JP2001226435A - プロピレン共重合体 - Google Patents
プロピレン共重合体Info
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Abstract
重合体と同等レベルの耐熱性を有し、かつ引張強度や耐
衝撃性等の機械物性に優れたプロピレン共重合体の提
供。 【解決手段】 プロピレンとエチレンとを必須成分とす
る、プロピレンと炭素原子数2〜8の他のα−オレフィ
ンとの共重合体であって、以下の条件を満足するプロピ
レン共重合体、に存している。 (1)プロピレンの含有量:85〜95重量% (2)室温でキシレンに可溶な成分(CXS):10〜
90重量% (3)プロピレン以外のα−オレフィン含有量(αt、
単位:重量%)と、上記の室温キシレン可溶分(CX
S)とが、次式の関係を満たす 【数1】 CXS > 5αt−25 (5≦αt≦15) (4)融点ピーク温度:160℃以上
Description
び透明性を有し、かつ引張強度、耐衝撃性等の機械物性
に優れたプロピレン共重合体に関する。
が優れているため、射出成形品、シート、フィルム、容
器等の分野で幅広く利用されている。また、従来ポリ塩
化ビニルが使用されてきた、例えば化粧シート等の建材
分野や、食品包装分野においても、ポリオレフィンへの
代替の検討が積極的に行われ、柔軟性、耐熱性、透明性
を併せ持つ材料が要望されている。しかしながら、プロ
ピレン単独重合体は、耐熱性に優れるものの、柔軟性、
透明性に劣り、ポリエチレンおよびエチレン−α−オレ
フィン共重合体は、柔軟性、透明性に優れるが、耐熱性
が劣ることから、その使用範囲は限られていた。
チレン及び/又は炭素原子数4〜6のα−オレフィンを
共重合させたランダム共重合体が従来より用いられてい
るが、この重合体は透明性に優れるものの、柔軟性は今
一つであり、また耐熱性が低下するという本質的な問題
があった。ポリプロピレンの柔軟性と透明性を改良する
方法として、例えば特開平8−100037号公報に、
二段重合により特定の極限粘度比を有するプロピレン単
独重合体とエチレン含有量25〜65重量%の共重合体
を製造する、優れた耐熱性と柔軟性を有するプロピレン
・エチレンブロック共重合体の製造方法が開示されてい
る。また、特開平10−316810号公報、特開平1
1−92619号公報等には、ランダムポリプロピレン
をマトリックスとした柔軟性と透明性が良好なプロピレ
ン系ブロック共重合体が開示されている。
バランス良く改良したプロピレン系の重合体はまだ得ら
れてはいない。
技術に鑑みてなされたものであり、優れた柔軟性、透明
性およびプロピレン単独重合体と同等レベルの耐熱性を
有し、かつ引張強度や耐衝撃性等の機械物性に優れたプ
ロピレン共重合体を提供することを目的としている。
レンとエチレンとを必須成分とする、プロピレンと炭素
原子数2〜8の他のα−オレフィンとの共重合体であっ
て、以下の条件を満足するプロピレン共重合体、に存し
ている。 (1)プロピレンの含有量:85〜95重量% (2)室温でキシレンに可溶な成分(以下「室温キシレ
ン可溶分」又は単に「CXS」と記す):10〜90重
量% (3)プロピレン以外のα−オレフィン含有量(以下
「αt」と示す。単位:重量%)と、上記の室温キシレ
ン可溶分(CXS)とが、次式の関係を満たす
なる上記のプロピレン共重合体、室温キシレン可溶分
(CXS)が30重量%を超え、かつ60重量%以下で
ある上記のプロピレン共重合体、及び曲げ弾性率150
〜600MPa、厚さ2mmのシートのヘイズが70%
以下、引張り破断点強度が30MPa以上の上記のプロ
ピレン共重合体にも存している。
段階の重合により製造され、その一段目でプロピレン単
独重合体を製造し、次いで二段目以降でプロピレンとエ
チレンとを含むプロピレンと炭素原子数2〜8のα−オ
レフィンとの共重合体を製造することにより得られる上
記のプロピレン共重合体にも存している。
プロピレンとエチレンとを必須成分とする、プロピレン
と、炭素原子数2〜8の他のα−オレフィンとの共重合
体である。ここで用いることができる他のα−オレフィ
ンとしては、必須成分であるエチレンの他に、例えば、
1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン等が挙げられる。特に好ましい共重合体は、プロピレ
ンとエチレンのみからなるものである。
8のプロピレン以外のα−オレフィン含有量(αt)と
しては、それぞれ85〜95重量%及び5〜15重量%
であることが必要である。より好ましいプロピレン含有
量及びαtは、それぞれ87〜95重量%及びおよび5
〜13重量%であり、更に好ましいのは、それぞれ88
〜92重量%および8〜12重量%の範囲である。プロ
ピレン含有量が前記範囲を超過し、αtが前記範囲未満
では、柔軟性が乏しくなり、プロピレン含有量が前記範
囲未満で、αtが前記範囲を超過すると、透明性が低下
する傾向となる。
に可溶な非結晶成分(CXS)は、共重合体全体の10
重量%以上、90重量%以下であることが必要であり、
好ましくは30重量%を超えて、かつ60重量%以下で
ある。CXSがこの範囲未満では柔軟性が不十分とな
り、またこの範囲を超えて高い場合は、耐熱性が劣るこ
とになる。
のα−オレフィン含有量(αt:重量%)と、室温キシ
レン可溶分(CXS:重量%)との間には、下式の関係
が満たされていることが必要である。
れる。これらの条件を満たす本発明のプロピレン共重合
体は、プロピレン単独重合体と同等の融点を有し、その
ピーク温度は160℃以上と、高い耐熱性を有する。
23℃で測定した曲げ弾性率が150MPa〜600M
Pa、JIS K6717に準拠して測定した厚さ2m
mのシートのヘイズは70%以下と、優れた柔軟性と透
明性を有し、更にJIS K7113に準拠して温度2
3℃で測定した引張破断点強度が30MPa以上と、機
械的強度も高い材料となる。また、引張降伏点応力(I
SO−R1184に準拠)も15MPa以下の柔軟性に
優れたものも得ることができる。
条件を満たしている限り、どのような製造方法によって
得られたものでもよい。例えば、少なくとも二段階の重
合により、一段目でプロピレン単独重合体を製造した
後、二段目以降でプロピレンとエチレンとを必須成分と
するプロピレンと炭素原子数2〜8の他のα−オレフィ
ンとの共重合体を製造する方法を用いても、またはプロ
ピレン単独重合体とプロピレンとエチレン及び必要に応
じて炭素原子数4〜8の他のα−オレフィンとの共重合
体とを混合することにより、全体としてプロピレンが8
5〜95重量%、αtが5〜15重量%からなるものを
得てもよい。
による前者の方法である。以下、この製造方法について
詳述する。この重合に用いられる触媒は、特に限定され
るものではないが、有機アルミニウム化合物と、チタン
原子、マグネシウム原子、ハロゲン原子及び電子供与性
化合物を必須とする固体成分とからなるものが好まし
い。
は、一般式R1 mAlX(3-m)(式中、R 1は炭素原子数1
〜12の炭化水素残基、Xはハロゲン原子を示し、mは
1〜3の数である)で表される化合物、例えば、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム等のトリア
ルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、
ジエチルアルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニ
ウムハライド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エ
チルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニ
ウムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド、
エチルアルミニウムジクロリド等のアルキルアルミニウ
ムジハライド、ジエチルアルミニウムハイドライド等の
アルキルアルミニウムハイドライド等が挙げられる。
原子、及び電子供与性化合物を必須とする固体成分の、
チタン原子の供給源となるチタン化合物としては、一般
式Ti(OR2)(4-n)Xn(式中、R2は炭素原子数1〜
10の炭化水素残基、Xはハロゲン原子を示し、nは0
〜4の数である)で表される化合物が挙げられ、中でも
四塩化チタン、テトラエトキシチタン、テトラブトキシ
チタン等が好ましい。
ウム化合物としては、例えば、ジアルキルマグネシウ
ム、マグネシウムジハライド、ジアルコキシマグネシウ
ム、アルコキシマグネシウムハライド等が挙げられ、中
でもマグネシウムジハライドが好ましい。ハロゲン原子
としては、弗素、塩素、臭素、沃素が挙げられ、この内
では塩素が好ましい。ハロゲン原子は通常、前記のチタ
ン化合物やマグネシウム化合物から供給されるが、アル
ミニウムのハロゲン化物、珪素のハロゲン化物、タング
ステンのハロゲン化物等の他のハロゲン供給源から供給
されてもよい。
類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン
酸類、有機酸又は無機酸及びその誘導体等の含酸素化合
物、アンモニア、アミン類、ニトリル類、イソシアネー
ト類等の含窒素化合物等が挙げられる。この中で、無機
酸エステル、有機酸エステル、有機酸ハライド等が好ま
しく、珪酸エステル、フタル酸エステル、酢酸セロソル
ブエステル、フタル酸ハライド等が更に好ましい。
R4 (3-p)Si(OR5)p(式中、R3は炭素原子数3〜
20、好ましくは4〜10の分岐脂肪族炭化水素残基又
は炭素原子数5〜20、好ましくは6〜10の環状脂肪
族炭化水素残基を示し、R4は炭素原子数1〜20、好
ましくは1〜10の分岐又は直鎖脂肪族炭化水素残基を
示し、R5は炭素原子数1〜10、好ましくは1〜4の
脂肪族炭化水素残基を示し、pは1〜3の数である)で
表される有機珪素化合物、例えばt−ブチル−メチル−
ジメトキシシラン、t−ブチル−メチル−ジエトキシシ
ラン、シクロヘキシル−メチル−ジメトキシシラン、シ
クロヘキシル−メチル−ジエトキシシラン等が特に好ま
しい。
プロピレン又はプロピレンと炭素原子数2〜8の他のα
−オレフィンを供給して、前記の触媒の存在下に温度5
0〜150℃、好ましくは50〜100℃、プロピレン
の分圧0.5〜4.5MPa、好ましくは1.0〜3.
5MPaの条件で、プロピレンの重合を実施し、続いて
第二段階で、プロピレンとエチレン、又はプロピレンと
エチレンと炭素原子数4〜8のα−オレフィンとを供給
して、前記触媒の存在下に温度50〜150℃、好まし
くは50〜100℃、プロピレン及びエチレンの分圧各
0.3〜4.5MPa、好ましくは0.5〜3.5MP
aの条件で、プロピレン−エチレン共重合又はプロピレ
ン−エチレン−α−オレフィン共重合を実施することに
より行うことができる。
いずれによってもよく、第一段階の重合は気相又は液相
中、また第二段階以降の重合も気相又は液相中、特には
気相中で実施するのが好ましく、各段階の滞留時間は各
々0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間とするのが
よい。この方法において、αtは各段階において仕込む
単量体の組成により、CXS及び融点ピーク温度は、第
1段階と第2段階以降の重合量の割合や例えば水素供給
量で調節される分子量により調整することができる。ま
た、触媒の種類の選択によっても調整が可能である。
粒子にベタツキ等の問題が生じる際は、粉体粒子の流動
性を付与するため、第一段階での重合後、第二段階での
重合開始前又は重合途中に、活性水素含有化合物を、触
媒の固体成分中のチタン原子に対して100〜1000
倍モルで、かつ触媒の有機アルミニウム化合物に対して
2〜5倍モルの範囲で添加することが好ましい。
えば、水、アルコール類、フェノール類、アルデヒド
類、カルボン酸類、酸アミド類、アンモニア、アミン類
等が挙げられる。本発明のプロピレン共重合体には、そ
の透明性を損なわない範囲でエチレン−α−オレフィン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン
系重合体や、スチレンとブタジエンのブロック共重合体
の水素添加物等を配合してもよく、またプロピレン系重
合体の透明性向上に常用されるα晶結晶核剤を添加して
も良い。更に柔軟性等を付与するためにゴム用軟化剤が
配合されてもよい。
発明の効果を損なわない範囲で上記以外のその他の各種
樹脂やゴム、ガラス繊維、炭酸カルシウム、シリカ、タ
ルク、マイカ、クレー等の充填材、酸化防止剤、光安定
剤、帯電防止剤、滑剤、分散剤、中和剤、難燃剤等の各
種添加剤、等を必要に応じて添加して用いてもよい。本
発明のプロピレン共重合体は、ポリオレフィンに適用さ
れている押出成形、射出成形、圧縮成形等の各種の成形
法により、単体として又は他の材料との積層体等とし
て、所望の形状に賦形されて成形体とされる。
に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の
実施例によって限定されるものではない。 <プロピレン共重合体の製造>以下の実施例及び比較例
で用いるプロピレン共重合体の製造方法は次の通りであ
る。 (1)固体成分触媒の製造 窒素置換した内容積50リットルの攪拌機付反応槽に脱
水及び脱酸素したn−ヘプタン20リットルを導入し、
次いで塩化マグネシウム4モルとテトラブトキシチタン
8モルとを導入して95℃で2時間反応させた後、温度
を40℃に下げ、メチルヒドロポリシロキサン(粘度2
0センチストークス)480ミリリットルを導入して更
に3時間反応させた後、反応液を取り出し、生成した固
体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
水及び脱酸素したn−ヘプタン15リットルを導入し、
次いで上記で得られた固体成分をマグネシウム原子換算
で3モル導入し、更に四塩化珪素8モルをn−ヘプタン
25ミリリットルに加えた混合液を30℃で30分間か
けて導入して、温度を90℃に昇温して、1時間反応さ
せた後、反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘ
プタンで洗浄した。
に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン5リットルを導入
し、次いで上で得られた四塩化珪素処理したチタン含有
固体成分250グラムと、1,5−ヘキサジエン750
グラム、t−ブチルーメチルージメトキシシラン130
ミリリットル、ジビニルジメチルシラン10ミリリット
ル、トリエチルアルミニウム225グラムとをそれぞれ
導入して30℃で2時間接触させた後、反応液を取り出
し、n−ヘプタンで洗浄して固体成分触媒を得た。
ジエンの予備重合量がチタン含有固体成分あたり、2.
9グラムであった。 (2)プロピレン/プロピレン−エチレンの二段重合 内容積550リットルの第一段反応器に、温度70℃で
加圧下(70℃においては約3.2MPaになる)にお
いて、プロピレンとトリエチルアルミニウム及び、重合
体生成速度が20kg/時間となるような量の前記固体
成分触媒とを連続的に供給し、更に分子量調整剤として
水素をやはり連続的に供給して液相中で第1段階の重合
を実施した。
生成重合体を内容積1900リットルの第二段反応器に
導入し、温度60℃で、圧力3.0MPaになるよう
に、目的とする共重合体の組成割合に応じたプロピレン
とエチレンとを連続的に供給し、更に分子量調整剤とし
て水素を連続的に供給するとともに、活性水素化合物
(エタノール)を、第一段階で供給した固体成分触媒中
のチタン原子に対して200倍モルで、トリエチルアル
ミニウムに対して2.5倍モルになるように供給して気
相中で重合を実施し、生成重合体を連続的にベッセルに
移した後、水分を含んだ窒素ガスを導入して反応を停止
させた(第二段階重合)。 <実施例1〜6、比較例1〜4>前記の方法に従って、
プロピレン等の仕込量を変えて、種々のCXS、αt等
の重合体を製造した。重合体の組成分析 これら各実施例及び比較例の重合体について、以下に示
す方法で、炭素原子数2〜8のプロピレン以外のα−オ
レフィン含有量(αt)、及び組成物全体に対する室温
でキシレンに可溶な非結晶成分の重量割合(CXS)を
それぞれ測定した。結果を表1に示す。 (1)炭素原子数2〜8のプロピレン以外のα−オレフ
ィン含有量(αt) αtは、一般に赤外分光光度法または13C−NMRスペ
クトル法によりKang−Bong Lee et.a
l,Polymer J.28,696−702ページ
(1996年)に記載の方法で求めることができるが、
本実施例においては赤外分光光度法よって測定した。 (2)室温でキシレンに可溶な非結晶成分の重量割合
(CXS) サンプル1gを油浴槽中のキシレン300ミリリットル
中に入れ、キシレンの沸点である140℃で撹拌下に溶
解してそのまま1時間攪拌を続ける。続いて、撹拌しな
がら1時間以内で100℃まで降温した後、急冷用油浴
槽に移して撹拌を継続しながら23±2℃まで急冷して
ポリマーを析出させ、20分間以上放置した。析出物を
濾紙で自然濾過し、濾液をエバポレータを用いて蒸発乾
固して、120℃で2時間減圧乾燥した後、常温まで放
冷してその重量を測定することによりCXSを算出し
た。重合体の評価 得られたプロピレン共重合体のメルトフローレート(M
FR)、密度は下記(1)、(2)の方法で測定した。
機械物性(曲げ弾性率、引張特性及び衝撃強度)、ヘイ
ズ、融点ピーク温度は以下の方法で作成したサンプルを
用いて下記(3)〜(8)に従って測定した。即ち、プ
ロピレン共重合体に、酸化防止剤としてテトラキス〔メ
チレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(日本チバ
ガイギー社製「IRGANOX 1010」)とトリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(日
本チバガイギー社製「IRGAFOS 168」)と
を、中和剤としてステアリン酸亜鉛を、それぞれプロピ
レン共重合体100重量部に対して0.05重量部ずつ
添加し、シリンダー径45mmの二軸押出機(池貝社製
「PCM45」)を用いて設定温度200℃にて溶融混
練してペレット化した後、型締め圧100tの射出成形
機(日本製鋼所社製「N−100」)を用いて、ホッパ
ー下温度175℃、シリンダー温度220℃、ノズル温
度210℃、金型温度40℃にて、射出成形を行って試
験片サンプルを得た。測定結果を表1に示す。 (1)メルトフローレート JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2
1.18Nにて測定した。 (2)密度 JIS K7112に準拠し、水中置換法にて測定し
た。 (3)硬度 JIS K7215に準拠し、タイプDのデュロメータ
硬さを測定した。 (4)曲げ弾性率および曲げ応力 JIS K7203に準拠し、温度23℃にて測定し
た。(5)引張特性 JIS K7113に準拠し、2号形試験片を用いて、
温度23℃、引張速度50mm/分にて、引張降伏点強
度、引張破断点強度、及び引張破断点伸びを測定した。 (6)衝撃強度 JIS K7110に準拠し、温度23℃及び0℃に
て、ノッチ付きのアイゾット衝撃強度を測定した。 (7)ヘイズ JIS K6717に準拠し、2mmの射出成形シート
のヘイズを測定した。 (8)融点ピーク温度 JIS K7121に準拠し、示差操作熱量計(セイコ
ーインスツルメンツ社製DSC)を用いて、昇温速度1
0℃/分で融点ピーク温度を測定した。
の諸点が判明する。 (1)CXSが「5αt−25」よりも小さい値となる
比較例1では、同等のプロピレン含有量の実施例4と比
べてヘイズが劣り、透明性が不十分である。 (2)CXSが上記条件を満たさず、またαtも本発明
の範囲外の比較例2では、機械的強度(破断点応力・伸
び)が低く、またヘイズも劣る。 (3)CXSの値が、本発明の範囲に満たない比較例3
では、実施例と比べて、衝撃強度が劣っている。 (4)CXSやαtは本発明の範囲内であるが、融点ピ
ーク温度が低い比較例4においては、機械的強度(破断
点応力・伸び)が低くなっている。
柔軟性、透明性が良好であり、かつ引張破断点強度や耐
衝撃性等の機械物性に優れている。
Claims (5)
- 【請求項1】 プロピレンとエチレンとを必須成分とす
る、プロピレンと炭素原子数2〜8の他のα−オレフィ
ンとの共重合体であって、以下の条件を満足するプロピ
レン共重合体。 (1)プロピレンの含有量:85〜95重量% (2)室温でキシレンに可溶な成分(以下「室温キシレ
ン可溶分」又は単に「CXS」と記す):10〜90重
量% (3)プロピレン以外のα−オレフィン含有量(以下
「αt」と示す。単位:重量%)と、上記の室温キシレ
ン可溶分(CXS)とが、次式の関係を満たす 【数1】 CXS > 5αt−25 (5≦αt≦15) (4)融点ピーク温度:160℃以上 - 【請求項2】 プロピレンとエチレンのみからなる請求
項1に記載のプロピレン共重合体。 - 【請求項3】 室温キシレン可溶分(CXS)が30重
量%を超え、かつ60重量%以下である請求項1又は2
に記載のプロピレン共重合体。 - 【請求項4】 曲げ弾性率150〜600MPa、厚さ
2mmのシートのヘイズが70%以下、引張り破断点強
度が30MPa以上の請求項1〜3のいずれか1項に記
載のプロピレン共重合体。 - 【請求項5】 少なくとも二段階の重合により製造さ
れ、その一段目でプロピレン単独重合体を製造し、次い
で二段目以降でプロピレンとエチレンとを含むプロピレ
ンと炭素原子数2〜8のα−オレフィンとの共重合体を
製造することにより得られる請求項1〜4のいずれか1
項に記載のプロピレン共重合体。
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