JP2001165719A - ストレーナ付き熱式流量計 - Google Patents

ストレーナ付き熱式流量計

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JP2001165719A
JP2001165719A JP35036499A JP35036499A JP2001165719A JP 2001165719 A JP2001165719 A JP 2001165719A JP 35036499 A JP35036499 A JP 35036499A JP 35036499 A JP35036499 A JP 35036499A JP 2001165719 A JP2001165719 A JP 2001165719A
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JP35036499A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kawanishi
川西  利明
Kenichi Hiraizumi
健一 平泉
Atsushi Koike
淳 小池
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体切れの検知を迅速且つ的確に行うことの
可能なストレーナ付き熱式流量計を提供する。 【解決手段】 流体流通路第1部分3が形成されている
ケーシング部材2、流量検知ユニット4、及びケーシン
グ部材2の下部に取り付けられたストレーナ10を備え
ている。ストレーナ10は、上下方向の筒形フィルター
12を備え、フィルター12を通る流体流通路第2部分
22を有する。ケーシング部材2には流体流通路第1部
分3の一部を形成する管状部材20がフィルター12の
中央開口内へと下向きに延出して設けられている。管状
部材20のフィルターに対応する部分の内径は流量検知
ユニット4に対応する部分における流体流通路の内径と
同等以上であり、且つ管状部材20はフィルター12の
高さの1/3以上の長さの部分がフィルター中央開口内
へと延出している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体流量検知技術
に属するものであり、特に流体濾過のためのストレーナ
を付設せる熱式流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
各種流体特に液体の流量(あるいは流速)を測定する流
量計[流量センサー](あるいは流速計[流速センサ
ー])としては、種々の形式のものが使用されている
が、低価格化が容易であるという理由で、いわゆる熱式
(特に傍熱型)の流量計が利用されている。
【0003】この傍熱型流量計としては、基板上に薄膜
技術を利用して薄膜発熱体と薄膜感温体とを絶縁層を介
して積層してなるセンサーチップを配管内の流体との間
で熱伝達可能なように配置したものが使用されている。
発熱体に通電することにより感温体を加熱し、該感温体
の電気的特性例えば電気抵抗の値を変化させる。この電
気抵抗値の変化(感温体の温度上昇に基づく)は、配管
内を流れる流体の流量(流速)に応じて変化する。これ
は、発熱体の発熱量のうちの一部が流体中へと伝達さ
れ、この流体中へ拡散する熱量は流体の流量(流速)に
応じて変化し、これに応じて感温体へと供給される熱量
が変化して、該感温体の電気抵抗値が変化するからであ
る。この感温体の電気抵抗値の変化は、流体の温度によ
っても異なり、このため、上記感温体の電気抵抗値の変
化を測定する電気回路中に温度補償用の感温素子を組み
込んでおき、流体の温度による流量測定値の変化をでき
るだけ少なくすることも行われている。
【0004】このような、薄膜素子を用いた傍熱型流量
計に関しては、例えば、特開平11−118566号公
報に記載がある。この流量計においては、流体の流量に
対応する電気的出力を得るためにブリッジ回路を含む電
気回路(検知回路)を使用している。
【0005】流量計による流量測定の一例として、共同
の灯油タンクから各灯油需要者宅へと灯油流通管路を敷
設し、該管路の末端において各灯油需要者宅の灯油燃焼
機器例えば灯油ファンヒーターや灯油給湯器を接続し、
上記管路の各灯油需要者宅への入口部に熱式流量計を配
置し、灯油タンク側から流量計を経て各灯油需要者宅側
へと供給される灯油の量(積算流量)を測定するものが
ある。
【0006】この場合、灯油燃焼機器への灯油供給は各
機器に内蔵されたポンプの吸引力に基づきなされる。従
って、灯油タンクに灯油が存在しなくなると、管路内に
空気が流通することになり、その場合には流量計の流量
出力が急激に変化し、灯油切れを検知することができ
る。これは、流量計の検知回路の出力電圧値は流体の熱
的性質に依存しており、流体が液体である場合と空気の
ような気体である場合とでは、同等な流量であっても出
力電圧値が大きく異なるからである。通常の場合、測定
すべき流体の種類は既知であり、従って検知回路の出力
電圧値と流量との関係は、この既知の流体についての所
定の対応関係で設定されている。
【0007】一方、灯油燃焼機器などの機器へと供給さ
れる灯油などの液体中に混入しているゴミなどの異物を
除去するために、灯油流通管路などの流体流通路にフィ
ルターを内蔵せるストレーナを介在させることがある。
このストレーナは、流体流通路において流量計で流体と
センサーチップとの熱交換が行われるセンシング部分よ
り上流に配置されるものであり、このため、液体切れの
際には、該ストレーナ内においてフィルターに付着せる
液体が気体流通により膜状に形成され泡となって流量計
のセンシング部分へと到達することがある。そのような
場合には、センシング部分の流通路内を少量の液体と少
量の気体とが交互に流通し、このため流量出力(検知回
路の出力電圧値)が頻繁に急激に変動する状態が現れ
る。このような状態が出現すると、検知回路の出力電圧
値に応じて液体切れを検知する際の判断を迅速且つ的確
に行うことが困難となる。
【0008】そこで、本発明は、液体切れの検知を迅速
且つ的確に行うことの可能なストレーナ付き熱式流量計
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、流体流通路の第1部分
が形成されているケーシング部材、該ケーシング部材に
取り付けられており前記流体流通路内の流体との熱の授
受により前記流体の前記流体流通路内での流通に対応し
て電気的特性値が変化する流量検知ユニット、及び、前
記ケーシング部材の下部に取り付けられたストレーナを
備えており、該ストレーナは前記流体を濾過するための
上下方向を向いた筒形のフィルターを備えており、前記
ストレーナには前記フィルターを通るようにして前記流
体流通路の第2部分が形成されており、前記フィルター
は前記流量検知ユニットより低い位置であって前記流体
流通路内での流体の流通方向に関して前記流量検知ユニ
ットより上流の位置に配置されており、前記ケーシング
部材には前記流体流通路の第1部分の一部を形成し前記
フィルターの中央開口内へと下向きに延出せる管状部が
設けられており、該管状部の前記フィルターに対応する
部分の内径は前記流量検知ユニットに対応する部分にお
ける前記流体流通路の内径と同等以上であり、且つ前記
管状部は前記フィルターの高さの1/3以上の長さの部
分が前記フィルターの中央開口内へと延出していること
を特徴とするストレーナ付き熱式流量計、が提供され
る。
【0010】本発明の一態様においては、前記管状部の
前記フィルターに対応する部分の内径は前記流量検知ユ
ニットに対応する部分における前記流体流通路の内径の
1.3倍以上である。
【0011】本発明の一態様においては、前記管状部は
前記ケーシング部材の下部に着脱可能に取り付けられた
管状部材により構成されている。本発明の一態様におい
ては、前記ストレーナは前記ケーシング部材の下部に着
脱可能に取り付けられ前記フィルターを覆い且つ前記流
体流通路の第2部分を形成するカップ状部材を有するも
のである。
【0012】本発明の一態様においては、前記ケーシン
グ部材には、前記流体流通路内での流体の流通方向に関
して前記第2部分より上流側の第3部分が形成されてお
り、前記ケーシング部材には前記流体流通路の第3部分
及び第1部分にそれぞれ連なる流体入口及び流体出口が
形成されており、前記流体入口から供給される流体を前
記フィルターにより濾過し、前記管状部内及び前記流量
検知ユニットの位置を経て流通させ、前記流体出口から
排出するようにしてなる。
【0013】本発明の一態様においては、前記流量検知
ユニットは発熱体と流量検知用感温体と前記流体流通路
内へと延出せる流量検知用熱伝達部材とを互いに熱伝達
可能なように配置してなるものである。
【0014】本発明の一態様においては、前記流体流通
路内の流体との熱の授受により前記流体の温度に対応し
て電気的特性値が変化する流体温度検知ユニットを備え
ており、該流体温度検知ユニットは前記ケーシング部材
に取り付けられており、前記流体の流量の検知を前記流
体温度検知ユニットの電気的特性値にも基づいて行うよ
うにしてなる。
【0015】本発明の一態様においては、前記流体温度
検知ユニットは流体温度検知用感温体と前記流体流通路
内へと延出せる流体温度検知用熱伝達部材とを互いに熱
伝達可能なように配置してなるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。
【0017】図1は本発明の流量計の一実施形態を示す
模式的断面図であり、図2はその一部分解断面図であ
る。これらの図において、ケーシング部材2内には流体
流通路の第1部分3が形成されている。該第1部分3は
上下方向に延びた垂直部3aと該垂直部の上部に連なり
左方に延びた水平部3bとを有する。ケーシング部材2
は、例えば金属製である。ケーシング部材2には第1部
分垂直部3aに臨むようにして流量検知ユニット4及び
流体温度検知ユニット6が取り付けられている。
【0018】ケーシング部材2の下部には、ストレーナ
10が取り付けられている。ストレーナ10は、流体を
濾過するための上下方向を向いた筒形フィルター12と
該フィルター12を覆うようにしてケーシング部材2の
下部に取り付けられたカップ状部材14とを備えてい
る。フィルター12は中央開口を規定する円筒部と該円
筒部の上端及び下端にそれぞれ連なる上フランジ部及び
下フランジ部とからなる保持体12aの円筒部の周囲に
ガラス繊維やプラスチック繊維などからなる不織布の濾
材12bを保持してなるものである。保持体12aの円
筒部には多数の小孔13が径方向に貫通して形成されて
いる。ケーシング部材2に対するカップ状部材14の取
り付けはネジ込みにより着脱可能なようになされてお
り、カップ状部材14の上端縁とケーシング部材2との
間にはシール部材16が介在せしめられている。
【0019】ケーシング部材2の下部には、流体流通路
の第1部分垂直部3aに連なるようにして、管状部材2
0がねじ込みにより着脱可能に又は圧入により取り付け
られている。該管状部材20は、フィルター12の中央
開口内へと下向きに延出している。この管状部材20の
中空部は上記流体流通路第1部分の一部を形成してい
る。管状部材20の外径はフィルター保持体12aの内
径よりわずかに小さく、従って管状部材20がフィルタ
ー12の保持体12bの上部における小孔13を閉塞し
ている。
【0020】フィルター保持体12aの下フランジ部は
カップ状部材14の底面に当接している。かくして、ス
トレーナ10にはフィルター12を通るようにして流体
流通路の第2部分22が形成されている。即ち、該第2
部分22は、ストレーナ10内のフィルター12の外側
に位置する外周部22aと該フィルター12の内側の中
央開口部22bとを有しており、外周部22aからフィ
ルター12を経て中央開口部22bへと流体を流通させ
ることができる。
【0021】一方、ケーシング部材2には、流体流通路
内での流体の流通方向に関して第2部分22より上流側
となる第3部分24が形成されている。第3部分24
は、第2部分外周部22aと連通している。また、ケー
シング部材2には、流体流通路の第3部分24に連なる
開口を塞ぐようにしてオネジ26がネジ込みにより着脱
可能に取り付けられている。
【0022】ケーシング部材2には、流体流通路の第3
部分24に連なる流体流入開口30が形成されており、
ここには流体供給源側配管が接続される。また、ケーシ
ング部材2には、流体流通路の第1部分水平部3bに連
なる流体流出開口32が形成されており、ここには流体
需要側配管が接続される。
【0023】図3は流量検知ユニット4の断面図であ
る。流量検知ユニット4において、流量検知部42が熱
伝達部材たるフィンプレート44の表面に熱伝導性良好
な接合材46により接合され、流量検知部42の電極パ
ッドと電極端子48とがボンディングワイヤ50により
接続されており、流量検知部42及びボンディングワイ
ヤ50並びにフィンプレート44の一部及び電極端子4
8の一部が合成樹脂製ハウジング52内に収容されてい
る。流量検知部42は、例えばシリコンやアルミナなど
からなる厚さ0.4mm程度で2mm角程度の矩形基板
上に、薄膜感温体及び薄膜発熱体を互いに絶縁して形成
したチップ状のものからなる。
【0024】尚、流体温度検知ユニット6は、上記流量
検知ユニット4における流量検知部42の代わりに流体
温度検知部を用いたものに相当する。流体温度検知ユニ
ット6において、流量検知ユニット4のものと対応する
部材は、同一の符号に「’」を付して示す。流体温度検
知部は、流量検知部42から薄膜発熱体を除去したと同
様な構成を持つ。
【0025】流量検知ユニット4及び流体温度検知ユニ
ット6のハウジング52,52’から突出せるフィンプ
レート44,44’の端部は、ケーシング部材2の流体
流通路第1部分3内に延出している。フィンプレート4
4,44’は、ほぼ円形の断面を持つ流体流通路第1部
分3内において、その断面内の中央を通って延在してい
る。フィンプレート44,44’は、流体流通路第1部
分3内における流体の流通方向に沿って配置されている
ので、流体流通に大きな影響を与えることなしに、流量
検知部42及び流体温度検知部42’と流体との間で良
好に熱を伝達することが可能である。
【0026】図4は本実施形態の熱式流量計の流量検出
系を示す模式図である。定電圧回路102からブリッジ
回路(検知回路)104に直流電圧が供給される。ブリ
ッジ回路104は、流量検知ユニット4の流量検知用薄
膜感温体104−1と流体温度検知ユニット6の温度補
償用薄膜感温体104−2と可変抵抗体104−3,1
04−4とを含んでなる。ブリッジ回路104のa,b
点の電位Va,Vbが差動増幅回路106へと入力さ
れ、該差動増幅回路106の出力が積分回路108に入
力される。
【0027】一方、供給電源からの直流電圧は、上記流
量検知ユニット4の薄膜発熱体112へ供給される電流
を制御するためのトランジスタ110を介して、薄膜発
熱体112へと供給される。即ち、流量検知部42にお
いて、薄膜発熱体112の発熱に基づき、フィンプレー
ト44を介して被検知流体による吸熱の影響を受けて、
薄膜感温体104−1による感温が実行される。そし
て、該感温の結果として、図4に示すブリッジ回路10
4のa,b点の電位Va,Vbの差が得られる。
【0028】(Va−Vb)の値は、流体の流量に応じ
て流量検知用感温体104−1の温度が変化すること
で、変化する。予めブリッジ回路104の可変抵抗体1
04−3,104−4の抵抗値を適宜設定することで、
基準となる所望の流体流量の場合において(Va−V
b)の値を零とすることができる。この基準流量では、
積分回路108の出力が一定(基準流量に対応する値)
となり、トランジスタ110の抵抗値も一定となる。そ
の場合には、薄膜発熱体112に印加される分圧も一定
となり、この時のP点の電圧が上記基準流量を示すもの
となる。
【0029】流体流量が増減すると、積分回路46の出
力は(Va−Vb)の値に応じて極性(流量検知用感温
体104−1の抵抗−温度特性の正負により異なる)及
び大きさが変化し、これに応じて積分回路108の出力
が変化する。
【0030】流体流量が増加した場合には、流量検知用
感温体104−1の温度が低下するので、薄膜発熱体1
12の発熱量を増加させる(即ち電力を増加させる)よ
う、積分回路108からはトランジスタ110のベース
に対して、トランジスタ110の抵抗値を減少させるよ
うな制御入力がなされる。
【0031】他方、流体流量が減少した場合には、流量
検知用感温体104−1の温度が上昇するので、薄膜発
熱体112の発熱量を減少させる(即ち電力を減少させ
る)よう、積分回路108からはトランジスタ110の
ベースに対して、トランジスタ110の抵抗値を増加さ
せるような制御入力がなされる。
【0032】以上のようにして、流体流量の変化に関わ
らず、常に流量検知用感温体104−1により検知され
る温度が目標値となるように、薄膜発熱体112の発熱
がフィードバック制御される。そして、その際に薄膜発
熱体112に印加される電圧(P点の電圧)は流体流量
に対応しているので、それを流量出力として取り出す。
【0033】この流量出力は、適宜、A/Dコンバータ
によりA/D変換された上で、図5に示されているよう
に、CPU120により積算などの演算処理がなされ、
表示部122により流量に関する表示がなされる。尚、
CPU120からの指令により、瞬時流量及び積算流量
を適宜メモリに記憶させるようにすることができ、更
に、電話回線その他のネットワークからなる通信回線を
介して外部へと伝送させるようにすることができる。
【0034】本実施形態においては、流量計に灯油燃焼
機器などの液体需要機器124の運転状況特に液体吸引
ポンプの駆動状況の信号を入力させておき、該液体吸引
ポンプの駆動がなされている場合に流量検知及び気体混
入検知を行うようにすることができる。そして、該吸引
ポンプの駆動が継続的になされているにもかかわらず、
流量出力が急激に変化した場合には、液体切れが発生し
たものとして、表示部122に警告表示をしたり、更に
は警報音を発したり、液体需要機器124の吸引ポンプ
を停止させるための信号を発したりすることができる。
【0035】このような液体切れの検知のためには、上
記管状部材20のフィルターに対応する部分の流体流通
路の内径及び長さが特定の範囲内にあることが極めて望
ましい。この点につき、図6を参照して説明する。図6
に示されているように、流体流通路の第1部分垂直部3
aの流量検知ユニットのフィンプレート44に対応する
部分の内径をD1 とし、管状部材20のフィルター濾材
12bに対応する部分の第1部分内径をD2 とした場合
に、D1 ≦D2 であることが好ましい。これは、D2
1 より小さいと液体切れの際にフィルター濾材12b
で形成される泡が膜状を維持したまま流量検知ユニット
の方へと移行しやすくなり、D1 ≦D2とすることで泡
が上昇しにくくなり膜の解消の可能性が高くなるからで
ある。また、管状部材20のフィルター濾材12bに対
応する部分の長さをL1 とし、フィルター濾材12bの
高さ(上下方向長さ)をL2 とした場合に、L1 ≧(1
/3)L2 であることが好ましい。これは、L1 が(1
/3)L2 より小さいと液体切れの際に形成される泡が
膜状を維持したまま流量検知ユニットに到達しやすくな
り、L1 ≧(1/3)L2 とすることで泡の上昇過程で
の膜の解消の可能性が高くなるからである。もちろん、
1 はL2 より小さい。
【0036】図7〜図11は、上記D1 ,D2 ,L1
2 の値の組み合わせを変更した場合に得られた流量出
力値を示すグラフであり、下流側からの定常的吸引によ
り灯油をほぼ定常的に流通させ、ある時点で故意に灯油
切れを発生させた時の流量出力値の変化を示すものであ
る。尚、いずれの場合もL2 =25mmである。灯油流
通は流量出力が約1.3Vとなるように実施され、灯油
切れは流量出力1.0V以下となる状態が約2秒以上継
続することで検知した。
【0037】図7は、D1 =4mm,L1 =0mmの場
合(比較例)であり、灯油切れが検知されるまでに10
秒近くを要した。
【0038】図8は、D1 =4mm,D2 =4mm,L
1 =5mmの場合(比較例)であり、灯油切れが検知さ
れるまでに6秒程度を要した。
【0039】図9は、D1 =4mm,D2 =4mm,L
1 =10mmの場合であり、灯油切れは直ちに2秒で検
知された。
【0040】図10は、D1 =4mm,D2 =4mm,
1 =20mmの場合であり、灯油切れは直ちに2秒で
検知された。
【0041】図11は、D1 =4mm,D2 =6mm,
1 =10mmの場合であり、灯油切れは直ちに2秒で
検知された。この場合には、特に、灯油切れの検知を流
量出力0.5V以下となる状態が約2秒以上継続するこ
とで検知することも可能である。このように、特に
(1.3)D1 ≦D2 且つL1 ≧(1/3)L2 とする
ことで、極めて安定した液体切れ検知が可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
流体流通路の第1部分の一部を形成しフィルターの中央
開口内へと下向きに延出せる管状部をケーシング部材に
設け、この管状部のフィルターに対応する部分の内径を
流量検知ユニットに対応する部分における流体流通路の
内径と同等以上とし、且つ管状部をフィルターの高さの
1/3以上の長さにわたってフィルターの中央開口内へ
と延出させたことにより、液体切れの検知を迅速且つ的
確に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量計の一実施形態を示す模式的断面
図である。
【図2】図1の実施形態の一部分解断面図である。
【図3】流量検知ユニットの断面図である。
【図4】本発明の流量計の実施形態の流量検出系を示す
模式図である。
【図5】本発明の流量計の実施形態の構成の一部を示す
模式図である。
【図6】本発明の流量計の実施形態における管状部材の
寸法を説明するための模式図である。
【図7】流量出力値を示すグラフである。
【図8】流量出力値を示すグラフである。
【図9】流量出力値を示すグラフである。
【図10】流量出力値を示すグラフである。
【図11】流量出力値を示すグラフである。
【符号の説明】
2 ケーシング部材 3 流体流通路の第1部分 3a 第1部分の垂直部 3b 第1部分の水平部 4 流量検知ユニット 6 流体温度検知ユニット 10 ストレーナ 12 筒形フィルター 12a 保持体 12b 濾材 13 小孔 14 カップ状部材 16 シール部材 20 管状部材 22 流体流通路の第2部分 22a 第2部分の外周部 22b 第2部分の中央開口部 24 流体流通路の第3部分 26 オネジ 30 流体流入開口 32 流体流出開口 42 流量検知部 44,44’ フィンプレート 46 接合材 48,48’ 電極端子 50 ボンディングワイヤ 52,52’ ハウジング 102 定電圧回路 104 ブリッジ回路 104−1 流量検知用薄膜感温体 104−2 温度補償用薄膜感温体 104−3,104−4 可変抵抗体 106 差動増幅回路 108 積分回路 110 トランジスタ 112 薄膜発熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 淳 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2F030 CA10 CC03 CE02 CE21 CF02 CF07 CF11 2F035 EA04 EA08 EA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体流通路の第1部分が形成されている
    ケーシング部材、該ケーシング部材に取り付けられてお
    り前記流体流通路内の流体との熱の授受により前記流体
    の前記流体流通路内での流通に対応して電気的特性値が
    変化する流量検知ユニット、及び、前記ケーシング部材
    の下部に取り付けられたストレーナを備えており、 該ストレーナは前記流体を濾過するための上下方向を向
    いた筒形のフィルターを備えており、前記ストレーナに
    は前記フィルターを通るようにして前記流体流通路の第
    2部分が形成されており、前記フィルターは前記流量検
    知ユニットより低い位置であって前記流体流通路内での
    流体の流通方向に関して前記流量検知ユニットより上流
    の位置に配置されており、 前記ケーシング部材には前記流体流通路の第1部分の一
    部を形成し前記フィルターの中央開口内へと下向きに延
    出せる管状部が設けられており、該管状部の前記フィル
    ターに対応する部分の内径は前記流量検知ユニットに対
    応する部分における前記流体流通路の内径と同等以上で
    あり、且つ前記管状部は前記フィルターの高さの1/3
    以上の長さの部分が前記フィルターの中央開口内へと延
    出していることを特徴とするストレーナ付き熱式流量
    計。
  2. 【請求項2】 前記管状部の前記フィルターに対応する
    部分の内径は前記流量検知ユニットに対応する部分にお
    ける前記流体流通路の内径の1.3倍以上であることを
    特徴とする、請求項1に記載の熱式流量計。
  3. 【請求項3】 前記管状部は前記ケーシング部材の下部
    に着脱可能に取り付けられた管状部材により構成されて
    いることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載
    の熱式流量計。
  4. 【請求項4】 前記ストレーナは前記ケーシング部材の
    下部に着脱可能に取り付けられ前記フィルターを覆い且
    つ前記流体流通路の第2部分を形成するカップ状部材を
    有するものであることを特徴とする、請求項1〜3のい
    ずれかに記載の熱式流量計。
  5. 【請求項5】 前記ケーシング部材には、前記流体流通
    路内での流体の流通方向に関して前記第2部分より上流
    側の第3部分が形成されており、前記ケーシング部材に
    は前記流体流通路の第3部分及び第1部分にそれぞれ連
    なる流体入口及び流体出口が形成されており、前記流体
    入口から供給される流体を前記フィルターにより濾過
    し、前記管状部内及び前記流量検知ユニットの位置を経
    て流通させ、前記流体出口から排出するようにしてなる
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の熱
    式流量計。
  6. 【請求項6】 前記流量検知ユニットは発熱体と流量検
    知用感温体と前記流体流通路内へと延出せる流量検知用
    熱伝達部材とを互いに熱伝達可能なように配置してなる
    ものであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか
    に記載の熱式流量計。
  7. 【請求項7】 前記流体流通路内の流体との熱の授受に
    より前記流体の温度に対応して電気的特性値が変化する
    流体温度検知ユニットを備えており、該流体温度検知ユ
    ニットは前記ケーシング部材に取り付けられており、前
    記流体の流量の検知を前記流体温度検知ユニットの電気
    的特性値にも基づいて行うようにしてなることを特徴と
    する、請求項1〜6のいずれかに記載の熱式流量計。
  8. 【請求項8】 前記流体温度検知ユニットは流体温度検
    知用感温体と前記流体流通路内へと延出せる流体温度検
    知用熱伝達部材とを互いに熱伝達可能なように配置して
    なるものであることを特徴とする、請求項7に記載の熱
    式流量計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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