JP2001240759A - 触媒物質含有機能材およびその製造方法 - Google Patents

触媒物質含有機能材およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害化合物等を効率的に除去することが可能
であり、かつ耐久性に優れた触媒物質含有機能材および
その製造方法を提供すること。 【解決手段】 親水性高分子基材の実体内に無機イオン
交換体を有する無機イオン交換体−親水性高分子複合体
の該無機イオン交換体の表面およびその近傍に触媒物質
を多価金属イオンとの凝集沈殿を通じて担持させたもの
であることを特徴とする触媒物質含有機能材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有害物質の除去等
に有用な触媒物質含有機能材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光触媒等の触媒物質を様々な基材につけ
て実社会に応用しようという試みにおいて、基材がシー
ト状の場合は混抄、含浸、塗工、熱可塑性樹脂に練り込
んで紡糸したのち不織布にする方法、または触媒物質に
対して耐性のある無機多孔体(粘土、シリカゲル等)と
二次粒子を作り、これを抄紙する方法等が従来から知ら
れている。また、基材が板、ブロック等の形態の場合
は、塗工が主流である。これらの方法には以下のような
特徴がある。
【0003】混抄の場合、触媒物質が網抜けし、シート
上に十分に歩留まらない。また、触媒物質が歩留まった
としても、触媒物質は基材の水素結合を妨害し、さらに
触媒反応により基材を分解するので、シートの強度が低
下する。さらに、該触媒物質によりシートの通気性が低
下し、目詰まりが発生する。
【0004】含浸の場合、触媒物質は定着しづらく、チ
ョーキング(粉落ち)や、強度が低下する問題がある。
また、定着しても触媒反応により基材が分解される。
【0005】塗工の場合、触媒物質が塗工液層に埋没
し、該触媒物質による触媒反応が発現しない場合があ
る。また、発現させようとすると触媒反応により定着剤
自体が分解する。
【0006】混練の場合、触媒物質が樹脂繊維内に埋没
し、該触媒物質による触媒反応が発現しない場合があ
る。また、発現させようとすると触媒反応により樹脂自
体が分解する。
【0007】二次粒子の場合、触媒物質の歩留まりはい
いものの、二次粒子内部に埋没した触媒物質による触媒
反応は発現しない問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の触媒物質含有機能材における種々の問題、例えば
触媒物質のチョーキング、触媒物質による有機系担体
(紙、不織布等)の強度低下および触媒物質が担体内部
に埋没されることによる触媒反応効率の低下等を克服す
るものであって、有害物質等の除去効率に優れ、かつ耐
久性にも非常に優れた触媒物質含有機能材およびその製
造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、親水性高分子基材の実
体内に無機イオン交換体を有する無機イオン交換体−親
水性高分子複合体の無機イオン交換体に凝集作用を有す
る多価金属イオンを予め含有せしめた後、一価の陽イオ
ンおよび触媒物質を含有する混合液中に浸漬させること
により、一価の陽イオンと無機イオン交換体中の多価金
属イオンが陽イオン交換することで多価金属イオンが溶
出し、その多価金属イオンの凝集作用により触媒物質が
該複合体の無機イオン交換体の表面およびその近傍に凝
集沈殿することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は下記の通りである。 (1)親水性高分子基材の実体内に無機イオン交換体を
有する無機イオン交換体−親水性高分子複合体の該無機
イオン交換体の表面およびその近傍に触媒物質を多価金
属イオンとの凝集沈殿を通じて担持させたものであるこ
とを特徴とする触媒物質含有機能材。 (2)触媒物質が光触媒であることを特徴とする上記
(1)記載の触媒物質含有機能材。 (3)無機イオン交換体がゼオライトであることを特徴
とする上記(1)記載の触媒物質含有機能材。 (4)親水性高分子がセルロースであることを特徴とす
る上記(1)記載の触媒物質含有機能材。 (5)水中で離解して濃度0.5重量%の懸濁液とした
後、ろ過により水を排出する工程を少なくとも計3回繰
り返した後において、触媒物質の残存率が40重量%以
上であることを特徴とする上記(4)記載の触媒物質含
有機能材。 (6)多価金属イオンを含有する無機イオン交換体を親
水性高分子基材の実体内に有する多価金属イオン含有無
機イオン交換体−親水性高分子複合体から一価の陽イオ
ンとの陽イオン交換を通じて溶出する多価金属イオンに
より触媒物質を凝集沈殿させて担持させることを特徴と
する上記(1)記載の触媒物質含有機能材の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の触媒物質含有機能材は、
親水性高分子基材の実体内に無機イオン交換体を有する
無機イオン交換体−親水性高分子複合体の該無機イオン
交換体の表面およびその近傍に触媒物質を多価金属イオ
ンとの凝集沈殿を通じて担持させたものであり、触媒物
質による触媒反応および無機イオン交換体による吸着を
阻害するバインダー等を使用せずに触媒物質および無機
イオン交換体を親水性高分子に担持したものであるの
で、有害物質等の除去効率に優れているばかりでなく、
大部分の触媒物質が無機イオン交換体の表面(親水性高
分子から露出した部分)に多価金属イオンとの凝集沈殿
を通じて非常に強固に担持されていることから、耐久性
も非常に優れているものである。
【0012】本発明に用いられる触媒物質としては、酸
化チタン、酸化鉄、酸化ビスマス、硫化カドミウム、酸
化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、
酸化タングステン、酸化ジルコニウム等の光触媒;オク
タカルボン酸鉄(III)フタロシアニン、テトラカルボ
ン酸鉄(III)フタロシアニン等の鉄−フタロシアニン
誘導体;テトラカルボン酸コバルト(II)フタロシアニ
ン、モノスルホン酸コバルト(II)フタロシアニン等の
コバルト−フタロシアニン誘導体;コバルト、ニッケ
ル、イリジウム等の金属触媒;酸化バナジウム、酸化モ
リブデン等の金属酸化物触媒;白金黒等の白金触媒;パ
ラジウム黒、塩化パラジウム等のパラジウム触媒等を挙
げることができる。なかでも光触媒が好ましく、特に酸
化チタンが好ましい。また、これらは2種以上併用して
もよい。
【0013】上記触媒物質の平均粒径は、好ましくは1
0μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。平
均粒径が10μmより大きい場合、後記触媒物質を無機
イオン交換体−親水性高分子複合体に担持させる方法に
おいて、混合液中に均一に分散されにくくなるため、該
触媒物質を均一に担持した無機イオン交換体−親水性高
分子複合体を製造することが困難となる。
【0014】本発明の触媒物質含有機能材において、触
媒物質の担持率は、好ましくは0.1〜80重量%であ
り、より好ましくは1〜30重量%である。上記範囲内
であれば触媒反応の効率は充分なものとなり、かつ製造
も容易である。
【0015】本発明に用いられる多価金属イオンは、上
記触媒物質を凝集沈殿させる作用を有するものであれば
特に限定されないが、無機イオン交換体および親水性高
分子のなかには酸に弱いもの(例えば、ゼオライトおよ
びパルプ)が存在するため、中性域および塩基性域で安
定して水溶液中に存在するものが好ましい。このような
ものとしては、例えば、アルミニウムイオン、鉄(II)イ
オン、鉄(III)イオン、カルシウムイオン、マグネシウ
ムイオン、バリウムイオン等が挙げられる。なかでも安
全性および経済性の観点から、カルシウムイオン、マグ
ネシウムイオン、バリウムイオンが特に好ましい。ま
た、これらは2種以上を併用してもよい。
【0016】本発明の触媒物質含有機能材において、上
記多価金属イオンの含有率は、好ましくは0.1〜8.
0重量%であり、より好ましくは1.1〜5.5重量%
である。上記範囲内であれば触媒物質を充分に担持させ
ることができ、かつ製造も容易である。
【0017】本発明に用いられる無機イオン交換体は、
イオン交換能を有するものであって、親水性高分子を溶
解、分解または崩壊させないものであれば特に限定され
ないが、好ましくは多孔質であるもの、例えば、ゼオラ
イト、シリカゲル、ハイドロタルサイト、ハイドロキシ
アパタイト、粘土鉱物類等が挙げられる。なかでも、最
も用途が広いという点からゼオライトが好ましい。ま
た、これらは2種以上を併用してもよい。
【0018】ゼオライトとしては、特に制限はなく、公
知のゼオライトを使用することができる。また、ゼオラ
イト骨格中のアルミニウム1分子に対するケイ素分子の
割合(Si/Al比)についても種々の値を有するゼオ
ライトが使用できる。具体的には、A型ゼオライト(S
i/Al比:1)、X型ゼオライト(Si/Al比:
1.0〜1.5)、Y型ゼオライト(Si/Al比:
1.5〜3.0)、ZSM−5型ゼオライト(Si/A
l比:10以上)、ZSM−11型ゼオライト(Si/
Al比:10以上)、シリカライト(Si/Al比:無
限大)、合成モルデナイト(Si/Al比:4.5〜1
2)などの合成ゼオライトや、天然モルデナイト(Si
/Al比:4.2〜5.0)、天然クリノプチロライト
(Si/Al比:4.25〜5.25)などの天然ゼオ
ライトなどが挙げられる。また、これらの合成ゼオライ
トや天然ゼオライトの骨格内アルミニウムを脱離させた
ゼオライトも使用できる。例えば、骨格内アルミニウム
を脱離させたY型ゼオライト、骨格内アルミニウムを脱
離させたクリノプチロライト、および骨格内アルミニウ
ムを脱離させたモルデナイトなどが挙げられる。なかで
も、親水性高分子基材の実体内で合成する場合は、4A
ゼオライト(Na12Si12Al1248・27H2O)が
好ましい。また、親水性高分子基材を凝固再生させると
同時に無機イオン交換体を実体内に含有させる場合は、
疎水性が高いSi/Al比が5以上のゼオライト(ハイ
シリカゼオライト)が好ましい。
【0019】上記無機イオン交換体の平均粒径として
は、好ましくは0.1〜100μmであり、より好まし
くは0.1〜20μmである。平均粒径が上記範囲より
小さいと価格的に高価であり、また、空気中に舞い上が
ったり、静電気により反応釜に付着したものが取れにく
い等の取り扱い上の問題が生じる。逆に上記範囲を超え
ると後記親水性高分子基材を凝固再生させると同時に無
機イオン交換体を実体内に含有させる方法において、親
水性高分子溶液に均一に分散されにくくなるため、該無
機イオン交換体を均一に担持した親水性高分子を製造す
ることが困難となる。また、無機イオン交換体の表面積
が小さくなるので、十分な吸着能力が得られない可能性
がある。
【0020】本発明における無機イオン交換体−親水性
高分子複合体中の無機イオン交換体と親水性高分子の割
合は特に制限されないが、無機イオン交換体の割合が無
機イオン交換体−親水性高分子複合体中1.0〜70.
0重量%であることが好ましく、特に好ましくは10.
0〜50.0重量%である。無機イオン交換体の割合が
上記範囲内であれば十分な吸着能力が得られ、かつ容易
に製造することができる。
【0021】無機イオン交換体−親水性高分子複合体に
おける親水性高分子基材は、水に対して膨潤するもので
あれば特に制限はない。例えば、天然セルロース(パル
プ、ケナフ、木綿、麻等)、再生セルロース(セロファ
ン、セルロースビーズ、レーヨン、セルローススポンジ
等)、バクテリアセルロースおよびセルロースを化学修
飾したエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、エチルヒドロキシエチルセルロースおよびカルボキ
シメチルセルロース等のセルロース誘導体、さらには
絹、羊毛、ポリビニルアルコール、架橋型ポリビニルア
ルコール、キチン、キトサン、エチレン酢酸ビニルコポ
リマー、ポリビニルホルマール等の天然または人工の親
水性高分子、ポリアクリルアミド等の高吸水性高分子ゲ
ル、コラーゲン、木毛等が挙げられる。なかでも、実際
の使用形態、価格および取り扱い易さの点からパルプ、
再生セルロースおよびエチレン酢酸ビニルコポリマーが
好ましい。
【0022】本発明の触媒物質含有機能材において、上
記触媒物質は上記親水性高分子基材の実体内に上記無機
イオン交換体を有する無機イオン交換体−親水性高分子
複合体における該無機イオン交換体の表面およびその近
傍に多価金属イオンとの凝集沈殿を通じて担持される。
【0023】ここで、「親水性高分子基材の実体内」と
は、例えば、親水性高分子基材がパルプである場合、パ
ルプを構成している高分子(セルロース)物質の内部を
意味し、例えば、パルプの細胞壁内に存在する細孔およ
び細胞内腔(ルーメン)は含まれない。また、親水性高
分子基材の実体内に無機イオン交換体を有するとは、無
機イオン交換体の一部または全部が親水性高分子基材の
実体内に存在することを意味する。ただし、本発明にお
いては、全ての無機イオン交換体の全部が親水性高分子
基材の実体内に存在することはない。
【0024】「無機イオン交換体の表面およびその近
傍」とは、無機イオン交換体の親水性高分子基材の実体
内に存在しない部分(親水性高分子基材から露出してい
る部分)、すなわち表面と、その周辺とを意味する。
【0025】また、「多価金属イオンとの凝集沈殿を通
じて担持される」とは、多価金属イオンの作用により、
触媒物質が該多価金属イオンと共に凝集沈殿して担持さ
れることを意味する。
【0026】本発明の触媒物質含有機能材において、多
価金属イオンとの凝集沈殿を通じて生じる触媒物質と無
機イオン交換体の表面およびその近傍との結合は、従来
の触媒物質含有機能材におけるものと比べて非常に強固
である。従って、従来の触媒物質含有機能材において、
触媒物質がほとんど脱落してしまうような処理(離解、
洗浄等)であっても、本発明の触媒物質含有機能材にお
いて触媒物質はほとんど脱落しない。
【0027】例えば、本発明の触媒物質含有機能材にお
いて親水性高分子基材がセルロース繊維(例えば、パル
プ)等の水中で離解するものからなるシート等である場
合、好ましくは水中で離解して濃度0.5重量%の懸濁
液とした後、ろ過により水を排出する工程を少なくとも
計3回(好ましくは計5回)繰り返した後においても触
媒物質の残存率は40重量%以上(より好ましくは60
重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上)であ
る。ここで、「水中で離解して濃度0.5重量%の懸濁
液とした後、ろ過により水を排出する工程を少なくとも
計3回(好ましくは計5回)繰り返した後」とは、後記
するJIS P 8209(パルプ試験用手すき紙調製
方法)に準じて行う離解および洗浄方法による工程(少
なくとも計3回(好ましくは計5回))後のことであ
り、要約すれば、試料をJIS P8209に基づいて
水中で離解し、水で希釈して濃度0.5重量%の懸濁液
とした後、金網でろ過し、水のみを排出するという一連
の工程を少なくとも計3回(好ましくは計5回)繰り返
した後のことである。また、「触媒物質の残存率」と
は、担持されている触媒物質のうち上記離解および洗浄
工程後も担持されたまま残る触媒物質の割合である。
【0028】また、別の例として、本発明の触媒物質含
有機能材において親水性高分子基材がエチレン酢酸ビニ
ルコポリマー等の水中で離解しにくいものからなるシー
ト等である場合、多量の水(例えば、25cm×25c
m、厚さ5μmであるシートに対して20l)で少なく
とも3回(好ましくは5回)洗浄した後においても触媒
物質の残存率は40重量%以上(より好ましくは60重
量%以上、さらに好ましくは80重量%以上)である。
【0029】本発明の触媒物質含有機能材は、多価金属
イオンを含有する無機イオン交換体を親水性高分子基材
の実体内に有する多価金属イオン含有無機イオン交換体
−親水性高分子複合体から一価の陽イオンとの陽イオン
交換を通じて溶出する多価金属イオンにより、触媒物質
を凝集沈殿させて担持させることで製造することができ
る。
【0030】上記無機イオン交換体−親水性高分子複合
体は公知であり、例えば、特開平10−120923号
公報等に記載される方法により製造することができる。
例えば、無機イオン交換体がゼオライト、親水性高分子
がパルプであるゼオライト−パルプ複合体の場合、パル
プを10〜50,000mmol/lの塩基性物質の水
溶液で膨潤させ、1.0〜10,000mmol/lの
アルミニウム化合物の水溶液を混合し、次いで1.0〜
1,000mmol/lのケイ素化合物の水溶液を混合
した後、20〜100℃で1時間〜20日間処理するこ
とにより製造することができる。同様に、パルプの代わ
りにエチレン酢酸ビニルコポリマーを用いることによ
り、ゼオライト−エチレン酢酸ビニルコポリマー複合体
を得ることができる。
【0031】また、無機イオン交換体−親水性高分子複
合体は、親水性高分子および無機イオン交換体を含有す
る混合液から親水性高分子を凝固または凝固再生するこ
とによっても製造することができる。例えば、親水性高
分子が再生セルロースである場合、セロハン製造用のビ
スコース(例えば、セルロース濃度:3〜15重量%、
塩化アンモニウム価:3〜12、アルカリ濃度:苛性ソ
ーダとして2〜15重量%、粘度:20℃において50
〜100,000cPのもの)に無機イオン交換体(ハ
イシリカゼオライト等)をセルロース1重量部に対して
0.01〜5重量部混合した混合液を、10〜90g/
lの凝固再生剤(例えば、塩酸)を含有する凝固再生浴
(温度10〜50℃)中に添加し、凝固再生させること
により無機イオン交換体−再生セルロース複合体を製造
することができる。
【0032】上記多価金属イオン含有無機イオン交換体
−親水性高分子複合体は、上記親水性高分子基材の実体
内に無機イオン交換体を有する無機イオン交換体−親水
性高分子複合体の無機イオン交換体に多価金属イオンを
含有させたものである。
【0033】上記多価金属イオン含有無機イオン交換体
−親水性高分子複合体における多価金属イオンとして
は、先述したものが挙げられる。また、多価金属イオン
を無機イオン交換体−親水性高分子複合体に含有させる
方法は、特に限定されず、予め多価金属イオンを含有す
る無機イオン交換体を使用して多価金属イオン含有無機
イオン交換体−親水性高分子を製造してもよく、上記無
機イオン交換体−親水性高分子複合体の製造工程におい
て多価金属イオンを含有させるようにしてもよい。ま
た、無機イオン交換体−親水性高分子複合体の形成後に
多価金属イオンを含有させてもよい。好適には無機イオ
ン交換体−親水性高分子複合体を形成した後、多価金属
イオンを含有する水溶液中に浸漬させ、該無機イオン交
換体中に存在する陽イオンとイオン交換させることによ
り、該多価金属イオンを該無機イオン交換体中に含有さ
せる方法が挙げられる。
【0034】上記多価金属イオンを無機イオン交換体中
に存在する陽イオンとイオン交換させることにより、該
多価金属イオンを該無機イオン交換体中に含有させる方
法において、多価金属イオンを含有する水溶液中の多価
金属イオンの濃度としては、通常0.0001〜10m
ol/l、好ましくは0.01〜5mol/lである。
また該多価金属イオンを供給する塩としては、特に限定
されず、凝集剤として工業排水の処理等に古くから知ら
れているもの等、所望される多価金属イオンに応じて適
宜決定すればよい。例えば、多価金属イオンがカルシウ
ムイオンである場合、硝酸カルシウム、酸化カルシウム
(生石灰)、水酸化カルシウム(消石灰)等;マグネシ
ウムイオンの場合、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウ
ム、硫酸マグネシウム等;バリウムイオンの場合、塩化
バリウム、硝酸バリウム、亜硫酸バリウム等;アルミニ
ウムイオンの場合、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、
塩基性塩化アルミニウム(PAC)等;鉄(II)および
鉄(III)イオンの場合、硫酸第一鉄(コッパラス)、
硫酸第二鉄等が挙げられる。また、該水溶液のpH、温
度および浸漬時間は、無機イオン交換体および親水性高
分子の性質、イオン交換効率等を考慮して適宜設定すれ
ばよいが、pHは通常5〜14、好ましくは6〜10で
あり、温度は通常0〜100℃、好ましくは20〜50
℃であり、および浸漬時間は通常2〜100時間、好ま
しくは10〜48時間である。
【0035】上記方法は、具体的には、無機イオン交換
体−親水性高分子複合体が、無機イオン交換体がゼオラ
イト、親水性高分子がパルプであるゼオライト−パルプ
複合体であり、多価金属イオンがカルシウムイオンであ
る場合、ゼオライト−パルプ複合体を、0.001〜5
mol/lのカルシウムイオンを含有する水道水(pH
6〜10)中に10〜48時間浸漬させることによりカ
ルシウムイオン含有ゼオライト−パルプ複合体を得るこ
とができる。
【0036】本発明の触媒物質含有機能材の製造方法に
おいて、多価金属イオンを含有する無機イオン交換体を
親水性高分子基材の実体内に有する多価金属イオン含有
無機イオン交換体−親水性高分子複合体より一価の陽イ
オンとの陽イオン交換を通じて多価金属イオンを溶出さ
せる手段としては、好適には一価の陽イオンおよび触媒
物質を含有する混合液に多価金属イオン含有無機イオン
交換体−親水性高分子複合体を浸漬させる方法が挙げら
れる。該方法においては、浸漬中に一価の陽イオンと無
機イオン交換体中の多価金属イオンが陽イオン交換を行
い多価金属イオンが溶出され、その多価金属イオンの凝
集作用により触媒物質は該複合体の無機イオン交換体の
表面およびその近傍に凝集沈殿して担持される。
【0037】上記一価の陽イオンおよび触媒物質を含有
する混合液とは、一価の陽イオンおよび触媒物質を水等
の溶媒に含有させたものである。溶媒としては通常水が
使用されるが、陽イオン交換に悪影響を与えないものと
して公知の溶媒も使用することができる。また、水と該
溶媒との混合溶媒であってもよい。さらに、陽イオン交
換に悪影響を与えない範囲内で分散剤等の他の成分を含
有していてもよい。
【0038】上記一価の陽イオンとしては、特に限定さ
れないが、無機イオン交換体および親水性高分子のなか
には酸に弱いもの(例えば、ゼオライトおよびパルプ)
が存在するため、中性域および塩基性域で安定して水溶
液中に存在するものが好ましい。このようなものとして
は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオ
ン、アンモニウムイオン等が挙げられる。なかでも安全
性および経済性の観点から、ナトリウムイオンおよびカ
リウムイオンが特に好ましい。
【0039】上記一価の陽イオンおよび触媒物質を含有
する混合液中の上記一価の陽イオンの濃度は特に限定さ
れず、通常0.0001〜1mol/l、好ましくは
0.001〜0.2mol/lである。また該一価の陽
イオンを供給する塩としては、特に限定されず、所望さ
れる一価の陽イオンに応じて適宜決定すればよい。例え
ば、一価の陽イオンがナトリウムイオンである場合、塩
化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム等が挙
げられ、カリウムイオンの場合、塩化カリウム、硫酸カ
リウム、硝酸カリウム等が挙げられる。
【0040】上記触媒物質としては、先に例示したもの
が挙げられる。また、その混合液中の濃度は、通常0.
1〜100g/l、好ましくは0.5〜20g/lであ
る。
【0041】上記陽イオン交換において、該混合液のp
Hは通常5〜14、好ましくは6〜10であり、温度は
通常0〜100℃、好ましくは20〜50℃である。浸
漬時間は特に限定されないが、通常1〜100時間、好
ましくは5〜72時間である。
【0042】上記方法は、具体的には、多価金属イオン
含有無機イオン交換体−親水性高分子複合体が、多価金
属イオンとしてカルシウムイオンを含有し、無機イオン
交換体がゼオライトであり、親水性高分子がパルプであ
るCa型ゼオライト−パルプ複合体であり、触媒物質が
酸化チタンであり、および一価の陽イオンがナトリウム
イオンである場合、Ca型ゼオライト−パルプ複合体
を、酸化チタンを0.7〜15g/l、およびナトリウ
ムイオンを0.1〜0.2mol/l含有する混合水溶
液(pH6〜8)中に6〜24時間浸漬させることによ
り酸化チタン担持ゼオライト−パルプ複合体を得ること
ができる。
【0043】本発明の触媒物質含有機能材は、上記のよ
うな製造方法を用いることにより、触媒物質による触媒
反応および吸着を妨害するバインダー等を使用せずに、
触媒物質および無機イオン交換体を親水性高分子基材に
担持したものであって、しかも大部分の触媒物質が親水
性高分子基材の実体内に担持される無機イオン交換体の
表面およびその近傍、特に表面(親水性高分子基材から
露出した部分)に多価金属イオンとの凝集沈殿を通じて
担持されているものである。従って、本発明の触媒物質
含有機能材において、触媒物質による触媒反応および無
機イオン交換体による吸着がバインダー等により妨害さ
れないことから、バインダー等を使用したものよりもは
るかに効率的に行われ、さらに触媒物質の大部分は親水
性高分子基材に直接担持されていないので触媒物質によ
る劣化を受けにくいばかりでなく、その触媒物質の無機
イオン交換体への結合は、非常に強固であることから、
従来にはなかった優れた耐久性を有する。従って、有害
物質等の対象物質を、非常に高効率で、かつ安定して除
去することができる。
【0044】また、本発明の触媒物質含有機能材は、無
機イオン交換体が極性分子に対して優れた吸着能を有す
ることから、ホルムアルデヒド等の極性分子を除去する
場合、活性炭等の非極性の吸着体を用いたときに問題と
なる再放出が生じにくいので、極性分子の除去に特に好
適に使用することができる。
【0045】本発明の触媒物質含有機能材は、柔軟な素
材である親水性高分子基材に触媒物質および無機イオン
交換体を担持させたものであるので、成形加工が容易で
あり、用途に応じて、粒子状、立方体状、シート状等の
種々の形態に成形加工して使用することができる。この
際、補強材等として無処理の親水性高分子を含有させて
もよいし、また、他の素材と共に種々の機能材としても
よい。
【0046】本発明の触媒物質含有機能材は、吸着およ
び触媒反応に悪影響を与えない範囲内で、さらに他の添
加物を含有していてもよい。このような添加物として
は、触媒物質が光触媒である場合、光照射下において光
を蓄え、非照射下においても光触媒反応を実施可能にし
得る硫化亜鉛等の蓄光物質、触媒物質の触媒反応により
対象物質から転換した転換物質により変色し、該転換物
質の存在量の目安を示すpH指示薬等のインジケーター
機能を付与する物質、無機イオン交換体に適当な水分を
付与し、無機イオン交換体の吸着能を向上させるエチレ
ングリコール等の保湿剤等が挙げられる。
【0047】本発明の触媒物質含有機能材が除去可能な
物質としては、無機イオン交換体による吸着および触媒
物質による触媒反応により除去される物質であれば特に
限定されないが、好ましくは、常温で気体の無機化合
物、または種々の有機化合物が挙げられる。特に、環境
汚染等の原因物質および存在することで動植物、機械、
装置、物品等に何らかの悪影響を与える物質と知られる
様々な有害物質、例えば、NOx(NO、NO2等)、S
x(SO2、SO3等)、VOC(トルエン、キシレ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノール等)、有機ハ
ロゲン化合物(1,1−ジクロロエチレン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエチレン、p−ジクロロベンゼ
ン等)、悪臭物質(硫化水素、アンモニア、メチルメル
カプタン、アミン等)、タバコ臭(アセトアルデヒド、
酢酸、アンモニア等)、ホルムアルデヒド、脂肪酸、エ
チレン等が挙げられ、特に、ホルムアルデヒド、N
x、SOxが挙げられる。
【0048】上記有害物質等の対象物質と触媒物質含有
機能材との接触方法としては、特に限定されない。例え
ば、触媒物質含有機能材を含有する反応容器に対象物質
をバッチ方式または連続方式で導入して接触させてもよ
く、また、対象物質の発生源(タバコ臭を対象とする場
合における灰皿等)の付近および/または通り路(ホル
ムアルデヒド等を対象とする場合における室内のエアコ
ンまたは空気清浄機の吸入部分または吹出部分)に配置
して接触させるようにしてもよい。
【0049】本発明の触媒物質含有機能材において、触
媒物質が光触媒である場合、光触媒反応を発現させるた
めに照射される光としては、特に限定されず、太陽光で
も人工光でもよいが、光触媒反応の効率の点から、波長
400nm以下の光が好ましい。また、人工光の光源と
しては、特に限定されないが、ブラックライト、蛍光灯
等が挙げられる。また、光触媒含有機能材への光の照射
方法(使用する光源および装置、光の強さ、照射時間お
よび間隔、光源と光触媒含有機能材との距離等)は、特
に限定されず、対象物質の種類およびその量(濃度)、
光触媒含有機能材の除去能力、周囲の環境(温度等)等
に応じて適宜決定すればよい。
【0050】上記対象物質が触媒物質による触媒反応に
よって転換物質に転換される場合、該転換物質は、通
常、無機イオン交換体に保持されるが、その保持量が過
度になると対象物質の除去効率が悪化するので、上記イ
ンジケーター機能を付与する物質等を予め含有させるこ
とによりその保持量を確認し、水で洗い流したり、加熱
して放散させたりすることによって、定期的に除去する
ことが好ましい。
【0051】本発明の触媒物質含有機能材は、有害物質
除去材として、例えば、室内のホルムアルデヒド、タバ
コ臭等の除去剤、自動車道路沿道、トンネルおよび車内
などのNOx汚染が問題となっている空間におけるNOx
の除去剤、硫化水素、アンモニア、メチルメルカプタン
等の悪臭および刺激臭物質の脱臭剤、硫化水素等に起因
する金属の錆の防錆剤等として好適に使用することがで
きる。
【0052】また、触媒物質が鉄−フタロシアニン誘導
体である場合、鉄−フタロシアニン誘導体の消臭効果を
生かして寝装具、衣類、各種フィルター、建築資材とし
て使用することができる。
【0053】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されない。また、以下に
実施例および比較例により得られたシートの特性値の測
定方法を示す。
【0054】(触媒物質含有機能材中の各無機成分の担
持率)蛍光X線装置(MESA−500;(株)堀場製
作所製)を使用して測定した試料中の各無機成分の比率
と、該試料を400℃で3時間加熱処理することにより
親水性高分子基材分を除去して得られた試料中の無機成
分の含有率より、触媒物質含有機能材中の各無機成分の
担持率を算出した。なお、触媒物質が鉄−フタロシアニ
ンである場合、鉄の担持率を算出し、鉄−フタロシアニ
ンの担持率とした。
【0055】(触媒物質含有機能材中の触媒物質の歩留
率)上記のように算出した触媒物質(酸化チタンおよび
鉄−フタロシアニン)の担持率から触媒物質の担持量を
算出し、以下の式(1)に従って触媒物質の歩留率を算
出した。
【0056】
【数1】
【0057】(JIS P 8209に準ずるシートの
離解および洗浄方法)JIS P 8209(パルプ試
験用手すき紙調製方法)に記載される手順に準ずる以下
の工程によりシートを離解し洗浄した。 1.試料をJIS P 8209に基づいて離解して
0.5重量%の懸濁液を調製する。 2.JIS P 8209で定められたシートマシンの
容器に水面が金網のすぐ上になるまで水を入れ、金網の
下部から空気を完全に追い出す。 3.上記1で調製した懸濁液を投入し、水を容器の基準
線まで加えて、希釈懸濁液の深さが金網上350mmと
なるようにする。 4.JIS P 8209で定められた多孔板かき混ぜ
機を容器に入れ、該かき混ぜ機の円板が常に液面下にな
るようにして、毎秒1回の割合で6秒間、次いで10秒
間に1回上下に動かしてかき混ぜる。 5.かき混ぜを終えてから10秒後、排水コックを全開
して湿シートを金網上に作る。 6.湿シートを取り出さずに、再度水を容器の基準線ま
で加える。 7.4〜6の手順を計3回または5回繰り返す(この一
連の工程を「洗浄」とする)。 8.JIS P 8209に基づいてコーチング、第1
プレス、第2プレスおよび乾燥を行ってシートを得る。
【0058】(触媒物質の残存率)触媒物質の残存率
は、洗浄工程前と洗浄工程(上記JIS P 8209
に準ずるシートの離解および洗浄方法による洗浄工程
(実験例1)および水道水(20l)による洗浄工程
(実験例2))後の触媒物質の担持率を測定し、以下の
式(2)により算出した。
【0059】
【数2】
【0060】(シートの引張強度)シートの引張強度
は、JIS P 8113「紙及び板紙の引張強さ試験
方法」に基づいて測定した。
【0061】(シートの変色の有無)シートの変色の有
無は、JIS P 8123「紙及びパルプのハンター
白色度試験方法」に基づいて白色度を測定することによ
り判定した。光照射処理前の試料と比較して白色度が減
少していた場合、変色ありと判定した。
【0062】(シートのチョーキング(粉落ち)の有
無)JIS P 8136「板紙の対摩擦強さ試験方
法」の定める試験装置を用いて、試料を1分間摩擦した
後、目視によりチョーキングの有無を判定した。
【0063】(元素マッピング)エネルギー分散型X線
分析装置(JED−2001;日本電子(株))を用い
て、チタンの分布を測定した。
【0064】以下の実施例において、粉体状酸化チタン
とは酸化チタン(ST−21;石原産業(株)製)を示
す。また、スラリー状酸化チタンとは上記酸化チタン
(ST−21)を分散剤で水溶液中に分散したもの(S
TS−21;石原産業(株)製)であり、その酸化チタ
ン濃度は40重量%である。叩解NBKPとは、針葉樹
クラフトパルプ(NBKP;日本製紙(株)製)を自動
叩解機(三菱重工業(株)製)を使用してフリーネス値
(CSF)400mlに叩解したパルプである。なお、
Ca型ゼオライト担持パルプ、叩解NBKPおよびX型
ゼオライト担持エチレン酢酸ビニルコポリマーシートの
重量は全て絶乾重量である。また、特にことわりのない
%は重量%である。
【0065】製造例1 Ca型ゼオライト担持パルプ (1)針葉樹クラフトパルプ(100g;NBKP;日
本製紙(株)製)に48%苛性ソーダ(100g;旭硝
子(株)製)を加え、よく混練した。パルプが膨潤した
後、55%液状アルミン酸ソーダ(130g;浅田化学
工業(株)製)を加えて混練した。次いで、さらに65
%液状ケイ酸ソーダ(100g;日本化学工業(株)
製)を加えて混練した後、該懸濁液を1時間加熱した。
懸濁液中のパルプを水道水で充分に水洗し、遠心分離機
で含水率約60重量%に脱水してNa型ゼオライト担持
パルプを得た。このNa型ゼオライト担持パルプのゼオ
ライト担持率は43.1重量%であった。
【0066】(2)(1)で得られたNa型ゼオライト
担持パルプ(100g;絶乾重量)を、カルシウムイオ
ン(0.1mol;硝酸カルシウム・4水和物26g)
を水道水20lに溶解した溶液(pH7.4)に投入
し、24時間攪拌した。攪拌後、パルプを水道水で充分
に水洗し、遠心分離機で含水率約60重量%に脱水して
Ca型ゼオライト担持パルプを得た。このCa型ゼオラ
イト担持パルプのカルシウム含有率は4.0重量%であ
った。
【0067】製造例2 Ca型ゼオライト担持エチレン
酢酸ビニルコポリマーシート (1)市販のエチレン酢酸ビニルコポリマーシート(2
5cm×25cm、厚さ5μm;(株)クラレ製)を、
65%液状ケイ酸ソーダ(10g;日本化学工業(株)
製)および48%苛性ソーダ(16.7g;旭硝子
(株)製)を水道水(80g)に加えてよく攪拌した溶
液に浸漬した。30分後、55%液状アルミン酸ソーダ
(10g;浅田化学工業(株)製)を水道水(90g)
に加えてよく攪拌した溶液を加え、95℃で24時間加
熱した。その後、シートを水道水で充分に水洗してX型
ゼオライト担持エチレン酢酸ビニルコポリマーシートを
得た。このX型ゼオライト担持エチレン酢酸ビニルコポ
リマーシートのゼオライト担持率は14.2重量%であ
った。
【0068】(2)(1)で得られたX型ゼオライト担
持エチレン酢酸ビニルコポリマーシート(0.46g;
絶乾重量)を、カルシウムイオン(5mmol;硝酸カ
ルシウム・4水和物1.2g)を水道水(100ml)
に溶解した溶液(pH7.2)に投入し、24時間浸漬
した。浸漬後、水道水で充分に水洗してCa型ゼオライ
ト担持エチレン酢酸ビニルコポリマーシートを得た。こ
のシートのカルシウム含有率は1.2重量%であった。
【0069】実施例1 酸化チタン・ゼオライト担持パ
ルプシート 製造例1で得られたCa型ゼオライト担持パルプ(5.
6g)を、スラリー状酸化チタン(3g)および塩化ナ
トリウム(1.5g)を水道水に混合した混合液(50
0ml)に攪拌しながら20℃で18時間浸漬した。こ
の混合液に無処理の叩解NBKP(2.4g)を混合し
た後、JIS P 8209に準じて、標準離解機(東
洋精機(株)製)を使用して回転数3000rpm/m
in、2分間で離解し、次いで角型抄紙機(熊谷理工機
工業(株)製;条件80メッシュ、自然水使用、吸引あ
り、水量15l、サイズ25×25cm)を使用して抄
紙し、酸化チタン−ゼオライト担持パルプシートを得
た。得られたシートの走査型電子顕微鏡(以下、「SE
M」と称する)写真およびSEM写真と元素マッピング
図との合成図を図1に示す。
【0070】実施例2 酸化チタン・ゼオライト担持パ
ルプシート 製造例1で得られたCa型ゼオライト担持パルプ(5.
6g)を実施例1と同様に離解したスラリー(1.5
l)と、スラリー状酸化チタン(3g)および塩化ナト
リウム(1.5g)を水道水に混合した混合液(500
ml)とを混合し、20℃で18時間攪拌した。無処理
の叩解NBKP(2.4g)を実施例1と同様に離解し
た後、上記混合液に混合し、次いで角型抄紙機(熊谷理
工機工業(株)製;条件80メッシュ、自然水使用、吸
引あり、水量15l、サイズ25×25cm)を使用し
て抄紙し、酸化チタン・ゼオライト担持パルプシートを
得た。得られたシートのSEM写真およびSEM写真と
元素マッピング図との合成図を図2に示す。
【0071】実施例3 鉄−フタロシアニン・ゼオライ
ト担持エチレン酢酸ビニルコポリマーシート 製造例2で得られたCa型ゼオライト担持エチレン酢酸
ビニルコポリマーシート(0.64g)を、鉄−フタロ
シアニン(0.2g;オリエント化学工業(株)製)お
よび塩化ナトリウム(0.2g)を水道水に混合した混
合液(100ml)に攪拌しながら20℃で10時間浸
漬した。その後、水道水(20l)で充分に洗浄して鉄
−フタロシアニン・ゼオライト担持エチレン酢酸ビニル
コポリマーシートを得た。
【0072】比較例1 Ca型ゼオライト担持パルプシ
ート 製造例1で得られたCa型ゼオライト担持パルプ(5.
6g)と無処理の叩解NBKP(2.4g)とを混合
し、次いで実施例1と同様に離解し、角型抄紙機(熊谷
理工機工業(株)製;条件80メッシュ、自然水使用、
吸引あり、水量15l、サイズ25×25cm)を使用
して抄紙し、Ca型ゼオライト担持パルプシートを得
た。
【0073】比較例2 酸化チタン・Ca型ゼオライト
担持パルプシート 製造例1で得られたCa型ゼオライト担持パルプ(5.
6g)と無処理の叩解NBKP(2.4g)とスラリー
状酸化チタン(3g)とを混合し、次いで実施例1と同
様に離解し、角型抄紙機(熊谷理工機工業(株)製;条
件80メッシュ、自然水使用、吸引あり、水量15l、
サイズ25×25cm)を使用して抄紙し、酸化チタン
・Ca型ゼオライト担持パルプシートを得た。
【0074】比較例3 酸化チタン・Ca型ゼオライト
担持パルプシート 製造例1で得られたCa型ゼオライト担持パルプ(5.
6g)と無処理の叩解NBKP(2.4g)と粉体状酸
化チタン(1.5g)とを混合し、次いで実施例1と同
様に離解し、角型抄紙機(熊谷理工機工業(株)製;条
件80メッシュ、自然水使用、吸引あり、水量15l、
サイズ25×25cm)を使用して抄紙し、酸化チタン
・Ca型ゼオライト担持パルプシートを得た。
【0075】比較例4 酸化チタン塗工Ca型ゼオライ
ト担持パルプシート 比較例1のシートに、スラリー状酸化チタンを乾燥後の
厚さが20μmになるまで塗工して酸化チタン塗工Ca
型ゼオライト担持パルプシートを得た。
【0076】比較例5 酸化チタン含有アクリル樹脂塗
工Ca型ゼオライト担持パルプシート 比較例1のシートに、粉体状酸化チタンをアクリル樹脂
に40重量%分散させた塗料を乾燥後の厚さが20μm
になるまで塗工して酸化チタン含有アクリル樹脂塗工C
a型ゼオライト担持パルプシートを得た。
【0077】比較例6 鉄−フタロシアニン・X型ゼオ
ライト担持エチレン酢酸ビニルコポリマーシート 製造例2の(1)で得られたX型ゼオライト担持エチレ
ン酢酸ビニルコポリマーシート(0.64g)を、鉄−
フタロシアニン(0.2g;オリエント化学工業(株)
製)を水道水に混合した混合液(100ml)に攪拌し
ながら20℃で10時間浸漬した。その後、水道水(2
0l)で充分に洗浄して鉄−フタロシアニン・X型ゼオ
ライト担持エチレン酢酸ビニルコポリマーシートを得
た。
【0078】実験例1 上記実施例1および2ならびに比較例1〜5の各シート
の酸化チタン担持率を上記のように蛍光X線装置で測定
し、その結果から上記のように酸化チタンの歩留率を算
出した。また、各シートより上記JIS P 8209
に準じてシートを離解し3回または5回洗浄した後の酸
化チタン担持率を上記のように測定し、酸化チタンの歩
留率および酸化チタン残存率を算出した。その結果を表
1に示す。なお、比較例4および5は塗工により酸化チ
タンを担持したため、歩留率は算出していない。
【0079】
【表1】
【0080】実施例1および2のシートは、上記JIS
P 8209に準じてシートを離解し3回または5回
洗浄した後の酸化チタン残存率は高く、触媒物質の減少
が見られなかったこと、またマッピング結果から酸化チ
タンがパルプの実体内に存在するゼオライトと結合して
いることがわかる。一方、比較例2および比較例3では
上記JIS P 8209に準じてシートを離解し、次
いで3回または5回洗浄した後、酸化チタンは大幅に減
少していることから、酸化チタンの結合は弱いものであ
ることがわかる。
【0081】実験例2 上記実施例3および比較例6のシートの鉄担持率を上記
のように蛍光X線装置で測定し、その結果から鉄−フタ
ロシアニンの歩留率を算出した。さらに、各シートを水
道水(20l)で3回または5回洗浄した後、鉄担持率
を測定し、鉄−フタロシアニン歩留率および鉄−フタロ
シアニン残存率を算出した。その結果を表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】表2から、実施例3のシートでは鉄−フタ
ロシアニンの担持率は高く、またその結合は非常に強固
であるのに対し、比較例6のシートでは鉄−フタロシア
ニンの担持率は低く、その結合も弱いことがわかる。
【0084】実験例3 耐久性試験 上記実施例および比較例の各シートをサンシャインウェ
ザーメーター(スガ試験機(株)製:WEL−SUN−
HC)を用いて48時間連続光照射を行った。各シート
の光照射前と光照射後の引張強度を上記のように測定し
た。さらに各シートの変色、チョーキングの有無を上記
のように調べた。その結果を表3に示す。また、引張強
度の変化を図3に示す。
【0085】
【表3】
【0086】表3および図3から、実施例1および2の
シートは、光照射後の変色、チョーキング、引張強度の
低下が見られず、耐久性に優れたものであることがわか
る。比較例1および2のシートは、光照射後の変色、チ
ョーキングおよび引張強度の低下は見られないが、これ
は、比較例1のシートは酸化チタンが担持されていない
ためであり、比較例2のシートは表1に示されるように
酸化チタンの担持率が非常に小さいためであると考えら
れる。比較例3のシートは、光照射後、変色と引張強度
の低下を示したが、これは酸化チタンの酸化作用により
担体であるパルプが分解したためと考えられる。比較例
4のシートは、シート表面にバインダーを用いずに酸化
チタンを塗工しているためチョーキングを起こし易いと
考えられる。また、環境中の紫外線より酸化チタンが光
触媒作用を示したため、光照射前から変色と引張強度の
低下を示したと考えられる。比較例5のシートは、シー
ト表面にバインダーを用いて酸化チタンを塗工している
ため、光照射前は変色、チョーキングおよび引張強度の
低下は見られないが、光照射によりバインダーが分解す
るため、光照射後は変色と引張強度の低下を示したもの
と考えられる。
【0087】実験例4 ホルムアルデヒド除去試験 上記実施例および比較例の各シートをA6サイズに切断
し、4lのホルムアルデヒドガス(ホルムアルデヒドを
20ppm含む空気)と共にテドラーバック中に封入し
た。次いで室温下で20Wのブラックライトを点灯して
テドラーバックの外から紫外線を照射した。各シートと
ブラックライトとの距離は約30cmとした。テドラー
バック中のホルムアルデヒド濃度を一定時間毎に検知管
(ガステック製)で測定した。その結果を表4および図
4に示す。
【0088】
【表4】
【0089】表4および図4から、実施例1および2の
シートでは、2時間でほぼ全てのホルムアルデヒドが除
去されていることがわかる。これはゼオライトがホルム
アルデヒドを吸着し、ゼオライトに結合した酸化チタン
が吸着したホルムアルデヒドを効率よく光分解したため
であると考えられる。比較例1のシートは、1時間でホ
ルムアルデヒド濃度が4.8ppmに減少し、その後ホ
ルムアルデヒド濃度の減少が見られなかった。これは、
ホルムアルデヒド濃度はゼオライトの吸着作用により減
少するが、比較例1のシートには酸化チタンが担持され
ていないため光分解作用がなく、飽和に達した後、それ
以上は吸着されなかったものと考えられる。比較例2の
シートは、酸化チタンの担持率が非常に小さいため、ホ
ルムアルデヒド濃度の変化は比較例1のシートとほぼ同
じになったと考えられる。比較例3のシートは、酸化チ
タンがゼオライトに結合していないため、実施例1およ
び2と比較して除去効率が低いものと考えられる。比較
例4のシートは、ホルムアルデヒドの除去効率はよい
が、しかしながら、表2で示された通り、変色およびチ
ョーキングが問題である。比較例5のシートは、比較例
1のシートよりホルムアルデヒドの除去効率が低い。こ
れは、比較例5のシートはバインダーを使用しているた
め、ゼオライトおよび酸化チタンが塗工層に埋没し、吸
着作用および光触媒作用が発現しなかったためと考えら
れる。
【0090】
【発明の効果】本発明の触媒物質含有機能材は、触媒物
質による触媒反応および吸着を妨害するバインダー等を
使用せずに触媒物質および無機イオン交換体を親水性高
分子基材に担持したものであって、触媒物質の大部分が
親水性高分子基材の実体内に担持される無機イオン交換
体の表面およびその近傍、特に表面に強固に担持されて
いるので、有害物質等を非常に高効率的で除去可能であ
るばかりでなく、従来では得られなかった非常に優れた
耐久性をも有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたシートの走査型電子顕微鏡
写真および走査型電子顕微鏡写真と元素マッピング図と
の合成図(黒い点がチタンの分布を示す)である。
【図2】実施例2で得られたシートの走査型電子顕微鏡
写真および走査型電子顕微鏡写真と元素マッピング図と
の合成図(黒い点がチタンの分布を示す)である。
【図3】連続光照射前後における各シートの引張強度の
変化を示すグラフである。
【図4】ホルムアルデヒド除去試験におけるホルムアル
デヒド濃度の変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/22 C08L 1/02 9/02 B01D 53/36 J C08L 1/02 G 104Z (72)発明者 藤本 好信 大阪市福島区大開4丁目1番186号 レン ゴー株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4D048 AA17 AA21 AB03 BA02X BA07X BA11X BA11Y BA50X BA50Y BB08 EA01 EA08 4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA07A BA07B BA22A BA22B BA27B BA29A BA29B BA32A BA48A BC09B BC50B BC66B BE38B CA02 CA10 CA11 CA17 DA06 EA08 EA10 FA06 FB06 FB16 FB19 FB20 FB66 ZA02A ZA02B ZF09A ZF09B 4J002 AB011 AB021 AB031 AJ001 BB061 BE021 BE061 BF031 BG131 DE097 DE107 DE117 DE137 DE187 DE286 DJ006 DJ016 EG097 EU027 GD00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性高分子基材の実体内に無機イオン
    交換体を有する無機イオン交換体−親水性高分子複合体
    の該無機イオン交換体の表面およびその近傍に触媒物質
    を多価金属イオンとの凝集沈殿を通じて担持させたもの
    であることを特徴とする触媒物質含有機能材。
  2. 【請求項2】 触媒物質が光触媒であることを特徴とす
    る請求項1記載の触媒物質含有機能材。
  3. 【請求項3】 無機イオン交換体がゼオライトであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の触媒物質含有機能材。
  4. 【請求項4】 親水性高分子がセルロースであることを
    特徴とする請求項1記載の触媒物質含有機能材。
  5. 【請求項5】 水中で離解して濃度0.5重量%の懸濁
    液とした後、ろ過により水を排出する工程を少なくとも
    計3回繰り返した後において、触媒物質の残存率が40
    重量%以上であることを特徴とする請求項4記載の触媒
    物質含有機能材。
  6. 【請求項6】 多価金属イオンを含有する無機イオン交
    換体を親水性高分子基材の実体内に有する多価金属イオ
    ン含有無機イオン交換体−親水性高分子複合体から一価
    の陽イオンとの陽イオン交換を通じて溶出する多価金属
    イオンにより触媒物質を凝集沈殿させて担持させること
    を特徴とする請求項1記載の触媒物質含有機能材の製造
    方法。
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