JP2017176936A - ケミカルフィルタ - Google Patents

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行彦 石橋
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浩志 宮本
陽子 大西
Yoko Onishi
陽子 大西
誠 茂田
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誠 茂田
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Abstract

【課題】リン酸が添着された活性炭を用いたケミカルフィルタに対し、塩基性物質の除去性能が同等以上でありながら、炭化水素系化合物の除去性能に優れるケミカルフィルタを提供する。
【解決手段】本発明の第一のケミカルフィルタは、塩基性物質及び炭化水素系化合物を除去するためのケミカルフィルタであって、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いることを特徴とする。本発明の第二のケミカルフィルタは、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いたケミカルフィルタであり、前記添着剤の量が、前記ケミカルフィルタ中の全活性炭と前記添着剤の合計100重量%に対して13〜30重量%であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ケミカルフィルタに関する。
活性炭は安価でかつ高い吸着能力を持つため、一般家庭用から半導体工場用等の工業用に至るまで、広範囲に使用されている。例えば、空気中の有機ガスを除去するための吸着剤として、一般的に、活性炭をベースにした吸着剤が使用されている。
活性炭を用いた吸着剤としては、例えば、活性炭に酸性リン酸塩または/およびリン酸を担持成型してなる脱臭剤が知られている(特許文献1参照)。
特開昭57−1441号公報
上記のような一般的に使用されている塩基性ガス除去吸着剤であるリン酸塩やリン酸が添着された活性炭は、アンモニア等の塩基性物質が除去可能な吸着剤として用いられている。例えば、ガス状汚染物質が制御されたクリーンルーム、特に、半導体の製造工場のクリーンルーム等では、アンモニアやトルエン等の様々なガス状の塩基性物質や炭化水素系化合物が存在しており、リン酸が添着された活性炭と添着剤が添着されていない活性炭が併用して用いられている。
近年、半導体の製造工場のクリーンルームでは、さらに高い汚染物質の除去性能が求められるようになってきている。例えば、炭化水素系化合物の除去性能を向上させるためには、リン酸が添着された活性炭についてリン酸の添着量を従来よりも少なくすることが考えられる。しかしながら、リン酸の添着量を少なくすると、これに伴って塩基性物質の除去性能が低下する傾向があった。このため、従来よりも塩基性物質の除去性能を大幅に低下させずに炭化水素系化合物の除去性能により優れるケミカルフィルタが求められているのが現状である。
従って、本発明の目的は、リン酸が添着された活性炭を用いたケミカルフィルタに対し、塩基性物質の除去性能が同等以上でありながら、炭化水素系化合物の除去性能に優れるケミカルフィルタを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、添着剤として特定の酸を採用し、この添着剤を活性炭に添着させたものを吸着剤として用いたケミカルフィルタによれば、リン酸が添着された活性炭を用いたケミカルフィルタに対し、塩基性物質の除去性能が同等以上でありながら、炭化水素化合物の除去性能に優れることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、塩基性物質及び炭化水素系化合物を除去するためのケミカルフィルタであって、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いることを特徴とする第一のケミカルフィルタを提供する。
また、本発明は、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いたケミカルフィルタであり、前記添着剤の量が、前記ケミカルフィルタ中の全活性炭と前記添着剤の合計100重量%に対して13〜30重量%であることを特徴とする第二のケミカルフィルタを提供する。
前記第一のケミカルフィルタにおける前記添着剤の量は、前記ケミカルフィルタ中の全活性炭と前記添着剤の合計100重量%に対して10〜30重量%であることが好ましい。
前記第一及び第二のケミカルフィルタにおいて、前記添着剤の酸解離定数(pKa)は3.0以下であることが好ましい。
前記第一及び第二のケミカルフィルタにおいて、前記添着剤の、25℃の水に対する溶解度は350g/L以上であることが好ましい。
前記第一及び第二のケミカルフィルタにおいて、前記添着剤は、ホスホン酸、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリウム、及びクエン酸からなる群より選択される1以上の酸であることが好ましい。
前記第一及び第二のケミカルフィルタにおいて、前記活性炭は水蒸気賦活の活性炭であることが好ましい。さらに、前記活性炭は、酸洗浄された活性炭であることが好ましい。
また、本発明は、前記第一又は第二のケミカルフィルタと、少なくともエステル又はエステルの分解物を除去するためのケミカルフィルタと、を備えた設備を提供する。
本発明のケミカルフィルタによれば、リン酸が添着された活性炭を用いたケミカルフィルタに対し、塩基性物質の除去性能が同等以上でありながら、炭化水素系化合物の除去性能に優れる。
実施例で用いた通気試験装置の概略図である。 実施例で用いた通気試験装置の部分概略断面図である。
[本発明のケミカルフィルタ]
本発明のケミカルフィルタは、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いたケミカルフィルタである。なお、本明細書において、「融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤」を、「本発明の吸着剤」と称する場合がある。また、上記「融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸」を、「本発明の酸」と称する場合がある。なお、本明細書において、「酸」とはブレンステッド酸をいうものとする。
(本発明の吸着剤)
本発明の吸着剤は、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤を活性炭に添着させた吸着剤である。本発明のケミカルフィルタは、吸着剤として本発明の吸着剤のみを用いてもよいし、本発明の吸着剤と本発明の吸着剤以外の吸着剤(その他の吸着剤)とを併用してもよい。
なお、本発明のケミカルフィルタは、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が添着された活性炭を用いているが、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が添着された、活性炭以外の多孔質材料(後述するその他の吸着剤としての多孔質材料等)を用いた場合も、本発明の吸着剤ほどでは無いが塩基性物質及び炭化水素系化合物の除去性能に優れる傾向がある。
本発明の吸着剤は、添着剤として、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸を用いている。添着剤として融点が60℃以上である酸を用いることにより、融点が低い(特に、常温で液体である)酸を用いる場合に対して、添着した際に活性炭の細孔の中に酸の結晶が散らばるため細孔が埋まりにくく、添着後の活性炭の表面積が広いためと推測され、炭化水素系化合物の除去性能に優れる。また、上記融点が60℃で以上である酸の中でも、潮解性を有する酸を用いることにより、酸の結晶表面が湿潤した状態であるためと推測され、酸としてより機能しやすく塩基性物質の除去性能に優れる。従って、本発明のケミカルフィルタは、吸着剤として、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が添着された活性炭を用いることにより、塩基性物質と炭化水素系化合物の両方の除去性能に優れる。
なお、潮解性を有するとは、酸が大気中の水蒸気を吸収して、それに溶解する性質を有することをいう(広辞苑第五版の「潮解」に基づく)。
本発明の酸は、特に限定されないが、酸解離定数(pKa)が3.0以下であることが好ましく、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。酸解離定数が2.0以下であると、本発明の酸が潮解した際に酸としてより機能しやすく塩基性物質の除去性能がより優れる傾向がある。なお、上記酸解離定数は、25℃の水における無限希釈溶液中での測定値である。また、本発明の酸が多価の酸である場合、上記酸解離定数(pKa)は、1段階目の解離時における酸解離定数である。
本発明の酸は、特に限定されないが、常温(25℃)の水に対する溶解度が350g/L以上であることが好ましく、より好ましくは450g/L以上、さらに好ましくは500g/L以上である。溶解度が350g/L以上であると、添着させる際に用いる水溶液中の酸の濃度を高くすることができるため、活性炭への添着量を高くしやすい。
本発明の酸としては、例えば、ホスホン酸、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリウム、クエン酸等が挙げられる。中でも、リン酸を用いた場合に対し、炭化水素系化合物の除去性能に優れ、且つ塩基性物質の除去性能に特に優れる観点から、ホスホン酸が特に好ましい。
添着剤が添着される活性炭としては、特に限定されず、公知乃至慣用の活性炭を用いることができる。活性炭の原料としては、例えば、木材、木炭等の木質系材料;ヤシ殻、クルミ殻等の果実殻材料;泥炭、コークス、コールタール、石油ピッチ等の鉱物系材料;アクリル樹脂等の合成材料等が挙げられる。また、活性炭の形状としては、例えば粉末活性炭、粒状活性炭、破砕状活性炭、繊維状活性炭等が挙げられる。
活性炭の比表面積(BET比表面積)は、特に限定されないが、300m2/g以上(例えば、300〜3000m2/g)が好ましく、より好ましくは500m2/g以上(例えば、500〜2000m2/g)、さらに好ましくは700m2/g以上(例えば、700〜1700m2/g)である。
活性炭の全細孔容積は、特に限定されないが、0.3〜1.2ml/gが好ましく、より好ましくは0.4〜1.0ml/g、さらに好ましくは0.5〜0.95ml/gである。上記全細孔容積は、例えば、Microtrac BEL社製「BELSORP−mini II」を用いて測定することができる。
活性炭の平均細孔径は、特に限定されないが、1.0〜4.0nmが好ましく、より好ましくは1.5〜3.5nm、さらに好ましくは1.8〜2.8nmである。揮発性の炭化水素系化合物を除去するためには分子サイズと細孔へのガスの侵入のしやすさから上記範囲であることが好ましい。
活性炭としては、ガス賦活の活性炭、薬品賦活の活性炭のいずれを用いてもよいが、炭化水素系化合物の除去性能により優れる観点から、ガス賦活(特に、水蒸気賦活)の活性炭が好ましい。
水蒸気賦活の活性炭としては、酸洗浄された活性炭を用いることが好ましい。活性炭は、内部に存在するアルカリ金属に起因するものと推測され、水との接触により塩基性を呈する場合がある。この場合、本発明の酸を活性炭に添着した際に本発明の酸が消費されてしまうおそれがある。このため、酸洗浄された水蒸気賦活の活性炭を用いることにより、このような問題を排除することができる。
上記の活性炭の酸洗浄は、公知乃至慣用の方法で行うことができる。例えば、活性炭を酸の水溶液に浸漬し、その後水で洗い流すことにより行うことができる。上記酸洗浄に用いられる酸としては、公知乃至慣用の酸洗浄に用いられる酸を使用することができ、特に限定されないが、塩化水素が好ましい。酸洗浄により、活性炭表面の官能基を酸にしたり、不純物として含まれるアルカリ金属を除去することにより、活性炭に添着した本発明の酸が消費されにくくすることができる。
本発明の酸の添着剤の量は、特に限定されないが、本発明のケミカルフィルタ中の全活性炭と上記添着剤の合計100重量%に対して、10〜30重量%が好ましく、より好ましくは13〜25重量%、さらに好ましくは15〜20重量%である。添着剤の量が上記範囲内であると、塩基性物質及び炭化水素系化合物の除去性能により優れる傾向がある。また、上記活性炭の総重量は、本発明の酸が添着された活性炭並びに未添着の活性炭の総重量である。
本発明の吸着剤は、特に限定されないが、必要に応じて、本発明の吸着剤以外の吸着剤(その他の吸着剤)を含んでいてもよい。上記その他の吸着剤としては、例えば、本発明の酸が添着された活性炭以外の多孔質材料が挙げられる。上記多孔質材料としては、例えば、シリカ系多孔質材料(例えば、ゼオライト(例えば、合成ゼオライト、天然ゼオライト等)、シリカゲル、シリカアルミナ、ケイ酸アルミニウム、多孔質ガラス、珪藻土、含水ケイ酸マグネシウム質粘土鉱物(例えば、タルク)、アロフェン、イモゴライト、酸性白土、活性白土、活性ベントナイト、メソポーラスシリカ、アルミノケイ酸塩、ヒュームドシリカ、フライアッシュ、クリンカアッシュ等)、粘土鉱物、活性炭、アルミナ、ガラス等が挙げられる。吸着剤として上記その他の吸着剤を併用することで、本発明の効果に加えて、その他の吸着剤の効果を有するケミカルフィルタとすることもできる。
上記その他の吸着剤は、添着剤が添着されていてもよく、無添着であってもよいが、本発明の吸着剤の塩基性物質及び炭化水素系化合物の除去性能をより高く発揮させるために、本発明の吸着剤以外には添着剤が添着された吸着剤を用いないことが好ましい。具体的には、全吸着剤に対して10重量%以下が好ましく、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下である。上記その他の吸着剤を用いる場合、中でも、無添着の活性炭が好ましい。
本発明のケミカルフィルタ中の、吸着剤の総重量(100重量%)に対する、本発明の吸着剤及び無添着の活性炭の含有量の合計は、特に限定されないが、30重量%以上(例えば、30〜100重量%)が好ましく、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。なお、上限は100重量%であってもよい。
本発明のケミカルフィルタは、本発明の吸着剤を吸着剤として用いたものであれば、特に限定されない。上記ケミカルフィルタとしては、例えば、フィルタ基材に本発明の吸着剤が付着(固着)されているケミカルフィルタが挙げられる。なお、本発明の吸着剤がバインダとしての機能も有するものである場合、バインダを用いずに吸着剤をフィルタ基材に付着させることもできる。即ち、上記ケミカルフィルタは、フィルタ基材に、バインダを用いずに本発明の吸着剤が付着されている(あるいは、本発明の吸着剤のみが付着されている)ケミカルフィルタであってもよい。
また、本発明の吸着剤は、樹脂と混合して樹脂組成物として用いてもよい。該樹脂組成物としては、樹脂ペレット、シート(例えば、上記樹脂ペレットを用いて作製されたシート)等が挙げられる。上記シートとしては、フィルム、繊維状基材(織布、不織布等)が挙げられる。
上記樹脂組成物における樹脂としては、公知乃至慣用の熱可塑性樹脂が使用できる。上記樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂;アイオノマー;エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等の共重合体等が挙げられる。
上記樹脂は、メルトフローレート(MFR)が高く(例えば、10g/10min以上)、且つ、低融点(低軟化点)、低温ドローダウン性に優れた樹脂であることが好ましい。MFRが高い樹脂であると、本発明の吸着剤を添加することによりMFRが低下した場合であってもある程度の流れ特性を確保しやすい。また、低融点であれば、樹脂が低温で軟化することで低温での押出性が向上し、発泡しにくくなる傾向がある。低温ドローダウン性に優れる樹脂であると、本発明の吸着剤を添加した際の押出成形性が向上する傾向がある。
上記樹脂組成物における本発明の吸着剤の含有量は、除去対象とする物質の除去効率をより高くする観点から、目的とする形状において可能な範囲で多いことが好ましい。例えば、上記樹脂組成物がシートである場合、シートが形成可能な範囲で多くすることが好ましい。上記樹脂組成物における本発明の吸着剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂の総重量(100重量部)に対して、1〜200重量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部、さらに好ましくは10〜120重量部である。
(フィルタ基材)
上記フィルタ基材としては、特に限定されず、ケミカルフィルタのフィルタ基材として一般に用いられるものを使用できる。上記フィルタ基材としては、例えば、有機繊維や無機繊維等の繊維から構成される繊維状基材(織布あるいは不織布)、紙、ポリウレタンフォーム等から構成される発泡体、耐火性金属酸化物や耐火性無機物(例えば、アルミニウム等の金属、セラミックス等)を使用したフィルタ基材等が挙げられる。上記繊維状基材の織布の形状は特に限定されず、例えば、メッシュ状に繊維を織ったもの等が挙げられる。中でも、上記フィルタ基材として、発泡体(特に、ポリウレタンフォーム)が好ましい。
上記繊維状基材における繊維としては、例えば、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ムライト繊維、ガラス繊維、ロックウール繊維、炭素繊維等の無機繊維;ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維等)、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、アラミド繊維、パルプ繊維、レーヨン繊維等の有機繊維等が挙げられる。上記繊維は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。また、上記無機繊維及び上記有機繊維の形状は特に限定されない。
上記発泡体(特に、ポリウレタンフォーム)は、特に限定されないが、セル数が8〜13個/インチであることが好ましく、より好ましくは10〜13個/インチ、さらに好ましくは7〜11個/インチである。上記セル数が上記範囲内であると、本発明の吸着剤がより発泡体に付着しやすくなる傾向がある。また、この場合の活性炭の平均粒径(JIS K 1474−7.5準拠)は、0.55〜0.65mm程度であることが好ましい。
(バインダ)
上記バインダは、吸着剤のフィルタ基材への付着を促進させることや、吸着剤のペレット化に使用することができる。上記バインダとしては、特に限定されず、公知乃至慣用のフィルタ用(例えば、エアフィルタ用、ケミカルフィルタ用等)のバインダを用いることができる。上記バインダとしては、有機バインダであってもよいし、無機バインダであってもよい。上記バインダは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記有機バインダとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、メタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ABS樹脂、PET等のポリエステル系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等のセルロース、アラビヤゴム等が挙げられる。上記有機バインダは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記無機バインダとしては、本発明の吸着剤における活性炭の表面を完全に覆わない粒子状のものが好ましく、例えば、ケイ酸ソーダ、シリカゾル、アルミナゾル、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド状酸化スズ、コロイド状酸化チタン等の無機酸化物粒子等が挙げられ、中でも、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド状酸化スズ、コロイド状酸化チタン等のコロイド状の無機酸化物粒子等が好ましく挙げられる。上記無機バインダは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記無機バインダの平均粒子径(一次粒子径)、比表面積(BET比表面積)、平均細孔径(直径)、全細孔容積等は、特に限定されない。
(ケミカルフィルタの構造)
本発明のケミカルフィルタが有する構造は、特に限定されず、ハニカム構造、プリーツ構造、充填構造、三次元網目構造、シート包装構造等が挙げられる。本発明のケミカルフィルタは、一種の構造のみを有していてもよいし、二種以上の構造を組み合わせて有していてもよい。
上記ハニカム構造には、いわゆる蜂の巣状の構造の他、例えば、断面が格子状、円形状、波形状、多角形状、不定形状、全部あるいは一部に曲面を有する形状等であって、流体(特に、空気)が構造体の要素となるセルを通過し得る構造が全て含まれる。
上記ハニカム構造としては、例えば、コルゲート加工によって成形されたコルゲート状のシートと平坦状のシートが交互に積層して得られる構造(コルゲート状ハニカム構造)、プリーツ形状のシートと平坦状のシートからなる構造であって、通気方向に対して、プリーツ形状のシートと直角に平坦状のシートを順に積層した構造等が挙げられる。
ハニカム構造を有する本発明のケミカルフィルタとしては、例えば、繊維状基材を用いたフィルタ基材がコルゲート状ハニカム構造を有するケミカルフィルタ、繊維状基材を用いたフィルタ基材が蜂の巣状の構造を有するケミカルフィルタ、アルミニウム等の金属製のフィルタ基材が蜂の巣状の構造を有するケミカルフィルタ等が挙げられる。
上記プリーツ構造には、例えば、限られたスペースの中でろ過面積を効率的に拡大することを目的として、波形あるいはV字型が連続するように加工されたジャバラ形状を有する構造が含まれる。
上記充填構造は、例えば、ペレット化された吸着剤を、流体(特に、気体)が内部を通過できる構造のケーシング内に充填した構造が挙げられる。また、吸着剤の粉末の粒径が、ケーシング内で保持できる程度に大きい粒径を有する場合は、粉末のままでもケーシング内に充填した構造とすることもできる。
上記三次元網目構造は、例えば、上記ポリウレタンフォーム等から構成される発泡体や、ガラス繊維(グラスウール等)やロックウール繊維、あるいは上記繊維状基材の繊維を立体的に加工して作製した網目構造体のフィルタ基材を有する構造、あるいは針状繊維化されたポリテトラフルオロエチレン等が好ましく例示される。
上記シート包装構造は、例えば、不織布やPTFE等のエアが通気するシートを任意の大きさの袋状に成型し、その内部に吸着剤を充填した構造等が挙げられる。また、吸着剤の粒径はシートの外に吸着剤の粒子が漏れないようにペレット化することもあるが、シート次第では粉末のまま使用することもできる。上記ペレット化は、例えば、本発明の吸着剤の粉末を、上記バインダを用いて造粒して行うことができる。
上記シート包装構造は、他に、上記樹脂組成物(本発明の吸着剤と樹脂とを含む組成物)のシートを任意の大きさの袋状に成型した構造(袋体)等が挙げられる。この場合、袋の内部には吸着剤が充填されていてもよいし、されていなくてもよい。当該シート包装構造の場合、例えば、塩基性物質及び炭化水素系化合物による汚染から保護すべき製品(半導体等)を内部に入れることによって、本発明のケミカルフィルタとして使用できる。
(本発明のケミカルフィルタの製造方法)
本発明のケミカルフィルタは、特に限定されず、本発明の吸着剤を用い、公知乃至慣用の吸着剤を有するケミカルフィルタと同様にして製造することができる。本発明のケミカルフィルタは、特に限定されないが、例えば、活性炭に本発明の酸を添着して本発明の吸着剤を作製する工程(本発明の吸着剤作製工程)を少なくとも有する。本発明のケミカルフィルタの製造方法は、特に限定されないが、上記本発明の吸着剤作製工程以外の工程(他の工程)を有していてもよい。
上記本発明の吸着剤作製工程において、活性炭への本発明の酸の添着は、公知乃至慣用の酸性物質を添着させる方法と同様にして行うことができる。具体的には、例えば、活性炭を本発明の酸の水溶液に浸漬し、あるいは活性炭に本発明の酸の水溶液をスプレー等により噴霧して活性炭表面に該水溶液を付着させた後、加熱乾燥することにより活性炭に本発明の酸を添着することができる。上記加熱乾燥における温度は、60〜80℃が好ましい。上記温度であると、融点が60℃以上である本発明の酸が加熱乾燥時に融解しにくく、且つ十分に乾燥することができる。
上記他の工程としては、例えば、フィルタ基材に本発明の吸着剤を付着させる工程(吸着剤付着工程)、フィルタ基材を加工する工程(フィルタ基材加工工程)等が挙げられる。なお、上記フィルタ基材加工工程と上記吸着剤付着工程の順序は、特に限定されないが、作業性の観点から、フィルタ基材加工工程、吸着剤付着工程の順が好ましい。
上記吸着剤付着工程において、本発明の吸着剤の付着は、接着剤を用いてフィルタ基材に付着させてもよい。例えば、接着剤中に基材を含浸させることにより基材の表面に接着剤を付け、そこに本発明の吸着剤をふりかけることにより吸着剤を付着させることができる。使用する接着剤として接着強度の観点から有機系の接着剤が好ましい。また、上記フィルタ基材は、市販のフィルタ基材を購入してそのまま使用してもよい。
本発明の吸着剤の付着は、他に、針状繊維化されたポリテトラフルオロエチレン樹脂を用い、該針状繊維に本発明の吸着剤を捕捉させて担持させることにより行うこともできる。
本発明の吸着剤は、他に、本発明の吸着剤がナノファイバー中に含有される状態で付着していてもよい。上記ナノファイバーとしては、公知乃至慣用のナノファイバーを用いることができる。また、上記ナノファイバーは、公知乃至慣用のナノファイバーの製造方法により作製することもできる。上記ナノファイバーの製造方法としては、例えば、エレクトロスピニング(ES)法(電解紡糸、静電紡糸)、メルトブロー法、複合溶融紡糸法等が挙げられる。上記ES法は、本発明の吸着剤をポリマー溶液に分散させた懸濁液に高電圧を与え、アース表面(例えば、表面が0電位のフィルタ基材(例えば、不織布等))にスプレーして行う。上記ES法では、懸濁液を高電圧でスプレーした際に、本発明の吸着剤を含有したナノファイバーが形成される。
また、吸着剤が付着しにくいフィルタ基材(例えば、金属製のフィルタ基材等)を用いたケミカルフィルタの場合、本発明の吸着剤の付着は、接着剤を用いてフィルタ基材に担持させて行ってもよい。
なお、上記プリーツ構造のケミカルフィルタにおいて、本発明の吸着剤の付着は、例えば2枚の不織布製のフィルタ基材の間に、本発明の吸着剤を、接着剤等を用いて挟み込むことにより行うこともできる。
上記フィルタ基材加工工程としては、例えば、上述したように、フィルタ基材にコルゲート加工を施す工程、ハニカム構造を形成する工程、フィルタ基材に細孔を設ける工程等が挙げられる。上記フィルタ基材加工工程は、1工程のみを行ってもよいし、同一又は異なる2以上の工程を行ってもよい。上記フィルタ基材加工工程を2工程以上行う場合も、その順序は特に限定されない。
また、本発明のケミカルフィルタは、抄紙法により製造されたケミカルフィルタであってもよい。上記抄紙法により製造されたケミカルフィルタは、例えば、繊維状基材及び本発明の吸着剤を少なくとも有するケミカルフィルタであって、上記繊維状基材を構成する繊維及び本発明の吸着剤を含有する懸濁液に凝集剤を加えることにより生成される物質(フロック)を湿式抄紙法でシート化した後、熱処理して得られる。
本発明のケミカルフィルタは、塩基性物質のみを除去するために用いてもよいし、炭化水素系化合物のみを除去するために用いてもよいし、塩基性物質及び炭化水素系化合物の両方を除去するために用いてもよい。中でも、塩基性物質及び炭化水素系化合物の両方を除去するために用いることが好ましい。
上記塩基性物質としては、揮発性の塩基性物質や常温常圧で気体状の塩基性物質が好ましく、例えば、アンモニア等が挙げられる。上記炭化水素系化合物としては、揮発性の炭化水素系化合物や常温常圧で気体状の炭化水素系化合物が好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサン等の直鎖状炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素等が挙げられる。中でも、炭素数6以上の炭化水素系化合物が好ましい。
本発明のケミカルフィルタとしては、中でも、以下の本発明の第一のケミカルフィルタ及び本発明の第二のケミカルフィルタが特に好ましい。
本発明の第一のケミカルフィルタは、塩基性物質及び炭化水素系化合物を除去するためのケミカルフィルタであって、本発明の酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いたケミカルフィルタである。
本発明の第二のケミカルフィルタは、本発明の酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いたケミカルフィルタであり、前記添着剤の添着量が、前記ケミカルフィルタ中の全活性炭と前記添着剤の合計100重量%に対して13〜30重量%であるケミカルフィルタである。
本発明のケミカルフィルタは、一種のみを用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、本発明のケミカルフィルタは、本発明のケミカルフィルタ以外のケミカルフィルタ(その他のケミカルフィルタ)と組み合わせて用いてもよい。上記その他のケミカルフィルタとしては、少なくともエステル又はエステルの分解物を除去するためのケミカルフィルタが好ましい。なお、本明細書において、「少なくともエステル又はエステルの分解物を除去するためのケミカルフィルタ」を、「ケミカルフィルタ(A)」と称する場合がある。
本発明のケミカルフィルタは、後述のように、半導体製造プロセスの露光工程で用いられることが特に好ましい。しかしながら、半導体製造プロセスの露光工程では、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が大量に使用されているため、クリーンルーム内の空気は、PGMEAを含有することがある。塩基性物質や炭化水素系化合物に加えてPGMEAを含有する空気を本発明のケミカルフィルタに通気させた場合、本発明の吸着剤に含まれる本発明の酸が酸触媒として作用して加水分解が起こり、PGMEAが酢酸とプロピレングリコールモノメチルエーテルとに分解されるものと推測されるが、その結果本発明のケミカルフィルタの下流に酢酸やプロピレングリコールモノメチルエーテル等の汚染物質が流出することが想定される。酢酸が本発明のケミカルフィルタの下流側に流出した場合、クリーンルーム内の機器を腐食させるおそれがある。また本発明の吸着剤の酸触媒作用により、エステル類だけでなくエーテル類も分解し、汚染物質となる場合もある。このため、本発明のケミカルフィルタと組み合わせて、少なくともエステル又はエステルの分解物を除去するためのケミカルフィルタ(ケミカルフィルタ(A))を備える設備として用いることが好ましい。
[ケミカルフィルタ(A)]
ケミカルフィルタ(A)は、少なくともエステル又はエステルの分解物を除去するためのケミカルフィルタである。上記エステルとしては、例えば、揮発性のエステルや常温常圧で気体として存在できるエステルが挙げられ、例えばPGMEA等が挙げられる。上記エステルの分解物としては、上記エステルを構成する酸とアルコール(例えば、PGMEAの場合は酢酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテル)等が挙げられる。
ケミカルフィルタ(A)としては、エステルを除去するためのケミカルフィルタ(A1)(以下、「ケミカルフィルタ(A1)」と称する場合がある)、エステルの分解物を除去するためのケミカルフィルタ(A2)(以下、「ケミカルフィルタ(A2)」と称する場合がある)等が挙げられる。なお、ケミカルフィルタ(A1)とケミカルフィルタ(A2)は、同一のケミカルフィルタであってもよく、異なるケミカルフィルタであってもよい。
ケミカルフィルタ(A)としては、例えば、吸着剤を有するフィルタ等が挙げられる。上記吸着剤としては、エステル又はエステルの分解物を除去できる公知乃至慣用の吸着剤が挙げられる。
(吸着剤)
上記ケミカルフィルタ(A)に用いられる吸着剤としては、例えば、上記その他の吸着剤として例示及び説明された多孔質材料等が挙げられる。また、上記吸着剤は、酸性物質、塩基性物質等の添着剤が添着されていてもよく、添着剤が添着されていなくてもよい。上記吸着剤は、一種のみを使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記添着剤としての塩基性物質としては、例えば、エタノールアミン、ポリエチレンイミン、アニリン、p−アニシジン、スルファニル酸等のアミン系化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸グアニジン、リン酸グアニジン、アミノグアニジン硫酸塩、5,5−ジメチルヒダントイン、ベンゾグアナミン、2,2−イミノジエタノール、2,2,2−ニトロトリエタノール、エタノールアミン塩酸塩、2−アミノエタノール、2,2−イミノジエタノール塩酸塩、p−アミノ安息香酸、スルファニル酸ナトリウム、L−アルギニン、メチルアミン塩酸塩、セミカルバジド塩酸塩、ヒドラジン、ヒドロキノン、硫酸ヒドロキシルアミン、過マンガン酸塩、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。上記塩基性物質の添着剤は、一種のみを使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
ケミカルフィルタ(A1)としては、公知乃至慣用のエステル等の有機物質の除去が可能なケミカルフィルタを用いることができる。ケミカルフィルタ(A1)に用いられる吸着剤としては、中でも、添着剤が添着されていない活性炭(無添着の活性炭)が好ましい。この場合、ケミカルフィルタ(A1)における吸着剤には、無添着の活性炭以外の吸着剤が一部(例えば、吸着剤全体に対して10重量%以下、好ましくは5重量%以下)用いられていてもよい。
ケミカルフィルタ(A1)における吸着剤が、無添着の活性炭を含む場合、吸着剤の総重量(100重量%)に対する無添着の活性炭の含有量は、特に限定されないが、30重量%以上が好ましく、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。なお、上限は100重量%であってもよい。
ケミカルフィルタ(A2)としては、公知乃至慣用の少なくとも酸又はアルコールの除去が可能なケミカルフィルタを用いることができる。ケミカルフィルタ(A2)に用いられる吸着剤としては、中でも、酸を効率的に除去し、下流側への酸の流出を削減する観点から、塩基性物質が添着された活性炭が好ましい。また、アルコールを効率的に除去し、下流側へのアルコールの流出を削減する観点から、無添着の活性炭であることが特に好ましい。さらに、上記吸着剤は、酸及びアルコールの両方を効率的に除去し、これらの下流側への流出を削減できる観点からは、塩基性物質が添着された活性炭と、無添着の活性炭とを含むことが特に好ましい。なお、この場合、ケミカルフィルタ(A2)における吸着剤には、塩基性物質が添着された活性炭及び無添着の活性炭以外の吸着剤が一部(例えば、吸着剤全体に対して10重量%以下、好ましくは5重量%以下)用いられていてもよい。また、上記塩基性物質が添着された活性炭における塩基性物質は、中でも、炭酸カリウムが好ましい。また、上記塩基性物質が添着された活性炭における塩基性物質の添着量は、特に限定されないが、添着された活性炭の総重量(100重量%)に対して1〜20重量%(好ましくは5〜15重量%)が好ましい。
ケミカルフィルタ(A2)における吸着剤が、塩基性物質が添着された活性炭及び無添着の活性炭を含む場合、吸着剤の総重量(100重量%)に対する塩基性物質が添着された活性炭及び無添着の活性炭の含有量の合計は、特に限定されないが、30重量%以上が好ましく、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。なお、上限は100重量%であってもよい。
ケミカルフィルタ(A2)における吸着剤が、塩基性物質が添着された活性炭及び無添着の活性炭を含む場合、塩基性物質が添着された活性炭と無添着の活性炭の比率[前者:後者](重量比)は、特に限定されないが、10:90〜90:10が好ましく、より好ましくは30:70〜70:30である。
ケミカルフィルタ(A)における吸着剤は、特に限定されないが、ペレット化されていてもよい。上記ペレット化は、本発明の吸着剤のペレット化と同様の方法により行うことができる。
ケミカルフィルタ(A)としては、例えば、フィルタ基材に上記吸着剤が付着(固着)されているケミカルフィルタが挙げられる。なお、上記吸着剤がバインダとしての機能も有するものである場合、バインダを用いずに吸着剤をフィルタ基材に付着させることもできる。即ち、上記ケミカルフィルタ(A)は、フィルタ基材に、バインダを用いずに上記吸着剤が付着されている(あるいは、上記吸着剤のみが付着されている)ケミカルフィルタであってもよい。
(フィルタ基材)
上記フィルタ基材としては、特に限定されず、ケミカルフィルタのフィルタ基材として一般に用いられるものを使用できる。上記フィルタ基材としては、例えば、上述の本発明のケミカルフィルタにおけるフィルタ基材として例示及び説明されたものが挙げられる。中でも、ケミカルフィルタ(A)におけるフィルタ基材として、発泡体(特に、ウレタンフォーム)が好ましい。上記フィルタ基材は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
(バインダ)
上記バインダとしては、特に限定されず、公知乃至慣用のフィルタ用(例えば、エアフィルタ用、ケミカルフィルタ用等)のバインダを用いることができる。上記バインダとしては、例えば、上述の本発明のケミカルフィルタにおけるバインダとして例示及び説明されたものが挙げられる。上記バインダは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
(ケミカルフィルタ(A)の構造)
ケミカルフィルタ(A)が有する構造としては、特に限定されず、例えば、上述の本発明のケミカルフィルタが有していてもよい構造として例示及び説明されたものが挙げられる。これらの中でも、ハニカム構造、プリーツ構造、三次元網目構造、充填構造が好ましい。ケミカルフィルタ(A)は、一種の構造のみを有していてもよいし、二種以上の構造を組み合わせて有していてもよい。
ケミカルフィルタ(A)は、公知乃至慣用の方法により製造してもよいし、市販品を購入してもよい。また、ケミカルフィルタ(A)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、ケミカルフィルタ(A)として、ケミカルフィルタ(A1)とケミカルフィルタ(A2)とを組み合わせて用いてもよい。
ケミカルフィルタ(A)は、本発明のケミカルフィルタの上流側に設けられていてもよいし、下流側に設けられていてもよいし、上流側と下流側の両方に設けられていてもよい。ケミカルフィルタ(A1)は、本発明のケミカルフィルタの上流側に設けられていることが好ましい。この場合、流体中のエステルが上流側のケミカルフィルタ(A1)で除去されるため、下流側の本発明のケミカルフィルタに流れ込む流体中のエステルの割合が低くなる。これにより、本発明のケミカルフィルタによりエステルが分解されて発生する酸等の汚染物質の量が少なくなるため、本発明のケミカルフィルタの下流側に流出する汚染物質の量が少なくなる。一方、ケミカルフィルタ(A2)は、本発明のケミカルフィルタの下流側に設けられていることが好ましい。この場合、流体中のエステルが上流側の本発明のケミカルフィルタにおいて分解されて酸又はアルコールが本発明のケミカルフィルタの下流側に流出したとしても、下流側のケミカルフィルタ(A2)により酸やアルコール等のエステルの分解物が除去されるなるため、ケミカルフィルタの下流側に流出する汚染物質の量が少なくなる。
本発明のケミカルフィルタとその他のケミカルフィルタ(ケミカルフィルタ(A)等)とを組み合わせて用いる場合、各ケミカルフィルタ(本発明のケミカルフィルタ、ケミカルフィルタ(A)等)は、一部又は全部が隔離して配置されていてもよいし、一部又は全部が連続して(例えば、積層して)配置されていてもよい。一部又は全部が隔離して配置されている場合、隔離の間隔は特に限定されない。一部又は全部が連続して配置されている例としては、例えば、後述の、一部又は全部のケミカルフィルタがまとめて枠入れされたケミカルフィルタ(パネル型フィルタ、セル型フィルタ、配管用ケミカルフィルタ等)等が挙げられる。一部又は全部が隔離して配置されている例としては、例えば、一部又は全部のケミカルフィルタがそれぞれで枠入れされたケミカルフィルタであり、それぞれの枠入れされたケミカルフィルタが一つの長い流路に隔離して配置されている装置等が挙げられる。また、その他のケミカルフィルタは、本発明のケミカルフィルタの直前に設置されていてもよいし、流体(特に、空気)が通過する通路において本発明のケミカルフィルタの上流に、本発明のケミカルフィルタから離れて設置されていてもよい。
本発明のケミカルフィルタの使用方法としては、例えば、通気ファン等の動力を用いて、本発明のケミカルフィルタを備えた装置の内部へ、除去対象の物質を含む空気を強制的に導入し、その除去対象の物質を除去する通気法の他に、本発明のケミカルフィルタを備えた装置の内部へ動力を用いて空気を導入するのではなく、自然拡散や自然対流のみの接触で除去対象の物質の除去を行う静置法が挙げられる。即ち、本発明のケミカルフィルタは、通気法あるいは静置法のいずれでも使用することができる。上記通気法を用いたケミカルフィルタとしては、例えば、通気ファン(例えば、空気を取り込む装置、空気を排出する装置等)と本発明のケミカルフィルタとが一体なったユニット(「ファンフィルタユニット(FFU)」と称する場合がある)が挙げられる。また、上記FFUは、天井やクリーンブースに取りつけたり、ダクトの途中に設けたりすることができる。
各ケミカルフィルタ(本発明のケミカルフィルタ、ケミカルフィルタ(A)等)は、それぞれ、枠入れされた状態のケミカルフィルタ(枠入れされたケミカルフィルタ)であってもよい。また、全てのケミカルフィルタが枠入れされたケミカルフィルタであってもよいし、一部のケミカルフィルタが枠入れされたケミカルフィルタであってもよい。また、ケミカルフィルタ毎に枠入れされていてもよいし、一部又は全部のケミカルフィルタがまとめて一つに枠入れされていてもよい。
上記枠入れされたケミカルフィルタは、例えば、フィルタ基材に吸着剤が付着しているケミカルフィルタ(濾材)を枠に入れて得られる。上記枠入れされたケミカルフィルタとしては、例えば、パネル型フィルタ、セル型フィルタ、配管用ケミカルフィルタ等が挙げられる。なお、上記濾材及び上記枠入れされたケミカルフィルタの両方が本明細書におけるケミカルフィルタに相当する。
上記パネル型フィルタとしては、例えば、額縁のように、板状の濾材の縁を枠にはめ込んだケミカルフィルタが挙げられる。上記パネル型フィルタは、一般的に、板状の濾材の厚み方向に除去対象の物質を含む流体を通過させるように使用される。枠の形状は、特に限定されず、使用態様によって適宜選択することができる。上記枠の形状としては、例えば、多角形状(例えば、三角形状、四角形状、六角形状、額縁形状等)、円形状、楕円形状、多角形の一部又は全部の角が丸められた形状、これらの形状を組み合わせた形状等が挙げられる。また、上記板状の濾材は、1枚のみを用いてもよいし、複数の濾材を重ねたものを用いてもよい。
上記セル型フィルタとしては、例えば、六面体形状(立方体、直方体等)等のセルの内部に、除去対象の物質を含む流体が濾材を通過するように濾材が配置されたフィルタが挙げられる。上記セル型フィルタとしては、例えば、濾材が、連続したV字型となるように一連の折り曲げ部を有し、該折り曲げ部が通気方向と対向するように配置されているケミカルフィルタが挙げられる。なお、上記セル型フィルタは、上記の各折り曲げ部が切断された状態、即ち複数の濾材がV字構造となるように、屏風状に配置したケミカルフィルタであってもよい。なお、濾材をV字構造となるように配置したセル型フィルタでは、除去対象の物質を含む流体が、V字構造となるように配置されている濾材の厚み方向に通過するように配置されている。
上記配管用ケミカルフィルタとしては、例えば、筒状(例えば、円筒状、角筒状等)等の配管の内部の一部に濾材が詰められたケミカルフィルタが挙げられる。なお、濾材が詰められている部分においては、除去対象の物質を含む流体全てが濾材を通過するように、筒状の配管の断面の全面に濾材が詰められていることが好ましい。上記配管用ケミカルフィルタは、圧力配管中に好ましく用いることができる。
各ケミカルフィルタが隔離して配置されている場合、各ケミカルフィルタが設置されている環境は同じであってもよいし、それぞれで異なっていてもよい。
本発明のケミカルフィルタは、外調機用途に用いられることが好ましい。外調機用途のケミカルフィルタは、循環器用途とは異なり、一度の供給ラインで有害物質を除去して外気を内部に供給する必要があるため、一度の流体通過(特に通気)で外気から除去対象物質を多量に除去することが求められる。このため、外調機用途のケミカルフィルタは、わずかに除去性能が低下した場合(例えば、除去性能が90%)であっても新品に交換されることがある。本発明のケミカルフィルタは、リン酸を添着した活性炭よりも塩基性物質及び炭化水素系化合物の除去性能に優れるため、除去性能が90%まで低下するまでの期間もリン酸を添着した活性炭より長く、外調機用途に適している。
[流体浄化方法]
さらに、本発明のケミカルフィルタを用いて流体中の塩基性物質及び炭化水素系化合物を除去することによって、流体を浄化することができる。このように、本発明のケミカルフィルタを用いて流体中の塩基性物質及び炭化水素系化合物を除去して流体を浄化する方法を、「本発明の流体浄化方法」と称する場合がある。このため、本発明のケミカルフィルタは、流体中(例えば、空気中)の塩基性物質及び炭化水素系化合物を除去するため適宜な場所で設置できる。例えば、本発明のケミカルフィルタは、一般家庭、クリーンルーム内等の建物内の設備、磁気ディスク記憶装置内部の設備(例えば、HDD内部の設備)、レーザー加工装置等、塩基性物質や炭化水素系化合物の除去が求められている用途として、特に好ましく用いることができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、それらに何ら制限されるものではない。なお、「ppm」は、特に断りのない限り、重量基準である。
[通気試験]
図1に示すような通気試験装置を用いて、吸着剤のガス除去効率を測定した。実施例1では、2本のアクリル製の円筒状の試験カラム(内径25mm、長さ30cm)1を直列につないだものを2系列並列に配置し、カラムの上流側にガス供給用のチューブ2を取り付け、カラムの下流側に、流量計3、流量調整バルブ4、ポンプ5をこの順に取り付けた。直列につないだ2本のカラムの間に不織布6を挟み、不織布6上に試験サンプル(吸着剤)7を18mL敷き、試験サンプルにおけるの流量が9L/minとなるように流量を調整したエアを流した。カラムに流すエアは、恒温恒湿槽を用いて温度23℃、湿度55%に調整した空気に、アンモニア10ppm及びトルエン90ppmを混ぜて使用した。上記通気試験装置の概略断面図(1系列分)を図2に示す。
試験サンプル(吸着剤)として、リン酸又はホスホン酸を、活性炭との合計100重量%に対する添着率が15.8重量%となるように活性炭に添着させたものを用いた。試験サンプルごとに除去効率の測定を行い、測定を行う2つの試験サンプルをそれぞれ、2系列並列に配置したそれぞれのカラム1に用いた。
通気試験開始後、株式会社ガステック製の短時間用検知管を用いて、試験カラム1の上下流のガス濃度を測定した。トルエンの濃度は122Lの検知管、アンモニアは3Lの検知管を用いて測定を行った。そして、測定したカラムの上流側、下流側のアンモニア又はトルエンのガス濃度からアンモニア又はトルエンの除去効率を下記式で算出した。
除去効率(%)={(上流側のガス濃度−下流側のガス濃度)/上流側のガス濃度}×100
そして、アンモニア及びトルエンそれぞれについて、ホスホン酸を添着させた活性炭の通気試験開始時の上記式で得られた除去効率を100%とし、上記式で得られた除去効率が所定の値以下になるまでの時間(破過時間)を測定した。トルエンの結果を表1、アンモニアの結果を表2に示す。なお、リン酸を添着させた活性炭の通気試験開始時の上記式で得られた除去効率は98%であった。
Figure 2017176936
Figure 2017176936
表1及び表2に示されるように、ホスホン酸が添着された活性炭は、リン酸が添着された活性炭に対して、トルエンの90%破過時間が1.4倍以上も長くなっており、そして、アンモニアの90%破過時間が2.2倍もの大幅に長くなっており、トルエン及びアンモニアの除去効率に優れている。
1 カラム
2 チューブ
3 流量計
4 流量調整バルブ
5 ポンプ
6 不織布
7 試験サンプル(吸着剤)

Claims (9)

  1. 塩基性物質及び炭化水素系化合物を除去するためのケミカルフィルタであって、融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いることを特徴とするケミカルフィルタ。
  2. 融点が60℃以上であり且つ潮解性を有する酸の添着剤が活性炭に添着された吸着剤を用いたケミカルフィルタであり、前記添着剤の量が、前記ケミカルフィルタ中の全活性炭と前記添着剤の合計の100重量%に対して13〜30重量%であることを特徴とするケミカルフィルタ。
  3. 前記ケミカルフィルタにおける前記添着剤の量が、前記ケミカルフィルタ中の全活性炭と前記添着剤の合計100重量%に対して10〜30重量%である、請求項1に記載のケミカルフィルタ。
  4. 前記添着剤の酸解離定数(pKa)が3.0以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のケミカルフィルタ。
  5. 前記添着剤の、25℃の水に対する溶解度が350g/L以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載のケミカルフィルタ。
  6. 前記添着剤が、ホスホン酸、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリウム、及びクエン酸からなる群より選択される1以上の酸である請求項1〜5のいずれか1項に記載のケミカルフィルタ。
  7. 前記活性炭が水蒸気賦活の活性炭である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のケミカルフィルタ。
  8. 前記活性炭が酸洗浄された活性炭である、請求項7に記載のケミカルフィルタ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のケミカルフィルタと、少なくともエステル又はエステルの分解物を除去するためのケミカルフィルタと、を備えた設備。
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