JP2001230653A - 圧電振動素子およびこの圧電振動素子を用いたフィルタ - Google Patents

圧電振動素子およびこの圧電振動素子を用いたフィルタ

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JP2001230653A
JP2001230653A JP2000039515A JP2000039515A JP2001230653A JP 2001230653 A JP2001230653 A JP 2001230653A JP 2000039515 A JP2000039515 A JP 2000039515A JP 2000039515 A JP2000039515 A JP 2000039515A JP 2001230653 A JP2001230653 A JP 2001230653A
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Yukinori Sasaki
幸紀 佐々木
Tetsuo Shimamura
徹郎 島村
Kazunari Nishihara
和成 西原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みすべり振動を主振動とする圧電振動素子
において、高周波化に伴って素子寸法が小さくなって
も、機械的強度を向上しつつ取扱いが容易な圧電振動素
子およびこの圧電振動素子を用いたフィルタを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 圧電振動素子の振動素子部1の素子幅寸
法Wは素子中央部で最も小さく素子長手方向端部に向か
うにつれ連続的に大きくなるような鼓状をしているもの
で、機械的強度を向上させつつ、素子の取扱いが容易と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚みすべり振動を
主振動とする、圧電振動子や圧電フィルタなどの圧電振
動素子およびこの圧電振動素子を用いたフィルタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】固体中を伝わる波であるバルク波を用い
た圧電振動素子として、各種電子機器などのクロック源
として用いられる圧電振動子や、通信機器の周波数抽出
用などに用いられる圧電フィルタがある。特に、電気エ
ネルギーと機械エネルギーの変換効率を表す電気機械結
合係数が水晶などと比べて大きいニオブ酸リチウムやタ
ンタル酸リチウムを用いた圧電振動素子は、VCO(電
圧制御発振器)や広帯域の帯域通過フィルタとして利用
される。これらの圧電振動素子に使用される周波数域は
近年高周波化しており、主振動モードとして厚みすべ
り、厚み縦などの厚み振動が用いられる。厚み振動を用
いた圧電振動素子の共振周波数は板の厚みに反比例する
ため、高周波化に伴い板の厚みは薄くなる。
【0003】一方、従来の厚み振動モードは、図12に
示すような、主面表裏の励振用電極6が交差する素子5
の中央部で最も振動変位が大きく素子5の端部に向かう
ほど減衰するというエネルギー閉じ込め現象を利用した
ものが多い。ここで、素子5の長手方向寸法を十分にと
らない場合、素子5の端部における振動変位の減衰が十
分ではなく、素子5の端部で起こる反射波などにより不
要振動が生じ、共振の先鋭度を表す機械的品質係数Qが
低下するなどの悪影響を与える。例えば特公昭63−5
7967号公報では、タンタル酸リチウムのX板を用い
たストリップ型厚みすべり振動子のQを高くするため
に、素子長手方向寸法Lと素子厚みHとの比L/Hを1
4以上としている。ここでストリップ形状とは、素子断
面が矩形で素子が短冊状をしていることである。
【0004】しかし、上記構成は素子端部における主振
動の減衰量に着目したものであり、上記手段を講じたと
しても素子幅寸法や長手方向寸法に起因した不要振動を
消滅させることはできない。これら不要振動の共振周波
数が主振動の共振周波数付近に発生すると、発振子にお
いてはQの低下や周波数ジャンプなどによる発振周波数
の不安定要因に、またフィルタにおいては帯域内にリッ
プルを生じるなどの悪影響を及ぼす。そのため、これら
不要振動の共振周波数を主振動の共振周波数から十分遠
ざけるために適切な素子幅寸法、長手方向寸法を選択す
る必要がある。例えば特公昭63−57967号公報で
は、素子幅寸法に起因する不要振動を主振動の共振点付
近から遠ざけるために、素子幅寸法Wと素子厚みHとの
比W/Hを1.35以上3.0以下、または3.8以上
5.0以下としている。また、特許第2855208号
公報では、素子幅寸法Wと素子厚みHとの比W/Hが
1.5以上2.0以下の場合に素子長手方向寸法に起因
する不要振動を主振動の共振点付近から遠ざけるため
に、素子長手方向寸法LとHとの比L/Hを(1.4±
0.2)nと設定し、nは9以下の自然数としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】厚みすべり振動を主振
動とする圧電振動素子において、ストリップ形状では高
周波化に伴い素子厚みや素子幅などの素子寸法が小さく
なることに加え、素子寸法の小型化に伴って素子加工時
に発生する加工歪みやマイクロクラックなどの機械的強
度に与える影響が相対的に大きくなるため、実装など素
子作成上における素子の取り扱いが困難になるといった
課題があった。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、機械的強度を向上させつつ、素子の取り扱いが容易
となる圧電振動素子を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、振動素子部の素子幅寸法は素子中央部で最
も小さくて素子長手方向端部に向かうにつれて連続的に
大きくなるような鼓状をしているものである。
【0008】かかる構成により、ストリップ形状の時よ
りも素子端部における素子幅寸法が大きくなるため、機
械的強度を向上させつつ、素子の取り扱いが容易とな
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、主振動に厚みすべり振動を用いる圧電振動素子にお
いて、振動素子部の素子幅寸法は素子中央部で最も小さ
くて素子長手方向端部に向かうにつれ連続的に大きくな
るような鼓状をしているもので、ストリップ形状の時よ
りも素子端部における素子幅寸法が大きくなるため、機
械的強度を向上させつつ、素子の取り扱いが容易となる
という作用を有する。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
素子端部幅寸法W1と素子中央部幅寸法Wとの比W1/
Wが、1.1以上5.0以下であるもので、前記作用と
同様の作用を有する。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
圧電材料にタンタル酸リチウムを用い、板の厚み方向が
X軸と0°±5°の角度をなしているもので、周波数温
度特性に関して零温度係数を有するため優れた温度特性
を示すという作用を有する。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1記載の
素子長手方向がY軸から時計方向に+50°±5°の方
向を向いているもので、振動変位方向と振動伝搬方向を
概略一致させることでほぼ純粋な厚みすべり振動を励振
でき、不要振動を生じにくくさせる作用を有する。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1記載の
素子中央部の幅寸法Wと素子厚みHとの比W/Hが、
2.4以上3.2以下、3.7以上4.3以下、4.9
以上5.5以下のいずれかであるもので、素子幅寸法に
起因する不要振動を主振動の共振点付近から遠ざけるこ
とができるという作用を有する。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項1記載の
振動素子部に少なくとも一方の辺が円弧状であるスリッ
トを2本以上備えるもので、圧電振動素子部分に直接触
れることなく素子を取り扱うことが可能になるという作
用を有する。
【0015】請求項7に記載の発明は、少なくとも一方
の辺が円弧状である1つ以上のスリットを有する圧電基
板と、この圧電基板に電気的に接続される少なくとも2
個以上の圧電振動素子とからなるもので、同一基板上に
形成されるため浮遊容量などの影響を受けにくく、また
小型化が可能であるという作用を有する。
【0016】請求項8に記載の発明は、請求項7記載の
圧電振動素子の一方の面に一対の入力用電極と出力用電
極を設け、他方の面に接地用電極を設けるもので、不要
振動がないため帯域内にリップルのないフィルタ特性が
得られ、かつ取り扱いが容易になるという作用を有す
る。
【0017】以下、本発明の一実施の形態における圧電
振動素子について、図面を参照しながら説明する。
【0018】図1は本発明の一実施の形態における圧電
振動素子の斜視図である。
【0019】図において、1は振動素子部で、幅方向寸
法は素子中央部で最も小さく端部に向かうにつれて連続
的に大きくなる鼓状をしてなるものである。振動素子部
1の長手方向の略中央部には励振用電極2を、端部には
外部接続用電極3を両面に備えている。この外部接続用
電極3と励振用電極2とは、外部引出用電極4により、
電気的に接続されている。
【0020】振動素子部は、周波数が高くなると素子厚
みが小さくなり、それに伴って不要振動の共振周波数を
主振動の共振周波数付近から遠ざけることのできる素子
幅寸法なども小さくなる。例えば、タンタル酸リチウム
のX板を用いた厚みすべり振動子において共振周波数を
100MHzとすると素子厚みは約20μmとなる。素子
幅寸法と素子長手方向寸法はそれぞれ不要振動が主振動
に悪影響を及ぼさないように選択される。例えば、素子
幅寸法Wと素子厚みHとの比W/Hを2とすると素子幅
寸法は約40μmと非常に小さいものであり、W/Hを
5としても高々100μm程度にしかならない。
【0021】そこで、振動素子部1の素子幅寸法を素子
中央部で最も小さく素子長手方向端部に向かうにつれて
連続的に大きくなるような鼓状とすることにより、スト
リップ形状の時よりも素子端部における素子幅寸法が大
きくなるため、素子の取り扱いが容易となる。また、素
子端部における素子幅寸法を素子中央部の素子幅寸法よ
りも大きくする際に、素子中央部から素子端部に向かっ
て階段状のように不連続に大きくしていくと角張った部
分に応力が集中しやすく素子割れの原因になりやすい。
よって、素子幅寸法を素子中央部で最も小さく素子長手
方向端部に向かうにつれ連続的に大きくなるような鼓状
とすることで、応力集中を防ぎ機械的強度を向上させる
ことが可能となる。素子端部の幅寸法W1と素子中央部
の幅寸法Wとの比W1/Wの範囲については、素子端部
の幅寸法が素子中央部の幅寸法よりも最低でも10%以
上大きくなければ機械的強度の向上は望めないことと、
W1/Wが5.0以上では素子端部の幅寸法が大きくな
りすぎ素子の小型化に支障をきたすため、W1/Wは
1.1以上5.0以下であることが望ましい。
【0022】具体的な寸法は、素子中央部の幅寸法は1
60μm、素子端部の幅寸法は240μmであり、素子
端部の素子幅寸法が素子中央部幅寸法の1.5倍となっ
ている。また素子厚みHは約55μmであるため、共振
周波数は約36MHzとなる。図2に本発明の一実施の形
態における圧電振動素子の結晶方位を表す図を、図3に
同インピーダンス周波数特性を表す図を、図4は同共振
周波数の温度特性を表す図である。図3に示すように、
主振動の共振点7の付近、および共振点7から反共振点
8の間にわたって不要振動は存在せず、良好な共振特性
を示している。また図4に示すように、共振周波数の温
度特性もなめらかな曲線を描いており良好な特性を示し
ている。
【0023】このように、素子幅寸法が素子中央部で最
も小さく素子長手方向端部に向かうにつれ連続的に大き
くなるような鼓状をしている場合においても従来と同様
の効果が得られる上、さらに機械的強度を向上しつつ取
り扱いが容易となる。なお、タンタル酸リチウムのX板
を用いた圧電振動子の結晶方位については、板の厚み方
向についてはX軸に対し0°±5°の角度の範囲、素子
長手方向についてはY軸から時計方向に+50°±5°
の角度の範囲であれば良い。
【0024】しかし、素子幅寸法に起因する不要振動に
ついては、ストリップ型振動子と異なり幅寸法が素子中
央部から素子端部に向かって連続的に大きくなるので、
ストリップ型振動子の時に決定された最適寸法、あるい
は素子厚みとの最適比は適用できない。そこで、共振周
波数が約36MHzのタンタル酸リチウムのX板を用いた
圧電振動子において、図5に本発明の一実施の形態にお
ける素子幅寸法を変化させた時のインピーダンス周波数
特性を表す図を、図6は同素子幅寸法Wと素子厚みHと
の比W/Hと主振動や不要振動の共振周波数fと素子厚
みHとの積である周波数f・Hとの関係を表す図であ
る。図5に示すように、W/Hが2.1の時には反共振
点よりも少し周波数の高い位置にあった不要振動Aは、
W/Hが大きくなるにつれ低周波側に移動し、W/H=
3.0の場合にはもはや主振動の共振点付近には存在し
ていない。しかし、W/H=3.3がさらに大きくなる
と別の不要振動Bが反共振点付近に発生している。この
様子をW/Hについて細かく調べたものが図6である
が、□印は素子幅寸法が素子中央部で最も小さく素子長
手方向端部に向かうにつれ連続的に大きくなっているよ
うな鼓状をしている圧電振動子の場合、△印はストリッ
プ型振動子の場合を示しており、各点をそれぞれ実線と
点線で結んである。図6に示すように、幅寸法が素子中
央部から素子端部に向かって連続的に大きくなる場合と
ストリップ型振動子との場合では不要振動の共振周波数
に差があるため、主振動の共振周波数から不要振動の共
振周波数を遠ざけることができる素子幅寸法Wと素子厚
みHの比W/Hも異なる。主振動の共振周波数から計算
されるf・HはW/Hとはほぼ無関係に約1950Hz・
mとなり、反共振周波数から計算されるf・HもW/H
とは無関係に約2100Hz・mとなる。さらに、不要振
動が主振動に悪影響を及ぼさないために不要振動が存在
してはならない周波数定数の下限を約1900Hz・mと
設定すると、約1900Hz・mから約2100Hz・mの
範囲で不要振動が存在しないW/Hの範囲は、素子幅寸
法を素子中央部で最も小さく素子長手方向端部に向かう
につれて連続的に大きくなるような鼓状をしているタン
タル酸リチウムのX板を用いた圧電振動子では2.4以
上3.2以下、3.7以上4.3以下、4.9以上5.
5以下のいずれかとなることが図6よりわかる。これ以
上大きなW/Hの領域では、1900Hz・mから210
0Hz・mの範囲で不要振動が存在しない範囲は小さくな
るため、素子作成上における素子幅の仕上がり寸法偏差
を考慮し不要振動が悪影響を及ぼさないためのW/Hの
範囲は特に設定しないこととした。また、これ以上小さ
なW/Hの領域では、素子幅寸法が小さすぎ取り扱いが
困難となるため、不要振動が悪影響を及ぼさないための
W/Hの範囲は特に設定しないこととした。
【0025】素子幅寸法を素子中央部で最も小さく素子
長手方向端部に向かうにつれ連続的に大きくなるような
鼓状とすれば素子の取り扱いが容易になり、用いる周波
数がさらに高くなり素子厚みが小さくなると、それに伴
って素子幅寸法や素子長手方向寸法が小さくなる。
【0026】この場合、振動素子部上に少なくとも一方
の辺が円弧状であるスリットを2本形成すれば、これら
スリットで挟まれる圧電振動素子形状は、素子幅寸法が
素子中央部で最も小さく素子長手方向端部に向かうにつ
れ連続的に大きくなるような鼓状を実現することができ
る上、圧電振動素子部分以外の外周部を持つことで圧電
振動素子部分に直接触れることなく超小型の圧電振動素
子を取り扱うことが可能となる。例として、図7は本発
明の一実施の形態における要部である振動素子部12に
半月状のスリット13を形成した斜視図を、図8は同振
動素子部12に両凸レンズ状のスリット14を形成した
斜視図である。特に図8のような形状にすれば、一つの
スリットで二つの圧電振動子の片側の辺を構成できるた
め素子の集積化が容易となり、圧電振動子を複数個電気
的に接続してなる梯子型フィルタの小型化に有利とな
る。
【0027】また、素子幅寸法が素子中央部で最も小さ
く素子長手方向端部に向かうにつれ連続的に大きくなる
ような鼓状をした圧電振動子の主面片側に一対の入力用
電極と出力用電極を設け、もう一方の主面に接地用電極
を設けることで、高周波化して素子厚みが小さくなって
も取り扱いが容易な2重モードフィルタを実現できる。
図9にフィルタの断面図を示す。図9における接地用電
極18は一つしかないが、入力用電極16と出力用電極
17にそれぞれ相対向して接地用電極18を分割して設
けても構わない。このような2重モードフィルタにおい
て、適切な幅寸法を選択することで不要振動が主振動に
悪影響を及ぼさないようにすることが出来、帯域内にリ
ップルなどのない良好なフィルタ特性を得ることができ
る。3重モードフィルタや4重モードフィルタなど他の
多重モードフィルタの場合においても同様に、素子主面
にそれぞれ適当な電極を形成すれば良い。
【0028】以下、本発明の具体的な実施例について、
図11、図12を用いて説明する。
【0029】(実施例1)図10はタンタル酸リチウム
のX板を用いた厚みすべり振動を主振動とする圧電振動
子であり、1は振動素子部である。2は振動素子部1の
表面と裏面に相対向して設けられた励振用電極である。
3は振動素子部の端部の表面と裏面に設けられ、外部と
の接続用電極である。4は外部引出用電極で、励振用電
極2と接続用電極とを電気的に接続するもので、上記構
成により圧電振動子を構成する。19は導電性材料から
なる樹脂で、実装基板20に実装するための接着剤とし
て機能するものである。21は外部端子で、実装基板2
0に設けられ、圧電振動子と電気的に接続するものであ
る。
【0030】上記振動素子部1の素子厚みHは20μm
であるため共振周波数は約100MHzである。また、素
子中央部の幅寸法Wは60μmである。W/Hは3であ
るので幅寸法に起因する不要振動の影響はなく、良好な
特性が得られる。また素子端部の幅寸法は100μmと
素子中央部に比べて大きく、素子の取り扱いが容易であ
る。
【0031】(実施例2)図11はタンタル酸リチウム
のX板を用いた厚みすべり振動を主振動とする圧電振動
子3個から構成される梯子型フィルタであり、22は長
手方向の略中央部に設けられた両凸レンズ状のスリット
を有する圧電基板(本図では、図示せず)に設けられた
圧電振動子である。23は入力用電極、24は出力用電
極、25は接地用電極である。3個の圧電振動子の裏面
に形成されているそれぞれの励振用電極(本図では、図
示せず)はすべて接続されている。スリット26は両凸
レンズ状をしているため、一つのスリットで二つの圧電
振動子の片側の辺を構成できるため梯子型フィルタを小
型化できる。また、圧電振動子部分中央部の幅寸法より
も圧電振動子部分端部の幅寸法の方が大きいため、スト
リップ形状に圧電振動子を形成するよりも圧電振動子部
分の端部における機械的強度が向上する利点がある。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、主振動に
厚みすべり振動を用いる圧電振動素子において、素子幅
寸法は素子中央部で最も小さく素子長手方向端部に向か
うにつれ連続的に大きくなるような鼓状とすることで、
ストリップ形状の時よりも素子端部における素子幅寸法
が大きくなるため、機械的強度を向上させつつ、素子の
取り扱いが容易となるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における圧電振動素子の
斜視図
【図2】同結晶方位を表す図
【図3】同インピーダンス周波数特性を表す図
【図4】同共振周波数の温度特性を表す図
【図5】同素子幅寸法Wと素子厚みHとの比W/Hを変
化させた時のインピーダンス周波数特性を表す図
【図6】同素子幅寸法Wと素子厚みHとの比W/Hと周
波数fと素子厚みHとの積f・Hとの関係を表す図
【図7】同要部である振動素子部に半月状のスリットを
形成した斜視図
【図8】同要部である振動素子部に両凸状のスリットを
形成した斜視図
【図9】同フィルタの断面図
【図10】本発明の実施例1における圧電振動子の斜視
【図11】本発明の実施例2における梯子型フィルタの
斜視図
【図12】従来の圧電振動素子のエネルギー閉じ込め型
圧電振動素子の断面図
【符号の説明】
1 振動素子部 2 励振用電極 3 外部接続用電極 4 外部引出用電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 和成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5J108 AA07 BB01 CC01 CC10 CC12 DD02 EE03 EE07 EE13 EE18 FF01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主振動に厚みすべり振動を用いる圧電振
    動素子において、振動素子部の素子幅寸法は素子中央部
    で最も小さくて素子長手方向端部に向かうにつれ連続的
    に大きくなるような鼓状をしている圧電振動素子。
  2. 【請求項2】 素子端部幅寸法W1と素子中央部幅寸法
    Wとの比W1/Wが、1.1以上5.0以下である請求
    項1記載の圧電振動素子。
  3. 【請求項3】 圧電材料にタンタル酸リチウムを用い、
    板の厚み方向がX軸と0°±5°の角度をなしている請
    求項2記載の圧電振動素子。
  4. 【請求項4】 素子長手方向がY軸から時計方向に+5
    0°±5°の方向を向いている請求項1記載の圧電振動
    素子。
  5. 【請求項5】 素子中央部の幅寸法Wと素子厚みHとの
    比W/Hが、2.4以上3.2以下、3.7以上4.3
    以下、4.9以上5.5以下のいずれかであることを特
    徴とする請求項1記載の圧電振動素子。
  6. 【請求項6】 振動素子部は、少なくとも一方の辺が円
    弧状であるスリットを2本以上有する請求項1記載の圧
    電振動素子。
  7. 【請求項7】 少なくとも一方の辺が円弧状である1つ
    以上のスリットを有する圧電基板と、この圧電基板に電
    気的に接続される少なくとも2個以上の圧電振動素子と
    からなるフィルタ。
  8. 【請求項8】 圧電振動素子の一方の面に一対の入力用
    電極と出力用電極を設け、他方の面に接地用電極を設け
    た請求項7記載のフィルタ。
JP2000039515A 2000-02-17 2000-02-17 圧電振動素子およびこの圧電振動素子を用いたフィルタ Pending JP2001230653A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005071832A1 (ja) * 2004-01-27 2005-08-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. 圧電共振部品の周波数調整方法及び圧電共振部品

Cited By (1)

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WO2005071832A1 (ja) * 2004-01-27 2005-08-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. 圧電共振部品の周波数調整方法及び圧電共振部品

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