JP2001241631A - 灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システム - Google Patents
灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システムInfo
- Publication number
- JP2001241631A JP2001241631A JP2000053774A JP2000053774A JP2001241631A JP 2001241631 A JP2001241631 A JP 2001241631A JP 2000053774 A JP2000053774 A JP 2000053774A JP 2000053774 A JP2000053774 A JP 2000053774A JP 2001241631 A JP2001241631 A JP 2001241631A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- melting furnace
- ash melting
- water
- boiler
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/12—Heat utilisation in combustion or incineration of waste
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/20—Waste processing or separation
Landscapes
- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ごみ焼却炉に併設された灰溶融炉を冷却する
際に冷却水が吸収した熱を利用するための灰溶融炉にお
ける熱回収方法、およびその熱回収システムを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 ごみ焼却炉10に併設された灰溶融炉1
6の少なくとも一部に設けられた水冷壁に冷却水を供給
して、灰溶融炉16を冷却し、冷却水が灰溶融炉16を
冷却する際に保有した熱によって、ごみ焼却炉10に設
けられたボイラ11への給水を加熱するか、またはボイ
ラ11への給水を加熱して脱気することを特徴とする灰
溶融炉における熱回収方法である。
際に冷却水が吸収した熱を利用するための灰溶融炉にお
ける熱回収方法、およびその熱回収システムを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 ごみ焼却炉10に併設された灰溶融炉1
6の少なくとも一部に設けられた水冷壁に冷却水を供給
して、灰溶融炉16を冷却し、冷却水が灰溶融炉16を
冷却する際に保有した熱によって、ごみ焼却炉10に設
けられたボイラ11への給水を加熱するか、またはボイ
ラ11への給水を加熱して脱気することを特徴とする灰
溶融炉における熱回収方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉に併設
された灰溶融炉の冷却水の顕熱等を有効利用するための
灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システ
ムに関するものである。
された灰溶融炉の冷却水の顕熱等を有効利用するための
灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システ
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ごみ焼却炉から発生する焼却灰
は、埋め立て地枯渇の問題や有害重金属類の溶出による
地下水汚染の問題があり、ごみ焼却炉に灰溶融炉(電気
や各種燃料から発生する熱エネルギーを利用した炉)を
併設して、焼却灰を灰溶融炉に投入して高温で溶融する
ことによって、焼却灰の無害化と減量・減容化が図られ
ている。
は、埋め立て地枯渇の問題や有害重金属類の溶出による
地下水汚染の問題があり、ごみ焼却炉に灰溶融炉(電気
や各種燃料から発生する熱エネルギーを利用した炉)を
併設して、焼却灰を灰溶融炉に投入して高温で溶融する
ことによって、焼却灰の無害化と減量・減容化が図られ
ている。
【0003】また、ごみ焼却炉では、廃熱エネルギーの
有効利用の観点からボイラが併設されており、ボイラか
らの蒸気を発電に利用するための蒸気タービン発電機が
備えられたり、或いはボイラからの蒸気が地域暖房等の
廃熱利用施設で利用するようにして、ごみ焼却炉の廃熱
を回収して、熱効率を高めるようになされている。
有効利用の観点からボイラが併設されており、ボイラか
らの蒸気を発電に利用するための蒸気タービン発電機が
備えられたり、或いはボイラからの蒸気が地域暖房等の
廃熱利用施設で利用するようにして、ごみ焼却炉の廃熱
を回収して、熱効率を高めるようになされている。
【0004】灰溶融炉では、1400〜1500℃とい
う高温雰囲気下または溶融層で焼却灰等の熱溶融が行わ
れており、灰溶融炉を形成する耐火物は、高温雰囲気下
で短期間で劣化しないように、耐火物の内壁部にほぼ全
面に亘って冷却水を流すことにより、耐火物の冷却がな
されている。
う高温雰囲気下または溶融層で焼却灰等の熱溶融が行わ
れており、灰溶融炉を形成する耐火物は、高温雰囲気下
で短期間で劣化しないように、耐火物の内壁部にほぼ全
面に亘って冷却水を流すことにより、耐火物の冷却がな
されている。
【0005】図7は、灰溶融炉の耐火壁の冷却系統を示
すものである。同図において、灰溶融炉1の耐火壁に冷
却水流路が設けられ、冷却タンク2に貯留されている冷
却水が冷却塔3を経て、灰溶融炉1の冷却水流路に流さ
れることにより、灰溶融炉1の外周部が冷却されてい
る。灰溶融炉1を通過した冷却水は、冷却タンク2に戻
されている。灰溶融炉1の熱を吸収して熱せられた冷却
水は、冷却タンク2に戻された後、冷却塔3に送り込ま
れる。冷却塔3では、冷却水の顕熱を大気に放出して、
再び灰溶融炉1の冷却水として供給されている。
すものである。同図において、灰溶融炉1の耐火壁に冷
却水流路が設けられ、冷却タンク2に貯留されている冷
却水が冷却塔3を経て、灰溶融炉1の冷却水流路に流さ
れることにより、灰溶融炉1の外周部が冷却されてい
る。灰溶融炉1を通過した冷却水は、冷却タンク2に戻
されている。灰溶融炉1の熱を吸収して熱せられた冷却
水は、冷却タンク2に戻された後、冷却塔3に送り込ま
れる。冷却塔3では、冷却水の顕熱を大気に放出して、
再び灰溶融炉1の冷却水として供給されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ごみ焼
却炉では、蒸気タービン発電機のためのボイラが備えら
れ、そのボイラからの蒸気を利用して発電タービンを駆
動して電力を得ており、廃熱の有効利用が図られてい
る。しかし、灰溶融炉では、その燃焼排ガスの顕熱の利
用は行われているが、図7に示したように、炉内を高温
状態に保持しながら耐火壁を保護し、かつ耐火壁の外皮
を低温に保つために、耐火壁を冷却している冷却水の顕
熱は、有効利用されることなく、冷却タンク2から冷却
塔3に送り込まれて、その顕熱を大気に放出しているの
が実情である。従って、灰溶融炉の冷却水の顕熱を大気
に放出することは、ごみ焼却施設としての熱エネルギー
の損失となり、廃熱エネルギーの有効利用の観点から好
ましいものではなく、改善の余地があった。
却炉では、蒸気タービン発電機のためのボイラが備えら
れ、そのボイラからの蒸気を利用して発電タービンを駆
動して電力を得ており、廃熱の有効利用が図られてい
る。しかし、灰溶融炉では、その燃焼排ガスの顕熱の利
用は行われているが、図7に示したように、炉内を高温
状態に保持しながら耐火壁を保護し、かつ耐火壁の外皮
を低温に保つために、耐火壁を冷却している冷却水の顕
熱は、有効利用されることなく、冷却タンク2から冷却
塔3に送り込まれて、その顕熱を大気に放出しているの
が実情である。従って、灰溶融炉の冷却水の顕熱を大気
に放出することは、ごみ焼却施設としての熱エネルギー
の損失となり、廃熱エネルギーの有効利用の観点から好
ましいものではなく、改善の余地があった。
【0007】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、ごみ焼却炉に併設された灰溶融炉を冷却
する際に冷却水が吸収した熱を利用するための灰溶融炉
における熱回収方法、およびその熱回収システムを提供
することを目的とするものである。
たものであり、ごみ焼却炉に併設された灰溶融炉を冷却
する際に冷却水が吸収した熱を利用するための灰溶融炉
における熱回収方法、およびその熱回収システムを提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
消するためになされたものであり、請求項1の発明は、
ごみ焼却炉に併設された灰溶融炉の少なくとも一部に設
けられた水冷壁に冷却水を供給して、該灰溶融炉を冷却
し、該冷却水の顕熱および/または潜熱によって、前記
ごみ焼却炉に設けられたボイラへの給水を加熱するか、
または該ボイラへの給水を加熱して脱気することを特徴
とする灰溶融炉における熱回収方法である。
消するためになされたものであり、請求項1の発明は、
ごみ焼却炉に併設された灰溶融炉の少なくとも一部に設
けられた水冷壁に冷却水を供給して、該灰溶融炉を冷却
し、該冷却水の顕熱および/または潜熱によって、前記
ごみ焼却炉に設けられたボイラへの給水を加熱するか、
または該ボイラへの給水を加熱して脱気することを特徴
とする灰溶融炉における熱回収方法である。
【0009】この発明では、灰溶融炉からの顕熱および
/または潜熱を有する冷却水をボイラへと供給するか、
または灰溶融炉の冷却水をボイラに送り込まれる給水を
脱気するための熱源として、灰溶融炉からの冷却水の顕
熱および/または潜熱を有効利用することができる。な
お、この冷却水は、温水や蒸気として利用される。すな
わち、灰溶融炉の冷却過程で保有した顕熱を利用するの
みならず、さらに加熱されて蒸気とし、ボイラ等へと供
給されるので、その潜熱をも有効に利用することができ
る。
/または潜熱を有する冷却水をボイラへと供給するか、
または灰溶融炉の冷却水をボイラに送り込まれる給水を
脱気するための熱源として、灰溶融炉からの冷却水の顕
熱および/または潜熱を有効利用することができる。な
お、この冷却水は、温水や蒸気として利用される。すな
わち、灰溶融炉の冷却過程で保有した顕熱を利用するの
みならず、さらに加熱されて蒸気とし、ボイラ等へと供
給されるので、その潜熱をも有効に利用することができ
る。
【0010】また、請求項2の発明は、前記灰溶融炉の
水冷壁に供給される冷却水が発電タービン等の廃熱利用
施設を通過した蒸気の復水であることを特徴とする請求
項1に記載の灰溶融炉における熱回収方法である。
水冷壁に供給される冷却水が発電タービン等の廃熱利用
施設を通過した蒸気の復水であることを特徴とする請求
項1に記載の灰溶融炉における熱回収方法である。
【0011】この発明では、灰溶融炉に供給される冷却
水が発電タービン等の廃熱利用施設を通過した蒸気の復
水であり、しかも灰溶融炉の冷却水がごみ焼却炉に備え
たボイラへの給水を兼ねており、ボイラの給水と灰溶融
炉の冷却水とを共通の循環系統とすることができる。
水が発電タービン等の廃熱利用施設を通過した蒸気の復
水であり、しかも灰溶融炉の冷却水がごみ焼却炉に備え
たボイラへの給水を兼ねており、ボイラの給水と灰溶融
炉の冷却水とを共通の循環系統とすることができる。
【0012】また、請求項3の発明は、ボイラを備える
ごみ焼却炉に併設され、少なくとも一部を冷却する水冷
壁を有する灰溶融炉と、前記ボイラからの蒸気を発電タ
ービン等の廃熱利用施設に供給し、該廃熱利用施設を通
過した蒸気を復水する復水器と、前記復水器からの復水
を灰溶融炉の水冷壁に供給する第1配管経路と、前記灰
溶融炉からの顕熱および/または潜熱を有する冷却水
を、前記ボイラへの給水を加熱するための熱源として供
給する第2配管経路と、を有することを特徴とする灰溶
融炉における熱回収システムである。
ごみ焼却炉に併設され、少なくとも一部を冷却する水冷
壁を有する灰溶融炉と、前記ボイラからの蒸気を発電タ
ービン等の廃熱利用施設に供給し、該廃熱利用施設を通
過した蒸気を復水する復水器と、前記復水器からの復水
を灰溶融炉の水冷壁に供給する第1配管経路と、前記灰
溶融炉からの顕熱および/または潜熱を有する冷却水
を、前記ボイラへの給水を加熱するための熱源として供
給する第2配管経路と、を有することを特徴とする灰溶
融炉における熱回収システムである。
【0013】この発明では、ごみ焼却炉に設けられたボ
イラからの蒸気を発電タービン等の廃熱利用施設で利用
した後、タービン排気(蒸気)を復水器で復水し、灰溶
融炉の冷却水として第1配管経路を通して供給し、灰溶
融炉を通過した顕熱を有する冷却水が第2配管経路を経
てボイラへと供給されるようにして、灰溶融炉の冷却水
の顕熱および/または潜熱である廃熱エネルギーを有効
利用するようにした灰溶融炉における熱回収システムで
あり、ごみ焼却炉のボイラの給水系統と灰溶融炉の冷却
系統とが一体とした灰溶融炉における熱回収システムで
ある。
イラからの蒸気を発電タービン等の廃熱利用施設で利用
した後、タービン排気(蒸気)を復水器で復水し、灰溶
融炉の冷却水として第1配管経路を通して供給し、灰溶
融炉を通過した顕熱を有する冷却水が第2配管経路を経
てボイラへと供給されるようにして、灰溶融炉の冷却水
の顕熱および/または潜熱である廃熱エネルギーを有効
利用するようにした灰溶融炉における熱回収システムで
あり、ごみ焼却炉のボイラの給水系統と灰溶融炉の冷却
系統とが一体とした灰溶融炉における熱回収システムで
ある。
【0014】また、請求項4の発明は、前記第1配管経
路に復水中の空気等を脱気する脱気器を設けたことを特
徴とする請求項3に記載の灰溶融炉における熱回収シス
テムである。
路に復水中の空気等を脱気する脱気器を設けたことを特
徴とする請求項3に記載の灰溶融炉における熱回収シス
テムである。
【0015】この発明では、復水中に溶存する空気等を
脱気する脱気器を備えることによって、復水中に溶存す
る空気等を支障のない程度に除いてボイラへの給水とす
ることができる。
脱気する脱気器を備えることによって、復水中に溶存す
る空気等を支障のない程度に除いてボイラへの給水とす
ることができる。
【0016】また、請求項5の発明は、前記灰溶融炉を
通過した冷却水を脱気する脱気器を前記第2配管経路に
設けたことを特徴とする請求項3に記載の灰溶融炉にお
ける熱回収システムである。
通過した冷却水を脱気する脱気器を前記第2配管経路に
設けたことを特徴とする請求項3に記載の灰溶融炉にお
ける熱回収システムである。
【0017】この発明では、灰溶融炉からの冷却水をボ
イラへと供給する第2配管経路に冷却水に溶存する空気
等を脱気する脱気器を設けることによって、脱気された
復水をボイラへと供給することができる。
イラへと供給する第2配管経路に冷却水に溶存する空気
等を脱気する脱気器を設けることによって、脱気された
復水をボイラへと供給することができる。
【0018】また、請求項6の発明は、前記復水器から
の復水を前記第1配管経路から分岐して脱気器に供給す
る第3配管経路を備え、前記灰溶融炉を冷却する過程で
発生した蒸気または温水を前記第2配管経路に通して、
前記ボイラの給水加熱するか、または前記脱気器を加熱
するための熱源とすることを特徴とする請求項3に記載
の灰溶融炉における熱回収システムである。
の復水を前記第1配管経路から分岐して脱気器に供給す
る第3配管経路を備え、前記灰溶融炉を冷却する過程で
発生した蒸気または温水を前記第2配管経路に通して、
前記ボイラの給水加熱するか、または前記脱気器を加熱
するための熱源とすることを特徴とする請求項3に記載
の灰溶融炉における熱回収システムである。
【0019】この発明では、灰溶融炉からの冷却水の顕
熱および/または潜熱によって、ボイラの給水を加熱す
るか、脱気器を加熱するための熱源として、脱気器に供
給される復水を気化して脱気し、さらには加熱して、ボ
イラに供給することができるので、灰溶融炉の冷却水の
廃熱エネルギーを有効に利用することができる。
熱および/または潜熱によって、ボイラの給水を加熱す
るか、脱気器を加熱するための熱源として、脱気器に供
給される復水を気化して脱気し、さらには加熱して、ボ
イラに供給することができるので、灰溶融炉の冷却水の
廃熱エネルギーを有効に利用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の灰溶融炉における
熱回収方法、およびその熱回収システムの実施の形態に
ついて、図面を参照して説明する。
熱回収方法、およびその熱回収システムの実施の形態に
ついて、図面を参照して説明する。
【0021】(実施形態1)本発明の一実施形態につい
て、図1を参照して説明する。同図において、都市ごみ
等の廃棄物は、ごみ焼却炉10に投入されて焼却され、
焼却灰(ボトムアッシュ)は、火格子等を落下して焼却
灰排出装置へと送り込まれ、飛灰(フライアッシュ)を
含む燃焼排ガスは、ボイラ11へと送り込まれる。ボイ
ラ11を通過した燃焼排ガスは、排ガス処理装置12に
送り込まれて、燃焼排ガス中の塩化水素やダイオキシン
類等の有害ガス成分が除去された後、大気に放出されて
いる。排ガス処理装置12は、ボイラ11を通過した燃
焼排ガスに消石灰スラリ等を噴霧して、有害ガス成分を
除去する冷却塔、飛灰を捕集する電気集塵機やバグフィ
ルタ等を経て、燃焼排ガス中の有害ガス成分や飛灰を除
去する設備である。ごみ焼却路10の火格子を落下した
焼却灰と排ガス処理装置12で捕集された飛灰とは、灰
溶融炉16へと送り込まれ、1300℃以上の高温で熱
溶融されて溶融スラグとして排出される。なお、本実施
形態において、ごみ焼却炉10の形態は、特に限定する
ものではない。また、燃焼排ガスは、減温塔にて排ガス
を冷却し、その後、消石灰,活性炭の粉末を吹き込む方
式によって、有害ガス成分を除去するようにしてもよ
く、実施形態に限定するものではない。
て、図1を参照して説明する。同図において、都市ごみ
等の廃棄物は、ごみ焼却炉10に投入されて焼却され、
焼却灰(ボトムアッシュ)は、火格子等を落下して焼却
灰排出装置へと送り込まれ、飛灰(フライアッシュ)を
含む燃焼排ガスは、ボイラ11へと送り込まれる。ボイ
ラ11を通過した燃焼排ガスは、排ガス処理装置12に
送り込まれて、燃焼排ガス中の塩化水素やダイオキシン
類等の有害ガス成分が除去された後、大気に放出されて
いる。排ガス処理装置12は、ボイラ11を通過した燃
焼排ガスに消石灰スラリ等を噴霧して、有害ガス成分を
除去する冷却塔、飛灰を捕集する電気集塵機やバグフィ
ルタ等を経て、燃焼排ガス中の有害ガス成分や飛灰を除
去する設備である。ごみ焼却路10の火格子を落下した
焼却灰と排ガス処理装置12で捕集された飛灰とは、灰
溶融炉16へと送り込まれ、1300℃以上の高温で熱
溶融されて溶融スラグとして排出される。なお、本実施
形態において、ごみ焼却炉10の形態は、特に限定する
ものではない。また、燃焼排ガスは、減温塔にて排ガス
を冷却し、その後、消石灰,活性炭の粉末を吹き込む方
式によって、有害ガス成分を除去するようにしてもよ
く、実施形態に限定するものではない。
【0022】ボイラ11は、燃焼排ガスによって加熱さ
れて、ボイラ11からの蒸気が、発電タービン13へと
送り込まれる。発電タービン13を駆動することによっ
て、発電機14が駆動して電力を発生する。また、ボイ
ラ11からの蒸気は、発電として利用する以外に、温水
として地域暖房等の廃熱利用施設に利用することができ
る。ボイラ11からの蒸気は、発電タービン13に送り
込まれた後、そのタービン排気が復水器15に送り込ま
れる。タービン排気は、復水器15で水に戻されて、冷
却水として灰溶融炉16の水冷壁に供給されている。
れて、ボイラ11からの蒸気が、発電タービン13へと
送り込まれる。発電タービン13を駆動することによっ
て、発電機14が駆動して電力を発生する。また、ボイ
ラ11からの蒸気は、発電として利用する以外に、温水
として地域暖房等の廃熱利用施設に利用することができ
る。ボイラ11からの蒸気は、発電タービン13に送り
込まれた後、そのタービン排気が復水器15に送り込ま
れる。タービン排気は、復水器15で水に戻されて、冷
却水として灰溶融炉16の水冷壁に供給されている。
【0023】この水冷壁に導入された冷却水は、灰溶融
炉16の一部または全体に形成された水冷壁に供給され
て耐火壁を冷却して、ボイラ11へと給水されている。
ボイラ11への給水は、灰溶融炉16の冷却壁を通過し
た冷却水であって、この冷却水は灰溶融炉16で熱せら
れて、熱を吸収した冷却水が加熱給水器等を通してボイ
ラ11への給水として送り込まれる。ボイラ11に送り
込まれた冷却水は、再び燃焼排ガスによって、加熱され
て蒸気とし、発電タービン13に送り込まれる。発電タ
ービン13を通過したタービン排気は、再び復水器15
に戻されている。このように、ボイラ11の蒸気は、発
電タービン13、復水器15を経て、灰溶融炉16の冷
却水として供給され、再びボイラ11へと送り込まれて
循環するようにして、灰溶融炉16の冷却水の顕熱であ
る廃熱エネルギーが有効利用されている。このようにボ
イラ11の給水系統と灰溶融炉16の冷却系統とが一体
となった給水系統が形成されている。
炉16の一部または全体に形成された水冷壁に供給され
て耐火壁を冷却して、ボイラ11へと給水されている。
ボイラ11への給水は、灰溶融炉16の冷却壁を通過し
た冷却水であって、この冷却水は灰溶融炉16で熱せら
れて、熱を吸収した冷却水が加熱給水器等を通してボイ
ラ11への給水として送り込まれる。ボイラ11に送り
込まれた冷却水は、再び燃焼排ガスによって、加熱され
て蒸気とし、発電タービン13に送り込まれる。発電タ
ービン13を通過したタービン排気は、再び復水器15
に戻されている。このように、ボイラ11の蒸気は、発
電タービン13、復水器15を経て、灰溶融炉16の冷
却水として供給され、再びボイラ11へと送り込まれて
循環するようにして、灰溶融炉16の冷却水の顕熱であ
る廃熱エネルギーが有効利用されている。このようにボ
イラ11の給水系統と灰溶融炉16の冷却系統とが一体
となった給水系統が形成されている。
【0024】なお、図1の実施形態では、復水器が脱気
機能を有する場合である。また、実際のボイラの給水系
統では、低圧または高圧加熱器、ボイラ給水ポンプ等を
含むが、図1ではこれらを省略して図示されている。
機能を有する場合である。また、実際のボイラの給水系
統では、低圧または高圧加熱器、ボイラ給水ポンプ等を
含むが、図1ではこれらを省略して図示されている。
【0025】本実施形態では、ボイラ11からの蒸気が
発電タービン13に送り込まれ、発電タービン13を通
過したタービン排気は、復水器15で水に戻される。こ
の復水は、灰溶融炉16の水冷壁を通過した顕熱を有す
る冷却水であり、さらの配管経路を経て、ボイラ11へ
と給水されている。顕熱を有する冷却水は、ボイラ11
に給水されることによって、灰溶融炉16からの廃熱エ
ネルギーを有効に利用することができる。
発電タービン13に送り込まれ、発電タービン13を通
過したタービン排気は、復水器15で水に戻される。こ
の復水は、灰溶融炉16の水冷壁を通過した顕熱を有す
る冷却水であり、さらの配管経路を経て、ボイラ11へ
と給水されている。顕熱を有する冷却水は、ボイラ11
に給水されることによって、灰溶融炉16からの廃熱エ
ネルギーを有効に利用することができる。
【0026】なお、灰溶融炉16は、バーナ式焼却溶融
炉、電気抵抗式溶融炉等の何れの形式であってもよい。
灰溶融炉16は、ごみ焼却炉に併設または隣接して設置
され、例えばごみ焼却炉の焼却灰と飛灰とが収集される
位置に設置してもよいし、焼却灰と飛灰とをコンベヤで
焼却灰投入ホッパに搬送して、灰溶融炉16に供給して
もよい。無論、バーナ式焼却式の灰溶融炉16では、灰
溶融炉の補助燃料として、廃プラスチック容器等を炉内
に供給して、灰溶融炉を高温に燃焼させるようにしても
よい。
炉、電気抵抗式溶融炉等の何れの形式であってもよい。
灰溶融炉16は、ごみ焼却炉に併設または隣接して設置
され、例えばごみ焼却炉の焼却灰と飛灰とが収集される
位置に設置してもよいし、焼却灰と飛灰とをコンベヤで
焼却灰投入ホッパに搬送して、灰溶融炉16に供給して
もよい。無論、バーナ式焼却式の灰溶融炉16では、灰
溶融炉の補助燃料として、廃プラスチック容器等を炉内
に供給して、灰溶融炉を高温に燃焼させるようにしても
よい。
【0027】(実施形態2)本発明の他の実施形態につ
いて、図2及び図3を参照して説明する。なお、図2,
図3において、図1と同一部分には、同一符号が付与さ
れている。図2では、図1で説明したように、都市ごみ
等の廃棄物がごみ焼却炉10に投入され、その燃焼排ガ
スがボイラ11を通過して、飛灰を含む燃焼排ガスが排
ガス処理装置12に送り込まれている。焼却灰や飛灰
は、収集されて灰溶融炉16に供給されている。ボイラ
11は、燃焼排ガスによって加熱され、ボイラ11から
の蒸気が発電タービン13に供給されて、発電機14を
駆動することにより、電力を発生している。タービン排
気である蒸気は、復水器15を経て、脱気器17に供給
されている。なお、復水器15には、給水手段18から
冷却水が供給されて、タービン排気(蒸気)が復水され
る。
いて、図2及び図3を参照して説明する。なお、図2,
図3において、図1と同一部分には、同一符号が付与さ
れている。図2では、図1で説明したように、都市ごみ
等の廃棄物がごみ焼却炉10に投入され、その燃焼排ガ
スがボイラ11を通過して、飛灰を含む燃焼排ガスが排
ガス処理装置12に送り込まれている。焼却灰や飛灰
は、収集されて灰溶融炉16に供給されている。ボイラ
11は、燃焼排ガスによって加熱され、ボイラ11から
の蒸気が発電タービン13に供給されて、発電機14を
駆動することにより、電力を発生している。タービン排
気である蒸気は、復水器15を経て、脱気器17に供給
されている。なお、復水器15には、給水手段18から
冷却水が供給されて、タービン排気(蒸気)が復水され
る。
【0028】復水器15からの復水は、脱気器17に供
給されている。この復水は脱気器17内に供給され、ボ
イラ11および/または発電タービン13からの高温の
蒸気が脱気器17内に供給されて噴霧された復水を気化
して脱気している。この脱気された復水は、配管経路L
1を通して、灰溶融炉16の冷却水として供給されてい
る。冷却水は、灰溶融炉16の一部または全体に設けら
れた水冷壁に供給されている。灰溶融炉16の水冷壁に
供給された冷却水は、配管経路L2を通して、ボイラ1
1へと供給されている。灰溶融炉16で加熱された冷却
水は、ボイラ11への給水として利用することによっ
て、廃熱エネルギーを有効に利用することができる。
給されている。この復水は脱気器17内に供給され、ボ
イラ11および/または発電タービン13からの高温の
蒸気が脱気器17内に供給されて噴霧された復水を気化
して脱気している。この脱気された復水は、配管経路L
1を通して、灰溶融炉16の冷却水として供給されてい
る。冷却水は、灰溶融炉16の一部または全体に設けら
れた水冷壁に供給されている。灰溶融炉16の水冷壁に
供給された冷却水は、配管経路L2を通して、ボイラ1
1へと供給されている。灰溶融炉16で加熱された冷却
水は、ボイラ11への給水として利用することによっ
て、廃熱エネルギーを有効に利用することができる。
【0029】一方、図3の実施形態では、図2の実施形
態に加えて、脱気器17からの復水をボイラ11へと供
給するための配管経路L3が設けられている。配管経路
L3は、例えば、灰溶融炉16が運転されていない場合
に、配管経路L3から復水をボイラ11へと供給するよ
うにする。また、灰溶融炉16からボイラ11へと供給
される冷却水の水量が不足する場合には、配管経路L3
を通して、復水をボイラ11へと供給するようにしても
よい。さらにまた、配管経路L1,灰溶融炉16,配管
経路L2を通して、ボイラ11へと供給される流量、ま
たは配管経路L3からボイラ11へと供給される流量の
制御は、配管経路L1,L3に調節弁を設けて、これら
の調節弁を制御装置で操作して、ボイラ11への最適な
給水量を確保するようにしてもよい。
態に加えて、脱気器17からの復水をボイラ11へと供
給するための配管経路L3が設けられている。配管経路
L3は、例えば、灰溶融炉16が運転されていない場合
に、配管経路L3から復水をボイラ11へと供給するよ
うにする。また、灰溶融炉16からボイラ11へと供給
される冷却水の水量が不足する場合には、配管経路L3
を通して、復水をボイラ11へと供給するようにしても
よい。さらにまた、配管経路L1,灰溶融炉16,配管
経路L2を通して、ボイラ11へと供給される流量、ま
たは配管経路L3からボイラ11へと供給される流量の
制御は、配管経路L1,L3に調節弁を設けて、これら
の調節弁を制御装置で操作して、ボイラ11への最適な
給水量を確保するようにしてもよい。
【0030】(実施形態3)本発明の他の実施形態につ
いて、図4〜図6を参照して説明する。なお、図4〜図
6において、図1と同一部分には、同一符号が付与され
ている。図4において、図1で説明したように、都市ご
み等の廃棄物がごみ焼却炉10に投入されて、その燃焼
排ガスがボイラ11を通過して、飛灰を含む燃焼排ガス
が排ガス処理装置12に送り込まれている。焼却灰や飛
灰は、収集されて灰溶融炉16に供給される。ボイラ1
1は、燃焼排ガスによって加熱されて、その蒸気が発電
タービン13に供給され、発電機14を駆動して電力を
発生している。タービン排気(蒸気)は、給水手段18
からの冷却水が供給されている復水器15に供給されて
水に戻されている。この復水は、灰溶融炉16の冷却水
として用いられている。灰溶融炉16を通過した冷却水
(温水)は、配管経路L4を通して、脱気器17に供給
されている。脱気された冷却水は、ボイラ11へと供給
される。一方、脱気器17には、冷却水を気化するため
の熱源とし、ボイラ11および/または発電タービン1
3からの排気蒸気が供給されている。
いて、図4〜図6を参照して説明する。なお、図4〜図
6において、図1と同一部分には、同一符号が付与され
ている。図4において、図1で説明したように、都市ご
み等の廃棄物がごみ焼却炉10に投入されて、その燃焼
排ガスがボイラ11を通過して、飛灰を含む燃焼排ガス
が排ガス処理装置12に送り込まれている。焼却灰や飛
灰は、収集されて灰溶融炉16に供給される。ボイラ1
1は、燃焼排ガスによって加熱されて、その蒸気が発電
タービン13に供給され、発電機14を駆動して電力を
発生している。タービン排気(蒸気)は、給水手段18
からの冷却水が供給されている復水器15に供給されて
水に戻されている。この復水は、灰溶融炉16の冷却水
として用いられている。灰溶融炉16を通過した冷却水
(温水)は、配管経路L4を通して、脱気器17に供給
されている。脱気された冷却水は、ボイラ11へと供給
される。一方、脱気器17には、冷却水を気化するため
の熱源とし、ボイラ11および/または発電タービン1
3からの排気蒸気が供給されている。
【0031】また、図5の実施形態において、復水器1
5から復水は、配管経路L1を通して冷却水とし、灰溶
融炉16に供給されている。灰溶融炉16に供給された
冷却水は、蒸気となって配管経路L5を通して、脱気器
17に供給されている。この蒸気は、脱気器17の熱源
として用いられ、かつ復水器15からの復水は、配管経
路L6を通して、脱気器17にも供給されている。配管
経路L5を通過した蒸気は、脱気器17内を加熱して、
脱気器17に供給された復水が瞬時に気化させること
で、復水に溶存する空気等を脱気することができる。
5から復水は、配管経路L1を通して冷却水とし、灰溶
融炉16に供給されている。灰溶融炉16に供給された
冷却水は、蒸気となって配管経路L5を通して、脱気器
17に供給されている。この蒸気は、脱気器17の熱源
として用いられ、かつ復水器15からの復水は、配管経
路L6を通して、脱気器17にも供給されている。配管
経路L5を通過した蒸気は、脱気器17内を加熱して、
脱気器17に供給された復水が瞬時に気化させること
で、復水に溶存する空気等を脱気することができる。
【0032】また、図6の実施形態において、復水器1
5から復水は、配管経路L1を通して冷却水とし、灰溶
融炉16に供給されている。灰溶融炉16に供給された
冷却水は、温水または蒸気となって配管経路L7を通し
てボイラ11へと送られている。配管経路L1から分岐
した配管経路L8からは、復水が脱気器17に供給され
ている。配管経路L7からは、温水または蒸気がボイラ
11へと送られて、給水加熱が行われている。また、配
管経路L8から脱気器17に送られた復水は、ボイラ1
1等から蒸気が脱気器17に送られて加熱され、急速に
気化することで脱気され、その後、加熱された給水ボイ
ラ11へと送られている。
5から復水は、配管経路L1を通して冷却水とし、灰溶
融炉16に供給されている。灰溶融炉16に供給された
冷却水は、温水または蒸気となって配管経路L7を通し
てボイラ11へと送られている。配管経路L1から分岐
した配管経路L8からは、復水が脱気器17に供給され
ている。配管経路L7からは、温水または蒸気がボイラ
11へと送られて、給水加熱が行われている。また、配
管経路L8から脱気器17に送られた復水は、ボイラ1
1等から蒸気が脱気器17に送られて加熱され、急速に
気化することで脱気され、その後、加熱された給水ボイ
ラ11へと送られている。
【0033】なお、図示されていないが、配管経路L7
から分岐した配管経路を脱気器17に接続して、脱気器
17に蒸気または温水を供給して加熱し、配管経路L8
から供給される復水を加熱して脱気するようにしてもよ
い。その例では、配管経路L7から分岐した配管経路に
それぞれ調節弁が設けられて、温水または蒸気が供給さ
れる量を制御するようにする。また、灰溶融炉16から
の蒸気が脱気器17の熱源として用いられ、かつ復水器
15からの復水は、配管経路L8を通して、脱気器17
に供給されて、急速に気化されて脱気される。
から分岐した配管経路を脱気器17に接続して、脱気器
17に蒸気または温水を供給して加熱し、配管経路L8
から供給される復水を加熱して脱気するようにしてもよ
い。その例では、配管経路L7から分岐した配管経路に
それぞれ調節弁が設けられて、温水または蒸気が供給さ
れる量を制御するようにする。また、灰溶融炉16から
の蒸気が脱気器17の熱源として用いられ、かつ復水器
15からの復水は、配管経路L8を通して、脱気器17
に供給されて、急速に気化されて脱気される。
【0034】上記のように、本発明では、灰溶融炉がご
み焼却炉に併設(近接または隣接)されており、ごみ焼
却炉から発生する焼却灰と燃焼排ガスに含まれる飛灰と
が灰溶融炉に送り込まれて熱溶融することによって、焼
却灰等の減容化、減量化が図られるとともに、灰溶融炉
を冷却した顕熱および/または潜熱を有する冷却水をボ
イラまたは脱気器に供給することによって、大気中に放
出される廃熱エネルギーを可能な限り抑制することがで
きる。
み焼却炉に併設(近接または隣接)されており、ごみ焼
却炉から発生する焼却灰と燃焼排ガスに含まれる飛灰と
が灰溶融炉に送り込まれて熱溶融することによって、焼
却灰等の減容化、減量化が図られるとともに、灰溶融炉
を冷却した顕熱および/または潜熱を有する冷却水をボ
イラまたは脱気器に供給することによって、大気中に放
出される廃熱エネルギーを可能な限り抑制することがで
きる。
【0035】なお、上記実施形態では、ボイラの給水系
統に灰溶融炉の系却系統を一体としたものであり、この
給水系統には、通常復水ポンプ、低圧または高圧給水加
熱器或いは給水調節弁等が備えられているが、上記実施
形態では、それらの説明は省略した。また、灰溶融炉で
加熱された冷却水は、給水加熱器を通して、ボイラに供
給される場合と、脱気器と一体の給水加熱器を通して供
給される場合とがあるが、これらも図示を省略した。ま
た、ボイラおよび灰溶融炉の給水系統には、必要に応じ
て給水調整弁等が設けられている。また、本実施形態に
限定を加えるものではないが、脱気器には、フロートス
イッチ等が備えられ、脱気器内の水位を検出して水位を
調整するようになされている。
統に灰溶融炉の系却系統を一体としたものであり、この
給水系統には、通常復水ポンプ、低圧または高圧給水加
熱器或いは給水調節弁等が備えられているが、上記実施
形態では、それらの説明は省略した。また、灰溶融炉で
加熱された冷却水は、給水加熱器を通して、ボイラに供
給される場合と、脱気器と一体の給水加熱器を通して供
給される場合とがあるが、これらも図示を省略した。ま
た、ボイラおよび灰溶融炉の給水系統には、必要に応じ
て給水調整弁等が設けられている。また、本実施形態に
限定を加えるものではないが、脱気器には、フロートス
イッチ等が備えられ、脱気器内の水位を検出して水位を
調整するようになされている。
【0036】また、上記実施形態において、灰溶融炉の
処理能力に応じて、必要とする冷却水の供給量は異なる
ことは明らかである。また、種々の要因によって、灰溶
融炉からの冷却水が温水として、或いは蒸気として排出
される。これらの状況に応じて、上記の実施形態を選択
すればよい。
処理能力に応じて、必要とする冷却水の供給量は異なる
ことは明らかである。また、種々の要因によって、灰溶
融炉からの冷却水が温水として、或いは蒸気として排出
される。これらの状況に応じて、上記の実施形態を選択
すればよい。
【0037】また、上記実施形態の脱気器は、ボイラか
ら蒸気を脱気器内に供給して加熱して、脱気器内に供給
された灰溶融炉の冷却水または復水を気化して脱気する
場合と、灰溶融炉で加熱された冷却水(温水,蒸気)が
用いられる場合とがある。すなわち、脱気器の熱源とし
ては、ボイラから蒸気と灰溶融炉で加熱された冷却水
(温水,蒸気)とがある。また、灰溶融炉で加熱された
冷却水は、ボイラへの給水を加熱するための給水加熱器
に供給するようにしてもよいし、給水加熱器と脱気器と
が一体の場合にも同様に灰溶融炉からの冷却水を熱源と
して用いることができる。
ら蒸気を脱気器内に供給して加熱して、脱気器内に供給
された灰溶融炉の冷却水または復水を気化して脱気する
場合と、灰溶融炉で加熱された冷却水(温水,蒸気)が
用いられる場合とがある。すなわち、脱気器の熱源とし
ては、ボイラから蒸気と灰溶融炉で加熱された冷却水
(温水,蒸気)とがある。また、灰溶融炉で加熱された
冷却水は、ボイラへの給水を加熱するための給水加熱器
に供給するようにしてもよいし、給水加熱器と脱気器と
が一体の場合にも同様に灰溶融炉からの冷却水を熱源と
して用いることができる。
【0038】
【発明の効果】上記記載のように、本発明によれば、灰
溶融炉の冷却水が有する熱を大気中に放出することな
く、ボイラや脱機器に供給することで、ボイラの給水系
統と灰溶融炉の冷却系統とを一体として、灰溶融炉の冷
却水の廃熱エネルギーを有効利用することができる利点
があり、ごみ処理施設における熱利用効率を高めること
ができる。
溶融炉の冷却水が有する熱を大気中に放出することな
く、ボイラや脱機器に供給することで、ボイラの給水系
統と灰溶融炉の冷却系統とを一体として、灰溶融炉の冷
却水の廃熱エネルギーを有効利用することができる利点
があり、ごみ処理施設における熱利用効率を高めること
ができる。
【0039】また、本発明によれば、灰溶融炉を冷却し
た冷却水を脱気器に供給して、ボイラに給水すること
で、冷却水中に容存する空気等を除去することが可能で
あり、ボイラ等の腐食等を防止することが可能である利
点があるとともに、冷却水を循環させて使用することが
可能となる利点がある。
た冷却水を脱気器に供給して、ボイラに給水すること
で、冷却水中に容存する空気等を除去することが可能で
あり、ボイラ等の腐食等を防止することが可能である利
点があるとともに、冷却水を循環させて使用することが
可能となる利点がある。
【0040】また、本発明によれば、ごみ焼却施設とし
て総合的な熱エネルギーの損失を少なくすることが可能
であり、以て、ごみ焼却施設の消費エネルギーを抑制す
ることができる利点がある。
て総合的な熱エネルギーの損失を少なくすることが可能
であり、以て、ごみ焼却施設の消費エネルギーを抑制す
ることができる利点がある。
【0041】また、本発明によれば、ボイラの給水系統
と灰溶融炉の冷却系統とを一体とすることによって、そ
れぞれ独自に設けられていた設備を共有するか、または
簡素化することができ、比較的安価なごみ焼却設備を構
築することができる。
と灰溶融炉の冷却系統とを一体とすることによって、そ
れぞれ独自に設けられていた設備を共有するか、または
簡素化することができ、比較的安価なごみ焼却設備を構
築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る灰溶融炉における熱回収方法、お
よびその熱回収システムの一実施形態を示す概略系統図
である。
よびその熱回収システムの一実施形態を示す概略系統図
である。
【図2】本発明に係る灰溶融炉における熱回収方法、お
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
【図3】本発明に係る灰溶融炉における熱回収方法、お
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
【図4】本発明に係る灰溶融炉における熱回収方法、お
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
【図5】本発明に係る灰溶融炉における熱回収方法、お
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
【図6】本発明に係る灰溶融炉における熱回収方法、お
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
よびその熱回収システムの他の実施形態を示す概略系統
図である。
【図7】従来のごみ焼却炉の灰溶融炉における熱回収方
法、およびその熱回収システムの他の例を示す図であ
る。
法、およびその熱回収システムの他の例を示す図であ
る。
10 ごみ焼却炉 11 ボイラ 12 排ガス処理装置 13 発電タービン 14 発電機 15 復水器 16 灰溶融炉 17 脱気器 18 給水手段 L1〜L8 配管経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 浩之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 3K061 NB01 NB15 NC03 3K065 AA24 AB03 AC01 BA01 JA02 JA05 JA18 4D004 AA36 AC05 BA03 CA29 CA32 CB02 CC03
Claims (6)
- 【請求項1】 ごみ焼却炉に併設された灰溶融炉の少な
くとも一部に設けられた水冷壁に冷却水を供給して、該
灰溶融炉を冷却し、該冷却水の顕熱および/または潜熱
によって、前記ごみ焼却炉に設けられたボイラへの給水
を加熱するか、または該ボイラへの給水を加熱して脱気
することを特徴とする灰溶融炉における熱回収方法。 - 【請求項2】 前記灰溶融炉の水冷壁に供給される冷却
水が発電タービン等の廃熱利用施設を通過した蒸気の復
水であることを特徴とする請求項1に記載の灰溶融炉に
おける熱回収方法。 - 【請求項3】 ボイラを備えるごみ焼却炉に併設され、
少なくとも一部を冷却する水冷壁を有する灰溶融炉と、 前記ボイラからの蒸気を発電タービン等の廃熱利用施設
に供給し、該廃熱利用施設を通過した蒸気を復水する復
水器と、 前記復水器からの復水を灰溶融炉の水冷壁に供給する第
1配管経路と、 前記灰溶融炉からの顕熱および/または潜熱を有する冷
却水を、前記ボイラへの給水を加熱するための熱源とし
て供給する第2配管経路と、 を有することを特徴とする灰溶融炉における熱回収シス
テム。 - 【請求項4】 前記第1配管経路に復水中の空気等を脱
気する脱気器を設けたことを特徴とする請求項3に記載
の灰溶融炉における熱回収システム。 - 【請求項5】 前記灰溶融炉を通過した冷却水を脱気す
る脱気器を前記第2配管経路に設けたことを特徴とする
請求項3に記載の灰溶融炉における熱回収システム。 - 【請求項6】 前記復水器からの復水を前記第1配管経
路から分岐して脱気器に供給する第3配管経路を備え、
前記灰溶融炉を冷却する過程で発生した蒸気または温水
を前記第2配管経路に通して、前記ボイラの給水加熱す
るか、または前記脱気器を加熱するための熱源とするこ
とを特徴とする請求項3に記載の灰溶融炉における熱回
収システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000053774A JP2001241631A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000053774A JP2001241631A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001241631A true JP2001241631A (ja) | 2001-09-07 |
Family
ID=18575108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000053774A Withdrawn JP2001241631A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001241631A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007160205A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Mie Chuo Kaihatsu Kk | 廃棄物処理設備における被処理水利用装置 |
CN106287640A (zh) * | 2016-08-25 | 2017-01-04 | 关文吉 | 一种电厂锅炉的湿式烟气换热系统以及换热方法 |
CN106322417A (zh) * | 2016-08-25 | 2017-01-11 | 关文吉 | 一种电厂锅炉烟气与排污水的综合换热系统以及换热方法 |
CN106382645A (zh) * | 2016-08-25 | 2017-02-08 | 关文吉 | 一种电厂锅炉的干式烟气换热系统以及换热方法 |
EP3412969A4 (en) * | 2016-02-02 | 2019-07-17 | Kubota Corporation | FUSION SYSTEM AND METHOD FOR CONTROLLING FUSION SYSTEM |
JP2023525198A (ja) * | 2020-03-03 | 2023-06-15 | グレンツェバッハ ビーエスエイチ ゲーエムベーハー | ごみ焼却および岩綿生産のための一体型プラント、ならびにこのプラントを稼働させるための方法 |
-
2000
- 2000-02-29 JP JP2000053774A patent/JP2001241631A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007160205A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Mie Chuo Kaihatsu Kk | 廃棄物処理設備における被処理水利用装置 |
EP3412969A4 (en) * | 2016-02-02 | 2019-07-17 | Kubota Corporation | FUSION SYSTEM AND METHOD FOR CONTROLLING FUSION SYSTEM |
CN106287640A (zh) * | 2016-08-25 | 2017-01-04 | 关文吉 | 一种电厂锅炉的湿式烟气换热系统以及换热方法 |
CN106322417A (zh) * | 2016-08-25 | 2017-01-11 | 关文吉 | 一种电厂锅炉烟气与排污水的综合换热系统以及换热方法 |
CN106382645A (zh) * | 2016-08-25 | 2017-02-08 | 关文吉 | 一种电厂锅炉的干式烟气换热系统以及换热方法 |
JP2023525198A (ja) * | 2020-03-03 | 2023-06-15 | グレンツェバッハ ビーエスエイチ ゲーエムベーハー | ごみ焼却および岩綿生産のための一体型プラント、ならびにこのプラントを稼働させるための方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2076274C1 (ru) | Устройство для использования тепла, содержащегося в отходящем газе из котла, в котором сжигается уголь | |
KR100805385B1 (ko) | 전력 생산 장치 및 그 방법 | |
CN102656407B (zh) | 用于从底灰回收热量的方法和装置 | |
KR101302025B1 (ko) | 플라즈마 아크를 이용한 소각재 처리 장치 및 방법 | |
JP5769066B2 (ja) | 焼却炉排ガスからの熱回収システム | |
JP4155898B2 (ja) | ガスタービンが備わる高水分廃棄物の焼却設備 | |
JP2005098552A5 (ja) | ||
CN107923608A (zh) | 废热发电系统 | |
JP2001241631A (ja) | 灰溶融炉における熱回収方法、およびその熱回収システム | |
KR20060129144A (ko) | 유기물 슬러지 처리 장치 | |
JP5818307B2 (ja) | ボイラ設備及びその出口ガス温度の制御方法 | |
JP4422702B2 (ja) | 蓄熱装置への蓄熱方法 | |
JP4792982B2 (ja) | 廃熱回収システム | |
JP2001280863A (ja) | 熱交換器及び該熱交換器を備えた発電装置 | |
JP5421567B2 (ja) | 廃棄物処理設備および廃棄物処理設備における回収熱の利用方法 | |
JPH11264528A (ja) | 廃棄物処理設備 | |
JP5807903B2 (ja) | 間欠運転式のごみ焼却施設の熱回収利用方法及び熱回収利用システム | |
JPH08246812A (ja) | ガスタービン併設型ごみ焼却排熱発電システム | |
JP2007040695A (ja) | 蓄熱装置への蓄熱方法 | |
JP7490186B1 (ja) | 廃棄物処理設備の排熱回収システム及び排熱回収方法 | |
KR20130077657A (ko) | 순환유동층 연소장치 및 그 연소방법 | |
JP2002005402A (ja) | ごみ処理プラントの廃熱回収システム | |
JP2005164117A (ja) | 溶融炉の燃焼用空気予熱方法及びその装置 | |
KR20060017963A (ko) | 폐기물 소각장치의 제2가스 환류시스템 | |
JP2001289428A (ja) | 灰溶融設備と発電設備とを組合わせた複合システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070501 |