JP2001234501A - 軌道用ボルト、軌道用ナット、軌道用締結具、軌道締結装置および緩解防止具 - Google Patents

軌道用ボルト、軌道用ナット、軌道用締結具、軌道締結装置および緩解防止具

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JP2001234501A
JP2001234501A JP2000057692A JP2000057692A JP2001234501A JP 2001234501 A JP2001234501 A JP 2001234501A JP 2000057692 A JP2000057692 A JP 2000057692A JP 2000057692 A JP2000057692 A JP 2000057692A JP 2001234501 A JP2001234501 A JP 2001234501A
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bolt
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JP2000057692A
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English (en)
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Hiromi Inoue
寛美 井上
Fujio Yamazaki
富士夫 山▲崎▼
Mitsuaki Nakamaru
光朗 中丸
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FUJI BOLT SEISAKUSHO KK
KOWA CONCRETE KK
Fuji Bolt Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
FUJI BOLT SEISAKUSHO KK
KOWA CONCRETE KK
Fuji Bolt Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 六角ボルトを用いた軌道締結装置では、一般
に市販されている工具を使用することで容易に緩解する
ことができ、保安性が低い。 【解決手段】 円錐台形状又は円盤形状に形成された頭
部12を有し、この頭部に、締結・緩解用工具を係合さ
せるための係合穴12bが形成された軌道用ボルトであ
って、上記係合穴を頭部の中心Oから放射状に延びる複
数の溝状部分12b1,12b2,12b3を有する形
状とし、かつこれら複数の溝状部分のそれぞれに対し、
他の全ての溝状部分が頭部の中心に対して非対称となる
方向に延びるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道用レールをP
C枕木、軌道スラブ又は鉄桁に締結する場合等に用いら
れる軌道用締結具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の軌道用ボルトは、一般のボルトと
同様に、六角のボルト頭部を有するものである。ここ
で、図7には、従来の軌道用ボルトを用いた軌道締結装
置を示している。
【0003】この図において、101はPC枕木であ
り、このPC枕木101には、後述する六角ボルト11
0のねじ部が締結される埋込栓106が埋設されてい
る。また、102は、枕木101の上面に軌道パッド1
03を挟んで載置された鉄道用レールである。
【0004】さらに、104は枕木101におけるレー
ル載置領域の両側に載置されたばね受け台であり、10
5は外側部分がばね受け台104上に載置されるととも
に、内側部分がレール102の下部に掛けられた主ばね
である。
【0005】六角ボルト110は、主ばね105の上方
から、この主ばね105に形成された貫通孔(図示せ
ず)を通して埋込栓106に挿入締結される。六角ボル
ト110のねじ部を埋込栓106に対して締め込むこと
により、ボルト110の頭部によって主ばね105が押
され、これによりレール102が枕木101(軌道パッ
ド103)に押し付けられるとともに、主ばね105の
反力によってレール102上を通る列車の振動による六
角ボルト110の緩みが防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように六角ボルト110を用いた軌道締結装置では、片
口スパナ等、一般に市販されている工具を使用すること
で六角ボルト110を容易に緩めることができ、撤去す
ることができる。このため、保安性が低いという欠点が
ある。
【0007】なお、六角ボルトに代えて、三角形や四角
形等の頭部形状を有するボルトを用いた場合でも、スパ
ナを使用すれば、比較的容易に撤去することが可能であ
る。
【0008】そこで、本発明は、一般的な工具では、緩
解することが困難であり、軌道の保安性を高めることが
できる軌道用締結具を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、円錐台形状又は円盤形状に
形成された頭部を有し、この頭部に、締結・緩解用工具
を係合させるための係合穴が形成された軌道用ボルトで
あって、上記係合穴を頭部の中心から放射状に延びる複
数の溝状部分を有する形状とし、かつこれら複数の溝状
部分のそれぞれに対し、他の全ての溝状部分が頭部の中
心に対して非対称となる方向に延びるようにしている。
【0010】具体的には、係合穴を、Y字形状や5方向
に延びる(正五角形の中心から各頂点に向かって延び
る)溝状部分を有する形状とする。
【0011】すなわち、頭部を円錐台形状又は円盤形状
に形成して一般的なスパナやレンチ等を係合させること
を困難とし、しかも、係合穴をプラスやマイナス形状の
一般工具を係合させることができない形状とすることに
よって、軌道の保安性を高めるようにしている。
【0012】また、本願第2の発明では、ねじ部の端部
に、締結・緩解用工具を係合させるための係合穴が形成
された軌道用ボルトであって、上記係合穴がねじ部の端
部の中心から放射状に延びる複数の溝状部分を有する形
状とし、かつこれら複数の溝状部分のそれぞれに対し、
他の全ての溝状部分がねじ部の端部の中心に対して非対
称となる方向に延びる(つまり、上記第1の発明と同様
に係合穴をY字形状等に形成する)ようにしている。
【0013】すなわち、頭部を有さず、かつ係合穴をプ
ラスやマイナス形状の一般工具を係合させることができ
ない形状とすることによって、軌道の保安性を高めるよ
うにしている。
【0014】なお、このように頭部を有さない軌道用ボ
ルトを用いる場合、円錐台形状又は円盤形状に形成され
た、本願第3の発明としての軌道用ナットを併せ用いる
ようにしてもよい。
【0015】さらに、本願第4の発明では、円錐台形状
又は円盤形状に形成されるとともに、軌道用ボルトのね
じ部に締結され、端部に、締結・緩解用工具を係合させ
るための係合穴が形成された袋状の軌道用ナットであっ
て、上記係合穴が上記端部の中心から放射状に延びる複
数の溝状部分を有する形状とし、かつこれら複数の溝状
部分のそれぞれに対し、他の全ての溝状部分が上記端部
の中心に対して非対称となる方向に延びる(つまり、上
記第1の発明と同様に係合穴をY字形状等に形成する)
ようにしている。
【0016】すなわち、いわゆる袋ナットの外形を円錐
台形状又は円盤形状として一般的なスパナやレンチ等を
係合させることを困難とし、しかも、係合穴をプラスや
マイナス形状の一般工具を係合させることができない形
状とすることによって、軌道の保安性を高めるようにし
ている。
【0017】また、本願第5の発明では、中空円錐台形
状に形成された緩解防止用キャップをボルト頭部又はナ
ットに嵌合装着させるようにしている。
【0018】また、本願第6の発明では、装着リング
と、この装着リングの外周に回転自在に取り付けられた
回転リングとから構成された緩解防止用キャップをボル
ト頭部又はナットに嵌合装着するようにしている。
【0019】これら緩解防止用キャップをボルト頭部又
はナットに装着することにより、ボルト頭部やナットが
一般的な六角形状とされていても、一般的な工具を用い
たのではこれらを緩めることを困難にすることが可能と
なる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には、本発
明の第1実施形態である軌道用ボルトを用いた軌道締結
装置を示している。この図において、1はPC枕木であ
り、このPC枕木1には、後述する軌道用ボルト10の
ねじ部11が締結される埋込栓6が埋設されている。ま
た、2は、枕木1の上面に軌道パッド3を挟んで載置さ
れた鉄道用レールである。
【0021】さらに、4は枕木1におけるレール載置領
域の両側に載置されたばね受け台であり、5は外側部分
がばね受け台4上に載置されるとともに、内側部分がレ
ール2の下部に掛けられた主ばねである。
【0022】軌道用ボルト10は、主ばね5の上方か
ら、この主ばね5に形成された貫通孔(図示せず)を通
して埋込栓6に挿入締結される。六角ボルト10のねじ
部を埋込栓6に対して締め込むことにより、ボルト10
の頭部12によって主ばね5が押され、これによりレー
ル2が枕木1(軌道パッド3)に押し付けられるととも
に、主ばね5の反力によってレール2上を通る列車の振
動によるボルト10の緩みが防止される。
【0023】ここで、軌道用ボルト10の形状につい
て、図2を用いて詳しく説明する。図2(A)に示す軌
道用ボルト10は、台形ねじが形成されたねじ部11
と、円錐台形状に形成された頭部12とを有する。この
頭部12の外周端の厚みは、3〜7mm程度、望ましく
は5mm以下とする。
【0024】そして、頭部12の頂部12aには、この
ボルトに締結・緩解力を作用させてボルトを回転させる
工具(図示せず)を係合させるための係合穴12bが形
成されている。
【0025】係合穴12bは、頂部12aの中心Oから
3方向に放射状に延びる溝状部分12b1,12b2,
12b3を有するY字形状に形成されており、各溝状部
分に対し、他の2つの溝状部分(例えば、溝状部分12
b1に対して他の2つの溝状部分12b2,12b3)
が頂部12aの中心Oに対して非対称となる方向に延び
ている。
【0026】これに対し、図2(B)に示す軌道用ボル
ト10は、Mねじが形成されたねじ部11′と、円錐台
形状に形成された頭部12とを有する。この頭部12の
外周端の厚みは、3〜7mm程度、望ましくは5mm以
下とする。
【0027】そして、頭部12の頂部12aには、この
ボルトに締結・緩解力を作用させてボルトを回転させる
工具(図示せず)を係合させるための係合穴12b′が
形成されている。係合穴12b′は、頂部12aの中心
から5方向に放射状に延びる溝状部分を有する形状に形
成されており、各溝状部分に対し、他の4つの溝状部分
が頂部12aの中心に対して非対称となる方向に延びて
いる。
【0028】これらの軌道用ボルト10を用いてレール
締結およびボルト撤去を行う場合は、上記係合穴12
b,12b′に専用の工具(Y字状又は5方向放射状の
工具)を係合させてボルト10を回転させ、ねじ部1
1,11′を埋込栓6に締め込んだり埋込栓6から緩め
取ったりすればよい。
【0029】これらのように形成された軌道用ボルト1
0を用いた場合、頭部12が外周端が薄い円錐台形状に
形成されているため、一般的なスパナやレンチでは頭部
12に回転トルクを与えることは困難である。しかも、
頭部12に形成された係合穴12b,12b′が、中心
を通るマイナス形状部分を有していないため、プラス型
の工具はもちろん、マイナス型の工具さえも係合穴12
b,12b′に係合させることはできない。
【0030】したがって、レール2を締結した状態の軌
道用ボルト10を一般的な工具を用いて緩め、撤去する
ことがきわめて困難になり、軌道の保安性を高めること
が可能となる。
【0031】なお、図2(A)に示した軌道用ボルト1
0に、図2(B)に示した係合穴12b′を形成しても
よいし、図2(B)に示した軌道用ボルト10に、図2
(A)に示した係合穴12bを形成してもよい。
【0032】また、本実施形態では、ボルト10の頭部
12を円錐台形状に形成した場合について説明したが、
頭部を円盤形状に形成してもよい。
【0033】(第2実施形態)図3には、本発明の第2
実施形態である軌道用ボルトおよび軌道用ナットを示し
ている。これら軌道用ボルトおよび軌道用ナットは、第
1実施形態の軌道用ボルト10に代えて、軌道締結装置
に使用される。
【0034】まず、図3(B)に示す軌道用ボルト20
は、台形ねじが形成され、埋込栓6に締結される主ねじ
部21と、後述する軌道用ナットが締結されるナットね
じ部23とを有して構成される。
【0035】そして、軌道用ボルト20(ナットねじ部
23)の上端部23aには、このボルトに締結・緩解力
を作用させてボルトを回転させる工具(図示せず)を係
合させるための係合穴23bが形成されている。係合穴
23bは、上端部23aの中心から3方向に放射状に延
びる溝状部分を有するY字形状に形成されており、各溝
状部分に対し、他の2つの溝状部分が上端部23aの中
心に対して非対称となる方向に延びている。
【0036】一方、図3(A)に示す軌道用ナット22
は、円錐台形状部22aと、この円錐台形状部22aか
ら下方に延び、円錐台形状部22aよりも小径の円筒形
状部22bとを有して構成される。円錐台形状部22a
の外周端の厚みは、3〜7mm程度、望ましくは5mm
以下とする。
【0037】そして、円錐台形状部22aの上端から円
筒形状部22bの下端にかけて貫通孔22cが形成され
ており、この貫通孔22cの内周面には、Mねじ22d
が形成されている。
【0038】また、図3(C)に示す軌道用ボルト20
は、主ねじ部21′からナットねじ部23にかけて全体
にMねじが形成されている。
【0039】そして、この軌道用ボルト20(ナットね
じ部23)の上端部23aにも、(B)のボルトと同様
の係合穴23bが形成されている。
【0040】これらの締結具20,22を用いてレール
締結を行う場合は、まず、上記係合穴23bに専用の工
具(Y字状の工具)を係合させてボルト20を回転さ
せ、主ねじ部21,21′を埋込栓6に締め込む。次
に、主ばね5から上方に突出したナットねじ部23に、
軌道用ナット22を締結させ、主ばね5を押さえ込む。
ボルト撤去を行う場合は、上記とは逆の手順で行う。
【0041】これら締結具を用いてレール締結を行った
場合、ナット22がその外周端が薄い円錐台形状に形成
されているため、一般的なスパナやレンチではナット2
2に回転トルクを与えることは困難である。しかも、ボ
ルト20に形成された係合穴23bにプラス型およびマ
イナス型の工具を係合させることはできない。
【0042】したがって、レール2を締結した状態の軌
道用ボルト20を一般的な工具を用いて緩め、撤去する
ことがきわめて困難になり、軌道の保安性を高めること
が可能となる。
【0043】なお、本実施形態では、ボルト20に形成
した係合穴23bをY字形状に形成した場合について説
明したが、第1実施形態の図2(B)に示したような5
方向放射形状の係合穴としてもよい。
【0044】(第3実施形態)図3には、本発明の第3
実施形態である軌道用ボルトおよび軌道用ナットを示し
ている。これら軌道用ボルトおよび軌道用ナットは、第
1実施形態の軌道用ボルト10に代えて、軌道締結装置
に使用される。
【0045】まず、図4(B)に示す軌道用ボルト20
は、第2実施形態の図3(B)に示した軌道用ボルト2
0と同じものである。なお、軌道用ボルト20を、第1
実施形態の図3(C)に示したもののように構成しても
よい。
【0046】一方、図4(A)に示す軌道用ナット32
は、円錐台形状部32aと、この円錐台形状部32aか
ら下方に延び、円錐台形状部32aよりも小径の円筒形
状部32bとを有して構成される。円錐台形状部32a
の外周端の厚みは、3〜7mm程度、望ましくは5mm
以下とする。
【0047】また、円錐台形状部32aの上端近傍から
円筒形状部32bの下端にかけて袋状の孔32cが形成
されており、この袋状孔32cの内周面には、Mねじ3
2dが形成されている。つまり、本実施形態の軌道用ナ
ット32は、いわゆる袋ナットとして形成されている。
【0048】そして、軌道用ナット30(円錐台形状部
32a)の頂部32eには、このナットに締結・緩解力
を作用させてナットを回転させる工具(図示せず)を係
合させるための係合穴32fが形成されている。係合穴
32fは、頂部32eの中心から3方向に放射状に延び
る溝状部分を有するY字形状に形成されており、各溝状
部分に対し、他の2つの溝状部分が頂部32eの中心に
対して非対称となる方向に延びている。
【0049】これらの締結具30,32を用いてレール
締結を行う場合は、まず、ボルト20の係合穴23bに
専用の工具(Y字状の工具)を係合させてボルト20を
回転させ、主ねじ部21を埋込栓6に締め込む。次に、
主ばね5から上方に突出したナットねじ部23に、軌道
用ナット32を締結させ、主ばね5を押さえ込む。ボル
ト撤去を行う場合は、上記とは逆の手順で行う。
【0050】これら締結具を用いてレール締結を行った
場合、第2実施形態と同様に、ナット32がその外周端
が薄い円錐台形状に形成されているため、一般的なスパ
ナやレンチではナット22に回転トルクを与えることは
困難である。しかも、ボルト20に形成された係合穴2
3bにプラス型およびマイナス型の工具を係合させるこ
とはできない。
【0051】したがって、レール2を締結した状態の軌
道用ボルト20を一般的な工具を用いて緩め、撤去する
ことがきわめて困難になり、軌道の保安性を高めること
が可能となる。
【0052】なお、本実施形態では、軌道用ボルト20
およびナット32に形成した係合穴23b,32fをY
字形状に形成した場合について説明したが、第1実施形
態の図2(B)に示したような5方向放射形状の係合穴
としてもよい。
【0053】また、本実施形態では、軌道用ナット32
に係合穴32fを形成した場合について説明したが、こ
の係合穴32fは形成しなくてもよい。
【0054】(第4実施形態)図5には、本発明の第4
実施形態である、軌道用ボルトの緩解防止キャップを示
している。この図において、50は従来使用されている
六角ボルトであり、主ねじ部51と六角の頭部53とを
有する。
【0055】60は上記緩解防止キャップであり、内側
に六角ボルト50の頭部53の外形に合わせた六角の嵌
合孔61が形成された中空状の円錐台形状に形成されて
いる。なお、嵌合孔61の下方には、座金55を収容す
るための円形孔63も形成されている。
【0056】さらに、緩解防止キャップ60の外周面に
おける周方向2箇所(互いにキャップ中心に対して対称
となる位置)には、専用の工具を係合させるための切り
欠き62が形成されている。
【0057】このように構成された緩解防止キャップ6
0は、ボルト50によるレール締結前に予めボルト50
の頭部53を覆うように頭部53に圧入嵌合により装着
される。そして、専用の工具を切り欠き62に係合させ
て、ボルト50を回転させ、主ねじ部51を埋込栓6に
締め込む。
【0058】なお、ボルト50を埋込栓6に締め込んだ
後に、頭部53に緩解防止キャップ60を装着してもよ
い。一方、ボルト撤去を行う場合は、専用の工具を切り
欠き62に係合させて、ボルト50を緩解する。
【0059】上記緩解防止キャップ60を用いてレール
締結を行った場合、キャップ60が円錐台形状に形成さ
れており、かつ切り欠き62のキャップ周方向端部が斜
面になっているため、一般的なスパナやレンチではキャ
ップ60(つまりはボルト50)に回転トルクを与える
ことは困難である。
【0060】したがって、レール2を締結した状態の軌
道用ボルト50を一般的な工具を用いて緩め、撤去する
ことがきわめて困難になり、軌道の保安性を高めること
が可能となる。
【0061】なお、本実施形態では、六角の軌道用ボル
ト50の頭部53に緩解防止キャップ60を装着する場
合について説明したが、この緩解防止キャップは、六角
ナットにも装着することができる。
【0062】(第5実施形態)図6には、本発明の第5
実施形態である、軌道用ボルトの緩解防止キャップを示
している。この図において、50は従来使用されている
六角ボルトであり、主ねじ部51と六角の頭部53とを
有する。
【0063】70は上記緩解防止キャップであり、内側
に六角ボルト50の頭部53の外形に合わせた円形孔7
1aが形成された装着リング71と、この装着リング7
1の外周に回転自在に取り付けられた回転リング72と
を有して構成されている。なお、回転リング72は、装
着リング71の外周上端部に形成されたフランジ状の張
出し部71bと、装着リング71の外周下部に形成され
た傾斜状の張出し部71cとによって挟持される。
【0064】このように構成された緩解防止キャップ7
0は、ボルト50によるレール締結後にボルト50の頭
部53を覆うように頭部53に圧入嵌合により装着され
る。つまり、レール締結時には、一般工具を用いること
ができる。
【0065】一方、ボルト撤去を行う場合は、六角ボル
ト50の頭部53と装着リング71との間に形成される
空間Sに専用の治具を挿入し、この治具を六角ボルト5
0に係合させることによって、ボルト50を緩め撤去す
る。
【0066】上記緩解防止キャップ70を用いてレール
締結を行った場合、キャップ70の外周に回転自在な回
転リング72が取り付けられているため、一般的なスパ
ナやレンチではキャップ70(つまりはボルト50)に
回転トルクを与えることは不可能である。
【0067】したがって、レール2を締結した状態の軌
道用ボルト50を一般的な工具を用いて緩め、撤去する
ことがきわめて困難になり、軌道の保安性を高めること
が可能となる。
【0068】なお、本実施形態では、六角の軌道用ボル
ト50の頭部53に緩解防止キャップ60を装着する場
合について説明したが、この緩解防止キャップは、六角
ナットにも装着することができる。
【0069】また、上記各実施形態では、レールを枕木
に締結するために使用される軌道用ボルトおよびナット
について説明したが、同様の軌道用ボルトやナットを、
レールを枕木上に載置されるタイプレートに締結するた
めや、タイプレートを枕木に締結するために使用しても
よいし、枕木を軌道スラブや鉄桁に締結するために使用
してもよい。さらに、同様の軌道用ボルトを、レール用
ねじくぎとして用いてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明に
よれば、軌道用ボルトの頭部を円錐台形状又は円盤形状
に形成して一般的なスパナやレンチ等を係合させること
を困難とし、しかも、頭部に設けた係合穴をプラスやマ
イナス形状の一般工具を係合させることができない形状
としているので、この軌道用ボルトを用いて締結した軌
道締結装置における保安性を高めることができる。
【0071】また、本願第2の発明によれば、軌道用ボ
ルトに頭部を設けず、かつボルト端部に設けた係合穴を
プラスやマイナス形状の一般工具を係合させることがで
きない形状としているので、この軌道用ボルトを用いて
締結した軌道締結装置における保安性を高めることがで
きる。
【0072】そして、この第2の発明の軌道用ボルト
に、円錐台形状又は円盤形状に形成された軌道用ナット
を併せ用いれば、全体として上記第1の発明の軌道用ボ
ルトと同様に用いることができ、保安性をより高めるこ
とができる。
【0073】さらに、本願第4の発明によれば、いわゆ
る袋ナットの外形を円錐台形状又は円盤形状として一般
的なスパナやレンチ等を係合させることを困難とし、し
かも、ナット端部に設けた係合穴をプラスやマイナス形
状の一般工具を係合させることができない形状としてい
るので、この軌道用ナットを用いて締結した軌道締結装
置における保安性を高めることができる。
【0074】また、本願第5および第6の発明によれ
ば、ボルト頭部又はナットに、中空円錐台形状に形成さ
れた緩解防止具や、装着リングとこの装着リングの外周
に回転自在に取り付けられた回転リングとから構成され
る緩解防止具を装着するようにしているので、ボルト頭
部やナットが一般的な六角形状とされていても、一般的
な工具を用いたのではこれらを緩めることを困難にし、
軌道締結装置における保安性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である軌道用ボルトを用
いた軌道締結装置の構成図。
【図2】上記軌道用ボルトの詳細図。
【図3】本発明の第2実施形態である軌道用ボルトおよ
びナットの詳細図。
【図4】本発明の第3実施形態である軌道用ナットの詳
細図。
【図5】本発明の第4実施形態である緩解防止用キャッ
プの詳細図。
【図6】本発明の第5実施形態である緩解防止用キャッ
プの詳細図。
【図7】従来の軌道用ボルトを用いた軌道締結装置の構
成図。
【符号の説明】
1 PC枕木 2 レール 3 軌道パッド 4 ばね受け 5 主ばね 6 埋込栓 10,20,50 軌道用ボルト 12 頭部 12b,12b′,23b 係合穴 22,32 軌道用ナット 60,70 緩解防止用キャップ 71 装着リング 72 回転リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16B 23/00 F16B 23/00 U 33/02 33/02 B 37/14 37/14 G (72)発明者 山▲崎▼ 富士夫 東京都江東区亀戸1丁目13番27号 株式会 社富士ボルト製作所内 (72)発明者 中丸 光朗 東京都江東区亀戸1丁目13番27号 株式会 社富士ボルト製作所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円錐台形状又は円盤形状に形成された頭
    部を有し、この頭部に、締結・緩解用工具を係合させる
    ための係合穴が形成された軌道用ボルトであって、 前記係合穴が前記頭部の中心から放射状に延びる複数の
    溝状部分を有して形成されており、 これら複数の溝状部分のそれぞれに対し、他の全ての溝
    状部分が前記頭部の中心に対して非対称となる方向に延
    びていることを特徴とする軌道用ボルト。
  2. 【請求項2】 前記係合穴が、Y字形状に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の軌道用ボルト。
  3. 【請求項3】 前記係合穴が、5方向に放射状に延びる
    溝状部分を有して形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の軌道用ボルト。
  4. 【請求項4】 ねじ部の端部に、締結・緩解用工具を係
    合させるための係合穴が形成された軌道用ボルトであっ
    て、 前記係合穴が前記ねじ部の端部の中心から放射状に延び
    る複数の溝状部分を有して形成されており、 これら複数の溝状部分のそれぞれに対し、他の全ての溝
    状部分が前記ねじ部の端部の中心に対して非対称となる
    方向に延びていることを特徴とする軌道用ボルト。
  5. 【請求項5】 前記ねじ部のうちナットが締結される部
    分にMねじが形成され、軌道構成部材に締結される部分
    に台形ねじが形成されていることを特徴とする請求項4
    に記載の軌道用ボルト。
  6. 【請求項6】 前記係合穴が、Y字形状に形成されてい
    ることを特徴とする請求項4又は5に記載の軌道用ボル
    ト。
  7. 【請求項7】 前記係合穴が、5方向に放射状に延びる
    溝状部分を有して形成されていることを特徴とする請求
    項4又は5に記載の軌道用ボルト。
  8. 【請求項8】 円錐台形状又は円盤形状に形成されると
    ともに、請求項1から7のいずれかに記載の軌道用ボル
    トのねじ部に締結される軌道用ナット。
  9. 【請求項9】 円錐台形状又は円盤形状に形成されると
    ともに、軌道用ボルトのねじ部に締結され、端部に、締
    結・緩解用工具を係合させるための係合穴が形成された
    袋状の軌道用ナットであって、 前記係合穴が前記端部の中心から放射状に延びる複数の
    溝状部分を有して形成されており、 これら複数の溝状部分のそれぞれに対し、他の全ての溝
    状部分が前記端部の中心に対して非対称となる方向に延
    びていることを特徴とする軌道用ナット。
  10. 【請求項10】 前記係合穴が、Y字形状に形成されて
    いることを特徴とする請求項9に記載の軌道用ナット。
  11. 【請求項11】 前記係合穴が、5方向に放射状に延び
    る溝状部分を有して形成されていることを特徴とする請
    求項9に記載の軌道用ナット。
  12. 【請求項12】 円錐台形状部分又は円盤形状部分と、
    これら部分の下方に延びる円筒形状部分とを有して形成
    されていることを特徴とする請求項8から11のいずれ
    かに記載の軌道用ナット。
  13. 【請求項13】 請求項1から7のいずれかに記載の軌
    道用ボルトおよび請求項8から12のいずれかに記載の
    軌道用ナットのうち少なくとも1つを有して構成される
    ことを特徴とする軌道用締結具。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の軌道用締結具を用
    いて、レールを枕木に締結したことを特徴とする軌道締
    結装置。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の軌道用締結具を用
    いて、レールをタイプレートに締結したことを特徴とす
    る軌道締結装置。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の軌道用締結具を用
    いて、タイプレートを枕木、軌道スラブ又は鉄桁に締結
    したことを特徴とする軌道締結装置。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載の軌道用締結具を用
    いて、枕木を土台に締結したことを特徴とする軌道締結
    装置。
  18. 【請求項18】 軌道用ボルトの頭部又はナットに嵌合
    装着が可能であり、中空円錐台形状に形成されたことを
    特徴とする緩解防止具。
  19. 【請求項19】 軌道用ボルトの頭部又はナットに嵌合
    装着が可能な装着リングと、この装着リングの外周に回
    転自在に取り付けられた回転リングとから構成されるこ
    とを特徴とする緩解防止具。
  20. 【請求項20】 前記装着リングと軌道用ボルトの頭部
    又はナットとの間に形成される空間に治具を挿入するこ
    とによって軌道用ボルト部又はナットの緩解を行わせる
    ことを特徴とする請求項19に記載の緩解防止具。
  21. 【請求項21】 前記軌道用ボルトの頭部又は前記ナッ
    トが六角形状を有しており、 これら軌道用ボルト又はナットは、レール締結時に六角
    用一般工具により締結されることを特徴とする請求項1
    9又は20のいずれかに記載の緩解防止具。
  22. 【請求項22】 請求項18から21のいずれかに記載
    の緩解防止具を用いたことを特徴とする軌道締結装置。
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JP2007071217A (ja) * 2005-09-02 2007-03-22 Central Japan Railway Co ねじくぎ及びナット
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RU208429U1 (ru) * 2021-05-12 2021-12-17 Публичное акционерное общество «Северсталь» (ПАО «Северсталь») Шуруп рельсового скрепления

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