JP2001237667A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波フィルタ

Info

Publication number
JP2001237667A
JP2001237667A JP2000047847A JP2000047847A JP2001237667A JP 2001237667 A JP2001237667 A JP 2001237667A JP 2000047847 A JP2000047847 A JP 2000047847A JP 2000047847 A JP2000047847 A JP 2000047847A JP 2001237667 A JP2001237667 A JP 2001237667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface acoustic
acoustic wave
wave filter
electrode
filter element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000047847A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4308398B2 (ja
Inventor
Hiromi Yatsuda
博美 谷津田
Kenichi Noguchi
賢一 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
Priority to JP2000047847A priority Critical patent/JP4308398B2/ja
Publication of JP2001237667A publication Critical patent/JP2001237667A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4308398B2 publication Critical patent/JP4308398B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性表面波フィルタ素子間に弾性表面波吸収
材を備えるため、弾性表面波フィルタの小型化及び低価
格化が妨げられる。 【解決手段】 圧電性基板10上に斜め電極指電極を備
える弾性表面波フィルタ素子20及び30を隣り合って
配置させるとき、弾性表面波フィルタ素子20の斜め電
極指電極22,24,26,28の電極指ピッチの減少
する方向が、弾性表面波フィルタ素子30の斜め電極指
電極32,34,36,38の電極指ピッチの減少する
方向と、逆向きとなるように配置する。このように配置
することで、弾性表面波吸収材14の面積が縮小され、
弾性表面波フィルタ100の小型化及び低価格化が可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電性基板に複数
の弾性表面波フィルタ素子を備えた弾性表面波フィルタ
に関し、特に斜め電極指電極を有する弾性表面波フィル
タ素子を備えた弾性表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電性基板に2種類の弾性表面波フィル
タ素子が隣り合って配置された従来の弾性表面波フィル
タが図5に示されている。弾性表面波フィルタ500
は、圧電性基板10に、弾性表面波吸収材12,51
4,16に挟まれた、二つの弾性表面波フィルタ素子5
20及び530を備えている。
【0003】弾性表面波フィルタ素子520は、信号の
入力側に複数の斜め電極指を備えた斜め電極指電極52
2,524を備え、信号の出力側に斜め電極指電極52
6,528を備えている。斜め電極指電極522,52
4,526,528の各斜め電極指は、弾性表面波伝搬
方向に直交する方向おいて、電極指の幅及び隣り合った
電極指との間隔が減少している。入力側では、信号は斜
め電極指電極522に入力され、斜め電極指電極524
は接地されている。出力側では、信号は斜め電極指電極
526から出力され、斜め電極指電極528は接地され
ている。弾性表面波フィルタ素子520においては、周
波数の低い弾性表面波は、電極指ピッチの大きい領域を
伝搬する。一方、周波数の高い弾性表面波は電極指ピッ
チの小さい領域を伝搬する。
【0004】入力側及び出力側の各斜め電極指電極は双
方向性型電極であり、入力側の斜め電極指電極522,
524から、出力側の斜め電極指526,528側及び
弾性表面波吸収部材12側の双方向へ励振された弾性表
面波が伝搬する。弾性表面波吸収部材12側へ伝搬され
た弾性表面波は、弾性表面波吸収部材12が設けられて
いない場合、基板10の端面18で反射され、斜め電極
指電極526で受信される。このような基板10の端面
18での反射波のために、弾性表面波フィルタ素子52
0は周波数特性が劣化する。このような反射波を減衰さ
せるために、弾性表面波吸収部材12が設けられてい
る。弾性表面波吸収部材12側へ伝搬する弾性表面波
は、弾性表面波吸収部材12で減衰させられる。基板1
0の端面18で反射波が発生するにしても、再び弾性表
面波吸収部材12で減衰させられるので、反射波は充分
に減衰され、斜め電極指電極526で受信されたとして
も弾性表面波フィルタ素子520の周波数特性に与える
影響は小さい。また、隣り合う弾性表面波フィルタ素子
530側に弾性表面波が伝搬するのを防ぐために、弾性
表面波吸収材514が設けられている。
【0005】弾性表面波フィルタ素子530は、弾性表
面波フィルタ素子520と同様に、信号の入力側に複数
の斜め電極指を備えた斜め電極指電極532,534を
備え、信号に出力側に斜め電極指電極536,538を
備えている。そして、入力側では、信号は斜め電極指電
極532に入力され、斜め電極指電極534は接地され
ている。出力側では、信号は斜め電極指電極536に入
力され、斜め電極指電極538は接地されている。弾性
表面波フィルタ素子520同様に、基板10の端面19
での反射波を減衰させるために、弾性表面波吸収部材1
6が設けられている。また、隣り合った弾性表面波フィ
ルタ素子520側に伝搬した弾性表面波は弾性表面波吸
収材514で減衰される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、弾性表面
波フィルタ500においては、不要な弾性表面波は弾性
表面波吸収部材12,514,16で減衰される。斜め
電極指電極においては、入力信号の周波数によって弾性
表面波の伝搬領域が異なる。通常、弾性表面波吸収部材
12,514,16による弾性表面波の減衰量は、伝搬
する弾性表面波1波長あたり一定である。したがって、
周波数の最も低い弾性表面波、つまり、電極指ピッチが
最も大きい領域を伝搬する弾性表面波が減衰する程度
に、弾性表面波の伝搬方向の長さが長い弾性表面波吸収
材が必要となる。特に、弾性表面波吸収材514は、弾
性表面波吸収部材12又は16の2倍の長さが必要とな
るため、弾性表面波フィルタ500の小型化が妨げられ
る要因の一つとなっていた。また、多くの弾性表面波吸
収材料が必要であるため、価格が上昇するという問題も
あった。
【0007】本発明は、前述した課題を解決するために
なされたものであり、小型で低価格の弾性表面波フィル
タを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一の本発明は、隣り合
って配置された複数の弾性表面波フィルタ素子を圧電性
基板に備える弾性表面波フィルタであって、前記各弾性
表面波フィルタ素子は、複数の電極指を有し、弾性表面
波の伝搬方向に直交する方向において、前記各電極指の
幅及び隣り合う電極指との間隔が減少する第一斜め電極
指電極と、少なくとも一部が前記第一電極指電極の電極
指間に配置された複数の電極指を備え、弾性表面波の伝
搬方向に直交する方向において、前記各電極指の幅及び
隣り合う電極指との間隔が減少する第二斜め電極指電極
と、を入力側及び出力側に備え、入力信号の周波数によ
って弾性表面波の伝搬領域が異なる弾性表面波フィルタ
素子であって、前記各弾性表面波フィルタ素子は、前記
各電極指の幅及び隣り合う電極指との間隔が減少する方
向が、隣り合う弾性表面波フィルタ素子と逆向きとなる
ように配置されていることを特徴とする。
【0009】第一の本発明の弾性表面波フィルタにおい
て、入力信号の周波数によって、各弾性表面波フィルタ
素子内を伝搬する弾性表面波の伝搬領域が異なってい
る。周波数の低い入力信号により励起された周波数の低
い弾性表面波は、各電極指の幅及び隣り合う電極指との
間隔が長い領域を伝搬する。一方、周波数の高い入力信
号により励起された周波数の高い弾性表面波は、各電極
指の幅及び隣り合う電極指との間隔が短い領域を伝搬す
る。つまり、各弾性表面波フィルタ素子において、各電
極指の幅及び隣り合う電極指との間隔が減少する方向
に、伝搬する弾性表面波の周波数が増加する。
【0010】各弾性表面波フィルタ素子は、各電極指の
幅及び隣り合う電極指との間隔が減少する方向が、隣り
合う弾性表面波フィルタ素子と逆向きとなるように圧電
性基板に配置されている。そのため、ある弾性表面波フ
ィルタ素子から放射された周波数f1の弾性表面波が隣
の弾性表面波フィルタ素子の入力側の電極へ伝搬したと
しても、隣の弾性表面波フィルタ素子においては、周波
数f1の弾性表面波の伝搬路上にある電極指が、周波数
f1の弾性表面波に関して感度が低い電極指の幅及び間
隔しか備えていない。したがって、このような周波数f
1の弾性表面波が、隣の弾性表面波フィルタ素子の周波
数特性に与える影響は少ない。
【0011】また、第二の本発明の弾性表面波フィルタ
は、第一の本発明に記載の弾性表面波フィルタであっ
て、前記各弾性表面波フィルタ素子のうち、少なくとも
二つが互いに縦続接続されていることを特徴とする。
【0012】第二の本発明においては、ある弾性表面波
フィルタ素子の出力側の第一又は第二斜め電極指電極
と、その弾性表面波フィルタ素子の入力側の第一又は第
二斜め電極指電極と、が接続されるため、一方の弾性表
面波フィルタ素子の出力側の電極と、他方の弾性表面波
フィルタ素子の入力側の電極を離すことができ、フィル
タ特性の劣化を防ぐことが可能である。
【0013】また、第三の本発明は、第一又は第二の本
発明の弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波フ
ィルタは、各弾性表面波フィルタ素子間に設けられ、隣
り合った弾性表面波フィルタ素子間に伝搬する弾性表面
波の伝搬を妨げる部材をさらに備えることを特徴とす
る。
【0014】第三の本発明の弾性表面波フィルタにおい
ては、周波数f0の弾性表面波がある弾性表面波フィル
タ素子内を伝搬する領域と、周波数f0の弾性表面波に
ついてこの弾性表面波フィルタ素子と隣り合う弾性表面
波フィルタ素子の感度が高い領域とが、一致することが
ある。このとき、周波数f0の弾性表面波は、隣り合う
弾性表面波フィルタ素子の周波数特性に影響を与えるこ
とがある。この周波数f0の弾性表面波を減衰させるた
めに、各弾性表面波素子間には弾性表面波の伝搬を妨げ
る部材が設けられている。この部材は、伝搬する弾性表
面波を散乱して減衰させたり、伝搬する弾性表面波を吸
収して減衰させることができる部材である。また、この
部材は、減衰させる弾性表面波伝搬方向における長さが
周波数f0の波長に比例した長さであることが好適であ
る。周波数f0は、弾性表面波フィルタ素子内を伝搬す
る弾性表面波の周波数のなかで最も低い周波数よりも高
くなる。したがって、弾性表面波伝搬方向における弾性
表面波の伝搬を妨げる部材の長さは、弾性表面波フィル
タ素子内を伝搬する弾性表面波の周波数のなかで最も低
い周波数を基準とするより短い長さで良い。そのため、
弾性表面波の伝搬を妨げる部材の面積が小さくなり、小
型化で、低価格な弾性表面波フィルタを提供することが
可能となる。
【0015】また、前記各弾性表面波フィルタ素子にお
いて、入力側又は出力側の少なくとも一方の第一及び第
二斜め電極指電極が、各々一方向性型斜め電極指電極で
あることが好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。尚、各図
において、図5に示された従来の弾性表面波フィルタと
同一の構成又は対応する構成には、同一の符号が施され
ている。
【0017】図1に本実施形態の弾性表面波フィルタ1
00が示されている。弾性表面波フィルタ100は、L
iNbO3等の圧電性材料を材料とする圧電性基板10
に、二つの弾性表面波フィルタ素子20及び30を備え
ている。弾性表面波フィルタ素子20及び30は、各々
弾性表面波吸収材12,14,16に挟まれている。弾
性表面波吸収材12,14,16は、圧電性基板10を
伝搬する弾性表面波の伝搬を妨げ、弾性表面波を減衰さ
せる部材が使用される。この部材は、例えば、弾性表面
波を散乱することで、弾性表面波を減衰させる部材でも
よい。
【0018】弾性表面波フィルタ素子20は、信号の入
力側に導電性材料を材料とする複数の斜め電極指を備え
た斜め電極指電極22及び24を備え、信号の出力側に
導電性材料を材料とする複数の斜め電極指を備えた斜め
電極指電極26及び28を備えている。斜め電極指電極
22,24,26,28の各斜め電極指は、弾性表面波
の伝搬方向Xに直交する方向Yにおいて、電極指の幅及
び隣り合った電極指との間隔(以下、電極指ピッチとす
る)が減少している。図示されていないが、入力側で
は、信号は斜め電極指電極22に入力され、斜め電極指
電極24は接地される。また、図示されていないが、出
力側では、信号は斜め電極指電極26から出力され、斜
め電極指電極28は接地される。
【0019】一方、弾性表面波フィルタ素子30は、信
号の入力側に複数の斜め電極指を有する斜め電極指電極
32及び34を備え、信号に出力側に36及び38を備
えている。斜め電極指電極32,34,36,38の各
斜め電極指は、弾性表面波の伝搬方向Xに直交する方向
Yとは逆向きに、電極指ピッチが減少するように配置さ
れている。図示されていないが、入力側では、信号は斜
め電極指電極32に入力され、斜め電極指電極34は接
地される。また、図示されていないが、出力側では、信
号は斜め電極指電極36から出力され、斜め電極指電極
38は接地される。
【0020】弾性表面波フィルタ素子20及び30にお
いては、入力信号の周波数によって弾性表面波の伝搬領
域が異なる。弾性表面波フィルタ素子20及び30を伝
搬する弾性表面波は、周波数が低いほど電極指ピッチが
大きい領域を伝搬し、周波数が高いほど電極指ピッチが
小さい領域を伝搬する。弾性表面波フィルタ素子20及
び30は、広い周波数帯域の弾性表面波を伝搬させるこ
とが可能であり、広帯域通過フィルタとして用いるのが
好適である。
【0021】ここで、弾性表面波フィルタ素子20の通
過周波数帯域中比較的低い周波数を周波数f1とする。
図1には、周波数f1の信号が斜め電極指電極22に入
力され、周波数f1の弾性表面波が励振されたとき、周
波数f1の弾性表面波が伝搬する伝搬路40が破線で示
されている。弾性表面波フィルタ素子20の各斜め電極
指電極は、双方向性電極型となっている。周波数f1の
弾性表面波は、斜め電極指電極22から基板10の端面
18側及び弾性表面波フィルタ素子30側に伝搬する。
【0022】端面18側に伝搬した周波数f1の弾性表
面波は、弾性表面波吸収材12によって減衰され、端面
18で反射される。端面18での反射波は、更に弾性表
面波吸収材12によって十分減衰され、斜め電極指電極
26で受信される。このような反射波は、弾性表面波吸
収材12によって十分減衰されているので、斜め電極指
電極22で受信されたとしても弾性表面波フィルタ素子
20の周波数特性に与える影響は少ない。
【0023】一方、弾性表面波フィルタ素子30側に伝
搬した周波数f1の弾性表面波は、弾性表面波吸収材1
4に伝搬する。本実施形態の弾性表面波吸収材14は、
周波数f1の弾性表面波を減衰させるのに十分な長さを
備えていなくてもよく、周波数f1の弾性表面波は充分
に減衰されず、弾性表面波フィルタ素子30側に到達す
る。弾性表面波フィルタ素子30は、弾性表面波フィル
タ素子20とは逆向きに電極指ピッチが減少するように
配置されているため、周波数f1の弾性表面波の伝搬路
40上にある電極指は、周波数f1と異なる周波数につ
いて感度が高くなっており、周波数f1の弾性表面波に
ついて感度が低い。したがって、周波数f1の弾性表面
波が弾性表面波フィルタ素子30側に到達しても、弾性
表面波フィルタ素子30の周波数特性に与える影響が少
ない。
【0024】次に、弾性表面波フィルタ素子20の通過
周波数帯域中比較的高い周波数を周波数f2とする。図
1には、周波数f2の信号が斜め電極指電極22に入力
され、周波数f2の弾性表面波が励振されたとき、周波
数f2の弾性表面波が伝搬する伝搬路42が破線で示さ
れている。弾性表面波フィルタ素子30において、周波
数f2の弾性表面波の伝搬路42上にある電極指は、周
波数f2と異なる周波数について感度が高くなってい
る。したがって、弾性表面波フィルタ素子30側に、周
波数f2の弾性表面波が到達したとしても、伝搬路40
上にある各電極指は、周波数f2の弾性表面波について
感度が低く、弾性表面波フィルタ素子30の周波数特性
に与える影響が少ない。
【0025】このように、弾性表面波フィルタ素子30
を弾性表面波フィルタ素子20と電極指ピッチが減少す
る方向が逆向きとなるように配置すると、弾性表面波フ
ィルタ素子20の各電極指と弾性表面波フィルタ素子3
0の各電極指の感度が高い周波数を、同じ伝搬路上で異
ならせることができる。したがって、弾性表面波吸収部
材14が弾性表面波フィルタ素子20から弾性表面波フ
ィルタ素子30へ伝搬する弾性表面波を減衰させるのに
十分な長さを備えていなくても、弾性表面波フィルタ素
子30の周波数特性に与えられる影響は少ない。尚、弾
性表面波フィルタ素子30から弾性表面波フィルタ素子
20へ伝搬する弾性表面波においても、同様に、弾性表
面波フィルタ素子20の周波数特性に与えられる影響は
少ない。
【0026】弾性表面波フィルタ素子30を弾性表面波
フィルタ素子20と逆向きに電極指ピッチが減少するよ
うに配置すると、ある周波数の弾性表面波において、弾
性表面波フィルタ素子30を伝搬する伝搬路と弾性表面
波フィルタ素子20を伝搬する伝搬路とが重なる場合が
ある。図1には、このような周波数f0の弾性表面波の
伝搬路44が破線で示されている。弾性表面波フィルタ
素子20及び30は、伝搬路44を伝搬する周波数f0
の弾性表面波について、共に感度が高い。したがって、
弾性表面波フィルタ素子20に周波数f0の信号が入力
され、周波数f0の弾性表面波が励振されたとき、この
弾性表面波が弾性表面波フィルタ素子30に達すると、
弾性表面波フィルタ素子30の周波数特性の影響を与え
てしまう。
【0027】このように弾性表面波フィルタ素子20及
び30の双方が高い感度を示す弾性表面波を吸収するた
めに、弾性表面波フィルタ100は、弾性表面波フィル
タ素子20と弾性表面波フィルタ素子30と間に弾性表
面波吸収材14を備えている。弾性表面波吸収材14は
周波数f0の弾性表面波を減衰させるのに充分な長さを
伝搬方向Xに備えている。周波数f0の弾性表面波が弾
性表面波フィルタ素子20から弾性表面波フィルタ素子
30へ伝搬することを、弾性表面波吸収材14は防ぐ。
尚、弾性表面波フィルタ素子30から弾性表面波フィル
タ素子20へ伝搬する周波数f0の弾性表面波において
も同様に弾性表面波吸収材14で十分減衰させることが
可能である。
【0028】従来の弾性表面波フィルタにおいては、弾
性表面波フィルタ素子20と弾性表面波フィルタ素子3
0との間に弾性表面波が伝搬することを防ぐために、弾
性表面波吸収材14は、低い周波数領域(例えば、周波
数f1)の弾性表面波を減衰させるのに充分長さを備え
る必要があった。弾性表面波フィルタ100において、
弾性表面波吸収材14は周波数f0の弾性表面波を十分
減衰させることができる程度の長さを備えておればよ
い。周波数f0は、周波数f1より高周波数帯域にある
ため、従来の弾性表面波フィルタと比較して弾性表面波
吸収材14の長さを小さくすることができる。したがっ
て、弾性表面波吸収材14の面積が縮小され、弾性表面
波フィルタ100を従来より小型化することができる。
【0029】また、弾性表面波フィルタ100の小型化
が可能で、弾性表面波吸収材14の部材の量が少なくて
よいため、低価格な弾性表面波フィルタを提供すること
ができる。
【0030】図2には、他の実施形態の弾性表面波フィ
ルタ素子200が示されている。200は、10の端面
18及び19が傾斜させられている。このように端面1
8及び19を傾斜させることによって、端面18又は1
9に達した弾性表面波が、各斜め電極指電極方向に反射
することを抑制することができる。
【0031】図1に示された弾性表面波フィルタ素子2
0、弾性表面波フィルタ素子30は縦続接続されること
が好適である。図3には、弾性表面波フィルタ素子20
と弾性表面波フィルタ素子30とが縦続接続された弾性
表面波フィルタ300が示されている。弾性表面波フィ
ルタ素子20の斜め電極指電極26と、弾性表面波フィ
ルタ素子30の斜め電極指電極32とが、導電性材料か
らなる配線50で接続される。弾性表面波フィルタ30
0においては、斜め電極指電極22と斜め電極指電極3
6との距離が離れる。したがって、弾性表面波フィルタ
素子20の出力側の各電極指電極と、弾性表面波フィル
タ素子30の入力側の各電極指電極との電気的な結合を
防ぐことができ、フィルタ特性の劣化を防ぐことができ
る。
【0032】前述した弾性表面波フィルタ素子20、3
0は各々双方向性型斜め電極指電極を備えているが、各
斜め電極指電極は、一方向性型電極指電極であってもよ
い。図4には、このような一方向性型電極指電極を備え
た弾性表面波フィルタ400が示されている。弾性表面
波フィルタ素子20の斜め電極指電極22は、浮き電極
60を各電極指間に備えた一方向性型斜め電極指電極と
なっている。斜め電極指電極22,24,26も同様
に、浮き電極を備えた一方向性型斜め電極指電極となっ
ている。このような電極を備えた弾性表面波フィルタに
おいて、入力側で励振された弾性表面波は、出力側のみ
に伝搬する。このような一方向性型斜め電極指電極を備
える弾性表面波フィルタ400においては、図1におけ
る弾性表面波吸収材14は必要ない。出力側電極は、入
力側から伝搬してきた弾性表面波に感度が高い。弾性表
面波フィルタ素子30も、同様に一方向性型斜め電極指
電極を備えている。このような一方向性型斜め電極指電
極を各弾性表面波フィルタ素子を備えていても、弾性表
面波フィルタ素子30を弾性表面波フィルタ素子20と
逆向きに電極指ピッチが減少するように配置すること
で、小型化を図ることができる。
【0033】尚、前述した弾性表面波フィルタは、いず
れも圧電性基板に弾性表面波フィルタ素子を二つ備えた
ものであるが、三つ以上備えていてもよい。弾性表面波
フィルタが弾性表面波フィルタ素子を三つ以上備えてい
るときは、各弾性表面波フィルタ素子は、電極指ピッチ
の減少する方向が、隣り合う弾性表面波フィルタ素子と
逆向きとなるように配置することで、前述した弾性表面
波フィルタと、同様の効果を得ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したほうに、本発明の弾性表面
波フィルタの各弾性表面波フィルタ素子は、電極指ピッ
チの減少する方向が、隣り合う弾性表面波フィルタ素子
と逆向きとなるように配置されている。したがって、各
弾性表面波フィルタ素子間に設けられている弾性表面波
吸収部材の面積を小さくすることができ、弾性表面波フ
ィルタの小型化及び低価格化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の弾性表面波フィルタの平面図で
ある。
【図2】 他の実施形態の弾性表面波フィルタの平面図
である。
【図3】 弾性表面波フィルタ素子が縦続接続された他
の実施形態の弾性表面波フィルタの平面図である。
【図4】 一方向性型斜め電極指電極を備えた他の実施
形態の弾性表面波フィルタの平面図である。
【図5】 従来の弾性表面波フィルタの平面図である。
【符号の説明】
10 圧電性基板、12,14,16,514 弾性表
面波吸収材、20,30,520,530 弾性表面波
フィルタ素子、22,24,26,28,32,34,
36,38,522,524,526,528,53
2,534,536,538 斜め電極指電極、10
0,200,300,400,500 弾性表面波フィ
ルタ、X (弾性表面波の)伝搬方向、Y (弾性表面
波の伝搬方向に)直交する方向。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣り合って配置された複数の弾性表面波
    フィルタ素子を圧電性基板に備える弾性表面波フィルタ
    であって、 前記各弾性表面波フィルタ素子は、 複数の電極指を有し、弾性表面波の伝搬方向に直交する
    方向において、前記各電極指の幅及び隣り合う電極指と
    の間隔が減少する第一斜め電極指電極と、 少なくとも一部が前記第一電極指電極の電極指間に配置
    された複数の電極指を備え、弾性表面波の伝搬方向に直
    交する方向において、前記各電極指の幅及び隣り合う電
    極指との間隔が減少する第二斜め電極指電極と、を入力
    側及び出力側に備え、入力信号の周波数によって弾性表
    面波の伝搬領域が異なる弾性表面波フィルタ素子であっ
    て、 前記各弾性表面波フィルタ素子は、前記各電極指の幅及
    び隣り合う電極指との間隔が減少する方向が、隣り合う
    弾性表面波フィルタ素子と逆向きとなるように配置され
    ていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の弾性表面波フィルタで
    あって、 前記各弾性表面波フィルタ素子のうち、少なくとも二つ
    が互いに縦続接続されていることを特徴とする弾性表面
    波フィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の弾性表面波フィ
    ルタであって、 前記弾性表面波フィルタは、前記各弾性表面波フィルタ
    素子間に設けられ、隣り合った弾性表面波フィルタ素子
    間に伝搬する弾性表面波の伝搬を妨げる部材をさらに備
    えることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の弾性表面波フィ
    ルタであって、 前記各弾性表面波フィルタ素子において、入力側又は出
    力側の少なくとも一方の第一及び第二斜め電極指電極
    が、各々一方向性型斜め電極指電極であることを特徴と
    する弾性表面波フィルタ。
JP2000047847A 2000-02-24 2000-02-24 弾性表面波フィルタ Expired - Fee Related JP4308398B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000047847A JP4308398B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 弾性表面波フィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000047847A JP4308398B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 弾性表面波フィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001237667A true JP2001237667A (ja) 2001-08-31
JP4308398B2 JP4308398B2 (ja) 2009-08-05

Family

ID=18570031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000047847A Expired - Fee Related JP4308398B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 弾性表面波フィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4308398B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007306493A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Murata Mfg Co Ltd 弾性表面波フィルタ装置
US7400218B2 (en) 2003-11-12 2008-07-15 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave filter
JP2009089013A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 弾性波フィルタ
JP2011078082A (ja) * 2009-09-04 2011-04-14 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 弾性波フィルタ
JP2012199670A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 弾性波フィルタ
JP2015179901A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 日本電波工業株式会社 弾性波フィルタ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7400218B2 (en) 2003-11-12 2008-07-15 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave filter
JP2007306493A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Murata Mfg Co Ltd 弾性表面波フィルタ装置
JP2009089013A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 弾性波フィルタ
JP2011078082A (ja) * 2009-09-04 2011-04-14 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 弾性波フィルタ
JP2012199670A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 弾性波フィルタ
JP2015179901A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 日本電波工業株式会社 弾性波フィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4308398B2 (ja) 2009-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101711755B1 (ko) 탄성파 디바이스
US6271739B1 (en) Surface-acoustic-wave device having an improved pass-band characteristic and an improved degree of freedom for setting input and output impedances
KR100346805B1 (ko) 탄성표면파장치
US7830067B2 (en) Elastic boundary wave device
US8354895B2 (en) Duplexer including first and second additional grating reflectors
KR100198161B1 (ko) 탄성 표면파 필터
EP2180597A1 (en) Elastic wave filter
EP1376327A2 (en) Touch panel device
US11870418B2 (en) Acoustic wave device
US8049583B2 (en) Acoustic wave filter comprising a reflector having an oblique slit
US9019046B2 (en) Elastic wave filter
US6426584B2 (en) Elastic wave device
JP4308398B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
US6650207B1 (en) Longitudinally coupled surface acoustic wave filter with linearly weighted reflectors
JP3377902B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
KR20010104705A (ko) 탄성 표면파 디바이스와 이것을 이용한 통신 기기
JP4283076B2 (ja) 圧電体を用いたフィルタ
JP2001285012A (ja) 弾性表面波フィルタ
JP3203796B2 (ja) 多重モード弾性表面波フィルタ
JP4707902B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
US6781282B1 (en) Longitudinally coupled resonator-type surface acoustic wave device
JPH09116378A (ja) Idt励振デバイス
JP4124241B2 (ja) 弾性表面波共振子
JPH10215144A (ja) 弾性表面波共振子及び弾性表面波装置
JP2002232261A (ja) 弾性表面波装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090428

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090501

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees