JP2001235356A - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計

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JP2001235356A
JP2001235356A JP2000044378A JP2000044378A JP2001235356A JP 2001235356 A JP2001235356 A JP 2001235356A JP 2000044378 A JP2000044378 A JP 2000044378A JP 2000044378 A JP2000044378 A JP 2000044378A JP 2001235356 A JP2001235356 A JP 2001235356A
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fluid
adhesive
electric circuit
flow rate
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JP2000044378A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kawanishi
川西  利明
Kiyotaka Yanagi
清隆 柳
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境変化に際し電気回路収容部を塞ぐ蓋のケ
ーシング部材に対する接合のシール性が維持され、外部
からの水分や油分の侵入が発生しにくく、測定精度が低
下しにくい熱式流量計を提供する。 【解決手段】 流体流通路が形成されたケーシング部材
2に、流体流通に対応する電気信号を出力する電気回路
を形成した基板60の収容部56が形成されている。基
板60の電気回路は、流体との熱の授受により流体流通
及び流体温度にそれぞれ対応して電気的特性が変化する
流量検知ユニット4及び流体温度検知ユニット6と接続
されている。ケーシング部材2には収容部56を塞ぐよ
うにして接着剤により蓋64が接合されている。接着剤
は、シリコーン樹脂系の第1の接着剤66と、第1の接
着剤66を外部から遮蔽するようにその外部側に配置さ
れたニトリルゴム系の第2の接着剤68とを含んでな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱式流量計に関す
るものであり、特に電気回路部の保護の改善を企図した
熱式流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
各種流体特に液体の流量(あるいは流速)を測定する流
量計[流量センサー](あるいは流速計[流速センサ
ー])としては、種々の形式のものが使用されている
が、低価格化が容易であるという理由で、いわゆる熱式
(特に傍熱型)の流量計が利用されている。
【0003】この傍熱型流量計としては、基板上に薄膜
技術を利用して薄膜発熱体と薄膜感温体とを絶縁層を介
して積層してなるセンサーチップを配管内の流体との間
で熱伝達可能なように配置したものが使用されている。
発熱体に通電することにより感温体を加熱し、該感温体
の電気的特性例えば電気抵抗の値を変化させる。この電
気抵抗値の変化(感温体の温度上昇に基づく)は、配管
内を流れる流体の流量(流速)に応じて変化する。これ
は、発熱体の発熱量のうちの一部が流体中へと伝達さ
れ、この流体中へ拡散する熱量は流体の流量(流速)に
応じて変化し、これに応じて感温体へと供給される熱量
が変化して、該感温体の電気抵抗値が変化するからであ
る。この感温体の電気抵抗値の変化は、流体の温度によ
っても異なり、このため、上記感温体の電気抵抗値の変
化を測定する電気回路中に温度補償用の感温素子を組み
込んでおき、流体の温度による流量測定値の変化をでき
るだけ少なくすることも行われている。
【0004】このような、薄膜素子を用いた傍熱型流量
計に関しては、例えば、特開平11−118566号公
報に記載がある。この流量計においては、流体の流量に
対応する電気的出力を得るためにブリッジ回路を含む電
気回路(検知回路)を使用している。
【0005】以上のような傍熱型の流量計においては、
ケーシング部材に流体流通路が形成されており、該流体
流通路へと突出するようにしてセンサーチップと流体と
の間の熱伝達を行う部材が配置されている。また、ケー
シング部材には、上記のようなセンサーチップの薄膜発
熱体及び薄膜感温体と電気的に接続され流体流通路内で
の流体流通に対応する電気的信号を出力する電気回路が
電気回路収容部内に収容されている。そして、ケーシン
グ部材には電気回路収容部を塞ぐようにして蓋が取り付
けられている。
【0006】このケーシング部材に対する蓋の取り付け
は、十分なシール性を付与するようにして行うのが望ま
しい。これは、シール性が不十分であると、使用時間の
経過とともに、電気回路収容部内へと水分や油分が侵入
し電気回路にショートや腐食を生じさせその動作に悪影
響を与えて流量測定の精度を低下させることがあるから
である。
【0007】例えば、寒冷地において灯油タンクから灯
油ストーブなどの灯油燃焼機器へと灯油を供給する配管
に流量計が取り付けらる場合には、屋外において灯油タ
ンク直下の配管部分に付けられる。この場合、天候の如
何や昼夜の別などにより、流量計の温度は−30℃〜6
0℃の範囲内で変動する。また、流量計には雨水がかか
る場合があり、また灯油タンクへの給油時に漏れた灯油
が流量計かかることもある。従って、このような厳しい
環境条件下においても電気回路の動作を良好に維持する
ためには、ケーシング部材に対する蓋の取り付けのシー
ル性が良好に維持されること(特に、耐熱性、耐湿性及
び耐油性が良好であること)が求められるのである。
【0008】そこで、本発明は、環境変化に際しても電
気回路収容部を塞ぐ蓋のケーシング部材に対する接合の
シール性が良好に維持され、電気回路収容部への外部か
らの水分や油分の侵入が発生しにくく、測定精度が低下
しにくい構造を有する熱式流量計を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、流体流通路と電気回路
収容部とが形成されているケーシング部材、該ケーシン
グ部材に取り付けられており前記流体流通路内の流体と
の熱の授受により前記流体の前記流体流通路内での流通
に対応して電気的特性が変化する流量検知ユニット、及
び前記電気回路収容部内に収容され且つ前記流量検知ユ
ニットと接続されており前記流体の前記流体流通路内で
の流通に対応する電気的信号を出力する電気回路を備え
ている熱的流量計であって、前記ケーシング部材には前
記電気回路収容部を塞ぐようにして接着剤により蓋が接
合されており、前記接着剤は、前記電気回路収容部の開
口端部と前記蓋との間において前記開口端部に沿って配
置されたシリコーン樹脂系の第1の接着剤と、前記電気
回路収容部の開口端部と前記蓋との間において前記第1
の接着剤を外部から遮蔽するように前記第1の接着剤の
外部側に配置されたニトリルゴム系の第2の接着剤とを
含んでなることを特徴とする熱式流量計、が提供され
る。
【0010】本発明の一態様においては、前記第1の接
着剤と接する前記開口端部及び前記蓋の部分はプライマ
ー処理面である。本発明の一態様においては、前記ケー
シング部材及び前記蓋はいずれも金属製である。
【0011】本発明の一態様においては、前記流量検知
ユニットは発熱体と流量検知用感温体と前記流体流通路
内へと延出せる流量検知用熱伝達部材とを互いに熱伝達
可能なように配置してなるものである。本発明の一態様
においては、前記流体流通路内の流体との熱の授受によ
り前記流体の温度に対応して電気的特性が変化する流体
温度検知ユニットを備えており、該流体温度検知ユニッ
トは前記ケーシング部材に取り付けられており且つ前記
電気回路と接続されており、該電気回路は前記流体の前
記流体流通路内での流通に対応する電気的信号を前記流
体温度検知ユニットの電気的特性値にも基づいて出力す
るようにしてなる。本発明の一態様においては、前記流
体温度検知ユニットは流体温度検知用感温体と前記流体
流通路内へと延出せる流体温度検知用熱伝達部材とを互
いに熱伝達可能なように配置してなるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。
【0013】図2は本発明の流量計の一実施形態を示す
模式的断面図であり、図1及び図3はそれぞれその部分
拡大図及び分解斜視図である。図2に示されているよう
に、ケーシング部材2内には流体流通路の第1部分3が
形成されている。該第1部分3は上下方向に延びた垂直
部3aと該垂直部の上部に連なり左方に延びた水平部3
bとを有する。ケーシング部材2は、金属製(例えば亜
鉛ダイカスト製)である(部分的に塩化ビニル樹脂など
の合成樹脂を用いて構成することもできる)。ケーシン
グ部材2には第1部分垂直部3aに臨むようにして流量
検知ユニット4及び流体温度検知ユニット6が取り付け
られている。
【0014】ケーシング部材2の下部には、ストレーナ
10が取り付けられている。ストレーナ10は、流体を
濾過するための上下方向を向いた筒形フィルター12と
該フィルター12を覆うようにしてケーシング部材2の
下部に取り付けられたカップ状部材14とを備えてい
る。フィルター12は中央開口を規定する円筒部と該円
筒部の上端及び下端にそれぞれ連なる上フランジ部及び
下フランジ部とからなる保持体12aの円筒部の周囲に
ガラス繊維やプラスチック繊維などからなる不織布の濾
材12bを保持してなるものである。保持体12aの円
筒部には多数の小孔13が径方向に貫通して形成されて
いる。ケーシング部材2に対するカップ状部材14の取
り付けはネジ込みにより着脱可能なようになされてお
り、カップ状部材14の上端縁とケーシング部材2との
間にはシール部材16が介在せしめられている。
【0015】ケーシング部材2の下部には、流体流通路
の第1部分垂直部3aに連なるようにして、管状部材2
0がねじ込みにより着脱可能に又は圧入により取り付け
られている。該管状部材20は、フィルター12の中央
開口内へと下向きに延出している。この管状部材20の
中空部は上記流体流通路第1部分の一部を形成してい
る。管状部材20の外径はフィルター保持体12aの内
径よりわずかに小さく、従って管状部材20がフィルタ
ー12の保持体12aの上部における小孔を閉塞してい
る。
【0016】フィルター保持体12aの下フランジ部は
カップ状部材14の底面に当接している。かくして、ス
トレーナ10にはフィルター12を通るようにして流体
流通路の第2部分22が形成されている。即ち、該第2
部分22は、ストレーナ10内のフィルター12の外側
に位置する外周部22aと該フィルター12の内側の中
央開口部22bとを有しており、外周部22aからフィ
ルター12を経て中央開口部22bへと流体を流通させ
ることができる。
【0017】一方、ケーシング部材2には、流体流通路
内での流体の流通方向に関して第2部分22より上流側
となる第3部分24が形成されている。第3部分24
は、第2部分外周部22aと連通している。また、ケー
シング部材2には、流体流通路の第3部分24に連なる
開口を塞ぐようにしてオネジ26がネジ込みにより着脱
可能に取り付けられている。
【0018】ケーシング部材2には、流体流通路の第3
部分24に連なる流体流入開口30が形成されており、
ここには流体供給源側配管が接続される。また、ケーシ
ング部材2には、流体流通路の第1部分水平部3bに連
なる流体流出開口32が形成されており、ここには流体
需要側配管が接続される。
【0019】図4は流量検知ユニット4の断面図であ
る。流量検知ユニット4において、流量検知部42が熱
伝達部材たるフィンプレート44の表面に熱伝導性良好
な接合材46により接合され、流量検知部42の電極パ
ッドと電極端子48とがボンディングワイヤ50により
接続されており、流量検知部42及びボンディングワイ
ヤ50並びにフィンプレート44の一部及び電極端子4
8の一部が合成樹脂製ハウジング52内に収容されてい
る。流量検知部42は、例えばシリコンやアルミナなど
からなる厚さ0.4mm程度で2mm角程度の矩形基板
上に、薄膜感温体及び薄膜発熱体を互いに絶縁して形成
したチップ状のものからなる。
【0020】尚、流体温度検知ユニット6は、上記流量
検知ユニット4における流量検知部42の代わりに流体
温度検知部を用いたものに相当する。流体温度検知ユニ
ット6において、流量検知ユニット4のものと対応する
部材は、同一の符号に「’」を付して示す。流体温度検
知部は、流量検知部42から薄膜発熱体を除去したと同
様な構成を持つ。
【0021】流量検知ユニット4及び流体温度検知ユニ
ット6のハウジング52,52’から突出せるフィンプ
レート44,44’の端部は、ケーシング部材2の流体
流通路第1部分3内に延出している。フィンプレート4
4,44’は、ほぼ円形の断面を持つ流体流通路第1部
分3内において、その断面内の中央を通って延在してい
る。フィンプレート44,44’は、流体流通路第1部
分3内における流体の流通方向に沿って配置されている
ので、流体流通に大きな影響を与えることなしに、流量
検知部42及び流体温度検知部42’と流体との間で良
好に熱を伝達することが可能である。
【0022】図1に示されているように、流量検知ユニ
ット4及び流体温度検知ユニット6の電極端子48,4
8’は、ケーシング部材2に形成された電気回路収容部
56内に延びている。該電気回路収容部56内には、押
え部材58及び電気回路基板60が配置されている。押
え部材58は流量検知ユニット4及び流体温度検知ユニ
ット6を流体流通路の方へと押えることでこれらを所定
位置に保持している。流量検知ユニット4及び流体温度
検知ユニット6の電極端子48,48’の先端部は、回
路基板60を貫通しており、該回路基板上に形成されて
いる電気回路と接続されている。
【0023】また、ケーシング部材2には、電気回路収
容部56を塞ぐように、接着剤を用いて蓋64が取り付
けられている。使用されている接着剤は、第1の接着剤
66及び第2の接着剤68からなる。第1の接着剤66
は、シリコーン樹脂からなり、ケーシング部材2の電気
回路収容部56の開口を規定する開口端部57と蓋64
との間に介在している。尚、第1の接着剤66による接
合を行うに先立ち、これらが接触するケーシング部材開
口端部57及び蓋64の部分をシランカップリング剤を
含むプライマーで処理することが好ましい。第2の接着
剤68は、ニトリルゴム系樹脂からなり、ケーシング部
材開口端部57と蓋64との間において第1の接着剤6
6の外側(即ち、電気回路収容部56の内部と接する側
ではなく、外部と接する側)に介在しており、第1の接
着剤66を外部から遮蔽している。
【0024】このようなケーシング部材2に対する蓋6
4の取り付けは、次のようにして行うことができる。即
ち、先ず、第1の接着剤66が接触するケーシング部材
開口端部57及び蓋64の部分をプライマー処理し、し
かる後に第1の接着剤66を介して開口端部57と蓋6
4とを重ね、第1の接着剤を硬化させてケーシング部材
2と蓋64との接合を行う。その後、ケーシング部材開
口端部57と蓋64との接合部に対して、第1の接着剤
66の周囲に外部から第2の接着剤68を塗布し硬化さ
せる。
【0025】図5は本実施形態の熱式流量計の流量検出
系を示す模式図である。上記回路基板60上には、この
流量検出系の一部の素子を除く部分が配置されている。
定電圧回路102からブリッジ回路(検知回路)104
に直流電圧が供給される。ブリッジ回路104は、流量
検知ユニット4の流量検知用薄膜感温体104−1と流
体温度検知ユニット6の温度補償用薄膜感温体104−
2と可変抵抗体104−3,104−4とを含んでな
る。ブリッジ回路104のa,b点の電位Va,Vbが
差動増幅回路106へと入力され、該差動増幅回路10
6の出力が積分回路108に入力される。
【0026】一方、供給電源からの直流電圧は、上記流
量検知ユニット4の薄膜発熱体112へ供給される電流
を制御するためのトランジスタ110を介して、薄膜発
熱体112へと供給される。即ち、流量検知部42にお
いて、薄膜発熱体112の発熱に基づき、フィンプレー
ト44を介して被検知流体による吸熱の影響を受けて、
薄膜感温体104−1による感温が実行される。そし
て、該感温の結果として、図4に示すブリッジ回路10
4のa,b点の電位Va,Vbの差が得られる。
【0027】(Va−Vb)の値は、流体の流量に応じ
て流量検知用感温体104−1の温度が変化すること
で、変化する。予めブリッジ回路104の可変抵抗体1
04−3,104−4の抵抗値を適宜設定することで、
基準となる所望の流体流量の場合において(Va−V
b)の値を零とすることができる。この基準流量では、
積分回路108の出力が一定(基準流量に対応する値)
となり、トランジスタ110の抵抗値も一定となる。そ
の場合には、薄膜発熱体112に印加される分圧も一定
となり、この時のP点の電圧が上記基準流量を示すもの
となる。
【0028】流体流量が増減すると、積分回路46の出
力は(Va−Vb)の値に応じて極性(流量検知用感温
体104−1の抵抗−温度特性の正負により異なる)及
び大きさが変化し、これに応じて積分回路108の出力
が変化する。
【0029】流体流量が増加した場合には、流量検知用
感温体104−1の温度が低下するので、薄膜発熱体1
12の発熱量を増加させる(即ち電力を増加させる)よ
う、積分回路108からはトランジスタ110のベース
に対して、トランジスタ110の抵抗値を減少させるよ
うな制御入力がなされる。
【0030】他方、流体流量が減少した場合には、流量
検知用感温体104−1の温度が上昇するので、薄膜発
熱体112の発熱量を減少させる(即ち電力を減少させ
る)よう、積分回路108からはトランジスタ110の
ベースに対して、トランジスタ110の抵抗値を増加さ
せるような制御入力がなされる。
【0031】以上のようにして、流体流量の変化に関わ
らず、常に流量検知用感温体104−1により検知され
る温度が目標値となるように、薄膜発熱体112の発熱
がフィードバック制御される。そして、その際に薄膜発
熱体112に印加される電圧(P点の電圧)は流体流量
に対応しているので、それを流量出力として取り出す。
【0032】この流量出力は、適宜、A/Dコンバータ
によりA/D変換された上で、不図示のCPUにより積
算などの演算処理がなされ、不図示の表示部により流量
に関する表示がなされる。尚、CPUからの指令によ
り、瞬時流量及び積算流量を適宜メモリに記憶させるよ
うにすることができ、更に、電話回線その他のネットワ
ークからなる通信回線を介して外部へと伝送させるよう
にすることができる。
【0033】尚、以上の動作において、流量検知ユニッ
ト4では、フィンプレート44を介して流体と熱の授受
を行うことにより、流体流通路内での流体流通に対応す
る電気的特性の変化(即ち、薄膜発熱体112への印加
電圧に対する流量検知用感温体104−1の電気抵抗値
の特性の変化)が生じている。
【0034】以上のような実施形態においては、ケーシ
ング部材2と蓋64との接合に際して、シリコーン樹脂
からなる第1の接着剤66を内側にし且つニトリルゴム
系樹脂からなる第2の接着剤68を外側に配置している
ので、厳しい使用環境条件下においても耐熱性、耐湿系
及び耐油性の全てに優れシール性の劣化は少なく、従っ
て電気回路の劣化は少なくなり、測定精度の低下も少な
い。
【0035】以下、実験例により、本発明の流量計が耐
熱性、耐湿系及び耐油性に優れることを示す。
【0036】上記実施形態で説明したような構成(但
し、ケーシング部材2の一部[蓋64との接合面の一部
を形成する部分であって、回路基板60と外部との電気
的接続のための塩化ビニル樹脂被覆の出力配線が貫通し
ている]は塩化ビニル樹脂製とした)を持ち、但し、ケ
ーシング部材2と蓋64との接合に使用する接着剤のみ
を変えて種々の流量計を作製し、それぞれについて耐油
性、耐湿性及び耐熱性を調べた。耐熱性、耐湿性及び耐
油性の評価は次のようにして行った。
【0037】・耐熱性:流量計を常温の灯油中に24時
間浸漬し更に70℃の環境中に96時間放置すること
を、10回繰り返した。その後、水中にて電気回路収容
部内に加圧空気(圧力:約3×105 Pa)を供給し、
目視により水中への空気漏れの有無を調べた。空気漏れ
が観察されなかったものを耐熱性良好と判定し、少しの
空気漏れが少し観察されたものを耐熱性やや良好と判定
し、激しい空気漏れが観察されたものを耐熱性不良と判
定した。
【0038】・耐湿性:流量計を40℃、95%RHの
環境下に2500時間放置した後に、電気回路の出力配
線とケーシング部材との間の絶縁性試験(DC500V
での絶縁抵抗,及びAC1000Vで60秒での絶縁耐
圧)を行った。絶縁抵抗が2000MΩ以上で絶縁耐圧
がリーク電流0.3mA以下の場合を耐湿性良好と判定
し、絶縁抵抗が100MΩ以下で絶縁耐圧がリーク電流
0.3mAを越える場合を耐湿性不良と判定した(それ
以外はやや良好)。
【0039】・耐油性:流量計を常温の灯油中に24時
間浸漬した後、水中にて電気回路収容部内に加圧空気
(圧力:約3×105 Pa)を供給し、目視により水中
への空気漏れの有無を調べた。空気漏れが観察されなか
ったものを耐油性良好と判定し、少しの空気漏れが少し
観察されたものを耐油性やや良好と判定し、激しい空気
漏れが観察されたものを耐油性不良と判定した。
【0040】以下の表1に、各実験例の評価結果(○良
好:△やや良好:×不良)を示す。
【0041】
【表1】 以上の様に、内側にシリコーン系の第1の接着剤を配置
し、外側にニトリルゴム系の第2の接着剤を配置したこ
とにより、耐熱性、耐湿性及び耐油性に優れ、過酷な使
用条件下においても電気回路の劣化が少なく測定精度を
高く維持することが可能な流量計とすることができる。
即ち、シリコーン系接着剤は耐油性に劣るが硬化時の体
積減少が少なく、一方、ニトリルゴム系接着剤は硬化時
の体積減少があるが耐油性に優れている。そこで、シリ
コーン系の第1の接着剤を第2の接着剤により外部から
遮蔽することで第1の接着剤が外部の灯油などの油と接
触するのを阻止して第1の接着剤の低耐油性を第2の接
着剤の高耐油性で補い、且つ、ニトリルゴム系の第2の
接着剤の内側に硬化時体積減少の少ない第1の接着剤を
配置することで第2の接着剤の硬化時にケーシング部材
2と蓋64との位置関係を適正に維持し第2の接着剤の
体積減少を該第2の接着剤の外部に面する自由表面の後
退により吸収することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ケーシング部材に対してその電気回路収容部を覆う蓋を
シール接合するための接着剤として内側のシリコーン樹
脂系の接着剤と外側のニトリルゴム系の接着剤とを用い
たことにより、シール接合の耐熱性、耐湿性及び耐油性
が著しく向上し、電気回路収容部内の電気回路が十分に
保護され、長期にわたって高い測定精度を維持すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量計の一実施形態を示す部分拡大図
である。
【図2】本発明の流量計の一実施形態を示す模式的断面
図である。
【図3】本発明の流量計の一実施形態を示す分解斜視図
である。
【図4】流量検知ユニットの断面図である。
【図5】本発明の流量計の実施形態の流量検出系を示す
模式図である。
【符号の説明】
2 ケーシング部材 3 流体流通路の第1部分 3a 第1部分の垂直部 3b 第1部分の水平部 4 流量検知ユニット 6 流体温度検知ユニット 10 ストレーナ 12 筒形フィルター 12a 保持体 12b 濾材 13 小孔 14 カップ状部材 16 シール部材 20 管状部材 22 流体流通路の第2部分 22a 第2部分の外周部 22b 第2部分の中央開口部 24 流体流通路の第3部分 26 オネジ 30 流体流入開口 32 流体流出開口 42 流量検知部 44,44’ フィンプレート 46 接合材 48,48’ 電極端子 50 ボンディングワイヤ 52,52’ ハウジング 56 電気回路収容部 57 開口端部 58 押え部材 60 電気回路基板 64 蓋 66 第1の接着剤 68 第2の接着剤 102 定電圧回路 104 ブリッジ回路 104−1 流量検知用薄膜感温体 104−2 温度補償用薄膜感温体 104−3,104−4 可変抵抗体 106 差動増幅回路 108 積分回路 110 トランジスタ 112 薄膜発熱体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体流通路と電気回路収容部とが形成さ
    れているケーシング部材、該ケーシング部材に取り付け
    られており前記流体流通路内の流体との熱の授受により
    前記流体の前記流体流通路内での流通に対応して電気的
    特性が変化する流量検知ユニット、及び前記電気回路収
    容部内に収容され且つ前記流量検知ユニットと接続され
    ており前記流体の前記流体流通路内での流通に対応する
    電気的信号を出力する電気回路を備えている熱的流量計
    であって、 前記ケーシング部材には前記電気回路収容部を塞ぐよう
    にして接着剤により蓋が接合されており、前記接着剤
    は、前記電気回路収容部の開口端部と前記蓋との間にお
    いて前記開口端部に沿って配置されたシリコーン樹脂系
    の第1の接着剤と、前記電気回路収容部の開口端部と前
    記蓋との間において前記第1の接着剤を外部から遮蔽す
    るように前記第1の接着剤の外部側に配置されたニトリ
    ルゴム系の第2の接着剤とを含んでなることを特徴とす
    る熱式流量計。
  2. 【請求項2】 前記第1の接着剤と接する前記開口端部
    及び前記蓋の部分はプライマー処理面であることを特徴
    とする、請求項1に記載の熱式流量計。
  3. 【請求項3】 前記ケーシング部材及び前記蓋はいずれ
    も金属製であることを特徴とする、請求項1〜2のいず
    れかに記載の熱式流量計。
  4. 【請求項4】 前記流量検知ユニットは発熱体と流量検
    知用感温体と前記流体流通路内へと延出せる流量検知用
    熱伝達部材とを互いに熱伝達可能なように配置してなる
    ものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか
    に記載の熱式流量計。
  5. 【請求項5】 前記流体流通路内の流体との熱の授受に
    より前記流体の温度に対応して電気的特性が変化する流
    体温度検知ユニットを備えており、該流体温度検知ユニ
    ットは前記ケーシング部材に取り付けられており且つ前
    記電気回路と接続されており、該電気回路は前記流体の
    前記流体流通路内での流通に対応する電気的信号を前記
    流体温度検知ユニットの電気的特性値にも基づいて出力
    するようにしてなることを特徴とする、請求項1〜4の
    いずれかに記載の熱式流量計。
  6. 【請求項6】 前記流体温度検知ユニットは流体温度検
    知用感温体と前記流体流通路内へと延出せる流体温度検
    知用熱伝達部材とを互いに熱伝達可能なように配置して
    なるものであることを特徴とする、請求項5に記載の熱
    式流量計。
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