JP2001239759A - 感熱記録紙 - Google Patents

感熱記録紙

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JP2001239759A
JP2001239759A JP2000054628A JP2000054628A JP2001239759A JP 2001239759 A JP2001239759 A JP 2001239759A JP 2000054628 A JP2000054628 A JP 2000054628A JP 2000054628 A JP2000054628 A JP 2000054628A JP 2001239759 A JP2001239759 A JP 2001239759A
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Kiichiro Wakamatsu
喜一郎 若松
Hirobumi Kamata
博文 鎌田
Hirobumi Uenishi
博文 上西
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電防止、カール防止及び白色度の向上を図
る。 【解決手段】対パルプ0.1〜2重量%硫酸バンドが添
加され得られた原紙の水抽出pHが4.0〜6.5、感
熱層の塗抹後水分が5〜9%に調整された感熱記録紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電性およびカー
ルの発生が少なく、印字機での走行性に優れた感熱記録
紙に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録紙は、一般に支持体上に無色ま
たは淡色の電子供与性染料前駆体(以下、発色剤と略
す)と電子受容性顕色剤(以下、顕色剤と略す)とを主
成分とする感熱記録層を設けたもので、熱ヘッド、熱ペ
ン、レーザー光等で加熱することにより、発色剤と顕色
剤とが瞬時反応し、記録画像が得られるもので、それら
の感熱記録材料は特公昭43−4160号、特公昭45
−14039号公報等に開示されている。
【0003】このような感熱記録紙は、比較的簡単な装
置で記録が得られ、保守が容易であること、騒音の発生
がないことなどの利点があり、計測用記録計、ファクシ
ミリ、プリンター、コンピューターの端末機、ラベル、
乗車券等自動券売機などの広範囲の分野に利用されてい
る。
【0004】加熱反応により発色画像を形成する発色剤
としては、例えばラクトン、ラクタム又はスピロピラン
環を有する無色又は淡色のロイコ染料が用いられ、顕色
剤としては4,4´−イソプロピリデンジフェノール
(一般名ビスフェノールA)、ビスフェノールスルホン
系化合物、安息香酸系化合物、サリチル酸系化合物など
の各種酸性物質が用いられている。
【0005】このような発色性物質と顕色性物質との組
み合せは色調が鮮明であり、従来より感熱記録紙分野で
用いられてきた。このような電子供与性無色染料前駆体
と電子受容性顕色剤を用いた感熱記録紙は、外観がよ
い、感触がよい、発色濃度が高い、各種の発色色相が得
られる等々の優れた特性を有している。
【0006】しかしながら、冬期の屋内では暖房器具な
どの使用により湿度が低くなり、紙が帯電する事で記録
装置の熱ヘッドの破壊を引き起こすなど、記録装置の使
用環境上の制約が多く、その用途に一定の制約を受けて
いるのが現状であり、その改良が強く望まれている。
【0007】帯電性の改良としては、一般的には感熱記
録面の裏側に帯電防止剤として有機導電剤等の塗布を行
っているが、一般的な有機導電剤はナトリウムイオンが
多く含まれており、これが熱ヘッドの腐食を引き起こす
原因の1つとなっている。
【0008】更に近年、感熱記録紙の用途がPOSレ
ジ、ハンディーターミナル用など屋外、屋内問わずあら
ゆる環境条件で使用されるに当たり、感熱記録紙のカー
ル性による搬送不良、記録紙の交換時における紙のセッ
ティング不良等が問題となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は感熱記録体の
製造方法に関する。更に詳しくは、感熱記録紙の支持体
である原紙において、パルプスラリー中の硫酸バンドの
添加量を対パルプ0.1〜2.0重量%にて抄造し、そ
の原紙のJIS−P−8133に準ずる水抽出液pHが
4.0〜6.5の範囲で、かつ感熱記録層の塗抹後JI
S−P−8127に準ずる感熱記録紙の水分を5〜9%
にする事を特徴として帯電性を抑えかつカール性を向上
させた感熱記録紙の製造方法を提供する事を目的とす
る。
【0010】
【課題を解決する手段】本発明者らは、上記の問題を解
決するために、無色ないしは淡色の塩基性染料及び該染
料と反応して呈色しうる顕色剤を含有する感熱記録紙に
おいて、原紙の抄造においてパルプスラリー中の硫酸バ
ンドの添加量を対パルプ0.1〜2.0重量%にし、J
IS−P−8133に準ずる水抽出液pHが4.0〜
6.5の範囲で、かつ感熱記録層の塗抹後JIS−P−
8127に準ずる感熱記録紙の水分を5〜9%にする事
で、極めて効果的に帯電性を抑えかつカール性が向上す
ることを見いだし本発明に至った。
【0011】すなわち本発明は以下の通りである。無色
ないしは淡色の塩基性染料及び該染料と反応して呈色し
うる顕色剤を含有する感熱記録体の支持体である紙にお
いて、 1)対パルプの硫酸バンド添加量を0.1〜2.0重量
%にする。 2)また、抄造した原紙のJIS−P−8133に準ず
る水抽出液pHを4.0〜8.5にする。 3)更に感熱層の塗抹後JIS−P−8127に準ずる
水分を5〜9%にする。 4)上記1)〜3)の処方にて生産した感熱記録層上に
少なくとも一層以上のオーバーコート層を設ける。
【0012】本発明において用いられる硫酸バンドは、
従来より、染料、薬品等の定着、ワイヤーパートでのろ
水性及びプレスパートでの脱水性の向上、pHの調整、
堆積物の防止等の目的で抄紙系において広く利用されて
いるものである。硫酸バンドの添加量は、パルプに対し
て0.1〜2.0重量%必要である。添加量が0.1%
重量未満では、帯電性の抑制効果が認められず、またサ
イズ剤のピッチに起因するトラブルが著しく表面化し易
く、2.0重量%を越える場合には、硫酸バンドの酸性
部の影響のため地肌の保存性が著しく悪化し、いわゆる
熱カブリを引き起こす。
【0013】本発明において抄造される原紙の水抽出p
Hは硫酸バンド、内添される填量等で調整されるが、p
H4.0〜8.5の間であることが適当で、より好まし
くはpH5.0〜8.0の範囲である。pH4.0未満
では白色度の低下、熱カブリ等を引き起こし、pH8.
5を越える範囲ではその効果が認められない。
【0014】本発明において原紙に用いられるパルプと
しては、NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、C
GP、GP、古紙パルプ、各種非木材パルプ等が挙げら
れる。また、通常抄紙で用いられる、染料、定着剤、乾
燥紙力増強剤等を必要に応じて、本発明の効果を損なわ
ない範囲で含有するものである。
【0015】本発明において用いられる古紙パルプの原
料としては、(財)古紙再生促進センターの古紙標準品
質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、特
白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別
上切、新聞、雑誌等が挙げられる。更に具体例として
は、情報関連用紙である非塗工コンピューター用紙、感
熱紙、感圧紙(登録商標)等のプリンター用紙、及びP
PC用紙等のOA古紙、アート紙、コート紙、微塗工
紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞紙、更紙、スー
パー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートン等
の非塗被紙等の紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩
留まりパルプ含有紙等が使用されるが、印字、複写、印
刷、非印刷を問わず特に限定されるものではない。
【0016】また、古紙パルプは一般的に、 (1)離解・・・・古紙パルプにて機械力と薬品で処理
して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。 (2)除塵・・・・古紙に含まれる異物(プラスチック
など)及びゴミをスクリーンクリーナー等により除去す
る。 (3)脱墨・・・・繊維より界面活性剤を用いて剥離さ
れた印刷インキをフローテーション法、または洗浄法で
系外に除去する。 (4)漂白・・・・酸化作用や還元作用を用いて、繊維
の白色度を高める。の4工程の組み合わせから作られ
る。
【0017】本発明において原紙を抄造するにあたって
は、ロジン、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハ
ク酸等内添サイズ薬品や、クレー、タルク、炭酸カルシ
ウム等の填量を必要に応じて用いることができる。ま
た、ポリアクリルアミド、デンプン等の紙力増強剤、耐
湿潤樹脂などを加えてよい。またPVA、デンプン、S
BR、スチレン−無水マレイン酸等を表面サイズ、ない
しは塗工してもよい。
【0018】本発明において感熱記録紙の記録層を構成
する無色ないしは淡色の塩基性染料は単独又は必要に応
じて2種以上混合して用いられるが、このような塩基性
染料としては、この種の感熱材料に適用されているもの
が任意に適用され、例えば、トリアリルメタン系、フル
オラン系、チアジン系、スピロピラン系、ラクタム系等
の染料のロイコ化合物が好ましく用いられ、特にフルオ
ラン系のロイコ染料は広く一般的に用いられており、そ
の具体例としては以下に示すようなものが挙げられる。
【0019】3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインド
ール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)
−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フ
ェニルインドール−3−イル)−ジメチルアミノフタリ
ド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチ
ルピロール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド
等のトリアリルメタン系染料、6´−[エチル(3−メ
チルブチル)アミノ]−3´−メチル−2´−(フェニ
ルアミノ)−スピロ[イソベンジルフラン−1−9´−
キサンテン]−3−オン、3−ジブチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N
−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジメチル
アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジメ
チルアミノ−7−メチル−7−クロロフルオラン、3−
ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)6−
ジエチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7(2
−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
7(2−クロロアニリノ)フルオラン等のフルオラン系
染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトリベ
ンゾイルロイコネチレンブルー等のチアジン系染料、3
−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフ
トピラン、3−メチル−ナフト−(6´−メトキシベン
ゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピ
ラン等のスピロピラン系染料、ローダミン(p−ニトロ
アニリノ)ラクタム、ローダミン(o−クロロアニリ
ノ)ラクタム等のラクタム系染料が挙げられる。
【0020】本発明において感熱記録紙の感熱記録層を
構成する無色ないしは淡色の塩基性染料の呈色剤として
はフェノール化合物が一般的に用いられ、例えばP−ヒ
ドロキシ安息香酸誘導体、フタル酸誘導体、ナフトエ酸
誘導体等のモノフェノール類、4,4´−イソプロピリ
デンジフェノール(ビスフェノールA)およびその類似
化合物、ビスフェノールスルホン、ビスフェノールスル
フィド等のジフェノール類、没食子酸誘導体、その他ト
リフェノール類等が好ましく用いられ、特にジフェノー
ル類は広く一般的に用いられている。
【0021】本発明において、感熱記録紙の記録層の熱
応答性を向上させるために熱可融性物質(増感剤)を含
有させることができる。この場合、60℃〜180℃の
融点を有するものが好ましく、特に80℃〜140℃の
融点を持つものがより好ましい。このような熱応答性を
向上させるための熱可融性物質として、N−ヒドロキシ
メチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、パル
ミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレン・ビスス
テアリン酸アミド、リシノール酸アミド、パラフィンワ
ックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン
ワックス、ライスワックス、カルナバワックスなどのワ
ックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフトー
ル誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシ
ビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−
メチルフェノキシ)エタン、2,2’−ビス(4−メト
キシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキ
シフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジ
フェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロ
ロベンジル)エステル等の炭酸またはシュウ酸ジエステ
ル誘導体等を具体的に挙げることができる。これらの増
感剤は、単独、又は2種以上で使用することができる。
【0022】更に、本発明において、感熱記録層を支持
体上に結合支持させる結着剤としては下記に示すような
種々のものが適用される。
【0023】ポリビニルアルコール、デンプン及びその
誘導体、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース等
のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、アクリルアミド/
アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリ
ル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/
無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無
水マレイン酸共重合体アルカリ塩、アルギン酸ソーダ、
ゼラチン、カゼイン、アラビアゴムなどの水溶性高分子
の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸
ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレートなどの水性
エマルジョンのものを結着剤として用いることが出来
る。
【0024】本発明において、感熱記録層中に前述のロ
イコ染料及び顕色剤とともに、必要に応じ、この種の感
熱記録材料に慣用される補助添加成分、例えば填料、界
面活性剤、滑剤等を併用することができる。この場合、
填料としては、例えば、 炭酸カルシウム、シリカ、ア
ルミナ、マグネシウム、タルク、硫酸バリウム、酸化亜
鉛、酸化チタン、表面処理されたカルシウムやシリカ等
の無機系微粉末のほか、尿素/ホルマリン樹脂、スチレ
ン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン等の有機系の
微粉末を挙げることができる。また滑剤としては、例え
ば高級脂肪酸又はそのエステル、アミドもしくは金属塩
の他、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの
縮合物、安息香酸フェニルエステル、高級直鎖グリコー
ルその他の熱可融性有機化合物が挙げられる。ステアリ
ン酸アルミニウムなどの微粉末を添加して、発色画像の
鮮明性を向上せしめ、またアマニ油、桐油、ロウ、パラ
フィン、ポリエチレンワックス、塩化パラフィン、高級
脂肪酸金属塩などの潤滑剤を添加してサーマルヘッドの
走行性を一層改善することができる。
【0025】本発明におけるオーバーコート層を形成す
るには例えばポリビニルアルコール、アセトアセチル化
ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアル
コール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、メチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アラ
ビアガム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱
粉、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、酢酸
ビニル−エチレン共重合体エマルジョン、メタクリレー
ト−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体
エマルジョン等の水溶性樹脂あるいは水性エマルジョン
が用いられる。
【0026】更にオーバーコート層中には必要に応じて
ジオクチルスルファコハク酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸
エステル・ナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属等
の界面活性剤(分散剤、湿潤剤として)、グリオキザー
ル、メチロールメラミン、過硫酸カリ、過硫酸ソーダ、
過硫酸アンモニウム、硝酸等の耐水化剤、ベンゾファノ
ン系及びトリアゾール系等の紫外線吸収剤、消泡剤、蛍
光染料、着色染料等の各種助剤なども添加できる。
【0027】また、この様なオーバーコート層中には筆
記具適性、捺印定着性を付与するために顔料を添加する
こともでき、この様な顔料として軽質炭酸カルシウム、
重質炭酸カルシウム、タルク、カオリン、ケイ酸、炭酸
マグネシウム、クレー、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、
水酸化アルミニウム等の無機顔料、スチレンマイクロボ
ール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素
・ホルムアルデヒド樹脂フィラー、生澱粉等の有機顔料
が挙げられる。
【0028】また、これら支持体上と感熱記録層の間に
アンダーコート層を設けることも可能である。アンダー
コート層及び感熱記録層の塗工に用いる装置としては、
ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコー
ター、ロッドコーター、カーテンコーター等のコーター
ヘッドを用いることができる。
【0029】更に、塗工したものの表面平滑性を改良す
るためにマシンカレンダー、スーパーカレンダー、グロ
スカレンダー、ブラッシングなどの装置を利用すること
ができる。また、アンダー層設ける場合の塗工量は特に
限定するものではないが、3〜20g/m2好ましくは
5〜10g/m2が適当である。感熱記録層の支持体へ
の塗工量は限定されるものではないが、通常3〜15g
/m2好ましくは4〜10g/m2の範囲である。
【0030】本発明において感熱記録層及びオーバーコ
ート層の塗工後の水分は5〜9%が適当であり、好まし
くは5.5%〜8%である。5%未満では、湿度の低い
環境では帯電量が大きく、更に帯電後の電荷の残存率も
多く、紙による静電気によって機器に損傷を与え、ひど
い場合には電気的な制御部分、コンピューターなどのC
PU部分の破壊を引き起こす。また、水分が10%を越
えると帯電量及びその残存率は抑えられるが、生産時に
カレンダーでのしわが入ったり、カレンダーロールへの
汚れを発生させる。特にカレンダーでの汚れは堆積する
と逆に感熱面へ付着し、付着部分の印字不良を発生させ
品質上大きな問題となる。
【0031】
【実施例】以下において本発明を実施例により更に詳細
に説明するが、これによって本発明が特に限定されるも
のではない。尚、以下において示す部及び%は何れも重
量基準である。
【0032】 実施例1 (原紙配合1) LBKP(ろ水度;300ml、csf) 85重量部 NBKP(ろ水度;300ml、csf) 15重量部 炭酸カルシウム 6重量部 AKD 0.2重量部 硫酸バンド 0.3重量部 陽性デンプン 0.7重量部 上記配合のパルプスラリーを用いて、抄速550m/分
の長網抄紙機により、坪量40g/m2の原紙を製造し
た。この抄紙機には、プレス3段がドライヤー前に設置
されている。多筒式ドライヤーで乾燥後、密度が0.8
0g/cm3になるようにマシンカレンダーで厚さを調
節した。 (サイズプレス液配合)この原紙に、以下の配合で固形
付着量1.2g/m2となるようサイズプレス処理を行
った。 酸化澱粉 5重量部 水 95.0重量部 [中間層の調整] 水 107重量部 10%ヘキサメタリン酸ソーダ 8重量部 焼成カオリン(商品名:エンゲルハード社製アンシレックス) 100重量部 25%酸化でんぷん溶液 24重量部 48%SBRラテックス 25重量部 上記の組成物を固形分比率45%の中間層液を調整し
た。
【0033】[中間層の形成]得られた中間層塗液を、
原紙にブレードコーターにて塗布量が6g/m2となるよ
うに塗布乾燥して中間層を形成した。
【0034】[感熱層の調整] (1) A液の調整 10時間分散させることにより下記成分組成のA液及び
B液を得た。 10%変性ポリビニルアルコール溶液(日本合成(株)製、ゴーセランL326 6) 80重量部 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 100重量部 水 180重量部 A液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を用いて体積平均、1. 5μmに粉砕した。 (2) B液の調整 15%スチレン無水マレイン酸共重合体アンモニウム塩 37重量部 4,4´−イソプロピリデンジフェノール 40重量部 サリチルアニライド 60重量部 N−メチロールステアリン酸アマイド 10重量部 水 238重量部 B液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均、1.5μmに粉砕した。
【0035】[感熱層の形成]次に調整した[A液]、
[B液]を用い、下記成分からなる感熱発色層塗布液を
調整し、上記のアンダー層上に乾燥重量が5g/m2
また乾燥水分が5%になるようにエア−ナイフコ−タ−
で400m/分で乾燥塗布した。その後、この塗布紙を
カレンダー掛けして、ベック平滑度が400〜600秒
になるように仕上げ、実施例1の感熱記録紙を得た。 ポリビニルアルコール溶液(10%水溶液) 500重量部 炭酸カルシウム 100重量部 A液 100重量部 B液 385重量部 40%ステアリン酸亜鉛分散液 40重量部 水 250重量部
【0036】実施例2 実施例1の原紙配合を下記に示す原紙配合2に変更した
以外は実施例1と同様にして実施例2の感熱記録紙を得
た。 (原紙配合2) LBKP(ろ水度;300ml、csf) 85重量部 NBKP(ろ水度;300ml、csf) 15重量部 タルク 3重量部 軽質炭酸カルシウム 3重量部 AKD 0.2重量部 硫酸バンド 10重量部 陽性デンプン 0.7重量部
【0037】実施例3 実施例1の原紙配合を下記に示す原紙配合2に変更した
以外は実施例1と同様にして実施例3の感熱記録紙を得
た。 (原紙配合3) LBKP(ろ水度;300ml、csf) 85重量部 NBKP(ろ水度;300ml、csf) 15重量部 タルク 6重量部 ロジン 0.2重量部 硫酸バンド 10重量部
【0038】実施例4 実施例1の乾燥水分が7%になるように調整した以外は
実施例1と同様にして実施例4の感熱記録紙を得た。
【0039】 実施例5 [オーバーコート液の調整] 水 115重量部 5%PVA 100重量部 20%アクリルエマルジョン樹脂(商品名:三井化学社製OM1050) 50重量部 微粉珪酸(商品名:水沢化学社製ミズカシルP527) 10重量部 40%ステアリン酸亜鉛分散液 5重量部
【0040】[オーバーコート層の作成]上記で作成し
たオーバーコート層を実施例1で作成した感熱記録層上
にロッドコーターにて乾燥塗布量が2g/m2、乾燥水分
が9%となるよう塗布乾燥し、その後この塗布紙をキャ
レンダー掛けしてベック平滑度が700〜1000秒に
なるように仕上げ、実施例5の感熱記録紙を得た。
【0041】実施例6 実施例1の原紙配合を下記に示す原紙配合3に変更した
以外は実施例1と同様にして実施例6の感熱記録紙を得
た。 (原紙配合4) LBKP(ろ水度;300ml、csf) 15重量部 NBKP(ろ水度;300ml、csf) 15重量部 模造古紙 70重量部 タルク 3重量部 炭酸カルシウム 3重量部 AKD 0.2重量部 硫酸バンド 0.5重量部 陽性デンプン 0.7重量部
【0042】実施例7 実施例3の原紙配合において硫酸バンドの添加量を2.
0重量部に変更した以外は実施例3と同様にして実施例
7の感熱記録紙を得た。
【0043】比較例1 実施例1の乾燥水分を4%にした以外は実施例1と同様
にして比較例1の感熱記録紙を得た。
【0044】比較例2 実施例1乾燥水分を10%にした以外は実施例1と同様
にして比較例2の感熱記録紙を得た。
【0045】比較例3 実施例3の原紙配合3において、硫酸バンドの添加量を
3重量部にした以外は実施例1と同様にして比較例3の
感熱記録紙を得た。上記した感熱記録体について下記の
項目の評価を行った。
【0046】[水抽出pH]原紙の水抽出液pHは、J
IS−P−8133に準処して、熱水及び冷水抽出を行
い抽出液pHを求めたものである。 [感熱層塗抹後水分]JIS−P−8127に準拠し
て、感熱記録層塗抹後の水分を求めた。尚、感熱記録層
には昇華成分(いわゆる増感剤)が添加されており、こ
の分は計算上補正した。 [帯電量の評価]川口電子工業(株)製、SP−428
を用いて帯電させ、帯電後30秒後の残存率を評価し
た。残存率は低いほど良く、少なくとも10%以下にな
る事が必要。 [カレンダーでのしわの発生]上記した感熱記録紙の感
熱層及びオーバーコート層塗抹時の、カレンダー処理時
のしわの発生状況を判定した。少なくとも△以上は必
要。 ○・・・しわの発生無し。 △・・・若干発生。 ×・・・頻繁に発生。 [カレンダーでの汚れの発生]上記した感熱記録紙の感
熱層及びオーバーコート層塗抹時の、カレンダー処理時
のしわの発生状況を判定した。少なくとも△以上は必
要。 ○・・・汚れの発生無し。 △・・・若干発生(薄くくもる程度)。 ×・・・頻繁に発生(真っ白に汚れる)。 [白色度の評価]白色度の測定はJIS−P8123に
準じ、ハンター反射率計でアンバーフィルターで反射率
を測定した。85%以上は必要。 [感度評価]大倉電気(株)製テスト機でヘッド抵抗1
335Ωのヘッド(京セラ製ヘッド)を用い、10ms
/Lineで0.25mj/dotのエネルギーで印字
し、その時の地肌部及び画像部の印字濃度を測定し、更
にあらゆる環境条件下での保存性評価も行った。その結
果を表1に記載した。尚、印字濃度はマクベスRD91
8を用いて測定した。 [カールの評価]A4版にカットした各サンプルを相対
湿度を15%RH、50%RH、90%RHと条件下で
24時間放置後、カール性を目視で評価した。少なくと
も△以上は必要。 ○・・・カールはフラットで問題なし。 △・・・若干カールが起こるが、実用上は大きな問題と
ならない。 ×・・・実用に供しない。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】表に示したように、無色ないしは淡色の
塩基性染料及び該染料と反応して呈色しうる顕色剤を含
有する感熱記録紙において、パルプスラリー中の硫酸バ
ンドの添加量を対パルプ0.5〜10重量%にして抄造
した原紙の水抽出pHを4.0〜6.5にし、かつ感熱
層の塗抹後水分を5〜9%にする事で、帯電性が低く抑
えられかつカール性も優れた感熱記録紙であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H026 AA07 BB02 BB24 BB26 BB29 BB33 DD02 DD32 DD42 DD53 DD58 EE03 FF11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、無色ないしは淡色の電子供
    与性染料前駆体、該染料前駆体と反応して呈色しうる電
    子受容性顕色剤及び増感剤を含有する感熱記録層を設け
    た感熱記録紙において、電子受容性顕色剤および増感剤
    の少なくとも一方が分子中にエステル結合を有する化合
    物であり、且つ該支持体がセルロースパルプ繊維スラリ
    ーを用いて抄造した原紙であって、JIS−P−813
    3による水抽出液pHが4.0〜6.5の範囲であるこ
    とを特徴とする感熱記録紙。
  2. 【請求項2】 支持体がパルプ繊維に対し0.1〜2.
    0重量%の硫酸バンドを添加して抄造した原紙である請
    求項1記載の感熱記録紙。
  3. 【請求項3】 感熱記録層塗抹後のJIS−P−812
    7による感熱記録紙の水分が5〜9%である請求項1ま
    たは2記載の感熱記録紙。
  4. 【請求項4】 感熱記録紙の感熱記録層上に少なくとも
    一層以上のオーバーコート層を設けた請求項1〜3記載
    の感熱記録紙。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013099953A (ja) * 2007-08-29 2013-05-23 Nippon Paper Industries Co Ltd 感熱記録体
JP2015182417A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 北越紀州製紙株式会社 感熱記録紙用の原紙及び該原紙を用いた感熱記録紙

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JP2015182417A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 北越紀州製紙株式会社 感熱記録紙用の原紙及び該原紙を用いた感熱記録紙

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