JP2001240812A - 感圧転写粘着テープ - Google Patents
感圧転写粘着テープInfo
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Abstract
による切断不良を回避した感圧転写粘着テープを開発す
ることを目的とする。 【解決手段】基材上に粘着剤層を有する感圧転写粘着テ
ープであって、前記粘着剤層の粘着剤にはフィラーが存
在し、粘着剤層の厚さ/フィラー粒径の値を0.6〜
8.0とすることによって、十分な接着力を維持しつつ
粘着剤層の糸引きによる切断不良を回避することができ
る。
Description
プに関し、特にテープ切れ性のよい感圧転写粘着テープ
に関するものである。
有さず粘着剤層のみを被着材に転写する無支持体両面粘
着テープがあり、感圧転写粘着テープとして様々な分野
・用途で使用されている。その構造としては剥離ライナ
ーあるいは剥離性基材の片面に粘着剤層を設けてロール
状に巻いたものが多く、最近では主に事務用途向けとし
てこれらを小巻にして転写装置に装着した転写具が「テ
ープのり」などの名称で上市されている。
ける送出リールと、この送出リールより供給される感圧
転写粘着テープの粘着剤層を基材から剥離しながら被転
写体へ転写させる転着ヘッドと、転写使用後に残った基
材を巻き取る巻回リールとを片手で把持使用が可能な器
体内に装備したことを特徴とする。これらは、紙の接着
において一般に用いられている液体のりや固形のりとは
異なり、手を汚すことなく簡単に粘着剤を被着材へと転
写でき、接着するまでの乾燥時間が不要である、被着材
である紙がしわにならないなどの利点がある。さらにこ
れらは、必要長さの粘着剤を被着材に転写した後に転写
具を被着材から垂直に持ち上げたり横に払うなどするこ
とによって粘着剤層を切断できるので、支持体を有する
一般的な両面テープのようにあらかじめテープを必要な
長さに切断しておく必要がなく、また、粘着剤層を転写
し終えた剥離性基材は転写具内のリールに巻き取られる
ので使用時にごみが発生しないなど、非常に便利な接着
用品である。
においては粘着剤層を切断する際、粘着剤層の粘着剤が
連続状に塗布されているため切断時に粘着剤が糸を引く
ように伸びてしまい円滑に切断できない、いわゆる「の
り切れ」が悪いという問題があった。この問題を回避す
るため、従来、粘着剤層を細かいドット状にしたり、間
隔を大きく開けてブロック状に配するといった方法が考
案されているが、これらの方法では連続状に塗工した場
合に比べ接着力が低下するという欠点がある。そこで、
本発明者は上記の点を改良すべく種々検討した結果本発
明を完成したものであって、本発明の目的は十分な接着
力を保持しつつ良好なのり切れ性を有する感圧転写粘着
テープを提供するものである。
剤層を有する感圧転写粘着テープであって、前記粘着剤
層中にフィラーが混入され、該粘着剤層の厚さと該フィ
ラー粒径の比率が、粘着剤層の厚さ/フィラー粒径=
0.6〜8.0であり、且つ、該粘着層の厚さが5〜2
00μmであることを特徴とする感圧転写粘着テープで
ある。
発明の感圧転写粘着テープに於いて用いる基材として
は、従来の感圧転写粘着テープの支持体として使用され
ているものであって、粘着剤に対して剥離効果を有する
ものを使用できる。例えばポリエチレン(PE)、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン
(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のプラスチック
フィルム、グラシン紙等の紙、金属箔等であり、剥離効
果を付与するために必要に応じて片面もしくは両面にシ
リコン樹脂やフッ素樹脂などからなる剥離層を設ける。
基材の厚さとしては10〜60μmが適当である。粘着
剤層を形成する粘着剤としては、従来この種の粘着テー
プに使用されている粘着剤にフィラーや必要に応じて保
存剤や着色剤を配合したものを使用する。粘着剤として
は、たとえばアクリル系、ゴム系、シリコン系、ロジン
系等の何れの粘着剤も使用でき、フィラーとしては、ポ
リプロピレン樹脂製フィラー、ポリエチレン樹脂製フィ
ラー、シリコンパウダー等が挙げられる。この粘着剤層
のフィラーの存在量は、特に限定されないが、通常、粘
着剤100部当り5部〜40部、好ましくは10部〜2
0部である。フィラーが5部より少ないと切れ性が悪く
なり、40部よりも多いと均一なテープ状になりにくく
なり好ましくない。
れる粘着剤層の厚さは5〜200μm、好ましくは10
〜30μmである。粘着剤層の厚さが5μm未満では接
着力を十分発揮することが出来ず、また、200μmを
超えて厚くすることは経済的ではなくのり切れ性が悪く
なる。ここで粘着剤層の厚みとしては塗工時の粘着剤組
成物の厚みと粘着剤組成物の不揮発分の積とした。例え
ば塗工時の粘着剤組成物の厚みが100μm、粘着剤組
成物の不揮発分が25%であるとすると、その粘着剤層
の厚みは25μm(=100×0.25)である。本発
明においては粘着剤層の厚さと使用しうるフィラーの粒
径とが次の関係式(1)を満足することによって、本発
明の目的とするテープの切れの良い感圧転写粘着テープ
を提供することが出来る。 数1 粘着剤層の厚さ/フィラーの粒径=0.6〜8.0 (1) 関係式(1)において、その値が0.6未満では均一な
塗膜が得られず、また、8.0を超えると切れ性が良く
ない。上記の範囲の内、0.8〜5.0の範囲が好まし
く、0.8〜1.5の範囲が特に好ましい。尚、ここで
フィラーの粒径とは重量平均粒子径である。また、粘着
剤を塗布する方法としては、トップコーター、シルクス
クリーン、グラビア、インクジェット等何れの手段も用
いることができる。
り具体的に示すが、本発明はこれらによって何ら限定さ
れるものではない。
ー、硬化剤及びフィラーを次の方法によって調合して粘
着剤組成物を得た。 A.粘着剤組成物の調合 (1)アクリル系ポリマー組成 アクリル系モノマー100部を溶剤と混合し、これをフ
ラスコに入れ、窒素流入下で65℃まで加熱を行い、開
始剤を加え重合を行う。得られたアクリル系ポリマー溶
液の粘度は3.0Pa・s(25℃)で不揮発分が45
%であった。 (2)硬化剤 上記(1)で得られた組成物に硬化剤としてコロネート
L(日本ポリウレタン(株)製)を固形分比として2部
添加した。 (3)フィラー さらに、上記で得られた組成物(1)、(2)にフィラ
ーとして粒径20μmのポリエチレン系フィラーである
フローセン(UF−4住友精化(株)製)をアクリル系
ポリマー100部に対して、実施例1〜4では10部、
実施例5では15部そして実施例6では20部使用し
た。 B.試料作製 上述の方法によって得られた粘着剤組成物を所定のクリ
アランスのある幅15cmのドクターブレードを用い、
剥離PETフィルムに塗工、乾燥後、剥離PETフィル
ムを貼り合わせ、室温で7日熟成を行った。塗工時にお
ける粘着剤組成物の不揮発分、塗工時の粘着剤組成物層
の厚さ、乾燥後の粘着剤層の厚さ、及び、粘着剤層の厚
さ/フィラー粒径の計算値を表1に示す。 C.試験方法 上述の方法によって得られた粘着剤層の両面に剥離PE
Tフィルムが貼り合わせてある試料を次の試験方法によ
って対上質紙粘着性及び糊切れ性を測定した。 (1)対上質紙粘着性 熟成が終了した試料を1cm幅に裁断し、一方の剥離P
ETフイルムを剥がし、2cm幅に裁断した上質紙に貼
り合わせる。もう一方の剥離PETフイルムを剥がし、
上質紙を貼り合わせ、1kgローラーで一往復する。圧
着後直ちに上質紙を剥がし剥離の状態を観察する。 〇は上質紙の全面ムシリありを表す。 △は上質紙の部分ムシリありを表す。 ×は上質紙のムシリ無しを表す。 (2)糊切れ性 熟成が終了した試料を1cm幅に裁断し、端部から5c
mの所にマークを入れ、一方の剥離PETフイルムを剥
がし、2cm幅に裁断した上質紙に長さ5cmのみ貼合
わせる。上質紙に貼り合わせた部分のもう一方の剥離P
ETフイルムを上質紙から垂直方向に剥がして行き、端
部から5cm部の切れ具合を観察する。 (図1参照) 糊切れ性〇;マークから3mm未満に粘着剤層が切れ
る。 糊切れ性△;マークから3〜5mm未満に粘着剤層が切
れる。 糊切れ性×;糊切れまでマークから5mm以上必要であ
る。 以上の結果を表1及び表2に示した。
粘着剤の調合、試料の作製及び対上質紙粘着性及び糊切
れ性の測定を行った。使用したフィラーは次の通りであ
った。 MS:粒径2μmのベンゾグアナミンホルムアルデヒド
よりなる微粉末(エポスター日本触媒(株)製) GB301S:粒径45μmのガラスビーズ 東芝バロ
テイー(株)製 その結果を表2に示す。なお、表2には実施例と同一の
フィラ−を使用し、粘着剤層の厚さ/フィラ−の粒径の
値が本発明の範囲外の場合についても記載する。
層の粘着剤にフィラーを入れ、粘着剤層の厚さ/フィラ
ー粒径の値を0.6〜8.0とすることによって、十分
な接着力を維持しつつ粘着剤層の糸引きによる切断不良
を回避することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 基材上に粘着剤層を有する感圧転写粘着
テープであって、前記粘着剤層中にフィラーが混入さ
れ、該粘着剤層の厚さと該フィラー粒径の比率が、粘着
剤層の厚さ/フィラー粒径=0.6〜8.0であり、且
つ、該粘着層の厚さが5〜200μmであることを特徴
とする感圧転写粘着テープ。
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