JP2001225732A - 車両用電子制御ブレーキ装置 - Google Patents

車両用電子制御ブレーキ装置

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JP2001225732A JP2000079100A JP2000079100A JP2001225732A JP 2001225732 A JP2001225732 A JP 2001225732A JP 2000079100 A JP2000079100 A JP 2000079100A JP 2000079100 A JP2000079100 A JP 2000079100A JP 2001225732 A JP2001225732 A JP 2001225732A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者のブレーキペダル踏込み操作に対して
車輪ブレーキ装置の応答性が優れた電子制御ブレーキ装
置に、車両が坂道で停止したときの発進を容易にする坂
道発進補助装置とを組込む場合、常用ブレーキ作動には
使用されない坂道発進補助装置の電磁弁付リレーバルブ
を廃止することにより、製造コストを低減すると共に重
量の軽減を達成する。 【解決手段】 車輪ブレーキ装置の空気圧応動アクチュ
エータ例えばブレーキチャンバーに制動時ブレーキペダ
ルの踏込み量に応じた圧力の圧縮空気を供給する圧力制
御用弁装置(電磁弁)に圧力制御信号を供給する第1コ
ントロールユニットと、車両の停止時、所定の坂道発進
補助条件が満たされたとき第2コントロールユニットか
ら坂道発進補助装置を作動させる駆動信号をリレー装置
を介し上記第1コントロールユニットに供給し、同第1
コントロールユニットから停止保持用の圧力制御信号を
上記圧力制御用弁装置に供給し、各車輪ブレーキ装置の
空気圧応動アクチュエータに停止保持用の圧縮空気を供
給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラック等の車
両、特にトレーラを牽引するトラクタに採用されて好適
な電子制御ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、中大型のトラックやトラクタ等の
車両においては、圧縮空気を作動媒体とする空気圧応動
アクチュエータによりブレーキシュー等の摩擦部材を車
輪に固着されたブレーキドラム等に圧接させることによ
って制動力を生起させるようにしたエアブレーキ装置が
広く採用されている。上記エアブレーキ装置は、運転者
によって操作されるブレーキペダルに応動するブレーキ
バルブにより、エアタンク内に貯溜された圧縮空気をブ
レーキペダルの踏込み量に応じて変化する圧力の空気圧
信号に変換し、この空気圧信号をリレーバルブの制御室
に供給して弁部材を作動させることにより、エアタンク
内の圧縮空気を上記空気圧応動アクチュエータに供給す
る構成を有するのが一般的である。
【0003】しかしながら上記エアブレーキ装置におい
ては、運転席の近傍に設けられているブレーキバルブで
発生した空気圧信号が、車両の前後輪の空気圧応動アク
チュエータを制御するリレーバルブに到達するために可
成の時間を要し、特に空気配管の長さが大きい後輪ブレ
ーキ装置の作動遅れが著しく、また車両がトラクタであ
ってトレーラを牽引している連結車両の場合、トレーラ
のブレーキ装置の作動は一層遅れることとなるので、制
動時に、トレーラがトラクタを押してく字状に折れ曲る
所謂ジャックナイフ現象を起し易い不具合がある。
【0004】上記エアブレーキ装置の応答性を改良する
ために、上記ブレーキバルブにブレーキペダルの踏込み
量(例えば踏込み角)に応じた電気的可変量の電気信号
を発生するストロークセンサを設け、同ストロークセン
サの電気信号により車両の各車輪のブレーキ装置に設け
られた空気圧応動アクチュエータを作動させるようにし
た電子制御ブレーキ装置が、例えば特開平7−1328
19号公開公報に開示されている。この種の電子制御ブ
レーキ装置では、運転者がブレーキペダルを踏込みブレ
ーキバルブが操作されたとき、踏込み量に応じた電気的
信号が瞬時に、各車輪のブレーキ装置を作動させる空気
圧応動アクチュエータに供給される圧縮空気圧力を制御
する圧力制御用弁装置に伝達されるので、上記エアブレ
ーキ装置の応答遅れの不具合を改善し得る利点がある。
【0005】一方、上記エアブレーキ装置を備えた車両
において、運転者がブレーキペダルを踏込み停車した場
合に、予め設定された条件、例えばエンジンが運転中で
あること、トランスミッションがニュートラルであるこ
と、その他の条件が満たされているかどうかをコントロ
ールユニットが判断し、上記設定条件がすべて満たされ
たとき同コントロールユニットから電磁弁付リレーバル
ブに駆動出力が供給されて、車輪ブレーキ装置を作動さ
せる空気圧応動アクチュエータに、設定された勾配の道
路での停車時でも、車両を停車状態に保持するに足る圧
力の圧縮空気を供給するようにした坂道発進補助装置
が、既に本出願人により提案されている。(特開平9−
58429号、特開平9−175352号公開公報参
照:以下これら公報記載の装置を既提案の装置とい
う。)
【0006】上記電子制御ブレーキ装置を備えた車両、
例えばトラック、トラクタ等に、上記坂道発進補助装置
を組込むと、通常の制動時では全く使用されない高価な
電磁弁付リレーバルブを余分に設ける必要がある。また
車両がトレーラを牽引するトラクタの場合、トラクタ及
びトレーラ連結車両が停止したとき、上記坂道発進補助
装置により、トラクタ自身の車輪ブレーキ装置を作動さ
せる空気圧応動アクチュエータに供給される停止保持用
圧縮空気の圧力と、トレーラの車輪ブレーキ装置を作動
させる空気圧応動アクチュエータに供給される停止保持
用圧縮空気の圧力とを等しくすると、発進時に停止保持
解除の応答性が悪いトレーラがトラクタにより引ずられ
ることとなり、連結車両としての発進性能が損なわれる
こととなる。従って、トラクタにおける車輪ブレーキ装
置の停止保持用空気圧力よりトレーラの車輪ブレーキ装
置の停止保持用空気圧力を低く設定することが好ましい
が、この場合トレーラ用に高価な電磁弁付リレーバルブ
を更に迫加して設けなければならないので、益々コスト
高となり、かつ重量が増加する不具合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み創案されたもので、坂道発進補助のための停止保持
用圧縮空気 圧力の設定を、電子制御ブレーキ装置にお
いて通常の制動時に空気圧応動アクチュエータの圧縮空
気圧力を設定する圧力制御用弁装置が行なうこととし、
その作動タイミングを従来の坂道発進補助装置における
コントロールユニットの電磁弁付リレーバルブに対する
駆動信号をリレーを介して電子制御ブレーキ装置のコン
トロールユニットに伝達することで決定することによっ
て、電子制御ブレーキ装置に従来の坂道発進補助装置を
そのまま組込んだ場合と較べ、構造簡単かつ安価であ
り、重量の軽減を図ることができる車両用電子制御ブレ
ーキ装置を提供することを、主たる目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、車両のブレーキペダルの踏込み量を検知
して踏込み量に応じた電気的可変量の信号を生起するス
トロークセンサと、車両の各車輪のブレーキ装置に設け
られ夫々の制動力を制御する空気圧応動アクチュエータ
と、上記空気圧応動アクチュエータに圧縮空気を供給す
る圧縮空気源と、同圧縮空気源から上記各車輪の空気圧
応動アクチュエータに供給される空気圧力を制御する圧
力制御用弁装置と、上記ストロークセンサの信号を受信
して上記圧力制御用弁装置に出力空気圧力を設定すべき
圧力制御信号を供給する第1のコントロールユニット
と、上記ブレーキペダルが踏込まれて車両が停止したと
き少なくともエンジン、トランスミッション、クラッチ
の作動状態を示す信号を受信して所定の条件が満たされ
た場合、上記各車輪のブレーキ装置の空気圧応動アクチ
ュエータに車両を停止状態に保持するための圧縮空気を
供給するように上記圧力制御用弁装置を作動させる駆動
信号を出力する第2のコントロールユニットとを備え、
同第2コントロールユニットが出力する上記駆動信号を
上記第1コントロールユニットが受信して上記各車輪の
圧力制御用弁装置に停止保持用の圧力制御信号を出力す
るように構成されたことを特徴とする車両用電子制御ブ
レーキ装置を提案するものである。
【0009】本発明において、上記車両がトレーラを牽
引するトラクタの場合、同トラクタには、その前後輪の
ブレーキ装置毎の空気圧応動アクチュエータ及び圧力制
御用弁装置が設けられると共に、トレーラのブレーキ装
置に供給される空気圧力を制御する圧力制御用弁装置が
設けられ、上記車両の停止時に、第2コントロールユニ
ットの駆動信号を受信した第1コントロールユニットか
ら上記トレーラ用の圧力制御用弁装置に対して、トラク
タの前後輪ブレーキ装置用の圧力制御用弁装置より低い
圧力の圧縮空気が供給されるような停止保持用の圧力制
御信号が供給される構成であることが好ましい。また、
本発明においては、上記車両の停止時に、第2コントロ
ールユニットが出力する駆動信号がリレー装置を介して
上記第1コントロールユニットに伝達されるように構成
されることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施形態
を、添付図面を参照して説明する。先ず、図1の概略構
成図について説明すると、図中符号10は車両例えばト
ラクタ12の運転席近傍に設けられたブレーキバルブで
あって、制動時運転者により踏込まれるブレーキペダル
14と、同ブレーキペダル14の踏込み量例えば踏込み
角に応じた電気的可変量の信号を発生するポテンシオメ
ータ等からなるストロークセンサ16を内蔵したストロ
ークセンサ部18と、従来のエアブレーキ装置と同様の
後輪ブレーキ装置用の空気圧信号を発生する空気圧信号
発生部20Rと、前輪ブレーキ装置用の空気信号を発生
する空気圧信号発生部20Fとを備えている。
【0011】トラクタ12には、図示を省略されている
エンジンに連動して駆動されるエアコンプレッサの吐出
圧縮空気を貯溜する1個以上のエアタンク22が搭載さ
れ、また前軸には左右前輪用のブレーキ装置24Fが設
けられ、後軸には左右後輪用のブレーキ装置24Rが設
けられている。図示のトラクタ12の場合、圧縮空気源
を構成する上記エアタンク22は後輪ブレーキ用エアタ
ンク22Rと前輪ブレーキ用エアタンク22Fとトレー
ラブレーキ用エアタンク22Tとから形成されている
が、勿論1個の大容量のエアタンクでも良く、また後軸
が1個の場合が示されているが、後軸が2個、即ち後前
軸と後後軸とが設けられている場合、更に1組のブレー
キ装置24Rが設けられる。上記前後軸のブレーキ装置
24F及び24Rは、一対の略半円状をなすブレーキシ
ュー26を車輪側に固定されたブレーキドラム(図示せ
ず)の内周面に対向して配置したドラムブレーキであっ
て各ブレーキ装置24F及び24Rの一対のブレーキシ
ュー26は、円周方向に隣接する一端部を車体側部材に
連結されたサポートプレート又はトルク受け部材に枢支
されると共に、円周方向に隣接する他端自由端部を空気
圧応動アクチュエータ28F及び28Rによって駆動さ
れるウエッジ又はS字状カム30にリターンスプリング
32によって弾性的に当接されている。
【0012】図示の場合、上記空気圧応動アクチュエー
タ28F及び28Rは、一般にブレーキチャンバ又は単
にチャンバと呼ばれている周知構造のアクチュエータで
あって、夫々電磁弁からなる圧力制御用弁装置34F及
び34Rから制御された圧力の圧縮空気が供給される
と、その空気圧力に応じた力で上記ウエッジ又はS字状
カム30を作動させてブレーキシュー26をブレーキド
ラムに圧接させることにより、制動力が生起されるよう
に構成されている。上記圧力制御用弁装置34F及び3
4Rは、空気配管36F及び36Rによって上記エアタ
ンク22F及び22Rに接続され、各エアタンク22F
及び22Rから供給された圧縮空気を、第1のコントロ
ールユニット38から出力される圧力制御信号に応じ制
御された圧力の作動圧縮空気として受容し、上記のよう
にブレーキ装置24F及び24Rを作動させる。上記第
1コントロールユニット38は、ブレーキバルブ10の
ストロークセンサ部18からのブレーキペダル14の踏
込み量に応じた電気的信号を受信して内蔵する制御マッ
プに基づき上記圧力制御信号を出力する。
【0013】なお、上記電気制御系統の失陥時に備え
て、従来のエアブレーキ装置と同様に、ブレーキバルブ
10の空気圧信号発生部20F及び20Rからの空気圧
信号を上記圧力制御用弁装置34F及び34Rに送り、
エアタンク22F及び22Rからの圧縮空気を上記空気
圧信号に応じて制御された圧力の作動圧縮空気として空
気圧応動アクチュエータ28F及び28Rに供給するよ
うにした空気圧信号用の配管が、図中に二点鎖線で示さ
れているように、エアタンク22F及び22Rとブレー
キバルブ10と圧力制御用弁装置34F及び34Rとの
間に配設されている。
【0014】また、トラクタ12には、図中に一点鎖線
の右側に略示されているトレーラ40のブレーキ装置4
2の作動を制御する電磁弁からなる圧力制御用弁装置3
4Tが設けられ、同圧力制御用弁装置34Tは、上記圧
力制御用弁装置34F,34Rと同様に、第1コントロ
ールユニット38の圧力制御信号を受信して、信号に応
じた圧力の圧縮空気をトレーラ40のブレーキ装置42
を制御する空気圧応動アクチュエータ42Tに供給す
る。同空気圧応動アクチュエータ42Tは、上記トラク
タ12の空気圧応動アクチュエータ28F,28Rと略
同様のものでよい。
【0015】さらにトラクタ12には、図2及び図3に
その概略構成を示した坂道発進補助装置が設けられてい
る。先ず、図2の斜視図において、44はトラクタ12
の運転席前方のインストルメントパネルに配設されたメ
ータクラスタ、46は運転席近傍の適宜の車室内構造物
に取付けられ運転者がその意志に基づき閉成することに
よって坂道発進補助装置用の第2のコントロールユニッ
ト48が制御作動を行なうシステムスイッチである。5
0はトラクタ12のメーンスイッチ又はキースイッチ、
52はクラッチペダル、54は同クラッチペダル52の
枢支部に設けられたクラッチストロークセンサ、56は
エンジンに連動して駆動されるオルタネータ、58はエ
ンジンの駆動力を図示しないプロペラシャフトを介して
トラクタ12の駆動輪(一般には後輪)に伝達するトラ
ンスミッション、60は同トランスミッション58がニ
ュートラルであるかどうかを検知するニュートラルスイ
ッチ、62はトランスミッション58の出力端部に配設
された車速センサ、64は駐車ブレーキレバー、66は
駐車ブレーキレバー64がブレーキ解放位置にあるとき
開路される駐車ブレーキスイッチ、68はブレーキペダ
ル14の踏込みにより閉成されてストップランプを点灯
するストップランプスイッチ、70はアクセルペダルで
ある。
【0016】図2に点線矢印で示されているように、上
記システムスイッチ46、メーンスイッチ50、ニュー
トラルスイッチ60、駐車ブレーキスイッチ66及びス
トップランプスイッチ68のON,OFF信号、並びに
クラッチストロークセンサ54及び車速センサ62の出
力信号、オルタネータ56のL端子の信号即ちエンジン
の回転状態を示す信号が、上記第2コントロールユニッ
ト48に入力される。第2コントロールユニット48の
作動態様は図3のフローチャートに示す通りである。先
ず、ステップSにおいて、車両、この場合トラクタ1
2のメーンスイッチ50がONかどうかが判定される。
ONの場合、ステップSでシステムスイッチ46がO
Nであるかどうかが判断される。運転者が坂道発進補助
装置の作動を望んでいて同スイッチ46が閉成されてい
ると、ステップSに進む。ステップSでNOの場
合、運転者は坂道発進補助装置を作動させる意思がない
ものとしてリターンする。
【0017】ステップSでは、エンジンの運転状態が
オルタネータ56のL端子の信号の有無が判断され、信
号があるYESの場合、ステップはSに進む。ステッ
プSでは、ブレーキペダル14が踏込まれているかど
うかが、ストップランプスイッチ68のON,OFFに
よって判定され、YESの場合、ステップSでクラッ
チペダル52が踏込まれているかどうかがクラッチスト
ロークセンサ54の信号により判定される。クラッチペ
ダル52が踏込まれているYESの場合、ステップはS
に進み、クラッチペダル52が踏込まれていないNO
の場合、ステップはSに進む。ステップSでは、ト
ランスミッションがニュートラルに操作されているかど
うかが、ニュートラルスイッチ60がOFFであるか否
かにより判断され、ニュートラルであれば、次のステッ
プSに進む。ステップSでは、駐車ブレーキレバー
64が不作動位置にあって駐車ブレーキが解放されてい
るかどうかが駐車ブレーキスイッチ66のOFFにより
判定され、YESの場合ステップSで停車中であるか
否かが車速センサ62の信号により判断される。
【0018】ステップSでトラクタ12が停車してい
ると判断されると、ステップSに進み、図1及び図2
に示されているリレー装置72のコイル74が付勢さ
れ、常開接点76が閉成される。常開接点76の閉成に
より、上記第1コントロールユニット38に坂道発進補
助の駆動信号が発信され、第1コントロールユニット3
8は、トラクタ12の前後輪ブレーキ装置24F,24
R及びトレーラにおけるブレーキ装置42の圧力制御用
弁装置34F,34R及びトレーラ用の圧力制御用弁装
置34Tに夫々停止保持用の圧力制御信号を出力し、夫
々の空気圧応動アクチュエータ28F,28R及びトレ
ーラ40の空気圧応動アクチュエータ42Tに、トラク
タ及びトレーラ連結車両を平坦路は勿論、予め設定され
た十分大きい勾配の坂道でも停止位置に保持するに足る
圧力の圧縮空気が供給されることとなる。なお、上記フ
ローチャートにおいて、ステップS〜S、ステップ
〜SがNOの場合は、何れもリターンすることと
なる。
【0019】上記坂道発進補助装置の作動によりトラク
タ及びトレーラ連結車両が停止状態に保持されるので、
運転者は停止中ブレーキペダル68を踏込む必要がな
く、平坦路は勿論、或る程度熟練を要する坂道、特に上
り坂での発進操作を容易に行なうことができる利便があ
る。即ち、運転者が発進のために、トランスミション5
8をニュートラルから何れかの変速段に操作し、従って
ニュートラルスイッチ60がON信号を発し、かつクラ
ッチペダル52が解放されてクラッチストロークセンサ
54のクラッチ接続の信号が第2コントロールユニット
48に入力されると、同第2コントロールユニット48
からリレー装置72のコイル74への駆動出力が消失す
るので、圧力制御用弁装置34F,34R及び34Tを
経て各空気圧応動アクチュエータ28F,28R及び4
2T内の停止保持用圧縮空気が排出される。
【0020】上記構成によれば、坂道発進補助装置の作
動条件が成立したときに、第2コントロールユニット4
8がリレー装置72にコイル74を付勢する駆動出力を
供給し、同リレー装置72の常開接点76が閉成される
ことにより、電子制御ブレーキ装置の第1コントロール
ユニット38に予め設定されたトラクタ12の前後輪ブ
レーキ装置24F,24R及びトレーラブレーキ装置4
2の空気圧応動アクチュエータ28F,28R及び42
Tに夫々供給さるべき停止保持用の圧縮空気圧力を発生
させるべき圧力制御信号を、夫々圧力制御用弁装置34
F,34R及び34Tに出力することとしたので、従来
の坂道発進補助装置における高価でかつ重量が大きい電
磁弁付リレーバルブを廃止し、代りに安価で軽量なリレ
ー装置72が用いられるため、全体としてのコストが大
巾に低減され、かつ重量の増大を抑止し得る利点があ
る。
【0021】なお、トラクタ12側の圧力応動アクチュ
エータ28F及び28Rに供給される停止保持用の圧縮
空気圧力よりも、トレーラ40側の圧力応動アクチュエ
ータ42Tに対する停止保持用圧縮空気圧力を適宜低く
設定しておくことによって、トレーラ用の圧力制御用弁
装置34Fからトレーラエアホース及びトレーラ内空気
配管を経て圧力応動アクチュエータ42Tに到る長い圧
縮空気通路のための応答遅れに起因するトラクタ及びト
レーラ連結車両の発進性能の悪化を効果的に抑制するこ
とができる利点がある。また、上記実施形態では駐車ブ
レーキの作動状態を駐車ブレーキレバー64の近傍に配
置した駐車ブレーキスイッチ66で検知しているが、駐
車ブレーキが作動したことを検知し、その検知信号によ
り駐車ブレーキの作動状態を判定するものであれば何れ
でもよい。例えば、エアブレーキ車の場合は、エア圧を
検知し、油圧ブレーキ車の場合は、油圧を検知する圧力
スイッチを用いることができ、リンク作動のブレーキ装
置の場合は、リンク又はレバーの作動を検知するリミッ
トスイッチ等を採用することができる。
【0022】次に上記坂道発進補助装置の作動中に、運
転者がメーンスイッチ50をOFFにして、車両の運転
を停止したとき、システムスイッチ46をOFFにして
坂道発進補助装置の作動を望まない場合、或いは駐車ブ
レーキレバー64を操作して駐車ブレーキを作動させた
場合等には、第2コントロールユニット48からリレー
装置74に供給されていたコイル76の付勢が停止さ
れ、第1コントロールユニット38への駆動信号が停止
されるので、上記圧力制御用弁装置34F,34R及び
34Tを経て空気圧応動アクチュエータ28F,28R
及び42T内の停止保持用圧縮空気が外気に排出されブ
レーキ装置24F,24R及び42が釈放されることと
なる。
【0023】さらに、車両がトラクタでなく、通常のト
ラックやバスの場合、上述したトレーラ用の圧力制御用
弁装置34T及びトレーラ用の圧縮空気源であるエアタ
ンク22Tは勿論省略される。また、第1コントロール
ユニット38の常用ブレーキ作動を制御する制御部は、
上述したブレーキペダル14の踏込み量を主たる制御要
素とし、補助的に、前後輪に夫々対向して配置された車
輪速度センサの信号に基づきABS(アンチロック)制
御、車軸荷重に基づく制御及びASR(アンチスリッ
プ)制御等を補正制御要素として組込み、圧力制御用弁
装置34F,34R及び34Tの出力空気圧力を修正す
ることができる。さらに、車両の停止時の坂道の勾配が
設定された最大の勾配より大きい特殊な状況下で、上記
坂道発進補助装置による前後輪及びトレーラの圧力応動
アクチュエータ28F,28R及び42Tに停止保持用
の圧縮空気が供給されているにも拘わらず、万一車両が
ずれ落ち変位した場合、更に圧縮空気圧力を増大させて
車両の移動を禁止する制御手段を、前記既提案の装置と
同様に第2コントロールユニット48に組込むことも勿
論可能である。
【0024】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る車両用電子
制御ブレーキ装置は、車両のブレーキペダルの踏込み量
を検知して踏込み量に応じた電気的可変量の信号を生起
するストロークセンサと、車両の各車輪のブレーキ装置
に設けられ夫々の制動力を制御する空気圧応動アクチュ
エータと、上記空気圧応動アクチュエータに圧縮空気を
供給する圧縮空気源と、同圧縮空気源から上記各車輪の
空気圧応動アクチュエータに供給される空気圧力を制御
する圧力制御用弁装置と、上記ストロークセンサの信号
を受信して上記圧力制御用弁装置に出力空気圧力を設定
すべき圧力制御信号を供給する第1のコントロールユニ
ットと、上記ブレーキペダルが踏込まれて車丙が停止し
たとき少なくともエンジン、トランスミッション、クラ
ッチの作動状態を示す信号を受信して所定の条件が満た
された場合、上記各車輪のブレーキ装置の空気圧応動ア
クチュエータに対し車両を停止状態に保持するための圧
縮空気を供給するように上記圧力制御用弁装置を作動さ
せる駆動信号を出力する第2のコントロールユニットと
を備え、同第2コントロールユニットが出力する上記駆
動信号を上記第1コントロールユニットが受信して上記
各車輪の圧力制御用弁装置に停止保持用の圧力制御信号
を出力するように構成したことを特徴とし、運転者のブ
レーキペダル踏込みに対し前後輪等のブレーキ装置の応
答性が優れ、構造簡単で製造コストが安く、かつ重量の
増大を効果的に抑止することができる坂道発進補助装置
を備えた電子制御ブレーキ装置を提供し得る利点があ
る。
【0025】また、本発明において、上記車両がトレー
ラを牽引するトラクタであるときは、同トラクタには、
その前後輪のブレーキ装置毎の空気圧応動アクチュエー
タ及び圧力制御用弁装置が設けられると共に、トレーラ
のブレーキ装置に供給される空気圧力を制御する圧力制
御用弁装置が設けられ、上記車両の停止時に、第2コン
トロールユニットの駆動信号を受信した第1コントロー
ルユニットから上記トレーラ用の圧力制御用弁装置に対
して、トラクタの前後輪ブレーキ装置用の圧力制御用弁
装置より低い圧力の圧縮空気が供給されるような停止保
持用の圧力制御信号が供給されることが好ましく、この
構成によりトラクタ及びトレーラ連結車両の良好な発進
性能を確保し得る利点がある。さらに、本発明におい
て、上記車両の停止時に、第2コントロールユニットが
出力する駆動信号がリレー装置を介して上記第1コント
ロールユニットに伝達されるように構成したことによ
り、坂道発進補助装置の駆動信号を電子制御ブレーキ装
置の第1コントロールユニットに伝達する簡単かつ安価
で軽量な信号伝達手段を提供することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態を示す概略構成図で
ある。
【図2】図1に示したトレーラの電子制御ブレーキ装置
に組込まれる坂道発進補助装置の概念的斜視図である。
【図3】図1及び図2における第2コントロールユニッ
ト48の作動態様を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ブレーキバルブ、12…トラクタ、14…ブレー
キペダル、16…ストロークセンサ、22…エアタンク
(圧縮空気源)、24F…前輪ブレーキ装置、24R…
後輪ブレーキ装置、28F…前輪ブレーキ装置の空気圧
応動アクチュエータ、28R…後輪ブレーキ装置の空気
圧応動アクチュエータ、34F,34R及び34T…圧
力制御用弁装置、38…第1コントロールユニット、4
0…トレーラ、42…トレーラのブレーキ装置、42T
…トレーラのブレーキ装置の空気圧応動アクチュエー
タ、46…システムスイッチ、48…第2コントロール
ユニット、50…メーンスイッチ、52…クラッチペダ
ル、54…クラッチストロークセンサ、58…トランス
ミッション、60…ニュートラルスイッチ、68…スト
ップランプスイッチ、72…リレー装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のブレーキペダルの踏込み量を検知
    して踏込み量に応じた電気的可変量の信号を生起するス
    トロークセンサと、車両の各車輪のブレーキ装置に設け
    られ夫々の制動力を制御する空気圧応動アクチュエータ
    と、上記空気圧応動アクチュエータに圧縮空気を供給す
    る圧縮空気源と、同圧縮空気源から上記各車輪の空気圧
    応動アクチュエータに供給される空気圧力を制御する圧
    力制御用弁装置と、上記ストロークセンサの信号を受信
    して上記圧力制御用弁装置に出力空気圧力を設定すべき
    圧力制御信号を供給する第1のコントロールユニット
    と、上記ブレーキペダルが踏込まれて車両が停止したと
    き少なくともエンジン、トランスミッション、クラッチ
    の作動状態を示す信号を受信して所定の条件が満たされ
    た場合、上記各車輪のブレーキ装置の空気圧応動アクチ
    ュエータに対し車両を停止状態に保持するための圧縮空
    気を供給するように上記圧力制御用弁装置を作動させる
    駆動信号を出力する第2のコントロールユニットとを備
    え、同第2コントロールユニットが出力する上記駆動信
    号を上記第1コントロールユニットが受信して上記各車
    輪の圧力制御用弁装置に停止保持用の圧力制御信号を出
    力するように構成したことを特徴とする車両用電子制御
    ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 上記車両がトレーラを牽引するトラクタ
    であり、同トラクタには、その前後輪のブレーキ装置毎
    の空気圧応動アクチュエータ及び圧力制御用弁装置が設
    けられると共に、トレーラのブレーキ装置に供給される
    空気圧力を制御する圧力制御用弁装置が設けられ、上記
    車両の停止時に、第2コントロールユニットの駆動信号
    を受信した第1コントロールユニットから上記トレーラ
    用の圧力制御用弁装置に対して、トラクタの前後輪ブレ
    ーキ装置用の圧力制御用弁装置より低い圧力の圧縮空気
    が供給されるような停止保持用の圧力制御信号が供給さ
    れることを特徴とする請求項1記載の車両用電子制御ブ
    レーキ装置。
  3. 【請求項3】 上記車両の停止時に、第2コントロール
    ユニットが出力する駆動信号がリレー装置を介して上記
    第1コントロールユニットに伝達されるように構成した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用電子制御
    ブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016516637A (ja) * 2013-04-29 2016-06-09 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 適応ヒルホールド制御
CN114251392A (zh) * 2021-12-27 2022-03-29 中国重汽集团柳州运力科迪亚克机械有限责任公司 抛雪车变速箱制动装置
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