JP2001239169A - 水素含有ガス中のco除去触媒の製造方法、及びその製造方法で製造された触媒、並びに該触媒を用いる水素含有ガス中のcoの除去方法 - Google Patents

水素含有ガス中のco除去触媒の製造方法、及びその製造方法で製造された触媒、並びに該触媒を用いる水素含有ガス中のcoの除去方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒活性が改良された水素含有ガス中の
CO除去触媒とその製造方法、かつその触媒を用いた水
素含有ガス中のCO酸化除去方法を提供する。 【解決手段】 アルミナ又はアルミナ−チタニアを担体
とし、該担体に活性金属化合物を担持する水素含有ガス
中のCO除去触媒の製造方法において、細孔半径100
Å以下に細孔分布の極大値を有するアルミナを使用する
水素含有ガス中のCO除去触媒の製造方法とその触媒、
及びその触媒を用いた水素含有ガス中のCO酸化除去方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素含有ガス中の
CO除去触媒の製造方法、及びその製造方法で製造され
た水素含有ガス中のCO除去触媒、並びに該触媒を用い
る水素含有ガス中のCOの除去方法に関する。その水素
含有ガスは燃料電池用の水素含有ガスとして有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】燃料電池による発電は、低公害でエネル
ギーロスが少なく、設置場所の選択、増設、操作性等の
点でも有利であるなど種々の利点を有することから、近
年特に注目を集めている。燃料電池には、燃料や電解質
の種類あるいは作動温度等によって種々のタイプのもの
が知られているが、中でも水素を還元剤(活物質)と
し、酸素(空気等)を酸化剤とする、いわゆる水素−酸
素燃料電池(低温作動型の燃料電池)の開発が最も進ん
でおり、今後ますます普及が見込まれている。
【0003】このような水素−酸素燃料電池にも電解質
の種類や電極等の種類によって種々のタイプのものがあ
り、その代表的なものとして、例えば、リン酸型燃料電
池、KOH型燃料電池、固体高分子型燃料電池などがあ
る。このような燃料電池、特に固体高分子型燃料電池等
の低温作動型燃料電池の場合には、電極に白金(白金触
媒)が使用されている。ところが、電極に用いている白
金はCOによって被毒されやすいので、燃料中にCOが
あるレベル以上含まれていると発電性能が低下したり、
濃度によっては全く発電ができなくなってしまうという
重大な問題点がある。このCO被毒による触媒の活性劣
化は、特に低温ほど著しいので、この問題は、低温作動
型の燃料電池の場合に特に深刻となる。
【0004】したがって、こうした白金系電極触媒を用
いる燃料電池の燃料としては純粋な水素が好ましいが、
実用的な点からは安価で貯蔵性等に優れたあるいは既に
公共的な供給システムが完備されている各種の燃料〔例
えば、メタンもしくは天然ガス(LNG)、プロパン、
ブタン等の石油ガス(LPG)、ナフサ、ガソリン、灯
油、軽油等の各種の炭化水素系燃料あるいはメタノール
等のアルコール系燃料、あるいは都市ガス、その他の水
素製造用燃料〕の水蒸気改質等によって得られる水素含
有ガスを用いることが一般的になっており、このような
改質設備を組み込んだ燃料電池発電システムの普及が進
められている。しかしながら、こうした改質ガス中に
は、一般に、水素の他にかなりの濃度のCOが含まれて
いるので、このCOを白金系電極触媒に無害なCO2
に転化し、燃料中のCO濃度を減少させる技術の開発が
強く望まれている。その際、COの濃度を、通常1,0
00容量ppm以下、好ましくは100容量ppm以
下、更に好ましくは10容量ppm以下という低濃度に
まで低減することが望ましいとされている。
【0005】上記の問題を解決するために、燃料ガス
(改質ガス中の水素含有ガス)中のCOの濃度を低減さ
せる手段の一つとして、下記の式(1)で表されるシフ
ト反応(水性ガスシフト反応)を利用する技術が提案さ
れている。 CO + H2 O = CO2 + H2 (1) しかしながら、このシフト反応のみによる反応では、化
学平衡上の制約からCO濃度の低減には限界があり、一
般に、CO濃度を1%以下にするのは困難である。
【0006】そこで、CO濃度をより低濃度まで低減す
る手段として、改質ガス中に酸素又は酸素含有ガス(空
気等)を導入し、COをCO2 に変換する方法が提案さ
れている。しかしながら、この場合改質ガス中には水素
が多量存在しているため、COを酸化しようとすると水
素も酸化されてしまい、CO濃度が十分に低減できない
ことがある。
【0007】この問題を解決するための方法としては、
改質ガス中に酸素又は酸素含有ガスを導入してCOをC
2 に酸化するに際し、COだけを選択的に酸化する触
媒を使用する方法が考えられる。COの酸化触媒として
は、従来、Pt/アルミナ、Pt/SnO2 、Pt/
C、Co/TiO2 、ポプカライト、Pd/アルミナな
どの触媒系が知られているが、これらの触媒は対湿度耐
性が十分でなく、反応温度域が低くかつ狭く、また、C
Oの酸化に対する選択性が低いため、改質ガスのような
水素が多量に存在している中の少量のCOを10容量p
pm以下の低濃度まで低減するためには、同時に大量の
水素も酸化により犠牲にしなければならない。
【0008】特開平5−201702号公報には、水素
富化CO含有ガスからCOを選択除去して自動車用燃料
電池系に供給するためのCOを含まない水素含有ガスの
製造方法が開示されている。触媒として、アルミナ担体
にRhもしくはRuを担持したものが使用されている
が、低いCO濃度にしか適用できないという問題点があ
り、また低温における触媒活性についても改良の余地が
残されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、触媒活性が改良された水素含有ガス
中のCO除去触媒とその製造方法、かつその触媒を用い
た水素含有ガス中のCO酸化除去方法を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、特定の細孔分布を有するアルミナを担体として使
用することにより、上記本発明の目的を効果的に達成し
うることを見出し本発明を完成させるに到った。すなわ
ち、本発明の要旨は以下の通りである。 1.アルミナ又はアルミナ−チタニアを担体とし、該担
体に活性金属化合物を担持する水素含有ガス中のCO除
去触媒の製造方法において、細孔半径100Å以下に細
孔分布の極大値を有するアルミナを使用することを特徴
とする水素含有ガス中のCO除去触媒の製造方法。 2.アルミナが細孔半径60Å以下に細孔分布の極大値
を有するものである上記1記載の水素含有ガス中のCO
除去触媒の製造方法。 3.活性金属化合物がルテニウム化合物(a)である上
記1又は2に記載の水素含有ガス中のCO除去触媒の製
造方法。 4.活性金属化合物がルテニウム化合物(a)と、アル
カリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物
(b)からなるものである上記1〜3のいずれかに記載
の水素含有ガス中のCO除去触媒の製造方法。 5.上記1〜4のいずれかに記載の製造方法により製造
された水素含有ガス中のCO除去用触媒。 6.上記5記載の触媒を使用してCOを酸素で酸化して
除去することを特徴とする水素含有ガス中のCOの除去
方法。 7.水素含有ガスが、燃料電池用水素含有ガスである上
記6記載の水素含有ガス中のCOの除去方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。先ず、本発明の水素含有ガス中のCO除去触媒
の製造方法について説明する。本発明に用いる担体はア
ルミナ又はアルミナ−チタニアであるが、活性の点でア
ルミナが好ましい。上記のアルミナ担体の原料としては
アルミニウム原子を含んでいればよい。通常用いられる
ものとしては、硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、アルミニウムアルコキサイド、擬ベーマイトアルミ
ナ、α−アルミナ、γ−アルミナなどが挙げられる。擬
ベーマイトアルミナ、α−アルミナ、γ−アルミナなど
は硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミニウ
ムアルコキサイド等から作ることができる。
【0012】アルミナ−チタニア担体の製造方法として
は、この両者からなる担体ができればどのような方法で
もよいが、例えばチタニアとアルミナを混合する方法、
アルミナ成形体(アルミナ粒子、粉末を含む)にチタニ
アを付着させる方法が好適に用いられる。チタニアとア
ルミナを混合する方法としては、チタニア粉末とアルミ
ナ粉末または擬ベーマイトアルミナとを水とともに混合
し、その後成形、乾燥、焼成する方法がある。成形には
通常押出成形を用いればよく、その際有機物のバインダ
ーを添加して成形性を向上させることができる。チタニ
アをアルミナバインダーと混合することによっても好適
な担体が得られる。この場合、得られたチタニア/アル
ミナの質量比は10/90〜90/10であることが好
ましい。
【0013】一方、アルミナ成形体にチタニアを付着さ
せる方法としては下記のようにすればよい。有機溶媒中
にチタニア粉末、および必要に応じ有機バインダー、擬
ベーマイトアルミナ粉末を加えよく分散させる。この混
合液(通常スラリー状である)にアルミナ成形体を浸し
て混合液が十分浸漬しアルミナ成形体上にチタニア粉末
を付着させた後アルミナ成形体を取り出す。このアルミ
ナ成形体を乾燥、焼成すればよい。または、チタニウム
アルコキサイドまたは四塩化チタンとアルミナ成形体を
アルコール中に加え、この溶液に水を加えてチタニウム
アルコキサイドまたは四塩化チタンを加水分解して、ア
ルミナ成形体上に水酸化チタンを沈殿させたものを乾
燥、焼成してもよい。これらの付着方法からもわかるよ
うにアルミナ成形体にチタニアを担持させる要領でチタ
ニアを付着させてもよい。アルミナ成形体にチタニアを
付着させる方法の場合は、得られたチタニア/アルミナ
の質量比は0.1/99.9〜50/50、好ましくは
0.5/99.5〜50/50、さらに好ましくは1/
99〜50/50である。両方の方法を含んで、チタニ
ア/アルミナの質量比は0.1/99.9〜90/1
0、好ましくは0.5/99.5〜90/10、さらに
好ましくは1/99〜90/10である。
【0014】上記アルミナ−チタニア担体の製造方法に
用いられるアルミナの原料としては、前記のアルミナ担
体の場合と同様である。一方、チタニア原料としては、
チタン原子を含むものであればよいが、通常はチタニウ
ムアルコキサイド、四塩化チタン、アモルファスチタニ
ア粉末、アナターゼ型チタニア粉末、ルチル型チタニア
粉末などが挙げられる。アモルファスチタニア粉末、ア
ナターゼ型チタニア粉末、ルチル型チタニア粉末などは
チタニウムアルコキサイド、四塩化チタンなどから作る
ことができる。
【0015】本発明においては、上記のアルミナ、アル
ミナ−チタニア担体に使用されるアルミナは細孔半径1
00Å以下に細孔分布の極大値を有するものであらねば
ならない。細孔半径100Åを超えるところに細孔分布
の極大値があるアルミナを使用すると、低温における触
媒活性が低くなり、好ましくない。好ましくは、細孔半
径60Å以下に細孔分布の極大値を有するアルミナを使
用すればよい。なお、アルミナの原料として擬ベーマイ
トアルミナを使用する場合には、担体を調製中(焼成
後)にγ−アルミナに変化するので、その細孔分布を測
定し求めるものとする。また、上記の細孔分布はN2
着法で測定しBJH(Barrett−Joyner−
Halenda)法で解析したものである。
【0016】本発明においては、上記の担体に、活性金
属化合物としてルテニウム化合物(a)、あるいは、ル
テニウム化合物(a)と、アルカリ金属化合物及び/又
はアルカリ土類金属化合物(b)を担持する。先ず、
(a)成分の担体への担持について説明する。(a)成
分のルテニウム化合物を担体に担持するには、例えば、
RuCl3 ・nH2 O、Ru(NO3 3 、Ru2 (O
H)2 Cl4 ・7NH3 ・3H2 O、K2 (RuCl5
(H2 O))、(NH4 2 (RuCl5 (H
2 O))、K2(RuCl5 (NO))、RuBr3
nH2 O、Na2 RuO4 、Ru(NO)(N
3 3 、(Ru3 O(OAc)6 (H2 O)3 )OA
c・nH2 O、K 4 (Ru(CN)6 )・nH2 O、K
2 (Ru(NO2 4 (OH)(NO))、(Ru(N
3 6 )Cl3 、(Ru(NH3 6 )Br3 、(R
u(NH36 )Cl2 、(Ru(NH3 6 )B
2 、(Ru3 2 (NH3 14)Cl 6 ・H2 O、
(Ru(NO)(NH3 5 )Cl3 、(Ru(OH)
(NO)(NH3 4 )(NO3 2 、RuCl2 (P
Ph3 3 、RuCl2 (PPh34 、(RuClH
(PPh3 3 )・C7 8 、RuH2 (PP
3 4 、RuClH(CO)(PPh3 3 、RuH
2 (CO)(PPh3 3 、(RuCl2 (cod))
n 、Ru(CO)12、Ru(acac)3 、(Ru(H
COO)(CO)2 n 、Ru2 4 (p−cymen
e)2 などのルテニウム塩を水、エタノール等に溶解さ
せて得られる触媒調製液が用いられる。好ましくは、触
媒活性の点でRu(NO3 3 が用いられる。
【0017】(a)成分の担体への担持は、上記触媒調
製液を用いて、通常の含浸法、共沈法、競争吸着法によ
り行えばよい。処理条件は、各種方法に応じて適宜選定
すればよいが、通常、室温〜90℃で1分〜10時間、
担体を触媒調製液と接触させればよい。(a)成分の担
持量は特に限定されないが、通常、担体に対してルテニ
ウム金属として0.05〜10質量%が好ましく、特に
0.3〜3質量%の範囲が最適である。このルテニウム
含有量が少なすぎると、COの転化活性が不十分となる
場合があり、多すぎると、ルテニウムの量に見合うCO
の転化活性が得られず経済的に不利になる場合がある。
【0018】担体にルテニウム化合物を担持した後、乾
燥させる。乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、ロー
タリーエバポレーター、送風乾燥機で行えばよい。乾燥
後、通常、350〜550℃、好ましくは380〜55
0℃で、2〜6時間、好ましくは2〜4時間焼成する。
しかし、使用するルテニウム化合物によっては、焼成工
程を省略した方がよい場合がある。例えば、硝酸ルテニ
ウムを使用する場合、焼成工程を省略した方がよい。
【0019】次に、(b)成分の担体への担持について
説明する。まず、アルカリ金属としては、カリウム、セ
シウム、ルビジウム、ナトリウム、リチウムが好適に用
いられる。アルカリ金属化合物を担持するには、例え
ば、K2 1016、KBr、KBrO3 、KCN、K2
CO3 、KCl、KClO3 、KClO4 、KF、KH
CO 3 、KHF2 、KH2 PO4 、KH5 (P
4 2 、KHSO4 、KI、KIO 3 、KIO4 、K
4 2 9 、KN3 、KNO2 、KNO3 、KOH、K
PF6、K3 PO4 、KSCN、K2 SO3 、K2 SO
4 、K2 2 3 、K2 2 5 、K2 2 6 、K2
2 8 、K(CH3 COO)等のK塩;CsCl、C
sClO3 、CsClO4 、CsHCO3 、CsI、C
sNO3 、Cs2 SO4、Cs(CH3 COO)、Cs
2 CO3 、CsF等のCs塩;Rb2 1016、RbB
r、RbBrO3 、RbCl、RbClO3 、PbCl
4 、RbI、RbNO3 、Rb2 SO4 、Rb(CH
3 COO)2 、Rb2 CO3 等のRb塩;Na2 4
7 、NaB1016、NaBr、NaBrO3 、NaC
N、Na2 CO3 、NaCl、NaClO、NaClO
3 、NaClO4 、NaF、NaHCO3 、NaHPO
3 、Na2 HPO3 、Na2 HPO4 、NaH2
4 、Na 3 HP2 6 、Na2 2 2 7 、Na
I、NaIO3 、NaIO4 、NaN 3 、NaNO2
NaNO3 、NaOH、Na2 PO3 、Na3 PO4
Na42 7 、Na2 S、NaSCN、Na2
3 、Na2 SO4 、Na2 2 5 、Na2
2 6 、Na(CH3 COO)等のNa塩;LiB
2 、Li2 4 7 、LiBr、LiBrO3 、Li
2 CO3 、LiCl、LiClO3 、LiClO4 、L
iHCO3 、Li2 HPO3 、LiI、LiN3 、Li
NH4 SO4 、LiNO2 、LiNO3 、LiOH、L
iSCN、Li2 SO4 、Li3VO4 等のLi塩を
水、エタノール等に溶解させて得られる触媒調製液を用
いる。
【0020】アルカリ土類金属として、バリウム、カル
シウム、マグネシウム、ストロンチウムが好適に用いら
れる。アルカリ土類金属化合物を担持するには、例え
ば、BaBr2 、Ba(BrO 3 2 、BaCl2 、B
a(ClO2 2 、Ba(ClO3 2 、Ba(ClO
4 2 、BaI2 、Ba(N3 2 、Ba(N
2 2 、Ba(NO3 2 、Ba(OH)2 、Ba
S、BaS2 6 、BaS4 6 、Ba(SO3
2 2等のBa塩;CaBr2 、CaI2 、CaCl
2 、Ca(ClO3 2 、Ca(IO3 2 、Ca(N
2 2 、Ca(NO3 2 、CaSO4 、CaS2
3、CaS2 6 、Ca(SO3 NH2 2 、Ca(C
3 COO)2 、Ca(H 2 PO4 2 等のCa塩;M
gBr2 、MgCO3 、MgCl2 、Mg(ClO 3
2 、MgI2 、Mg(IO3 2 、Mg(NO2 2
Mg(NO3 2 、MgSO3 、MgSO4 、MgS2
6 、Mg(CH3 COO)2 、Mg(OH)2 、Mg
(ClO4 2 等のMg塩;SrBr2 、SrCl2
SrI2 、Sr(NO3 2 、SrO、SrS2 3
SrS2 6 、SrS4 6 、Sr(CH3 CO
O)2 、Sr(OH)2 等のSr塩を水、エタノール等
に溶解させて得られる触媒調製液を用いる。
【0021】(b)成分の担持は、上記触媒調製液を用
いて、通常の含浸法、共沈法、競争吸着法により行えば
よい。処理条件は、各種方法に応じて適宜選定すればよ
いが、通常、室温〜90℃で1分〜10時間、担体を触
媒調製液と接触させればよい。(b)成分の担持量は特
に限定されないが、通常、担体に対して金属として0.
01〜10質量%が好ましく、特に0.03〜3質量%
の範囲が最適である。この含有量が少なすぎると、CO
の選択的酸化活性が不十分となる場合があり、多すぎる
場合も、COの選択的酸化活性が不十分となるとともに
金属の使用量が必要以上に過剰になり触媒コストが大き
くなる場合がある。
【0022】担体に(b)成分を担持した後、乾燥させ
る。乾燥方法としては、例えば自然乾燥、ロータリーエ
バポレーター、送風乾燥機で行えばよい。乾燥後、通
常、350〜550℃、好ましくは380〜550℃
で、2〜6時間、好ましくは2〜4時間焼成する。しか
し、使用するルテニウム化合物によっては、焼成工程を
省略した方がよい場合がある。例えば、硝酸ルテニウム
を使用する場合、焼成工程を省略した方がよい。なお、
(a)成分と(b)成分の担持は、別々に行ってもよい
が、同時に担持した方が触媒活性も高く、経済的にも有
利である。
【0023】このようにして調製される触媒の形状及び
サイズとしては、特に制限はなく、例えば、粉末状、球
状、粒状、ハニカム状、発泡体状、繊維状、布状、板
状、リング状など、一般に使用されている各種の形状及
び構造のものが利用可能である。上記調製された触媒を
反応器に充填した後、反応前に水素還元を行う。水素還
元は、通常、水素気流下、450〜550℃、好ましく
は480〜530℃の温度で、1〜5時間、好ましくは
1〜2時間行う。
【0024】以上のようにして得られる触媒に、水素を
主成分とし、かつ少なくともCOを含有する水素含有ガ
スに酸素を添加して、COの酸素による選択的酸化反応
を行う。本発明のCOの酸化除去方法は、改質反応及び
部分酸化反応によって水素を含有するガスにできる水素
製造用原料を改質又は部分酸化することによって得られ
る水素を主成分とするガス(以下、改質ガス等ともい
う。)中のCOを選択的に除去するのに好適に利用さ
れ、燃料電池用水素含有ガスの製造に利用されるが、こ
れに限定されるものではない。
【0025】以下、水素を主成分とするガス中のCOを
酸化除去して燃料電池用等の水素含有ガスにする方法に
ついて説明する。 1.水素製造用原料の改質又は部分酸化工程 本発明においては、各種の水素製造用原料の改質等によ
って得られる改質ガス等に含まれるCOを触媒を用いて
選択的に酸化除去し、CO濃度が十分に低減された所望
の水素含有ガスを製造する。該改質ガス等を得るための
工程は、以下に示すように、従来の水素製造工程、特に
燃料電池システムにおける水素製造工程において実施あ
るいは提案されている方法など任意の方法によって行う
ことができる。したがって、予め改質装置等を備えた燃
料電池システムにおいては、それをそのまま利用して改
質ガスを調製してもよい。
【0026】まず、水素製造用原料の改質又は部分酸化
について説明する。水素製造用原料として、水蒸気改質
や部分酸化により水素に富んだガスを製造できる炭化水
素類、具体的には例えば、メタン,エタン,プロパン,
ブタン等の炭化水素、あるいは天然ガス(LNG),ナ
フサ,ガソリン,灯油,軽油,重油,アスファルト等の
炭化水素系原料、メタノール,エタノール,プロパノー
ル,ブタノール等のアルコール類、蟻酸メチル,メチル
ターシャリーブチルエーテル(MTBE),ジメチルエ
ーテル等の含酸素化合物、更には、各種の都市ガス、L
PG、合成ガス、石炭などを適宜使用することができ
る。これらのうち、どのような水素製造用原料を用いる
かは、燃料電池システムの規模や原料の供給事情などの
諸条件を考慮して定めればよいが、通常は、メタノー
ル、メタンもしくはLNG、プロパンもしくはLPG、
ナフサもしくは低級飽和炭化水素、都市ガスなどが好適
に使用される。
【0027】改質又は部分酸化に属する技術(以下、改
質反応等ともいう。)としては、水蒸気改質をはじめ部
分酸化、水蒸気改質と部分酸化の複合化したもの、オー
トサーマル改質、その他の改質反応などを挙げることが
できる。通常、改質反応等としては、水蒸気改質(スチ
ームリホーミング)が最も一般的であるが、原料によっ
ては、部分酸化やその他の改質反応(例えば、熱分解等
の熱改質反応、接触分解やシフト反応等の各種接触改質
反応など)も適宜適用することができる。
【0028】その際、異なる種類の改質反応を適宜組み
合わせて利用してもよい。例えば、水蒸気改質反応は一
般に吸熱反応であるので、この吸熱分を補うべく水蒸気
改質反応と部分酸化を組み合わせ(オートサーマル改
質)てもよいし、水蒸気改質反応等によって副生するC
Oをシフト反応を利用してH2 Oと反応させその一部を
予めCO2 とH2 に転化して減少させておくなど各種の
組み合わせが可能である。無触媒、または接触的に部分
酸化を行った後、その後段で水蒸気改質を行うこともで
きる。この場合、部分酸化で発生した熱をそのまま吸熱
反応である水蒸気改質に利用することもできる。
【0029】以下、代表的な改質反応として水蒸気改質
反応を中心に説明する。このような改質反応は、一般
に、水素の収率ができるだけ大きくなるように、触媒や
反応条件等を選定するが、COの副生を完全に抑制する
ことは困難であり、たとえシフト反応を利用しても改質
ガス中のCO濃度の低減には限界がある。実際、メタン
等の炭化水素の水蒸気改質反応については、水素の得率
及びCOの副生の抑制のために、次の式(2)あるいは
式(3): CH4 + 2H2 O → 4H2 + CO2 (2) Cn m + 2nH2 O →(2n+m/2)H2 +nCO2 (3) で表される反応ができるだけ選択性よく起こるように諸
条件を選定するのが好ましい。
【0030】また、同様に、メタノールの水蒸気改質反
応については、次の式(4): CH3 OH + H2 O → 3H2 + CO2 (4) で表される反応ができるだけ選択性よく起こるように諸
条件を選定するのが好ましい。更に、COを前記(1)
式で表されるシフト反応を利用して変成改質しても、こ
のシフト反応は平衡反応であるのでかなりの濃度のCO
が残存する。したがって、こうした反応による改質ガス
等(本発明の原料である水素含有ガス、以下同じ)中に
は、多量の水素の他にCO2 や未反応の水蒸気等と若干
のCOが含まれることになる。
【0031】前記改質反応に有効な触媒としては、原料
(燃料)の種類や反応の種類あるいは反応条件等に応じ
て多種多様なものが知られている。その中のいくつかを
具体的に例示すると、炭化水素やメタノール等の水蒸気
改質に有効な触媒としては、例えば、Cu−ZnO系触
媒、Cu−Cr2 3 系触媒、担持Ni系触媒、Cu−
Ni−ZnO系触媒、Cu−Ni−MgO系触媒、Pd
−ZnO系触媒などを挙げることができ、また、炭化水
素類の接触改質反応や部分酸化に有効な触媒としては、
例えば、担持Pt系触媒、担持Ni系触媒、担持Ru系
触媒などを挙げることができる。改質装置としても特に
制限はなく、従来の燃料電池システム等に常用されるも
のなど任意の形式のものが適用可能であるが、水蒸気改
質反応や分解反応等の多くの改質反応は吸熱反応である
ので、一般に、熱供給性のよい反応装置もしくは反応器
(熱交換器型の反応装置など)が好適に使用される。そ
のような反応装置としては、例えば、多管型反応器、プ
レートフィン型反応器などがあり、熱供給の方式として
は、例えば、バーナー等による加熱、熱媒による方法、
部分酸化を利用する触媒燃焼による加熱などがあるが、
これらに限定されるものではない。改質反応の反応条件
は、用いる原料、改質反応、触媒、反応装置の種類ある
いは反応方式等の他の条件によって異なるので適宜定め
ればよい。いずれにしても、原料(燃料)の転化率を十
分に(好ましくは100%あるいは100%近くまで)
大きくし、かつ、水素の得率ができるだけ大きくなるよ
うに諸条件を選定するのが望ましい。また、必要に応じ
て、未反応の炭化水素やアルコール等を分離しリサイク
ルする方式を採用してもよい。また、必要に応じて、生
成したあるいは未反応のCO2 や水分等を適宜除去して
もよい。
【0032】2.COの選択的酸化除去工程 上記のようにして、水素含有量が多く、かつ、炭化水素
やアルコール等の水素以外の原料成分が十分に低減され
た所望の改質ガスを得る。本発明においては、水素を主
成分とし少量のCOを含む原料ガス(改質ガス等)に酸
素を添加してCOを選択的に酸化してCO2 とするもの
であり、水素の酸化は極力抑える必要がある。また、生
成したり、原料ガス中に存在したCO2 のCOへの転化
反応(原料ガス中には水素が存在するので、逆シフト反
応が起こる可能性がある。)を抑えることも必要であ
る。本発明の触媒は、通常、還元状態で使用されるの
で、還元状態に成っていない場合は水素による還元操作
を行っておくことが好ましい。本発明の触媒を使用する
と、CO2 含有量の低い原料ガスに対してCOの選択的
酸化除去に良好な成績を示すことは勿論、CO2 含有量
が多い条件でも良好な成績が得られる。通常、燃料電池
システムにおいては一般的なCO2 の濃度の改質ガス
等、すなわち、CO2 を5〜33容量%、好ましくは1
0〜25容量%、更に好ましくは15〜20容量%含有
するガスが用いられる。
【0033】一方、水蒸気改質等により得られる原料ガ
ス中には、通常、スチームが存在するが、原料ガス中の
スチーム濃度は低い方がよい。通常は、5〜30容量%
程度含まれておりこの程度であれば問題はない。また、
本発明の触媒を使用すると、CO濃度が低い(0.6容
量%以下)原料ガス中のCO濃度も有効に低減でき、C
O濃度が比較的高い(0.6〜2.0容量%)原料ガス
中のCOも好適に低減することができる。
【0034】本発明の方法においては、前記の本発明の
触媒を用いることにより原料ガス中にCO2 が15容量
%以上存在するような条件でも60〜300℃という比
較的高い温度を含む温度域においてCOの選択転化除去
を効率的に行うことができる。また、COの転化除去反
応は同時に起こる副反応の水素の酸化反応と同様、発熱
反応であり、そこで発熱した熱を回収して燃料電池内で
活用することは発電効率を向上させる上で効果がある。
【0035】改質ガス等に酸素ガスを添加する場合、通
常、純酸素(O2 )、空気あるいは酸素富化空気が好適
に使用される。該酸素ガスの添加量は、O2 /CO(モ
ル比)が好ましくは、0.5〜5、更に好ましくは1〜
4となるように調整するのが適当である。この比が小さ
いとCOの除去率が低くなり、大きいと水素の消費量が
多くなり過ぎて好ましくない。
【0036】反応圧力は特に限定されないが、燃料電池
の場合は通常、常圧〜1MPa(Gauge)、好まし
くは常圧〜0.5MPa(Gauge)の圧力範囲で行
う。反応圧力をあまり高く設定すると、昇圧のための動
力をその分大きくする必要があるので経済的に不利にな
るし、特に、1MPa(Gauge)を超えると高圧ガ
ス取締法の規制を受けるし、また、爆発限界が広がるの
で安全性が低下するという問題も生じる。前記反応は、
通常、60℃以上、好ましくは、60〜300℃という
非常に広い温度範囲で、CO転化反応に対する選択性を
安定的に維持しつつ、好適に行うことができる。この反
応温度が60℃未満では反応速度が遅くなるので実用的
なGHSV(ガス体積空間速度)の範囲ではCOの除去
率(転化率)が不十分となりやすい。
【0037】また、前記反応は、通常、GHSVを5,
000〜100,000hr-1の範囲に選定して行うの
が好適である。ここで、GHSVを小さくすると多量の
触媒が必要となり、一方、GHSVをあまり大きくする
とCOの除去率が低下する。好ましくは、6,000〜
60,000hr-1の範囲に選定する。このCOの転化
除去の工程におけるCOの転化反応は発熱反応であるた
め、反応により触媒層の温度は上昇する。触媒層の温度
が高くなりすぎると、通常、触媒のCO転化除去の選択
性が悪化する。このため、少量の触媒上であまり多くの
COを短時間で反応させることは好ましくない。その意
味からもGHSVは大きすぎない方がよい場合もある。
【0038】このCOの転化除去に用いる反応装置とし
ては、特に制限はなく、上記の反応条件を満たせるもの
であれば各種の形式のものが適用可能であるが、この転
化反応は発熱反応であるので、温度制御を容易にするた
めに反応熱の除去性のよい反応装置もしくは反応器を用
いることが望ましい。具体的には、例えば、多管型、あ
るいは、プレートフィン型等の熱交換型の反応器が好適
に使用される。場合によっては、冷却媒体を触媒層内に
循環したり、触媒層の外側に冷却媒体を流通させたりす
る方法を採用することができる。
【0039】こうして本発明の方法によって製造された
水素含有ガスは、上記のようにCO濃度が十分に低減さ
れているので燃料電池の白金電極触媒の被毒及び劣化を
十分に低減することができ、その寿命及び発電効率・発
電性能を大幅に向上することができる。また、このCO
の転化反応により発生した熱を回収することも可能であ
る。また、比較的高濃度のCOを含む水素含有ガス中の
CO濃度を十分に低下することができる。燃料電池用の
水素含有ガス中のCO濃度は200容量ppm以下、好
ましくは50容量ppm以下、さらに好ましくは10容
量ppm以下であることが望ましいが、本発明の方法に
よれば広い反応条件下でこれを達成することは十分可能
である。
【0040】本発明により得られた水素含有ガスは、各
種の水素−酸素燃料電池の燃料として好適に使用するこ
とができ、特に、少なくとも燃料極(負極)の電極に白
金(白金触媒)を用いるタイプの各種の水素−酸素燃料
電池(リン酸型燃料電池、KOH型燃料電池、固体高分
子型燃料電池をはじめとする低温作動型燃料電池など)
への供給燃料として有利に利用することができる。
【0041】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これらの実施例になんら制限されるものではな
い。 〔実施例1〕硝酸ルテニウム水溶液(Ruの含有量;5
0g/リットル)2ccを全体でアルミナ担体の吸水量
になるように水を加えて含浸液とした。次いで、細孔半
径19Åに細孔分布の極大値を有するγ−アルミナ粉末
10gに上記含浸液を含浸させ120℃で2時間乾燥さ
せ触媒1を得た。Ruの担持量は1.0質量%(担体基
準)であった。
【0042】〔実施例2〕実施例1において、γ−アル
ミナを細孔半径29Åに細孔分布の極大値を有するもの
に変えたこと以外は同様にして触媒2を得た。Ruの担
持量は1.0質量%(担体基準)であった。
【0043】〔比較例1〕実施例1において、γ−アル
ミナを細孔半径200Åに細孔分布の極大値を有するも
のに変えたこと以外は同様にして触媒3を得た。Ruの
担持量は1.0質量%(担体基準)であった。
【0044】〔実施例3〕硝酸ルテニウム水溶液(Ru
の含有量;50g/リットル)2ccを全体でアルミナ
担体の吸水量になるように水を加えて含浸液とした。次
いで、細孔半径19Åに細孔分布の極大値を有するγ−
アルミナ粉末10gに上記含浸液を含浸させ120℃で
2時間乾燥させた後、500℃で4時間焼成し触媒4を
得た。Ruの担持量は1.0質量%(担体基準)であっ
た。
【0045】〔実施例4〕実施例3において、γ−アル
ミナを細孔半径29Åに細孔分布の極大値を有するもの
に変えたこと以外は同様にして触媒5を得た。Ruの担
持量は1.0質量%(担体基準)であった。
【0046】〔比較例2〕実施例3において、γ−アル
ミナを細孔半径200Åに細孔分布の極大値を有するも
のに変えたこと以外は同様にして触媒6を得た。Ruの
担持量は1.0質量%(担体基準)であった。
【0047】〔実施例5〕硝酸ルテニウム水溶液(Ru
の含有量;50g/リットル)2cc及び硝酸カリウム
0.026gを全体でアルミナ担体の吸水量になるよう
に水を加えて含浸液とした。次いで、細孔半径19Åに
細孔分布の極大値を有するγ−アルミナ粉末10gに上
記含浸液を含浸させ120℃で2時間乾燥させ触媒7を
得た。Ruの担持量は1.0質量%(担体基準)であ
り、Kの担持量は0.1質量%(担体基準)であった。
【0048】〔実施例6〕塩化ルテニウム(水和物)
(Ruの含有量;39.15質量%)0.2554gを
アルミナ担体の吸水量分の水に溶解させ含浸液とした。
次いで、細孔半径19Åに細孔分布の極大値を有するγ
−アルミナ粉末10g担体に上記含浸液を含浸させ12
0℃で2時間乾燥させ触媒8を得た。Ruの担持量は
1.0質量%(担体基準)であった。
【0049】〔比較例3〕実施例6において、γ−アル
ミナを細孔半径200Åに細孔分布の極大値を有するも
のに変えたこと以外は同様にして触媒9を得た。Ruの
担持量は1.0質量%(担体基準)であった。
【0050】〔実施例7〕塩化ルテニウム(水和物)
(Ruの含有量;39.15質量%)0.2554gを
アルミナ担体の吸水量分の水に溶解させ含浸液とした。
次いで、細孔半径19Åに細孔分布の極大値を有するγ
−アルミナ粉末10gに上記含浸液を含浸させ120℃
で2時間乾燥させた後、500℃で4時間焼成し触媒1
0を得た。Ruの担持量は1.0質量%(担体基準)で
あった。
【0051】〔比較例4〕実施例7において、γ−アル
ミナを細孔半径200Åに細孔分布の極大値を有するも
のに変えたこと以外は同様にして触媒11を得た。Ru
の担持量は1.0質量%(担体基準)であった。
【0052】〔実施例8〕ルチル型チタニア粉末(石原
産業社製、CR−EL)160gと擬ベーマイトアルミ
ナ粉末(触媒化成工業社製、Cataloid−AP)
59.7gをビーカー中でよく混合した後、混練機に入
れた。そこにイオン交換水を加え、充分混練し、かつ温
度をかけて、押出成形に適当な固さに水分を調整した。
これに押出成形機を用いて直径2mmの円柱状に成形
し、120℃、24時間乾燥させ、続いて、500℃、
24時間焼成した。この時擬ベーマイトアルミナはγ−
アルミナに変化し、その細孔半径25Åに細孔分布の極
大値を有していた。この成形体のチタニア/アルミナの
質量比は80/20であった。
【0053】上記成形体(担体)を0.5〜1cmの長
さに揃えたものに以下の方法でルテニウムとカリウムを
担持した。塩化ルテニウム(Ru含有量;38.03質
量%)0.263g及び硝酸カリウム0.026gの水
に溶解させ混合溶液を含浸液とした。この含浸液を上記
成形体10gに含浸させ、60℃で12時間乾燥させ
た。これを500℃で4時間焼成して触媒12を得た。
Ruの担持量は1.0質量%(担体基準)であり、Kの
担持量は0.1質量%(担体基準)であった。
【0054】〔実施例9〕実施例8において、擬ベーマ
イトアルミナ粉末を細孔半径45Åに細孔分布の極大値
を有するγ−アルミナ粉末に変え、その量も40gにし
たこと以外は同様にして触媒13を調製した。Ruの担
持量は1.0質量%(担体基準)であり、Kの担持量は
0.1質量%(担体基準)であった。
【0055】〔比較例5〕実施例8において、擬ベーマ
イトアルミナ粉末を細孔半径150Åに細孔分布の極大
値を有するγ−アルミナ粉末に変え、その量も40gに
したこと以外は同様にして触媒14を調製した。Ruの
担持量は1.0質量%(担体基準)であり、Kの担持量
は0.1質量%(担体基準)であった。
【0056】COの選択的酸化反応 各触媒を16〜32メッシュに揃え、マイクロリアクタ
ーに触媒を1cc充填し、下記の条件で反応を行った。
リアクター出口のCOの濃度(容量ppm)を第1表に
示す。 前処理:リアクター中で500℃、1時間水素還元 ガス組成(I):CO(0.6容量%)、CO2 (15容量%) O2 (0.6容量%)、H2 O(20容量%) N2 (2.4容量%)、H2 (61.4容量%) なお、実施例8,実施例9,比較例5においては、下記
のガス組成で実施した。 ガス組成(II):CO(0.6容量%)、CO2 (15容量%) O2 (1.5容量%)、H2 O(20容量%) N2 (6.0容量%)、H2 (56.9容量%) GHSV:10,000hr-1 反応温度:150℃
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、特定の細孔分布を有す
るアルミナを担体に使用することにより、触媒活性が改
良された水素含有ガス中のCO除去触媒を製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/06 H01M 8/06 R // C01F 7/02 C01F 7/02 Z Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EB31 4G069 AA01 AA03 AA08 AA12 BA01A BA01B BA04A BA04B BB02A BB02B BC01A BC08A BC70A BC70B CC32 EA01Y EA02Y EC11X EC12X EC13X EC13Y EC14X EC14Y EC22Y 4G076 AB02 AB18 BA24 BA43 BC06 BF07 CA12 CA28 DA01 FA04 5H027 AA06 BA01 BA16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ又はアルミナ−チタニアを担体
    とし、該担体に活性金属化合物を担持する水素含有ガス
    中のCO除去触媒の製造方法において、細孔半径100
    Å以下に細孔分布の極大値を有するアルミナを使用する
    ことを特徴とする水素含有ガス中のCO除去触媒の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 アルミナが細孔半径60Å以下に細孔分
    布の極大値を有するものである請求項1記載の水素含有
    ガス中のCO除去触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 活性金属化合物がルテニウム化合物
    (a)である請求項1又は2に記載の水素含有ガス中の
    CO除去触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 活性金属化合物がルテニウム化合物
    (a)と、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類
    金属化合物(b)からなるものである請求項1〜3のい
    ずれかに記載の水素含有ガス中のCO除去触媒の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法により製造された水素含有ガス中のCO除去用触媒。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の触媒を使用してCOを酸
    素で酸化して除去することを特徴とする水素含有ガス中
    のCOの除去方法。
  7. 【請求項7】 水素含有ガスが、燃料電池用水素含有ガ
    スである請求項6記載の水素含有ガス中のCOの除去方
    法。
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