JP2001229383A - パターンの検査方法 - Google Patents

パターンの検査方法

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JP2001229383A JP2000039715A JP2000039715A JP2001229383A JP 2001229383 A JP2001229383 A JP 2001229383A JP 2000039715 A JP2000039715 A JP 2000039715A JP 2000039715 A JP2000039715 A JP 2000039715A JP 2001229383 A JP2001229383 A JP 2001229383A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターンの欠陥を高速に、かつ正しく検出す
る。 【解決手段】 検査の基準となる第1のマスタパターン
の画像を収縮処理して欠損又は断線検出用の第2のマス
タパターンを作成し、第1のマスタパターンを膨張処理
して突起又は短絡検出用の第3のマスタパターンを作成
する(ステップ103)。第1のマスタパターン中の画
素を1画素分収縮処理することにより、第1のマスタパ
ターンにパターンの断線あるいは消滅が発生する場合
は、画素の収縮処理を中止する。第1のマスタパターン
中の画素を1画素分膨張処理することにより、第1のマ
スタパターンにパターンの短絡が発生する場合は、画素
の膨張処理を中止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリーンシートあ
るいはテープキャリア等に形成されたパターンを検査す
る検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSIの多ピン化要求
に適した実装技術として、PGA(Pin Grid Array)が
知られている。PGAは、チップを付けるパッケージの
ベースとしてセラミック基板を用い、リード線の取り出
し位置まで配線を行っている。このセラミック基板を作
るために、アルミナ粉末を液状のバインダで練り合わせ
てシート状にしたグリーンシートと呼ばれるものが使用
され、このグリーンシート上に高融点の金属を含むペー
ストがスクリーン印刷される。そして、このようなシー
トを焼成することにより、グリーンシートを焼結させる
と共にペーストを金属化させる、いわゆる同時焼成が行
われる。
【0003】また、その他の実装技術として、TAB
(Tape Automated Bonding)が知られている。TAB法
は、ポリイミド製のテープキャリア(TABテープ)上
に形成された銅箔パターンをICチップの電極に接合し
て外部リードとする。銅箔パターンは、テープキャリア
に銅箔を接着剤で貼り付け、これをエッチングすること
によって形成される。
【0004】このようなグリーンシートあるいはテープ
キャリアでは、パターン形成後に顕微鏡を用いて人間に
より目視でパターンの検査が行われる。しかしながら、
微細なパターンを目視で検査するには、熟練を要すると
共に、目を酷使するという問題点があった。そこで、目
視検査に代わるものとして、テープキャリア等に形成さ
れたパターンをTVカメラで撮像して自動的に検査する
技術が提案されている(例えば、特開平6−27313
2号公報、特開平7−110863号公報)。
【0005】図9、図10は、特開平6−273132
号公報に記載された断線を検出する従来の検査方法を説
明するための図である。良品と判定された被測定パター
ンを撮像することによって作成されたマスタパターン
は、パターンエッジを示す直線の集合として登録され
る。また、被測定パターンは、パターンを撮像した濃淡
画像から抽出したパターンエッジを示すエッジデータ
(エッジ座標)の集合として入力される。そして、抽出
した被測定パターンのエッジデータn1、n2、n3・
・・とマスタパターンの直線との対応付けを行う。この
対応付けを行うために、図9に示すように、マスタパタ
ーンの連続する直線A1とA2、A2とA3・・・・が
つくる角をそれぞれ2等分する2等分線A2’、A3’
・・・・を求める。
【0006】この2等分線A2’、A3’・・・・によ
ってマスタパターンの直線A1、A2、A3・・・・の
周囲は、各直線にそれぞれ所属する領域に分割される。
これにより、各領域内に存在する被測定パターンのエッ
ジデータn1、n2、n3・・・・は、その領域が属す
るマスタパターンの直線A1、A2、A3・・・・とそ
れぞれ対応付けられたことになる。例えば図9におい
て、エッジデータn1〜n3は、直線A1と対応付けら
れ、データn4〜n6は、直線A2と対応付けられる。
次に、被測定パターンのエッジデータとマスタパターン
とを比較し、被測定パターンが断線しているかどうかを
検査する。この検査は、図10に示すように、被測定パ
ターンの連結したエッジデータn1〜n9を追跡するこ
とによりパターンエッジを追跡するラベリング処理によ
って実現される。このとき、被測定パターンの先端に生
じた断線により、この断線部でエッジデータが連結しな
いため、マスタパターンの直線A3〜A5に対応するエ
ッジデータが存在しない。こうして、被測定パターンの
断線を検出することができる。
【0007】図11は特開平6−273132号公報に
記載された短絡を検出する従来の検査方法を説明するた
めの図である。この検査方法では、まずマスタパターン
と被測定パターンを所定の大きさに切り出した検査領域
20において、被測定パターンの連結したエッジデータ
を追跡する。これにより、被測定パターンの各エッジデ
ータは、n1〜n18と順次ラベリングされる。しか
し、パターンエッジを示す対向する2直線からなるマス
タパターンMaと同じく対向する2直線からなるマスタ
パターンMbには、エッジデータn8、n17は登録さ
れていない。こうして、被測定パターンの短絡を検出す
ることができる。
【0008】図12は特開平7−110863号公報に
記載された欠損あるいは突起を検出する従来の検査方法
を説明するための図である。この検査方法では、まず中
心線Lに垂直な垂線を引いて、この垂線がマスタパター
ンのエッジを示す直線A1、A2と交わる交点間の長さ
をマスタパターンの幅W0として予め求めておく。次
に、実際の検査では、被測定パターンのエッジデータn
からマスタパターンの中心線Lに対して垂線を下ろすこ
とにより、対向するエッジデータ間の距離を求める。こ
の距離が被測定パターンの幅Wであり、これをマスタパ
ターンの幅W0と比較することにより、被測定パターン
の欠損あるいは突起を検出することができる。
【0009】しかし、このような検査方法を用いるパタ
ーン検査装置では、被測定パターンの全体にわたってマ
スタパターンとの比較による詳細な検査をソフトウェア
で行うため、パターン検査に時間がかかるという問題点
があった。そこで、短時間で検査が可能なパターン検査
装置が提案されている(例えば、特開平10−1419
30号公報)。特開平10−141930号公報に記載
されたパターン検査装置では、被測定パターンと比較す
るための基準となる第1のマスタパターンを収縮処理し
て欠損又は断線検出用の第2のマスタパターンを作成す
ると共に、第1のマスタパターンを膨張処理して突起又
は短絡検出用の第3のマスタパターンを作成し、第2の
マスタパターンとカメラで撮像した被測定パターンとの
論理演算を行うと共に、第3のマスタパターンと被測定
パターンとの論理演算を行うことにより、被測定パター
ンを検査する。こうして、ハードウェアによる論理演算
によって被測定パターンの欠陥候補を検出し、検出した
欠陥候補を含む所定の小領域だけソフトウェアによって
検査するので、被測定パターンの欠陥を従来よりも高速
に検査することができる。
【0010】ここで、第2、第3のマスタパターンの作
成方法を説明する。図13は第2、第3のマスタパター
ンの作成方法を説明するための図であり、第1のマスタ
パターンの一部を示している。なお、図13では、説明
を簡単にするために、パターンエッジを意味する直線の
みで第1のマスタパターンを表し、パターンエッジを意
味する直線とその内側を意味する斜線で第2、第3のマ
スタパターンを表しているが、実際の第1〜第3のマス
タパターンは、パターンエッジとその内側が画素「1」
で塗りつぶされたものである。
【0011】まず、図13(a)に示すように、第1の
マスタパターンをその中心線と直角の方向に収縮させ
て、第2のマスタパターンM1を作成する。これは、第
1のマスタパターンの両エッジを示す対向する直線A1
とA4(中心線はL1)の間隔、及びA2とA3(中心
線はL2)の間隔を狭くして第1のマスタパターンを細
らせることにより作成することができる。一方、図13
(b)に示すように、第1のマスタパターンをその中心
線と直角の方向に膨張させて、第3のマスタパターンM
2を作成する。これは、第1のマスタパターンの両エッ
ジを示す対向する直線A5とA8(中心線はL3)、A
6とA7(中心線はL4)、A9とA12(中心線はL
5)及びA10とA11(中心線はL6)の間隔をそれ
ぞれ広くして第1のマスタパターンを太らせることによ
り作成することができる。ただし、実際に第3のマスタ
パターンM2になるのは、膨張処理した結果を論理反転
した領域、すなわち直線A5〜A8からなる第1のマス
タパターンMaと、直線A9〜A12からなる第1のマ
スタパターンMbとをそれぞれ膨張処理して生じた2つ
のパターンに挟まれた領域である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】第2のマスタパターン
による欠陥検出の精度は、第1のマスタパターンをどれ
だけ収縮させるかによって決まる。例えば、第1のマス
タパターンの幅の1/5を超える欠損が存在するときに
欠陥と認識したい場合は、第2のマスタパターンの幅を
第1のマスタパターンの幅の3/5となるように縮小す
ればよい。同様に、第3のマスタパターンによる欠陥検
出の精度は、第1のマスタパターンをどれだけ膨張させ
るかによって決まる。例えば、第1のマスタパターンの
幅の1/5を超える欠損が存在するときに欠陥と認識し
たい場合は、第3のマスタパターンの幅を第1のマスタ
パターンの幅の7/5となるように拡大すればよい。こ
の第1のマスタパターンの実際の収縮量、膨張量は、パ
ターン検査を実施するユーザによって任意に設定され
る。
【0013】しかしながら、このような収縮量、膨張量
の設定方法では、欠陥検出の精度(収縮量)がパターン
幅の1/2を超える値に設定された状態で、収縮処理を
行うと、パターンの断線あるいは消滅が発生して、欠
損、ピンホール又は断線といった欠陥候補を検出する領
域(第2のマスタパターン)がなくなってしまうという
問題点があった。同様に、欠陥検出の精度(膨張量)が
パターン間隔の1/2を超える値に設定された状態で、
膨張処理を行うと、パターン間の短絡が発生して、突
起、飛び散り又は短絡といった欠陥候補を検出する領域
(第3のマスタパターン)がなくなってしまうという問
題点があった。その結果、欠損、ピンホール、断線、突
起、飛び散り又は短絡といった欠陥を検出することがで
きないという問題点があった。
【0014】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、予め設定された収縮量がパターン幅の1/
2を超える場合、あるいは予め設定された膨張量がパタ
ーン間隔の1/2を超える場合であっても、欠陥候補を
検出する領域を確保して、パターンの欠陥を高速に、か
つ正しく検出することができるパターンの検査方法を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のパターンの検査
方法は、被測定パターンと比較するための基準となる第
1のマスタパターンの画像を所定画素分収縮処理して欠
損又は断線検出用の第2のマスタパターンの画像を作成
すると共に、第1のマスタパターンの画像を所定画素分
膨張処理して突起又は短絡検出用の第3のマスタパター
ンの画像を作成し、第2のマスタパターンの画像とカメ
ラで撮像した被測定パターンの画像との論理演算を行う
と共に、第3のマスタパターンの画像と被測定パターン
の画像との論理演算を行うことにより、被測定パターン
を検査するパターンの検査方法において、第1のマスタ
パターン中の画素を1画素分収縮処理することにより、
第1のマスタパターンにパターンの断線あるいは消滅が
発生する場合は、画素の収縮処理を中止し、第1のマス
タパターン中の画素を1画素分膨張処理することによ
り、第1のマスタパターンにパターンの短絡が発生する
場合は、画素の膨張処理を中止するようにしたものであ
る。このように、第1のマスタパターン中の配線パター
ンを示す画素を1画素分収縮処理することにより、第1
のマスタパターンにパターンの断線あるいは消滅が発生
する場合は、画素の収縮処理を中止し、第1のマスタパ
ターン中の配線パターンを示す画素を1画素分膨張処理
することにより、第1のマスタパターンにパターンの短
絡が発生する場合は、画素の膨張処理を中止し、その他
の画素については収縮処理/膨張処理を行う。
【0016】また、本発明のパターンの検査方法の1構
成例は、第3のマスタパターンを作成する場合には、第
1のマスタパターンにおいて膨張処理の対象となる画素
の8近傍で、かつ膨張処理の方向に存在する画素を注目
画素とし、この注目画素を中心とする所定の大きさの領
域をフィルタ領域として、このフィルタ領域内に関して
膨張処理の対象となる画素を注目画素の位置まで膨張さ
せるかどうかを、(1)注目画素が「1」の場合は、注
目画素をそのまま「1」とする(2)注目画素が「0」
で、かつ注目画素に対して4近傍の画素のうち3画素が
「1」の場合は、注目画素を「1」にする(3)注目画
素が「0」で、かつ注目画素を含む、連結した画素
「0」の集合がフィルタ領域の外周まで達していない場
合は、注目画素をそのまま「0」とする(4)注目画素
が「0」で、かつ注目画素に対して8近傍の画素が全て
「0」の場合は、注目画素をそのまま「0」とする
(5)注目画素が「0」で、かつ注目画素に対して8近
傍の画素「1」を膨張処理の対象として膨張させ注目画
素を「1」に置き換えたとき、この注目画素が膨張処理
の対象となった画素「1」を含む集合とは別の画素
「1」の集合と接触する場合は、注目画素を「0」と
し、接触しない場合は、注目画素を「1」とするといっ
た条件(1)〜(5)に基づいて判定し、フィルタ領域
を移動させながら条件(1)〜(5)に基づく判定を第
1のマスタパターンの全領域について行うことにより、
第1のマスタパターンの1画素分の膨張処理を行い、第
2のマスタパターンを作成する場合には、第1のマスタ
パターンを論理反転させて、フィルタ領域を移動させな
がら条件(1)〜(5)に基づく判定を論理反転した第
1のマスタパターンの全領域について行い、この判定後
の第1のマスタパターンを論理反転させることにより、
第1のマスタパターンの1画素分の収縮処理を行うよう
にしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
の形態を示すパターン検査方法のフローチャート図、図
2はこの検査方法で用いるパターン検査装置のブロック
図である。図2において、1は検査ワークとなるグリー
ンシート、2はグリーンシート1を載置するためのX−
Yテーブル、3はX−Yテーブル2上のグリーンシート
1を撮像するラインセンサカメラ、4は被測定パターン
の欠陥候補を検出する一次検査を行い、欠陥候補の位置
を示すアドレス情報を出力する第1の画像処理装置、5
はこのアドレス情報により欠陥候補を含む所定の領域に
ついて、被測定パターンとマスタパターンの誤差を求
め、被測定パターンの二次検査を行う第2の画像処理装
置、6は装置全体を制御するホストコンピュータ、7は
検査結果を表示するための表示装置である。
【0018】最初に、検査の前に予め作成しておくマス
タパターンについて説明する。ホストコンピュータ6
は、CAD(Computer Aided Design )システムによっ
て作成され例えば磁気ディスクに書き込まれたグリーン
シートの設計値データ(以下、CADデータとする)を
図示しない磁気ディスク装置によって読み出す(図1ス
テップ101)。
【0019】そして、ホストコンピュータ6は、読み出
したCADデータからパターンのエッジデータを抽出す
る。エッジデータは、パターンエッジを示す画素「1」
の集合である。そして、パターンエッジを示す画素
「1」で囲まれた領域を「1」で塗りつぶし、この画素
「1」で塗りつぶされたパターン(パターン以外の背景
は「0」)を検査の基準となる第1のマスタパターンと
する(図1ステップ102)。このように本実施の形態
では、正確なマスタパターンを作成するために、グリー
ンシート1の製造上のマスタとなったCADデータを用
いる。
【0020】次に、第1の画像処理装置4は、ホストコ
ンピュータ6によって作成された第1のマスタパターン
から欠損、ピンホール又は断線検出用の第2のマスタパ
ターンと、突起、飛び散り又は短絡検出用の第3のマス
タパターンを以下のように作成する(ステップ10
3)。ここでは、説明を簡単にするため、第2のマスタ
パターンの作成方法を説明する前に第3のマスタパター
ンの作成方法を説明する。
【0021】図3は第3のマスタパターンの作成方法を
示すフローチャート図、図4は第3のマスタパターンの
作成方法を説明するための説明図である。まず、第1の
画像処理装置4は、第1のマスタパターンに対して以下
のようなフィルタリング処理を行う(ステップ20
1)。
【0022】フィルタリング処理を実施するフィルタ領
域FIは、図4(a)に示すように注目画素P33を中
心とする所定の大きさ(本実施の形態では5×5画素)
の領域である。ここで、注目画素とは、膨張処理の対象
となる画素の8近傍で、かつ膨張処理の方向に存在する
画素である。なお、膨張処理の対象となる画素がP22
であれば、その8近傍の画素がP11,P21,P3
1,P12,P32,P13,P23,P33であるこ
とは言うまでもない。
【0023】第1の画像処理装置4は、第1回目のフィ
ルタリング処理の場合、第1のマスタパターンMの全領
域の左上隅の画素が注目画素P33となるようにフィル
タ領域FIの位置を設定する(図4(b))。なお、図
4(b)では、第1のマスタパターンMの全領域の左上
隅の画素の座標を(0,0)、同領域の右上隅の画素の
座標を(Xmax,0)、同領域の左下隅の画素の座標
を(0,Ymax)、同領域の右下隅の画素の座標を
(Xmax,Ymax)としている。そして、画像処理
装置4は、設定したフィルタ領域FI内について、以下
のような条件が成立するかどうかを判定して、膨張処理
を行うかどうかを判定する。
【0024】(1)注目画素P33が「1」の場合は、
注目画素P33をそのまま「1」とする。 (2)注目画素P33が「0」で、かつ注目画素P33
に対して4近傍の画素のうち3画素が「1」の場合、す
なわち画素P32,P43,P23,P34のうち3画
素が「1」の場合は、注目画素P33を「1」にする。 (3)注目画素P33が「0」で、かつ注目画素P33
を含む、連結した画素「0」の集合がフィルタ領域FI
の外周まで達していない場合、すなわち注目画素P33
を含む、連結した画素「0」の集合が画素P11,P2
1,P31,P41,P51,P12,P52,P1
3,P53,P14,P54,P15,P25,P3
5,P45,P55の何れも含まない場合は、注目画素
P33をそのまま「0」とする。 (4)注目画素P33が「0」で、かつ注目画素P33
に対して8近傍の画素が全て「0」の場合、すなわち画
素P32,P43,P23,P34,P22,P24,
P42,P44が全て「0」の場合は、注目画素P33
をそのまま「0」とする。 (5)注目画素P33が「0」で、かつ注目画素P33
に対して8近傍の画素「1」を膨張処理の対象として膨
張させ注目画素P33を「1」に置き換えたとき、この
注目画素P33が膨張処理の対象となった画素「1」を
含む集合とは別の画素「1」の集合と接触する場合は、
注目画素P33を「0」とし、接触しない場合は、注目
画素P33を「1」とする。
【0025】以上の条件(2)〜(5)において、注目
画素P33を「0」から「1」に置き換えることは、注
目画素P33に対して8近傍の画素「1」を注目画素P
33の位置まで膨張させることを意味する。条件(1)
は、注目画素P33が既に「1」である場合なので、注
目画素P33の位置まで膨張させる必要がないことは明
らかである。
【0026】条件(2)は、画素P32,P43,P2
3,P34のうち3画素が「1」の場合、これら3画素
が同一の配線パターンに属していることになるので、こ
れら3画素を注目画素P33の位置まで膨張させたとし
ても、後述のように他の配線パターンと接触するという
問題が生じないため、注目画素P33の位置まで膨張さ
せてよいことを意味する。なお、画素P32,P43,
P23,P34の全てが「1」の場合、注目画素P33
がパターンのピンホールを表しているので、この場合に
は膨張させない。
【0027】条件(3)は、注目画素P33を含む、連
結した画素「0」の集合が例えば図4(c)のようにパ
ターンのピンホールを表していて、このピンホールがフ
ィルタ領域FIの外周まで達していない場合、膨張させ
ないことを意味する。条件(4)は、注目画素P33に
対して8近傍の画素が全て「0」の場合で、この場合に
は膨張処理の対象となる画素「1」が存在しないので、
注目画素P33を「0」のままとすることは明らかであ
る。
【0028】次に、条件(5)について、詳細に説明す
る。条件(5)は、注目画素P33に対して8近傍の画
素「1」を膨張処理の対象として膨張させ注目画素P3
3を「1」に置き換えたとき、この注目画素P33が膨
張処理の対象となった画素「1」を含む配線パターンと
は別の配線パターンと接触する場合は、欠陥候補を検出
する領域がなくなるので、膨張処理を行わないことを意
味する。
【0029】この条件(5)の具体例を、まず注目画素
P33に対して膨張処理の対象となる画素「1」が4近
傍の場合について説明する。注目画素P33に対して4
近傍の画素、すなわち画素P32,P43,P23,P
34のうち少なくとも1つが「1」の場合、この画素を
膨張処理の対象として、以下のような判定を行う。
【0030】ここでは、画素P23が「1」で、この画
素P23が膨張処理の対象となった場合を例にとって説
明する。画像処理装置4は、注目画素P33から2画素
の距離以内にある画素のうち、膨張処理の対象となった
画素P23とこの画素P23の8近傍の画素P12,P
22,P32,P13,P33,P14,P24,P3
4とを除く全画素P31,P41,P51,P42,P
52,P43,P53,P44,P54,P35,P4
5,P55を調査対象の画素として、これら調査対象の
画素の少なくとも1つが「1」で、かつこの画素「1」
が膨張処理の対象となった画素P23を含む配線パター
ンとは別の配線パターンに属する場合は、画素P23を
注目画素P33の位置まで膨張させる処理を行わない。
【0031】注目画素P33を「1」に置き換えたと
き、この注目画素P33が膨張処理の対象となった画素
P23を含む配線パターンとは別の配線パターンと接触
するかどうかを調査する際に、注目画素P33から2画
素の距離以内にある画素を調査対象とする理由は、注目
画素P33から2画素の距離にある画素を注目画素P3
3の方向に向かって膨張させると、注目画素P33と接
触するからである。例えば、画素P55を画素P44の
位置まで膨張させると、この画素P44は注目画素P3
3と接触する。
【0032】また、膨張処理の対象となった画素P23
の8近傍の画素P12,P22,P32,P13,P3
3,P14,P24,P34を調査対象の画素から除外
する理由は、これらの画素が「1」であっても、この画
素は既に画素P23と連結していて、画素P23と同一
の配線パターンに属している画素だからである。
【0033】なお、膨張処理の対象となった画素P23
から注目画素P33を見たときに、画素P23の左右に
位置する画素、及び画素P23の後方に位置する画素
は、前記調査対象の画素から除外する。画素P23が膨
張処理の対象となる場合は、画素P11,P21,P1
5,P25が調査対象の画素から除外される。
【0034】その他の画素P32,P43,P34が
「1」の場合でも、同様にして判定する。このように、
注目画素P33に対して4近傍の画素P32,P43,
P23,P34のうち、その値が「1」である全ての画
素を膨張処理の対象として、上記の判定を行う。次に、
注目画素P33の左斜め上、右斜め上、左斜め下、右斜
め下に位置する4画素、すなわち画素P22,P42,
P24,P44のうち少なくとも1つが「1」の場合、
この画素を膨張処理の対象として、以下のような判定を
行う。
【0035】ここでは、画素P22が「1」で、この画
素P22が膨張処理の対象となった場合を例にとって説
明する。画像処理装置4は、注目画素P33から2画素
の距離以内にある画素のうち、膨張処理の対象となった
画素P22とこの画素P22の8近傍の画素P11,P
21,P31,P12,P32,P13,P23,P3
3とを除く全画素P41,P51,P42,P52,P
43,P53,P14,P24,P34,P44,P5
4,P15,P25,P35,P45,P55を調査対
象の画素として、これら調査対象の画素の少なくとも1
つが「1」で、かつこの画素「1」が膨張処理の対象と
なった画素P22を含む配線パターンとは別の配線パタ
ーンに属する場合は、画素P22を注目画素P33の位
置まで膨張させる処理を行わない。
【0036】注目画素P33から2画素の距離以内にあ
る画素を調査対象とする理由、及び膨張処理の対象とな
った画素P22の8近傍の画素P11,P21,P3
1,P12,P32,P13,P23,P33を調査対
象の画素から除外する理由は、4近傍の場合と同じであ
る。また、この場合も、膨張処理の対象となった画素P
22から注目画素P33を見たときに、画素P22の左
右に位置する画素、及び画素P22の後方に位置する画
素があれば、調査対象の画素から除外される。
【0037】その他の画素P42,P24,P44が
「1」の場合でも、同様にして判定する。このように、
注目画素P33の左斜め上、右斜め上、左斜め下、右斜
め下に位置する4画素P22,P42,P24,P44
のうち、その値が「1」である全ての画素を膨張処理の
対象として、上記の判定を行う。
【0038】以上のようにして、注目画素P33の8近
傍の画素P32,P43,P23,P34,P22,P
24,P42,P44のうち、その値が「1」である全
ての画素を膨張処理の対象として条件(5)の判定を行
い、全て膨張可能であれば、注目画素P33の位置まで
膨張させ、どれか1つでも膨張不可能な画素があれば、
膨張処理を行わない。これで、フィルタリング処理(ス
テップ201)が終了する。
【0039】次に、第1の画像処理装置4は、第1のマ
スタパターンの全領域についてフィルタリング処理が終
了したかどうかを判定する(ステップ202)。ここで
は、第1回目のフィルタリング処理が終了したところな
ので、全領域のフィルタリング処理は終了していないと
判断して、次のフィルタリング処理を行うべくステップ
203に進む。
【0040】ステップ203において、第1の画像処理
装置4は、注目画素P33の座標が(1,0)となるよ
うにフィルタ領域FIをX方向に1画素分移動させる。
続いて、画像処理装置4は、ステップ201に戻って、
前述と同様のフィルタリング処理を行う。フィルタリン
グ処理の終了後、画像処理装置4は、第1のマスタパタ
ーンの全領域についてフィルタリング処理が終了したか
どうかを判定する(ステップ202)。ここでは、第2
回目のフィルタリング処理が終了したところなので、次
のフィルタリング処理を行うべくステップ203に進
む。
【0041】ステップ203において、画像処理装置4
は、注目画素P33の座標が(2,0)となるようにフ
ィルタ領域FIをX方向に1画素分移動させる。画像処
理装置4は、フィルタ領域FIをX方向に1画素ずつ移
動させる度にフィルタリング処理を行い、注目画素P3
3が座標(Xmax,0)の位置まで達して、このとき
のフィルタリング処理が終了すると、注目画素P33の
座標が(0,1)となるようにフィルタ領域FIを移動
させる。
【0042】さらに、画像処理装置4は、フィルタ領域
FIをX方向に1画素ずつ移動させる度にフィルタリン
グ処理を行うことを繰り返して、注目画素P33が座標
(Xmax,1)の位置まで達して、このときのフィル
タリング処理が終了すると、注目画素P33の座標が
(0,2)となるようにフィルタ領域FIを移動させ
る。このように、フィルタ領域FIを1画素ずつ移動さ
せながらフィルタリング処理を行うことにより、第1の
マスタパターンの全領域を走査する。全領域の走査終了
により、1画素分の膨張処理が終了する。
【0043】次に、画像処理装置4は、所定画素分の膨
張処理が終了したかどうかを判定する(ステップ20
4)。所定画素分の膨張処理が終了していない場合、画
像処理装置4は、ステップ201〜203による1画素
分の膨張処理を所定画素分の回数だけ繰り返す。第1の
マスタパターンを所定画素分膨張させた結果が第3のマ
スタパターンである。
【0044】次に、第2のマスタパターンの作成方法を
説明する。図5は第2のマスタパターンの作成方法を示
すフローチャート図である。まず、第1の画像処理装置
4は、第1のマスタパターンを論理反転させる(ステッ
プ301)。
【0045】続いて、画像処理装置4は、論理反転した
第1のマスタパターンに対してフィルタリング処理を行
う(ステップ302)。収縮処理の場合にも、前記の条
件(1)〜(5)に基づいて判定することは、膨張処理
の場合と全く同じである。つまり、本実施の形態では、
本来、背景であった部分を論理反転によってパターンと
見なして、前記の条件(1)〜(5)により膨張処理す
るかどうかを判定することにより、結果として本来のパ
ターンを収縮処理するかどうかを判定する。
【0046】したがって、収縮処理の場合、論理反転後
の第1のマスタパターンでは、画素「0」が本来の配線
パターンを示し、画素「1」が背景を示すので、条件
(2)〜(5)において、注目画素P33を「0」から
「1」に置き換えることは、8近傍の画素「1」から注
目画素P33の方向に背景の膨張処理(配線パターンか
ら見た場合には収縮処理)を行い、注目画素P33を配
線パターンから取り除くことを意味する。
【0047】ステップ303,304の処理は、図3に
おけるステップ202,203と全く同じである。フィ
ルタ領域FIを1画素ずつ移動させながらフィルタリン
グ処理を行うことにより、第1のマスタパターンの全領
域を走査して、1画素分の膨張処理が終了した後、画像
処理装置4は、背景を1画素分膨張させた第1のマスタ
パターンを論理反転させる(ステップ305)。これに
より、配線パターンを1画素分収縮させた第1のマスタ
パターンが得られる。
【0048】次に、画像処理装置4は、所定画素分の収
縮処理が終了したかどうかを判定する(ステップ30
6)。所定画素分の収縮処理が終了していない場合、画
像処理装置4は、ステップ301〜305による1画素
分の収縮処理を所定画素分の回数だけ繰り返す。第1の
マスタパターンを所定画素分収縮させた結果が第2のマ
スタパターンである。
【0049】以上で、第2、第3のマスタパターンの作
成が終了する。なお、前述のフィルタリング処理(ステ
ップ201あるいは302)において、第1のマスタパ
ターンの外側がフィルタ領域FIに入る場合には、第1
のマスタパターンの外側を画素「0」の集合と見なして
フィルタリング処理を行う。
【0050】次に、被測定パターンの検査について説明
する。まず、X−Yテーブル2上のグリーンシート1を
カメラ3によって撮像する。そして、第1の画像処理装
置4は、カメラ3から出力された濃淡画像をディジタル
化して、図示しない内部の画像メモリにいったん記憶す
る(ステップ104)。カメラ3は、X方向に画素が配
列されたラインセンサなので、X−Yテーブル2あるい
はカメラ3をY方向に移動させることにより、2次元の
画像データが画像メモリに記憶される。
【0051】続いて、画像処理装置4は、画像メモリに
記憶された被測定パターンの濃淡画像を2値化する(ス
テップ105)。被測定パターンの濃淡画像データに
は、銅箔パターンとそれ以外の背景(グリーンシート等
の基材)とが含まれているが、銅箔パターンと背景には
濃度差があるので、銅箔パターンの濃度値と背景の濃度
値の間の値をしきい値として設定すれば、銅箔パターン
は「1」に変換され、背景は「0」に変換される。こう
して、パターンエッジとその内側が画素「1」で塗りつ
ぶされた被測定パターンを得ることができる。
【0052】次いで、画像処理装置4は、2値化処理し
た被測定パターンとマスタパターンの位置合わせを行う
(ステップ106)。図6はこの位置合わせ方法を説明
するための図である。第1のマスタパターンMには、図
6(a)に示すように予め位置決めマークTmが設定さ
れている。画像処理装置4は、画像メモリに記憶した被
測定パターンPにおいて、位置決めマークTmに対応す
る領域を探索することで、図6(b)のように位置決め
マークTmに対応する位置決めマークTpを検出する。
【0053】そして、画像処理装置4は、被測定パター
ンPとマスタパターンMの各々について、X方向に並ん
だ2つの位置決めマーク間の距離DXp、DXmを求め
る。なお、マーク間距離は、2つの位置決めマークの重
心間の距離である。続いて、画像処理装置4は、求めた
マーク間距離から拡大/縮小率(DXp/DXm)を算
出し、この拡大/縮小率によりマスタパターンのマーク
間距離が被測定パターンのマーク間距離と一致するよう
に、マスタパターンMを全方向に拡大又は縮小する。
【0054】次いで、画像処理装置4は、拡大/縮小補
正したマスタパターンM’と被測定パターンPのそれぞ
れについて、Y方向に並んだ2つの位置決めマーク間の
距離DYm、DYpを図6(c)、図6(d)のように
求める。そして、被測定パターンのマーク間距離がマス
タパターンのマーク間距離と一致するように、ラインセ
ンサカメラ3とグリーンシート1(X−Yテーブル2)
の相対速度を調整して、シート1を再度撮像する。Y方
向の画像分解能は、ラインセンサカメラ3の画素の大き
さと上記相対速度によって決定される。したがって、X
−Yテーブル2あるいはラインセンサカメラ3の移動速
度を変えることにより、Y方向の画像分解能を調整し、
マーク間距離を一致させることができる。
【0055】次に、画像処理装置4は、こうして撮像し
て得られた被測定パターンP’の位置決めマーク位置と
拡大/縮小補正したマスタパターンM’の位置決めマー
ク位置により、図6(e)のようにパターンP’、M’
の角度ずれθを求め、この角度ずれがなくなるようにマ
スタパターンM’を回転させる。最後に、画像処理装置
5は、互いのマーク位置が一致するように、マスタパタ
ーンM’と被測定パターンP’の位置を合わせる。
【0056】なお、第2、第3のマスタパターンは第1
のマスタパターンから作成されたものなので、第1〜第
3のマスタパターンと被測定パターンとの位置合わせは
第1のマスタパターンを用いて1回行えばよい。
【0057】ステップ106の位置合わせ処理が終了し
た後、画像処理装置4は、被測定パターンと第2、第3
のマスタパターンとを比較して、被測定パターンの一次
検査を行う(ステップ107,108)。ステップ10
7,108の検査は、画像処理装置4のハードウェアに
よって同時に実施される。
【0058】まず、第2のマスタパターンM1との比較
による検査(ステップ107)について説明する。図7
はこの検査方法を説明するための図である。なお、図7
の例では、梨地で示すパターンNPを除いた部分が被測
定パターンPである。画像処理装置4は、図7に示すよ
うに、被測定パターンPと第2のマスタパターンM1と
を比較する。ただし、実際に比較するのは、被測定パタ
ーンPを論理反転したパターンNPと第2のマスタパタ
ーンM1である。
【0059】パターンNPと第2のマスタパターンM1
との論理積をとると、この論理積の結果は、被測定パタ
ーンPに欠損や断線があるか否かによって異なる。例え
ば、被測定パターンPがその値として「1」を有し、同
様にマスタパターンM1が「1」を有するとき、被測定
パターンPに欠損や断線がない場合は、パターンNPと
マスタパターンM1が重なることがないので、この論理
積の結果は「0」となる。
【0060】これに対して、図7のように被測定パター
ンPに欠損Cがあると、この部分でパターンNPとマス
タパターンM1が重なるので、論理積の結果が「1」と
なる。これは、被測定パターンにピンホールHや断線が
ある場合も同様である。こうして、被測定パターンの欠
損、ピンホールあるいは断線を検出することができる。
そして、画像処理装置4は、論理積の結果が「1」とな
って欠陥候補と認識した位置(図7では、C,Hの位
置)を記憶する。
【0061】次に、第3のマスタパターンM2との比較
による検査(ステップ108)について説明する。図8
はこの検査方法を説明するための図である。画像処理装
置4は、図8に示すように、被測定パターンPと第3の
マスタパターンM2とを比較する。上記と同様に、被測
定パターンPa、Pbと第3のマスタパターンM2の論
理積をとると、この論理積の結果は、被測定パターンP
a、Pbに突起や短絡があるか否かによって異なる。つ
まり、被測定パターンPa、Pbに突起や短絡がない場
合は、論理積の結果は「0」となる。
【0062】これに対し、図8のように被測定パターン
Paに突起Kがあると、この部分で被測定パターンPa
とマスタパターンM2が重なるので、論理積の結果が
「1」となる。同様に、被測定パターンPa、Pb間に
短絡Sが存在すると、論理積の結果が「1」となる。こ
れは、被測定パターンに飛び散りが存在する場合も同様
である。こうして、被測定パターンの突起、飛び散りあ
るいは短絡を検出することができる。そして、画像処理
装置4は、論理積の結果が「1」となって欠陥候補と認
識した位置(図8では、K,Sの位置)を記憶する。
【0063】以上のような一次検査を行った後、画像処
理装置4は、記憶した欠陥候補の位置をアドレス情報と
して出力する。第2の画像処理装置5は、第1の画像処
理装置4によって欠陥候補が検出された場合、上記アド
レス情報が示す位置の欠陥候補を中心とする、所定の大
きさの領域について、被測定パターンと第1のマスタパ
ターンとを比較して誤差を求めることにより、被測定パ
ターンの二次検査を行う(ステップ109)。この検査
の方法は、前述した図9〜図12の従来の方法と同様で
ある。
【0064】第2,第3のマスタパターンの各々と被測
定パターンとの比較検査は、ハードウェアで実現でき、
検出した欠陥候補を含む所定の領域だけ、処理時間のか
かる被測定パターンと第1のマスタパターンの比較によ
って検査するので、被測定パターンを高速に検査するこ
とができる。
【0065】なお、本実施の形態では、CADデータか
ら第1のマスタパターンを作成しているが、予め良品と
判定された被測定パターンを撮像して第1のマスタパタ
ーンを作成するようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、第1のマスタパターン
中の配線パターンを示す画素を1画素分収縮処理するこ
とにより、第1のマスタパターンにパターンの断線ある
いは消滅が発生する場合は、画素の収縮処理を中止し、
第1のマスタパターン中の配線パターンを示す画素を1
画素分膨張処理することにより、第1のマスタパターン
にパターンの短絡が発生する場合は、画素の膨張処理を
中止し、配線パターンを示す画素のうち収縮処理/膨張
処理によってパターンの断線あるいは消滅や短絡が発生
しない画素については収縮処理/膨張処理を行うので、
予め設定された収縮量(所定画素)がパターン幅の1/
2を超える場合、あるいは予め設定された膨張量(所定
画素)がパターン間隔の1/2を超える場合であって
も、欠陥候補を検出する領域(第2、第3のマスタパタ
ーン)を確保して、パターンの欠陥を高速に、かつ正し
く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示すパターン検査方法
のフローチャート図である。
【図2】 パターン検査装置のブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態において第3のマスタパ
ターンの作成方法を示すフローチャート図である。
【図4】 本発明の実施の形態において第3のマスタパ
ターンの作成方法を説明するための説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態において第2のマスタパ
ターンの作成方法を示すフローチャート図である。
【図6】 被測定パターンとマスタパターンの位置合わ
せ方法を説明するための図である。
【図7】 第2のマスタパターンとの比較による検査方
法を説明するための図である。
【図8】 第3のマスタパターンとの比較による検査方
法を説明するための図である。
【図9】 断線を検出する従来の検査方法を説明するた
めの図である。
【図10】 断線を検出する従来の検査方法を説明する
ための図である。
【図11】 短絡を検出する従来の検査方法を説明する
ための図である。
【図12】 欠損あるいは突起を検出する従来の検査方
法を説明するための図である。
【図13】 従来のパターン検査方法における第2、第
3のマスタパターンの作成方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1…グリーンシート、2…X−Yテーブル、3…ライン
センサカメラ、4…第1の画像処理装置、5…第2の画
像処理装置、6…ホストコンピュータ、7…表示装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定パターンと比較するための基準と
    なる第1のマスタパターンの画像を所定画素分収縮処理
    して欠損又は断線検出用の第2のマスタパターンの画像
    を作成すると共に、前記第1のマスタパターンの画像を
    所定画素分膨張処理して突起又は短絡検出用の第3のマ
    スタパターンの画像を作成し、前記第2のマスタパター
    ンの画像とカメラで撮像した被測定パターンの画像との
    論理演算を行うと共に、前記第3のマスタパターンの画
    像と前記被測定パターンの画像との論理演算を行うこと
    により、被測定パターンを検査するパターンの検査方法
    において、 前記第1のマスタパターン中の画素を1画素分収縮処理
    することにより、前記第1のマスタパターンにパターン
    の断線あるいは消滅が発生する場合は、前記画素の収縮
    処理を中止し、 前記第1のマスタパターン中の画素を1画素分膨張処理
    することにより、前記第1のマスタパターンにパターン
    の短絡が発生する場合は、前記画素の膨張処理を中止す
    ることを特徴とするパターンの検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパターンの検査方法にお
    いて、 前記第3のマスタパターンを作成する場合には、前記第
    1のマスタパターンにおいて膨張処理の対象となる画素
    の8近傍で、かつ膨張処理の方向に存在する画素を注目
    画素とし、この注目画素を中心とする所定の大きさの領
    域をフィルタ領域として、このフィルタ領域内に関して
    前記膨張処理の対象となる画素を前記注目画素の位置ま
    で膨張させるかどうかを、 (1)前記注目画素が「1」の場合は、前記注目画素を
    そのまま「1」とする (2)前記注目画素が「0」で、かつ前記注目画素に対
    して4近傍の画素のうち3画素が「1」の場合は、前記
    注目画素を「1」にする (3)前記注目画素が「0」で、かつ前記注目画素を含
    む、連結した画素「0」の集合が前記フィルタ領域の外
    周まで達していない場合は、前記注目画素をそのまま
    「0」とする (4)前記注目画素が「0」で、かつ前記注目画素に対
    して8近傍の画素が全て「0」の場合は、前記注目画素
    をそのまま「0」とする (5)前記注目画素が「0」で、かつ前記注目画素に対
    して8近傍の画素「1」を膨張処理の対象として膨張さ
    せ前記注目画素を「1」に置き換えたとき、この注目画
    素が膨張処理の対象となった画素「1」を含む集合とは
    別の画素「1」の集合と接触する場合は、前記注目画素
    を「0」とし、接触しない場合は、前記注目画素を
    「1」とするといった条件(1)〜(5)に基づいて判
    定し、前記フィルタ領域を移動させながら前記条件
    (1)〜(5)に基づく判定を前記第1のマスタパター
    ンの全領域について行うことにより、前記第1のマスタ
    パターンの1画素分の膨張処理を行い、 前記第2のマスタパターンを作成する場合には、前記第
    1のマスタパターンを論理反転させて、前記フィルタ領
    域を移動させながら前記条件(1)〜(5)に基づく判
    定を前記論理反転した第1のマスタパターンの全領域に
    ついて行い、この判定後の第1のマスタパターンを論理
    反転させることにより、前記第1のマスタパターンの1
    画素分の収縮処理を行うことを特徴とするパターンの検
    査方法。
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