JP2001233719A - 殺菌材および殺菌方法 - Google Patents

殺菌材および殺菌方法

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JP2001233719A JP2000372346A JP2000372346A JP2001233719A JP 2001233719 A JP2001233719 A JP 2001233719A JP 2000372346 A JP2000372346 A JP 2000372346A JP 2000372346 A JP2000372346 A JP 2000372346A JP 2001233719 A JP2001233719 A JP 2001233719A
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Yoji Makita
洋二 槇田
Osamu Igai
修 猪飼
Kenta Oi
健太 大井
Mitsunari Sonoda
晃成 苑田
Masahito Taya
正仁 田谷
Motomu Nishioka
求 西岡
Akira Okubo
彰 大久保
Mikiko Mihara
美喜子 三原
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Tomita Pharmaceutical Co Ltd
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Tomita Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】耐薬品性、耐熱性に優れ、微量銀イオンを持続
的に徐放しうる殺菌材、並びに銀担持量が少くとも時間
あたりの殺菌効率が高い複合殺菌材と複合殺菌材のリサ
イクル技術を提供する。 【解決手段】一般式1: (Ag2O)a(A2O)b(BO)c(C2O3)d(SiO2)e(DO2)f(E2O5)g [1] [Aはアルカリ金属元素、銅、水素およびアンモニウム
から選ばれる1種以上、Bは鉄、銅、亜鉛、アルカリ土
類金属元素、Ni、Mn、Co、Cd、Hg、Auから
選ばれる1種以上、Cは鉄、Al、Mn、B、Co、C
r、V、Sc、Y、La、Ga、In、Sb、Biから
選ばれる1種以上、DはCe、Mn、C、Hf、Osか
ら選ばれる1種以上、EはP、Sb、V、Nb、Ta、
Biから選ばれる1種以上である。]の化合物を有効成
分とする殺菌材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺菌あるいは抗菌
(本明細書中では単に「殺菌」と略す)性を示す銀イオン
を殺菌素子として含有する特定のケイ素含有金属塩化合
物を有効成分とする殺菌材、当該殺菌材とリン酸カルシ
ウム類からなる複合殺菌材、当該殺菌材または複合殺菌
材を用いる殺菌方法および当該複合殺菌材を再生する方
法に関する。
【0002】本発明の殺菌材では、金属塩化合物にケイ
素(Si)を導入することにより、従来知られている銀系
リン酸塩殺菌材と比較して銀イオン担持量を大幅に増加
させることが可能となり、有害微生物(本明細書中で
は、ファージ、ウイルス粒子を含む)に対する殺菌能力
を向上させた殺菌材を提供すること、さらには有害微生
物に対して親和性の高いリン酸カルシウム類と本発明の
殺菌材とを複合化させることで、当該殺菌材の持つ殺菌
特性をさらに向上させるとともに、細胞脱着液または焼
成により死滅した細胞の脱離ならびに複合殺菌材を再生
利用する技術に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、大腸菌、緑膿菌、サルモネラ、肺
炎かん菌、黄色ブドウ球菌、ミクロコッカス、MRS
A、コリネバクテリウム、枯草菌などの細菌、T型ファ
ージ、λファージなどのファージ、インフルエンザウイ
ルス、HIV、狂犬病ウイルス、ヘルペスウイルス、黄
熱ウイルス、ポリオウイルス、タバコモザイクウイル
ス、ポックスウイルスなどのウイルス、黒こうじカビ、
クラドスポリウム、ケトミウム、青カビなどのカビをは
じめとする有害微生物、原虫類等による生活環境の汚染
が、深刻な社会問題を引き起こしており、今後、我々の
生活様式の多様化や生活行動範囲の拡大・流動化に伴
い、これら有害微生物および原虫類等の発生を抑制し、
生活環境の安全性と清潔性を保持することがますます重
要な課題となってきている。
【0004】従来、無機系殺菌材または抗菌材として、
殺菌作用を有する銀・亜鉛・銅などの金属イオンまたは
金属を、含浸法、吸着法、イオン交換法等の方法で担持
させたものが用いられている。
【0005】代表的な例として、銀イオン含有リン酸ジ
ルコニウム(特開平3−83905号、特開平6−33
0285号)、銀イオン含有ゼオライト(特開昭63−
265809号、特開平1−286913号)、銅・亜
鉛含有複合金属酸化物・水酸化物(特開平8−4860
6号、特開平8−291011号)および銀含有ヒドロ
キシアパタイト(特開平4−300975号、特開平5
−78218号)等が知られている。これらの中でも特
に抗菌性が高く安全性に優れている点から、銀イオンを
無機系化合物に担持させた、一般に銀系無機抗菌材(本
明細書では「銀系無機殺菌材」という)と呼ばれている
殺菌材が様々な分野で実用化されている。
【0006】銀イオンの殺菌作用機序に関しては諸説あ
るが、現在大きく二つに大別されている。一つは、銀イ
オンは生体中の-SH,-S,-NH2,-NH,-COOH
等の官能基との反応性が高く、特に-SH基、-NH2
との反応性が高いといわれており、銀イオンが細胞壁に
吸着された後、銀イオンが細胞壁を通過して細胞質中の
タンパク質SH基と結合し、生体内の酵素系を阻害する
ことで殺菌性を示す説。また一つは、細胞の表面に銀イ
オンが吸着されることにより、銀イオンが細胞膜に保持
され、銀イオンが活性酸素(O2 -)あるいはヒドロキシ
ラジカル(・OH)等を発生させ、これらが有害微生物を
攻撃して殺菌性を発現する説である。いずれの作用機序
も主として銀イオンが細胞に作用し、殺菌効果を示すも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】銀イオンが、銅イオ
ン、亜鉛イオンとともに殺菌性を示すことは従来知られ
ており、これら金属イオンを含む金属塩類あるいは金属
塩水溶液が殺菌材として用いられている。しかしなが
ら、多量の銀イオンは人体にとっても有害であるため、
その使用量、使用方法が制限されているのが現状であ
る。銀イオンによる大腸菌の殺菌特性については、銀イ
オン濃度として10-8mol/cm3以上において大腸
菌に対する殺菌速度が速く、殺菌速度は、銀イオンの供
給速度に依存することが知られている。このことから、
有害微生物に対して微量の銀イオンを作用させれば十分
であると考えられ、この際用いる殺菌材としては、必要
最低限の銀イオン量を持続的に適用微生物に対して供給
させうる特性の有無が重要となる。また銀系無機殺菌材
は、有機系殺菌材などに比べその殺菌速度が遅いこと、
並びに銀そのものが高価な金属であることから、銀の担
持量が多い場合には抗菌効果は上昇するものの、抗菌材
としては価格がアップするという問題点が指摘されてい
る。殺菌材による有害微生物の殺菌プロセスを考えた場
合、殺菌は、有害微生物が殺菌材中の殺菌性金属(例え
ば銀イオン)と接触することではじめて殺菌されること
から、いかに効率良く殺菌材と有害微生物との接触回数
を高めるかが、短時間での殺菌効果を向上させる意味に
おいても重要となる。さらには資源の有効利用の観点か
ら、少ない銀担持量でいかに高い殺菌効果を引き出せる
かが重要となるとともに、殺菌材自身のリサイクルを考
慮した殺菌方法の開発が強く望まれている。
【0008】本発明は、これらの要望を満足しうる殺菌
材として、耐薬品性、耐熱性に優れ、微量銀イオンを持
続的に徐放しうる殺菌材、並びに銀担持量が少くとも時
間あたりの殺菌効率が高い複合殺菌材と複合殺菌材のリ
サイクル技術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に着目して鋭意研究を重ねた結果、殺菌材として金属塩
類化合物に結晶格子構成元素としてケイ素(Si)を導入
させることにより、銀イオン担持量を増加させることが
可能となるとともに、銀を導入した本発明の銀イオン担
持型ケイ素含有金属塩化合物は非常に優れた化学的およ
び物理的安定性を有し、かつ殺菌に有効な微量の銀イオ
ンを溶出させうる能力を有することを見い出した。
【0010】また本発明者らは、当該殺菌材と、殺菌作
用は持たないが有害微生物に対する親和性の高いリン酸
カルシウム類とを配合することで複合殺菌材を形成せし
め、両者の相互作用により有害微生物に対する殺菌速度
を向上しうること、また複合化させることで銀イオン量
を複合殺菌材単位重量当たりとして、相対的に減少させ
ることが可能となり、少ない銀イオン量においても効果
的に殺菌できることを見い出した。
【0011】さらに殺菌処理後の複合殺菌材を、適切な
細胞脱着剤を用いて脱離処理を行なうことまたは焼成処
理を行なうことにより、死滅した細胞の分離除去および
殺菌材表面を更新することによる殺菌材自身の再生利用
をも可能にさせることを見い出した。
【0012】本発明は、第1に、金属塩化合物にケイ素
元素および銀を導入してなる殺菌材である。第2に、殺
菌材の殺菌特性をさらに向上させる目的で、リン酸カル
シウム類を配合してなる複合殺菌材である。第3に、か
かる複合殺菌材に有害微生物を含有する気体または液体
を接触させ殺菌した後、細胞脱着剤を用いて複合殺菌材
より死滅細胞を分離除去することあるいは焼成処理を行
なうことにより殺菌材を再生し、繰り返して殺菌するこ
とを特徴とする殺菌方法に関するものである。
【0013】すなわち、本発明は、以下の殺菌材、複合
殺菌材、殺菌方法および再生方法を提供するものであ
る。項1.下記一般式[1]: (Ag2O)a(A2O)b(BO)c(C23d(SiO2e(DO2f(E25g [1] [式中、Aは、アルカリ金属元素、銅、水素およびアン
モニウムから選ばれる少なくとも1種であり、Bは、
鉄、銅、亜鉛、アルカリ土類金属元素、Ni、Mn、C
o、Cd、Hg、Auから選ばれる少なくとも1種であ
り、Cは、鉄、Al、Mn、B、Co、Cr、V、S
c、Y、La、Ga、In、Sb、Biから選ばれる少
なくとも1種であり、Dは、Ce、Mn、C、Hf、O
sから選ばれる少なくとも1種であり、Eは、P、S
b、V、Nb、Ta、Biから選ばれる少なくとも1種
である。また式中の添字は、0<a、0<a+b<1
5、0≦c<15、0≦d<5、0<e、0<e+f<
7.5、0<g<3、10≦a+b+c+3d+2(e
+f)+5g≦15を満たす数である。]で示される金
属塩化合物を有効成分とする殺菌材。項2.下記一般式
[2]: Aga'B’c'D’e'Alf'Sig'h'i' [2] [式中、B’は、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属
元素、銅、亜鉛、鉄、水素およびアンモニウムから選ば
れる少なくとも一種であり、D’は、Zr、Ti、Sn
から選ばれる少なくとも一種である。また式中の添字
は、0<a’、0≦c’、0<a’+c’≦4、0<
e’、0<f’、0<e’+f’≦2、0<g’≦3、
0≦h’≦3、10≦i’≦15を満たす数である。]
で示される金属塩化合物を有効成分とする殺菌材。項
3.項1および2に記載の金属塩化合物の少なくとも1
種とリン酸カルシウムを含有する複合殺菌材。項4.下
記一般式[3]: Aga''B’’c''1’’e''2’’f''Sig''h''i'' [3] [式中、B’’は、アルカリ金属元素、アルカリ土類金
属元素、銅、亜鉛、鉄、水素およびアンモニウムから選
ばれる少なくとも一種であり、D1’’は、Zr、T
i、Snから選ばれる少なくとも一種であり、D2’’
は、Zr、Ti、Sn、Alを除く3〜5価の金属イオ
ンになりうる金属元素のうちから選択される少なくとも
1種である。また式中の添字は、0<a’’、0≦
c’’、1<a’’+c’’≦4、1≦e’’+f’’
≦2、0<g’’≦3、0≦h’’<3、10≦i’’
≦15を満たす数である。]で示される金属塩化合物と
リン酸カルシウム類を含有する複合殺菌材。項5.項1
又は2の殺菌材或いは項3の複合殺菌材に有害微生物を
含有する気体又は液体を接触させることを特徴とする殺
菌方法。項6.項3又は4の複合殺菌材に、有害微生物
を含有する気体又は液体を接触させて殺菌した後に、細
胞脱着剤又は焼成により複合殺菌材から死滅細胞を、分
離除去することを特徴とする複合殺菌材を再生する方
法。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の殺菌材および複合殺菌材
は、細菌、ファージ、ウイルスおよびカビに対して有効
である。具体的に細菌類として、大腸菌、緑膿菌、サル
モネラ、肺炎かん菌、黄色ブドウ球菌、ミクロコッカ
ス、MRSA、コリネバクテリウム、枯草菌などが挙げ
られ、ファージ類としてT型ファージ、λファージなど
が挙げられ、ウイルスとしてインフルエンザウイルス、
HIV、狂犬病ウイルス、ヘルペスウイルス、黄熱ウイ
ルス、ポリオウイルス、タバコモザイクウイルス、ポッ
クスウイルスなどが挙げられ、カビとして黒カビ(クラ
ドスポリウム)、黒こうじカビ(アスペルギルス)、ケ
タマカビ(ケトミウム)、青カビ(ペニシリウム)、ク
モノスカビ(リゾープス)、アカカビ(フザリウム)、
ススカビ(アルタナリア)、ツチアオカビ(グリオクラ
ジウム)、黒色酵母様菌(オーレオパシディウム)など
が挙げられる。
【0015】本発明の殺菌材は、特に限定されないが、
金属塩化合物の結晶格子中にケイ素元素を有するものが
好ましい。
【0016】本発明の殺菌材は、上記一般式[1]、
[2]及び[3]の水和物を包含する。
【0017】上記一般式[1]において、Aは、アルカ
リ金属元素、銅、水素およびアンモニウムから選ばれる
少なくとも1種である。アルカリ金属元素としては、リ
チウム、ナトリウム、カリウム等が例示される。好まし
いのは、リチウム、ナトリウム、カリウム、水素および
アンモニウムである。
【0018】上記一般式[1]において、Bは、鉄、
銅、亜鉛、アルカリ土類金属元素、Ni、Mn、Co、
Cd、Hg、Auから選ばれる少なくとも1種である。
アルカリ土類金属元素としては、マグネシウム、カルシ
ウム等が例示される。好ましくは、鉄、銅、亜鉛、マグ
ネシウム、カルシウムである。
【0019】上記一般式[1]において、Cは、鉄、A
l、Mn、B、Co、Cr、V、Sc、Y、La、G
a、In、Sb、Biから選ばれる少なくとも1種であ
る。好ましくは、Al、鉄、Mn、Bである。
【0020】上記一般式[1]において、Dは、Ce、
Mn、C、Hf、Osから選ばれる少なくとも1種であ
る。好ましくは、Mn、Cである。
【0021】上記一般式[1]において、Eは、P、S
b、V、Nb、Ta、Biから選ばれる少なくとも1種
である。好ましくは、P、Vである。
【0022】上記一般式[1]中の添字について、好ま
しいのは、2<e+f≦5の範囲である上記一般式
[2]において、B’は、アルカリ金属元素、アルカリ
土類金属元素、銅、亜鉛、鉄、水素およびアンモニウム
から選ばれる少なくとも一種である。アルカリ金属元素
としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が例示さ
れる。アルカリ土類金属元素としては、マグネシウム、
カルシウム等が例示される。好ましくは、銅、亜鉛、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウムである。
【0023】上記一般式[2]において、D’は、Z
r、Ti、Snから選ばれる少なくとも一種である。好
ましくは、Zr、Tiである。
【0024】上記一般式[2]において、0<a’+
c’≦4であるが、好ましくは1.5≦a’+c’≦4
であり、より好ましくは2≦a’+c’≦4である。
【0025】上記一般式[2]において、0<e’+
f’≦2であるが、好ましくは1≦e’+f’≦2であ
る。
【0026】上記一般式[2]において、0<g’≦3
であるが、好ましくは、0.5≦g’≦3であり、より
好ましくは1≦g’≦2.5である。
【0027】上記一般式[2]において、0≦h’≦3
であるが、好ましくは、0.2<h’≦3であり、より
好ましくは0.5≦h’≦3である。
【0028】上記一般式[2]において、i’は、O以
外の元素の量に応じて適宜決まる。好ましくは10≦
i’≦15であり、より好ましくは11≦i’≦13で
ある。
【0029】上記一般式[3]において、B’’は、ア
ルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、銅、亜鉛、
鉄、水素およびアンモニウムから選ばれる少なくとも一
種である。アルカリ金属元素としては、リチウム、ナト
リウム、カリウム等が例示される。アルカリ土類金属元
素としては、マグネシウム、カルシウム等が例示され
る。好ましくは、鉄、銅、亜鉛、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム、アンモニウムである。
【0030】上記一般式[3]において、D1’’は、
Zr、Ti、Snから選ばれる少なくとも一種である。
好ましくは、Zr、Tiである。
【0031】上記一般式[3]において、D2’’は、
Zr、Ti、Sn、Alを除く3〜5価の金属イオンに
なりうる金属元素のうちから選択される少なくとも1種
である。好ましくは、鉄、Mn、Nbである。
【0032】上記一般式[3]において、1<a’’+
c’’≦4であるが、好ましくは1.5≦a’’+
c’’≦4であり、より好ましくは2≦a’’+c’’
≦4である。
【0033】上記一般式[3]において、1≦e’’+
f’’≦2であるが、好ましくはe’’+f’’=2で
ある。
【0034】上記一般式[3]において、0<g’’≦
3であるが、好ましくは、0.5≦g’’≦3であり、
より好ましくは1≦g’’≦2.5である。
【0035】上記一般式[3]において、0≦h’’<
3であるが、好ましくは、0<h’’≦2.5であり、
より好ましくは0.5≦h’’≦2である。
【0036】上記一般式[3]において、i’’は、O
以外の元素の量に応じて適宜決まる。好ましくは10≦
i’’≦15であり、より好ましくは11≦i’’≦1
3である。
【0037】本発明に用いる殺菌材を合成する方法に
は、固相法、湿式法および水熱法等があり、特に限定さ
れるものではないが、例えば以下のようにして容易に得
ることができる。
【0038】本発明の殺菌材を合成する場合、アルカリ
金属元素を含有する化合物、アンモニウムを含有する化
合物、アルカリ土類金属元素若しくは2価の金属イオン
になりうる遷移金属元素を含有する化合物、ケイ素を含
有する化合物、3〜5価の金属イオンになりうる金属元
素を含有する化合物またはリン酸を含有する化合物等を
原料とする。これら原料は所望の殺菌材に応じて適宜組
み合わせ、適当な混合比で混合して使用することができ
る。
【0039】固相法により合成する場合、上記原料を適
宜組み合わせ、適当な混合比で混合し、好ましくは50
0〜1300℃で焼成することにより、上記一般式
[1]、[2]及び[3]で示される化合物を製造でき
る。
【0040】水熱法により合成する場合、上記原料を適
宜組み合わせ、適当な混合比で混合し、混合物と水を耐
圧容器に封入し、好ましくは300〜400℃にて10
〜60時間、より好ましくは330〜380℃にて20
〜50時間水熱条件下で反応させることにより、上記一
般式[1]、[2]及び[3]で示される化合物を得る
ことができる。
【0041】原料として使用されるアルカリ金属元素を
含有する化合物としては、アルカリ金属元素を含有する
限り特に制限されないが、アルカリ金属炭酸塩、炭酸水
素塩、硝酸塩、窒化物、水酸化物、酸化物、過酸化物、
蓚酸塩等が例示され、これらのうちの少なくとも1種を
使用できる。好ましくは炭酸塩、炭酸水素塩および硝酸
塩であり、より好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムおよび硝酸ナトリウムである。
【0042】原料として使用されるアンモニウムを含有
する化合物としては、アンモニウムを含有する限り特に
限定されないが、リン酸塩、炭酸水素塩、炭酸塩、硝酸
塩、水酸化物、酸化物、蓚酸塩等が例示され、これらの
うちの少なくとも1種を使用できる。好ましくはリン酸
塩、炭酸水素塩、炭酸塩であり、より好ましくはリン酸
水素二アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アン
モニウムである。
【0043】原料として使用されるアルカリ土類金属元
素または2価の金属イオンになりうる遷移金属元素を含
有する化合物としては、アルカリ土類金属元素または2
価の金属イオンになりうる遷移金属元素を含有する限り
特に制限されないが、アルカリ土類金属または2価の金
属イオンになりうる遷移金属元素の炭酸塩、炭酸水素
塩、水酸化物、酸化物、硝酸塩、窒化物等が例示され、
これらのうちの少なくとも1種を使用できる。好ましく
はアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩およ
び酸化物、並びに遷移金属の水酸化物、硝酸塩および酸
化物であり、より好ましくは炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸亜
鉛、硝酸銅、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
銅、酸化亜鉛である。
【0044】原料として使用されるケイ素を含有する化
合物としては、ケイ素を含有する限り特に限定されない
が、二酸化ケイ素、ケイ酸塩等が例示され、これらのう
ちの少なくとも1種を使用できる。好ましくは二酸化ケ
イ素、ケイ酸ナトリウム、コロイダルシリカであり、よ
り好ましくは、二酸化ケイ素である。
【0045】原料として使用される3〜5価の金属イオ
ンになりうる金属元素を含有する化合物としては、3〜
5価の金属イオンになりうる金属元素を含有する限り特
に限定されないが、3〜5価の金属酸化物、水酸化物、
炭酸塩、塩化物、硝酸塩等が例示され、これらのうちの
少なくとも1種を使用できる。好ましくは酸化ジルコニ
ウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化錫、含水酸化ジルコニ
ウム、含水酸化チタン、酸化ニオブ、酸化クロム、硝酸
クロム、硝酸鉄、硝酸アルミニウム、酸化アルミニウ
ム、オキシ塩化ジルコニウム、塩化チタン、塩化アルミ
ニウム、塩化タンタル等であり、より好ましくは硝酸
鉄、硝酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸
化ジルコニウム、酸化チタン、オキシ塩化ジルコニウ
ム、塩化チタンである。
【0046】原料として使用されるリン酸を含有する化
合物としては、リン酸を含有する限り特に制限されない
が、リン酸塩、リン酸水素塩等が例示され、これらのう
ちの少なくとも1種を使用できる。好ましくはリン酸ナ
トリウム、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸
カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素ナトリウ
ム、リン酸水素カリウム、リン酸水素アンモニウム等で
あり、より好ましくはリン酸ナトリウム、リン酸ジルコ
ニウム、リン酸チタン、リン酸アンモニウム、リン酸水
素アンモニウムである。
【0047】固相法、湿式法、水熱法等により得られた
一般式[1]、[2]及び[3]で示される化合物のう
ち、銀イオンを含まず、イオン交換に関与する陽イオン
としてアルカリ金属元素、水素又はアンモニウムを含む
化合物を、室温〜100℃の温度条件下、所定の酸濃
度、例えば0.1〜3Nに調整した酸性溶液で、例えば
2〜7日間処理し、プロトン型化合物とした後、続いて
所定の銀イオン濃度、例えば0.1〜3Nに調整した銀
イオン含有水溶液に例えば2〜7日間浸漬することによ
り、一般式[1]、[2]又は[3]で示される殺菌材
のうち銀担持型殺菌材を得ることができる。この際用い
る酸性溶液としては、塩酸、硝酸等が挙げられ、より好
ましくは塩酸が挙げられる。また、銀イオン含有水溶液
としては硝酸銀水溶液が好適である。
【0048】また、上記酸性溶液処理を省略し、当該化
合物を上記銀イオン含有水溶液に浸漬することによって
も、一般式[1]、[2]又は[3]で示される殺菌材
のうち銀担持型殺菌材を得ることができる。
【0049】さらに、上記プロトン型化合物を所定の銅
イオン濃度、例えば0.1〜3N程度に調整した銅イオ
ン含有水溶液に添加し、1〜10時間程度撹拌すること
で銅イオンを担持した後、引き続き0.01〜3N程度
に調整した銀イオン含有水溶液中で0.5〜10時間程
度撹拌処理することで、一般式[1]、[2]又は
[3]で示される殺菌材のうち銀・銅担持型殺菌材を得
ることができる。この際用いる銅イオン含有水溶液とし
ては、硝酸銅、塩化銅等が挙げられ、銀イオン含有水溶
液としては硝酸銀水溶液が好適である。
【0050】本手法は、銀イオン含有水溶液、亜鉛イオ
ン含有水溶液、鉄イオン含有水溶液等を適宜用いること
により、一般式[1]、[2]又は[3]で示される殺
菌材のうち亜鉛担持型、銀・亜鉛担持型または銀・鉄担
持型殺菌材の製造にも適用が可能である。亜鉛イオン含
有水溶液としては、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛等が
挙げられ、鉄イオン含有水溶液としては、硝酸鉄、塩化
第二鉄等が挙げられる。
【0051】本発明に使用する複合殺菌材は、一般式
[1]、[2]及び[3]から選択される金属塩化合物
の少なくとも1種とリン酸カルシウム類からなる複合殺
菌材であれば特に制限されない。当該複合殺菌材は、例
えば以下のような方法で調製することができる。
【0052】リン酸カルシウム類を酸に溶解した酸性水
溶液、あるいはリン酸塩化合物とカルシウム化合物を目
的とする化学組成で溶解させた水溶液と、殺菌材を懸濁
したアルカリ水溶液を水中に同時滴下し、引き続いて得
られた析出物をろ過・水洗した後、所定温度で乾燥ある
いは焼成することにより目的とする複合殺菌材を調製す
ることができる。
【0053】本発明に用いるリン酸カルシウム類は、リ
ン酸とカルシウムを主体とする化合物であれば特に限定
はない。例えば、ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)
6(OH)2)、第3リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2)、第2リン
酸カルシウム(CaHPO4)、オクタカルシウムホスフェート
(Ca8H2(PO4)6)、テトラカルシウムホスフェート(Ca4O(P
O4)2)等が挙げられる。好ましいのはハイドロキシアパ
タイト、第3リン酸カルシウム等であり、特に好ましい
のはハイドロキシアパタイトである。
【0054】例えばハイドロキシアパタイトは両性イオ
ン交換体であることが知られ、組成式Ca10(PO4)6(OH)2
を構成する元素種の中で、Ca2+のかわりに、Na+、K+、S
r2+、Ba2+、Pb2+、Zn2+、Cd2+、Cu2+、Mg2+、Fe2+、Mn
2+等で、PO4 3-のかわりに、SO4 2-、CO3 2-、HPO4 2-、ASO
4 2-、SiO4 4-等で、OH-のかわりに、F-、Cl-、Br-、CO3 2
-等で一部組成変換したハイドロキシアパタイト様化合
物も用いることができる。
【0055】複合殺菌材の調製の際には、有害微生物に
対する親和性を高めるために、リン酸カルシウム類を一
旦酸に溶解し、殺菌材を水又はアルカリ溶液に懸濁させ
た懸濁液との固液反応によって、リン酸カルシウムを再
析出させたものが、第1にリン酸カルシウム自身の比表
面積も大きく、細胞に対する吸着容量も大きくなる点、
第2に複合材中における殺菌材の分散性も高まる点にお
いて有利である。
【0056】リン酸カルシウム類を酸溶解する際に用い
られる酸としては、塩酸、硝酸等が挙げられ、より望ま
しくは塩酸が挙げられる。一方、殺菌材をアルカリ水溶
液に懸濁する際に用いられるアルカリ水溶液としては、
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、
水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の水溶液が挙
げられ、より好ましくは水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム水溶液が挙げられる。
【0057】このようにして得られる複合殺菌材は、殺
菌能力の優れた殺菌材粒子が、その母体となるリン酸カ
ルシウム上に均一に分散した状態にあると考えられ、リ
ン酸カルシウムの細胞を引き寄せる作用と、銀、銅又は
亜鉛イオン等の殺菌素子の殺菌作用との相乗効果によっ
て、有害微生物を効率よく殺菌するものと考えられる。
したがって、本発明を効果的に実施するためには、リン
酸カルシウム含有量を増加させることで微生物に対する
親和性は増加するが殺菌効果は低下すること、逆に殺菌
材含有量を増加させることで殺菌効果は増加するが、微
生物に対する親和性が低下することから、両者の適切な
配合割合を見極めることがきわめて重要となる。
【0058】複合殺菌材に対する殺菌材の配合割合は、
1〜40重量%程度、望ましくは2〜30重量%程度、
より望ましくは2〜25重量%程度配合して用いること
ができる。
【0059】また複合殺菌材調製時の複合殺菌材の焼成
温度は、400〜1000℃程度、望ましくは400〜
800℃程度、より望ましくは400〜500℃程度で
あり、焼成時間は特に制限されないが、3〜12時間、
より望ましくは3〜8時間である。
【0060】複合殺菌材は、粉体のまま使用してもよ
く、樹脂、紙等のマトリックスへの添加、またはバイン
ダーを添加して成形体およびろ材として使用することも
可能である。
【0061】本発明の殺菌後の複合殺菌材を、細胞脱着
剤として単成分あるいは二成分以上のリン酸塩混合水溶
液で処理することにより、複合殺菌材表面から死滅した
細胞を脱離させ、複合殺菌材自身を再生利用することが
できる。当該細胞脱着剤として、リン酸ナトリウム、リ
ン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリ
ウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム等
のリン酸塩水溶液を用いることができる。好ましくは、
リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリ
ウム、リン酸水素カリウムが好適である。
【0062】細胞脱着の際のリン酸イオン濃度として
は、PO4 3-イオンとして1mol/m3から各リン酸塩類
の飽和濃度までの範囲で用いることができるが、望まし
くは5mol/m3以上のリン酸イオン濃度で処理する
のが望ましい。
【0063】また、死滅した細胞の脱着は、焼成によっ
ても実施することができる。すなわち、殺菌に供した複
合殺菌材を、特に制限されないが、望ましい温度として
400〜800℃で焼成することにより、複合殺菌材表
面に付着した死滅細胞を燃焼させ、複合殺菌材表面を更
新し、複合殺菌材を再利用することができる。
【0064】本発明の殺菌材および複合殺菌材は、従来
の殺菌材が使用されていた分野で使用することができ
る。
【0065】殺菌処理に供せられる気体としては、大
気、生活環境中の空気が挙げられ、当該殺菌材または複
合殺菌材の粉末あるいは成型体を気体が流れる箇所に設
置し、空気との接触により殺菌を行う。この際、当該殺
菌材または複合殺菌材からの銀イオン溶出量を助長させ
るため、吸湿性のある化合物を混合して用いても良い。
吸湿性のある化合物としては、シリカゲル、シリカゾ
ル、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、塩化マグネシウ
ム等を用いることができるが、安定性な化合物としてシ
リカゲルが最も好ましい。液体の場合には、対象として
浄化槽処理水、雨水、湖沼、河川等の環境水、上水道、
中水道、下水道等が挙げられ、対象とする液体中に直接
当該殺菌材または複合殺菌材の粉末あるいは成型体を添
加し、バッチ式に処理することもできるが、処理効率を
上げる点から成型体をカラムに充填し、カラム中に対象
液体を通水することにより殺菌を行なう。この際に用い
る殺菌材並びに複合殺菌材およびこれらの成型体の使用
量や、気体や液体の通気量、通水量は処理条件に応じ
て、適宜調節すればよい。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、銀イオンを構造上、安
定に保持し、耐薬品性・耐熱性に優れたケイ素含有金属
塩化合物を銀イオンの担体として用いることにより、銀
イオン担持量が多く、しかも微量の銀イオンを持続的に
放出することが可能な殺菌材を提供することができる。
さらに当該殺菌材に、有害微生物に対する親和性を高め
たリン酸カルシウム類を複合化させ複合殺菌材とするこ
とで、当該殺菌材自身が持つ殺菌効果を高め、相対的に
少ない銀担持量で高率よく有害微生物の殺菌を行なうこ
とができる。
【0067】また、リン酸塩水溶液を細胞脱着液として
用いることで、殺菌処理後の複合殺菌材表面から死滅し
た細胞を脱離させ、殺菌材表面を更新することで再生利
用することが可能である。
【0068】高価な銀イオンの使用量を下げることによ
り、安価な費用で十分な殺菌効果が得られること、さら
に複合殺菌材自身の再生利用が可能な点は、環境低負荷
型の殺菌材としてもきわめて有用である。
【0069】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0070】
【実施例】実施例1 化学量論量の硝酸ナトリウム(NaNO3)と硝酸鉄9
水和物(Fe(NO3)3・9H2O)を別々に水に溶解し
たものを混合した後、混合液にリン酸水素二アンモニウ
ム((NH4)2HPO4) と二酸化ケイ素(SiO2)を
加え、スターラーにて撹拌した。撹拌後、乾燥機で乾燥
させたものを、室温から350℃まで2時間、350℃
で1時間保持、350℃から500℃まで1時間、50
0℃で5時間保持することにより、式[4]で表される
化合物を得た。
【0071】Na2FeSi(PO43 [4] 続いて、式[4]で示される化合物1gを、0.1N−
AgNO3(100cm3)に添加し、室温下、1週間振
とうした後、ろ過(0.3μm−メンブランフィルター
使用)、水洗、乾燥(80℃、24時間)することによ
り、式[5]で示される銀担持型殺菌剤(Ag担持量:
2.1mmol/g)を得た。
【0072】 Ag1.06Na0.94FeSi(PO43 [5] 銀イオンは、原子吸光分光光度法により定量し、銀イオ
ンの初期濃度とイオン交換後の平衡濃度との差から、担
持体1g 当たりの銀イオン交換量として算出した。
【0073】実施例2 化学量論量の硝酸ナトリウム(NaNO3)と硝酸アル
ミニウム9水和物(Al(NO3)3・9H2O)を別々に
水に溶解したものを混合した後、混合液にリン酸水素二
アンモニウム((NH4)2HPO4)と二酸化ケイ素(S
iO2)を加え、スターラーにて撹拌した。撹拌後、乾
燥機で乾燥させたものを、室温から350℃まで2時
間、350℃で1時間保持、350℃から500℃まで
1時間、500℃で5時間保持することにより、式
[6]で表される化合物を得た。
【0074】Na2AlSi(PO43 [6] 続いて、式[6]で示される化合物を、実施例1と同様
に処理するこにより、式[7]で示される銀担持型殺菌
剤(Ag担持量:1.5mmol/g)を得た。
【0075】 Ag0.66Na1.34AlSi(PO43 [7] 実施例3 0.288mol/lのリン酸水素二ナトリウム(Na
2HPO4)水溶液中に、オキシ塩化ジルコニウム(Zr
OCl2・8H2O)と、ケイ酸ナトリウム(Na2O・
3SiO2)及び水酸化ナトリウム(NaOH)混合液
とを、Zr:Si:P=2:1.5:1.5 となるモ
ル比で同時滴下を行い、生じた反応物を水洗、乾燥させ
た後、1200℃で焼成することにより、式[8]で示
される化合物を得た。
【0076】Na2.5Zr2Si1.51.512 [8] 続いて、式[8]で示される化合物3gと1000ml
の1N−HClとを混合し、室温で3時間撹拌した。撹
拌後、ろ過、洗浄、乾燥により、式[9]で表されるプ
ロトン型試料を得た。
【0077】H2.5Zr2Si1.51.512 [9] 得られたプロトン型試料の5gを0.06Nの硝酸銀溶
液 500cm3に添加し、室温で3時間撹拌した。撹拌
後、ろ過、洗浄、乾燥により、式[10]で表される銀
担持型殺菌材(Ag担持量:2.97mmol/g)を
得た。
【0078】 Ag2.030.47Zr2Si1.51.512 [10] 実施例4 実施例3で得られたプロトン型試料2gを0.1N−硝
酸銅水溶液200cm 3に添加し、室温で3時間撹拌し
た。撹拌後、1.0μm−メンブランフィルターでろ過
し、水洗、乾燥後、式[11]で表される銅担持型殺菌
材(Cu担持量:0.45mmol/g)を得た。
【0079】 Cu0.2162.284Zr2Si1.51.512 [11] 続いて、銅担持型試料1.84gを0.01N−硝酸銀
水溶液200cm3に添加し、室温で30分撹拌した。
撹拌後、銅担持型試料調整時と同様に処理し、式[1
2]表される銀・銅担持型殺菌材(Ag担持量:1.0
9mmol/g、Cu担持量0.27mmol/g)を
得た。
【0080】 Ag0.589Cu0.1431.768Zr2Si1.51.512 [12] 実施例5 本発明の複合殺菌材は、具体的には次の方法にて容易に
調製することができる。リン酸カルシウム類化合物とし
て、ハイドロキシアパタイト(富田製薬(株)製商品名:
HA−300BP;CaPと略す)19.2gを2N−
HCl 200cm3に溶解し、CaP溶解液を調整す
る。続いて、500cm3−ステンレス容器にイオン交
換水100cm3を準備し、実施例3で得られた式[1
0]で表される銀担持型殺菌材(銀担持量2.97mm
ol/g)0.71gを添加し、殺菌材懸濁液を調整す
る。殺菌材懸濁液中に、先に調整したCaP溶解液及び
5N−KOH水溶液を、定量ポンプを用いてイオン交換
水中に滴下した。この際、滴下時における反応系内pH
値を常にpH7.0〜8.0となるようにCaP溶解液
及びKOH水溶液の滴下速度を調整する。滴下と同時に
複合殺菌材の白色沈殿物の生成が認められた。生成した
白色沈殿物をろ過(ろ紙No.2使用)、水洗、乾燥を
経て、目的とする複合殺菌材(銀含有率0.106mm
ol/g)を得た。
【0081】実施例6 前処理として、α型−リン酸ジルコニウム(Zr(HP
4)2・H2O)をあらかじめ250℃にて4時間加熱処
理し無水物とした後、α型−リン酸ジルコニウム無水物
(Zr(HPO4)2)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、
二酸化ケイ素(SiO2)、酸化ジルコニウム(Zr
2)を、モル比で0.75:1.25:1.5:1.
25となるように混合し、これを室温から700℃まで
6時間、700℃から1200℃まで10時間、120
0℃で20時間保持することにより、式[13]で示さ
れる化合物を得た。
【0082】 Na2.5Zr2Si1.51.512 [13] 得られた化合物1.0gを、1N−HCl(100cm
3)に添加し、室温下、1週間振とうした後、ろ過
(0.3μm−メンブランフィルタ−使用)、水洗、乾
燥(80℃、24時間)することにより、式[14]で
示される化合物を得た。
【0083】 H2.5Zr2Si1.51.512 [14] 続いて、式[14]で示される化合物1.0gを、0.
1N−AgNO3(100cm3)に添加し、室温下、1
週間振とうした後、ろ過(0.3μm−メンブランフィ
ルタ−使用)、水洗、乾燥(80℃、24時間)するこ
とにより、式[15]で示される殺菌剤(Ag担持量:
3.28mmol/g)を得た。
【0084】 Ag2.3560.144Zr2Si1.51.512 [15] 実施例7 試料の殺菌能力は次の試験方法に従って評価した。
【0085】すなわち、大腸菌(Escherichia coli IAM
12119:以下、E.coliと略す)を37℃にて、Nutrient
Broth液体培地中で培養した後、E.coliを9kg/m3
NaCl水溶液中に、初期細胞濃度 1×1011cel
ls/m3(N0)となるように加え、これをE.coli試料
溶液とした。
【0086】次にE.coli試料溶液(10dm3)中に、
殺菌材を0.5kg/m3となるように添加し、混液を
L字管に移し入れた後、暗条件下において25ストロー
ク/分で振とう殺菌を行なった。0、15、30、6
0、90、120分でサンプリングを行ない、サンプル
と20μgのL-システインをNutrient Broth寒天培地上
にまき、コロニーカウンティング法(Ind.Eng.Chem.Re
s.,34,3920-3926,1996)により生存E.coli数を算出し
た。
【0087】得られたE.coli生存率経時変化の120分
までの全データに対して、下記数式を適用し、非線型最
小二乗法により致死反応回数nおよびみかけの殺菌速度
定数(k'')を算出した。
【0088】
【数1】
【0089】[上記数式中、 Nt:殺菌時間t分後の細菌(細胞)数(cells/m3) N0:実験開始時の細菌(細胞)数(cells/m3) Nt/N0:t分後の細菌(細胞)生存率 k'':みかけの殺菌速度定数(min-1) t:殺菌実験時間(min)である。] なお多くのデータをフィッティングさせた結果、上記数
式中のnの値を3と決定した。殺菌材の有害微生物に対
する殺菌特性を評価する上で、殺菌速度定数k''値は、
大きな値を示す場合ほど、殺菌能力が高いと評価でき
る。
【0090】実施例1、2及び6で調製した銀担持型殺
菌材の殺菌評価結果を、図1及び2に示した。いずれの
試料ともに、時間の経過に伴う生菌数の減少が確認され
た。時間に伴う死滅率(Nt/Nt=0)の変化に対して上
記数式を適用し、みかけの殺菌速度定数(k'')を求め
た結果、k''= 1.44×10-1min-1(実施例
1)、k''=1.20×10-1min-1(実施例2)及
びk''= 7.31×10-2min-1(実施例6)となっ
た。また実施例5で調製した複合殺菌材も同様に評価
し、殺菌評価結果を、図3に示した。本試料において
も、時間の経過に伴う生菌数の減少が確認された。時間
に伴う死滅率(Nt/Nt=0)の変化に対して上記数式を
適用し、みかけの殺菌速度定数(k'')を求めた結果、
k''= 1.09×10-1min-1 となり、当該複合殺
菌材中の銀含有量(0.106mmol/g)よりも高
い銀担持量を有する殺菌材(実施例6:3.28mmo
l/g)のk''値よりも大きな値を示した。この結果
は、殺菌材とリン酸カルシウム類との複合化により、相
対的に少ない銀含有量においても、高い殺菌効果を示す
ことを表している。
【0091】実施例8 複合殺菌材の再生方法は、以下の手順にて実施すること
ができる。
【0092】直径5mmのガラスカラムにろ材としてガ
ラスウ−ルを詰め、その上に複合殺菌材140mgを充
填し、大腸菌濃度として1×1013cells/m3
調整した0.9wt%−NaCl水溶液35cm3をロ
ーディングする。各時間毎に溶出液の生細胞数と全細胞
数を測定し、複合殺菌材による大腸菌吸着が飽和に達し
た時点において、pH6に調整した30mM−NaH2
PO4/Na2HPO4緩衝溶液25mlをカラムに添加
して、複合殺菌材に吸着された大腸菌の溶出を実施す
る。大腸菌溶出後、再度、大腸菌含有NaCl水溶液を
ロ−ディングする。このように大腸菌吸着、殺菌、大腸
菌溶出のサイクルを繰り返すことにより、複合殺菌材を
再利用することができる。
【0093】なお全細胞数は、位相差用血球計算盤を用
いて光学顕微鏡で細胞数を測定し、生細胞数の測定は、
次の方法にて測定を行う。
【0094】生細胞数の測定:試料液0.1cm3を採
取し、9.0kg/m3−NaCl水溶液を用いて所定
の濃度に希釈した。この希釈液0.1cm3をNutrient
Broth寒天培地上に塗布した。続いて寒天培地を恒温室
にて37℃で24時間培養し、形成されたコロニー数を
測定することにより、生細胞数を算出する。
【図面の簡単な説明】
【図1】殺菌材(実施例1及び2)による殺菌時間と大
腸菌生存率との関係
【図2】殺菌材(実施例6)による殺菌時間と大腸菌生
存率との関係
【図3】複合殺菌材(実施例5)による殺菌時間と大腸
菌生存率との関係
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 531 C02F 1/50 531S 531T (72)発明者 猪飼 修 香川県高松市林町2217番14号 工業技術院 四国工業技術研究所内 (72)発明者 大井 健太 香川県高松市林町2217番14号 工業技術院 四国工業技術研究所内 (72)発明者 苑田 晃成 香川県高松市林町2217番14号 工業技術院 四国工業技術研究所内 (72)発明者 田谷 正仁 大阪府豊中市待兼山町1番3号 大阪大学 大学院基礎工学研究科内 (72)発明者 西岡 求 大阪府豊中市待兼山町1番3号 大阪大学 大学院基礎工学研究科内 (72)発明者 大久保 彰 徳島県鳴門市瀬戸町明神字丸山85−1 富 田製薬株式会社総合研究所内 (72)発明者 三原 美喜子 徳島県鳴門市瀬戸町明神字丸山85−1 富 田製薬株式会社総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1]: (Ag2O)a(A2O)b(BO)c(C23d(SiO2e(DO2f(E25g [1] [式中、Aは、アルカリ金属元素、銅、水素およびアン
    モニウムから選ばれる少なくとも1種であり、Bは、
    鉄、銅、亜鉛、アルカリ土類金属元素、Ni、Mn、C
    o、Cd、Hg、Auから選ばれる少なくとも1種であ
    り、Cは、鉄、Al、Mn、B、Co、Cr、V、S
    c、Y、La、Ga、In、Sb、Biから選ばれる少
    なくとも1種であり、Dは、Ce、Mn、C、Hf、O
    sから選ばれる少なくとも1種であり、Eは、P、S
    b、V、Nb、Ta、Biから選ばれる少なくとも1種
    である。また式中の添字は、0<a、0<a+b<1
    5、0≦c<15、0≦d<5、0<e、0<e+f<
    7.5、0<g<3、10≦a+b+c+3d+2(e
    +f)+5g≦15を満たす数である。]で示される金
    属塩化合物を有効成分とする殺菌材。
  2. 【請求項2】下記一般式[2]: Aga'B’c'D’e'Alf'Sig'h'i' [2] [式中、B’は、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属
    元素、銅、亜鉛、鉄、水素およびアンモニウムから選ば
    れる少なくとも一種であり、D’は、Zr、Ti、Sn
    から選ばれる少なくとも一種である。また式中の添字
    は、0<a’、0≦c’、0<a’+c’≦4、0<
    e’、0<f’、0<e’+f’≦2、0<g’≦3、
    0≦h’≦3、10≦i’≦15を満たす数である。]
    で示される金属塩化合物を有効成分とする殺菌材。
  3. 【請求項3】請求項1および2に記載の金属塩化合物の
    少なくとも1種とリン酸カルシウムを含有する複合殺菌
    材。
  4. 【請求項4】下記一般式[3]: Aga''B’’c''1’’e''2’’f''Sig''h''i'' [3] [式中、B’’は、アルカリ金属元素、アルカリ土類金
    属元素、銅、亜鉛、鉄、水素およびアンモニウムから選
    ばれる少なくとも一種であり、D1’’は、Zr、T
    i、Snから選ばれる少なくとも一種であり、D2’’
    は、Zr、Ti、Sn、Alを除く3〜5価の金属イオ
    ンになりうる金属元素のうちから選択される少なくとも
    1種である。また式中の添字は、0<a’’、0≦
    c’’、1<a’’+c’’≦4、1≦e’’+f’’
    ≦2、0<g’’≦3、0≦h’’<3、10≦i’’
    ≦15を満たす数である。]で示される金属塩化合物と
    リン酸カルシウム類を含有する複合殺菌材。
  5. 【請求項5】請求項1又は2の殺菌材或いは請求項3の
    複合殺菌材に有害微生物を含有する気体又は液体を接触
    させることを特徴とする殺菌方法。
  6. 【請求項6】請求項3又は4の複合殺菌材に、有害微生
    物を含有する気体又は液体を接触させて殺菌した後に、
    細胞脱着剤又は焼成により複合殺菌材から死滅細胞を、
    分離除去することを特徴とする複合殺菌材を再生する方
    法。
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