 2000389324 A JP2000389324 A JP 2000389324A JP 2000389324 A JP2000389324 A JP 2000389324A JP 2001242481 A JP2001242481 A JP 2001242481A
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wiring
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crystal device
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Yoshitomo Hirata
祥朋 平田
Takumi Seki
▲琢▼巳 関
Yoichi Momose
洋一 百瀬
Eiji Chino
英治 千野
Akinori Masuzawa
明徳 増澤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶装置において、液晶表示領域周辺の引き
廻し配線の占める面積を極力少なくし、液晶パネルの小
型化を図る。 【解決手段】 下基板の透明電極12と引き廻し配線9
とを絶縁膜21を挟んだ2層構造とするとともに、下基
板3の透明電極12が配列されている領域50内におけ
る下基板の引き廻し配線9の長さを均一にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置に関する
ものであって、特に液晶表示領域以外の領域を極力狭く
できるようにした液晶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ノートパソコン、携帯電話機、電
子手帳等の電子機器において、情報を表示する手段とし
て液晶装置が広く使用されている。これらの液晶表示装
置は2枚の透明基板に挟まれた狭い空間、いわゆるセル
ギャップ内に液晶を封入し、例えば、各透明基板の内面
に互いに直交する帯状の透明電極を形成して構成されて
いる。この場合、2枚の透明基板の透明電極が交差する
部分の液晶で画素を構成し、各画素の液晶を外部から駆
動する方式が採用されている。液晶を外部から駆動する
ためには、透明基板上の画素が配列されている液晶表示
領域以外の部分に入力端子を設け、この入力端子と液晶
表示領域内の各透明電極とを引き廻し配線を用いて接続
するとともに、入力端子に駆動用IC等を接続してい
る。
【0003】従来、各透明電極へ信号を送り込む入力端
子は各透明電極の延長方向に設けられていた。図22に
従来の液晶パネルの外観図を例示する。図22の液晶パ
ネル201は2枚の透明基板203及び204の間に液
晶が封入されており、各透明基板203及び204の内
面には互いに直交する透明電極が形成されている。各透
明電極が重なる部分が画素となる領域であり、画素が配
列されている部分が液晶表示領域202となっている。
そして、一方の透明基板203の液晶表示領域202か
ら外れる部分には、透明電極から伸びる引き廻し配線2
09と、これに接続する入力端子207とが設けられた
接続端子部205がある。また、他方の透明基板204
の液晶表示領域202から外れる部分には、透明電極か
ら伸びる引き廻し配線210と、これに接続する入力端
子208とが設けられた接続端子部206がある。この
ように、従来の液晶装置では、液晶表示領域202に隣
接する異なる2方向に接続端子部205,206がはみ
出している。また、はみ出した接続端子部205,20
6に隣接する隅部には、利用されていない未利用空間2
31が存在する。液晶装置として利用する場合には、こ
れらの部分を全て含んだ最外周をフレームで囲って固定
して液晶パネル201とするので、液晶表示領域202
の面積に比べて液晶パネル201全体の面積(図10の
W×L)はかなり大きなものとなる。
【0004】ところが最近は液晶装置を利用した電子機
器においても小型化の要求が高く、それに伴い液晶パネ
ルの小型化の必要性も高まっている。液晶パネルを小型
化するには、入力端子部を1ヶ所に集める方法が考えら
れる。すなわち、図23(c)に示すように、入力端子
部305,306を液晶パネル301上の1ヶ所に配置
し、図23(a)に示すように一方の透明基板303に
ついては透明電極312の延長方向に入力端子部305
を設け、直線状の引き廻し配線309で入力端子307
に接続するとともに、他方の透明基板304について
は、図23(b)に示すように入力端子部306を画素
電極313の延長方向と直交する方向の液晶表示領域3
02外に配置し、液晶パネル301の周縁部に沿って引
き廻し配線310を設けて透明電極313の先端部と入
力端子308とを接続している。このような構造にすれ
ば入力端子部305,306は液晶パネル301上の一
ヶ所に集約され、何も配置されない無駄な未利用空間が
無くなるので、液晶パネル301の大きさをかなり小さ
くすることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の方
法でも液晶表示領域302の3方向に隣接する領域に引
き廻し配線等が配置されるので、液晶パネル301の大
きさに占める非液晶表示領域面積の割合は、なお大きな
ものとなっている。特に高精度の画質が要求される液晶
装置では、画素数の増大に伴って引き廻し配線の数も多
くなるので、引き廻し配線部が占める面積も大きなもの
となる。本発明は、引き廻し配線部が占める面積を縮小
して、液晶パネルのさらなる小型化を図ろうとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、引き廻し配
線と透明電極とを絶縁膜を挟んだ2層構造とすることに
よって、従来は液晶表示領域の外部に配されていた引き
廻し配線を液晶表示領域内に設けることができるように
して、液晶パネルの面積のうち引き廻し配線部のみで占
められる面積を狭くする方法を採用したものであり、特
に液晶表示領域内に設けられる引き廻し配線の長さを等
しくしたものである。
【0007】すなわち本発明は、一面上に複数の透明電
極が設けられている2枚の基板を、前記透明電極が内側
となるように対向配置させ、該2枚の基板間に液晶を封
入してなる液晶装置であって、各透明電極は引き廻し配
線に接続されているとともに、一方の基板の透明電極と
引き廻し配線とが絶縁膜を挟んだ2層構造をなしてお
り、かつ前記一方の基板の透明電極が配列されている領
域内における該一方の基板の複数本の引き廻し配線の長
さが均一であることを特徴とする液晶装置である。
【0008】本発明の液晶装置によれば、引き廻し配線
を液晶表示領域内に収容できるので液晶装置の小型化を
実現することができるとともに、一方の基板において、
透明電極が配列されている領域内での各引き廻し配線の
長さが等しいので、この一方の基板の透明電極と引き廻
し配線との間に絶縁膜が存在することによって生じる容
量結合を均一化することができる。したがって、一方の
基板の各透明電極における容量のばらつきによる波形鈍
りのばらつきを抑えて画質の低下を防止することができ
る。
【0009】本発明では、前記2枚の基板に設けられた
透明電極が、帯状で互いに直交するように設けられてい
る、いわゆる単純マトリクス方式の液晶装置であっても
良い。あるいはまた、前記2枚の基板に設けられた透明
電極のうち、一方の基板の透明電極は帯状であり、他方
の基板上の透明電極は画素駆動素子を介して信号線ある
いは走査線に接続されていて、前記一方の基板の透明電
極を各画素毎に駆動制御する、いわゆるアクティブマト
リクス方式の液晶装置であっても良い。また、本発明の
液晶装置は、カラー表示方式の液晶装置にも適用でき
る。カラー表示方式の液晶装置とする場合には、前記2
層構造をなす透明電極と引き廻し配線との間に、3色の
カラーフィルターを配置することで達成される。
【0010】また、本発明の液晶装置は、前記複数の透
明電極は、電極ギャップを挟んで平行に設けられたもの
であり、一方の基板の引き廻し配線が、2枚の基板を対
向配置させた状態で他方の基板の電極ギャップと同一平
面位置で対向する領域内に形成されたものであってもよ
い。このような液晶装置によれば、液晶表示領域を平面
視したときに、液晶表示領域内に配される引き廻し配線
が電極ギャップと重なるので、画素内に引き廻し配線が
存在することがなく、したがって画素領域の開口率の低
下による明るさの低下等の表示品質に及ぼす影響を回避
することができる。よって、良好な表示を実現すること
ができる。
【0011】あるいは、2枚の基板を対向配置させた状
態で、一方の基板の引き廻し配線と他方の基板の透明電
極とがほぼ同一平面位置で対向するように構成すれば、
引き廻し配線を電極ギャップと対向させる場合よりも引
き廻し配線の線幅を太くすることができ、配線抵抗を低
減することができる。特に、一方の基板の引き廻し配線
の線幅を、これと対向する他方の基板の透明電極の幅と
同じかそれ以上に太くすると、2枚の基板の透明電極が
交差する画素領域内において引き回し配線が存在する部
分と存在しない部分が混在することがないので、各画素
領域内における画質のムラを防止することができる。
【0012】また、一方の基板の透明電極と引き廻し配
線との接続は、画素領域の外部にコンタクトホールを設
ける方法、または画素領域の内部にコンタクトホールを
設ける方法を採用することができる。特にコンタクトホ
ールを画素領域の外部に設けると、コンタクトホール形
成位置で液晶の配向不良が生じた場合に画素への影響を
排除することができる。
【0013】引き廻し配線を介して透明電極に接続され
る入力端子は、基板の端部に設けることが好ましく、対
向する2枚の基板それぞれに設けても良いし、どちらか
一方の基板に設けても良い。入力端子を他方の基板にの
み設ける場合、一方の基板の引き廻し配線と他方の基板
の入力端子とを接続させるために異方性導電性接着剤を
用いるのが好ましい。
【0014】また、2枚の基板の各透明電極に接続され
る各引き廻し配線を同一方向に沿って配することが可能
であるので、入力端子を液晶表示領域を挟んで相対向す
る位置の一方又は両方に配置させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施形態)まず、本発明の対象となる液晶装置
の液晶パネル構造について説明する。図1ないし図3は
本発明の第1の実施形態を示したもので、図1は液晶パ
ネルの外観を分解して示した概略斜視図であり、図2は
透明電極および引き廻し配線の配置を示す平面図であ
り、図3は図2中A−A線に沿う断面図である。図2に
おいては透明基板3,4および絶縁膜21の図示を省略
している。
【0016】本実施形態の液晶パネル1(以下、単にパ
ネル1ということもある)は2枚の透明基板3,4(以
下、一方の基板3を下基板、他方の基板4を上基板とい
うこともある)がわずかなセルギャップを介して対向し
て配置され、両基板3,4の間のセルギャップには液晶
(図示せず)が封入されている。両基板3,4の内側面
にはそれぞれ複数本の帯状の透明電極12,13が各々
電極ギャップ12a,13aを挟んで平行に設けられて
おり、下基板3上面の透明電極12と上基板4下面の透
明電極13とが、互いに直交するように配されている。
すなわち、本実施形態の液晶パネル1は全体が矩形であ
り、上基板4の透明電極13はパネル1の長さ方向に沿
って形成され、下基板3の透明電極12はパネル1の長
さ方向に対して垂直な方向(幅方向)に沿って形成され
ている。そして図2に示すように、液晶パネル1を平面
視した状態で、下基板3の透明電極12と上基板4の透
明電極13とが交差している部分が画素となる領域(本
明細書では画素領域2という)であり、画素領域2が配
列されている領域が液晶表示領域となる。通常、液晶表
示領域は多数の画素で構成されるが、図1ないし図3で
は図示を簡略化して4行×4列の画素のみを示してい
る。
【0017】図2および図3に示すように、下基板3の
透明電極12の下層には絶縁膜21を挟んで引き廻し配
線9が設けられており、透明電極12と引き廻し配線9
とが2層構造をなしている。下基板3上の引き廻し配線
9は、液晶パネル1を平面視した状態で上基板4の透明
電極13間の電極ギャップ13aと重なり合う領域内
に、下基板3の透明電極12に対して垂直な方向に沿っ
て形成されている。引き廻し配線9の一端は、パネル1
長さ方向の一端部の下基板3上面に設けられた入力端子
7に接続されるとともに、他端は下基板3の入力端子7
から最も遠い透明電極12bと完全に交差する位置まで
伸びている。また、引き廻し配線9の中途部分であって
接続相手の透明電極12と立体的に交差する領域内にコ
ンタクトホール15が形成されている。コンタクトホー
ル15の部分では、絶縁膜21が除去されており、ここ
を介して下基板3上の複数の透明電極12と複数の引き
廻し配線9とが1対1で対応するように接続されてい
る。
【0018】一方、上基板4の各透明電極13は、それ
ぞれ引き廻し配線10を介してパネル1長さ方向の他端
部の上基板4下面に設けられた入力端子8に接続されて
いる。上基板4の引き廻し配線10は、各透明電極13
がパネル1の長さ方向に沿って形成されているので、図
1に示すように透明電極13の端部と入力端子8とを直
線的に接続することができる。
【0019】このような構成の液晶パネルは、例えば次
のようにして製造することができる。まず下基板(透明
基板)3の一面全面に引き廻し配線9の材料からなる薄
膜をスパッタリング等により形成し、フォトリソグラフ
ィにより引き廻し配線9を形成する。引き廻し配線9の
材料としては、例えばインジウム錫酸化物(Indium Tin
Oxide:ITO)等の透明導電体を好適に用いることが
できるが、本実施形態では画素領域2内に引き廻し配線
9が存在しないので、例えばアルミニウムや銀等の不透
明な導電性材料を用いることも可能である。
【0020】次に、引き廻し配線9が形成されている領
域に絶縁膜21を形成した後、マスクを使用してエッチ
ングを行いコンタクトホール15の位置の絶縁膜21を
除去する。絶縁膜21の材料としては透明なSiO2や
Si3N4等を好適に用いることができ、例えば厚さ2
μm程度のSiO2膜で構成することができる。あるい
は、絶縁膜21の材料として上記のSiO2やSi3N
4等の無機膜以外に感光性樹脂等の有機膜を用いること
もできる。この場合には、樹脂を露光した後に現像を行
うことによりコンタクトホールを形成することができる
ので、プロセスを簡略化することが可能になる。
【0021】コンタクトホール15の平面形状は任意で
あるが、引き廻し配線9と同じ幅であることが好まし
い。また引き廻し配線9の端部上には絶縁膜21を形成
しないで、この引き廻し配線9の端部を入力端子7とす
ることもできる。この後、絶縁膜21上に透明電極12
の材料からなる薄膜を形成し、フォトリソグラフィによ
ってエッチングして透明電極12を形成する。透明電極
12の材料としては、例えばインジウム錫酸化物(Indi
um Tin Oxide:ITO)等の透明導電体が用いられる。
【0022】一方、上基板4上には、スパッタリングお
よびフォトリソグラフィ等の手法により透明電極13、
引き廻し配線10および入力端子8を形成する。これら
は同一の透明導電体を用いて上基板4上に連続して形成
することができる。そして、このようにして得られた下
基板3および上基板4の透明電極12,13の表面に絶
縁膜を形成した後、配向膜を塗布してラビング処理を施
した後、両基板3,4を透明電極12,13が内側でか
つ互いに直交するように対向させて、シール材を用いて
貼り合わせ、液晶パネルに組み立てる。シール材として
は例えばシリカ混入の熱硬化一液性のエポキシ樹脂が使
用できる。2枚の基板3,4の間には粒子径6μmの樹
脂球を散布して間隙を保つようにする。また入力端子
7,8には液晶駆動用IC(図示せず)を熱圧着により
接続する。
【0023】本実施形態の液晶装置にあっては、下基板
3の透明電極12と、これに接続される引き廻し配線9
とを絶縁膜21を挟んだ2層構造としたので、引き廻し
配線9を液晶表示領域内に収容して液晶パネル1におけ
る引き廻し配線9のみで占められる面積を小さくするこ
とができる。また下基板3の透明電極12はパネル1の
長さ方向に対して垂直方向(幅方向)に沿って配置され
ているにもかかわらず、引き廻し配線9をパネル1の長
さ方向に引き出すことができる。したがって、この透明
電極12に信号を入力するための入力端子7をパネル1
の長さ方向の端部に設けることができ、パネル1の幅方
向両側に引き廻し配線9を配置しなくてすむ。一方、上
基板4の透明電極13はパネル1の長さ方向に沿って形
成されているので、この透明電極13に信号を入力する
ための入力端子8をパネル1の長さ方向の端部に設ける
ことができる。このように入力端子7,8をいずれも液
晶パネル1の長さ方向の端部に設けることができるの
で、パネル1は長さ方向には長くなるものの、パネル1
の幅は、液晶表示領域の幅とほとんど同じとすることが
できる。その結果、液晶パネル1全体に占める液晶表示
領域の割合を大きくでき、相対的に液晶パネル1全体の
大きさを小型化しても見やすい液晶表示領域を有する液
晶装置とすることができる。
【0024】また引き廻し配線9の長さは、下基板3の
入力端子7から接続相手の透明電極12と完全に交差す
る位置まであれば、接続相手の透明電極12へ信号を入
力する機能を果たすことは可能であるが、本実施形態で
は、入力端子7から最も遠い透明電極12bと完全に交
差する位置まで延長して形成されており、下基板3の透
明電極12が配列されている領域50内における各引き
廻し配線9の長さが等しくなっている。これにより、下
基板3の透明電極12と引き廻し配線9との間に絶縁膜
21が存在することによって生じる容量結合を、下基板
3の全透明電極12について均一化することができる。
その結果、各透明電極12における容量のばらつきによ
る波形鈍りのばらつきを抑えて画質の低下を防止するこ
とができる。尚、下基板3の各引き廻し配線9の長さ
は、その全長が等しくなるように形成してもよいが、少
なくとも下基板3の透明電極12が配列されている領域
50内における引き廻し配線9の長さを均一にすれば、
各透明電極12における容量を均一化して波形鈍りのば
らつきを抑えるという作用効果を得ることができる。
【0025】また本実施形態では、下基板3の引き廻し
配線9を、上基板4の電極ギャップ13aと同一平面位
置で対向する領域内に設けたので、液晶パネル1を平面
視した状態で、引き廻し配線9は上基板4の電極ギャッ
プ13aと重なり合い、画素領域2内に引き廻し配線9
が配置されない。したがって、引き廻し配線9を透明で
ない導電性材料を用いて形成することもでき、より抵抗
が小さい材料や、配線を形成し易い材料等を使用するこ
とが可能である。
【0026】さらに、本実施形態においては、コンタク
トホール15も上基板4の電極ギャップ13aと重なり
合う領域内、すなわち画素領域2の外部に設けたので、
画素領域2内にコンタクトホールが配置されない。よっ
て、コンタクトホール15が形成された部位で液晶の配
向不良が生じた場合にも画素には影響がなく、液晶表示
の見栄えが悪くなるのを防止することができる。
【0027】尚、本実施形態では液晶パネル1を矩形と
したが、パネル1の形状は任意とすることができる。ま
た、2枚の透明基板3,4の少なくとも一方の透明電極
と引き廻し配線とを2層構造とすればよく、上基板4の
透明電極13と引き廻し配線10とを2層構造としても
よい。
【0028】(第2の実施形態)次に本発明の第2の実
施形態について説明する。図4は本発明の第2の実施形
態を示したもので、液晶パネルにおける透明電極と引き
廻し配線の配置を示した平面図である。この図において
は透明基板3,4と絶縁膜21の図示を省略している。
本実施形態と上記第1の実施形態とが異なる点は、下基
板3の透明電極12と引き廻し配線39とを1対1で接
続するためのコンタクトホール35が画素領域2内に形
成されている点である。その他は第1の実施形態と同様
の構成を有するので、異なる点についてのみ説明する。
【0029】すなわち本実施形態において、引き廻し配
線39は、一端が下基板3の端部に設けられた入力端子
7に接続されるとともに、他端は下基板3の入力端子7
から最も遠い透明電極12bと完全に交差する位置まで
伸びており、それぞれの引き廻し配線39の中途から、
接続相手の透明電極12上の最も近い画素領域2内に設
けられたコンタクトホール35に接続する位置まで、分
岐39aが形成されている。
【0030】本実施形態によれば、前記第1の実施形態
と同様に、相対的に液晶パネルを小型化しても見やすい
液晶表示領域を有する液晶装置とすることができる、下
基板3の各透明電極12における容量のばらつきを抑え
て画質の低下を防止することができる、画素領域2内に
引き廻し配線29が配置されないという作用効果が得ら
れる他、コンタクトホール25を画素領域2内に設ける
ことによってコンタクトホール35の大きさを十分に得
ることができるため、透明電極12と引き廻し配線39
のコンタクトを確実にとることができる、という作用効
果が得られる。
【0031】(第3の実施形態)次に本発明の第3の実
施形態について説明する。図5および図6は本発明の第
3の実施形態を示したもので、図5は液晶パネルにおけ
る透明電極と引き廻し配線の配置を示した平面図であ
り、図6は図5中B−B線に沿う断面図である。図5に
おいては透明基板3,4と絶縁膜21の図示を省略して
いる。本実施形態が前記第1の実施形態と異なる点は、
下基板3の引き廻し配線49を上基板4の透明電極13
と同一平面位置で対向する位置に設けた点であり、その
他は第1の実施形態と同様の構成を有するので、異なる
点についてのみ説明する。
【0032】すなわち本実施形態において、下基板3上
の引き廻し配線49は、液晶パネルを平面視した状態で
上基板4の透明電極13と重なり合うように、この透明
電極13と同じ幅で、下基板3の透明電極12に対して
垂直な方向に沿って形成されている。尚、図5の平面図
では便宜上透明電極13と引き廻し配線49の幅方向に
おいて両者を若干ずらして示しているが、実際には重な
り合っている(以下、同様)。引き廻し配線49の一端
は、パネル長さ方向の一端部の下基板3上面に設けられ
た入力端子7に接続されるとともに、他端は下基板3の
入力端子7から最も遠い透明電極12bと完全に交差す
る位置まで延びている。またそれぞれの引き廻し配線4
9の中途からは、接続相手の透明電極12の内部であり
かつ画素領域2の外部である領域に設けられたコンタク
トホール45に接続する位置まで分岐49aが形成され
ている。
【0033】本実施形態では画素領域2内の全域に引き
廻し配線49が存在しているので、引き廻し配線49の
材料としてアルミ・銀等の光反射率が高い金属材料を用
いれば、この引き廻し配線49に反射板としての機能を
持たせることができる。また引き廻し配線49に前記の
金属材料を用いるとともに引き廻し配線49の導電性を
損なわない範囲で貫通孔を設ければ、引き廻し配線49
に光を半透過する特性を付与することができる。
【0034】本実施形態の液晶装置にあっては、前記第
1の実施形態と同様に、相対的に液晶パネルを小型化し
ても見やすい液晶表示領域を有する液晶装置とすること
ができる、下基板3の各透明電極12における容量のば
らつきを抑えて画質の低下を防止することができる、コ
ンタクトホール45を画素領域2の外部に設けたので液
晶表示の見栄えが良好であるという作用効果が得られ
る。また本実施形態では、下基板3の引き廻し配線49
を、上基板4の透明電極13と対向する位置にこの透明
電極13と同じ幅で設けたので、液晶パネルを平面視し
た状態で、引き廻し配線49は上基板4の透明電極13
と重なり合う。したがって、各画素領域2内において引
き廻し配線49が存在する部分と存在しない部分とが混
在せず、画質ムラを防止するうえで好ましい。さらに全
ての画素領域2内に引き廻し配線9が存在しており、液
晶表示領域内において引き廻し配線49が存在する画素
と存在しない画素とが混在しないので均質な画質が得ら
れる。
【0035】下基板3の引き廻し配線49と上基板4の
透明電極13とはほぼ同一平面位置で対向していればよ
く、液晶パネルを平面視したときに両者が完全に重なり
合ってもよいし若干ずれていてもよい。両者の線幅が等
しくなくてもよい。下基板3の引き廻し配線49の線幅
は、隣り合う引き廻し配線どうしの絶縁性が確保される
範囲で太くすることができ、液晶パネルの面積を増大化
せずに配線を太くして低抵抗化を実現することができ
る。特に、下基板3の引き廻し配線49の線幅を、これ
と対向する上基板4の透明電極13の幅と同じかそれ以
上に太くすると、画素領域2内において引き回し配線4
9が存在する部分と存在しない部分が混在しないので好
ましい。
【0036】(第4の実施形態)次に本発明の第4の実
施形態について説明する。図7は本発明の第4の実施形
態を示したもので、液晶パネルにおける透明電極と引き
廻し配線の配置を示した平面図である。この図において
は透明基板3,4と絶縁膜21の図示を省略している。
本実施形態と上記第3の実施形態とが異なる点は、下基
板3の透明電極12と引き廻し配線29とを1対1で接
続するためのコンタクトホール25が画素領域2内に形
成されている点である。その他は第3の実施形態と同様
の構成を有するので、異なる点についてのみ説明する。
【0037】すなわち、本実施形態においては、引き廻
し配線29と接続相手の透明電極12とが立体的に交差
する領域内にコンタクトホール25が形成されている。
【0038】本実施形態の液晶装置にあっては、前記第
3の実施形態と同様に、相対的に液晶パネルを小型化し
ても見やすい液晶表示領域を有する液晶装置とすること
ができる、下基板3の各透明電極12における容量のば
らつきを抑えて画質の低下を防止することができる、液
晶パネルの面積を増大させずに引き廻し配線29の線幅
を太くして低抵抗化できる、各画素領域2内において引
き廻し配線29が存在する部分と存在しない部分とが混
在しない、液晶表示領域内において引き廻し配線29が
存在する画素と存在しない画素とが混在しない、という
作用効果が得られる他、コンタクトホール25を画素領
域2内に設けることによってコンタクトホール25の大
きさを十分に得ることができるため、透明電極12と引
き廻し配線29のコンタクトを確実にとることができ
る、という作用効果が得られる。
【0039】尚、上記の各実施形態では、下基板3およ
び上基板4のそれぞれに入力端子7,8を設けた構成と
したが、2枚の透明基板3,4のいずれか一方にのみ入
力端子を設ける構成とすることもできる。図8は下基板
103の長さ方向の両端部に入力端子をそれぞれ設けた
液晶装置の例を示した斜視図である。この例の液晶パネ
ル101では、下基板103の長さ方向の一端部に図1
の例と同様に入力端子107を設けるとともに、他端部
にも入力端子108を設けている。そして、上基板10
4の引き廻し配線110aの端部と下基板103上の引
き廻し配線110bとが異方性の導電接着材を用いて接
続され、この下基板103の引き廻し配線110bは入
力端子108に接続されている。図8中符号102は液
晶表示領域を示し、109は引き廻し配線を示す。
【0040】図1の例のように下基板3および上基板4
のそれぞれに入力端子7,8を設けた構成とすれば、上
基板104の引き廻し配線110aと下基板103の引
き廻し配線110bの導通を得るために、液晶パネルの
組立工程において精密なアライメント工程を必要とする
ことなく、容易に液晶パネルの長さ方向または幅方向を
短くして小型化することが可能である。これに対して、
図8のように一方の基板(下基板103)の液晶表示領
域102を挟む両端部にそれぞれ入力端子107,10
8を設ければ、液晶パネルの駆動用ICまで含めた厚み
を薄くすることが可能であり、液晶パネルの小型化と同
時に薄型化も同時に実現することができる。さらに、入
力端子107および108を液晶表示領域102を挟む
両端部のいずれか一方の端部に集結させることによっ
て、より一層の小型化を実現することができる。
【0041】(第5の実施形態)次に本発明の第5の実
施形態について説明する。図9から図12は本発明の第
5の実施形態を示したもので、単純マトリクス駆動方式
のカラー液晶装置の例を示している。図9は本発明の第
5の実施形態にかかわる液晶装置を示す斜視図である。
図10は、図11に示すカラーフィルター基板410を
上から透視して見た平面配置図を示す。図11は、図9
のカラーフィルター基板410及び図10に示す平面配
置図中の線C−C’に沿った、カラーフィルター基板4
10の断面図である。
【0042】図9に示すように本実施形態の液晶装置4
0は、対向配置されたカラーフィルター基板410(下
基板)と対向基板420(上基板)の2枚の基板を有し
ている。カラーフィルター基板410は、透明基板40
1の上にカラーフィルター412,414,416が配
置されている。各カラーフィルターは、光の3原色
(B,R,G)である青色のカラーフィルター(図示
「B」)412、赤色のカラーフィルター(図示
「R」)414、緑色のカラーフィルター(図示
「G」)416から構成されている。各カラーフィルタ
ー412,414,416は、もう一方の対向基板42
0の透明電極404に対向した位置にマトリクス状に形
成されている。カラーフィルターは、光の3原色(B,
R,G)に代えて、色の3原色(Y(イエロー)、M
(マゼンダ)、C(シアン))としてもよい。また、カ
ラーフィルターは、画素毎に独立してでなく、同じ色を
ストライプ状に形成してもよいし、モザイク状としても
よい。さらに、必要に応じて、遮光層を設けてもよい。
【0043】各カラーフィルター412,414,41
6の上には、各カラーフィルター412,414,41
6の列を連ねる方向に、帯状の透明電極403が形成さ
れている。また、本実施形態では、図9に示すように、
各カラーフィルター412,414,416は互いに間
隔をあけて配置されており、各カラーフィルターの間隙
には、帯状の引き廻し配線409が透明電極403と直
交する方向に形成されている。
【0044】対向基板420には、各色の画素列毎に対
応して帯状の透明電極404が設けられており、透明電
極404は前記カラーフィルター基板410の透明電極
403と直行する方向で、引き廻し配線409と同じ方
向に設けてある。
【0045】図10に示すように、カラーフィルター基
板410の平面配置は、カラーフィルター412,41
4,416が紙面横方向に一定の間隔を開けてこの順に
1単位のカラーユニット411を構成して繰り返し並ん
でおり、全体としてマトリクス状に配置されている。各
カラーフィルター上にはカラーユニット411に沿った
方向に、帯状の透明電極403が形成されている。各色
のカラーフィルター列の間隙には、引き廻し配線409
が透明電極403と直交する方向に形成されている。引
き廻し配線409の長さは、下基板であるカラーフィル
ター基板410の端部に設けられた入力端子(図示略)
に接続されるとともに、前記入力端子から最も遠い透明
電極403と完全に交差する位置まで延長して形成され
ており、カラーフィルター基板410の透明電極403
が配列されている領域内における各引き廻し配線409
の長さが等しくなっている。各引き廻し配線409の上
には、1本毎の透明電極403に対応して1個のコンタ
クトホール405が形成されている。本実施形態では、
コンタクトホール405は、各画素の外部に形成されて
いる。
【0046】図9のカラーフィルター基板410に示す
線C−C’に沿って切断した断面構造は図11に示すと
おりとなる。すなわち、透明基板401上に一定の間隔
で引き廻し配線409が配置されており、各引き廻し配
線409の間にカラーフィルター412,414,41
6が配置されている。これらカラーフィルター及び引き
回し配線は有機質の樹脂或いは無機質の絶縁膜423で
覆われ、その上に透明電極403が配置されている。絶
縁膜423には所々にコンタクトホール405が開口し
ており、このコンタクトホール405を介して、1本の
引き廻し配線409に対して1本の透明電極403が電
気的に接続されている。
【0047】本実施形態では透明電極403と引き廻し
配線409が、絶縁膜423を挟んだ2層構造に構成さ
れている。カラーフィルター基板410及び対向基板4
20の相対向する側には、それぞれ配向膜が配設され、
さらに、これら一対の基板をシール材を介在させて互い
に貼り合わせ、2枚の基板の間隙に液晶層を挟持させて
図9に示すような液晶装置40を構成している。図12
は図9に示す本実施形態の液晶装置40の線C−C’に
沿った断面構造を示している。
【0048】図12に示すように、カラーフィルター基
板410には、透明基板401の上に引き廻し配線40
9が一定間隔で配置されており、各引き廻し配線409
の間にカラーフィルター412,414,416が形成
されている。各カラーフィルター412,414,41
6は、もう一方の対向基板420の透明電極404に対
向した位置にマトリクス状に形成されている。また、各
引き回し配線409はもう一方の対向基板402の透明
電極404の間の電極ギャップに対向した位置に形成さ
れている。したがって、各引き廻し配線409はもう一
方の対向基板420の透明電極404と同じ方向に帯状
に形成されていることになる。
【0049】各カラーフィルターの上には絶縁層423
を介して透明電極403が形成されている。透明電極4
03はもう一方の対向基板420の透明電極404と直
交する方向である。透明電極403と引き廻し配線40
9とは、コンタクトホール405で接続されている。互
いに直交配置された透明電極403,404の対向する
側には配向膜417が形成され、特定方向に配向処理が
施されている。また、透明電極403、404のいずれ
か一方または両方の上に、必要に応じて絶縁膜を設ける
こともできる。このような2枚の基板410,420間
に液晶層418が挟持されて液晶装置40が構成されて
いる。
【0050】本実施形態の液晶装置によれば、前記第1
の実施形態と同様に、以下のような作用効果が得られ
る。すなわち、液晶パネル全体に占める液晶表示領域の
大きさを大きくでき、相対的に液晶液晶パネル全体の大
きさを小型化しても見やすい液晶表示領域を有する液晶
装置とすることができる。また、カラーフィルター基板
410の各透明電極403における容量のばらつきによ
る波形鈍りのばらつきを抑えて、画質の低下を防止する
ことができる。
【0051】さらに、画素内に引き廻し配線409が配
置されないので、引き廻し配線409を透明でない導電
性材料を用いて形成することもでき、より抵抗が小さい
材料や、配線形成し易い材料等を使用することが可能で
ある。また、画素領域の開口率の低下による明るさの低
下等の表示品質に及ぼす影響を回避することができるの
で、良好な表示を実現することができる。さらにまた、
本実施形態においては、コンタクトホール405を画素
の外部に設けたので、画素内にコンタクトホール405
が配置されない。よって、コンタクトホール405が形
成された部位で液晶の配向不良が生じた場合にも、画素
には影響がなく、液晶表示の見栄えが悪くなるのを防止
することができる。
【0052】(第6の実施形態)次に本発明の第6の実
施形態について説明する。図13は本発明の第6の実施
形態を示したもので、多重マトリクス駆動方式のカラー
液晶装置の例を示している。
【0053】液晶装置において、従来から用いられてき
たツイステッドネマチック液晶などでは閾値特性が急峻
でなく、大規模なマルチプレックス駆動(時分割駆動)
を行うことが難しいため、時分割の本数(デューティと
呼ばれる)、すなわち走査線の本数に限界があった。そ
こで、画面の大型化、画質の向上を目的として、単純マ
トリクス方式のように1本の走査電極に1本の信号電極
を対応させるのではなく、1本の走査電極に対応する信
号電極の数を2倍(2重マトリクス)、3倍(3重マト
リクス)等の複数にして分解能を向上させる「多重マト
リクス方式」という技術が提案されている。多重マトリ
クス方式を採用した場合、同じ画素数で単純マトリクス
方式を採用した場合と比べてデューティを下げることが
できるため、駆動電圧の低減、駆動周波数の低減が図
れ、低消費電力化を実現することができる。
【0054】図13は、第5の実施形態の図10に相当
する図で、カラーフィルター基板410を上から透視し
て見た平面配置図を示す。図13に示すように、本実施
形態におけるカラーフィルター基板410の平面配置
は、第5の実施形態と同様で、カラーフィルター41
2,414,416が紙面横方向に一定の間隔を開けて
この順に1単位のカラーユニット411を構成して繰り
返し並んでおり、全体としてマトリクス状に配置されて
いる。カラーフィルターは、光の3原色(B,R,G)
に代えて、色の3原色(Y(イエロー)、M(マゼン
ダ)、C(シアン))としてもよい。また、カラーフィ
ルターは、画素毎に独立してでなく、同じ色をストライ
プ状に形成してもよいし、モザイク状としてもよい。さ
らに、必要に応じて、遮光層を設けてもよい。
【0055】図13に示すとおり本実施形態では、1単
位のカラーユニット411を構成する各々のBRGカラ
ーフィルター412,414,416に対して、各々2
個の透明電極(すなわち、画素電極)403a,403
bが構成された、いわゆる多重マトリクスの画素配列と
なっている。
【0056】また、各カラーフィルター412,41
4,416の間隙には、2本の引き廻し配線409a,
409bが配置されている。引き廻し配線409a,4
09bの長さは、下基板であるカラーフィルター基板4
10の端部に設けられた入力端子(図示略)に接続され
るとともに、前記入力端子から最も遠い透明電極403
a、403b、403cとそれぞれ完全に交差する位置
まで延長して形成されており、カラーフィルター基板4
10の透明電極403a,403bが配列されている領
域内における各引き廻し配線409a,409bの長さ
が等しくなっている。また、それぞれの引き廻し配線4
09a,409b上の画素外に形成されたコンタクトホ
ール405a,405bにおいて、透明電極403a,
403b,403cと引き廻し配線409a,409b
が各画素外で電気的に接続されている。
【0057】本実施形態においても、各透明電極403
a,403b、403cと引き廻し配線409a,40
9bとは、カラーフィルター412,414,416お
よび絶縁膜423を挟んだ2層構造に構成されている。
また、図示は省略するが、対向基板上には、引き廻し配
線409a,409bに平行な方向に、2本の引き廻し
配線409a,409bに挟まれた2列のカラーフィル
ターに対向して(すなわち、2列のカラーユニット41
1に対向して)、1本の透明電極が配置されている。各
引き回し配線409a,409bは、対向基板上の透明
電極の間の電極ギャップに対向した位置に形成されてい
る。本実施形態では、対向基板上の1本の透明電極に対
して、カラーフィルター基板上の2本の透明電極が互い
に直交する方向に配置された、2重マトリクス方式を形
成している。その他の引き廻し配線と透明電極の接続方
法や、カラーフィルター基板(下基板)と対向基板との
接合方法は、第5の実施形態の場合と同様であるので説
明を省略する。
【0058】このように、カラーフィルター上の透明電
極配置を、多重マトリクス配置とすることにより、表示
容量を増やし、よりきめ細かな表示画面とすることが可
能となるとともに、駆動電圧の低減、駆動周波数の低減
が図れ、低消費電力化を実現することができるようにな
る。また、本実施形態の液晶装置においても、前記第1
の実施形態と同様に、以下のような作用効果が得られ
る。すなわち、液晶パネル全体に占める液晶表示領域の
大きさを大きくでき、相対的に液晶液晶パネル全体の大
きさを小型化しても見やすい液晶表示領域を有する液晶
装置とすることができる。
【0059】また、カラーフィルター基板410の各透
明電極403a,403bにおける容量のばらつきによ
る波形鈍りのばらつきを抑えて、画質の低下を防止する
ことができる。さらに、画素内には引き廻し配線409
a,409bが配置されないので、引き廻し配線409
a,409bを透明でない導電性材料を用いて形成する
こともでき、より抵抗が小さい材料や、配線形成し易い
材料等を使用することが可能である。また、画素領域の
開口率の低下による明るさの低下等の表示品質に及ぼす
影響を回避することができるので、良好な表示を実現す
ることができる。さらにまた、本実施形態においては、
コンタクトホール405a,405bを画素の外部に設
けたので、画素内にコンタクトホール405a,405
bが配置されない。よって、コンタクトホール405
a,405bが形成された部位で液晶の配向不良が生じ
た場合にも、画素には影響がなく、液晶表示の見栄えが
悪くなるのを防止することができる。
【0060】なお、本実施形態ではカラーフィルターを
使用した2重マトリクスを例に挙げて説明したが、カラ
ーフィルターは有っても無くても良く、また3重マトリ
クスにも対応可能であることは勿論である。
【0061】(第7の実施形態)次に本発明の第7の実
施形態について説明する。図14は本発明の第7の実施
形態のカラーフィルター基板410を、上から透視して
見た平面配置図を示したもので、デルタ方式の画素配列
を用いたカラー液晶装置の例を示している。液晶駆動方
式は単純マトリクス方式に準じている。本実施形態では
各BRGカラーフィルターが1ライン毎に半ピッチずら
して配列された、いわゆるデルタ方式の画素配列となっ
ている。
【0062】図14に示すとおり1単位のカラーユニッ
ト411を構成するBRGの各カラーフィルター41
2,414,416は、紙面上下方向に繰り返して並べ
られている。カラーフィルターは、光の3原色(B,
R,G)に代えて、色の3原色(Y(イエロー)、M
(マゼンダ)、C(シアン))としてもよい。また、必
要に応じて、遮光層を設けてもよい。各カラーフィルタ
ーが半ピッチづつずれたので、紙面左右方向の透明電極
403も、図10に示す第5の実施形態のように直線で
はなく、ジグザグに構成されている。
【0063】各カラーフィルター412,414,41
6の間隙には、カラーユニット411に沿った方向に引
き廻し配線409が配置されている。引き廻し配線40
9の長さは、下基板であるカラーフィルター基板410
の端部に設けられた入力端子(図示略)に接続されると
ともに、前記入力端子から最も遠い透明電極403と完
全に交差する位置まで延長して形成されており、カラー
フィルター基板410の透明電極403が配列されてい
る領域内における各引き廻し配線409の長さが等しく
なっている。また、各引き回し配線409は、対向基板
上の透明電極の間の電極ギャップに対向した位置に形成
されている。引き廻し配線409上には、コンタクトホ
ール405が形成され、このコンタクトホール405に
おいて透明電極403と引き廻し配線409とが電気的
に接続されている。
【0064】本実施形態でも透明電極403と引き廻し
配線409とが絶縁膜423を挟んだ2層構造に構成さ
れている。そのほかの引き廻し配線と透明電極の接続方
法や、対向基板の構造、或いはカラーフィルター基板4
10と対向基板の接合方法等は、第5の実施形態の場合
と同様であるので説明を省略する。
【0065】このような、デルタ配列の画素構成とする
ことにより、人間の目から見た表示効果を利用して、解
像度を最も高く感じるようにすることができるので、高
精細表示の液晶装置が得られる。また、本実施形態の液
晶装置においても、前記第1の実施形態と同様に、以下
のような作用効果が得られる。すなわち、液晶パネル全
体に占める液晶表示領域の大きさを大きくでき、相対的
に液晶液晶パネル全体の大きさを小型化しても見やすい
液晶表示領域を有する液晶装置とすることができる。
【0066】また、カラーフィルター基板410の各透
明電極403における容量のばらつきによる波形鈍りの
ばらつきを抑えて、画質の低下を防止することができ
る。さらに、画素内には引き廻し配線409が配置され
ないので、引き廻し配線409を透明でない導電性材料
を用いて形成することもでき、より抵抗が小さい材料
や、配線形成し易い材料等を使用することが可能であ
る。また、画素領域の開口率の低下による明るさの低下
等の表示品質に及ぼす影響を回避することができるの
で、良好な表示を実現することができる。さらにまた、
本実施形態においては、コンタクトホール405を画素
の外部に設けたので、画素内にコンタクトホール405
が配置されない。よって、コンタクトホール405が形
成された部位で液晶の配向不良が生じた場合にも、画素
には影響がなく、液晶表示の見栄えが悪くなるのを防止
することができる。
【0067】(第8の実施形態)次に本発明の第8の実
施形態について説明する。図15は本発明の第8の実施
形態のカラーフィルター基板410を、上から透視して
見た平面配置図を示したもので、デルタ方式の画素配列
を用いたカラー液晶装置の他の例を示している。1単位
のカラーユニット411を構成するBRGの各カラーフ
ィルター412,414,416は、紙面左右方向に繰
り返して並べられている。カラーフィルターは、光の3
原色(B,R,G)に代えて、色の3原色(Y(イエロ
ー)、M(マゼンダ)、C(シアン))としてもよい。
また、必要に応じて、遮光層を設けてもよい。
【0068】図14に示す第7の実施形態のカラーフィ
ルター基板では、各BRGカラーフィルターが1列毎に
半ピッチずらして配列されているのに対して、本実施の
形態では各BRGカラーフィルターが1行毎に半ピッチ
ずらして配列されている。したがって、カラーフィルタ
ー基板410に設けられた透明電極403はジグザグで
はなくて直線になり、対向基板に設けられた透明電極
(図示省略)は、直線ではなくジグザグに構成されるこ
とになる。
【0069】各BRGカラーフィルターの間隙には引き
廻し配線409が各カラーフィルターに沿ってジグザグ
に設けられている。引き廻し配線409の長さは、下基
板であるカラーフィルター基板410の端部に設けられ
た入力端子(図示略)に接続されるとともに、前記入力
端子から最も遠い透明電極403と完全に交差する位置
まで延長して形成されており、カラーフィルター基板4
10の透明電極403が配列されている領域内における
各引き廻し配線409の長さが等しくなっている。ま
た、各引き回し配線409は、対向基板上の透明電極の
間の電極ギャップに対向した位置に形成されている。各
引き廻し配線409上に形成されたコンタクトホール4
05において、透明電極403と引き廻し配線409が
電気的に接続されている。
【0070】このように構成することによっても、人間
の目から見た表示効果を利用して、解像度を最も高く感
じるようにすることができるので、高精細表示の液晶装
置が得られる。また、本実施形態の液晶装置において
も、前記第1の実施形態と同様に、以下のような作用効
果が得られる。すなわち、液晶パネル全体に占める液晶
表示領域の大きさを大きくでき、相対的に液晶液晶パネ
ル全体の大きさを小型化しても見やすい液晶表示領域を
有する液晶装置とすることができる。
【0071】また、カラーフィルター基板410の各透
明電極403における容量のばらつきによる波形鈍りの
ばらつきを抑えて、画質の低下を防止することができ
る。さらに、画素内には引き廻し配線409が配置され
ないので、引き廻し配線409を透明でない導電性材料
を用いて形成することもでき、より抵抗が小さい材料
や、配線形成し易い材料等を使用することが可能であ
る。また、画素領域の開口率の低下による明るさの低下
等の表示品質に及ぼす影響を回避することができるの
で、良好な表示を実現することができる。さらにまた、
本実施形態においては、コンタクトホール405を画素
の外部に設けたので、画素内にコンタクトホール405
が配置されない。よって、コンタクトホール405が形
成された部位で液晶の配向不良が生じた場合にも、画素
には影響がなく、液晶表示の見栄えが悪くなるのを防止
することができる。
【0072】(第9の実施形態)次に本発明の第9の実
施形態について説明する。図16から図18は本発明の
第9の実施形態を示したもので、液晶駆動用素子として
薄膜ダイオード( ThinFilm Diode;TFD)を使用し
た、アクティブマトリクス駆動方式のカラー液晶装置の
例を示している。図16は本発明の第9の実施形態にか
かわる液晶装置を示す斜視図である。図17は、図16
に示すカラーフィルター基板510を上から透視して見
た平面配置図を示す。図18は、図16のカラーフィル
ター基板510及び図17に示す平面配置図中の線D−
D’に沿った断面図である。図16に示すように本実施
形態の液晶装置60は、対向配置されたカラーフィルタ
ー基板510(下基板)と素子基板520(上基板)の
2枚の基板から構成されている。
【0073】カラーフィルター基板510は、透明基板
501の上にカラーフィルター512,514,516
が配置されている。各カラーフィルターは、青色のカラ
ーフィルター(図示「B」)512、赤色のカラーフィ
ルター(図示「R」)514、緑色のカラーフィルター
(図示「G」)516から構成されている。各カラーフ
ィルター512,514,516は、もう一方の素子基
板520の透明電極504に対向した位置にマトリクス
状に形成されている。カラーフィルターは、光の3原色
(B,R,G)に代えて、色の3原色(Y(イエロ
ー)、M(マゼンダ)、C(シアン))としてもよい。
また、カラーフィルターは、同じ色をストライプ状に形
成してもよいし、モザイク状としてもよい。さらに、必
要に応じて、遮光層を設けてもよい。各カラーフィルタ
512,514,516の上には、各カラーフィルタ5
12,514,516を連ねる方向に、帯状の透明電極
503が形成されている。本実施態様では各カラーフィ
ルター512,514,516の間隙に引き廻し配線5
09が形成されている。
【0074】素子基板520には、各カラーフィルター
512,514,516に対応して透明電極504が設
けられており、透明電極504は液晶駆動用のTFD5
25を介して信号配線522に接続されている。信号配
線522は、前記カラーフィルター基板510の帯状の
透明電極503と直交する方向に、透明電極504の間
隙に形成されている。
【0075】カラーフィルター基板510の平面配置
は、図17に示すように、カラーフィルター512,5
14,516が紙面横方向に一定の間隔を開けてこの順
に1単位のカラーユニット511を構成して繰り返し並
んでおり、全体としてマトリクス状に配置されている。
各色のカラーフィルター列の間隙には、各R,G,B色
のカラーフィルターに沿って引き廻し配線509が形成
されている。また、各色のカラーフィルター列の上に
は、各カラーフィルタ512,514,516を連ねる
1単位のカラーユニット511に沿った方向に、透明電
極503が形成されている。したがって、各電極503
と引き廻し配線509とは直交するように配置されてい
ることになる。
【0076】本実施形態では透明電極503と引き廻し
配線509が、絶縁膜523を挟んだ2層構造に構成さ
れている。引き廻し配線509の長さは、下基板である
カラーフィルター基板510の端部に設けられた入力端
子(図示略)に接続されるとともに、前記入力端子から
最も遠い透明電極503と完全に交差する位置まで延長
して形成されており、カラーフィルター基板510の透
明電極503が配列されている領域内における各引き廻
し配線509の長さが等しくなっている。また、各引き
廻し配線509の上には、1本毎の透明電極503に対
応して1個のコンタクトホール505が形成されてい
る。このコンタクトホール505において、1本の引き
廻し配線509に対して1本の透明電極503が電気的
に接続されている。
【0077】図18は図16に示す本実施形態の液晶装
置の線D−D’に沿った断面構造を示している。カラー
フィルター基板510には、透明基板501の間に引き
廻し配線509が一定間隔で配置されており、各引き廻
し配線509の上にカラーフィルター512,514,
516が形成されている。各カラーフィルター512,
514,516は、もう一方の素子基板520の透明電
極504に対向した位置にマトリクス状に形成されてい
る。各引き廻し配線509は、もう一方の素子基板52
0の透明電極504の間隙(電極ギャップ)に対向した
位置に帯状に形成されていて、信号配線522と同じ方
向に形成されていることになる。各カラーフィルターの
上には絶縁層523を介して透明電極503が形成され
ている。透明電極503はもう一方の素子基板520の
信号配線522と直交する方向である。透明電極503
と引き廻し配線509とは、コンタクトホール505で
接続されている。互いに対向して配置された透明電極5
03,504の面には配向膜517が形成され、特定方
向に配向処理が施されている。このような2枚の基板間
に液晶層518が挟持されて液晶装置60が構成されて
いる。
【0078】本実施形態の液晶装置においても、前記第
1の実施形態と同様に、以下のような作用効果が得られ
る。すなわち、液晶パネル全体に占める液晶表示領域の
大きさを大きくでき、相対的に液晶液晶パネル全体の大
きさを小型化しても見やすい液晶表示領域を有する液晶
装置とすることができる。
【0079】また、カラーフィルター基板510の各透
明電極503における容量のばらつきによる波形鈍りの
ばらつきを抑えて、画質の低下を防止することができ
る。さらに、画素内には引き廻し配線509が配置され
ないので、引き廻し配線509を透明でない導電性材料
を用いて形成することもでき、より抵抗が小さい材料
や、配線形成し易い材料等を使用することが可能であ
る。また、画素領域の開口率の低下による明るさの低下
等の表示品質に及ぼす影響を回避することができるの
で、良好な表示を実現することができる。さらにまた、
本実施形態においては、コンタクトホール505を画素
の外部に設けたので、画素内にコンタクトホール505
が配置されない。よって、コンタクトホール505が形
成された部位で液晶の配向不良が生じた場合にも、画素
には影響がなく、液晶表示の見栄えが悪くなるのを防止
することができる。
【0080】(第10の実施形態)次に本発明の第10
の実施形態について説明する。図19は本発明の第10
の実施形態のカラーフィルター基板510を、上から透
視して見た平面配置図を示したもので、デルタ方式の画
素配列を用いたカラー液晶表示装置の例を示している。
液晶駆動方式は、第9の実施形態と同様のTFDを用い
たアクティブマトリクス方式である。
【0081】本実施形態では、カラーフィルター基板5
10上の各BRGカラーフィルターが1列毎に半ピッチ
ずらして配列された、いわゆるデルタ方式の画素配列と
なっている。カラーフィルターは、光の3原色(B,
R,G)に代えて、色の3原色(Y(イエロー)、M
(マゼンダ)、C(シアン))としてもよい。また、必
要に応じて、遮光層を設けてもよい。各カラーフィルタ
ーが1列毎に半ピッチづつずれたので、紙面左右方向の
透明電極503は直線ではなくジグザグに構成されてい
る。
【0082】本実施態様においても、第9の実施形態と
同様に、各カラーフィルター512,514,516の
間隙に直線状の引き廻し配線509が形成されている。
引き廻し配線509の長さは、下基板であるカラーフィ
ルター基板510の端部に設けられた入力端子(図示
略)に接続されるとともに、前記入力端子から最も遠い
透明電極503と完全に交差する位置まで延長して形成
されており、カラーフィルター基板510の透明電極5
03が配列されている領域内における各引き廻し配線5
09の長さが等しくなっている。また、各引き廻し配線
509は、もう一方の素子基板520の透明電極504
の間隙(電極ギャップ)に対向した位置に帯状に形成さ
れている。引き廻し配線509の上には、1本毎の透明
電極503に対応して1個のコンタクトホール505が
形成されていて、このコンタクトホール505を介して
透明電極503と引き廻し配線509とが電気的に接続
されている。
【0083】一方、対向する素子基板は、図16に示す
第9の実施形態の素子基板520とほぼ同様な構造に形
成される。第9の実施形態と異なる点は、前記カラーフ
ィルター基板510上の各カラーフィルター512,5
14,516が1列毎に半ピッチづつずれているので、
透明電極504もこれに対応して1列毎に半ピッチづつ
ずらして形成されている点である。
【0084】本実施形態における素子基板(図示省略)
にも、第9の実施形態と同様にBGR各色のカラーフィ
ルターに対応して透明電極が設けられており、各透明電
極は液晶駆動用のTFDを介して信号配線に接続されて
いる。その他の点は第9の実施形態と同様であり、断面
構造も図18と同様となるので詳しい説明は省略する。
【0085】このように構成することにより、人間の目
から見た表示効果を利用して、解像度を最も高く感じる
ようにすることができるので、高精細表示の液晶表示装
置が得られる。また、本実施形態の液晶装置において
も、前記第1の実施形態と同様に、以下のような作用効
果が得られる。すなわち、液晶パネル全体に占める液晶
表示領域の大きさを大きくでき、相対的に液晶液晶パネ
ル全体の大きさを小型化しても見やすい液晶表示領域を
有する液晶装置とすることができる。
【0086】また、カラーフィルター基板510の各透
明電極503における容量のばらつきによる波形鈍りの
ばらつきを抑えて、画質の低下を防止することができ
る。さらに、画素内には引き廻し配線509が配置され
ないので、引き廻し配線509を透明でない導電性材料
を用いて形成することもでき、より抵抗が小さい材料
や、配線形成し易い材料等を使用することが可能であ
る。また、画素領域の開口率の低下による明るさの低下
等の表示品質に及ぼす影響を回避することができるの
で、良好な表示を実現することができる。さらにまた、
本実施形態においては、コンタクトホール505を画素
の外部に設けたので、画素内にコンタクトホール505
が配置されない。よって、コンタクトホール505が形
成された部位で液晶の配向不良が生じた場合にも、画素
には影響がなく、液晶表示の見栄えが悪くなるのを防止
することができる。
【0087】(第11の実施形態)次に本発明の第11
の実施形態について説明する。図20は本発明の第11
の実施形態のカラーフィルター基板510を、上から透
視して見た平面配置図を示したもので、デルタ方式の画
素配列を用いたカラー液晶表示装置の他の例を示してい
る。
【0088】図19に示す第10の実施形態のカラーフ
ィルター基板では、各BRGカラーフィルターが1列毎
に半ピッチずらして配列されているのに対して、本実施
の形態では各BRGカラーフィルターが1行毎に半ピッ
チずらして配列されている。したがって、各BRGカラ
ーフィルター上に設けられた透明電極503は、ジグザ
グではなく、各カラーフィルタ512,514,516
を連ねる1単位のカラーユニットに沿って帯状に構成さ
れることになる。カラーフィルターは、光の3原色
(B,R,G)に代えて、色の3原色(Y(イエロ
ー)、M(マゼンダ)、C(シアン))としてもよい。
また、必要に応じて、遮光層を設けてもよい。
【0089】各BRGカラーフィルターの間隙には引き
廻し配線509が各カラーフィルターに沿ってジグザグ
に設けられている。引き廻し配線509の長さは、下基
板であるカラーフィルター基板510の端部に設けられ
た入力端子(図示略)に接続されるとともに、前記入力
端子から最も遠い透明電極503と完全に交差する位置
まで延長して形成されており、カラーフィルター基板5
10の透明電極503が配列されている領域内における
各引き廻し配線509の長さが等しくなっている。ま
た、各引き廻し配線509は、もう一方の素子基板52
0の透明電極504の間隙(電極ギャップ)に対向した
位置に形成されている。各引き廻し配線509の上に
は、1本毎の透明電極503に対応して1個のコンタク
トホール505が形成されていて、このコンタクトホー
ル505を介して透明電極503と引き廻し配線509
とが電気的に接続されている。
【0090】一方、対向する素子基板は図16に示す第
9の実施形態の素子基板520とほぼ同様な構造に形成
される。第9の実施形態と異なる点は、前記カラーフィ
ルター基板510上の各カラーフィルター512,51
4,516が1行毎に半ピッチづつずれているので、透
明電極504もこれに対応して1行毎に半ピッチづつず
らして形成されており、これに伴って信号配線522も
直線上ではなくてジグザグに形成されている点である。
【0091】本実施形態における素子基板(図示省略)
にも、第9の実施形態と同様にBGR各色のカラーフィ
ルターに対応して透明電極が設けられており、各透明電
極は液晶駆動用のTFDを介して信号配線に接続されて
いる。その他の点は第9の実施形態と同様であり、断面
構造も図18と同様となるので詳しい説明は省略する。
【0092】このように構成することにより、人間の目
から見た表示効果を利用して、解像度を最も高く感じる
ようにすることができるので、高精細表示の液晶表示装
置が得られる。また、本実施形態の液晶装置において
も、前記第1の実施形態と同様に、以下のような作用効
果が得られる。すなわち、液晶パネル全体に占める液晶
表示領域の大きさを大きくでき、相対的に液晶液晶パネ
ル全体の大きさを小型化しても見やすい液晶表示領域を
有する液晶装置とすることができる。
【0093】また、カラーフィルター基板510の各透
明電極503における容量のばらつきによる波形鈍りの
ばらつきを抑えて、画質の低下を防止することができ
る。さらに、画素内には引き廻し配線509が配置され
ないので、引き廻し配線509を透明でない導電性材料
を用いて形成することもでき、より抵抗が小さい材料
や、配線形成し易い材料等を使用することが可能であ
る。また、画素領域の開口率の低下による明るさの低下
等の表示品質に及ぼす影響を回避することができるの
で、良好な表示を実現することができる。さらにまた、
本実施形態においては、コンタクトホール505を画素
の外部に設けたので、画素内にコンタクトホール505
が配置されない。よって、コンタクトホール505が形
成された部位で液晶の配向不良が生じた場合にも、画素
には影響がなく、液晶表示の見栄えが悪くなるのを防止
することができる。
【0094】(電子機器)次に、本発明の液晶装置を用
いた本発明の電子機器について説明する。本発明の電子
機器の例を図21に示す。図21(a)は携帯電話の例
を示す斜視図である。1000は携帯電話本体を示し、
そのうち1001は本発明の液晶装置である。図21
(b)は腕時計型電子機器の例を示す斜視図である。1
100は時計本体を示し、1101が本発明の液晶装置
である。図21(c)はワープロ、パソコン等の携帯型
情報処理装置の例を示す斜視図である。図中1200は
情報処理装置を示し、1202はキーボード等の入力
部、1204は情報処理装置本体、1206は本発明の
液晶装置である。
【0095】これらの電子機器に本発明の液晶装置を使
用すれば、液晶装置に占める液晶表示領域の面積割合を
大きくすることができ、小型であるにもかかわらず見や
すい表示が実現可能となる。また本発明の液晶装置は、
液晶パネル面を表示面とする液晶表示装置だけでなく、
液晶パネルを透過させた光を投射スクリーン上に投射し
て画像を表示する投射型表示装置等にも適用可能であ
る。
【0096】
【発明の効果】本発明の液晶装置によれば、引き廻し配
線を液晶表示領域内に収容することができ、液晶表示領
域に隣接して設けられる入力端子を液晶表示領域に対し
て任意の方向に配置することができる。したがって、液
晶パネル全体に占める液晶表示領域の大きさを大きくす
ることができ、液晶パネルの長さ方向または幅方向を短
くして小型化することができる。また、一方の基板の透
明電極が配列されている領域内における一方の基板の引
き廻し配線の長さを均一とすることにより、この一方の
基板の透明電極と引き廻し配線との間に絶縁膜が存在す
ることによって生じる容量結合が均一化される。したが
って一方の基板の各透明電極における容量のばらつきに
よる波形鈍りのばらつきを抑えて画質の低下を防止する
ことができる。
【0097】一方の基板の引き廻し配線を、2枚の基板
を対向配置させた状態で他方の基板の電極ギャップと同
一平面位置で対向する領域内に形成すれば、液晶表示領
域を平面視したときに、画素内に引き廻し配線が存在し
ないので、画素領域の開口率の低下による明るさの低下
等、表示品質に及ぼす影響を回避することができる。よ
って、良好な表示を実現することができる。また、2枚
の基板を対向配置させた状態で、一方の基板の引き廻し
配線が他方の基板の透明電極とほぼ同一平面位置で対向
するように構成すれば、一方の基板の引き廻し配線を他
方の基板の電極ギャップと対向させる場合よりも引き廻
し配線の線幅を太くして低抵抗化を図ることができる。
【0098】さらに引き廻し配線と透明電極とを接続す
るためのコンタクトホールを画素領域の外部に設けれ
ば、コンタクトホールが形成された部位で液晶の配向不
良が生じた場合にも画素には影響がなく、液晶表示の見
栄えが悪くなるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液晶装置の液晶パネルの一例を
示す分解斜視図である。
【図2】 本発明に係る液晶装置の第1の実施形態の要
部平面図である。
【図3】 図2中A−A線に沿う断面図である。
【図4】 本発明に係る液晶装置の第2の実施形態の要
部平面図である。
【図5】 本発明に係る液晶装置の第3の実施形態の要
部平面図である。
【図6】 図5中B−B線に沿う断面図である。
【図7】 本発明に係る液晶装置の第4の実施形態の要
部平面図である。
【図8】 本発明に係る液晶装置の液晶パネルの他の例
を示す斜視図である。
【図9】 本発明に係る第5の実施形態の液晶装置を示
す斜視図である。
【図10】 図9に示すカラーフィルター基板の平面図
である。
【図11】 図10に示すカラーフィルター基板のC−
C’線に沿った断面図である。
【図12】 図9に示す液晶装置のC−C’線に沿った
断面図である。
【図13】 本発明に係る第6の実施形態のカラーフィ
ルター基板の平面図である。
【図14】 本発明に係る第7の実施形態のカラーフィ
ルター基板の平面図である。
【図15】 本発明に係る第8の実施形態のカラーフィ
ルター基板の平面図である。
【図16】 本発明に係る第9の実施形態の液晶装置を
示す斜視図である。
【図17】 図16に示すカラーフィルター基板の平面
図である。
【図18】 図16に示す液晶装置のD−D’線に沿っ
た断面図である。
【図19】 本発明に係る第10の実施形態のカラーフ
ィルター基板の平面図である。
【図20】 本発明に係る第11の実施形態のカラーフ
ィルター基板の平面図である。
【図21】 本発明の液晶装置を使用した電子機器の例
を示す外観図である。
【図22】 従来の液晶パネルの一例を示す斜視図であ
る。
【図23】 従来の液晶パネルの他の例を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1,101,201,301…液晶パネル 2…画素領域 3,103,203,303…透明基板(下基板) 4,104,204,304…透明基板(上基板) 7,8,107,108,207,208,307,3
08…入力端子 9,10,29,39,49,109,110a,11
0b,209,210,309,310,409,50
9…引き廻し配線 12,12b,13、403,404、503,504
…透明電極 12a,13a…電極ギャップ 21,423,523…絶縁膜 15,25,35,45、405,505…コンタクト
ホール 417,517・・・配向膜 40,60・・・液晶装置 412,414,416,512,514,516・・・
カラーフィルター 418,518・・・液晶層 522・・・信号配線 525・・・TFD
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 百瀬 洋一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 千野 英治 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 増澤 明徳 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面上に複数の透明電極が設けられてい
    る2枚の基板を、前記透明電極が内側となるように対向
    配置させ、該2枚の基板間に液晶を封入してなる液晶装
    置であって、 各透明電極は引き廻し配線に接続されているとともに、
    一方の基板の透明電極と引き廻し配線とが絶縁膜を挟ん
    だ2層構造をなしており、かつ前記一方の基板の透明電
    極が配列されている領域内における該一方の基板の複数
    本の引き廻し配線の長さが均一であることを特徴とする
    液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記2枚の基板に設けられた透明電極
    が、帯状で互いに直交するように設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 【請求項3】 前記2枚の基板に設けられた透明電極の
    うち、一方の基板の透明電極は帯状であり、他方の基板
    上の透明電極は画素駆動素子を介して信号線あるいは走
    査線に接続されていることを特徴とする請求項1に記載
    の液晶装置。
  4. 【請求項4】 2層構造をなす透明電極と引き廻し配線
    との間に、カラーフィルターを具備したことを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液晶装
    置。
  5. 【請求項5】 前記複数の透明電極は、電極ギャップを
    挟んで平行に設けられたものであり、 前記一方の基板の引き廻し配線が、前記2枚の基板を対
    向配置させた状態で他方の基板の電極ギャップと同一平
    面位置で対向する領域内に形成されていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の液晶装
    置。
  6. 【請求項6】 前記2枚の基板を対向配置させた状態
    で、前記一方の基板の引き廻し配線と他方の基板の透明
    電極とがほぼ同一平面位置で対向していることを特徴と
    する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の液晶装
    置。
  7. 【請求項7】 前記一方の基板の透明電極と引き廻し配
    線とが、前記2枚の基板を対向配置させた状態で両基板
    の透明電極が交差する画素領域の外部に設けられたコン
    タクトホールを介して接続されていることを特徴とする
    請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の液晶装置。
  8. 【請求項8】 前記一方の基板の透明電極と引き廻し配
    線とが、前記2枚の基板を対向配置させた状態で両基板
    の透明電極が交差する画素領域の内部に設けられたコン
    タクトホールを介して接続されていることを特徴とする
    請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の液晶装置。
  9. 【請求項9】 前記引き廻し配線の一端が、前記一方の
    基板の端部に設けられた入力端子に接続されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載
    の液晶装置。
  10. 【請求項10】 前記引き廻し配線の一端が、前記他方
    の基板の端部に形成された入力端子に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の液晶装置。
  11. 【請求項11】 前記引き廻し配線の一端と入力端子と
    が異方性導電接着剤を介して接続されていることを特徴
    とする請求項10に記載の液晶装置。
  12. 【請求項12】 前記入力端子が、前記2枚の基板を対
    向配置させた状態で両基板の透明電極が交差する画素領
    域が配列されている液晶表示領域を挟んで相対向する位
    置に配置されていることを特徴とする請求項9ないし1
    1のいずれかに記載の液晶装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
    の液晶装置を使用した電子機器。
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