JP2001232856A - カラープリンタ - Google Patents

カラープリンタ

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JP2001232856A
JP2001232856A JP2000048614A JP2000048614A JP2001232856A JP 2001232856 A JP2001232856 A JP 2001232856A JP 2000048614 A JP2000048614 A JP 2000048614A JP 2000048614 A JP2000048614 A JP 2000048614A JP 2001232856 A JP2001232856 A JP 2001232856A
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JP2000048614A
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Hiroaki Nakamura
博明 中村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色フィルタの加工処理を容易にするとともに
照明の調整を簡単にする。 【解決手段】 デジタルマイクロミラー装置2には、そ
れぞれ3列の記録ミラーアレイからなる赤色記録領域2
2,緑色記録領域23,青色記録領域24が設けられて
おり、これらは互いに間隔を離して設けられている。各
記録領域との間にはそれぞれ3列のマスクミラーアレイ
からなるマスク領域25,26が設けられている。各色
の記録領域22〜24には、赤色,緑色,青色の各色光
が照射され、これらの各マイクロミラー12を有効反射
状態と無効反射状態とに切り替えて画像をライン順次に
記録する。マスク領域25,26の各マイクロミラー1
2は、常に無効反射状態とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像を感光
材料に記録するカラープリンタに関し、更に詳しくは反
射方向が可変な微小サイズのミラーをライン状に配列し
た空間光変調器を用いたカラープリンタに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】感光材料,例えば印画紙にカラー画像を
記録するカラープリンタとしては、フイルムの画像を印
画紙に投影するものが最も一般的であるが、最近では画
像データで表示装置を駆動してカラー画像を感光材料に
記録するカラープリンタが実用化されている。このよう
なカラープリンタには、CRT方式,レーザー方式,液
晶方式等がある。
【0003】また、微小サイズのミラー(以下、マイク
ロミラーという)をライン状にあるいはマトリックス状
に多数配列し、各マイクロミラーの傾斜を制御してスポ
ット光を偏向するミラー方式の空間光変調器が知られて
いる。このミラー方式の空間光変調器としては、メモリ
セルに蓄えた電荷による静電気力でマイクロミラーを傾
斜させるデジタルマイクロミラー装置や微小なピエゾ素
子でマイクロミラーを傾斜させるピエゾ駆動式マイクロ
ミラー装置(AMA)等がある。
【0004】例えば、デジタルマイクロミラー装置で
は、スタティックRAM(SRAM)の各メモリセル上
に、集積化技術によって多数の微小なマイクロミラーが
揺動自在に設けられており、SRAMにデータを書き込
むと、各メモリセルの電荷の静電気力によって、マイク
ロミラーが所定角度傾斜し、光の反射方向を変えること
ができる。このデジタルマイクロミラー装置の原理や応
用例については、月刊誌「O plus E」の199
4年10月号の第90頁〜第94頁に記載されている。
【0005】ミラー方式の空間光変調器でカラー画像を
記録する場合には、白色光源と空間変調器との間に、あ
るいは空間変調器と印画紙との間にフィルタ装置を設け
る必要があるが、例えばフィルタ装置を赤色,緑色,青
色の3種類のフイルタを取り付けたフィルタ円板と、こ
のフィルタ円板を回転させるモータとで構成し、空間変
調器に入射する光、あるいは空間光変調器から印画紙に
向かう光を赤色,緑色,青色に順次変換するようにした
場合には、カラープリンタの構成が複雑となり、また大
型化するといった問題が生じる。
【0006】上記のような問題を解消するためのカラー
プリンタが本出願人により各種提案されている。例え
ば、特開平9−164723号公報に記載のカラープリ
ンタでは、例えば図17に示すようなデジタルマイクロ
ミラー装置90を用いるものがある。このデジタルマイ
クロミラー装置90は、複数のマイクロミラー91がマ
トリクス状に配置されており、複数のマイクロミラー9
1をライン状に配した3列のマイクロミラーアレイ92
a〜92cが赤色,緑色,青色のうちの1色に対応して
いる。各マイクロミラーアレイ92a〜92cのマイク
ロミラー91上には、記号「R」,「G」,「B」で示
されるように、赤色,緑色,青色のうちの対応する色フ
ィルタが形成されている。そして、照明装置からの白色
光を各マイクロミラー91に照射して、マイクロミラ−
91上の色フィルタで白色光を赤色,緑色,青色の各色
光に変換し、ライン順次でカラー画像を記録する。。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えばデジ
タルマイクロミラー装置のマイクロミラーは、その1辺
の長さが16μm程度と微細であり、またマイクロミラ
ー同士の間隔は1μm程度と極めて狭い。このため、図
17に示されるように、異なる色のマイクロミラーアレ
イが互いに隣接している場合には、色フィルタを形成す
るのに高い加工精度が要求され製造コストの上昇を招く
といった問題があった。各マイクロミラー上に色フィル
タを設ける代わりに、赤色光、緑色光,青色光を照明す
る手法も考えられるが、このようにした場合には、マイ
クロミラーアレイを照明する各色光がそれぞれ異なるマ
イクロミラーアレイを照明しないように照明装置を高精
度に調整しなければならないといった問題が発生する。
【0008】本発明は、ミラー方式の空間光変調器を利
用し、マイクロミラーに形成する色フィルタの加工処理
を容易にし、また調整を簡単にすることができるカラー
プリンタを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のカラープリンタでは、異なる色の記
録ミラーアレイの間に複数のマイクロミラーをライン状
に配列したマスクミラーアレイを少なくとも1列分設け
ることにより、異なる色の記録ミラーアレイを互いに間
隔を離して配し、カラー画像に記録中では、前記マスク
ミラーアレイの各マイクロミラーを無効反射状態とする
ものである。。
【0010】請求項2記載のカラープリンタでは、異な
る色の記録ミラーアレイの間に複数のマイクロミラーを
ライン状に配列したマスクミラーアレイを少なくとも1
列分設けることにより、異なる色の記録ミラーアレイを
互いに間隔を離して配し、マスクミラーアレイの前面に
照明装置からの光の入射を阻止するマスク部材を配した
ものである。
【0011】請求項3記載のカラープリンタでは、赤
色、緑色,青色の記録ミラーアレイをそれぞれ複数列設
け、同じ色の記録ミラーアレイを隣接して配したもので
ある。
【0012】請求項4記載のカラープリンタでは、照明
装置を、各記録ミラーアレイに赤色光,緑色光,青色光
のうちの対応する色光を照射する第1ないし第3の照明
手段から構成したものであり、請求項5記載のカラープ
リンタでは、第1ないし第3の照明手段を、それぞれ対
応する色の色光を出力する発光ダイオードを光源とした
ものである。
【0013】請求項6記載のカラープリンタでは、赤色
記録ミラーアレイの各マイクロミラーに赤色光を反射さ
せるフィルタを形成し、緑色記録ミラーアレイの各マイ
クロミラーに緑色光を反射させるフィルタを形成し、青
色記録ミラーアレイの各マイクロミラーに青色光を反射
させるフィルタを形成して、照明装置からの白色光を各
記録ミラーアレイに照射するようにしたものである。
【0014】請求項7に記載のカラープリンタでは、空
間変調器と感光材料との間に白色光を赤色光、緑色光及
び青色光に変換するフィルタ手段を設け、照明装置を、
白色光を各記録ミラーアレイに照射するようにして、各
記録ミラーアレイの記録位置に傾斜されたマイクロミラ
ーで反射された白色光を前記フイルタ手段で記録ミラー
アレイに対応する色光に変換するようにしたものであ
る。
【0015】請求項8記載のカラープリンタでは、感光
材料上に投影されるマイクロミラーに対応した色光の強
度に応じて、対応するマイクロミラーの有効反射状態の
時間を増減し、露光ムラを補正するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を実施したカラープリンタ
の構成を図2に示す。このカラープリンタは、空間変調
器としてのデジタルマイクロミラー装置2と、照明装置
3と、投影光学系4と、駆動制御手段としてのデータ書
き込み制御回路5と,カラープリンタの各部を制御する
コントローラ6等とから構成されている。
【0017】図3は、デジタルマイクロミラー装置2の
概略を示すものである。このデジタルマイクロミラー装
置2は、スタティックRAM(以下、SRAMと称す
る)10に、マイクロミラー等を周知の集積化技術によ
って作製したものである。SRAM10の各メモリセル
11上に、それぞれマイクロミラー12が配置され、各
マイクロミラー12はポスト13で揺動自在に支持され
ている。マイクロミラー12は、導電性を有するアルミ
等の金属薄膜で例えば正方形に作られ、その一辺の長さ
Lが例えば16μmとされ、各マイクロミラー12の間
隔Hは1μmとなっている。
【0018】電源がOFF状態では、図4(A)に示す
ように、マイクロミラー12は水平な状態にある。電源
がON状態では、SRAM10の各メモリセル11に
「0」または「1」のミラー駆動データが書き込まれ
る。メモリセル11に「0」のミラー駆動データを書き
込むと、図4(B)に示すように、マイクロミラー12
は−θだけ傾いた無効反射状態となる。一方、「1」の
ミラー駆動データを書き込むと、図4(C)に示すよう
に、マイクロミラー12は+θだけ傾いた有効反射状態
となる。ここで、角度の正負は、反時計方向を+とし、
時計方向を−としている。
【0019】マイクロミラー12は、有効反射状態のと
きには照明装置3からの光を投影光学系4に向けて反射
する。また、マイクロミラー12は、無効反射状態のと
きには、照明装置3からの光を光吸収板15(図2参
照))に向けて反射する。
【0020】図1に示すように、デジタルマイクロミラ
ー装置2には、ミラー部20が露呈されている。このミ
ラー部20は、図2及び図3に示すように静電気力によ
って傾斜する多数のマイクロミラー12を一定ピッチで
マトリクス状に配置したものである。
【0021】ミラー部20は、3列の赤色記録ミラーア
レイ22a〜22cからなる赤色記録領域22と、3列
の緑色記録ミラーアレイ23a〜23cからなる緑色記
録領域23と、3列の青色記録ミラーアレイ24a〜2
4cからなる青色記録領域24とが設けられている。各
色の記録領域22〜24は互いに間隔を離して配されて
おり、これらの各記録領域22〜24の間には、それぞ
れ3列のマスクミラーアレイ25a〜25c、26a〜
26cからなるマスク領域25,26が設けられてい
る。各ミラーアレイは、ライン状に配列された複数のマ
イクロミラー12からなり、各ミラーアレイは互いに平
行に配されている。このようにして、異なる色の記録ミ
ラーアレイは、互いに間隔を離して配され、これらの間
にはマスクミラーアレイが設けられている。
【0022】なお、説明の便宜上、各領域22〜26の
記録ミラーアレイを3列としているが、これに限るもの
ではなく、実際にはマトリクス状に1024×1280
個程度のマイクロミラー12を配列したデジタルマイク
ロミラー装置を用いており、各領域22〜26はより多
くの記録ミラーアレイで構成されている。また、マスク
領域25,26のマスクミラーアレイの本数は、各色の
記録領域22〜24の記録ミラーアレイの本数の自然数
倍となるようにされている。
【0023】図2において、照明装置3は、赤色光、緑
色光,青色光をデジタルマイクロミラー装置2に照射す
る。この照明装置3からの赤色光、緑色光,青色光の各
光束は、平行光束となっている。
【0024】照明装置3からの赤色光は、ミラー部11
の赤色記録領域12に照射され、この赤色記録領域22
の各マイクロミラー12で赤色スポット光として反射さ
れる。マイクロミラー12が有効反射状態のときには、
反射された赤色スポット光が投影レンズ4を介してカラ
ー感光材料、例えば印画紙28に入射して露光を与え
る。一方、マイクロミラーが水平又は無効反射状態のと
きには、反射された赤色スポット光は光吸収板15で散
乱することなく吸収される。
【0025】赤色記録領域22の1個のマイクロミラー
12によって赤色画像の1個の画素が印画紙28に露光
され、1列の記録ミラーアレイで1ライン分の画素が露
光される。1ラインは、印画紙28の幅方向(搬送方向
と直交する方向)に伸びており、各記録ミラーアレイの
マイクロミラー12の個数をP個とすると、P個の画素
で構成される。赤色記録領域22は、3列の記録ミラー
アレイで構成されているから、赤色画像の隣接した3ラ
インが同時に露光される。
【0026】同様にして、照明装置3からの緑色光が緑
色記録領域23に入射し、この緑色記録領域23の各記
録ミラーアレイ23a〜23cによって緑色画像の3ラ
インが同時に露光される。また、青色光が青色記録領域
24に入射し、この青色記録領域24の各記録ミラーア
レイ24a〜24cによって青色画像の3ラインが同時
に記録される。マスク領域25,26の各マイクロミラ
ー12は、常に無効反射状態とされ、露光に寄与しな
い。
【0027】投影レンズ4は、デジタルマイクロミラー
装置2で反射した赤色,緑色,青色のそれぞれ3ライン
分の光を印画紙28上に拡大投影する。印画紙28は、
搬送ローラ対31にニップされて、供給ロール32から
3ライン分ずつ間欠的に引き出される。そして、停止中
の印画紙28に対して、3色のラインが3ラインずつ同
時に露光される。搬送ローラ31を回転させるためのパ
ルスモータ33は、ドライバ34を介してコントローラ
6によって回転が制御される。
【0028】赤色画像メモリ37,緑色画像メモリ3
8,青色画像メモリ39には、記録すべき1フレーム分
の3色の画像データが書き込まれている。これらの3色
の画像データは、色毎に3ライン分ずつ読み出され、ラ
インメモリ40にそれぞれ書き込まれる。各色の記録領
域22〜24で同時に露光されるラインがずれているた
め、これに応じて3色の画像データもずらして読み出さ
れる。データ書込み制御回路5は、ラインメモリ40か
ら色毎に3ライン分の画像データを読み出す。
【0029】図5(A)に各記録領域のマイクロミラー
に対する制御の一例を示す。コントローラ6からの書込
みタイミング信号に同期して、データ書込み制御回路5
は、ラインメモリ40の各画像データを上位ビットから
順番に取り出し、ミラー駆動データとして各記録領域2
2〜24に対応した各メモリセル11に書き込む。
【0030】図5(A)では、画像データが「1011
01」であり、この画像データが時間T1内に発生する
6個の書込みタイミング信号によって1ビットずつ取り
出されて、ミラー駆動データとしてメモリセル11に6
回書き込まれる。ミラー駆動データが「1」の場合に、
記録領域のマイクロミラー12が有効反射状態となり、
反射されたスポット光が印画紙28に投影される。書込
みタイミング信号の発生周期は半減しているから、6ビ
ットの画像データがパルス幅変調され、画像データの値
の大きさに応じて、時間T1内で有効反射状態となる時
間の合計が変化する。
【0031】時間T1の経過後に、データ書込み制御回
路5は「0」を各メモリセル11に書込み、データをク
リアする。このクリアと同時又はその直後で、時間T2
の間で3ライン分の紙送りが行われる。この時間T1と
時間T2とによって1回のライン露光シーケンスが終了
する。
【0032】また、図5(B)に示すように、データ書
込み制御回路5は、マスク領域25,26に対応する各
メモリセル11に対し、1回のライン露光シーケンスの
期間を通して「0」のミラー駆動データを書き込む。こ
れにより、マスク領域25,26の各マイクロミラー1
2が常に無効反射状態となる。
【0033】図6に照明装置3の一例を示す。光源41
は白色光を放出する。光源41からの白色光は、直接
に、または反射板42で反射されて熱吸収フィルタ43
に入射する。白色光は、熱吸収フィルタ43で熱成分が
除去されてから、拡散板44に入射して均一に拡散され
る。
【0034】拡散された白色光の一部は、赤色用第1レ
ンズ45aを介して赤色フィルタ46aに入射し、赤色
光に変換される。赤色フィルタ46aを透過した赤色光
は、スリット板47に形成されたスリット47aを通る
ことによって、その光束の断面が赤色記録領域22の形
状に合わせたものとされ、さらに赤色用第2レンズ47
aによって、光束の断面サイズが赤色記録領域22とほ
ぼ等しい平行光束とされる。
【0035】同様にして、拡散板44からの白色光の一
部は、緑色用第1レンズ45b,緑色フィルタ46b,
スリット47b,緑色用第2レンズ48bを介して、光
束の断面の形状及びサイズが緑色記録領域23とほぼ等
しい緑色の平行光束とされる。また、青色用第1レンズ
45c,青色フィルタ46c,スリット47c,青色用
第2レンズ48cを通った光は、光束の断面の形状及び
サイズが青色記録領域24とほぼ等しい青色の平行光束
とされる。
【0036】なお、白色光を赤色光,緑色光,青色光に
変換する各色のフィルタ46a〜46cをスリット47
a〜47c内に設けてもよく、第1あるいは第2レンズ
のレンズ面に蒸着等で形成してもよい。
【0037】第2レンズ48aからの赤色光は、ミラー
51aで反射されてから、緑色光を反射するダイクロイ
ックミラー51bと、青色光を反射するダイクロイック
ミラー51cとをそれぞれ透過する。また、第2レンズ
48bからの緑色光は、ダイクロイックミラー51bで
反射されてからダイクロイックミラー51cを透過し、
第2レンズ48cからの青色光は、ダイクロイックミラ
ー51cで反射される。
【0038】ダイクロイックミラー51cを透過した赤
色光、緑色光、及びダイクロイックミラー51cで反射
された青色光は、照明装置3からデジタルマイクロミラ
ー装置2に向かう。そして、赤色光で赤色記録領域22
が、緑色光で緑色記録領域23が、青色光で青色記録領
域24がそれぞれ面照明される。
【0039】照明装置3から射出される赤色光,緑色
光,青色光は、各ミラー51a〜51cの傾きや位置を
調整することによって、その各光軸が平行とされるとと
もに、面照明する位置が対応する色の記録領域とほぼ合
致するようにされている。上記のように、各色の記録領
域22〜24の間にマスク領域25,26を設け、この
マスク領域25,26の各マイクロミラー12を露光時
には常に無効反射状態とするため、各記録領域22〜2
4を照明する各色光が、隣接したマスク領域25あるい
はマスク領域26を照明しても何ら問題ない。したがっ
て、照明装置3からの各色光が対応する色の記録領域だ
けを正確に照明するように調整する必要がないから、調
整が簡単になる。
【0040】次に、上記カラープリンタの作用について
説明する。プリントが指示されると、コントローラ6
は、デジタルマイクロミラー装置2のデータクリアをデ
ータ書込み制御回路5に指示する。この指示を受ける
と、データ書込み制御回路5は、「0」のミラー駆動デ
ータを全てのメモリセル11に書き込む。次に、コント
ローラ6は、光源41を点灯させ、照明装置3からの赤
色光,緑色光,青色光でそれぞれ対応する色の記録領域
22〜24を照明する。この際に、各メモリセル11に
は「0」のミラー駆動データが書き込まれているから、
各マイクロミラー12は無効反射状態となっている。こ
のために、照明装置3からの入射光は、光吸収板15に
向けて反射される。
【0041】次にコントローラ6は、赤色画像メモリ3
7,緑色画像メモリ38,青色画像メモリ39から、各
色の画像データを3ライン分ずつ読み出してラインメモ
リ40に書き込んだ後に、タイミング信号を所定の間隔
で発生し、これらをデータ書込み制御回路5に送ること
により画像の露光を行う。
【0042】デジタルマイクロミラー装置2は、赤色記
録領域22が投影レンズ4の光軸の右側で、青色記録領
域24が投影レンズ4の光軸の左側に位置している。こ
の配置では、赤色記録領域22による赤色光は、印画紙
28の上流側(図中右側)に投影され、青色記録領域2
4による青色光は印画紙28の下流側に投影される。ま
た、各色の記録領域22〜24毎では、記録ミラーアレ
イ22a,23a,24aが印画紙28の下流側に、記
録ミラーアレイ22c,23c,24cが印画紙22の
上流側に投影される。さらに、赤色記録領域22と緑色
記録領域23との間、及び緑色記録領域23と青色記録
領域24との間には、それぞれ3列のマスクミラーアレ
イからなるマスク領域25,26が設けられている。
【0043】したがって、印画紙28上では、赤色記録
領域22の記録ミラーアレイ22aで露光する赤色画像
のラインを第Nラインとすると、このときに赤色の記録
ミラーアレイ22bは第(N+1)ラインを、また記録
ミラーアレイ22cは第(N+2)ラインをそれぞれ露
光する。また、緑色記録領域23の記録ミラーアレイ2
3a〜23cは、緑色画像の第(N−6)〜第(N−
4)ラインをそれぞれ露光し、青色記録領域24の各記
録ミラーアレイ24a〜24cは青色画像の第(N−1
2)〜第(N−10)ラインを露光する。
【0044】このため、例えば上記のように記録ミラー
アレイ22aで赤色画像の第Nラインを露光するライン
露光シーケンスでは、コントローラ6は、各画像メモリ
37〜39から、第N〜第(N+2)ラインの赤色画像
データと、第(N−6)〜第(N−4)ラインの緑色画
像データと、第(N−12)〜第(N−10)ラインの
青色画像データとをそれぞれ読み出して、ラインメモリ
40に書き込む。次にコントローラ6は、時間T1内で
6個の書込みタイミング信号を所定の間隔で発生し、こ
れらをデータ書込み制御回路5に送る。
【0045】データ書込み制御回路5が第1番目の書込
みタイミング信号を受け取ると、6ビットの各画像デー
タのうち最上位ビットがミラー駆動データとしてメモリ
セル11に書き込まれる。このときに、第Nラインの赤
色画像データから得られるミラー駆動データは、赤色記
録領域22の記録ミラーアレイ22aに対応する各メモ
リセル11に、第(N+1)ラインの赤色画像データか
ら得られるミラー駆動データは、記録ミラーアレイ22
bに対応する各メモリセル11に、第(N+2)ライン
の赤色画像データから得られるミラー駆動データは、記
録ミラーアレイ22cに対応する各メモリセル11にそ
れぞれ書き込まれる。
【0046】同様にして、第(N−6)〜第(N−4)
ラインの緑色画像データから得られるミラー駆動データ
は、記録ミラーアレイ23a〜23cの各メモリセル1
1に書き込まれ、第(N−12)〜第(N−10)ライ
ンの青色画像データから得られるミラー駆動データは、
記録ミラーアレイ24a〜24cの各メモリセル11に
それぞれ書き込まれる。
【0047】各色の記録領域22〜24の各マイクロミ
ラー12は、最上位ビットに「1」が与えられている場
合に有効反射状態となり、入射する色光をスポット光と
して投影レンズ4に向けて反射する。このスポット光
は、投影レンズ4によって印画紙28に投影される。
【0048】これにより、印画紙28には、赤色画像の
第N〜第(N+1)ラインと、緑色画像の第(N−6)
〜第(N−4)ラインと、青色画像第(N−12)〜第
(N−10)ラインとに対する第1回の露光が行われ
る。このときに緑色画像の第(N−6)〜第(N−4)
ラインは、今回より2回前に行われたライン露光シーケ
ンスのときに、赤色記録領域22によって露光された赤
色画像の第(N−6)〜第(N−4)ラインの位置に露
光される。また、青色画像の第(N−12)〜第(N−
10)ラインは、今回よりも4回前のライン露光シーケ
ンスのときに赤色記録領域22によって露光された赤色
画像の第(N−12)〜第(N−10)ライン、及び2
回前のライン露光シーケンスのときに緑色記録領域23
によって露光された緑色画像の第(N−12)〜第(N
−10)ラインの位置に露光される。
【0049】データ書込み制御回路5は、第2番目の書
込みタイミング信号によって、各色画像データの2番目
のビットをミラー駆動データとして各色の記録領域22
〜24の各メモリセル11に書き込む。この書込みによ
り、各色の記録領域22〜24から第2番目の赤色,緑
色,青色のライン光が3ラインずつ発生し、これにより
第2回の露光が行われる。こうして、各色の記録領域2
2〜24の各マイクロミラー12を画像データに対応し
た6ビットのミラー駆動データにより順次に駆動して、
最大6回分の露光を行う。この各回の露光時間は最下位
ビットになるにつれて短くなる。
【0050】なお、赤色記録領域22で第4〜6ライン
を露光するまでの間は、緑色記録領域23の各記録ミラ
ーアレイ23a〜23cは、これらで露光すべきライン
がないため無効反射状態とされる。同様に、緑色記録領
域23で第4〜6ラインを記録するまでの間は、青色記
録領域24の各記録ミラーアレイ24a〜24cは、こ
れらで露光すべきラインがないため無効反射状態とされ
る。
【0051】他方、マスク領域25,26に対しては、
データ書込み制御回路35が書込みタイミング信号を受
け取る毎にそれに対応するメモルセル11に「0」のミ
ラー駆動データを書き込む。したがって、マスク領域2
5,26の全てのマイクロミラー12は、ライン露光シ
ーケンスの期間中においても無効反射状態が維持され
る。なお、マスク領域25,26に対応する各メモリセ
ル11のデータを書き換えることなく「0」を保持させ
るようにしてもよい。
【0052】マスク領域25,26の各マイクロミラー
12が全て無効反射状態となるから、照明装置3からの
赤色光の一部がマスク領域25に入射しても、このマス
ク領域25に入射した赤色光は、光吸収板15に向かっ
て反射されるため、印画紙28に露光を与えない。同様
にして、緑色光がマスク領域25,26に、青色光がマ
スク領域26に入射しても、これらの色光は印画紙28
に露光を与えない。
【0053】上記のようにして6回露光で各ラインの潜
像を印画紙28に記録し、時間T1が経過すると、デー
タ書込み制御回路5は、各色の記録領域22〜24に対
応する全てのメモリセル11に「0」のミラー駆動デー
タを書き込んでデータをクリアする。これとともに、時
間T2の間で、コントローラ6は、モータ33を回転さ
せて印画紙28を3ライン分だけ矢線方向に搬送する。
【0054】この後、コントローラ6は、各画像メモリ
37〜39から第(N+3)〜第(N+5)ラインの赤
色画像データと、第(N−3)〜第(N−1)ラインの
緑色画像データと、第(N−9)〜第(N−7)ライン
の青色画像データとをそれぞれ読み出して、ラインメモ
リ40に書き込む。次にコントローラ6は、時間T1内
で6個の書込みタイミング信号を所定の間隔で発生し、
これらをデータ書込み制御回路5に送る
【0055】3色の画像データは、上記と同じ手順によ
って、タイミング信号が発生する毎に1ビットずつ取り
出され、ミラー駆動データとして各色の記録領域22〜
24に対応するメモリセル11に書き込まれる。これに
より赤色画像の第(N+3)〜第(N+5)ラインと、
緑色画像の第(N−3)〜第(N−1)ラインと、青色
画像の第(N−9)〜第(N−7)ラインとが印画紙2
8に露光される。また、マスク領域25,26に対応す
るメモリセル11には、「0」のミラー駆動データが書
き込まれ、マスク領域25,26の各マイクロミラー1
2は、無効反射状態とされる。
【0056】以下同様にして、赤色,緑色,青色の各3
本のライン光を同時に印画紙28に入射して、赤色画
像,緑色画像,青色画像を3ラインずつライン順次で露
光して潜像を記録する。
【0057】1フレーム分の露光が終了すると、印画紙
28をフレーム間の余白分だけ送る。これとともに、ス
キャナー,TVカメラ,ビデオ再生機等から、次のフレ
ームの画像データを画像メモリ37〜39に書き込む。
この書き込み後に、画像メモリ37〜39から3色画像
データを3ラインずつ読み出して印画紙28に露光す
る。画像が露光された印画紙28の部分は、現像処理が
施された後に、画像毎に切り分けられてプリント写真と
される。
【0058】なお、ポジーポジ方式の印画紙を用いる場
合には、ポジ画像の画像データを用いてデジタルマイク
ロミラー装置を制御する。ネガーポジ方式の一般的な印
画紙を用いる場合には、ネガ像の画像データを用いて印
画紙にネガ像を投影する。
【0059】図7は、光源として3色の発光ダイオード
を用いた例を示すものである。なお、以下に説明する他
は、上記実施形態と同じであり、同じ構成部材には同じ
符号を付してある。
【0060】照明装置3内には、赤色LEDユニット6
1,緑色LEDユニット62,青色ユニット63が配さ
れている。図8に一例を示すように、赤色LEDユニッ
ト61は、赤色光を出力する複数のLED(発光ダイオ
ード)64がマトリクス状に取り付けられたLED基板
61aと、LED基板61aの前面に配され、各LED
64からの赤色光を拡散して均一にする拡散板61b
と、拡散板61bの前面に配され、赤色光の光束の断面
を赤色記録領域22の形状に合わせるためのスリット6
5が形成されたスリット板61cと、これらを収納した
筐体61dとから構成されている。
【0061】緑色LEDユニット62,青色LEDユニ
ット63についても、赤色LEDユニット61と同様な
構成とされており、それぞれ緑色光を出力するLED,
青色光を出力するLEDが用いられている。各LEDユ
ニット61〜63を光源とする赤色光,緑色光,青色光
は、デジタルマイクロミラー装置2の対応する色の記録
領域に照射される。
【0062】上記のようにして、光源として赤色,緑
色,青色を出力する光源を用いると、フィルタが不要に
なるので構成が簡単になる。
【0063】図9は、マイクロミラーにフィルタを設け
た例を示すものである。なお、以下に説明する他は、最
初の実施形態と同じであり、同じ構成部材には同じ符号
を付してある。
【0064】最初の実施形態と同様に、ミラー部20は
各色の記録領域22〜24と、マスク領域25,26と
が設けられている。図10に示すように、各色の記録領
域22〜24の各マイクロミラー12のミラー面には、
特定の波長域の光を吸収し、赤色光,緑色光,青色光の
1つを反射するフィルタ70が形成されている。フィル
タ70は、蒸着,転写,貼着等によってマイクロミラー
12に設けられる。
【0065】フィルタ70としては、例えば色素フィル
タの他に干渉フィルタを用いることができる。干渉フィ
ルタを用いる場合は、この干渉フィルタ自体が特定の色
光を反射するから、マイクロミラー自体の反射率が低く
てもよい。
【0066】図9において、赤色記録領域22の各マイ
クロミラー12には、記号「R」で示すように、フィル
タ70として赤色光を反射させる赤色フィルタが形成さ
れている。また、緑色記録領域23の各マイクロミラー
12には、記号「G」で示すように、フィルタ70とし
て緑色光を反射させる緑色フィルタが、青色記録領域2
4の各マイクロミラー12には、記号「B」で示すよう
に、フィルタ70として青色光を反射させる青色フィル
タがそれぞれ形成されている。
【0067】マスク領域25,26の各マイクロミラー
12については、フィルタが形成されないが、各色の記
録領域22〜24に対してフィルタ70を形成する過程
において、マスク領域25,26の各マイクロミラー1
2にフィルタ70が形成されても問題はない。
【0068】図11に示すように、ミラー部20は、照
明装置73によってその全面が平行光束とされた白色光
で照明される。なお、図10中の符号73aは白色光を
出力する光源、符号73bは反射板,符号73cは熱吸
収フィルタ、符号73dは拡散板、符号73e,73f
は、白色光を平行光束とするためのレンズである。
【0069】赤色記録領域22に入射する白色光は、赤
色光に変換されてマイクロミラー12で反射される。ま
た、緑色記録領域23に入射する白色光は、緑色光に変
換されてマイクロミラー12で反射され、青色記録領域
24に入射する白色光は、青色光に変換されてマイクロ
ミラー12で反射される。このように、白色光を、赤色
光,緑色光,青色光に変換するフィルタ70をマイクロ
ミラー12上に設ければ、白色光を出力する単一光源を
用いることができ、構成が簡単になる。
【0070】また、上記のように各色の記録領域22〜
24との各間に露光に寄与しないマスク領域25,26
を設けているので、フィルタが記録領域から多少はみ出
してマスク領域にも形成されたとしても、またマスク領
域内で異なる色のフイルタが重なっても形成されても何
ら問題が発生しないから、フィルタ70の形成を容易に
することができる。
【0071】なお、白色光でミラー部を照明する場合に
は、マイクロミラー上のフィルタを省略し、ミラー部と
印画紙との間、例えば印画紙に密着する位置に。それぞ
れ3ライン分ずつの3本の色フィルタを平行に配しても
よい。ミラー部と印画紙との間との間に色フィルタを配
置した場合に、上記のように各色の記録領域22〜24
との各間に露光に寄与しないマスク領域25,26を設
ければ、これらマスク領域25,26の分だけ色フィル
タの位置決め精度を低くすることが可能になり、調整が
簡単になる。
【0072】図12は、マスク領域の前面をマスク板で
覆う例を示すものである。なお、以下に説明する他は、
最初の実施形態と同様であり、同じ構成部材には同じ符
号を付してある。
【0073】マスク板75は、ミラー部20の前面に取
り付けられる。マスク領域25,26は、マスク板75
によってその前面が覆われ、照明装置3からの色光の入
射が阻止される。また、各色の記録領域22〜24は、
マスク板75に設けられたスリット75a〜75cから
露呈されており、これらの各色の記録領域22〜24へ
の光の入射、及び反射光が投影レンズに向かうことが妨
げられないようにされている。マスク板75は、例えば
黒色とされており、その表面に入射した光をほとんど反
射しないようにされている。
【0074】これにより、マスク領域25,26の位置
に照射される色光は、マスク板75によって吸収される
ので、上記各実施形態と同様な効果が得られる。なお、
この場合には、マスク領域25,26の各マイクロミラ
ー12を無効反射状態,有効反射状態のいずれの状態と
してもよい。
【0075】図12の例では、各色の記録領域のマイク
ロミラーにフィルタを形成しない例について説明した
が、図9に示される例のように、各色の記録領域のマイ
クロミラーにフィルタを形成して白色光で照明したり、
ミラー部と印画紙との間に色フィルタを配置する場合に
ついても利用できる。
【0076】図13は、マイクロミラーの有効反射状態
となっている時間を増減することで、露光ムラの発生を
防止する例を示すものである。なお、以下に説明する他
は、最初の実施形態と同じであり、同じ構成部材には同
じ符号を付してある。
【0077】EEPROM80には、露光ムラの発生を
防止するための補正データが書き込まれている。露光ム
ラは、例えば、ミラー部20に対する照明ムラ、投影レ
ンズ等のレンズによるケラレ,フィルタの透過率が不均
一であること等に起因して発生する。
【0078】補正データは、各色の記録領域22〜24
の各マイクロミラー12について、製造時に決められ
る。例えば、予め決められた基準光強度に対する、マイ
クロミラー12で反射された色光の印画紙28上での光
強度の比率に応じて補正データが決められる。
【0079】データ補正回路81は、各色画像メモリ3
7〜39から読み出した画像データと、EEPROM8
0から読み出した補正データとを対応するもの同士を用
いて演算するすることによって、実際に印画紙28に入
射する光強度のもとで、画像データに応じた本来の露光
量が得られるようにした補正画像データを作成する。補
正画像データは、ラインメモリ40に書き込まれる。
【0080】データ書き込み制御回路5は、ラインメモ
リ40に書き込まれている補正画像データを用いてミラ
ー駆動データを生成し、最初の実施形態と同様にしてパ
ルス幅変調を行って各マイクロミラー12を駆動する。
【0081】上記のように構成することにより、各色の
記録領域22〜24の各マイクロミラー12は、それが
反射して印画紙28上に入射する光強度に応じて有効反
射状態とされている時間が増減される。
【0082】例えば、1個のマイクロミラー12で反射
された色光の印画紙28上での光強度が基準光強度より
も小さい場合には、これに対応する補正画像データは、
補正前の画像データよりも大きい値とされて、この補正
画像データでミラー駆動データが生成される。これによ
り、このマイクロミラー12は、光強度が小さい分だけ
1回のライン露光シーケンス中に有効反射状態とされる
時間が長くされ、結果として、画像データに応じた露光
量が印画紙28に与えられる。
【0083】逆に、1個のマイクロミラー12で反射さ
れた色光の印画紙28上での光強度が基準光強度よりも
大きい場合には、これに対応する補正画像データは、補
正前の画像データよりも小さい値とされるから、このマ
イクロミラー12は、光強度が大きい分だけ1回のライ
ン露光シーケンス中に有効反射状態とされる時間が短く
され、結果として画像データに応じた露光量を印画紙2
8に与える。
【0084】上記のような補正は、各色の記録領域22
〜24の各マイクロミラー12の全てについて行われる
から、補正前の画像データに応じた本来の露光量で全て
の画素が露光されて露光ムラが発生しない。
【0085】なお、上記実施形態では、色光で各色の記
録領域を照明する例について説明したが、マイクロミラ
ーに色フィルタを設ける場合や、印画紙とミラー部との
間に色フィルタを配置する場合にも同様に適用すること
ができる。
【0086】上記各実施形態では、各色の記録領域の間
にマスクミラーアレイを配した例について説明したが、
図14に示すように、各色の記録ミラーアレイ22a〜
22cの両端部分までをマスク領域86となるようにし
てもよく、また図15に示すように、各記録領域22〜
24をマスク領域87a〜87dで挟むようにしてもよ
い。さらに、図16に示すように、各記録領域22〜2
4の周囲をマスク領域88で囲むようにしてもよい。な
お、図14及び図16では、マスク領域の部分をハッチ
ングで示している。
【0087】また、上記各実施形態では、各色の記録領
域をそれぞれ複数本の記録ミラーアレイで構成したが、
記録領域を1列の記録ミラーアレイで構成してもよい。
また、各色の記録領域は、複数本の記録ミラーアレイで
同じ色の複数本のラインを同時に露光しているが、各記
録ミラーアレイで1ラインを分割して露光するようにし
てもよい。なお、この場合は、各マスク領域のマスクミ
ラーアレイの本数は任意に設定できる。
【0088】ミラー方式の空間光変調器としては、デジ
タルマイクロミラー装置の他に、微小なピエゾ素子でマ
イクロミラーを変位させるピエゾ駆動式マイクロミラー
装置等を用いることができる。
【0089】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のカ
ラープリンタによれば、異なる色の記録ミラーアレイを
互いに間隔を離して配して、これらの間をマスクミラー
アレイとし、このマスクミラーアレイの各マイクロミラ
ーを非記録位置に傾斜させる、あるいは、マスクミラー
アレイの前面に照明装置からの光の入射を阻止するマス
ク部材を配したから、各色の記録ミラーアレイを照明す
る色光の照明位置、照明サイズの調整を簡単にすること
ができる。また、各色の記録ミラーアレイの各マイクロ
ミラーに色フィルタを形成する場合には、その色フイル
タを形成するための加工を容易にできる。
【0090】また、対応するマイクロミラーの有効反射
状態の時間を増減し、露光ムラを補正するようにしたか
ら、簡単な構成で露光ムラの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3色分の記録ミラーアレイとマスクミラーアレ
イとを設けたデジタルマイクロミラー装置の説明図であ
る。
【図2】本発明のカラープリンタの概略図である。
【図3】デジタルマイクロミラー装置の概略を示す説明
図である。
【図4】マイクロミラーの動作を示す説明図である。
【図5】1ラインの記録状態を示す信号波形図である。
【図6】照明装置の構成を示す説明図である。
【図7】LEDを光源とする照明装置の概略を示す説明
図である。
【図8】図7に示す照明装置のLEDユニットの構成を
示す分解斜視図である。
【図9】マイクロミラー上に色フィルタを形成したデジ
タルマイクロミラー装置を示す説明図である。
【図10】図9のマイクロミラーと色フィルタを示す説
明図である。
【図11】図9のデジタルマイクロミラー装置を白色光
で照明する照明装置を示す説明図である。
【図12】マスク板をデジタルマイクロミラー装置の前
面に配した例を示すものである。
【図13】露光ムラの発生を防止するカラープリンタの
概略図である。
【図14】各記録ミラーアレイの両端部をマスク領域と
して例を示すものである。
【図15】各記録領域をマスク領域で挟むように配した
した例を示すものである。
【図16】各記録領域をマスク領域で囲むように配した
例を示すものである。
【図17】各色に対応するマイクロミラーが隣接して配
されたデジタルマイクロミラー装置を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
2 デジタルマイクロミラー装置 3,73 照明装置 4 投影光学系 5 データ書き込み制御回路 12 マイクロミラー 22a〜22c、23a〜23c,24a〜24c 記
録ミラーアレイ 25a〜25c,26a〜26c マスクミラーアレイ 70 フィルタ 75 マスク板 81 データ補正回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効反射状態と無効反射状態とに傾斜制
    御可能な多数のマイクロミラーがマトリクス状に配置さ
    れ、赤色、緑色,青色のそれぞれについてライン状に配
    列された複数のマイクロミラーからなる画像記録用の記
    録ミラーアレイを少なくとも1列分ずつ設けた空間変調
    器と、赤色,緑色,青色の3種類の画像データに応じ
    て、対応する色の記録ミラーアレイの各マイクロミラー
    を有効反射状態と無効反射状態とに選択的に傾斜させる
    駆動制御手段と、各記録ミラーアレイに光を照射する照
    明装置と、有効反射状態のマイクロミラーで反射される
    光を感光材料上に投影する投影光学系とを備え、各記録
    ミラーアレイからのライン光でカラー画像をライン順次
    に記録するカラープリンタにおいて、 異なる色の記録ミラーアレイの間に複数のマイクロミラ
    ーをライン状に配列したマスクミラーアレイを少なくと
    も1列分設けることにより、異なる色の記録ミラーアレ
    イを互いに間隔を離して配し、カラー画像に記録中で
    は、前記マスクミラーアレイの各マイクロミラーを無効
    反射状態とすることを特徴とするカラープリンタ。
  2. 【請求項2】 有効反射状態と無効反射状態とに傾斜制
    御可能な多数のマイクロミラーがマトリクス状に配置さ
    れ、赤色、緑色,青色のそれぞれについてライン状に配
    列された複数のマイクロミラーからなる画像記録用の記
    録ミラーアレイを少なくとも1列分ずつ設けた空間変調
    器と、赤色,緑色,青色の3種類の画像データに応じ
    て、対応する色の記録ミラーアレイの各マイクロミラー
    を有効反射状態と無効反射状態とに選択的に傾斜させる
    駆動制御手段と、各記録ミラーアレイに光を照射する照
    明装置と、有効反射状態のマイクロミラーで反射される
    光を感光材料上に投影する投影光学系とを備え、各記録
    ミラーアレイからのライン光でカラー画像をライン順次
    に記録するカラープリンタにおいて、 異なる色の記録ミラーアレイの間に複数のマイクロミラ
    ーをライン状に配列したマスクミラーアレイを少なくと
    も1列分設けることにより、異なる色の記録ミラーアレ
    イを互いに間隔を離して配し、前記マスクミラーアレイ
    の前面に前記照明装置からの光の入射を阻止するマスク
    部材を配したことを特徴とするカラープリンタ。
  3. 【請求項3】 赤色、緑色,青色の記録ミラーアレイ
    は、それぞれ複数列設けられ、同じ色の記録ミラーアレ
    イが隣接して配されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のカラープリンタ。
  4. 【請求項4】 前記照明装置は、前記各記録ミラーアレ
    イに赤色光,緑色光,青色光のうちの対応する色光を照
    射する第1ないし第3の照明手段からなることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のカラープ
    リンタ。
  5. 【請求項5】 前記第1ないし第3の照明手段は、それ
    ぞれ対応する色の色光を出力する発光ダイオードを光源
    とすることを特徴とする請求項4記載のカラープリン
    タ。
  6. 【請求項6】 前記赤色記録ミラーアレイの各マイクロ
    ミラーは、赤色光を反射させるフィルタが形成され、緑
    色記録ミラーアレイの各マイクロミラーは、緑色光を反
    射させるフィルタが形成され、青色記録ミラーアレイの
    各マイクロミラーは、青色光を反射させるフィルタが形
    成されており、前記照明装置は、白色光を各記録ミラー
    アレイに照射することを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか1項に記載のカラープリンタ。
  7. 【請求項7】 前記空間変調器と感光材料との間に配さ
    れ、白色光を赤色光、緑色光及び青色光に変換するフィ
    ルタ手段を備え、前記照明装置は、白色光を各記録ミラ
    ーアレイに照射し、各記録ミラーアレイの記録位置に傾
    斜されたマイクロミラーで反射された白色光を前記フイ
    ルタ手段で記録ミラーアレイに対応する色光に変換する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記
    載のカラープリンタ。
  8. 【請求項8】 前記感光材料上に投影されるマイクロミ
    ラーに対応した色光の強度に応じて、対応するマイクロ
    ミラーの有効反射状態の時間を増減し、露光ムラを補正
    することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項
    に記載のカラープリンタ。
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