JP2001232274A - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JP2001232274A
JP2001232274A JP2000045719A JP2000045719A JP2001232274A JP 2001232274 A JP2001232274 A JP 2001232274A JP 2000045719 A JP2000045719 A JP 2000045719A JP 2000045719 A JP2000045719 A JP 2000045719A JP 2001232274 A JP2001232274 A JP 2001232274A
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智史 井納
Hiroshi Shimizu
博 清水
Toru Takeuchi
徹 竹内
Muneharu Omoto
宗治 大本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水性塗料による塗膜形成方法において、低温度
・高湿度雰囲気下でもタレ等を生じることなく、しかも
空調エネルギーを大幅に削減できる塗膜形成方法を提供
する。 【解決手段】被塗面に、水性塗料を塗装してなる塗膜形
成方法において、(I)該水性塗料の塗装時に、該塗料
の噴霧粒子が被塗面に移動するほぼ同じ方向に向けて、
塗料噴出口の後方から塗装パターンの周囲に該パターン
に接触するように温度及び/又は湿度が制御された空気
を噴射する、あるいは(II)該水性塗料が塗装された被
塗物を空気流で包囲し、高速エアブローを行なう、のい
ずれか一方又は両方によって塗着塗料の固形分を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料による塗
膜形成方法において、低温度・高湿度雰囲気下でもタレ
等を生じることなく、しかも空調エネルギーを大幅に削
減できる塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】従来、中塗り塗料や上塗り塗
料の塗装は、一般に塗装ブース内で行われており、該塗
装ブース内は、通常、温度及び湿度を適性に制御する空
調がなされている。ブース内の温度や湿度が制御されず
に大きく変動すると、特に低温、多湿では、噴霧パター
ン領域での霧化塗料粒子中の揮発成分の蒸発速度が大き
く変化し、霧化塗料粒子の塗着粘度が大きく変動するの
で、特に水性塗料では溶剤型塗料に比べて塗着塗料のタ
レや塗膜の肌不良等を生じて正常な塗膜を形成できなく
なるため、上記ブース内の空調管理は厳密に行なう必要
があった。また水性メタリック塗料の塗装では、空調管
理がメタリック顔料の配向にも影響を及ぼすため、管理
幅が狭くなっていた。
【0003】上記塗装ブース内では、給排気をしつつ、
温度及び湿度を制御するため、塗装ブース全体で空調に
消費されるエネルギーは相当なもので、通常、一般工業
塗装ラインの工程の中で最大であり、このエネルギー削
減が重要課題であった。また従来、水性ベース塗料及び
トップクリヤー塗料による2コート1ベーク塗装では、
該水性ベース塗料の塗装後にセッティングゾーンを設
け、プレヒート(IR、熱風)で約3分間中間乾燥を行
ない、塗着塗料の固形分を上昇させていた。かかるセッ
ティングゾーンやプレヒートゾーンはかなりのスペース
を要し、またセッティングゾーンも塗装ブース内に設け
るため、さらに多くの空調エネルギーを消費するもので
あった。
【0004】本発明の目的は、水性塗料を用いた塗膜形
成方法において、低温度・高湿度雰囲気下でもタレ等を
生じることなく、しかも空調エネルギーを大幅に削減で
きる塗膜形成方法を提供することであり、さらにはセッ
ティングやプレヒート工程を大幅に削減できる塗膜形成
方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被塗面に、水
性塗料を塗装してなる塗膜形成方法において、(I)該
水性塗料の塗装時に、該塗料の噴霧粒子が被塗面に移動
するほぼ同じ方向に向けて、塗料噴出口の後方から塗装
パターンの周囲に該パターンに接触するように温度及び
湿度が制御された空気を噴射する、あるいは(II)該水
性塗料が塗装された被塗物を空気流で包囲し、高速エア
ブローを行なう、のいずれか一方又は両方によって塗着
塗料の固形分を制御することを特徴とする塗膜形成方法
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる水性塗
料は、水を主たる溶媒とし、水溶性もしくは水分散性樹
脂を被膜形成成分として含有し、さらに必要に応じて着
色顔料、メタリック顔料(パール系含む)、体質顔料、
塗面調製剤、粘度調製剤、有機溶剤などを配合してなる
ものである。
【0007】水溶性もしくは水分散性樹脂としては、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などが挙
げられ、特にアクリル樹脂が好適である。該水溶性もし
くは水分散性アクリル樹脂は、カルボキシル基含有不飽
和単量体、水酸基含有不飽和単量体、及びその他の不飽
和単量体からなる混合物を共重合してなる、酸価20〜
100mgKOH/g、水酸基価20〜200mgKO
H/の樹脂である。該アクリル樹脂と組み合わせられる
架橋剤としては、水溶性メラミン樹脂などが挙げられ
る。
【0008】本発明の塗膜形成方法において、被塗面
は、例えば金属もしくはプラスチックなどの素材面、さ
らには必要に応じて電着塗料などの下塗りや中塗りなど
を塗装、硬化してなる自動車車体外板面などの塗装面が
挙げられる。
【0009】上記水性塗料の塗装は、回転式静電塗装、
エアースプレー(二流体ノズル)、エアレススプレーな
どを用いて行われ、1回又は2回以上塗り重ねてもよ
く、塗装膜厚は硬化塗膜で約2〜40μmとなるよう行
われる。
【0010】本発明の塗膜形成方法においては、(I)
該水性塗料の塗装時に、該塗料の噴霧粒子が被塗面に移
動するほぼ同じ方向に向けて、塗料噴出口の後方から塗
装パターンの周囲に該パターンに接触するように温度及
び/又は湿度が制御された空気(以下、「制御空気」と
略称することがある)を噴射する、あるいは(II)該水
性塗料が塗装された被塗物を空気流で包囲し、高速エア
ブローを行なう、のいずれか一方又は両方によって塗着
塗料の固形分を制御するものである。
【0011】さらに必要に応じて上記水性塗料を2回以
上塗装する場合にも、各塗装ステージにおいて(I)を
行なって塗着塗料の固形分を制御したり、各塗装ステー
ジの塗装後に(II)を行なって塗着塗料の固形分を制御
してもよい。
【0012】上記(I)の方法では、塗装機から塗料が
噴霧されて形成された噴霧塗料粒子パターンの噴霧塗料
粒子の被塗物への移動方向とほぼ同じ方向に向けて且つ
塗料噴出口より後方から該噴霧塗料粒子パターンに接触
するように該パターンの周囲に制御空気を供給する。通
常、噴霧塗料粒子の移動方向にほぼ平行に、被塗物に対
してほぼ鉛直に噴出される。
【0013】例えば外部電極を具備する回転霧化塗装機
から噴霧された噴霧塗料粒子は、外部電極への電圧印加
による静電荷及びシェーピングエアによって噴霧塗料粒
子パターンが形成され、上記制御空気はシェーピングエ
アに巻き込まれ噴霧塗料粒子パターンに接触し、また、
制御空気はパターンを乱さない範囲内で噴霧塗料粒子パ
ターン内に取り込まれてもよい。シェーピングエアは、
周囲に形成された温湿度制御されたエアーを巻き込むこ
とで、噴霧パターン内の雰囲気の温度及び湿度を制御す
ることができ、噴霧塗料粒子からの揮発成分(有機溶
剤、水など)の蒸発速度を調節することができ、塗装時
の塗着塗料の固形分を制御することができる。
【0014】制御空気の温度、湿度は、ブース内の空気
の条件(温度、湿度)などによって適宜設定すればよ
く、特に限定されるものではないが、通常、塗装面位置
での温度が20〜80℃、好ましくは30〜70℃であ
り、湿度が30%RH以下、好ましくは1〜20%RH
の範囲内にあることが好適である。制御空気は、例え
ば、外気を加熱することによって生成することができ、
また、加熱に加えて除湿を行うことによって生成するこ
とができ、場合によっては加熱せずに除湿を行うことに
よって生成することもできる。また、シェーピングエア
の空気の温度及び湿度を予め制御していてもよく、これ
によって、さらに効率的に本発明の効果を向上させるこ
とができる。
【0015】上記したように、従来のようにブース全体
を空調することなく、局所的に制御空気を吹き付ける本
発明方法によって、噴霧塗料粒子の塗着塗料の固形分を
制御することが可能である。
【0016】以下、図面に基いて(I)の方法を説明す
る。
【0017】図1は、外部電極を具備する回転霧化塗装
機での(I)の方法を説明する概略図であり、(a)は
塗装中の回転霧化塗装機の側面図であり、(b)は回転
霧化塗装機をベルカップ側からみた正面図である。また
図2は、二流体ノズルでの(I)の方法を説明する概略
図であり、(a)は塗装中の二流体ノズルの側面図であ
り、(b)は制御空気噴出機側からみた正面図である。
【0018】図1において、回転霧化塗装機1の円筒ボ
ディーに、外部電極3並びに温度及び湿度が制御された
空気を吹き出す複数個のエアダクト8が取り付けられて
いる。複数個のエアダクト8は、それぞれ空気噴出口8
aを有する。空気噴出口8aは、被塗物に対して塗料噴
出口より後方となり、しかも複数個の該空気噴出口8a
が円状となるように該エアダクト8が配置されており、
且つ複数個のエアダクト8から温度及び湿度が制御され
た空気9を噴霧塗料粒子パターンを取り囲むように供給
する[図1(a)においては、説明上、2個のエアダク
トから噴出された制御空気9が記載されているが、実際
は複数個のエアダクト8の全てから制御空気9が噴出し
ている。]。
【0019】図1(b)に示すように、外部電極3は空
気噴出口8aが形成する円やベルカップの外周と同心円
状となるように配置されている。外部電極3が配置され
た円周の径は、エアダクト8の空気噴出口8aが配置さ
れた円周の径よりも小さくなっているが大きくてもよ
い。
【0020】温度及び湿度が制御された空気9は、例え
ば、空温エア発生装置(図示せず)で生成することがで
き、生成された制御空気9は蛇腹ホース(図示せず)を
経て、エアダクト8に供給され、さらにスプレー開始信
号と連動してエアダクト8の空気噴出口8aから塗料霧
化粒子の噴霧塗料粒子パターン6を取り囲むように該パ
ターン6の周囲に放出されるようになっている。該パタ
ーン6は、ベルカップ2によって生成された塗料粒子が
ベルカップ周囲から噴出されるシェーピングエアにより
形成されるものであり、温度及び湿度が制御された空気
9は、このシェーピングエアの随伴流となって噴霧塗料
粒子パターン6に接触する。
【0021】従って、噴霧塗料粒子パターン6内の霧化
塗料粒子は、ベルカップ2から被塗物4へ飛行し塗着す
るまでの間、制御空気9が随伴されたシェーピングエア
雰囲気により揮発成分(有機溶剤、水など)の蒸発速度
が制御され、適正な塗着塗料固形分で被塗物面4に到達
することができる。
【0022】図2においても同様に、二流体ノズルの円
筒ボディー10に、外部電極11並びに温度及び湿度が
制御された空気を吹き出す複数個のエアダクト12が取
り付けられており、これらのエアダクト12は、それぞ
れ空気噴出口12aを有する。空気噴出口12aは、被
塗物に対して塗料噴出口より後方となり、しかも複数個
の該空気噴出口12aが塗料噴出口を取り囲むように該
エアダクト12が配置されており、且つ複数個のエアダ
クト12から温度及び湿度が制御された空気13を噴霧
塗料粒子パターンを取り囲むように供給する。
【0023】温度及び湿度が制御された空気13は、例
えば、空温エア発生装置(図示せず)で生成することが
でき、生成された制御空気13は蛇腹ホース(図示せ
ず)を経て、エアダクト12に供給され、さらにスプレ
ー開始信号と連動してエアダクト12の空気噴出口12
aから塗料霧化粒子の噴霧塗料粒子パターン14を取り
囲むように該パターン14の周囲に放出されるようにな
っている。該パターン14は、二流体ノズルの霧化エア
・パターンエアにより形成されるものであり、温度及び
湿度が制御された空気13は、この霧化エア・パターン
エアの随伴流となって噴霧塗料粒子パターン14に接触
する。従って、噴霧塗料粒子パターン14内の霧化塗料
粒子は、被塗物15へ飛行し塗着するまでの間、制御空
気が随伴された霧化エア・パターンエア雰囲気により揮
発成分(有機溶剤、水など)の蒸発速度が制御され、適
正な塗着塗料固形分で被塗物面15に到達することがで
きる。
【0024】次いで上記(II)の方法では、塗料が塗装
された被塗物を空気流で包囲し、高速エアブローを行な
うものである。これによって、塗着面からの揮発成分
(有機溶剤、水など)の蒸発速度を調節することがで
き、塗装後の塗着塗料の固形分を制御することができ
る。空気流には、前記(I)の制御空気を用いることが
でき、その温度、湿度は前記(I)の方法と同様にし
て、適宜設定することもできる。さらに該空気流には、
熱風発生装置からのものや、塗装ブースの空気をそのま
ま使用して、その空気流の当て方(水平及び/又は垂
直)や風速を調整することによって水分蒸発を促進して
もよい。
【0025】以下、図面に基いて(II)の方法を説明す
る。
【0026】図3は、(II)の方法を説明する概略図で
あり、(a)は被塗物が搬送されるラインに対して垂直
方向に高速エアブロー装置が設置された図であり、
(b)は同ラインに対して水平方向に高速エアブロー装
置が設置された図である。
【0027】図3(a)及び(b)において、高速エア
ブロー装置は、ダクト21で接合された熱風発生装置2
0及び熱風ボックス22を具備し、該熱風ボックス22
には多数の吹き出し口23が設けられている。該吹き出
し口23は被塗物の形状によって吹き出しの有無が制御
される。(a)では被塗物の両側面部に熱風である空気
流の吹き出し口23を設けており、一方(b)では被塗
物の上部に吹き出し口23を設けている。夫々熱風ボッ
クス22は、被塗物の部位によって熱風を当てる適性距
離に調整できるように前後、あるいは上下に移動可能に
設置されている。
【0028】従って、塗装された被塗物の塗着面は、空
気流により揮発成分(有機溶剤、水など)の蒸発速度が
制御され、適正な塗着塗料の固形分にすることができ、
セッティングやプレヒート工程を大幅に削減できる。さ
らにかかる高速エアブローの能力を高めることでこれら
の工程をなくすことが可能である。
【0029】また本発明の塗膜形成方法においては、塗
装ブースの温湿度に応じて、予めプログラムされた条件
から、(I)及び(II)において使用される空気の温度
及び/又は湿度、風量を最適値になるように自動的に制
御することができる。
【0030】具体的には、図4に基いて説明する。塗装
ブース内に設置された温度及び湿度センサーで温度及び
湿度が感知され、そのフィードバック信号が塗装ブース
温湿度管理端末に常時送られモニターされており、その
温湿度データが中央制御盤にリアルタイムで送られる。
該中央制御盤では、塗装ブースの温湿度が塗装可能範囲
であるかを判断すると共に、予めプログラムされた条件
から、(I)及び(II)において使用される制御空気の
温度、湿度、風量などが適切であるかを判断する。ブー
スの温湿度及び制御空気発生装置の空調能力から予測塗
着塗料の固形分を推定し、適切でない場合には、最適値
となるように演算され、(I)及び(II)において使用
される制御空気(熱風)発生装置の温度、湿度、風量の
指示が送られ、ファン回転数や各ダンパーの調整弁の開
閉度が自動的に調整される。
【0031】本発明の塗膜形成方法において、水性塗料
をベース塗料として塗装してなる場合には、トップクリ
ヤー塗料の塗装前のセッティングやプレヒート工程を大
幅に削減できるので、特に有用である。
【0032】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0033】実施例1 図1に示す上記(I)の回転霧化塗装機1として、「μ
マイクロベル」(ランズバーグ社製)を使用し、ベルカ
ップ2として、直径70mmφのメタリックベル用ベル
カップ(ランズバーグ社製)を使用して、固形分23重
量%のアクリル−メラミン樹脂系水性メタリック塗料
を、垂直に設置した直径約5mmφの空孔を有する厚さ
0.8mmの鋼板に塗装し、3分間セッティング後、8
0℃で10分間プレヒートし、ついでアクリル樹脂系有
機溶剤型クリヤー塗料を塗装し140℃で30分間焼き
付けて塗装板を得た。
【0034】水性メタリック塗料の塗装条件は、回転数
35000rpm、塗料吐出量200cc/min、シ
ェーピングエア圧2.0kg/cm2(空気使用量:4
00Nl/min)、印加電圧−60kVであり、温度
及び湿度が制御された空気9の温度を50〜60℃(1
0%RH)、その供給空気量を1m3/minに設定し
て吹き付けた。またクリヤー塗料の塗装条件は、回転数
30000rpm、塗料吐出量150cc/min、シ
ェーピングエア圧1.0kg/cm2(空気使用量:3
00Nl/min)、印加電圧−60kVとした。塗装
ブースはブース温度23℃とし、ブース全体の湿度を5
0%RH、70RH%、90%RHの3段階に変化させ
て塗装を行った。
【0035】比較例1 上記実施例1において、温度及び湿度が制御された空気
9を吹き付けない以外は実施例1と同様に行った。
【0036】実施例1及び比較例1における水性メタリ
ック塗料塗装1分後の塗着塗料の固形分を測定し、また
得られた塗装板における塗料のタマリ、塗膜のアルミ配
向性などの塗面状態を調査した。下記表1に塗着塗料の
固形分及び塗面状態の結果を示す。
【0037】
【表1】
【0038】上記表1において、塗装板における塗料の
タマリ、塗膜のアルミ配向性の評価は下記基準に従って
行った。
【0039】塗料のタマリ:塗装板の穴部周辺の塗膜の
膨らみ程度によって下記基準に基づいて塗料のタマリを
評価した。
【0040】 ○:穴部周辺の塗膜に膨らみは認められない △:穴部周辺の塗膜に膨らみがかなり認められる ×:穴部周辺の塗膜に膨らみが著しく認められる。
【0041】アルミ配向性:塗装板のアルミ配向性を、
正面からみた光輝感、白さを目視により観察し下記基準
に基づいて評価した。
【0042】 ○:光輝感、白さが良好である △:光輝感、白さが少し劣る ×:光輝感、白さが著しく劣る。
【0043】上記表1から明らかなように、ブース内の
湿度がいずれの湿度であっても、温度及び湿度が制御さ
れた空気を塗装時に吹き付けることにより塗着塗料の固
形分が高くなり、ブース全体が高湿度でも、低湿度とし
たときと同等の良好な塗膜外観が得られ、しかもブース
全体の湿度を低くするエネルギー消費を大幅に削減でき
る。
【0044】実施例2 比較例1において、ブース全体の湿度を90%RHと
し、水性メタリック塗料塗装後の、3分間のセッティン
グ及び80℃で10分間のプレヒートの代わりに、図3
(b)に示す上記(II)の被塗物に垂直に高速エアブロ
ーを行なう以外は比較例1と同様にして塗装を行なっ
た。高速エアブローの吹き付け空気は、ブース内の空気
(23℃、90%RH)を利用し、風速10m/sで吹
き付けた。
【0045】水性メタリック塗料塗装後に上記高速エア
ブローを2分間行なった場合と、水性メタリック塗料塗
装後に3分間のセッティングを行なった場合とで、水性
メタリック塗料の塗着塗料の固形分を測定したところ、
表2に示すように3分間のセッティングでは塗着塗料の
固形分の上昇が殆どみられないが、高速エアブローでは
塗着塗料の固形分が約11%も上昇した。
【0046】この結果から、高速エアブローにブース内
の空気を利用してプレヒート工程を削減することが可能
であり、さらに高速エアブローの吹き付け空気の温度や
風速(風量)を高めることでプレヒート工程を大幅に削
減することが可能である。
【0047】実施例3 実施例1において、ブース全体の湿度を90%RHと
し、水性メタリック塗料塗装後の、3分間のセッティン
グ及び80℃で10分間のプレヒートの代わりに、図3
(b)に示す上記(II)の被塗物に垂直に高速エアブロ
ーを行なう以外は実施例1と同様にして塗装を行なっ
た。高速エアブローの吹き付け空気は、ブース内の空気
(23℃、90%RH)を利用し、風速10m/sで吹
き付けた。
【0048】水性メタリック塗料塗装後に上記高速エア
ブローを2分間行なった場合と、水性メタリック塗料塗
装後に3分間のセッティングを行なった場合とで、水性
メタリック塗料の塗着塗料の固形分を測定したところ、
表2に示すように3分間のセッティングでは塗着塗料の
固形分の上昇が殆どみられないが、高速エアブローでは
塗着塗料の固形分が約10%上昇した。
【0049】この結果から、塗装時に温度及び湿度が制
御された空気を吹き付けることにより、ブース全体が高
湿度でも、低湿度としたときと同等の良好な塗膜外観が
得られるだけでなく、高速エアブローによってプレヒー
ト工程を削減することが可能であり、トータルのエネル
ギー消費を大幅に削減できる。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明方法によれば、水性塗料を用いて
低温度・高湿度雰囲気下でもタレ等を生じることなく、
しかも空調エネルギーを大幅に削減できる塗膜形成が可
能であり、さらには従来のセッティングやプレヒート工
程の大幅削減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法において回転霧化塗装機での塗着塗
料の固形分を制御する手法(I)の概略図であり、
(a)は塗装中の回転霧化塗装機の側面図であり、
(b)は回転霧化塗装機をベルカップ側からみた正面図
である。
【図2】本発明方法において二流体ノズルでの塗着塗料
の固形分を制御する手法(I)の概略図であり、(a)
は塗装中の二流体ノズルの側面図であり、(b)は制御
空気噴出機側からみた上面図である。
【図3】本発明方法において塗着塗料の固形分を制御す
る手法(II)を説明する概略図であり、(a)は被塗物
が搬送されるラインに対して垂直方向に高速エアブロー
装置が設置された図であり、(b)は同ラインに対して
水平方向に高速エアブロー装置が設置された図である。
【図4】本発明方法で用いられる空調制御システムの工
程説明図である。
【符号の説明】
1:回転霧化塗装機 2:ベルカップ 3:外部電極 4:被塗物 5:ウェット塗膜 6:噴霧塗料粒子パターン 8:エアダクト 9:温度及び湿度が制御された空気 10:二流体ノズルの円筒ボディ 11:外部電極 12:エアダクト 13:温度及び湿度が制御された空気 14:噴霧塗料粒子パターン 15:被塗物 20:熱風発生装置 21:ダクト 22:熱風ボックス 23:吹き出し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 301 B05D 7/24 301C (72)発明者 大本 宗治 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AA01 AA86 CA47 DA06 DB02 DB31 DC12 EA06 4F034 AA03 BA15 BA21 DA17 4F035 AA03 BB15 BB16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗面に、水性塗料を塗装してなる塗膜形
    成方法において、(I)該水性塗料の塗装時に、該塗料
    の噴霧粒子が被塗面に移動するほぼ同じ方向に向けて、
    塗料噴出口の後方から塗装パターンの周囲に該パターン
    に接触するように温度及び/又は湿度が制御された空気
    を噴射する、あるいは(II)該水性塗料が塗装された被
    塗物を空気流で包囲し、高速エアブローを行なう、のい
    ずれか一方又は両方によって塗着塗料の固形分を制御す
    ることを特徴とする塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】外部電極を具備した回転霧化塗装機を用い
    て水性塗料を塗装してなる請求項1記載の塗膜形成方
    法。
  3. 【請求項3】塗装ブースの温湿度に応じて、予めプログ
    ラムされた条件から、(I)及び(II)において使用さ
    れる空気の温度及び/又は湿度、風量を最適値になるよ
    うに自動的に制御する請求項1記載の塗膜形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012125747A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Honda Motor Co Ltd 複層塗膜形成方法
JP2020040002A (ja) * 2018-09-07 2020-03-19 トヨタ自動車株式会社 車両の塗装方法及び塗装システム

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