JP2007237065A - 光触媒活性を有する抗菌剤及び抗菌処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光照射によって抗菌性が高められ、抗菌性金属を担持した従来の抗菌性樹脂と抗菌性金属の担持量が同じであっても、更に優れた抗菌性が発揮され、しかも優れた抗菌性が長期間持続する光触媒活性を有する抗菌剤を提供する。
【解決手段】本発明の光触媒活性を有する抗菌剤は、キレート形成能を有する化合物のキレート形成基に抗菌性金属が担持された後、酸性下で熱処理されていることを特徴とする。本発明の抗菌性樹脂は、抗菌性金属として銀が担持されているものが好ましい。また熱処理を250℃以下で行われたものが好ましい。
【選択図】なし。

Description

本発明は、光照射下で抗菌性を発揮する光触媒活性を有する抗菌剤及び、この抗菌剤を用いた抗菌処理方法に関する。
水中の細菌や微生物の繁殖による環境の悪化、例えばスライムによる冷却器の運転効率の低下、産業廃水の腐敗や、藻類の増殖による悪臭の発生等が問題となっている。また浄水場等において取水した水道原水には、消毒のために塩素系殺菌剤が添加されている。しかしながら塩素系殺菌剤を添加すると、発癌性物質とされているトリハロメタンを生じる虞れがあり、近年大きな社会問題となっている。しかも塩素系殺菌剤の添加による効果は、水中からの塩素の消失に伴って失われ易いという問題もあった。また近年、衣料、身の回り品等にも抗菌性を有する素材が広く利用されるようになっている。
抗菌性を有する素材として、イオン交換基を有するアクリル繊維のイオン交換基に銀イオン等の抗菌性を有する金属を結合せしめた抗菌性アクリル系繊維(特許文献1、特許文献2)、アニオン性官能基を有するアクリロニトリル繊維に抗菌性金属を結合させ、pH1〜6で熱処理した光触媒活性を有する抗菌性アクリロニトリル繊維(特許文献3)等が知られている。
特開昭52−92000号公報 特開平3−199418号公報 特開2001−89968号公報
しかしながら特許文献1、特許文献2に記載されている抗菌性アクリル系繊維は、抗菌性金属の含有量を増加させないと、近年要求されている十分な抗菌性が発現されないという問題があった。一方、特許文献3に記載されている抗菌性アクリロニトリル繊維は、抗菌性金属の含有量を増やすことなく、光照射によって抗菌性を高めることができる光触媒活性を有している。しかしながらカルボン酸基、スルホン酸基等のアニオン性官能基に抗菌性金属が吸着されている特許文献3に記載の抗菌性アクリロニトリル系繊維は、抗菌性金属の保持力が低く、短期間で抗菌性が失われてしまう可能性があり、特に飲料水の殺菌に用いた場合、一度に多量の抗菌性金属が飲料水中に溶出し飲料水中の金属イオン濃度が安全基準値を上回る虞があった。また、特許文献3の抗菌性アクリロニトリル系繊維は、アクリロニトリルとアニオン性官能基を有するモノマーとを共重合することによって官能基を導入するものであり、アニオン性官能基を有するモノマーの使用量には限界があるため官能基数をあまり多くできず、この結果、抗菌性金属の保持割合を増やすことが困難であった。また、一般的な処理条件において処理水中への金属イオン放出量を基準値以下とすることができるのは処理水のpHが中性付近である場合であり、処理水が酸性であったり処理水中に塩素イオン等が存在する場合等には、溶出する金属イオン量が多くなる虞れがあった。
本発明は上記従来技術の問題を解決した光触媒活性を有する抗菌剤及び、この抗菌剤を用いた抗菌処理方法を提供することを目的とする。
即ち本発明は、
(1)キレート形成能を有する化合物のキレート形成基に抗菌性金属が担持された後、酸性下で熱処理されていることを特徴とする光触媒活性を有する抗菌剤、
(2)抗菌性金属が銀である上記(1)記載の光触媒活性を有する抗菌剤、
(3)90℃〜250℃の温度で熱処理されている上記(1)又は(2)記載の光触媒活性を有する抗菌剤、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの抗菌剤により、光の照射下に抗菌処理することを特徴とする抗菌処理方法、
(5)170〜400nmの光を照射する上記(4)の抗菌処理方法、
を要旨とするものである。
本発明の抗菌剤は、
(1)光照射することによって抗菌性が高められ、従来の抗菌性剤に比べ、抗菌性金属の担持量が同じであっても優れた抗菌性を発揮するとともに抗菌性が長期間持続する。
(2)抗菌性金属の保持力が高く長期間安定的に抗菌性を示す。
(3)本発明では、特許文献1〜3の繊維状物質とは異なる使用条件での使用が可能となる。
(4)酸性下で熱処理を施すことにより金属の光触媒活性および保持力が向上し、外部の雰囲気に影響をうけにくく飲料水の殺菌等に用いた場合でも多量の金属イオンが流出することがない。
(5)キレート官能基の含有量及び金属担持量から抗菌性能を制御することが可能であり、その他、母体に存在する細孔に汚染物質もしくは触媒機能を向上させる他の抗菌性金属を捕捉することにより、更に抗菌性を高めることができる。
等の効果を奏する。
本発明において用いるキレート形成基を有する化合物(以下、単にキレート化合物という)のキレート形成基としては、抗菌性金属を担持する性能を有するものであれば特に限定はされないが、主にグリシン基、ザルコシン基、N−メチル−β−アミノプロピオン酸基、エタノールアミノ酢酸基、ニトリロ三酢酸基、イミノジ酢酸−プロピオン酸基、イミノジプロピオン酸基、β−アラニン基、イミノジ酢酸基、アミノリン酸基、グルカミン酸基、ジチオカルバミン酸基、ホスホメチルアミノ基、アミドキシム基、ポリアミノ基、チオール基、シアノ基や、これらの基の塩等が挙げられる。上記キレート形成基の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。これらのキレート形成基のうち、窒素、硫黄、燐を含むものが、後述する銀等の抗菌性金属との結合性が強いとともに、高い光触媒活性が発現されるため好ましく、中でもアミノリン酸基、ジチオカルバミン酸基、イミノプロピオン酸基が好ましい。
キレート化合物の母体としては、一般的な合成樹脂、キレート樹脂、高分子ゲル化合物、高分子ミセル化合物等の有機系高分子化合物等が挙げられる。上記合成樹脂としてはポリエチレン、セルロース、デンプン、ポリビニルアルコール、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、レゾルシン樹脂などが、キレート樹脂としては、ポリ−N−エチレングリシン、ポリエチレンイミノプロピオン酸、ポリエチレンイミノメチレンリン酸、セルロースキサントゲン酸、デンプンキサントゲン酸、リン酸ポリビニルアルコール、ポリグルタミン酸、キトサンなどが、高分子ゲル化合物としては、アルギン酸やポリアクリル酸誘導体、アクリルアミドとキレートモノマー重合体などが挙げられる。高分子ミセル化合物としては、主に化合物中に荷電性及びまたは親油性内核と親水性外核を有する高分子化合物などが、または親水性、親油性ブロックがブロック重合によって結合した化合物などが挙げられる。
さらに、ハイドロタルサイト、メソポーラス化物や粘土鉱物とシランカップリング剤との反応物に、キレート形成基を導入した有機無機複合高分子も、キレート化合物として使用できる。上記ハイドロタルサイトとしては、一般式(1)
(化1)
MxM’(OH)z(CO3 Z-0.5・nH2O (1)
(但し、xは、1.8<x<4.3の範囲の数を示し、zは2(x+1)、Mは2価の金属イオン、M’は3価の金属イオンを示す。)
で表される組成を有するイオン交換性を持つ化合物が挙げられるが、好ましくは一般式(1)におけるMがマグネシウムイオン、M’がアルミニウムイオンである化合物が好ましい。またメソポーラス化物としては、シリカ、チタン、アルミ二ウムなどを含むカップリング剤を用いた二次元、三次元的なメソポーラス化物などが、粘土鉱物としては、アタパルジャイト、モンモリロナイト、カオリナイト、ノントロナイト、サポナイト、イライト、バーミキュライトなどが挙げられる。これらハイドロタルサイト、メソポーラス化物、粘土鉱物などにキレート形成基を導入した有機無機複合高分子は、上記ハイドロタルサイト、粘土鉱物、メソポーラスシリカを必要に応じてカップリング剤と反応させ、更に陽イオン交換してアミノ基等のキレート形成基を導入して得ることができる。本発明において上記キレート化合物としては、スチレン−ジビニルベンゼン誘導体、フェノール樹脂、エポキシ樹脂を母体とするものが好ましく、特に細孔を持つ化合物を母体とするものが好ましい。
上記キレート化合物は、1種類のキレート形成基を有するものでも、異なる2以上のキレート形成基を有するものでも良い。キレート化合物におけるキレート形成基の割合は、キレート化合物1Lあたり少なくとも0.1〜15モルを含むことが望ましく、0.5〜10モル含有することが更に好ましい。上記キレート形成基を有する化合物は公知の方法で得ることができるが、市販のキレート化合物を用いることもできる。市販のキレート化合物としては、例えばスチレン系キレート樹脂(ミヨシ油脂株式会社製:エポラス(登録商標)MX−2、MX−10等)、フェノール系キレート樹脂(ミヨシ油脂株式会社製:エポラスRA−1、Z−7等)、エポキシ系キレート樹脂(ミヨシ油脂株式会社製:エポラスMX−8C等)等が挙げられる。
キレート化合物に担持される抗菌性金属は、抗菌性を有するものであれば特に限定はされないが、主に銀、金、白金、亜鉛、チタン、銅、ニッケル等が好ましく、中でも銀が好ましい。キレート化合物のキレート形成基には、2種以上の異なる金属が担持されても良い。キレート化合物のキレート形成基に金属を担持させるには、キレート化合物と金属イオンを含む水溶液とをバッチ法又はカラム法等によって接触させれば良い。
本発明の光触媒活性を有する抗菌剤は、上記キレート化合物のキレート形成基に抗菌性金属を担持させた後、酸性下で熱処理することにより光触媒活性が付与されるが、熱処理温度は90〜250℃が好ましく、特に120〜190℃が好ましい。熱処理方法としては、スチーム等による常圧での加熱、オートクレーブ等による加圧下に加熱する等の方法が挙げられる。また、熱処理を酸性下で行うことで、抗菌剤に担持される金属イオン量が増加し、光触媒活性が高まり、さらに抗菌剤の表面積が増大し、細菌等の処理物質との接触面積が多くなり抗菌効果が高められる。上記酸性下での熱処理は、硫酸、硝酸などの酸の水溶液中で行うことができるが、pH1〜6で行うことが好ましく、特にpH1〜3で行うことが好ましい。
本発明の光触媒活性を有する抗菌剤は、光が照射されると光触媒活性により抗菌性が高められる。このため本発明の抗菌剤による抗菌処理は、光の照射下に行われるが、特に波長170〜400nmの光の照射下に処理すると、更に抗菌性が向上して効果的な抗菌処理が行われる。
本発明の抗菌剤は、ペレット状、球状等の形態にしてそのまま用いたり、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂中に練り込んでシート状、繊維状、ペレット状、球状等の任意の形態に成形して用いることができ、シート状に形成したものを他のシートと積層して用いたり、繊維状に形成したものを他の繊維と混合したり混紡したりして用いることも、破砕し微粉末として用いることもできる。また本発明の抗菌剤をそのまま粉末状や微粒子状等としたもの、或いは本発明の抗菌剤を練り込んだ樹脂を粉末状等としたものを塗料中に添加して抗菌性塗料として用いることや、従来の塗料に分散混合して膜状に加工して用いることもできる。また家庭用の浄水器の抗菌剤として用いる場合、単独で使用しても、水道水中に含まれるトリハロメタン類を吸着除去するための活性炭と組み合わせて使用しても良い。
本発明の抗菌剤は、大腸菌、緑膿菌、サルモネラ菌、肺炎悍菌、黄色ブドウ状球菌、ミクロコッカス、コリネバクテリア、枯草菌、黒麹カビ、クラドスボリウム、ケトミウム、青カビ、O−157、レジオネラ菌等に強い抗菌作用を有し、これらの菌を殺菌、滅菌するための種々の用途に用いることができる。例えばペレット状、球状、シート状、繊維状、粉末状、膜状に加工した抗菌性化合物を上記の菌を含む水に光照射下に添加するか、あるいは、水に添加した後さらに光照射するか、または抗菌剤を充填したカラム等に光照射下に通水することで、抗菌剤と接触せしめて、飲料水の抗菌、廃水の腐敗防止、醗酵防止を行ったり、廃水や河川、湖沼に添加し、自然光による光活性を利用するか、もしくは光照射して抗菌性を高め、水中の微生物の働きによるスライム発生防止や、藻類の増殖を抑制、悪臭の発生を防止する等の用途に利用できる。また抗菌性塗料としたものは定置網、水中構造物、船舶の選定に塗布塗装して利用でき、橋梁の水中部分、船底への、アオサ、アオノリ、フジツボ等の付着防止用としても利用できる。さらに繊維状、あるいは繊維状に形成したものを他の繊維に混紡したものは衣料用等の抗菌に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1、参考例1
キレート形成基としてアミノリン酸基を有するスチレン系キレート樹脂を、5wt%硝酸銀水溶液中に添加し、硝酸でpH=1に調整した後6時間攪拌して保持してキレート樹脂に銀を担持させた。ついでこの樹脂を硝酸銀水溶液中から分取し、樹脂の割合が10wt%となる量の水を加え、オートクレーブ中で加圧下、170℃で10分間熱処理した。加熱後の水溶液のpHは3であった。この樹脂中の銀担持量は0.3モル/樹脂1Lであった。熱処理後の樹脂を用い、250Wの水銀ランプで254nmの光照射下と(実施例1)、光非照射した(暗室中)とで抗菌性の試験を行った(参考例1)。抗菌性は一般細菌として1×105個を含有する河川から採取した水5リットルを用いて評価し繰り返し試験を行うことにより抗菌性及び抗菌性の効果持続性を調べた。結果を表1に示す。
実施例2、参考例2
ジチオカルバミン酸基をキレート形成基として有するフェノール系キレート樹脂を、5wt%硝酸銀水溶液中に添加し、6時間攪拌して保持した後、分離して銀を担持させたキレート樹脂を得た。この樹脂中の銀担持量は0.6モル/樹脂1Lであった。このキレート樹脂を実施例1と同様な方法を用いて酸性下で熱処理した後、光照射下(実施例2)と光非照射下(参考例2)における抗菌性を、実施例1と同様にして試験した。結果を表1にあわせて示す。
実施例3、参考例3
イミノジ酢酸基をキレート形成基として有するフェノール系キレート樹脂を、5wt%硝酸銀水溶液中に添加し、6時間攪拌した後、分離して銀を担持させたキレート樹脂を得た。この樹脂中の銀担持量は0.3モル/樹脂1Lであった。このキレート樹脂を実施例1と同様な方法を用いて酸性下で熱処理した後、光照射下(実施例3)と光非照射下(参考例3)における抗菌性を、実施例1と同様にして試験した。結果を表1にあわせて示す。
ブランク
実施例1で用いたと同様のスチレン系キレート樹脂に、銀イオンを担持せず、実施例1と同様に酸性下で熱処理を行った。熱処理後の樹脂(Na型)の光照射下と光非照射下における抗菌性を、実施例1と同様に試験した。結果を表1にあわせて示す。
比較例1、参考例4
銀を担持させた後に酸性下で熱処理を行わなかった他は、実施例1と同様のキレート樹脂の光照射下(比較例1)と光非照射下(参考例4)における抗菌性を、実施例1と同様に試験した。結果を表1にあわせて示す。
実施例4、参考例5
実施例1で用いたスチレン系樹脂に、実施例1と同様にして銀を担持させたのち、ついでこの樹脂を硝酸銀水溶液中から分取し、樹脂の割合が10wt%となる量の水を加え、スチームを用いて常圧下、90℃で10分間熱処理した。得られた銀担持型樹脂を用いて、光照射下(実施例4)と光非照射下(参考例5)における抗菌性を、実施例1と同様に試験した。結果を表1にあわせて示す。
実施例5、参考例6
実施例1で用いたスチレン系樹脂に、実施例1と同様にして銀を担持させたのち、ついでこの樹脂を硝酸銀水溶液中から分取し、樹脂の割合が10wt%となる量の水を加え、スチームを用いて常圧下、70℃で10分間熱処理した。得られた銀担持型樹脂を用いて、光照射下(実施例4)と光非照射下(参考例5)における抗菌性を、実施例1と同様に試験した。結果を表1にあわせて示す。
比較例2、参考例7
アニオン性交換基を有するイオン交換樹脂として、イオン交換基にスルホン酸基を有するスチレン系イオン交換樹脂を用い、実施例1と同様の方法で銀を担持させた後、同様にして酸性下で熱処理を行った。熱処理後の樹脂を用い、250Wの水銀ランプで254nmの光照射下と、光非照射下(参考例6)における抗菌性を、実施例1と同様に試験した。結果を表1にあわせて示す。
(表1)
Figure 2007237065
尚、表1における抗菌性は、一般細菌を1×105個含有する河川から採取した水5リットルを試験液に用い、各抗剤を詰めた繊維性の袋を試験液の中位置に位置するように浸漬し、空気供給管から試験液中に常時空気を供給して室温で10日間放置した後、細菌数を標準寒天培地法により測定し、一般細菌の数が
◎・・一般細菌数が、1×102個/ミリリットル未満
○・・一般細菌数が、1×102個〜1×103個/ミリリットル未満
△・・一般細菌数が、1×103個〜1×105個/ミリリットル未満
×・・一般細菌数が、1×105個/ミリリットル以上
として評価した。同時に抗菌剤を入れた袋を浸漬しない試験液(ブランク)についても同一条件で試験を行った。同一の抗菌剤を再使用して合計10回の試験を行った。
実施例6〜9、比較例3
実施例1〜3及び比較例4で用いたに抗菌剤について、抗菌剤から水中への銀イオンの溶出量を測定した。試験は河川から採取した水1リットルに抗菌剤10gを添加し、24時間撹拌した後、抗菌剤をろ過した後の濾液中の銀イオン濃度を測定した。濾過して得られた化合物を用いて再度同様の試験を更に2回行った。これらの結果を表2に示す。
(表2)
Figure 2007237065
実施例12、参考例8
実施例1で用いたのと同様のスチレン系キレート樹脂に、硫酸銅を用いて銅イオンを担持させ、実施例1と同様に酸性下で熱処理を行った。この抗菌剤の銅担持量は0.7モル/樹脂1Lであった。熱処理後の抗菌剤の光照射下(実施例12)と光非照射下(参考例8)における抗菌性を、実施例1と同様に試験した。結果を実施例1、参考例1の結果とともに表3にあわせて示す。尚、表3に、スチレン系キレート樹脂に、銀イオンを担持せず、実施例1と同様に酸性下で熱処理を行った先のブランクの結果をあわせて示す。
実施例13、参考例9
実施例1で用いたのと同様のキレート樹脂に、塩化亜鉛を用いて亜鉛イオンを担持させ、実施例1と同様にして酸性下で熱処理を行った。この樹脂中の亜鉛担持量は0.7モル/樹脂1Lであった。熱処理後の抗菌剤の光照射下(実施例13)と光非照射下(参考例9)における抗菌性を、実施例1と同様に試験した。結果を表3にあわせて示す。
(表3)
Figure 2007237065

Claims (5)

  1. キレート形成能を有する化合物のキレート形成基に抗菌性金属が担持された後、酸性下で熱処理されていることを特徴とする光触媒活性を有する抗菌剤。
  2. 抗菌性金属が銀である請求項1記載の光触媒活性を有する抗菌剤。
  3. 90℃〜250℃の温度で熱処理されている請求項1又は2記載の光触媒活性を有する抗菌剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌剤により、光の照射下に抗菌処理することを特徴とする抗菌処理方法。
  5. 170〜400nmの光を照射する請求項4記載の抗菌処理方法。
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