JP2001231114A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

ガス絶縁開閉装置

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JP2001231114A
JP2001231114A JP2000034808A JP2000034808A JP2001231114A JP 2001231114 A JP2001231114 A JP 2001231114A JP 2000034808 A JP2000034808 A JP 2000034808A JP 2000034808 A JP2000034808 A JP 2000034808A JP 2001231114 A JP2001231114 A JP 2001231114A
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gas
insulated switchgear
electric conductor
tanks
insulating
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JP2000034808A
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English (en)
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Shigeto Fujita
重人 藤田
Yasuhiro Maeda
泰宏 前田
Hiroyuki Haneuma
洋之 羽馬
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を増やすことなく、また、組立て工
程を複雑にすることなく、絶縁スペーサから電磁波が漏
洩するのを防止するとともに、外被サージの誘導を抑制
し、制御系の電子機器の損傷を防止することができる信
頼性の高いガス絶縁開閉装置を得る。 【解決手段】 二つのGISタンク7,8を、導体支持
用の絶縁スペーサ5を介して密閉接続したガス絶縁開閉
装置において、絶縁スペーサ5が、絶縁部5aと、絶縁
部5aの外周側を囲む電気伝導体部5bとを備え、電気
伝導体部5bが二つのGISタンク7,8と接する面間
で二つのGISタンク7,8を電気的に接続する構成と
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガス絶縁開閉装
置(GIS(Gas Insulated Switc
hgear))中の断路器操作時等に発生する急峻波サ
ージにより発生する電磁波障害とGIS制御系への移行
サージを抑制したガス絶縁開閉装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】GISでは、主導体等保持のため絶縁物
からなる絶縁スペーサが用いられている。GIS中の断
路器等の操作時に発生する急峻サージにより、絶縁スペ
ーサから電磁波が外に漏れ出すことが知られている。ま
た、絶縁スペーサ部からGISの外被にサージが移行す
ることも知られている。
【0003】図7は、GISの構成を示す構成図で、1
は断路器、2はガス絶縁開閉器(GCB)、3および4
は母線、5および6は主導体(図8参照)を保持するた
めの絶縁スペーサ、7および8はGISタンクで、断路
器1およびガス絶縁開閉器2は、母線3、4に接続され
ている。
【0004】図8は、図7中に示したGISタンク7,
8を、絶縁スペーサ5を介して接続した接続部分の構成
を示す断面図である。図において、9は主導体で、主導
体9は絶縁スペーサ5によって保持され、GISタンク
7,8は絶縁スペーサ5を介してボルト11とナット1
2により締結されている。
【0005】上記のようなGISの構成において、GI
S中の断路器1等の操作時に発生する急峻波サージは、
電磁波を放射しつつ主導体9を伝搬していく。この伝搬
の際、主導体9のまわりを電気伝導体からなるGISタ
ンク7,8が覆っているので、電磁波はシールドされて
GISタンク7、8の外に漏れないが、絶縁スペーサ5
の部分では電磁波はシールドされずに外部に漏れる。
【0006】また、絶縁スペーサ5を挟んだ接続部は、
主導体9とGISタンク7,8との間のサージインピー
ダンス、およびGISタンク7,8と対地との間のサー
ジインピーダンスに基づき、誘導による数MHz〜数十
MHzにおよぶ高周波の外被サージが発生し、GISタ
ンク7,8の外被を伝搬する。この外被サージによっ
て、絶縁スペーサ5を挟むGISタンク7,8の金属フ
ランジ部両端に放電が発生し、この放電によって電磁波
が放射される。
【0007】上記の電磁波あるいは外被サージは、GI
S制御のための電子機器に悪影響を及ぼす可能性があっ
た。
【0008】図9は、上記外被サージを抑制する従来の
構成を示す断面図で、例えば、特開平8−069731
号公報に記載されたものである。図9において、5は絶
縁スペーサ、7および8はGISタンク、9は主導体、
10はワッシャ、11はボルト、12はナット、13は
アースボンド、14は金属部、15は絶縁ワッシャ、1
6は絶縁切り溝、17は導電性物質で、タンク7とタン
ク8は絶縁スペーサ5を介してボルト11、ワッシャ1
0、およびナット12により締結され、両タンク7,8
はアースボンド13により電気的に接続されている。ま
た、絶縁スペーサ5と一体の金属部14に電流が流れな
いようにして金属部14の発熱を防ぐため、絶縁ワッシ
ャ15と絶縁切り溝16が用いられ、さらに商用周波数
ではアースボンド13よりも抵抗が高く、急峻波サージ
に対してはアースボンド13よりも抵抗が低い導電性物
質17を用いてワッシャ10とタンク7間を電気的に接
続している。
【0009】図9の構成においては、通常の運転時に通
電される電流はアースボンド13を大部分が流れ、急峻
波サージに対しては、導電性物質17を通じて両タンク
7,8に電流が流れ、急峻波サージがGISタンク7,
8の外被へ移行しないようにすることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のガス絶縁開閉装
置を制御するために接続された電子機器は、上述したよ
うに放射電磁波や外被サージによって、故障あるいは不
良動作を起こす可能性があった。
【0011】この問題を解決するために、図9に示した
構造をガス絶縁開閉装置に設けると、この接合部を構築
するための部品点数が大幅に増大するとともに、複雑な
組立て工程が必要になる。また、放射電磁波の漏洩にた
いする考慮がなされていないという問題がある。
【0012】そこで、図10に示すように、絶縁スペー
サ5の外周を金属性のフランジ12で覆うことによっ
て、電磁波が漏れてくるのを抑制することができ、ま
た、GISタンク7,8を電気伝導体からなる金属フラ
ンジ18で電気的に接続することによって、急峻波サー
ジがGISタンク7,8の外被へ移行しないようにする
ことができる。
【0013】しかし、図10に示した構造をガス絶縁開
閉装置に設けると、経年劣化により金属フランジ12と
絶縁スペーサ5との間の剥離が発生する可能性があると
いう問題がある。
【0014】本発明は上記のような問題を解決するため
になされたもので、部品点数を増やすことなく、また、
作業性よく組み立てることができ、GIS中の断路器等
の操作の際に放射される電磁波が絶縁スペーサ部から漏
れないように、また、この絶縁スペーサ部によりGIS
外被に外被サージが誘導されないようにした高信頼性の
ガス絶縁開閉装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1のガス
絶縁開閉装置は、二つのタンクを、導体支持用の絶縁ス
ペーサを介して密閉接続したガス絶縁開閉装置におい
て、上記絶縁スペーサが、絶縁部と、この絶縁部の外周
側を囲む電気伝導体部とを備え、この電気伝導体部が上
記絶縁部と一体に形成され、上記二つのタンクと接する
面間で上記二つのタンクを電気的に接続するものであ
る。
【0016】本発明に係る第2のガス絶縁開閉装置は、
上記第1のガス絶縁開閉装置において、電気伝導体部
が、薄膜状の金属であるものである。
【0017】本発明に係る第3のガス絶縁開閉装置は、
上記第1のガス絶縁開閉装置において、電気伝導体部
が、薄板状の金属であるものである。
【0018】本発明に係る第4のガス絶縁開閉装置は、
上記第1のガス絶縁開閉装置において、電気伝導体部
が、導電性粒子からなり、薄膜状であるものである。
【0019】本発明に係る第5のガス絶縁開閉装置は、
上記第1のガス絶縁開閉装置において、電気伝導体部
が、導電性プラスチックであるものである。
【0020】本発明に係る第6のガス絶縁開閉装置は、
上記第5のガス絶縁開閉装置において、導電性プラスチ
ックが、導電性粒子とバインダ樹脂との混合物であるも
のである。
【0021】本発明に係る第7のガス絶縁開閉装置は、
上記第1のガス絶縁開閉装置において、電気伝導体部の
厚みが1μm以上であるものである。
【0022】本発明に係る第8のガス絶縁開閉装置は、
上記第1のガス絶縁開閉装置において、電気伝導体部
が、金属メッシュであるものである。
【0023】本発明に係る第9のガス絶縁開閉装置は、
上記第8のガス絶縁開閉装置において、電気伝導体部
が、絶縁部に埋め込まれているものである。
【0024】本発明に係る第10のガス絶縁開閉装置
は、上記第8のガス絶縁開閉装置において、メッシュの
間隔が、150mm以下であるものである。
【0025】本発明に係る第11のガス絶縁開閉装置
は、二つのタンクを、導体支持用の絶縁スペーサを介し
て密閉接続したガス絶縁開閉装置において、上記絶縁ス
ペーサが、絶縁部と、この絶縁部の外周側に一体に形成
された電気伝導体部とを備え、この電気伝導体部が導電
性高分子からなり、上記二つのタンクと接する面間で上
記二つのタンクを電気的に接続するものである。
【0026】本発明に係る第12のガス絶縁開閉装置
は、上記第1または第11のガス絶縁開閉装置におい
て、電気伝導体部の電気抵抗が、1オーム以下であるも
のである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
1〜図6に従って説明する。 実施の形態1.図1は実施の形態1のGISタンクを示
す部分断面図である。図において、5は絶縁スペーサ、
7および8はGISタンク、9は主導体、11はボル
ト、12はナットで、主導体9は絶縁スペーサ5で保持
され、GISタンク7,8は絶縁スペーサ5を介してボ
ルト11とナット12で締結・接続され、密閉構造とさ
れている。絶縁スペーサ5は、絶縁部5aの外周側全周
を囲むように電気伝導体部5bが設けられ、GISタン
ク7,8を締結することによって、電気伝導体部5bは
GISタンク7,8を電気的に接続する。一方、絶縁ス
ペーサ5の内周側には主導体9が保持され、主導体9は
GISタンクと絶縁されている。
【0028】このガス絶縁開閉装置の電磁波の放射およ
び外被サージの抑制は以下に示すとおり行われる。主導
体9を流れるサージから放射される電磁波は、絶縁スペ
ーサ5の外周側の電気伝導体部5bによりシールドされ
るため、GISタンク7,8の外に出ることはない。ま
た、GISタンク7,8が電気伝導体部5bにより電気
的に接続されているため、この部分によって外被サージ
が誘導されることはない。
【0029】ここで、導体中を周波数f(Hz)の表面
電流が流れるものとすると、表皮効果として考慮すべき
値Lは、下記の式(1)で表される。
【0030】
【数1】
【0031】上記式(1)において、σは導電率(S/
m)、μは透磁率(H/m)で、銅の場合、 σ=(2×10-8-1、μ=4π×10-7 である。
【0032】GISタンク7,8を流れるサージ電流の
周波数を100MHzとすると、Lは下記式(2)とな
り、表面電流は下記式(2)のLの深さまで流れるの
で、電気伝導体部5bの厚みはこのLの値以上というこ
とになる。以上の概算から、材料によって異なる導電率
を考慮すると、電気伝導体5bの厚みは1μm程度以上
であることが望ましいと推察される。
【0033】
【数2】
【0034】断路器サージ現象は、非常に急峻な現象で
あるため、断路器に流れるサージ電流は変電所の外から
流れてくるのではなく、変電所に帯電した電荷によるも
のであると推察される。変電所全体のキャパシタンスを
概算すると、GISでは、100(pF/m)×500
m=5nF変圧器では、5000pFであるから5.5
nFと求められる。550kVで運転するGISの場
合、対地電圧のピークは450kVである。この時、変
電所全体の電荷Qは、 Q=2.475μC となる。この電荷Qが断路器操作の際に、10nsで放
電したとすると、その場合の電流Iは下記式(3)にな
る。
【0035】
【数3】
【0036】上記式(3)の電流Iは主回路に流れる断
路器サージの電流値であり、GISタンク7,8の外被
サージはこの主回路に流れるサージの帰路電流であるか
ら、外被サージ電流の全体の大きさは、この電流Iであ
ると考えられ、絶縁スペーサ5に流れ込む電流は上記電
流Iの10%とし、絶縁スペーサ5の電気伝導体部5b
の抵抗をR(Ω)とすると、絶縁スペーサ5部に発生す
る電圧は、 V(kV)=0.1×250(kA)×R(Ω) である。従って、絶縁スペーサ5部で発生する電圧を1
0kV以下にするためには、 R≦10(kV)/(0.1×250(kA))=0.
4(Ω) となる。以上の概算より、種々の外的および内的条件を
考慮すれば、電気伝導体部5bの抵抗は1(Ω)程度以
下であることが望ましいと推察される。
【0037】本実施の形態における絶縁スペーサ5の電
気伝導体部5bは、絶縁スペーサ5の絶縁部5aの外周
側の全周に、例えば、金属を溶射、蒸着、レーザアブレ
ーション等により薄膜状にコーティングして一体に形成
することにより、絶縁部5aに対する楔効果により強固
に接合され剥離が起こりにくくなる。
【0038】また、電気伝導体5bに金属薄板を用い、
この金属薄板を絶縁スペーサ5の成形時に一体に形成す
ることにより、電気伝導体部5bと絶縁部5aとを一体
に形成した絶縁スペーサ5を簡便に得ることができる。
この場合、剥離に対する強度を上げるために、金属薄板
の表面を化学処理、ブラスト等の機械的な処理あるいは
エンボス処理等を施しておくことが好ましい。
【0039】溶射、蒸着に用いる金属、金属薄板として
は、銅、鉄、アルミニウム等が入手性、価格の面から好
ましい。
【0040】また、上述の溶射等による薄膜の形成方法
に代えて、金属微粒子、金属繊維、カーボンブラック、
カーボン繊維等の導電性粒子を有機溶媒に混合し、この
混合物を塗布等の方法でコーティイングし、その後加熱
して有機溶媒を蒸発させることによって、導電性粒子か
らなり、絶縁部5aに強固に密着した薄膜状の電気伝導
体部5bを得ることができる。
【0041】電気伝導体部5bとして、各種金属の他、
導電性プラスチックを用いることができる。
【0042】導電性プラスチックとしては、金属粒子あ
るいは金属繊維等の金属、カーボンブラックあるいはカ
ーボン繊維等のカーボンの他、人工ダイアモンド等の導
電性粒子と、エポキシ樹脂等のバインダ樹脂との混合物
を用いることができる。この場合は、導電性粒子とバイ
ンダ樹脂との混合溶液を塗布等の方法でコーティングす
ることによって、絶縁スペーサ5の絶縁部5aに強固に
接合した電気伝導体部5bを形成することができる。
【0043】本実施の形態におけるガス絶縁開閉装置で
は、絶縁スペーサ5の絶縁部5aと電気伝導体部5bが
一体に形成してあるので、ガス絶縁開閉装置全体として
部品点数が増えることはない。また、複雑な組み立て工
程を必要としない。さらに、電気伝導体部5bは、薄膜
あるいは薄板とすることによって剥離が起りにくくな
る。
【0044】実施の形態2.図2は実施の形態2のGI
Sタンクを示す部分断面図であり、図1と同一符号は同
一または相当部分を示している。本実施の形態において
は、絶縁スペーサ5の外周側に設けられた電気伝導体部
5bには、金属メッシュが用いられている。金属メッシ
ュには、銅、鉄、アルミニウム等の各種金属からなるも
のを用いることができる。
【0045】本実施の形態におけるガス絶縁開閉装置に
おいて、電磁波の放射および外被サージの抑制は以下に
示すとおり行われる。主導体9を流れるサージから放出
される電磁波は、絶縁フランジ5の外周側の金属メッシ
ュからなる電気伝導体部5bによりシールドされるた
め、GISタンク7,8の外に漏れ出ることはない。ま
た、GISタンク7,8は絶縁フランジ5の外周側の金
属メッシュにより電気的に接続されているため、この部
分により外被サージが誘導されることはない。
【0046】図3に示した、縦l1×横l2、メッシュ間
隔c、メッシュの空隙d×dの寸法の金属メッシュにお
ける、シールド効果Sは下記式(4)、(5)および
(6)で得られる。
【0047】
【数4】
【0048】上記式(4)〜(6)に従って、図4に示
す直径aの導体を用い、メッシュ間隔がD+aの金属メ
ッシュを用いた場合のシールド効果(−S)を求める。
図5は、メッシュの間隔とシールド効果の関係を示す図
であり、絶縁スペーサ5の外周の面積を100(mm)
×3000(mm)とし、導体線の直径aが5mm、1
0mm、15mm、20mmの場合を示している。
【0049】図5に示されているように、金属メッシュ
の間隔が、およそ150mmになるとシールドを透過す
る電磁波が10分の1になることがわかる。従って、金
属メッシュの間隔は150mm程度以下であることが望
ましいと考えられる。
【0050】本実施の形態におけるガス絶縁開閉装置で
は、絶縁スペーサ5が絶縁部5aに金属メッシュを一体
に形成したものであるので、ガス絶縁開閉装置全体とし
て部品点数が増えることはなく、また、剥離が生じにく
い。また、複雑な組み立て工程を必要としない。
【0051】また、絶縁部5aに金属メッシュの外周辺
が埋め込まれた構造とすることによって、剥離を起こり
にくくすることができる。
【0052】実施の形態3.図6は実施の形態3におけ
るGISタンクを示す部分断面図であり、図1と同一符
号は同一または相当部分を示している。本実施の形態に
おいては、絶縁スペーサ5の外周側の電気伝導体部5b
が、それ自体が導電性を有する導電性高分子になってお
り、絶縁スペーサ5は絶縁部5aと導電性高分子からな
る電気伝導体部5bを一体に成形することによって得ら
れる。
【0053】本実施の形態におけるガス絶縁開閉装置に
おいて、電磁波の放射および外被サージの抑制は以下に
示すとおり行われる。主導体9を流れるサージから放出
される電磁波は、絶縁スペーサ5の外周側にある導電性
高分子からなる電気伝導体部5bによりシールドされる
ため、GISタンク7,8の外に出ることはない。ま
た、GISタンク7,8は絶縁スペーサ5の導電性高分
子によって電気的に接続されているため、外被サージが
誘導されることはない。
【0054】本実施の形態におけるガス絶縁開閉装置で
は、絶縁部5aと導電性高分子からなる電気伝導体部5
bが一体に成形されているので部品点数を増やすことは
なく、また、複雑な組立て工程が不要で、作業性がよく
なる。
【0055】また、絶縁部5aと導電性高分子からなる
電気伝導体部5bの熱膨張係数が近いので、剥離が起こ
りにくい。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る第1のガス絶縁開閉装置に
よれば、二つのタンクを、導体支持用の絶縁スペーサを
介して密閉接続したガス絶縁開閉装置において、上記絶
縁スペーサが、絶縁部と、この絶縁部の外周側を囲む電
気伝導体部とを備え、この電気伝導体部が上記絶縁部と
一体に形成され、上記二つのタンクと接する面間で上記
二つのタンクを電気的に接続するものであるので、絶縁
スペーサから電磁波が漏れるのを防ぎ、かつ外被サージ
が発生するのを抑制することができる。また、部品点数
が増えることもなく、複雑な組立て作業を必要とせず、
作業性が向上する。
【0057】本発明に係る第2のガス絶縁開閉装置によ
れば、電気伝導体部が、薄膜状の金属であるので、電気
伝導体部の剥離が生じにくくなり、信頼性が向上する。
【0058】本発明に係る第3のガス絶縁開閉装置によ
れば、電気伝導体部が、薄板状の金属であるので、簡便
な方法で、絶縁部と電気伝導体部とを一体にした絶縁ス
ペーサが得られる。
【0059】本発明に係る第4のガス絶縁開閉装置によ
れば、電気伝導体部が、導電性粒子からなり、薄膜状で
あるので、電気伝導体部の剥離が生じにくくなり、信頼
性が向上する。
【0060】本発明に係る第5および第6のガス絶縁開
閉装置によれば、電気伝導体部が、導電性プラスチック
であるので、絶縁部との密着性がよく、剥離が生じにく
くなり、信頼性が向上する。
【0061】本発明に係る第7のガス絶縁開閉装置によ
れば、電気伝導体部の厚みが1μm以上であるので、電
磁波の漏洩を防止する効果が極めて大きくなる。
【0062】本発明に係る第8のガス絶縁開閉装置によ
れば、電気伝導体部が、金属メッシュであるので、絶縁
部との接合性がよく、剥離が生じにくくなり、信頼性が
向上する。
【0063】本発明に係る第9のガス絶縁開閉装置によ
れば、電気伝導体部が、絶縁部に埋め込まれているの
で、より一層剥離が生じにくくなり、信頼性が向上す
る。
【0064】本発明に係る第10のガス絶縁開閉装置に
よれば、メッシュの間隔が、150mm以下であるの
で、電磁波の漏洩を防止する効果が極めて大きくなる。
【0065】本発明に係る第11のガス絶縁開閉装置に
よれば、二つのタンクを、導体支持用の絶縁スペーサを
介して密閉接続したガス絶縁開閉装置において、上記絶
縁スペーサが、絶縁部と、この絶縁部の外周側に一体に
形成された電気伝導体部とを備え、この電気伝導体部が
導電性高分子からなり、上記二つのタンクと接する面間
で上記二つのタンクを電気的に接続するものであるの
で、絶縁スペーサから電磁波が漏れるのを防ぎ、かつ外
被サージが発生するのを抑制することができる。また、
部品点数が増えることもなく、複雑な組立て作業を必要
とせず、作業性が向上する。さらに、絶縁部と導電性高
分子からなる電気伝導体部の熱膨張係数が近いので、剥
離が生じにくく、信頼性が向上する。
【0066】本発明に係る第12のガス絶縁開閉装置に
よれば、電気伝導体部の電気抵抗が、1オーム以下であ
るので、外被サージの誘導を防止する効果が望ましい状
態になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における実施の形態1のガス絶縁開閉
装置の絶縁スペーサ部を示す断面図である。
【図2】 本発明における実施の形態2のガス絶縁開閉
装置の絶縁スペーサ部を示す断面図である。
【図3】 金属メッシュを示す平面図である。
【図4】 導体線により構成された金属メッシュを示す
平面図である。
【図5】 導体線の直径を変えた場合の金属メッシュの
間隔とシールド効果の関係を示す図である。
【図6】 本発明における実施の形態3のガス絶縁開閉
装置の絶縁スペーサ部を示す断面図である。
【図7】 ガス絶縁開閉装置の構成を示す構成図であ
る。
【図8】 従来のガス絶縁開閉装置の絶縁スペーサ部を
示す断面図である。
【図9】 従来のガス絶縁開閉装置の絶縁スペーサ部を
示す断面図である。
【図10】 ガス絶縁開閉装置における絶縁スペーサ部
の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 断路器、2 ガス絶縁開閉器、3,4 母線、5,
6 絶縁スペーサ、5a 絶縁部、5b 電気伝導体
部、7,8 GISタンク、9 主導体、10 ワッシ
ャ、11 ボルト、12 ナット、13 アースボン
ド、14 金属部、15 絶縁ワッシャ、16 絶縁切
り溝、17 導電性物質、18 金属フランジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽馬 洋之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G017 FF06 5G365 DA14 DE01 DF02 DF05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つのタンクを、導体支持用の絶縁スペ
    ーサを介して密閉接続したガス絶縁開閉装置において、
    上記絶縁スペーサが、絶縁部と、この絶縁部の外周側を
    囲む電気伝導体部とを備え、この電気伝導体部が上記絶
    縁部と一体に形成され、上記二つのタンクと接する面間
    で上記二つのタンクを電気的に接続することを特徴とす
    るガス絶縁開閉装置。
  2. 【請求項2】 電気伝導体部が、薄膜状の金属であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のガス絶縁開閉装置。
  3. 【請求項3】 電気伝導体部が、薄板状の金属であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のガス絶縁開閉装置。
  4. 【請求項4】 電気伝導体部が、導電性粒子からなり、
    薄膜状であることを特徴とする請求項1記載のガス絶縁
    開閉装置。
  5. 【請求項5】 電気伝導体部が、導電性プラスチックで
    あることを特徴とする請求項1記載のガス絶縁開閉装
    置。
  6. 【請求項6】 導電性プラスチックが、導電性粒子とバ
    インダ樹脂との混合物であることを特徴とする請求項5
    記載のガス絶縁開閉装置。
  7. 【請求項7】 電気伝導体部の厚みが、1μm以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載のガス絶縁開閉装置。
  8. 【請求項8】 電気伝導体部が、金属メッシュであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のガス絶縁開閉装置。
  9. 【請求項9】 電気伝導体部が、絶縁部に埋め込まれて
    いることを特徴とする請求項8記載のガス絶縁開閉装
    置。
  10. 【請求項10】 メッシュの間隔が、150mm以下で
    あることを特徴とする請求項8記載のガス絶縁開閉装
    置。
  11. 【請求項11】 二つのタンクを、導体支持用の絶縁ス
    ペーサを介して密閉接続したガス絶縁開閉装置におい
    て、上記絶縁スペーサが、絶縁部と、この絶縁部の外周
    側に一体に形成された電気伝導体部とを備え、この電気
    伝導体部が導電性高分子からなり、上記二つのタンクと
    接する面間で上記二つのタンクを電気的に接続すること
    を特徴とするガス絶縁開閉装置。
  12. 【請求項12】 電気伝導体部の電気抵抗が、1オーム
    以下であることを特徴とする請求項1または11記載の
    ガス絶縁開閉装置。
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