JP2001239122A - フィルター及びフィルター部材 - Google Patents

フィルター及びフィルター部材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸性薬品及びアルカリ性薬品の両方に対して
安定した耐性を有し、かつ吸着性能の高いフィルター及
びフィルター部材を提供する。 【解決手段】 吸着シート20をコルゲート加工した波
板状シート21と、前記吸着シートからなる平板状シー
ト22とが積層接着されたコルゲートハニカム構造のフ
ィルターであって、前記吸着シートが、吸着剤とフィブ
リル化したアラミド繊維からなる繊維バインダーとより
なる混合物を含むスラリーを湿式抄紙し薬品を添着した
ものからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気清浄機やク
リーンルームにおける被処理ガス流通部に用いられるフ
ィルター及びフィルター部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気清浄機やクリーンルームにお
ける被処理ガス流通部に用いられるフィルターにおいて
は、アルカリ性ガスや酸性ガスに対する除去を高めるた
めに、フィルターを構成する吸着シートに酸性薬品やア
ルカリ性薬品を添着することがある。この吸着シートと
しては、あらかじめ吸着剤に酸性薬品やアルカリ性薬品
を添着しておき、この吸着剤と繊維バインダーを乾式で
シート加工したものが多い。しかし、乾式でのシート加
工は吸着剤以外の繊維バインダーの比率が高くなり、吸
着性能の高いフィルターができないという不具合があ
る。
【0003】前記乾式でシート加工した吸着シートに対
して、湿式でシート加工したものがある。湿式でシート
加工すると、乾式でシート加工するより繊維バインダー
の比率が低くて済むため、吸着性能の高いフィルターが
できる。しかし、湿式でシート加工するためには、繊維
バインダーのフィブリル化が必要となる。しかし、従来
用いられているフィブリル化繊維は、パルプ、レーヨ
ン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル、ポリビ
ニルアルコール等であり、これらの繊維からなる繊維バ
インダーは、酸性薬品及びアルカリ性薬品の両方に対し
て安定した耐性を有するものはなかった。従って、耐性
のない薬品を添着すると、繊維バインダーが薬品に侵さ
れてしまい、シート強度が低下するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の点
に鑑みなされたもので、酸性薬品及びアルカリ性薬品の
両方に対して安定した耐性を有し、かつ吸着性能の高い
フィルター及びフィルター部材を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発
明は、吸着シートをコルゲート加工した波板状シート
と、前記吸着シートからなる平板状シートとが積層接着
されたコルゲートハニカム構造のフィルターであって、
前記吸着シートが、吸着剤とフィブリル化したアラミド
繊維からなる繊維バインダーとよりなる混合物を含むス
ラリーを湿式抄紙し薬品を添着したものであることを特
徴とする。
【0006】また、請求項2の発明は、吸着シートをコ
ルゲート加工した波板状シートと、前記吸着シートから
なる平板状シートとが積層接着されたコルゲートハニカ
ム構造のフィルターであって、前記吸着シートが、イオ
ン交換樹脂と繊維バインダーとよりなる混合物を含むス
ラリーを湿式抄紙したものであることを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項2の繊維バイン
ダーがフィブリル化したアラミド繊維からなることを特
徴とする。
【0008】請求項4の発明は、請求項1ないし3の吸
着シートに含まれる吸着剤又はイオン交換樹脂の量が6
0〜80重量%であることを特徴とする。
【0009】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかに記載のフィルターが両側の開口したフレーム内
に収容されていることを特徴とするフィルター部材に係
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の第1及び第2実施
例に係るフィルターを示す断面図、図2はフィルター部
材の実施例を示す斜視図である。
【0011】第1実施例のフィルター10と第2実施例
のフィルター10Aは、いずれも各構成部分の位置、名
称等が同じであるために図1を共用するが、混乱を避け
るため、第1実施例のフィルター10については各部の
符号を数字のみで示し、第2実施例のフィルター10A
については各部の符号を数字に「A」を併記して示す。
【0012】まず、第1実施例に係るフィルター10に
ついて説明する。このフィルター10は、空気清浄機や
クリーンルーム等において被処理ガス中の有機ガス等を
吸着除去するフィルターとして用いられるものであり、
吸着シート20をコルゲート加工して得た波板状シート
21と、前記吸着シート20からなる平板状シート22
とが交互に所要数積層接着されたコルゲートハニカム構
造からなる。
【0013】前記吸着シート20は、吸着剤と繊維バイ
ンダーよりなる混合物を含むスラリーを湿式抄紙し薬品
を添着したものである。湿式抄紙は、通常、スラリーを
角網で吸引濾過して付着させるという、公知の湿式抄紙
方法によって行われる。なお、脱型後のものを薬品液に
浸したり、あるいは前記脱型後のものに薬品液をスプレ
ー等で塗布する等により薬品を含浸させ、次いで乾燥さ
せることにより、吸着シートへの薬品の添着が行われ
る。
【0014】前記吸着剤は、吸着性能を有する公知のも
のが用いられ、例として活性炭(紛状、粒状、繊維状)
等が挙げられる。活性炭の場合、粒径は20〜150μ
mの粉末または粒状のものが、湿式抄紙性や活性炭の吸
着表面積及び吸着シート内での活性炭の保持性、さらに
は活性炭の割合を大にできる等の点で好ましい。
【0015】繊維バインダーは、繊維の絡み合いによっ
て吸着シート20を抄紙構造とし、形状保持するととも
に、前記吸着剤及び薬品を保持するためのものである。
なお、抄紙構造とは、繊維が複雑に絡み合って所要厚み
の板状(紙状)に形状固定されている構造をいう。前記
繊維バインダーとしては、フィブリル化したアラミド繊
維からなるものを使用する。微細な枝状構造を有するフ
ィブリル化した繊維は、抄紙構造を確実に維持でき、し
かも通気抵抗が低く、加えて吸着剤の保持性に優れ、好
ましいものである。また、アラミド繊維は、叩解度が高
く、吸着剤の吸着能力を阻害せず、しかも耐酸性及び耐
アルカリ性に優れているため、添着する薬品が酸性薬
品、アルカリ性薬品のどちらであっても耐性を有し、好
ましいものである。アラミド繊維としては、一般的にメ
タ型、パラ型が知られているが、特に限定されるもので
はなく、どちらのものも使用可能である。
【0016】前記薬品は、アルカリ性ガスや酸性ガスに
対する除去を高めるためのもので酸性薬品や、アルカリ
性薬品が用いられる。酸性薬品としては燐酸などの酸性
中和剤等が挙げられ、アルカリ性薬品としては苛性ソー
ダや炭酸カリウムなどのアルカリ性中和剤が挙げられ
る。この薬品は、通常、所要濃度の水溶液とされて前記
のように吸着シートへ含浸される。
【0017】前記吸着シート20に含まれる吸着剤と繊
維バインダーの配合比率は、吸着性能とシート強度を考
慮した上で決定される。この発明では、吸着シート20
を湿式抄紙によって成形しているため、従来のものより
繊維バインダーの量が少なくてもよく、その分だけ吸着
剤の量を多くすることができる。特に好ましくは、吸着
剤の量が60〜80重量%、繊維バインダーの量が40
〜20%となるようにするのが、抄紙構造の維持及び吸
着性の両方を良好にできる点で好ましい。
【0018】前記フィルター10は、前記吸着シート2
0を用いて次のようなコルゲート工程と、積層工程とに
よって製造される。まず、コルゲート工程では、用意し
た2枚の所要長の吸着シート20をコルゲーターと称さ
れるコルゲート装置に通し、一方の吸着シートをコルゲ
ート状の波板状シートにコルゲート加工するとともに、
該波形状シートを平板状の他方の吸着シートに積層接着
し、所要大きさにカットして片段シートを作製する。前
記波板状シートと平板状シートとの接着に際しては、前
記コルゲーターにおいて接着剤が使用される。この接着
剤は、接着剤由来の遊離有機物が発生せず、酸性薬品及
びアルカリ性薬品の両方に対して安定した耐性を有する
熱可塑性樹脂及び無機バインダーからなるものが好適で
ある。
【0019】積層工程では、所要枚数の片段シートを積
層接着してフィルター10を形成する。なお、片段シー
トを積層接着する際にも接着剤を使用するが、このとき
の接着剤も、接着剤由来の遊離有機物が発生せず、酸性
薬品及びアルカリ性薬品の両方に対して安定した耐性を
有する熱可塑性樹脂及び無機バインダーからなるものが
好適である。
【0020】次に、第2実施例のフィルター10Aにつ
いて説明する。この第2実施例のフィルター10Aと前
記第1実施例の吸着フィルター10とは、吸着シート2
0A,20の構成が相違する。すなわち、第2実施例の
吸着シート20Aは、前記第1実施例における吸着シー
ト20で使用した吸着剤に代えてイオン交換樹脂を用
い、該イオン交換樹脂と繊維バインダーよりなる混合物
を含むスラリーを湿式抄紙して成形したものであり、し
かも薬品が添着されていないものである。
【0021】このイオン交換樹脂は、活性炭等の吸着剤
のみでは吸着除去し難いアンモニア等を効果的に除去す
るためのものである。イオン交換樹脂としては、カチオ
ン型、アニオン型のいずれでもよく、また、粉末状、粒
状、繊維状等、湿式抄紙可能な形状であればよい。粒状
のイオン交換樹脂の場合、粉砕等によって粒径を20〜
500μm、特に好ましくは50〜150μmとするの
がよい。
【0022】この第2実施例における繊維バインダーと
しては、パルプ、木綿等の天然繊維、アクリル繊維、ア
ラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポ
リプロピレン繊維等の合成繊維、ガラス繊維、金属繊維
等の無機繊維などを、一種類あるいは複数種類混合した
ものを使用すればよい。
【0023】なお、この第2実施例においても、前記繊
維バインダーとしてフィブリル化したアラミド繊維から
なるものを使用すれば、抄紙構造を確実に維持でき、通
気抵抗が低く、イオン交換樹脂の保持性に優れ、叩解度
が高く、イオン交換樹脂の吸着能力が阻害されず、しか
も耐酸性及び耐アルカリ性にも優れた吸着シート20A
が得られるため、特に好ましい。ここでも、アラミド繊
維としては、メタ型、パラ型のどちらのものも使用可能
であり、特に限定されるものではない。
【0024】前記吸着シート20Aに含まれるイオン交
換樹脂と繊維バインダーの配合比率は、前記第1実施例
と同様に吸着性能とシート強度を考慮した上で決定され
る。この発明では、吸着シート20Aを湿式抄紙によっ
て成形しているため、従来のものより繊維バインダーの
量が少なくてもよい。特に好ましくは、イオン交換樹脂
の量が60〜80重量%、繊維バインダーの量が40〜
20%となるのがよい。なお、その他の構成、フィルタ
ーの製造方法等については、前記実施例と同様である。
【0025】次にこの発明の一実施例に係るフィルター
部材50について説明する。図2に示すフィルター部材
50は、前記したフィルター10又は10Aをフレーム
60内に収容した構成からなる。
【0026】前記フレーム60は、アルミニウム等の金
属製あるいはプラスチック製の枠状体からなり、両側6
1,62に各々開口部63が形成されている。前記両側
開口部63には金網やラス網等の通気性部材64がフィ
ルター保護のために設けられる。このフィルター部材5
0は、一方側61の開口部63が被処理ガスの流入側、
他方側62の開口部が被処理ガスの出口側とされ、空気
清浄機等の被処理ガス流路に設けられる。このフィルタ
ー部材50によれば、フレーム60により吸着シート2
0,20Aが保護されるため、フィルターの交換等の際
には、フィルター部材ごと交換すればよく、取り扱い及
び作業が容易になる。
【0027】
【実施例】以下、さらに具体的な実施例について示す。 ・第1実施例 平均粒径30μm、ヨウ素吸着力1650mg/gの粉
末状活性炭70重量%と、フィブリル化されたP−アラ
ミド繊維(東レ・デュポン(株)製ケブラー繊維)30
重量%の組成よりなる混合物を水に混合して、混合物濃
度が0.8重量%の水性スラリーを調製した。このスラ
リーを湿式抄紙加工装置にかけて厚み約0.5mm、坪
量約150g/mの平板状シートを得た。次にこのシ
ートを濃度40%の燐酸水溶液に含浸後、乾燥して、含
浸前シート重量に対して約20重量%の燐酸を添着した
坪量180g/mの吸着シートを得た。
【0028】その後、この吸着シートをコルゲーターで
コルゲート加工して、片段シートを得た。このとき、接
着剤はポリエチレンの水性ディスパージョンにしたケミ
パール(三井化学(株)製)を使用した。次に、前記片
段シートを60段積層接着してコルゲートハニカム構造
のフィルターを得る。この積層接着時の接着剤として
は、アルミナゾル(日産化学工業(株)製)を使用し
た。なお、コルゲートの波形は、通気抵抗、吸着効率を
考慮して波長4.3mm、波高2.6mmとした。ま
た、最上部の片段シートには平板な前記吸着シートをア
ルミナゾル(日産化学工業(株)製)で接着した。
【0029】このようにして得た第1実施例のフィルタ
ーから、所要寸法のテストピースを裁断し、次のような
試験を行った。また、比較のため、繊維状活性炭と繊維
バインダーとから乾式製法で形成された吸着シートを用
いて第1実施例と同様にして形成したコルゲートハニカ
ム構造のフィルターについても、以下の試験を行った。
なお、比較例における吸着剤と繊維バインダーとの重量
%は、55:45である。
【0030】 「アンモニア吸着試験」 <テスト条件> テストピース ―――― 25mmφ 対象ガス ―――――― アンモニア 100ppm 空間速度(SV値) − 12000(1/h) ガス通気量 ――――― 14.7L/min 入り口ガス温度 ――― 21〜23℃ 入り口ガス湿度 ――― 50RH% カラム ――――――― 25mmφ×350mmh 充填長さ ―――――― 150mm ガス測定方法 ―――― 検知管法 ガステック検知管 3M,3L 北川式検知管 SD
【0031】<除去結果>結果は、図3に示すように第
1実施例の方がアンモニア吸着能力において高吸着性能
フィルターとなっている。
【0032】「吸着シート引張強度」また薬品の添着に
よる強度変化を調べるため、コルゲート加工する前の吸
着シートについて引張強度を調べた。テストピースとし
て、第1実施例における吸着シート(酸性薬品添着)、
前記第1実施例における燐酸水溶液に代えて20%の炭
酸カリウム溶液を用いて形成した吸着シート(アルカリ
薬品添着)、前記第1実施例において燐酸水溶液を用い
ることなく形成した比較例の吸着シート(薬品未添着)
を用いた。
【0033】
【表1】
【0034】<試験結果>上記表1に示すように、薬品
添着した吸着シートと薬品未添着の吸着シートとは引張
強度にほとんど変化がなく、薬品添着による強度低下が
なかった。
【0035】・第2実施例 平均粒径80μmに粉砕したイオン交換樹脂(ローム・
アンド・ハース社製、デュオライトC20Hの60重量
%と、フィブリル化されたP−アラミド繊維(東レ・デ
ュポン(株)製ケブラー繊維)40重量%の組成よりな
る混合物を水に混合して、混合物濃度が0.8重量%の
水性スラリーを調製した。このスラリーを湿式抄紙加工
装置にかけて紙厚約0.5mm、坪量約150g/m
の吸着シートを得た。その後、第1実施例と同様にして
第2実施例のコルゲートハニカム構造のフィルターを得
た。
【0036】このようにして得た第2実施例のフィルタ
ーを用いて、次のような試験を行った。 「アンモニア吸着試験」 <テスト条件> テストピース ―――― 25mmφ 対象ガス ―――――― アンモニア 100ppm 空間速度(SV値) − 20000(1/h) ガス通気量 ――――― 14.7L/min 入り口ガス温度 ――― 23〜25℃ 入り口ガス湿度 ――― 50RH% カラム ――――――― 25mmφ×350mmh 充填長さ ―――――― 150mm ガス測定方法 ―――― 検知管法 ガステック検知管 3M,3L 北川式検知管 SD
【0037】<除去結果>結果は図4のとおりであっ
た。この結果から90%破過点までの積分吸着量と理論
吸着量とから計算すると、第2実施例のフィルターは約
85%のアンモニア除去性能が発揮されている。
【0038】「大気中イオン成分吸着試験」 <テスト条件> テストピース ―― 305×305×150mm 対象ガス ―――― 大気 線速度(LV値)− 0.5(m/s) ガス測定方法 ―― イオンクロマトグラフ法
【0039】
【表2】
【0040】<試験結果>上記表2に示すように、第2
実施例のフィルターは、2時間後には様々なイオン成分
がほとんど吸着され、イオン成分の吸着能力が高いこと
がわかる。
【0041】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1に
係る発明のフィルターは、繊維バインダーとしてフィブ
リル化した繊維を用いて湿式抄紙したものであるため、
吸着剤の保持量を多くすることができ、優れた吸着性能
を得ることができる。また、繊維バインダーとしてフィ
ブリル化したアラミド繊維を用いるため、酸性薬品及び
アルカリ性薬品のいずれを添着させた場合でも、フィル
ターの強度が低下することがない。しかもコルゲートハ
ニカム構造からなるため、被処理ガスとフィルターとの
接触面積が大きく、目的成分を効率よく吸着することが
できる。
【0042】また、請求項2の発明に係るフィルター
は、イオン交換樹脂を含有するため、活性炭等の吸着剤
のみでは除去できない成分を効率よく除去することがで
きる。しかも請求項1と同様に湿式抄紙したものである
ため、イオン交換樹脂の保持量を多くすることができ、
目的成分の除去効率に優れる。
【0043】請求項3の発明によれば、請求項2のフィ
ルターに関し、繊維バインダーとしてフィブリル化した
アラミド繊維を用いるため、イオン交換樹脂の保持量を
多くすることができるのみならず、酸性やアルカリ性の
ガスに対して強度低下を生じず、良好な耐久性を発揮す
ることができる。
【0044】さらに、請求項4の発明によれば、吸着シ
ートに含まれる吸着剤又はイオ交換樹脂の量が60〜8
0重量%と高いため、目的成分に対して優れた吸着性、
除去性を発揮することができる。
【0045】また、請求項5の発明のフィルター部材に
よれば、請求項1ないし4の吸着性(除去性)に優れる
フィルターがフレーム内に収容されているため、フィル
ター交換等の際の取り扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1及び第2実施例に係るフィルタ
ーを示す断面図である。
【図2】フィルター部材の実施例を示す斜視図である。
【図3】第1実施例に対するアンモニア吸着試験結果を
示す図である。
【図4】第2実施例に対するアンモニア吸着試験結果を
示す図である。
【符号の説明】
10,10A フィルター 20,20A 吸着シート 21,21A 波板状シート 20,20A 平板状シート 50 フィルター部材 60 フレーム 63 開口部 64 通気性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 雅之 岐阜県美濃加茂市御門町2−2−62 二村 化学工業株式会社岐阜工場内 (72)発明者 苅部 文夫 東京都江東区亀戸9−15−1 日本ピュア テック株式会社内 (72)発明者 加藤 宣文 東京都江東区亀戸9−15−1 日本ピュア テック株式会社内 Fターム(参考) 4D012 CA10 CB02 CG01 CG03 CG04 CG10 4L055 AF35 AG02 AG06 AG10 AG56 AH50 AJ05 BE10 BE20 FA20 GA31 GA37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着シートをコルゲート加工した波板状
    シートと、前記吸着シートからなる平板状シートとが積
    層接着されたコルゲートハニカム構造のフィルターであ
    って、前記吸着シートが、吸着剤とフィブリル化したア
    ラミド繊維からなる繊維バインダーとよりなる混合物を
    含むスラリーを湿式抄紙し酸性又はアルカリ性薬品を添
    着したものであることを特徴とするフィルター。
  2. 【請求項2】 吸着シートをコルゲート加工した波板状
    シートと、前記吸着シートからなる平板状シートとが積
    層接着されたコルゲートハニカム構造のフィルターであ
    って、前記吸着シートが、イオン交換樹脂と繊維バイン
    ダーとよりなる混合物を含むスラリーを湿式抄紙したも
    のであることを特徴とするフィルター。
  3. 【請求項3】 繊維バインダーがフィブリル化したアラ
    ミド繊維からなることを特徴とする請求項2記載のフィ
    ルター。
  4. 【請求項4】 吸着シートに含まれる吸着剤又はイオン
    交換樹脂の量が60〜80重量%であることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のフィルター。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のフ
    ィルターが両側の開口したフレーム内に収容されている
    ことを特徴とするフィルター部材。
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