JP2001229972A - 二次電池 - Google Patents
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Abstract
箔や銅箔等の強度の低い箔材等を用いても、振動や衝撃
により集電体と集電板が離れることなく集電効率を維持
する二次電池を提供することを目的とする。 【解決手段】 正極板1と負極板2とをセパレータ3を
介して渦巻き状に巻回し、その両端部に正極集電体1
a,負極集電体2aを突出させた極板群4と、その正極
突出部1cと負極突出部2cに接合された一対の平板状
の正極集電板9,負極集電板10に、極板群4の最外周
に巻回軸方向長さよりも大きなる幅を持つ樹脂性の最外
周フィルム12が巻回され、かつ正極集電板9,負極集
電板10の一部を覆っている構成とした。
Description
いられる高出力密度を必要とする二次電池に関するもの
である。
に進んでおり、その電源としての電池に対しても小型・
軽量化と高容量化の要望が高まっている。
系材料を用い、正極活物質にLiCoO2 等のリチウム
含有遷移金属酸化物を用いたリチウムイオン二次電池が
実用化されている。このリチウムイオン二次電池は、負
極活物質として金属リチウムあるいはリチウム合金を用
いたリチウム二次電池のように充電により負極上へのリ
チウムの析出が発生しないため、良好なサイクル特性が
得られている。そのため、現在電子機器への搭載が進む
等、リチウムイオン二次電池の開発が盛んに行われてい
る。
問題を解決する手段としても、リチウム二次電池の開発
が盛んに行われている。地球環境を良好に保全しつつ電
力の安定確保を図っていく方策の一つとして負荷の平準
化技術の実用化が望まれているが、一般家庭等で小規模
に夜間電力を貯蔵する電池電力貯蔵装置を普及させる
と、大きな負荷平準化効果が期待できる。また、自動車
の排気ガスによる大気汚染やCO2 による温暖化防止を
図るために、動力源の全部または一部を二次電池にとっ
て代るようにした電気自動車の普及も望まれている。
号公報に記載されたものが知られている。その二次電池
の断面図を図4に示す。この従来例によれば、正極集電
体21aに正極材料21bを塗着させた正極板21と負
極集電体22aに負極材料22bを塗着させた負極板2
2とをセパレータ23を介して渦巻き状に巻回する。そ
の際、これら正極板21とセパレータ23と負極板22
は、それぞれ少しずつ上下にずらして巻回することによ
り、たとえば上端側には巻回された正極板21の正極集
電体21aの一部を突出させ、下端側には巻回された負
極板22の負極集電体22aの一部を突出させるように
する。そして、このように構成された極板群24の上端
面には正極タブ25が溶接された正極集電板26を、下
端面には負極集電板27をそれぞれ溶接する。そして、
この極板群24は、電解液と共に電池容器28内に収容
され、正極タブ25をこの電池容器28の正極端子とな
る電池蓋29の内面に、負極集電板27を負極端子とな
る電池缶30の内底面にそれぞれ接続して二次電池とす
る。
来の構成では、正極集電体21aおよび負極集電体22
aにアルミニウム箔や銅箔等を用いた場合には、集電体
自身の強度が低い上、集電体の厚みが薄いので正極集電
体21aと正極集電板26、負極集電体22aと負極集
電板27との溶接も弱くなることが考えられる。このよ
うな二次電池を電気自動車等に用い繰り返し振動や衝撃
を受けた場合、極板群24の自重による衝撃で正極集電
体21aと正極集電板26、負極集電体22aと負極集
電板27のそれぞれの溶接部が離れたり、正極集電体2
1aや負極集電体22aが破損したりすることにより、
集電効率が著しく低下するという問題点を有していた。
て、たとえば特開平10−92469号公報には、極板
群の中心部に金属製の軸芯が配置されると共に、この金
属製の軸芯を電池容器に固着または当接挟持したり、弾
性体を介して挟持したものが開示されている。しかし、
その場合は軸芯が必要であったり、軸芯の重量による衝
撃荷重の増大によって電池容器の強度を上げなければな
らなくなるという問題点がある。
で、集電体に強度の低い箔材等を用いても、振動や衝撃
により集電体と集電板が離反することなく集電効率を維
持する二次電池を提供することを目的とする。
に本発明の二次電池は、正極集電体に正極材料を塗着さ
せた正極板と、負極集電体に負極材料を塗着させた負極
板とをセパレータを介して渦巻き状に巻回し、正極集電
体の突出部と負極集電体の突出部を反対方向に突出させ
て構成した極板群と、前記正極集電体の突出部と負極集
電体にそれぞれ接合された一対の平板状の正極集電板な
らびに負極集電板と、前記極板群の巻回軸方向長さより
も大なる幅を持つ樹脂製の最外周フィルムと、これらを
電解液と共に収納した電池容器とを有し、前記樹脂製の
最外周用フィルムは前記極板群の最外周に巻回され、か
つ前記一対の正極集電板ならびに負極集電板の端部を覆
っている構成とした。
体と集電板が離反することなく集電効率を維持する二次
電池が得られる。
は、正極集電体に正極材料を塗着させた正極板と負極集
電体に負極材料を塗着させた負極板とをセパレータを介
して渦巻き状に巻回し、その両端部において正極負極、
各々の極板の集電体を突出させた極板群と、前記突出部
に接合された一対の平板状の集電板と、前記極板群の巻
回軸方向長さよりも大なる幅を持つ樹脂製フィルムと、
これらを電解液と共に収納した電池容器とからなり、前
記樹脂製フィルムは前記極板群の最外周に巻回され、か
つ前記一対の集電板の一部を覆っているとしたものであ
る。この請求項1記載に係る構成を実施の形態とするこ
とにより、振動や衝撃により集電体と集電板が離反する
ことなく集電効率を維持することができる。
最外周に巻回された樹脂製フィルムは一軸または二軸延
伸を施して製造されたものであり、その両端部を熱収縮
させることにより集電板の端部を覆うこととしたもので
ある。
の形態とすることにより、安価な構成で作業性もよく集
電効率を維持することができる。
ィルムは極板群に巻回されているセパレータより幅の広
いセパレータの機能を果すこととしたものである。
の形態とすることにより、最外周のフィルムによる注液
性の低下を防止することができる。
から図3を用いて具体的に説明する。
り、1は正極板、2は負極板で、微多孔ポリエチレンフ
ィルムから成るセパレータ3を介して互いに対向された
状態で渦巻き状に巻回されて極板群4が構成され、この
極板群4が電解液と共に電池容器5内に収納配置されて
いる。電池容器5は負極端子となる円筒容器状の電池缶
6と正極端子となる電池蓋7によって構成され、電池缶
6の上端開口部内周と電池蓋7の外周との間に介装され
た絶縁パッキング8によって相互に絶縁されると共に電
池容器5が密閉されている。
材料1bを塗工して構成されると共に、その正極集電体
1aの一側部が正極材料1bの塗工部より突出して正極
突出部1cが形成されている。また、負極板2は、負極
集電体2aの他端部が負極材料2bの塗工部より突出し
て負極突出部2cが形成されている。ポリオレフィン系
樹脂製のセパレータ3(本実施例では微多孔ポリエチレ
ンを用いたが、このほかポリプロピレンあるいはそれら
を貼り合わせたもの等でもよい)は正極板1および負極
板2の塗工部の両端側よりも突出されている。正極集電
体1aのセパレータ3より突出した正極突出部1cに
は、正極集電板9が接合され、同様に、負極集電体2a
のセパレータ3より突出した負極突出部2cには、負極
集電板10が接合されている。また、正極集電板9に
は、正極タブ11が所定の場所に溶接されている。12
は極板群4よりも大なる幅を有し、かつセパレータ3と
同様の微多孔ポリエチレンから成る2軸延伸により作製
された最外周フィルムである。最外周フィルム12は、
図2に示すように、極板群4に正極集電板9と正極タブ
11および負極集電板10が接合された後に極板群4の
最外周に数周巻回され、巻回後に端部12a,12bに
熱風を当てることにより熱収縮させることにより図3の
如く正極集電板9と負極集電板10の外周部を覆ってい
る。そして、正極タブ11および負極集電板10は、そ
れぞれ電池蓋7の内面と電池缶6の内底面に接続されて
いる。
詳細に説明すると、正極集電体1aはアルミニウム箔等
から成り、その両面に正極活物質と結着剤を含む正極材
料1bを塗工して正極板1が構成されており、その正極
活物質としては、LiCoO 2 ,LiMn2O4 ,Li
NiO2 、若しくはこれらCo,Mn,Niの一部を他
の遷移金属で置換したもの、あるいはそれ以外のリチウ
ム含有金属酸化物が用いられる。
面に負極活物質と結着剤を含む負極材料2bを塗工して
負極板2が構成されており、その負極活物質としては、
グラファイト,石油コークス類,炭素繊維,有機高分子
焼成物等の炭素質材料を用いるか、リチウムを吸蔵,放
出が可能な金属、あるいは酸化物、若しくはこれらの複
合化材料が用いられる。
酸リチウム(LiPF6 ),過塩素酸リチウム(LiC
lO4 ),ホウフッ化リチウム(LiBF4 )等のリチ
ウム塩、溶媒としてエチレンカーボネイト,プロピレン
カーボネイト,ジエチレンカーボネイト,エチレンメチ
ルカーボネイト等の非水溶媒単独、若しくはそれらの混
合溶媒を用い、この溶媒に溶質を0.5mol/dm3
〜2mol/dm3 の濃度に溶解したものが使用され
る。
マンガン(EMD:MnO2 )と炭酸リチウム(Li2
Co3 )とをLi/Mn=1/2となるように混合し、
800℃で20時間大気中で焼成して製造した正極活物
質のLiMn2O4 と、導電材のアセチレンブラック
と、結着剤のポリフッ化ビニリデンとを、それぞれ重量
比で92:3:5の割合で混合したものを正極材料1b
とした。なお、正極材料1bをペースト状に混練するた
めに結着剤としてポリフッ化ビニリデンはNメチルピロ
リドンディスパージョン液を用いた。上記混合比率は固
形分としての割合である。この正極ペーストを、厚み2
0μmのアルミニウム箔から成る正極集電体1aの両面
に一側縁部に幅10mmの非塗工部を残した状態で塗工
し、正極材料層を形成した。正極材料層の両膜厚は同じ
で、塗工,乾燥後の両膜厚の和は280μmで、正極板
1の厚さを300μmとした。その後、正極板1の厚み
が200μmになるように直径300mmのプレスロー
ルにより圧縮成形した。このとき、正極材料密度は3.
0g/cm3 であった。
ブタジエンゴムとを重量比97:3の割合で混合したも
のを負極材料2bとした。なお、負極材料2bをペース
ト状に混練するために結着剤としてのスチレンブタジエ
ンゴムは水溶性のディスパージョン液を用いた。上記混
合比率は固形分としての割合である。この負極合剤ペー
ストを厚み14μmの銅箔から成る負極集電体2aの両
面に一側縁部に10mmの非塗工部を残した状態で塗工
し、負極材料層を形成した。その後、負極板2の厚みが
170μmになるように直径300mmのプレスロール
により圧縮成型した。このとき、負極材料密度は1.4
g/cm3 であった。
レンカーボネイトを体積比1:1の配合比で混合した混
合溶媒に、溶質として6フッ化リン酸リチウム(LiP
F6)を1mol/dm3 の濃度に溶解したものを用い
た。
っては、上記のように作製した正極板1と負極板2をセ
パレータ3を介して対向させ、かつそれらの正極集電体
1aの正極突出部1cと負極集電体2aの負極突出部2
cをそれぞれ反対方向の両端に突出させた状態で渦巻き
状に巻回して極板群4を形成する。そして、正極タブ1
1が溶接された正極集電板9と負極集電板10を、正極
集電体1aの正極突出部1cと負極集電体2aの負極突
出部2cに図1の如く変形するまで押しつけるように配
置して両者を圧接させた状態で、正極集電板9,負極集
電板10の表面の周方向複数箇所を中心部から外周縁ま
で放射状にレーザ溶接する。その後、この正極集電板
9,負極集電板10を接合した極板群4に、図2に示す
ように極板群4よりも幅の広い最外周フィルム12を数
周巻回し、端部12aと12bに熱風を当てて両端部1
2a,12bを収縮させることにより図3の如く正極集
電板9と負極集電板10の外周部を覆っている。
れた極板群4は、電解液と共に電池缶6内に収容され真
空注液される。このとき、最外周フィルム12は、微多
孔ポリエチレン製であるため、最外周フィルム12から
も電解液は浸透可能となり、最外周フィルム12の有無
による注液時間の差はない。
0はそれぞれ電池蓋7の内面と電池缶6の内底面にレー
ザ溶接等にて接続される。その後、電池缶6に電池蓋7
を密閉する。
板1と負極板2とをセパレータ3を介して渦巻き状に巻
回し、その両端部に正極集電体1aの正極突出部1cと
負極集電体2aの負極突出部2cを突出させた極板群4
と、その正極突出部1c,負極突出部2cに接合された
一対の平板状の正極集電板9,負極集電板10に、極板
群4の最外周に巻回軸方向長さよりも大なる幅を持つ最
外周フィルム12が数周巻回され、かつ正極集電板9,
負極集電板10の端部を覆っているので、振動や衝撃に
より集電体と集電板が離れることなく集電効率を維持す
ることができる。また、二次電池は仕様用途によりその
容量を合わせるのが一般的であるので、極板群4の大き
さは画一的ではなく数種類用意される。そして、電気自
動車に使用される電池としては大きくなることが予想さ
れるため、その振動や衝撃では小型電池に比べて大きな
荷重が発生することが予想されるが、そのような場合
は、最外周フィルム12の巻回回数を増加させることに
よって強度向上がはかられるので、あらゆる大きさの二
次電池に対して有効となる。
周フィルム12は一軸または二軸延伸を施して製造され
たものであり、その端部12a,12bを熱収縮させる
ことにより正極集電板9,負極集電板10の端部を覆う
ようにしたものであると、安価な構成で作業性もよく集
電効率を維持することができる。
回されているセパレータ3より幅の広いセパレータとし
ての機能をすると、最外周フィルム12による注液性の
低下を防止することができる。
とをセパレータを介して渦巻き状に巻回し、その両端部
に両極板の集電体を突出させた極板群と、その突出部に
接合された一対の平板状の集電板に、極板群の最外周に
巻回軸方向長さよりも大なる幅を持つ樹脂製の最外周用
フィルムが巻回され、その最外周フィルムが集電板の端
部を覆っているので、振動や衝撃により集電体と集電板
が離れることなく集電効率を維持することができる。
の最外周フィルムは一軸または二軸延伸を施して製造さ
れたものを使用することにより、その両端部を熱収縮さ
せることにより集電板の端部を覆うようにしたものであ
り、安価な構成で作業性もよく集電効率を維持すること
ができる。
巻回されているセパレータより幅が広くてセパレータと
しての機能を果すものであり、最外周フィルムによる注
液性の低下を防止することができる。
めの斜視図
Claims (3)
- 【請求項1】 正極集電体に正極材料を塗着させた正極
板と、負極集電体に負極材料を塗着させた負極板とをセ
パレータを介して渦巻き状に巻回し、正極集電体の突出
部と負極集電体の突出部を反対方向に突出させて構成し
た極板群と、前記正極集電体の突出部と負極集電体の突
出部にそれぞれ接合された一対の平板状の正極集電板な
らびに負極集電板と、前記極板群の巻回軸方向長さより
も大なる幅を持つ樹脂製の最外周フィルムと、これらを
電解液と共に収納した電池容器とを有し、前記樹脂製の
最外周フィルムは前記極板群の最外周に巻回され、かつ
前記一対の正極集電板ならびに負極集電板の端部を覆っ
ていることを特徴とする二次電池。 - 【請求項2】 極板群の最外周に巻回された樹脂製の最
外周フィルムは一軸または二軸延伸を施して製造された
ものであり、その両端部を熱収縮させることにより正極
集電板ならびに負極集電板の端部を覆うことを特徴とす
る請求項1記載の二次電池。 - 【請求項3】 樹脂製の最外周フィルムは極板群に巻回
されているセパレータより幅が広くて、セパレータとし
ての機能を果すものであることを特徴とする請求項2記
載の二次電池。
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Publications (2)
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