JP2001233702A - 観賞用植物体及びその製造方法 - Google Patents
観賞用植物体及びその製造方法Info
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Abstract
全に損なうことなく、植物体に任意の色彩を付与し長期
間その色彩と形状を保持することを可能にした観賞用植
物体及びその製造方法を提供する、 【解決手段】 多価アルコールをカットした木の枝葉や
花及び草花である植物体組織に吸収せしめた観賞用植物
体を、多価アルコール及び低級アルコール、染料の保存
液に浸漬し、低級アルコールを除去して製造する。 【効果】 多価アルコールが植物体組織に取り込まれて
吸収され、前記植物体組織中の水分の少なくとも一部と
置換されるため、長期間にわたって柔軟性と滑らかさを
長期間保持可能で、ドライフラワーのように折れること
もない。
Description
及びその製造方法に関する。
枝葉や花及び草花である植物体をカットして水にさし観
賞用に利用している。しかしカットした植物体は水にさ
したとしても、寿命が短く長くその形状を保つことがで
きない。また植物体の形状を保つ方法としてドライフラ
ワーがあるが、ドライフラワーは植物体より水分を完全
に除いたものであるため、柔軟性に欠け折れ易いという
問題がある。さらにドライフラワーはその色彩に限りが
有るという問題もある。
みなされたものであり、前記植物体の柔軟性をドライフ
ラワーのように完全に損なうことなく、植物体に任意の
色彩を付与し長期間その色彩と形状を保持することを可
能にした観賞用植物体を提供するものである。
本発明による観賞用植物体は、グリセリン、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1、3−ブチレング
リコール、ソルビット、ジエチレングリコールからなる
群より選択された一種以上の多価アルコールをカットし
た木の枝葉や花及び草花である植物体組織に吸収せしめ
たことを特徴とする。
製造方法を提供するものであり、前記製造方法はグリセ
リン、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1、3−ブチレングリコール、ソルビット、ジエチレン
グリコールからなる群より選択された一種以上の多価ア
ルコールとアルコール可溶性の染料を溶解した低級アル
コールを混合し、保存液を形成する工程、植物体組織を
前記保存液に浸す工程、前記植物体組織表面に付着して
いる余分の保存液を低級アルコールで除去する工程、前
記植物体組織を乾燥し低級アルコールを揮発させる工程
を含むことを特徴とする。
物体組織に取り込まれて吸収され、前記植物体組織中の
水分の少なくとも一部と置換されるため、長期間にわた
って柔軟性と滑らかさを長期間保持可能で、水、土壌、
肥料及び太陽光を必要としないので、観賞用として適し
ていると言うことができる。またドライフラワーのよう
に折れることもない。水に濡れても色落ちも殆どせず、
ほこりが付いた場合水洗いも可能であるという利点があ
る。
組織中に多価アルコールが水分の一部と置換される形で
吸収されている。この多価アルコールは植物体の柔軟
性、滑らかさを長期間にわたって保持せしめるためのも
のである。このような多価アルコールとしては、グリセ
リン、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1、3−ブチレングリコール、ソルビット、ジエチレン
グリコールからなる群より選択された一種以上を挙げる
ことができる。
限定されるものではなく、霞草などの草花、木の枝、カ
ットした木などの植物体であることができる。
まず、多価アルコールと低級アルコールの混合液である
保存液中に浸漬する。
織を長期間にわたって柔軟にかつ滑らかに保持するため
のものであるが、このままでは植物体組織に吸収されに
くいため、植物体組織に吸収されやすい低級アルコール
に溶解し、低級アルコールとともに植物体組織に吸収せ
しめる。このような低級アルコールとしては、エチルア
ルコール、メチルアルコール、ブチルアルコール及びイ
ソプロピルアルコールの一種以上を挙げることができ
る。
ことができる。染料を添加する場合、前記植物体を容易
に着色できる。前記染料としては、アルコールに可溶な
染料(アルコール染料)であれば基本的にいかなるもの
でもよい。アルコール染料としては、直接染料(ダイロ
ンコールド:商品名)、酸性染料及び酸性含金染料(ロ
ーパススピラン:商品名、イルガラン:商品名)等を挙
げることができる。
合割合は1:2〜10(体積比)である。多価アルコー
ル1に対して低級アルコールの割合が2に満たないと前
記植物体組織への吸収に時間を要し、逆に低級アルコー
ルの割合が10を超えると植物体組織への多価アルコー
ルの吸収が不足し植物体の柔軟性が保てない。また前記
保存液中の前記アルコール染料の比率は、1〜10g/
l(リットル)である。保存液中のアルコール染料の比
率が1g/l(リットル)に満たないと、植物体組織へ
の着色力が弱く10g/l(リットル)を超えると染料
のアルコールへの分散が悪くなる恐れがある。
る導管や葉の表の気孔より植物体組織に吸収され、木の
枝葉や花及び草花の茎や葉また花を柔軟に、かつ滑らか
に保持せしめることができる。また染料を保存液中に含
有させることにより植物体の色彩を変化させることがで
きる。
漬するが、この浸漬時間は植物体の種類により異なる
が、2〜60日間着色槽に浸すことが必要である。たと
えば、霞草などのような草花の場合、2日程度で充分で
あり、木の枝などは2週間以上浸漬することを要する。
保存液の温度は10〜40℃の温度であることが望まし
い。10℃より低い温度では前記植物体組織が不活性に
なり、40℃を超えると植物体組織が変質される恐れが
あるからである。
ルコール中に浸漬して、余分の多価アルコールを除去す
る。
低級アルコールと同様なものであることができ、好まし
くは1〜10秒低級アルコール中に浸漬する。1秒未満
であると多価アルコールの除去が充分でない恐れがあ
り、一方10秒を超えると、植物体組織に吸収された多
価アルコールまで除去される恐れがある。
の場合、3〜10日であるのが好ましく、30〜45℃
の温度範囲の場合、1〜10時間であるのがよい。これ
によって揮発性の低級アルコールを揮発させることがで
き、一方多価アルコールは揮発しにくいため、植物体組
織中に吸収保持された状態になる。
ルコール5%、メチルアルコール95%)を1:5(体
積比)混合した保存液を調整した。この低級アルコール
には染料(DYLON(商標名):ダイロン社製)を5
g/l(リットル)の割合で含んでいた。この保存液中
に、霞草を2日間浸漬し、保存液から取り出した後、直
ちに燃料アルコール液に浸漬した。ほぼ2〜3秒浸漬し
た後、燃料アルコール液より取り出し、1週間自然乾燥
させて、観賞用植物体とした。この観賞用植物体は、柔
軟性があり、水々しかった。
ところ、保存液への浸漬は20日以上要したが、同様に
柔軟性のある水々しい観賞用植物体とすることができ
た。また、草花の場合、保存液への浸漬は2週間程度要
したが、同様に柔軟性のある水々しい観賞用植物体とす
ることができた。
前記多価アルコールが植物体組織に取り込まれて吸収さ
れ、前記植物体組織中の水分の少なくとも一部と置換さ
れるため、長期間にわたって柔軟性と滑らかさを長期間
保持可能で、水、土壌、肥料及び太陽光を必要としない
ので、観賞用として適していると言うことができる。ま
たドライフラワーのように折れることもない。水に濡れ
ても色落ちも殆どせず、ほこりが付いた場合水洗いも可
能であるという利点がある。
Claims (5)
- 【請求項1】 グリセリン、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ソル
ビット、ジエチレングリコールからなる群より選択され
た一種以上の多価アルコールを植物体組織に吸収せしめ
たことを特徴とする観賞用植物体。 - 【請求項2】 グリセリン、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ソル
ビット、ジエチレングリコールからなる群より選択され
た一種以上の多価アルコールとアルコール可溶性の染料
を溶解した低級アルコールを混合し、保存液を形成する
工程、植物体組織を前記保存液に浸す工程、前記植物体
組織表面に付着している余分の保存液を低級アルコール
で除去する工程、前記植物体組織を乾燥し低級アルコー
ルを揮発させる工程を含むことを特徴とする観賞用植物
体の製造方法。 - 【請求項3】 前記多価アルコールと低級アルコール
は、体積比で1:2〜10の割合で混合されることを特
徴とする請求項2記載の観賞用植物体の製造方法。 - 【請求項4】 前記低級アルコールには1〜10g/l
(リットル)のアルコール可溶性の染料が溶解されてい
ることを特徴とする請求項2又は3記載の観賞用植物体
の製造方法。 - 【請求項5】 前記低級アルコールはエチルアルコー
ル、メチルアルコール、ブチルアルコール及びイソプロ
ピルアルコールよりなる群より選択された一種以上であ
ることを特徴とする請求項2〜4記載のいずれかの観賞
用植物体の製造方法。
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JP2000042366A JP3975421B2 (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 観賞用植物体の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005004600A1 (ja) * | 2003-07-15 | 2005-01-20 | Kyoka Craft, Inc. | 天然の植物を使用した造花の製造方法及びそれに使用する仕上げ剤 |
JP2005126377A (ja) * | 2003-10-24 | 2005-05-19 | 久美代 ▼えの▲目 | ススキの着色方法 |
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KR101199989B1 (ko) * | 2012-03-30 | 2012-11-12 | 김광열 | 생화의 그레데이션 착색 보존처리 방법 및 그에 사용되는 액상조성물 |
-
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- 2000-02-21 JP JP2000042366A patent/JP3975421B2/ja not_active Expired - Fee Related
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