JP2001232462A - ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器 - Google Patents

ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器

Info

Publication number
JP2001232462A
JP2001232462A JP2000105551A JP2000105551A JP2001232462A JP 2001232462 A JP2001232462 A JP 2001232462A JP 2000105551 A JP2000105551 A JP 2000105551A JP 2000105551 A JP2000105551 A JP 2000105551A JP 2001232462 A JP2001232462 A JP 2001232462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brazing
brazed
binder
joint
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000105551A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Kawai
光雄 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000105551A priority Critical patent/JP2001232462A/ja
Publication of JP2001232462A publication Critical patent/JP2001232462A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】水溶性バインダーを用いて粉末状ニッケルろう
材を接合部表面に確実に固定し、ろう付けを行う方法及
びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器を提供す
る。 【解決手段】 ろう付け部品の接合部表面に水溶性バイ
ンダー及びニッケルを主成分とする粉末状ろう材を同時
に塗布し、その後70℃以上に加熱処理してから真空炉
に入れろう付け熱処理する。加熱処理によってバインダ
ーの接着力が向上するため、粉末状ろう材を確実に接合
部表面に固定することができる。また、ろう付け部品を
真空炉に入れる前に加熱して水分を蒸発させるため、真
空炉への悪影響やろう付け部品の酸化を防ぐことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性バインダー
を用いて粉末状ろう材をろう付けする方法及びその方法
でろう付けしたプレート型熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に加工性が悪いために粉末状で使用
されるニッケルろうは、ろう付け熱処理する前に接合部
表面にバインダーを用いて固定する必要がある。バイン
ダーとしては、安全性や環境問題を考慮して水溶性バイ
ンダーが多く使用されている。
【0003】水溶性バインダーを用いて接合部表面へろ
う材を固定させる方法として、予めろう材とバインダー
を混合したスラリーを作成し、このスラリーを接合部表
面にスプレイで吹き付ける方法が知られている。
【0004】接合部表面に凹凸があったり部品形状が複
雑な場合でも、このようなスプレイ法によってスラリー
を簡便に接合部表面に付着させることができる。また、
スプレイ法は処理速度や制御性に優れることから、同一
形状の部品を多量に低コストでろう付けするような場合
に適している。
【0005】図1は複数のプレートとフィンを交互に積
層し互いにろう付けして構成されるプレート型熱交換器
の組立概念を示す説明図である。このようなプレートと
フィンを積み重ねた熱交換器においては、ろう材とバイ
ンダーを混合したスラリーをプレートやフィンの接合部
表面に吹き付けた後これらを積層し、真空炉に入れてろ
う付け熱処理を行なう方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スプレ
イ法によってろう材とバインダーを混合したスラリーを
接合部表面に吹き付ける場合、接合部以外に飛散したス
ラリーの回収が困難であったり、再利用の手間がかかる
という問題があった。また、ろう材とバインダーの比重
が異なるため、両者が均質に混じるようにスラリーを撹
拌する必要性や接合部表面へのろう材とバインダー付着
の不均質性という問題があった。また、水溶性バインダ
ーは一般に接着力が弱いために粉末状ろう材を接合部表
面に確実に固定することが困難であった。
【0007】更に、スラリーを塗布したろう付け部品を
長期間放置すると、バインダーに含まれる水分によって
ろう付け部品が酸化するという問題があった。また、バ
インダーに含まれる水分がろう付け熱処理を行う真空炉
の中で放出された場合には、真空ポンプの油中に水分が
混入したり、ヒーターが傷んだりする問題があった。
【0008】一方、プレート型熱交換器を製造する場
合、水溶性バインダーの接着力が弱いためにスラリーを
吹き付けたプレートやフィンを積層する作業時に粉末状
ろう材が剥離しやすいという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来の粉末状ろう材
のろう付け方法の難点を解消するためになされたもので
あり、経済性や複雑形状への適用性に優れ、多量生産に
適したろう付け方法を提供することを目的としている。
更に、このような方法を用いてろう付けしたプレート型
熱交換器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るろう付け方
法は、ろう付け部品の少なくとも接合部表面に水溶性バ
インダーとニッケルを主成分とする合金からなる粉末状
ろう材を同時に塗布し、その後70℃以上に加熱処理し
てから接合する相手材と重ね合わせ、その後真空炉に入
れてろう付け熱処理することを特徴としている。
【0011】また、ろう付け部品の少なくとも接合部表
面を加熱処理し、70℃以上に加熱されている該表面に
水溶性バインダーとニッケルを主成分とする合金からな
る粉末状ろう材を同時に塗布し、その後接合する相手材
と重ね合わせてから真空炉に入れ、ろう付け熱処理する
ことを特徴としている。
【0012】本発明においては、ろう材とバインダーを
混合したスラリーを予め作成せずに接合部表面へ水溶性
バインダーと粉末状ろう材を別々に供給するため、スラ
リーを作成して吹き付ける場合のようにろう材とバイン
ダーの比重差によって生ずるろう材供給の不均質を解消
することができる。
【0013】本発明においては、バインダーとろう材を
別工程で処理するためにろう材の回収や再利用も容易に
行うことができ、高い材料歩留りを達成することができ
る。
【0014】本発明においてバインダーとろう材を塗布
した後に接合部表面を70℃以上に加熱処理する場合に
は、この加熱処理によってバインダーに含まれる水分が
蒸発し、ろう付け部品の酸化や真空炉への悪影響を防ぐ
ことができる。更に、この加熱処理によってバインダー
が固化して接着力が向上するため、粉末状ろう材が接合
部表面に強固に固定され剥離しにくくなる。
【0015】加熱処理温度が70℃未満では水分の蒸発
が不充分となるため、加熱温度としては70℃以上にす
る必要がある。また、250℃を超える温度に加熱した
場合には接合部表面に付着したバインダーが剥離した
り、バインダー自身が分解する可能性があるため加熱温
度は250℃以下が望ましい。
【0016】一方、本発明において70℃以上に加熱さ
れている接合部表面にバインダーとろう材を同時に塗布
する場合には、加熱した接合部表面に付着したバインダ
ーは水分が蒸発しやすくなり、また加熱によってバイン
ダーの接着力が向上する。
【0017】本発明において接合部表面にバインダーと
粉末状ろう材を同時に塗布する方法としてスプレイ法等
があげられる。
【0018】プレート型熱交換器に本発明に係るろう付
け方法を適用した場合、表面に凹凸があったり形状が複
雑なプレートやフィンであってもスプレイ法によって接
合部表面にバインダーと粉末状ろう材を均一に固定させ
ることができる。更に、スプレイ後の接合部表面の加熱
処理あるいは加熱した接合部表面へのスプレイ処理によ
ってバインダーの接着力が向上し、粉末状ろう材が接合
部表面から剥離しにくくなるためにプレートやフィンを
積層する作業が容易になる。
【0019】本発明に係る水溶性バインダーとしては、
エチレングリコール水溶液やポリビニルアルコール水溶
液等があげられる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。SUS304製の板より作製した10x70x
0.2mmの短冊5枚、JISZ3265 BNi−2
の粉末状ニッケルろう及び水溶性バインダーを用意し
た。各短冊にバインダーとBNi−2をスプレイ法で同
時に塗布した。次に、4枚の短冊についてはそれぞれ5
0℃、120℃、160℃、300℃で2分間加熱し
た。
【0021】BNi−2塗布面にセロテープ(登録商
標)を押し当てろう材の剥離試験を行った。その結果、
加熱しないものと300℃に加熱したものは、セロテー
プ押し当て部のろう材が70%以上剥離した。また、5
0℃に加熱したものは30%以上のろう材が剥離した
が、120℃及び160℃に加熱したものではろう材の
剥離がほとんど観察されなかった。
【0022】図1に示すようなプレート型熱交換器を構
成するSUS304製のプレート、フィン及びバー、ポ
リビニルアルコールの7%水溶液及びJIS Z326
5BNi−2の粉末状ニッケルろうを用意した。
【0023】まずプレート2の両面にスプレイ法でポリ
ビニルアルコール水溶液とBNi−2を同時に吹き付け
プレート2表面に均一に付着させた後、プレート2を1
20℃で2分間加熱した。次に、これらのプレート2と
フィン1及びバー3を交互に積層して所定の形状にした
後、10−4torrの真空中で、1080℃、10分
間の条件でろう付けしプレート型熱交換器を完成した。
完成した熱交換器について漏洩試験を3kg/cm
行い、漏洩の無いことを確認した。
【0024】次に、プレート2を110℃に加熱し、加
熱したプレート2の両面にスプレイ法でポリビニルアル
コール水溶液とBNi−2を同時に吹き付けた。これら
のプレート2とフィン1及びバー3を交互に積層して所
定の形状にした後、10−4torrの真空中で、10
80℃、10分間の条件でろう付けしプレート型熱交換
器を完成した。完成した熱交換器について漏洩試験を3
kg/cmで行い、漏洩の無いことを確認した。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、粉末状ろう材とバイン
ダーを混合したスラリーを予め作製する必要がなく、ま
た安全性や環境問題に優れた水溶性バインダーを用いて
高い材料歩留りで確実に粉末状ろう材を接合部表面に固
定することができ、更に真空炉のメンテナンス性を向上
させることができ工業上非常に有益である。本発明のろ
う付け方法は、プレート型熱交換器を構成するプレート
のような凹凸のあるろう付け部品であっても接合部表面
に粉末状ろう材を均一に、早い処理速度で固定させるこ
とができ、特にプレート型熱交換器を多量生産する場合
のろう付け方法として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプレート型熱交換器の説明図
である。
【符号の説明】
1 フィン 2 プレート 3 バー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ろう付け部品の少なくとも接合部表面に
    水溶性バインダーとニッケルを主成分とする合金からな
    る粉末状ろう材を同時に塗布し、その後70℃以上に加
    熱処理してから接合する相手材と重ね合わせ、その後真
    空炉に入れてろう付け熱処理することを特徴とするろう
    付け方法。
  2. 【請求項2】 ろう付け部品の少なくとも接合部表面を
    加熱処理し、70℃以上に加熱されている該表面に水溶
    性バインダーとニッケルを主成分とする合金からなる粉
    末状ろう材を同時に塗布し、その後接合する相手材と重
    ね合わせてから真空炉に入れ、ろう付け熱処理すること
    を特徴とするろう付け方法。
  3. 【請求項3】 複数のプレートとフィンを交互に積層し
    互いにろう付けして構成されるプレート型熱交換器にお
    いて、プレートとフィンを特許請求の範囲請求項1ある
    いは2記載のろう付け方法でろう付けしたことを特徴と
    するプレート型熱交換器。
JP2000105551A 2000-02-21 2000-02-21 ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器 Pending JP2001232462A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000105551A JP2001232462A (ja) 2000-02-21 2000-02-21 ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000105551A JP2001232462A (ja) 2000-02-21 2000-02-21 ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001232462A true JP2001232462A (ja) 2001-08-28

Family

ID=18618873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000105551A Pending JP2001232462A (ja) 2000-02-21 2000-02-21 ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001232462A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1281603A2 (en) 2001-07-31 2003-02-05 Nissan Motor Company, Limited Front structure for a vehicle
KR20040040164A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR20040040166A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR100908259B1 (ko) * 2002-11-06 2009-07-20 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR100908258B1 (ko) * 2002-11-06 2009-07-20 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR100908257B1 (ko) * 2002-11-06 2009-07-20 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1281603A2 (en) 2001-07-31 2003-02-05 Nissan Motor Company, Limited Front structure for a vehicle
KR20040040164A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR20040040166A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR100908259B1 (ko) * 2002-11-06 2009-07-20 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR100908258B1 (ko) * 2002-11-06 2009-07-20 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체
KR100908257B1 (ko) * 2002-11-06 2009-07-20 엘지전자 주식회사 공기조화기용 열교환소자 조립체

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3479731A (en) Brazing method
JP2001232462A (ja) ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器
CN102922162A (zh) 一种焊铝锡膏及其制备方法
JP2001150126A (ja) ろう付け方法及びその方法でろう付けしたプレート型熱交換器
US4901907A (en) Heat exchanger core made of aluminum and method for application of flux during process of soldering thereof
TWI603048B (zh) 製造板式熱交換器的方法
JPH0428866A (ja) スパッタ用ターゲットのボンディング方法
JP2659156B2 (ja) メタル担体の製造方法
JPS60187465A (ja) アルミニウム材のろう付け方法
JPH11315973A (ja) 組成の異なる鋼材の溶接方法
JPH0612219B2 (ja) 熱交換器の製造方法
JP2004042059A (ja) ろう付用材料、それを用いたろう付品およびその製造方法、ならびにろう付用熱交換チューブ、それを用いた熱交換器およびその製造方法
JP2659157B2 (ja) メタル担体の製造方法
JP2010179310A (ja) シート状ろう材の製造方法ならびにその方法により製造されたシート状ろう材とその使用方法およびそれを用いた熱交換器
JPS63242468A (ja) アルミニウム製熱交換器コアのろう付け工法に於けるフラツクス塗布方法
JP2002144078A (ja) 線状アルミニウムろう材
JPS63212066A (ja) アルミニウム製熱交換器コア
JPH02152246A (ja) フラックスレス接合方法
KR102273204B1 (ko) 결합력 및 경제성이 향상된 이종 판재 접합방법
JPH0377777A (ja) ハニカム構造体のロウ付け方法
JPS5671590A (en) Diffusion welding method of ti and steel
JPH089116B2 (ja) アルミニウム材ろう付け用フラツクス
JPH0410698A (ja) 磁気シールド材、多層磁気シールド材または電磁波・磁気シールド材の製造方法
JP2004237556A (ja) 接着剤被覆金属材
JPS6219424Y2 (ja)