JP2001229501A - 情報再生装置及び情報再生方法 - Google Patents

情報再生装置及び情報再生方法

Info

Publication number
JP2001229501A
JP2001229501A JP2000035667A JP2000035667A JP2001229501A JP 2001229501 A JP2001229501 A JP 2001229501A JP 2000035667 A JP2000035667 A JP 2000035667A JP 2000035667 A JP2000035667 A JP 2000035667A JP 2001229501 A JP2001229501 A JP 2001229501A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
layer
magnetic layer
recording medium
information recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000035667A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruyuki Ota
輝之 太田
Kazutomo Miyata
一智 宮田
Makoto Watanabe
渡辺  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000035667A priority Critical patent/JP2001229501A/ja
Publication of JP2001229501A publication Critical patent/JP2001229501A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロストークを低減して高記録密度化を達成
する。 【解決手段】 情報記録媒体1の第1の磁性層3に記録
された磁気信号を再生する際に、第1の磁気ヘッド11
によって磁界を印加することにより、第2の磁性層4の
磁気モーメントを所定の方向に揃えて初期化する。そし
て、初期化が行われた情報記録媒体1に対して、光学ヘ
ッド12により光ビームを照射することにより、この光
ビームのスポット位置で昇温し、第1の磁性層3に磁気
モーメントの方向として記録された磁気信号を、第2の
磁性層4に転写する。そして、第2の磁気ヘッド13に
より、第2の磁性層4に転写された磁気信号を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも第1及
び第2の磁性層が積層されてなる情報記録媒体に対し
て、光ビームを照射しながら磁気信号の再生を行う情報
再生装置及び情報再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、基板上に信号記録層や誘電体
層などが積層されてなり、この信号記録層に対して光が
照射されることにより情報信号の記録及び/又は再生
(以下、記録再生という。)が行われる光学式記録媒体
が普及している。
【0003】光学式記録媒体のうち、例えば光磁気ディ
スクにおいては、希土類遷移金属の非晶質合金などから
なる光磁気記録膜が信号記録層とされており、この信号
記録層にレーザ光を照射しながら外部磁界を印加される
ことにより、情報信号に応じた磁気信号が記録される。
また、光磁気ディスクにおいては、信号記録層にレーザ
光を照射し、その反射光の偏向面の回転を検出すること
により、記録された磁気信号の再生が行われる。
【0004】近年では、音声情報や映像情報等のデジタ
ル化に伴って、記録媒体の大容量化や記録再生装置の小
型化に対する要求が益々高まってきている。このため、
上述したような光学式記録媒体においても、大容量化・
小型化を実現するために、高記録密度化を図ることが要
求されている。
【0005】光学式記録媒体においては、このような高
記録密度化に対する要求に応えるために、信号記録層に
照射する光のスポット径を小さくすべく種々の見当が行
われている。
【0006】特に、近年では、ハードディスク装置など
における浮上型磁気ヘッドの技術を応用して、信号記録
層に光を照射するための対物レンズを浮上スライダに搭
載した、いわゆる浮上型光学ヘッドによって、光学式記
録媒体に対して記録再生を行う試みがなされている。こ
のとき、浮上型光学ヘッドを、基板上に形成された信号
記録層側に浮上させて記録再生を行うことによって、基
板側に浮上させて記録再生を行う場合と比較して、対物
レンズと信号記録層との距離を大幅に短くすることがで
きるとされている。これにより、対物レンズの高NA化
を図ることができ、信号記録層に照射する光のスポット
径を小さくすることができる。
【0007】一方、光学式記録媒体の高記録密度化を図
るための別の実現方法としては、ハードディスク装置な
どで再生用として用いられている磁気抵抗効果素子(以
下、MR素子という。)が線密度方向の分解能に優れて
いることを利用する記録再生方式を採用することが提案
されている。すなわち、情報信号を記録する際には、従
来の光磁気ディスクと同様にして、信号記録層にレーザ
光を照射しながら外部磁界を印加することにより行い、
記録された情報信号を再生する際には、MR素子を利用
して、磁気的に行うことが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したM
R素子は、線密度方向の分解能は優れているものの、磁
気信号の再生に十分な磁気抵抗効果を確保するためには
トラック方向の幅を狭くすることが困難である。したが
って、MR素子を利用する記録再生方式を採用した場合
には、トラック方向の分解能に限界があり、高記録密度
化の達成に限界があるとともに、クロストークが発生す
るなどの問題があった。
【0009】また、上述した問題を解決するために、記
録された情報信号の再生時にも光学式記録媒体にレーザ
光を照射することにより、再生対象となるトラックにお
ける磁気信号だけを上層の信号記録層に転写して、この
転写された磁気信号を磁気ヘッドにより再生する技術が
提案されている。
【0010】しかしながら、この場合には、信号記録層
に対して、磁気ヘッドが再生する部位と同一の部位にレ
ーザ光を照射する必要がある。このように磁気ヘッドが
再生対象とする部位にレーザ光を照射することは、ヘッ
ドの構造上、実現が困難であるという問題があった。
【0011】そこで、本発明は、情報記録媒体に対して
光ビームを照射しながら情報信号の再生を行うに際し
て、隣接するトラックからのクロストークを低減するこ
とができるとともに、高記録密度化を実現することが可
能な情報再生装置及び情報再生方法を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る情報再生装
置は、第1の磁気ヘッドと、光ビーム照射手段と、第2
の磁気ヘッドとを備える。第1の磁気ヘッドは、基板上
に少なくとも第1の磁性層と第2の磁性層とがこの順で
積層されてなる情報記録媒体に対して、磁界を印加する
ことにより、上記第2の磁性層の磁気モーメントを所定
の方向に初期化する。光ビーム照射手段は、上記第1の
磁気ヘッドにより初期化された情報記録媒体に対して、
光ビームを照射することにより、所定の領域を昇温す
る。第2の磁気ヘッドは、上記光ビーム照射手段により
昇温されることによって、上記第1及び第2の磁性層間
に生じる交換力により当該第1及び第2の磁性層の磁気
モーメントが同方向に揃う領域において、上記第2の磁
性層の磁気モーメントの方向を検出する。
【0013】以上のように構成された本発明に係る情報
再生装置は、再生対象であるトラックに対して光ビーム
照射手段により光ビームを照射することによって、当該
トラックにおける第1の磁性層に記録された磁気信号を
第2の磁性層に転写することができる。また、光ビーム
が通過した後に、第2の磁性層に転写された磁気信号が
保持されることから、この第2の磁性層に転写された磁
気信号を、第2の磁気ヘッドによって再生することがで
きる。
【0014】また、本発明に係る情報再生方法は、初期
化ステップと、昇温ステップと、検出ステップとを有す
る。初期化ステップにおいては、基板上に少なくとも第
1の磁性層と第2の磁性層とがこの順で積層されてなる
情報記録媒体に対して、第1の磁気ヘッドにより磁界を
印加することによって、上記第2の磁性層の磁気モーメ
ントを所定の方向に初期化する。昇温ステップにおいて
は、上記初期化ステップにより初期化された情報記録媒
体に対して、光ビーム照射手段により光ビームを照射す
ることによって、所定の領域を昇温する。検出ステップ
においては、上記昇温ステップにより昇温されることに
よって、上記第1及び第2の磁性層間に生じる交換力に
より当該第1及び第2の磁性層の磁気モーメントが同方
向に揃う領域において、第2の磁気ヘッドにより上記第
2の磁性層の磁気モーメントの方向を検出する。
【0015】上述したような本発明に係る情報再生方法
によれば、再生対象であるトラックに対して光ビームを
照射することによって、当該トラックにおける第1の磁
性層に記録された磁気信号を第2の磁性層に転写するこ
とができる。また、光ビームが通過した後に、第2の磁
性層に転写された磁気信号が保持されることから、この
第2の磁性層に転写された磁気信号を、第2の磁気ヘッ
ドによって再生することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態に
ついて、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明に
係る情報再生装置及び情報再生方法は、基板上に少なく
とも第1の磁性層と第2の磁性層とがこの順で積層され
てなる情報記録媒体に対して情報信号の再生を行う際に
適用される。そこで、以下では、まず、本発明で用いる
情報記録媒体として、図1に示すような情報記録媒体1
について説明することとする。
【0017】情報記録媒体1は、図1に示すように、略
円板形状とされたディスク基板2上に、第1の信号記録
層3と、第2の信号記録層4とが積層されてなる。ま
た、情報記録媒体1の中央部には、センタ穴1aが形成
されている。情報記録媒体1は、情報信号の記録再生が
行われる際に、記録再生装置の回転駆動機構がセンタ穴
1aに固定され、この回転駆動機構により回転駆動され
る。
【0018】ディスク基板2は、例えば、ポリカーボネ
ート樹脂、アクリル樹脂、アモルファスポリオレフィン
樹脂等の各種樹脂材料によって形成されている。ディス
ク基板2は、所望とする記憶容量に応じて、任意の径で
円板形状に形成されていればよいが、例えばその直径を
120mm程度とされる。
【0019】第1の信号記録層3は、例えば、希土類元
素であるTbと、遷移金属元素であるFe,Coとを含
む材料によって、20nm程度の厚さで形成されてい
る。この第1の信号記録層3は、後述するようにして記
録再生装置により情報信号が書き込まれることによっ
て、この情報信号に応じた磁気信号を磁区として記録及
び保持し、いわゆる記録層として機能する。
【0020】第2の信号記録層4は、例えば、希土類元
素であるGdと、遷移金属元素であるFe,Coとを含
む材料によって、30nm程度の厚さで形成されてい
る。この第2の信号記録層4は、後述するようにして記
録再生装置により光ビームが照射されることによって、
第1の信号記録層3に記録されている磁気信号が転写さ
れ、いわゆる再生層として機能する。
【0021】なお、情報記録媒体1においては、ディス
ク基板2と第1の信号記録層3との間に、この第1の信
号記録層3の密着性や膜質を向上させる目的で、各種材
料により、下地層が形成されていてもよい。また、第1
の信号記録層3と第2の信号記録層4との間に、これら
各層の間に作用する磁気的な交換力を調整する機能を有
する中間層が形成されていてもよい。このような中間層
は、例えば、Gd−Fe合金やGd−Fe−Co合金を
材料として20nm程度の厚さで形成することができ
る。
【0022】さらに、第2の信号記録層4上に、例えば
紫外線硬化樹脂によって形成された保護層が形成された
り、潤滑剤が塗布されたりしていてもよい。さらに、例
えば、照射された光ビームにより生じる熱を拡散する目
的で、熱拡散層が形成されたり、各層の膜質を調整する
目的で誘電体層が形成されたりしていてもよい。
【0023】また、上述の説明においては、ディスク基
板2の一方の主面だけに各層が形成されているとした
が、ディスク基板2の両主面に各層がそれぞれ順次積層
して形成され、2層の記録層に対してそれぞれ情報信号
の記録再生が行われる構成としてもよい。
【0024】つぎに、上述した情報記録媒体1に対して
情報信号の記録再生を行う記録再生装置について説明す
る。以下では、図2に示すような記録再生装置10につ
いて説明する。なお、図2においては、情報記録媒体1
も併せて示し、この情報記録媒体1の第1及び第2の磁
性層3,4に形成された磁区について、磁気モーメント
の方向を矢印で模式的に示す。
【0025】本発明を適用して構成された記録再生装置
10は、図2に示すように、第1の磁気ヘッド11と、
光学ヘッド12と、第2の磁気ヘッド13とを備える。
また、記録再生装置10は、情報記録媒体1を回転駆動
する回転駆動機構を備える。
【0026】記録再生装置10における回転駆動機構
は、例えば、従来から広く用いられているハードディス
ク装置やCD(Compact Disk)再生装置などにおける回
転駆動機構と同様な構成とすることができるため、図2
においては図示を省略し、詳細な説明を割愛する。記録
再生装置10は、記録再生を行う際に、回転駆動機構に
よって、図2中矢印Aで示す方向に情報記録媒体1を回
転駆動する。
【0027】第1の磁気ヘッド11は、コイルが巻回さ
れた磁気コアが浮上スライダに取り付けられてなり、回
転する情報記録媒体1の第2の磁性層4側の主面上を、
50nm〜200nm程度の高さで浮上走行する。第1
の磁気ヘッド11は、回転する情報記録媒体1の主面上
を浮上走行しながら、磁界を印加することにより、第2
の磁性層4の磁気モーメントを所定の方向に揃える機能
を有している。以下では、このように第2の磁性層4の
磁気モーメントが揃えられた状態を初期化状態という。
【0028】なお、第1の磁気ヘッド11は、上述した
ような磁気コアではなく、永久磁石によって、情報記録
媒体1に対して磁界を印加するとしてもよい。これによ
り、記録再生装置10においては、より強力な磁界を情
報記録媒体1に対して印加することが容易となるととも
に、製造工程が複雑な磁気コアを用いた磁気ヘッドと比
較して低コスト化を図ることができる。
【0029】光学ヘッド12は、例えば、所定の波長を
有する光ビームを出射する光ビーム出射機構と、この光
ビーム出射機構により出射された光ビームを情報記録媒
体1の主面上に集光する集光レンズとが、浮上スライダ
に取り付けられてなり、第1の磁気ヘッド11と同様
に、情報記録媒体1の主面上を、50nm〜200nm
程度の高さで浮上走行する。光学ヘッド12は、回転す
る情報記録媒体1の主面上に光ビームを照射することに
より、この光ビームのスポット位置で、少なくとも第1
の磁性層3を昇温する機能を有している。光ビーム出射
機構としては、例えば、半導体レーザ素子を用いること
ができる。
【0030】なお、記録再生装置10においては、例え
ば、光ビーム出射機構を浮上スライダとは別に設け、こ
の光ビーム出射機構により出射された光ビームを、光フ
ァイバやミラーによって、集光レンズを備える浮上スラ
イダに導くことで、情報記録媒体1に対して光ビームを
照射するとしてもよい。
【0031】記録再生装置10は、上述したように、光
学ヘッド12を、集光レンズが浮上スライダに搭載され
てなる、いわゆる浮上型光学ヘッドとして構成すること
により、光ビームのスポット径を小さくすることがで
き、第1の磁性層3に高密度に磁気信号が記録されてい
る場合でも確実に再生することが可能となる。
【0032】第2の磁気ヘッド13は、浮上スライダ上
に磁気抵抗効果を示すAMR(Anisotropic Magneto-Re
sistive)素子やGMR(Giant Magneto-Resistive)素
子を感磁素子として備え、回転する情報記録媒体1の第
2の磁性層4側の主面上を、50nm〜200nm程度
の高さで浮上走行する。第2の磁気ヘッド13は、回転
する情報記録媒体1の主面上を浮上走行しながら、第2
の磁性層4の磁気モーメントの方向を検出する機能を有
している。
【0033】なお、第2の磁気ヘッド13は、例えば、
第1の磁気ヘッド11と同様に、コイルが巻回された磁
気コアを浮上スライダ上に備える構成とし、この磁気コ
アにより、第2の磁性層4の磁気モーメントの方向を検
出するとしてもよい。ただし、高記録密度化という観点
から、磁気ギャップ幅を極めて狭くすることができる各
種AMR素子やGMR素子を用いて検出することが望ま
しい。
【0034】以上のように構成された記録再生装置10
は、情報信号に応じた磁気信号を磁区として記録されて
いる情報記録媒体1の再生を行うに際して、以下のよう
に動作する。
【0035】記録再生装置10は、先ず、回転駆動機構
により情報記録媒体1を所定の回転速度で駆動し、第1
の磁気ヘッド11、光学ヘッド12、及び第2の磁気ヘ
ッド13を、情報記録媒体1の第2の磁性層4側の主面
上に浮上走行させる。
【0036】次に、第1の磁気ヘッド11によって磁界
を印加することにより、第2の磁性層の磁気モーメント
を所定の方向に揃えて初期化する。このとき、第1の磁
性層3に対して光ビームを照射することにより、この第
1の磁性層3の温度を、記録されている磁気信号が劣化
・破壊されてしまわない範囲で昇温させてもよい。これ
により、初期化を促進させることができる。
【0037】次に、初期化された情報記録媒体1に対し
て、光学ヘッド12により光ビームを照射することによ
って、この光ビームのスポット位置で、所定の温度まで
昇温する。このように昇温された位置で、第1及び第2
の磁性層3,4間に生じる磁気的な交換力によってこれ
ら第1及び第2の磁性層の磁気モーメントの方向が揃
い、第1の磁性層3の磁気モーメントが第2の磁性層4
に転写される。
【0038】次に、上述したようにして第1の磁性層3
の磁気モーメントが第2の磁性層4に転写された位置
で、第2の磁気ヘッドにより、第2の磁性層4の磁気モ
ーメントの方向を検出する。
【0039】次に、再び第1の磁気ヘッド11によっ
て、初期化が行われ、第2の磁性層4の磁気モーメント
の方向が所定の方向に揃えられる。
【0040】すなわち、本発明においては、第2の磁性
層4の磁気モーメントの方向が、情報記録媒体1の略々
全面において所定の方向に揃えられており、第2の磁気
ヘッド13によって磁気信号を検出する位置だけで第1
の磁性層3に記録された磁気信号が第2の磁性層4に転
写されている状態とすることができる。
【0041】一般に、従来からハードディスク装置など
に用いられているAMR素子やGMR素子などの磁気抵
抗効果素子(MR素子)は、線密度方向の分解能は優れ
ているものの、磁気信号の再生に十分な磁気抵抗効果を
確保するためにはトラック方向の幅を狭くすることが困
難である。したがって、図3に示すように、記録トラッ
ク20の幅を狭くして高記録密度化を図るとした場合、
MR素子21は、情報記録媒体の磁性層に磁気モーメン
トの向きとして記録された記録マーク22を検出する際
に、再生すべき記録トラック20に隣接する記録トラッ
ク20の記録マーク22からの磁気信号も検出してしま
う。したがって、MR素子21を利用する記録再生方式
を採用した場合には、トラック方向の分解能に限界があ
り、クロストークが発生してしまうなどの問題があっ
た。
【0042】ところが、本発明では、上述したように、
第2の磁性層4の磁気モーメントの方向が、情報記録媒
体1の略々全面において所定の方向に揃えられており、
第2の磁気ヘッド13によって磁気信号を検出する位置
だけで第1の磁性層3に記録された磁気信号が第2の磁
性層4に転写されている状態とすることができる。すな
わち、図4に示すように、第2の磁気ヘッド13によっ
て再生する記録トラック20の位置だけに記録マーク2
2を形成し、この記録トラック20に隣接する記録トラ
ック20には記録マーク22が形成されていない状態と
することができる。
【0043】したがって、本発明によれば、隣接する記
録トラックからのクロストークを低減して、高記録密度
化を実現することが可能となる。
【0044】なお、上述の説明において、記録再生装置
10は、第1の磁気ヘッド11と、光学ヘッド12と、
第2の磁気ヘッド13とを備えるとしたが、これらは、
別々に構成して、各々情報記録媒体1の主面上を浮上走
行するとしてもよいが、例えば、図5に示すように、一
体に構成してもよい。
【0045】すなわち、記録再生装置10は、図5に示
すように、例えば、浮上スライダ30を備えるとし、こ
の浮上スライダ30上に、集光レンズ31と、対物レン
ズ32と、MR素子33と、磁気ヘッド34とを備える
としてもよい。なお、図5において、情報記録媒体1
は、浮上スライダ30に対して、図中矢印B方向に移動
する。
【0046】図5に示す例では、浮上スライダ30が回
転駆動する情報記録媒体1の主面上を浮上走行する。そ
して、浮上スライダ30とは別に備えられた光ビーム出
射機構から出射された光ビームが、光ファイバやミラー
等を介して伝送されて、集光レンズ31に入射される。
そして、光ビームは、集光レンズ31によって集光され
て、対物レンズ32に入射され、この対物レンズによっ
て、情報記録媒体1の主面上に照射される。また、MR
素子33及び磁気ヘッド34は、各種の薄膜形成技術を
用いて薄膜状に形成されており、浮上スライダ30の走
行方向に対して対物レンズ32の後端側に取り付けられ
ている。
【0047】すなわち、図5に示す例では、集光レンズ
31及び対物レンズ32、MR素子33、磁気ヘッド3
4が、それぞれ上述した光学ヘッド12、第2の磁気ヘ
ッド13、第1の磁気ヘッド11に相当する。
【0048】このように、各ヘッドが単一の浮上スライ
ダ30上にまとめて形成された構成とすることにより、
記録再生装置10は、構造を簡略化することができ、記
録再生の信頼性を向上させるとともに、低コスト化を果
たすことができる。
【0049】また、本発明においては、上述した第1及
び第2の磁性層3,4の保持力をそれぞれHcM,H
R、第2の磁性層4の飽和磁化をMsR、第1及び第2
の磁性層3,4間の層間磁壁エネルギをσWとしたとき
に、第1の磁気ヘッド11は、室温において以下に示す
式1を満足するとともに、光学ヘッド12により昇温さ
れた領域において以下に示す式2を満足する情報記録媒
体1に対して、以下に示す式3及び式4を満足する磁界
iniを印加することが望ましい。
【0050】 HcR > σW/MsR ・・・(式1) σW/MsR > HcR ・・・(式2) HcM > Hini ・・・(式3) Hini > HcR+σW/MsR ・・・(式4) 以下では、この点について具体的に説明する。
【0051】情報記録媒体1は、上述した式1を満足す
ることにより、室温Troomにおいて、第2の磁性層4の
抗磁力と比較して、第1の磁性層3からの交換力が小さ
くなる。このため、光ビームが照射されて昇温された位
置で第2の磁性層4に転写された磁気モーメントの方
向、すなわち磁気信号は、光ビームが照射されて室温T
roomまで冷却された後でもそのままに保持される。
【0052】したがって、記録再生装置10は、情報記
録媒体1が、式1を満足する構成とされていることによ
り、光学ヘッド12により昇温する位置と、第2の磁気
ヘッド13により磁気信号を検出する位置とをずらすこ
とができる。これにより、記録再生装置10において
は、光学ヘッド12と第2の磁気ヘッド13とをそれぞ
れ別々に備えた場合であっても第1の磁性層3に記録さ
れた磁気信号を検出することができるようになる。ま
た、光学ヘッド12が照射する光ビームのスポット位置
と、磁気ヘッド13により磁気信号を検出する位置とを
同じくするために装置構成を複雑化させることが不要と
なり、低コスト化を図ることができる。
【0053】また、情報記録媒体1は、上述した式2を
満足することにより、光学ヘッド12により光ビームが
照射されて昇温した温度Tcopyにおいて、第2の磁性層
4の抗磁力と比較して、第1の磁性層3から第2の磁性
層4への交換力が大きくなる。このため、第1の磁性層
3に磁気モーメントの方向として保持されている磁気信
号を、第2の磁性層4に転写することができる。
【0054】また、記録再生装置10は、第1の磁気ヘ
ッド11によって、上述した式3を満足する磁界Hini
を印加することにより、この磁界Hiniを、第1の磁性
層3の抗磁力よりも小さくすることができる。したがっ
て、記録再生装置10は、第1の磁気ヘッド11により
磁界を印加して第2の磁性層4を初期化する際に、第1
の磁性層3に記録された磁気信号を劣化・破壊してしま
うことを防止することができる。
【0055】また、記録再生装置10は、第1の磁気ヘ
ッド11によって、上述した式4を満足する磁界Hini
を印加することにより、この磁界Hiniを第2の磁性層
4の抗磁力と第1の磁性層3から第2の磁性層4への交
換力との和よりも大きくすることができる。これによ
り、情報記録媒体1は、第2の磁性層4の磁気モーメン
トを所定の方向に初期化することができる。
【0056】なお、情報記録媒体1には、第1の磁性層
3と第2の磁性層4との間に、中間層が形成されている
ことが望ましい。このように中間層が形成されているこ
とによって、第1の磁性層3から第2の磁性層4への交
換力が、温度に対して急峻に変化するように設計するこ
とができ、上述した式1及び式2の条件を安定して成立
させることができる。
【0057】なお、記録再生装置10によって、情報記
録媒体1の第1の磁性層3に対して磁気信号を記録する
際には、例えば、光学ヘッド12によって光ビームを照
射することにより、第1の磁性層3を、温度Twrite
で昇温する。この温度Twriteを、第1の磁性層3のキ
ュリー温度Tcよりも高くするとともに、磁気ヘッドに
よって記録する情報信号に応じた磁界を印加することに
よって、従来から広く利用されている光磁気記録方式と
同様にして、第1の磁性層3に対して、磁気信号を記録
することができる。
【0058】上述の説明から明らかであるように、本発
明においては、第1の磁性層3から第2の磁性層4への
転写温度を、光学ヘッド12により照射する光ビームの
強度に応じて設定すればよい。具体的には、例えば、第
1の磁性層3のキュリー温度を150℃〜250℃、よ
り好ましくは、170℃〜220℃とする。第1の磁性
層3のキュリー温度が高すぎると、特に、磁気記録媒体
1を高速に回転駆動して高線速で記録動作をさせる場合
に、光ビームを出射する半導体レーザ素子のパワー不足
により、第1の磁性層に対して磁気信号を確実に記録す
ることが困難となってしまう。また、第1の磁性層3の
キュリー温度が低すぎると、再生動作を行う際に、この
第1の磁性層3に記録されている磁気信号が劣化してし
まう。
【0059】また、第1の磁性層3から第2の磁性層4
への転写温度は、100℃〜150℃とすることが望ま
しい。この転写温度が高すぎると、第1の磁性層3に記
録されている磁気信号が劣化してしまい、低すぎると、
室温に近い温度においても転写が生じてしまう虞が生じ
る。これにより、再生対象となる記録トラックに隣接す
る記録トラックからのクロストークが生じ、磁気信号の
高品位な再生を行うことが困難となる。なお、この転写
温度は、上述したようにして、第1の磁性層3と第2の
磁性層4との間に中間層を形成することにより調整する
ことができる。
【0060】また、本発明において、第1の磁気ヘッド
11によって第2の磁性層4を初期化する際に印加する
磁界は、室温において第1の磁性層3の抗磁力よりも弱
く、第2の磁性層4の抗磁力と第1の磁性層からの交換
力との和よりも強いことが必要となる。第1の磁気ヘッ
ド11により印加する磁界が弱すぎると、第2の磁性層
4の磁気モーメントを変化させることができなくなって
しまう。また、強すぎると、第1の磁性層3に記録され
ている磁気信号を劣化させてしまうとともに、第1の磁
気ヘッド11の駆動電流も大きくなってしまうために、
望ましくない。したがって、第1の磁気ヘッド11によ
って初期化を行う際に印加する磁界の大きさは、100
Oe〜500Oeとし、さらに好ましくは150Oe〜
300Oeとすることが望ましい。
【0061】
【実施例】つぎに、以下では、上述した実施の形態に基
づいて、図6に示すような情報記録媒体50を実際に作
製し、本発明を適用して磁気信号の記録再生を行った場
合について説明する。以下では、情報記録媒体50とし
て、図6に示すように、ディスク基板51上に、下地層
52と、熱拡散層53と、第1の誘電体層54と、第1
の磁性層55と、中間層56と、第2の磁性層57と、
第2の誘電体層58と、誘電体保護層59と、保護膜6
0とが順に積層されてなる記録媒体を作製した。
【0062】先ず、アモルファスポリオレフィン材料で
あるゼオネクス(日本ゼオン社製)により略円板形状に
成型されたディスク基板51を用意した。そして、この
ディスク基板51の表面に対して、0.2Pa〜0.8
Pa程度のガス圧でArガスが導入された真空チャンバ
により、逆スパッタを行った。
【0063】次に、真空チャンバ内にSiターゲットを
設置するとともに、0.2Pa〜0.8Pa程度のガス
圧でArガス及びN2ガスを導入し、ディスク基板51
に対して反応性スパッタリングを行うことにより、Si
Nにより10nmの厚さで下地層52を成膜した。な
お、下地層52は、反応性スパッタリングによらず、S
iNターゲットとArガスを用いて通常のスパッタリン
グを行うことによってSiNを成膜してもよい。
【0064】次に、真空チャンバ内にAlMgターゲッ
トを設置するとともに、0.2Pa〜0.8Pa程度の
ガス圧でArガスを導入し、ディスク基板51に対して
スパッタリングを行うことにより、AlMgにより40
nmの厚さで熱拡散層53を成膜した。
【0065】次に、真空チャンバ内にSiターゲットを
設置するとともに、0.1Pa〜0.7Pa程度のガス
圧でArガス及びN2ガスを導入し、ディスク基板51
に対して反応性スパッタリングを行うことにより、Si
Nにより20nmの厚さで第1の誘電体層54を成膜し
た。なお、第1の誘電体層54は、反応性スパッタリン
グによらず、SiNターゲットとArガスを用いて通常
のスパッタリングを行うことによってSiNを成膜して
もよい。
【0066】次に、Tb−Fe−Co合金からなるター
ゲットを設置するとともに、ディスク基板51を収納し
た真空チャンバ内を5×10-5Pa程度まで真空引きし
た。そして、この真空チャンバ内に、0.1Pa〜0.
8Pa程度のガス圧でArガスを導入し、スパッタリン
グを行うことによって、Tb−Fe−Co合金により2
0nmの厚さで第1の磁性層55を成膜した。
【0067】次に、Gd−Fe合金からなるターゲット
を設置するとともに、ディスク基板51を収納した真空
チャンバ内を5×10-5Pa程度まで真空引きした。そ
して、この真空チャンバ内に、0.1Pa〜0.8Pa
程度のガス圧でArガスを導入し、スパッタリングを行
うことによって、Gd−Fe合金により30nmの厚さ
で中間層56を成膜した。
【0068】次に、Gd−Fe−Co合金からなるター
ゲットを設置するとともに、ディスク基板51を収納し
た真空チャンバ内を5×10-5Pa程度まで真空引きし
た。そして、この真空チャンバ内に、0.1Pa〜0.
8Pa程度のガス圧でArガスを導入し、スパッタリン
グを行うことによって、Gd−Fe−Co合金により3
0nmの厚さで第2の磁性層57を成膜した。
【0069】次に、真空チャンバ内にSiターゲットを
設置するとともに、0.1Pa〜0.7Pa程度のガス
圧でArガス及びN2ガスを導入し、ディスク基板51
に対して反応性スパッタリングを行うことにより、Si
Nにより30nmの厚さで第2の誘電体層58を成膜し
た。なお、第2の誘電体層58は、反応性スパッタリン
グによらず、SiNターゲットとArガスを用いて通常
のスパッタリングを行うことによってSiNを成膜して
もよい。
【0070】次に、真空チャンバ内にZnS・SiO2
ターゲットを設置するとともに、0.1Pa〜0.7P
a程度のガス圧でArガスを導入し、ディスク基板51
に対してスパッタリングを行うことにより、ZnS・S
iO2により60nmの厚さで誘電体保護層59を成膜
した。
【0071】次に、真空チャンバ内にCターゲットを設
置するとともに、0.1Pa〜0.7Pa程度のガス圧
でArガス及びH2ガスを導入し、ディスク基板51に
対してスパッタリングを行うことにより、水素添加カー
ボンにより10nmの厚さで保護膜60を成膜した。
【0072】なお、本実施例においては、以上のように
して情報記録媒体50を作製したが、本発明では、上述
した膜構成に限定されるものではなく、例えば、中間層
56や、第2の誘電体層58を成膜せずに情報記録媒体
50を作製してもよい。例えば、第2の誘電体層58
は、第2の磁性膜57が光学的に十分な厚みで形成され
ていれば、形成されない方がよい場合もある。
【0073】また、熱拡散層53を形成する材料として
は、AlMgの他に、例えば、AlTi、AlSi、A
gPdCu等を用いてもよい。この熱拡散層53の厚さ
は、23nm〜50nm程度とすることが望ましい。
【0074】また、第1の誘電体層54を形成する材料
としては、SiNの他に、例えば、ZnS・SiO2
SiO2等を用いてもよい。第2の誘電体層58の厚さ
は10nm〜30nm程度とすることが望ましい。
【0075】また、第1の磁性層55、中間層56、第
2の磁性層57を形成する材料としては、上述で挙げた
材料の他に、例えば、Tb−Fe−Co合金、或いはG
d−Fe−Co合金にCrやNi等の添加物を加えたも
のや、Dy−Fe−Co合金などを用いてもよい。ま
た、これら第1の磁性層55、中間層56、第2の磁性
層57の膜厚は、20nm〜120nm程度とすること
が望ましい。また、第1の磁性層55、中間層56、第
2の磁性層57を成膜するに際しては、上述したよう
に、合金ターゲットを用いたスパッタリングを行う他
に、Tb,Dy,Gd,Fe,Co,FeCo等の各タ
ーゲットを用いた同時スパッタリングにより成膜しても
よい。
【0076】また、保護膜60を形成する材料として
は、上述した水素添加カーボンの他に、例えば、カーボ
ン、窒素添加カーボン、Si添加カーボン、フッ素添加
カーボン等を用いてもよい。この保護膜60の膜厚は、
3nm〜50nmとすることが望ましい。
【0077】つぎに、上述したようにして作製した情報
記録媒体50に対して、第1の磁性層55に磁気信号を
記録するとともに、この第1の磁性層55に記録された
磁気信号の再生を行った。
【0078】このとき、先ず、記録再生装置10におけ
る光学ヘッド12によってレーザ光を照射しながら外部
磁界を印加することにより、第1の磁性層55に対し
て、記録信号に応じて記録マークを書き込んだ。次に、
第1の磁気ヘッド11によって、第2の磁性層57の初
期化を行った。
【0079】次に、光学ヘッド12により光ビームを照
射することにより、第1の磁性層55に記録されている
磁気信号を第2の磁性層57に転写し、この第2の磁性
層57に転写された磁気信号を第2の磁気ヘッド13に
よって検出した。
【0080】この結果、情報記録媒体50の第1の磁性
層55に記録された磁気信号を高品位且つ確実に再生す
ることが可能であることが確認された。また、第1の磁
気ヘッド11によって初期化が行われた記録トラック
を、レーザ光を照射せずに第2の磁気ヘッド13によっ
て検出したところ、記録マークを検出は確認されなかっ
た。したがって、情報記録媒体50では、再生対象であ
る記録トラックだけにおいて第1の磁性層55から第2
の磁性層57に磁気信号を転写させることができている
ことが確認された。
【0081】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明に係る情
報再生装置及び情報再生方法は、再生対象であるトラッ
クに対して光ビーム照射手段により光ビームを照射する
ことによって、当該トラックにおける第1の磁性層に記
録された磁気信号を第2の磁性層に転写することができ
る。また、光ビームが通過した後に、第2の磁性層に転
写された磁気信号が保持されることから、この第2の磁
性層に転写された磁気信号を、第2の磁気ヘッドによっ
て再生することができる。さらに、第2の磁性層が、再
生対象となるトラック以外の部分において第1の磁気ヘ
ッドにより初期化されていることから、第2の磁気ヘッ
ドにより再生を行うに際して、隣接するトラックからの
クロストークを低減することができる。したがって、十
分な高記録密度化を実現することが可能となるととも
に、確実且つ安定して再生を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して記録再生が行われる情報記録
媒体の一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明を適用した記録再生装置の一例を示す概
略図である。
【図3】同記録再生装置の動作を説明するための図であ
り、比較として従来の記録再生装置における記録トラッ
クとMR素子との関係を示す図である。
【図4】同記録再生装置の動作を説明するための図であ
り、記録トラックとMR素子との関係を示す図である。
【図5】同記録再生装置の別の一例を示す概略図であ
る。
【図6】本発明を適用して記録再生が行われる情報記録
媒体の別の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】 1 情報記録媒体、2 基板、3 第1の磁性層、4
第2の磁性層、10記録再生装置、11 第1の磁気ヘ
ッド、12 光学ヘッド、13 第2の磁気ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 誠 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D006 BB08 FA09 5D075 CC39 CF03 FF13 5D091 CC02 CC26 DD30 HH06 HH20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも第1の磁性層と第2
    の磁性層とがこの順で積層されてなる情報記録媒体に対
    して、磁界を印加することにより、上記第2の磁性層の
    磁気モーメントを所定の方向に初期化する第1の磁気ヘ
    ッドと、 上記第1の磁気ヘッドにより初期化された情報記録媒体
    に対して、光ビームを照射することにより、所定の領域
    を昇温する光ビーム照射手段と、 上記光ビーム照射手段により昇温されることによって、
    上記第1及び第2の磁性層間に生じる交換力により当該
    第1及び第2の磁性層の磁気モーメントが同方向に揃う
    領域において、上記第2の磁性層の磁気モーメントの方
    向を検出する第2の磁気ヘッドとを備えることを特徴と
    する情報再生装置。
  2. 【請求項2】 上記第1及び第2の磁性層の保磁力をそ
    れぞれHcM,HcR、上記第2の磁性層の飽和磁化をM
    R、上記第1及び第2の磁性層間の層間磁壁エネルギ
    をσWとしたときに、 上記第1の磁気ヘッドは、室温において以下に示す式1
    を満足するとともに、上記光ビーム照射手段により昇温
    された領域において以下に示す式2を満足する情報記録
    媒体に対して、以下に示す式3及び式4を満足する磁界
    iniを印加することを特徴とする請求項1記載の情報
    再生装置。 HcR > σW/MsR ・・・(式1) σW/MsR > HcR ・・・(式2) HcM > Hini ・・・(式3) Hini > HcR+σW/MsR ・・・(式4)
  3. 【請求項3】 上記第1の磁気ヘッドは、情報記録媒体
    に対して磁界を印加する手段として、永久磁石を備えて
    いることを特徴とする請求項1記載の情報再生装置。
  4. 【請求項4】 基板上に少なくとも第1の磁性層と第2
    の磁性層とがこの順で積層されてなる情報記録媒体に対
    して、第1の磁気ヘッドにより磁界を印加することによ
    って、上記第2の磁性層の磁気モーメントを所定の方向
    に初期化する初期化ステップと、 上記初期化ステップにより初期化された情報記録媒体に
    対して、光ビーム照射手段により光ビームを照射するこ
    とによって、所定の領域を昇温する昇温ステップと、 上記昇温ステップにより昇温されることによって、上記
    第1及び第2の磁性層間に生じる交換力により当該第1
    及び第2の磁性層の磁気モーメントが同方向に揃う領域
    において、第2の磁気ヘッドにより上記第2の磁性層の
    磁気モーメントの方向を検出する検出ステップとを有す
    ることを特徴とする情報再生方法。
  5. 【請求項5】 上記第1及び第2の磁性層の保磁力をそ
    れぞれHcM,HcR、上記第2の磁性層の飽和磁化をM
    R、上記第1及び第2の磁性層間の層間磁壁エネルギ
    をσWとしたときに、 上記初期化ステップにおいては、室温において以下に示
    す式1を満足するとともに、上記光ビーム照射手段によ
    り昇温された領域において以下に示す式2を満足する情
    報記録媒体に対して、以下に示す式3及び式4を満足す
    る磁界Hiniを印加することを特徴とする請求項4記載
    の情報再生方法。 HcR > σW/MsR ・・・(式1) σW/MsR > HcR ・・・(式2) HcM > Hini ・・・(式3) Hini > HcR+σW/MsR ・・・(式4)
JP2000035667A 2000-02-08 2000-02-08 情報再生装置及び情報再生方法 Withdrawn JP2001229501A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000035667A JP2001229501A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 情報再生装置及び情報再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000035667A JP2001229501A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 情報再生装置及び情報再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001229501A true JP2001229501A (ja) 2001-08-24

Family

ID=18559836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000035667A Withdrawn JP2001229501A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 情報再生装置及び情報再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001229501A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9922674B2 (en) 2014-07-10 2018-03-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording and reproducing device and magnetic recording and reproducing method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9922674B2 (en) 2014-07-10 2018-03-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording and reproducing device and magnetic recording and reproducing method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06500194A (ja) 高い記憶密度と直接重ね書きケイパビリティを有する熱磁気記録システム
JP2001148107A (ja) 記録再生ヘッドおよびそれを備えた記録再生装置
JPH1091938A (ja) 磁気記録媒体、再生方法および再生装置
US6963461B2 (en) Method for magnetic recording on laminated media with improved media signal-to-noise ratio
WO2006109446A1 (ja) 磁気記録媒体、その記録再生方法および記録再生装置
US7352658B2 (en) Method for recording information data to a recording medium by irradiation with a light beam and application of a magnetic field
US7399539B2 (en) DWDD-type magneto-optic recording medium including buffer regions between recording track regions and method of producing the same
JP3496113B2 (ja) 情報記録媒体、情報記録媒体の再生方法および情報記録媒体の再生装置
JP2001229501A (ja) 情報再生装置及び情報再生方法
JP2006059474A (ja) 磁気記録方法、磁気記録媒体、および磁気記録装置
KR100282335B1 (ko) 광자기 기록 매체
JP3424806B2 (ja) 光磁気記録媒体に記録された情報の再生方法
JP3363936B2 (ja) 情報の読み出し方法
JP2000207702A (ja) 垂直磁気記録装置、記録方法、及び垂直磁気記録媒体
WO2002077987A1 (fr) Support d'enregistrement magneto-optique et procede de reproduction
JP3074104B2 (ja) 光磁気記録媒体
KR100447159B1 (ko) 광자기기록매체
JP2817505B2 (ja) 光磁気記録用単板光ディスクとその記録再生方法
JPH05342670A (ja) 光磁気記録媒体および該媒体を用いた記録および再生方法
JP4313508B2 (ja) 磁気記録方法及び磁気記録装置
JP3454955B2 (ja) 光磁気記録媒体及び光磁気記録媒体再生装置
JP3443410B2 (ja) 光磁気記録媒体およびその再生方法
JP2000207793A (ja) 熱磁気記録装置及び記録再生方法
Saga et al. A New Perpendicular Magnetic Recording Method with a Magnetic-Optical Common Preformat
JP2000285544A (ja) 光磁気記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070501