JP2001012982A - 流量センサー及び温度センサー - Google Patents

流量センサー及び温度センサー

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JP2001012982A
JP2001012982A JP11183322A JP18332299A JP2001012982A JP 2001012982 A JP2001012982 A JP 2001012982A JP 11183322 A JP11183322 A JP 11183322A JP 18332299 A JP18332299 A JP 18332299A JP 2001012982 A JP2001012982 A JP 2001012982A
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sensor
flow
temperature
resin housing
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JP11183322A
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Inventor
Shinichi Inoue
眞一 井上
Kiyoshi Yamagishi
喜代志 山岸
Atsushi Koike
淳 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体の比熱が小さい場合や、流量が少ない場
合等であっても、流体の温度の変化の影響を受けずに、
流量を高精度に測定できる流量センサーを提供する。 【解決手段】 絶縁体を挟んで発熱体と感温体とを積層
して形成された流量検知部2と、この流量検知部2に一
端が接合したフィンプレート3と、流量検知部2と電気
的に接続された複数の出力端子4とを有し、樹脂ハウジ
ング5内に流量検知部2が収納され、当該樹脂ハウジン
グ5の外部にフィンプレート3と出力端子4の端部が突
出されてなる流量センサー1において、前記樹脂ハウジ
ング5の外周面に、断熱用の空隙を形成するための切欠
部が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管内を流れる気
体、液体等の流体の流量を検知する流量センサー、及び
流体の温度を検知して流量センサーの流量検知値を補正
する温度センサーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種流体、特に液体の流量(また
は流速)を測定する流量センサー(または流速センサ
ー)としては、種々の形式のものが使用されているが、
低価格化が容易であるという理由から、いわゆる熱式
(特に傍熱型)の流量センサーが幅広く使用されてい
る。
【0003】その中でも、熱応答性に優れ、測定精度が
高く、小型かつ安価な傍熱型流量センサーとして、特開
平8−146026号公報に開示される薄膜素子を用い
た傍熱型流量センサーが知られている。この流量センサ
ー101は、図15に示すように、薄膜技術を利用して
基板102上に薄膜発熱体103と薄膜感温体104と
を絶縁層105を介して積層したものであり、図16に
示すように、配管106の適宜位置に設置されて使用さ
れる。
【0004】この流量センサー101では、発熱体10
3に通電することにより感温体104を加熱し、感温体
104の電気抵抗値の変化を検出する。ここで、流量セ
ンサー101は配管106に設置されているため、発熱
体103の発熱量の一部は基板102を介して配管内を
流れる流体中へと放散され、感温体104に伝達される
熱量はこの放散熱量を差し引いたものとなる。そして、
この放散熱量は流体の流量に対応して変化するから、供
給される熱量により変化する感温体104の電気抵抗値
の変化を検出することによって、配管106内を流れる
流体の流量を測定できるということになる。
【0005】また、前記放散熱量は流体の温度によって
も変化するから、図16に示すように、配管106の適
宜位置に温度センサー107を設置し、感温体104の
電気抵抗値の変化を検出する流量検出回路中に温度補償
回路を付加して、流体の温度による流量測定値の誤差を
できるだけ少なくすることも行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の流量セ
ンサー101は、金属製配管106に直接設置されてお
り、しかも、その金属製配管106は外気に露出してい
た。よって、熱伝導性が高い金属製配管106を介して
流体の保有する熱量が外気へと放散され、または、外気
から流体へと熱量が供給され易く、流量センサー101
の測定精度を低下させる要因となった。特に、流体の流
量が少ない場合には、測定精度に与える影響が大きく、
流体の温度と外気の温度との差が大きい場合や、流体の
比熱が小さい場合にあっては、さらにその影響は顕著で
あった。
【0007】また、流体が比較的粘度の高い粘性流体で
ある場合には、配管106の横断面における流速は管壁
近傍部と中央部とで大きく異なり、その流速ベクトルは
中央部に極値を有する略放物線状を呈するようになる。
よって、従来のように、管壁に基板102又はそれに接
続されたケーシング108を設置し、管壁近傍部のみの
流速を測定するのでは、中央部の流速が考慮されないた
め、流量の測定精度は低いものとならざるを得なかっ
た。なお、常温において粘度が低い流体も温度が低下す
るにつれて粘度は上昇するため、上記のような問題を無
視することはできない。特に、流量が少ない場合には、
粘度の影響は一層顕著であった。
【0008】さらに、流量センサー101は、地理的条
件、屋内外の別等の種々の異なった環境下で使用され、
特に屋外では、季節的条件、昼夜の別等の要因も加わる
ため、外部環境による温度変化も考慮しなければならな
い。しかし、従来の流量センサー101は、このような
外部温度環境の影響を受け易い構造であったため、流量
の測定値に誤差が大きく、幅広い外部温度環境下で精度
良く流量を検知することができる流量センサーが望まれ
ていたのである。
【0009】そこで、本発明者等は、かかる従来におけ
る問題点を解消すべく、図17に示すように、基板20
2上に薄膜発熱体と薄膜感温体を絶縁層を介して積層し
た流量検知部206を、L字型に折曲したフィンプレー
ト207の水平板部207a上に載置した流量センサー
201を開発した。
【0010】そして、ケーシング208内において、フ
ィンプレート207の垂直板部207bと流通管209
の開口部との間にガラス210を充填して密封し、流量
検知部206とフィンプレート207の水平板部207
a全体を合成樹脂211により被覆し、密封するととも
に固定した。なお、ケーシング208の上部は、蓋21
2で封止した。この流量センサー201によって、外気
への熱量放散又は供給、管路横断面における流速変化、
外部温度環境の影響等に起因する流量の測定精度の低下
という問題は大幅に改善された。
【0011】しかし、上記流量センサー201において
は、流量検知部206と合成樹脂211とが直接接触し
ているため、感温体の保有する熱量が合成樹脂211へ
と流出し又は流入される。また、流量検知部206は、
熱伝導性が良好な銀ペースト等の接合材213によって
フィンプレート207の水平板部207aに接合されて
いるため、フィンプレート207を伝達する熱量が接合
材213を介して合成樹脂211へと流出し又は流入さ
れる。よって、流体の比熱が小さい場合や、流量が少な
い場合等にあっては、流量センサー201の感度を低下
させるおそれがある。
【0012】一方、フィンプレート207の垂直板部2
07bと流通管209の開口部との間はガラス210に
より熱伝達を遮断しているが、ガラス210を充填して
密封しているため、流体の流動に伴いフィンプレートが
微小振動する等して、密封状態が不完全となると、フィ
ンプレート207を伝達する熱量が熱伝達性の良好な金
属製流通管209を介してケーシング208へと流出し
又は流入される。よって、同様に、流体の比熱が小さい
場合、流量が少ない場合等にあっては、流量センサー2
01の感度を低下させるおそれがある。
【0013】本発明は、かかる問題点をも解消し、本発
明者等が開発した流量センサーをさらに改良し、高精度
化するものであって、流量センサー各部とケーシング及
び外部との間で極力熱量が流出入しないようにして、流
体の比熱が小さい場合、流量が少ない場合等にあって
も、流量を高精度で測定できる流量センサーを提供する
ことを目的とする。
【0014】また、本発明は、上記流量センサーと略同
様の構造を有する温度センサーであって、温度センサー
各部とケーシング及び外部との間で極力熱量が流出入し
ないようにして、流体の温度を高精度で測定できる温度
センサーを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の流量センサーは、絶縁体を挟んで発熱体と
感温体とを積層して形成された流量検知部と、この流量
検知部に一端が接合したフィンプレートと、流量検知部
と電気的に接続した複数の出力端子とを有し、樹脂ハウ
ジング内に流量検知部が収納され、当該樹脂ハウジング
の外部にフィンプレートと出力端子の端部が突出されて
なるものであって、前記樹脂ハウジングの外周面に、断
熱用の空隙を形成するための切欠部が設けられているこ
とを特徴としている。
【0016】また、本発明の温度センサーは、絶縁体と
感温体を積層して形成された温度検知部と、この温度検
知部に一端が接合したフィンプレートと、温度検知部と
電気的に接続した複数の出力端子とを有し、樹脂ハウジ
ング内に温度検知部が収納され、当該樹脂ハウジングの
外部にフィンプレートと出力端子の端部が突出されてな
るものであって、前記樹脂ハウジングの外周面に、断熱
用の空隙を形成するための切欠部が設けられていること
を特徴としている。
【0017】上記構成の流量センサー及び温度センサー
にあっては、上記複数の出力端子が、一列に並置され、
かつ、該列の一端から他端に向かって、当該出力端子の
ハウジング外部への突出長さが順次漸増(漸減)するよ
うに構成されたものであることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の流量センサー及び
温度センサーの好適な実施形態について図面を参照して
説明する。
【0019】図1は、本発明の流量センサー(または温
度センサー)の一例の斜視図である。流量センサー1
(または温度センサー)は、樹脂ハウジング2内に流量
検知部(または温度検知部)を有し、この流量検知部
(または温度検知部)と接続したフィンプレート3及び
出力端子4が、樹脂ハウジング2の外部に突出してい
る。図1 の流量センサー(または温度センサー)の正面
図等を図2及び図3に示す。図2中、(A)は平面図、
(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は背面図、
(E)は底面図である。図3中、(A)は、センサーを
流体の流通方向に切断した縦断面図であり、(B)は、
センサーを流体の流通方向と垂直な方向に切断した縦断
面図である。以下、図1〜図3については、流量センサ
ーと温度センサーとで共通するので、流量センサーに関
してのみ説明する。
【0020】図2の(C)に示すように、流量センサー
1は、出力端子4が突出する第一大径部5と、第一大径
部5と間隔を置いて下方に位置する第二大径部6とを有
し、第一大径部5と第二大径部6の間には、断熱用の空
隙を形成するための切欠部7が形成されている。第一大
径部5の上表面の形状は、図2の(A)に示されるよう
に、直線状に並置されて突出する複数の出力端子4の列
を境に、片側が半円状であり、他の片側が台形状であ
る。この台形状の部分は、流量センサーに鍔状の凸部を
与えており、この凸部に合致するように穿設されたケー
シングの凹部に係止されることによって、流量センサー
を位置決めする役割をもつ。
【0021】第二大径部6は、凸部8と、切欠部7とと
もに断熱用の空隙を形成するための切欠部9(図2の
(E)参照)を有し、この切欠部9は、前記切欠部7と
連なっている。このように切欠部7及び切欠部9を設け
ることによって、流量センサー1をケーシングのセンサ
ー挿入孔内に嵌装した際、流量センサー1の樹脂ハウジ
ング2とケーシングとの接触面積が小さくなり、かつ、
断熱用の空隙が生じるため、樹脂ハウジング2とケーシ
ングの間の熱量の流入出が極力抑えられ、流量の測定を
高精度で行なうことができる。なお、流量センサーと、
その周囲のケーシングとの間に生じる断熱用の空隙に
は、結露防止のために乾燥空気、より好ましくは窒素ガ
スあるいはアルゴンガス等を充填することが望ましい。
【0022】流量センサー1は、第一大径部5と、第二
大径部6の凸部8とによって、ケーシング内でぐらつく
ことなく位置決めされる。第二大径部6の凸部8の数
は、図2の(E)では4つとなっているが、流量センサ
ー1の位置決めに支障がなければ、いくつでもよい。例
えば、凸部8の数を3つとする場合には、これらの凸部
を等間隔(120度)で第二大径部に設ければよい。
【0023】流量センサー1の第一大径部5の上面に
は、センサー押圧板を載置するときの接触部分を少なく
して、熱の流出入を抑えるため、及び、当該樹脂ハウジ
ング2の成形の際に溶融樹脂の流れを良くするため、中
心から縁部に向かって、水平面に対して角度αだけ下方
に傾斜がつけられている。第二大径部6に連なる円柱部
10の下面にも、成形時の溶融樹脂の流れを良くするた
めに、中心から縁部に向かって、水平面に対して角度β
だけ上方に傾斜がつけられている。さらに、第一大径部
5の下面、及び第二大径部6の上面にも、同様の理由及
び周囲のケーシングとの接触面積を小さくするために、
中心から縁部に向かって、水平面に対して各々、上方及
び下方に傾斜がつけられている。第一大径部5及び第二
大径部6の外周面上には、流量センサー1を固定するた
めに、周囲のケーシングに設けられる突起部と係合する
ための丸孔11が形成されている。
【0024】フィンプレート3は、流体の流通を阻害し
ないような向きで、流通管の内方に突出させて設置され
る。フィンプレート3には、図2の(B)に示されるよ
うに、下端部に凸部が形成されている。凸部を設けるこ
とによって、流体の流れの乱れを抑制することができ
る。フィンプレート3は、銅、ジュラルミン、銅−タン
グステン合金等の熱伝導性の良好な材料からなる厚さ2
00μm、幅2mm程度の矩形薄板からなる。フィンプ
レート3は、銀ペースト等の接合材を介して、流量検知
部12(図3参照)と固着される。
【0025】樹脂ハウジング2は、耐薬品性や耐油性の
高い硬質樹脂、より好ましくは熱伝導性の低い樹脂、例
えばエポキシ樹脂やポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等を用いて
形成される。
【0026】出力端子4は、銅等の導電性の良好な材料
からなる厚さ200μm程度の線状薄板である。出力端
子4は、ボンディングワイヤ13(図3参照)によって
流量検知部12と接続される。出力端子4は、樹脂ハウ
ジング2の外部に、直線状に一列に並置されて突出し、
かつ、前記直線状の列の一端から他端に向かって、樹脂
ハウジング2からの突出長さが漸増(漸減)している。
このため、流量センサー1を上から押えるセンサー押圧
板や、出力端子4と接続されて回路を形成する流量検出
回路基板の装着を、容易に行なうことができ、また、こ
れらセンサー押圧板や流量検出回路基板の装着の際に流
量センサー1を痛めるおそれも小さくなる。
【0027】樹脂ハウジング2の外部に突出する側とは
反対側の、樹脂ハウジング内に位置する出力端子4の一
端は、出力端子4相互が近接するように、流量センサー
1の中心部に集まっている。これによって、ボンディン
グワイヤ13を出力端子4と流量検知部12に接続させ
る作業が、容易になる。
【0028】流量検知部12は、図4に示すように、シ
リコン、アルミナ等からなる厚さ400μm、幅2mm
程度の矩形板よりなる基板20上に順次、感温抵抗体2
1、層間絶縁層22、発熱体23及び発熱体電極24,
25、保護膜26を積層、形成したものである。ボンデ
ィングパッド27は、ボンディングワイヤ13と接続す
る感温抵抗体21の端縁部及び発熱体電極24,25を
被覆するためのものである。
【0029】感温抵抗体21は、膜厚0.5〜1μm程
度で所望形状、例えば蛇行状にパターニングした、白金
(Pt)等の温度係数が大きく安定な金属抵抗膜、又は
酸化マンガン系のNTCサーミスターからなる。層間絶
縁層22及び保護膜26は、膜厚1μm程度のSiO2
からなる。
【0030】発熱体23は、膜厚1μm程度で所望形状
にパターニングした抵抗体、例えば、ニッケル(N
i)、Ni−Cr、Pt、より好ましくはTa−SiO
2 、Nb−SiO2 等のサーメット材料からなる。発熱
体電極24,25は、膜厚1μm程度のNi、あるいは
これに膜厚0.5μm程度の金(Au)を積層してな
る。ボンディングパッド27は、縦横0.2×0.15
mm、厚み0.1μm程度の薄膜の金(Au)又は白金
(Pt)からなる。
【0031】本発明の温度センサーは、流量検知部12
の代わりに温度検知部を設ける他は、流量センサーと同
様な構造を有する。図5に示すように、温度センサーの
温度検知部28は、基板20上に感温抵抗体21、保護
膜26を積層して形成される。ボンディングパッド27
は、ボンディングワイヤ13と接続する感温抵抗体21
の端縁部を被覆するためのものである。基板20等の材
質等は、前記流量センサーの流量検知部12の構成部材
と同様である。
【0032】本発明の流量センサー1及び温度センサー
30は、例えば、図6及び図8に示すようなストレーナ
ー一体型流量計31の中に嵌装され、図7及び図9に示
す状態で使用される。ここで、図6は、ストレーナー一
体型流量計を分解した状態の縦断面図である。図7は、
図6に示すストレーナー一体型流量計を組み立てて、流
量センサーを嵌装して組み立てた状態を示す縦断面図で
ある。図8は、図6に示すストレーナー一体型流量計の
流量計部の一部破断面を含む平面図(A)、及び右側面
図(B)である。図9は、図8において流量センサーを
嵌装した状態を示す図である。
【0033】図6〜図9に示すように、ストレーナー一
体型流量計31は、ケーシング32を共有させて、スト
レーナ部33と流量計部34とを一体化させたものであ
る。ケーシング32は、アルミニウム、亜鉛、錫合金等
を鋳造(ダイキャスト)したものであり、その両端部に
は、外部配管と接続するための接続部35,36を形成
し、内部には流入側流通路37、流出側流通路38を形
成してある。ストレーナ部33は、前記ケーシング32
の下半部、濾過部材39、濾過部材挿入筒体40よりな
る。
【0034】ケーシング32の下半部には、下方に若干
膨出させた筒体取付部41を形成してあり、その筒体取
付部41の内側に取付凹部42を穿設してある。そし
て、取付凹部42の中央部に嵌合突出部43を突設する
とともに、内周面に雌ネジ部44を螺刻してある。取付
凹部42の上壁面には、前記流入側流通路37の垂直部
37aが開口し、嵌合突出部43の下端面には、前記流
出側流通路38の垂直部38aが開口している。また、
流出側流通路38の垂直部38aには、上方に排気孔4
5を接続してあり、この排気孔45には雌ネジ部45a
を螺刻し、雌ネジ部45aには封止部材46を締着して
ある。
【0035】濾過部材39は、保持体47と濾過材48
よりなる。保持体47は、アルミニウム、亜鉛、錫合金
等を鋳造(ダイキャスト)したものであり、両端の鍔状
部49,49を連結部50で連結し、中央部に貫通孔5
1を形成してある。また、連結部50には小径の連通孔
52を多数形成してある。濾過材48は、ガラス繊維、
プラスチック繊維等よりなる不織布であって、保持体4
7の連結部50の外周面に装着してある。
【0036】濾過部材挿入筒体40は、アルミニウム、
亜鉛、錫合金等を鋳造(ダイキャスト)したものであ
り、上端部の外周面に雄ネジ部53を螺刻してある。そ
して、濾過部材挿入筒体40の底面中央部に濾過部材3
9を載置し、濾過部材挿入筒体40の雄ネジ部53を前
記取付凹部42の雌ネジ部44に螺合させ、濾過部材挿
入筒体40の上端面を薄板円環状のシール材54を介し
て取付凹部42の上壁面に当接した時、濾過部材39の
貫通孔51の上端開口が嵌合突出部43によって閉鎖さ
れるようになっている。
【0037】濾過部材挿入筒体40の底面中央部に濾過
部材39を載置し、濾過部材挿入筒体40の雄ネジ部5
3を取付凹部42の雌ネジ部44に螺合させ、濾過部材
39を装着する。そして、流通路内に灯油を流動させ、
流通路内に空気が残存していないことを確認した上で、
排気孔45に封止部材46を締着する。
【0038】灯油がケーシング32の流入側流通路37
を流動して垂直部37aの開口から濾過部材挿入筒体4
0内に流入すると、灯油は濾過部材39の外周に沿って
流下し、濾過部材挿入筒体40の底面に滞留していく。
そして、濾過材48を通過する間に塵、埃等の異物を除
去され、保持体47の連通孔52を通過して貫通孔51
に流入し、流出側流通路38の垂直部38aの開口から
流出側流通路38へと流動し、流量計部34へと流動し
ていく。
【0039】流動計部34は、前記ケーシング32の上
半部、蓋体53、流量センサー1、温度センサー30、
表示部54(図10参照)、操作部55、流量検出回路
基板56からなる。ケーシング32の右半部には、セン
サー装着部57を形成してあり、センサー装着部57に
はセンサー挿入空間58を画成し、センサー挿入空間5
8から前記流出側流通路38の垂直部38aに向かって
センサー挿入孔59,60を穿設してある。また、流出
側流通路38の垂直部38aの前記センサー挿入孔5
9,60に対応する位置に開口部61,62を形成して
ある。
【0040】蓋体53は、アルミニウム、亜鉛、錫合金
等を鋳造(ダイキャスト)したものであり、センサー装
着部57の右端部に着脱自在となっている。流量センサ
ーの製造方法としては、種々の方法を採用することがで
きるが、前記フィンプレート3と出力端子4とを一体化
するようにしてもよい。
【0041】例えば、図11に示すように、プレート素
材58をエッチングして所定形状のプレート基材59を
形成した後、順次、流量検知部12を接合する部分を銀
メッキ処理し、銀ペーストを塗布して流量検知部12を
固着し、流量検知部12と出力端子4とをボンディング
ワイヤ13によって接続し、フィンプレート3に相当す
る部分をニッケルメッキする。そして、流量検知部1
1、フィンプレート3の上半部、出力端子4の下半部を
樹脂によってモールディングして樹脂ハウジング2を形
成し、流量センサー1を製造するようにしてもよい。温
度センサー30の製造方法としても、流量センサー1と
同様の方法を採用することができる。
【0042】流量センサー1では、発熱体23に通電す
ることにより感温抵抗体21を加熱し、感温抵抗体21
の電気抵抗値の変化を検出する。ここで、流量センサー
1は流出側流通路38に設置されているため、発熱体2
3の発熱量の一部は、フィンプレート3を介して流出側
流通路38内を流れる灯油中へと放逸され、感温抵抗体
21に伝達される熱量は、この放逸熱量を差し引いたも
のとなる。そして、この放逸熱量は、灯油の流量に対応
して変化するから、供給される熱量により変化する感温
抵抗体21の電気抵抗値の変化を検出することによっ
て、流出側流通路38内を流れる灯油の流量を測定でき
るということになる。
【0043】また、前記放逸熱量は灯油の温度によって
も変化するから、図7及び図9に示すように、流出側流
通路38の適宜位置に温度センサー30を設置し、感温
抵抗体21の電気抵抗値の変化を検出する流量検出回路
中に温度補償回路を付加して、灯油の温度による流量測
定値の誤差をできるだけ少なくしている。
【0044】表示部54及び操作部55は、図10に示
すように、蓋体53の上面に配設してある。表示部54
は、液晶パネルであって、流量の測定値がディジタル表
示されるようになっている。操作部55は、電源ボタン
62及び測定ボタン63よりなり、電源ボタン62を押
すことにより電源が供給され、測定ボタン63を押すこ
とにより測定が可能となる。
【0045】図6〜図9に示すように、流量センサー1
及び温度センサー30をケーシング42のセンサー挿入
空間58からセンサー挿入孔59,60に嵌挿させ、フ
ィンプレート3,3の下半部を流出側流通路38の開口
部61,62を挿通させて流出側流通路38内に位置さ
せ、フィンプレート3,3の下端を流出側流通路38の
軸線より左方まで到達させるようにしてある。なお、流
量センサー1及び温度センサー30と、センサー挿入孔
59,60との間にはOリング64,65を介在させ、
これら間隙より流体が漏洩するのを防止している。
【0046】流量センサー1及び温度センサー30を嵌
装した後、センサー挿入空間58にセンサー押圧板66
を挿入して、流量センサー1及び温度センサー30の樹
脂ハウジングの上面を押圧し、センサー押圧板66と樹
脂ハウジング2とをネジ67で固着してある。さらに、
センサー挿入空間58に流量検出回路基板56を挿入、
配置し、センサー装着部57に蓋体53を装着、固定し
て、流量計部34を構成してある。
【0047】流量検出回路基板56は、流量センサー
1、温度センサー30、表示部54、操作部55及び電
源コードと電気的に接続されており(図示せず)、全体
として、図12に示すような電気回路が構成されてい
る。まず、電源である交流100Vを直流変換回路68
により適宜電圧値の直流に変換する。得られた直流電圧
を電圧安定化回路69により安定化し、流量センサー1
の発熱体23及びブリッジ回路70に電圧を供給する。
【0048】ブリッジ回路70は、流量センサー1の感
温抵抗体21、温度センサー30の感温抵抗体21、抵
抗71及び可変抵抗72よりなり、灯油の流量に対応し
て感温抵抗体21の電気抵抗値が変化するため、ブリッ
ジ回路70のa,b点における電圧差Va−Vbも変化
する。電圧差Va−Vbは、差動増幅回路73、積分回
路74を介してV/F変換回路75に入力され、V/F
変換回路75において、入力される電圧信号に対応する
周波数のパルス信号が形成される。
【0049】V/F変換回路75の周波数は、温度補償
型水晶振動子76の発振に基づき基準周波数発生回路7
7で高精度クロックにより設定される基準周波数に基づ
いて形成される。V/F変換回路75から出力されるパ
ルス信号がトランジスタ78に入力されると、発熱体2
3に電流が流れて発熱する。また、このパルス信号はカ
ウンター79により計数され、マイコン80においてそ
の周波数に対応する流量に換算される。そして、この流
量値は表示部54にディジタル表示されるとともに、メ
モリー81内に記憶される。なお、符号82は、電池等
のバックアップ電源を示す。
【0050】
【実施例】[実施例]図1に示された形態の流量センサ
ー及び温度センサーを、前記ストレーナー一体型流量計
に嵌装させ、流体(灯油)の温度が10℃、25℃、4
0℃の各々の場合について、実測流量とサンプル出力
(流量センサーの流量出力値)の関係を調べた。その結
果、図13に示すグラフが得られた。このグラフから、
本発明の流量センサーを用いた場合、流体の温度が変化
しても、常に流量に応じた一定のサンプル出力が得られ
ることがわかる。
【0051】[比較例]外周面に切り欠きを設けない他
は前記実施例と同様な構成とした流量センサー及び温度
センサーを用いて、前記実施例と同様に、流体の温度が
10℃、25℃、40℃の各々の場合について、実測流
量とサンプル出力(流量センサーの流量出力値)の関係
を調べた。その結果、図14に示すグラフが得られた。
このグラフから、流量センサーの外周面に切り欠きを設
けないと、流体の温度によってサンプル出力が変動し、
高精度に流量を測定できないことがわかる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の流量セン
サー及び温度センサーによれば、これらのセンサー各部
からケーシング及び外部へ放逸する熱量を極力少なくす
ることができ、流体の比熱が小さい場合や、流量が少な
い場合等であっても、流体の温度の変化に影響されず
に、流量を高精度に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量センサー及び温度センサーの一例
を示す斜視図である。
【図2】本発明の流量センサー及び温度センサーの一例
の外観図である。
【図3】本発明の流量センサー及び温度センサーの一例
の断面図である。
【図4】流量センサー中の流量検出部の構成を示す分解
斜視図である。
【図5】温度センサー中の温度検出部の構成を示す分解
斜視図である。
【図6】本発明の流量センサー及び温度センサーを取り
付けるためのセンサー挿入孔を設けたストレーナー一体
型流量計を示す断面図である。
【図7】本発明の流量センサー及び温度センサーを嵌装
したストレーナー一体型流量計を示す断面図である。
【図8】流量計の流量検知部(流量センサー等を取り付
けていない場合)の一部破断部を有する平面図(A)及
び側面図(B)である。
【図9】流量計の流量検知部(流量センサー等を取り付
けた場合)の一部破断部を有する平面図(A)及び側面
図(B)である。
【図10】流量計の側面図である。
【図11】流量センサーの製造に用いるプレート素材を
示す図である。
【図12】流量計の電気回路図である。
【図13】本発明の流量センサーを用いた場合の実測流
量とサンプル出力の関係を示す図である。
【図14】本発明の範囲外の流量センサーを用いた場合
の実測流量とサンプル出力の関係を示す図である。
【図15】従来の流量センサーの流量検知部の斜視図
(A)、及び断面図(B)である。
【図16】従来の流量センサーを配管に設置した状態を
示す断面図である。
【図17】本発明者等が開発した流量センサー及び流量
検出装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 流量センサー 3 フィンプレート 4 出力端子 7,9 切欠部 12 流量検知部 28 温度検知部 31 ストレーナ一体型流量計 101 流量センサー 103 発熱体 104 感温体 107 温度センサー 201 流量センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 淳 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2F035 EA04 EA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体を挟んで発熱体と感温体とを積層
    して形成された流量検知部と、この流量検知部に一端が
    接合したフィンプレートと、流量検知部と電気的に接続
    した複数の出力端子とを有し、樹脂ハウジング内に流量
    検知部が収納され、当該樹脂ハウジングの外部にフィン
    プレートと出力端子の端部が突出されてなる流量センサ
    ーにおいて、前記樹脂ハウジングの外周面に、断熱用の
    空隙を形成するための切欠部が設けられていることを特
    徴とする流量センサー。
  2. 【請求項2】 前記複数の出力端子が、一列に並置さ
    れ、かつ、該列の一端から他端に向かって、当該出力端
    子の樹脂ハウジング外部への突出長さが順次漸増するよ
    うに構成された請求項1記載の流量センサー。
  3. 【請求項3】 絶縁体と感温体を積層して形成された温
    度検知部と、この温度検知部に一端が接合したフィンプ
    レートと、温度検知部と電気的に接続した複数の出力端
    子とを有し、樹脂ハウジング内に温度検知部が収納さ
    れ、当該樹脂ハウジングの外部にフィンプレートと出力
    端子の端部が突出されてなる温度センサーにおいて、前
    記樹脂ハウジングの外周面に、断熱用の空隙を形成する
    ための切欠部が設けられていることを特徴とする温度セ
    ンサー。
  4. 【請求項4】 前記複数の出力端子が、一列に並置さ
    れ、かつ、該列の一端から他端に向かって、当該出力端
    子の樹脂ハウジング外部への突出長さが順次漸増するよ
    うに構成された請求項3記載の温度センサー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007114143A1 (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. 薄膜センサの製造方法、薄膜センサおよび薄膜センサモジュール
JPWO2012086529A1 (ja) * 2010-12-22 2014-05-22 株式会社マーレ フィルターシステムズ キャニスタの検出装置
CN109839020A (zh) * 2017-11-28 2019-06-04 李明守 一种机械式滤波器

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CN109839020B (zh) * 2017-11-28 2022-04-15 李明守 一种机械式滤波器

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